JP3794786B2 - 印点インキ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードコートされた眼鏡レンズに用いる印点インキに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、眼鏡レンズには視点を明確にするために、メーカーの出荷時において、あらかじめ印点を施すことが行なわれている。印点の際は、インキを充填させた筆記具のようなマーカーや、多孔性ゴムにインキを含浸させた浸透印を用いるとインキをたびたび補充することなく連続して印点できるので有用であり、実開昭52−167306などが知られている。
しかし、近年シリコン系やフッ素系などの被膜でハードコートされたレンズが開発され、このようなレンズに対して従来の印点インキはハジキやニジミを生じるようになり、正確な印点業務に支障を生じるようになった。
また、印点は販売時に跡が残らないよう完全に除去できることが求められるが、従来のインキは完全に除去することが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は、シリコン系やフッ素系などの被膜でハードコートされたレンズに対してもハジキやニジミを生じず、不要となった時は布等で拭き取るだけで完全かつ容易に印点が除去できる印点インキを発明した。
【0004】
【課題を解決するための手段】
炭素数14〜20の飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸又はこれらから誘導されるヒドロキシ脂肪酸と炭素数1〜4の脂肪族アルコールとのエステル、及び、炭素数14〜20の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸から誘導されるヒドロキシ脂肪酸と炭素数1〜4の脂肪族アルコールとのエーテルから選ばれる1又は2以上の溶剤と、着色剤と、インキ全量に対して0.3〜0.7重量%のフッ素系界面活性剤とからなる印点インキ。
【0005】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明では、炭素数14〜20の飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸又はこれらから誘導されるヒドロキシ脂肪酸と炭素数1〜4の脂肪族アルコールとのエステル、及び、炭素数14〜20の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸から誘導されるヒドロキシ脂肪酸と炭素数1〜4の脂肪族アルコールとのエーテルから選ばれる1又は2以上の溶剤を用いることができる。
前記の炭素数14〜20の飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸又はこれらから誘導されるヒドロキシ脂肪酸と炭素数1〜4の脂肪族アルコールとのエステルとは、具体的には、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、もしくは、エレオステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸、又は、前記飽和脂肪酸又は前記不飽和脂肪酸から誘導されるヒドロキシステアリン酸、リシノール酸等のヒドロキシ脂肪酸から任意に選定される脂肪酸と、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールから任意に選定される脂肪族アルコールとのエステルをいい、例えば、ステアリン酸メチル、オレイン酸エチル、リノール酸n−プロピル、リシノール酸n−ブチル等をあげることができる。
前記の炭素数14〜20の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸から誘導されるヒドロキシ脂肪酸と炭素数1〜4の脂肪族アルコールとのエーテルとは、具体的には、ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸等から任意に選定されるヒドロキシ脂肪酸と、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールから任意に選定される脂肪族アルコールとのエーテルをいい、例えば、ヒドロキシステアリン酸メチルエーテル、リシノール酸エチルエーテル、ヒドロキシステアリン酸n−プロピルエーテル、リシノール酸n−ブチルエーテル等をあげることができる。
本発明では、前記エステル及び前記エーテルからなる溶剤群から任意に選ばれる1又は2以上の溶剤を用いることができる。これらの溶剤は、不乾性溶剤なので、インキのドライアップを防止し、インキが眼鏡レンズに固着することを防止する。また、インキを乾燥固化させないので、眼鏡レンズからのインキの拭き取りを容易にする。
本発明において、前記溶剤はインキ全量に対して40〜99重量%使用することができが、好ましい範囲は、60〜95重量%である。
【0006】
着色剤としては、公知の顔料及び油溶性染料の中から任意の1又は2以上を選択して使用することができる。
