JP3794774B2 - ボイラ壁用連結装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電用ボイラ壁に適用されるボイラ壁用連結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボイラ壁本体は一連に配列された多数の水冷壁管或いは蒸気冷却壁管によって形成されており、ボイラ壁構造は、その冷却壁管の熱伸縮を自由にして過大な熱応力を生じないものとしなければならない。さらに、炉内圧によるボイラ壁本体の撓み及び応力値を許容値内に保つと共に、地震及び風圧力による水平力に対しても安全に支持し得る構造のものでなくてはならない。
【0003】
又、ボイラ壁本体はその外周を断熱材・外装板で囲われており、一方、バックステイ装置は外気に配置されている。よってボイラ壁本体とその補強であるバックステイ間には両者の熱伸びを吸収し、炉内圧・地震力等を伝達・連結する連結装置を設置しなければならない。
【0004】
図3〜図6に従来採用されているボイラ壁用連結装置の一例を示す。
図3〜図5にて、垂直に配置されているボイラ壁本体1の外面に取付けられたタイプレート2がタイプレート支持金物11,11′で支持されている。その外側には炉内圧及び水平力に対しての補強材となるバックステイ3が配置されている。バックステイ3とタイプレート2間には長手方向に沿い適当な間隔で連結装置4aのホルダ4が取り付けられている。
【0005】
ホルダ4は台形で両端がタイプレート2側に溶接されている。バックステイ3側はボルト・ナット13で結合されている。タイプレート2はボイラ壁本体1に接触し、かつ断熱材12で覆われており、バックステイ3は外気側に配置されているため、この両者間には熱伸び差による相対移動が生じる。これを吸収するために、図6に示すようにバックステイ3には長手方向の長穴aがあけられている。そして長穴a部をボルト・ナット13で締め付け、半回転戻して点溶接・セットすることにより、スライド可能とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来装置には次のような問題点があった。
【0007】
(1) ホルダとバックステイとの取り合いボルトには、バックステイ自重及び炉内圧が作用した状態で相対移動が生じるので、ボルト締め付け加減等によりスライド面に作用する摩擦力のアンバランスが生じ、ボルトネジ部に過大なせん断力が働きボルトが折損していた。これを補修するためには、ボイラ停止時に断熱材・外装板を一時撤去して実施せねばならず補修費用がかさんでいた。
【0008】
(2) バックステイの穴明けは、厚板の長穴加工を要するため特殊工具を必要とし、さらに移動方向の穴明けを正確に行うには熟練がいる。
【0009】
(3) バックステイのフランジ又はウェブに取り付けられるリブ、又はバックステイのおじぎ防止目的で設置されるレベラ等が、ホルダのボルト・ナットと干渉することがあり、据付中又は後で手直しをする場合がある。
【0010】
本発明はこれらの問題点を解決することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため次の手段を講ずる。
【0012】
(1) ボイラ壁本体のタイプレートとその外周に配置されたバックステイとを連結するボイラ壁用連結装置において、上記タイプレートに両端が溶接される山形の山形曲板と、同山形曲板の頂部を挟んで配置され両端が上記バックステイに溶接されるコ形曲板と、近接配置された上記山形曲板およびコ形曲板の内面に沿い挿入される連結ピンとを備え、前記山形曲板の頂部内面にパイプを溶接し、同パイプ内に前記連結ピンを挿入し、ボイラ壁に作用する水平力とバックステイ自重の支持及び同連結ピンにより連結された上記山形曲板と上記コ形曲板間の相対移動差を上記コ形曲板の取付方向にスライド可能とすることで吸収するようにした。
【0013】
以上において、コ形曲板に所定の必要な高さを持たせることにより、連結ピンの挿入が可能となり、山形曲板とコ形曲板間は連結される。またコ形曲板に所定の幅を持たせることにより、コ形曲板の取付方向(長手方向)にはスライド可能となる。
【0014】
ボイラ運転時、ボイラ壁本体側が、高温となり伸び、バックステイ間に相対変位が生じた場合、長手方向にスムーズにスライドし、相対移動差は大きい応力の発生を伴うことなく吸収される。
【0015】
これによって、バックステイの穴明けがなくなり、長穴加工の難しさ、誤作及びバックステイ関連部品との干渉等の不適合発生要因がなくなる。
【0016】
またピン結合としたので、従来のボルトのような、締付かげんによる摩擦での折損もなくなる。
【0017】
また、山形曲板の頂部内面にパイプを溶接し、同パイプ内に連結ピンを挿入する。
【0018】
上記のようにして山形曲板側に固定されたパイプにより、連結ピンの方向が拘束され、連結の信頼性が向上する。
【0019】
(2) 前記(1)記載のボイラ壁用連結装置において、山形曲板の頂部を一回曲げの二等辺三角形とした。
【0020】
以上において、一回曲げの二等辺三角形としたことにより、加工が容易となる。また力作用時のアンバランスがなくなり、連結の信頼性が向上する。その他は前記とほぼ同様である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図1と図2により説明する。なお、従来例で説明した部分は、同一の番号をつけ説明を省略し、この発明に関する部分を主体に説明する。
【0022】
山形曲板5は頂部が一回曲げされた二等辺三角形で、両端がタイプレート2に溶接される。また頂部の内側には幅方向にパイプ7が溶接される。
【0023】
コ形曲板6は両端部でコ形に曲げられている。その内側の幅Wは従来の長穴aの長さ程度であり、内側高さHは山形曲板5の厚さ+パイプ7の厚み+パイプ7の内径+クリアランスとする。
【0024】
コ形曲板6は山形曲板5の頂部を挟むように配置され、両端部はそれぞれバックステイ3側に溶接される。
【0025】