顔料としては、特に制限されることなく従来公知の有機顔料及び無機顔料を使用することができ、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ・チオインジゴ系、ベリノン・ベリレン系、イソインドレノン系、アゾメチレンアゾ系などの有機顔料や、カーボンブラック、マイカ、チタン白、パール顔料、酸化鉄・アルミニウム粉・真鍮等金属顔料などの無機顔料を用いることができる。これらの顔料は、ロジン、ロジンエステル、ロジン誘導体、フェノール樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、ケトン樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリビニルブチラールなどの顔料分散剤や、他の公知の顔料分散剤などに練り込んで加工顔料としておくと溶剤と混合する際に容易に分散するので便利である。また、既に分散剤中に顔料を練り込んである市販の加工顔料を用いても良好な結果が得られる。
染料としては、特に制限されることなく従来公知の油溶性染料を使用することができ、例えば、モノアゾ系、ジスアゾ系、金属錯塩型モノアゾ系、アントラキノン系、フタロシアニン系、トリアリルメタン系などを用いることができる。
本発明ではいわゆるインキ分かれが生じにくいので、色合いを勘案しながら前記顔料及び前記油溶性染料の着色剤群から選ばれる1又は2以上の着色剤を任意に選定して使用することができる。
本発明において、前記着色剤はインキ全量に対して0.5〜20重量%使用することができる。
【0007】
他に本発明では、フッ素系界面活性剤が必須構成要素であり、例えば、フロラードFC−126、FC−176、FC−430(以上、住友スリーエム社製フッ素系界面活性剤)などが好ましく用いられる。
当該フッ素系界面活性剤は、インキ全量に対して0.3〜0.7重量%使用させることができ、フッ素系界面活性剤を配合した後の本発明インキの表面張力を20m・N/m以下にすることが好ましい。
ハードコートが施された眼鏡レンズにおいて、前記フッ素系界面活性剤が0.3重量%より少ない場合はインキのハジキが生じてしまい、0.7重量%より多い場合はインキのニジミが生じてしまうので好ましくない。また、フッ素系界面活性剤を配合した後の本発明インキの表面張力が20m・N/mより高いとインキのハジキが生じてしまうので好ましくない。
【0008】
本発明には他に、ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤や、チアベンダゾール等の防腐・防かび剤、ロジン、ロジンエステル、ロジン誘導体、フェノール樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、ケトン樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリビニルブチラール等の顔料分散剤などを任意に配合することができる。
【0009】
以下、本発明を実施例をもって説明するが、もちろん実施例に拘泥されるものでない。
【0010】
【実施例1】
リシノール酸メチル 90重量%
カーボンブラック 6重量%
フロラードFC−430 0.4重量%
(住友スリーエム社製フッ素系界面活性剤)
ロジンエステル 3重量%
ジブチルヒドロキシトルエン 0.6重量%
上記のカーボンブラックとロジンエステルを三本ロールに投入し混合した後、これをプロペラ攪拌機にて残りの物質と混合して黒色インキを得た。
【0011】
【実施例2】
リノール酸n−ブチル 95重量%
ニグロシン 4重量%
フロラードFC−430 0.5重量%
(住友スリーエム社製フッ素系界面活性剤)
ジブチルヒドロキシトルエン 0.5重量%
上記の物質をプロペラ攪拌機にて混合して黒色インキを得た。
【0012】
【実施例3】
ステアリン酸エチル 40重量%
リシノール酸イソプロピルエーテル 40重量%
カーボンブラック 10重量%
フロラードFC−430 0.6重量%
(住友スリーエム社製フッ素系界面活性剤)
ニトロセルロース 9重量%
ジブチルヒドロキシトルエン 0.4重量%
上記のカーボンブラックとニトロセルロースを三本ロールに投入し混合した後、これをプロペラ攪拌機にて残りの物質と混合して黒色インキを得た。
【0013】
【比較例1】
リシノール酸メチル 90.5重量%
カーボンブラック 6重量%
ロジンエステル 3重量%
ジブチルヒドロキシトルエン 0.5重量%
実施例1からフロラードFC−430を除いて黒色インキを作成した。
【0014】
【比較例2】
リシノール酸メチル 89.5重量%
カーボンブラック 6重量%
フロラードFC−430 1重量%
(住友スリーエム社製フッ素系界面活性剤)
ロジンエステル 3重量%
ジブチルヒドロキシトルエン 0.5重量%
実施例1のフロラードFC−430を1重量%として黒色インキを作成した。
【0015】
以下、実施例1〜3、及び、比較例1〜2の試験結果を表1に示す。
試験は、連続気泡を有する多孔性ゴムに上記各インキを含浸させたものを用いて印点した。対象物は、シリコン系ハードコート被膜を施した眼鏡レンズを使用した。
【0016】
【表1】
Figure 0003794786
【0017】
【効果】
本発明の印点インキは、ハードコート被膜を施した眼鏡レンズに印点したとき、ハジキもニジミも生じず、かつ、完全にインキを拭き取り除去できる効果を有するものである。

Claims (1)

  1. 炭素数14〜20の飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸又はこれらから誘導されるヒドロキシ脂肪酸と炭素数1〜4の脂肪族アルコールとのエステル、及び、炭素数14〜20の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸から誘導されるヒドロキシ脂肪酸と炭素数1〜4の脂肪族アルコールとのエーテルから選ばれる1又は2以上の溶剤と、着色剤と、インキ全量に対して0.3〜0.7重量%のフッ素系界面活性剤とからなる印点インキ。
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