これらの連結はバックステイ3を山形曲板5の頂部に当て、連結ピン8をコ形曲板6と山形曲板5の頂部内側、すなわちパイプ7に挿入して行われる。連結ピン8の上端部にはワッシャ9が溶接され、下端部には穴があけられているので、挿入後、ワッシャ14を介して割ピン10が穴に通される。
【0026】
以上において、ボイラ壁本体1が過熱されるとタイプレート2が温度上昇し、固定部を起点に長手方向に熱伸びする。一方、バックステイ3は外気側に配置されているので伸びない。タイプレート2、バックステイ3に各々溶接されている山形曲板5とコ形曲板6間には相対移動差が生じる。両者は連結ピン8で接続されているのでひっかかることなくスムーズに長手方向にスライドできる。
【0027】
又、これらの連結装置4aはバックステイ3とボイラ壁本体1間に設置されるため、バックステイ3上の外側に配置される部品との干渉を配慮する必要がない。さらに、従来のようなバックステイ3への長穴加工が不要となり、工作が容易となる。またピン結合なので、従来のボルトのような折損もなくなる。
【0028】
このようにして、費用の低減および製品に対する信頼性が向上する。
【0029】
【発明の効果】
(1) 発明1:タイプレート側には山形曲板を、バックステイ側にはコ形曲板を取付け、これらの間に連結ピンを挿入し、ボイラ壁に作用する水平力とバックステイ自重の支持及び連結ピンにより連結された山形曲板とコ形曲板間の相対移動差をコ形曲板の取付方向にスライド可能とすることで吸収するようにした。このため、コ形曲板の取付方向にはスムーズにスライドでき、過大な熱応力が発生しない。またバックステイの外側に部品が出ないので、従来のような、取付時の干渉問題がなくなる。さらに従来のような長穴加工が不要となり、工数低減が図れる。
【0030】
またピン結合としたので、従来のボルトのような摩擦力のバラツキによる折損もなくなり、信頼性が向上する。
【0031】
また、山形曲板側に固定されたパイプにより、連結ピンの方向が拘束され、連結の信頼性が向上する。
【0032】
(2) 発明2:山形曲板の頂部を一回曲げの二等辺三角形としたことにより、加工が容易となる。また力作用時のアンバランスがなくなり、連結の信頼性が向上する。その他は前記とほぼ同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態の連結部の構成図である。
【図2】 上記一形態の図1のA−A視図である。
【図3】 従来例の全体構成図である。
【図4】 同従来例の図3のB部の詳細図である。
【図5】 同従来例の図4のC−C視図である。
【図6】 同従来例の図4のD−D視図である。
【符号の説明】
1 ボイラ壁本体
2 タイプレート
3 バックステイ
4 ホルダ
4a 連結装置
5 山形曲板
6 コ形曲板
7 パイプ
8 連結ピン
9,14 ワッシャ
10 割ピン
11,11′ 支持金物
12 断熱材
13 ボルト・ナット
Claims (2)
- ボイラ壁本体のタイプレートとその外周に配置されたバックステイとを連結するボイラ壁用連結装置において、上記タイプレートに両端が溶接される山形の山形曲板と、同山形曲板の頂部を挟んで配置され両端が上記バックステイに溶接されるコ形曲板と、近接配置された上記山形曲板およびコ形曲板の内面に沿い挿入される連結ピンとを備え、前記山形曲板の頂部内面にパイプを溶接し、同パイプ内に前記連結ピンを挿入し、ボイラ壁に作用する水平力とバックステイ自重の支持及び同連結ピンにより連結された上記山形曲板と上記コ形曲板間の相対移動差を上記コ形曲板の取付方向にスライド可能とすることで吸収するようにしたことを特徴とするボイラ壁用連結装置。
- 請求項1記載のボイラ壁用連結装置において、前記山形曲板の頂部を一回曲げの二等辺三角形としたことを特徴とするボイラ壁用連結装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07333297A JP3794774B2 (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | ボイラ壁用連結装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07333297A JP3794774B2 (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | ボイラ壁用連結装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10267207A JPH10267207A (ja) | 1998-10-09 |
JP3794774B2 true JP3794774B2 (ja) | 2006-07-12 |
Family
ID=13515120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07333297A Expired - Lifetime JP3794774B2 (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | ボイラ壁用連結装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3794774B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012193887A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Ihi Corp | ボイラ火炉の支持装置 |
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-
1997
- 1997-03-26 JP JP07333297A patent/JP3794774B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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