JP3794620B2 - 電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法および電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造装置 - Google Patents
電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法および電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可撓性絶縁フィルムの一方の面にデバイスを実装し、このデバイスが実装されている可撓性絶縁フィルムの裏面に、ハンダボールのような金属含有導電性ボールを配置して、この金属含有導電性ボールを実装されているデバイスの外部接続端子とする電子部品実装用フィルムキャリアテープ、特にCSP(Chip Size Package)を製造するための製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から電子部品を実際の電子装置に組み込むために種々の方法が採用されているが、これらの中でも実装しようとする電子部品よりもやや大きめの絶縁フィルムにデバイスホールを形成し、このデバイスホールの縁部からインナーリードをデバイスホール内に延設して、このインナーリードと電子部品に形成されている電極とを接続する方法が採用されていた。このようにデバイスホールを有する電子部品実装用フィルムキャリアテープを用いると、外部接続端子を電子部品の周縁部に形成する必要があり、電子装置における電子部品の実装密度が一定以上高くならないという問題がある。
【0003】
近時、電子装置には、軽量・小型化の要請が強く、従来のデバイスホールを有し周縁部に外部接続端子が延設された電子部品実装用フィルムキャリアテープでは、上記のような電子装置における小型軽量化の要請を充足することが次第に困難になりつつある。
そこで、実装される電子部品の裏面に外部接続端子を配置する方法が案出され、この方法に使用されるフィルムキャリアは、電子部品と略同等の大きさを有することからCSP(Chip Size Package)と称されて、既にFBGA(Finepitch Ball Grid Array)として実用化されている。
【0004】
このような方法として、図1および 図2に示したような2つのタイプの電子部品実装用フィルムキャリアテープが採用されている。
すなわち、可撓性絶縁フィルム11の一方の面に銅箔のような導電性金属箔をエッチングして配線パターン14を形成し、この配線パターン14の電子部品側接続端子34の表面に金メッキ層36を形成している。
【0005】
そして、図1のタイプでは、電子部品(デバイス)50の上面に形成されているアルミなどからなるパッド電極51と電子部品側接続端子34とを、金線などの導電性金属線33を用いてワイヤーボンディングすることにより、電子部品50をフィルムキャリアに実装している。また図2のタイプでは、電子部品50の下面に形成されているアルミなどからなるアルミパッド電極51と電子部品側接続端子34とを、電子部品側接続端子34を切断しながら電子部品50の下面に形成されているアルミなどからなるパッド電極51と直接接合させることにより、電子部品をフィルムキャリアに実装している。
【0006】
一方、上記の電子部品側接続端子34は、実装された電子部品50の下面の可撓性絶縁フィルム11に形成された貫通孔(外部接続端子孔)21を覆うように配線されている。そして、可撓性絶縁フィルム11に形成された外部接続端子孔21内に、金属含有導電性ボール20を配置して、金属含有導電性ボール20と配線パターン14とを電気的に接続させるとともに、可撓性絶縁フィルム11の裏面からこの金属含有導電性ボール20を露出させ、この裏面に露出した金属含有導電性ボール20を外部接続端子として利用している。
【0007】
このような電子部品実装用フィルムキャリアテープにおいて外部端子として使用される金属含有導電性ボール20としては、主としてハンダボールが使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように電子部品50に設けられたアルミパッド電極51とのボンディングのために、電子部品側接続端子34の表面には、金メッキ層36を形成する必要がある。このために、金メッキ処理として、多数の配線パターン14が形成されたフィルム11を、電極が配置された金メッキ浴内を移動させながら、電流を流すことによって、露出した配線パターン14の表面を金メッキする方法が採用されている。従って、露出している配線パターン14の表面にはほぼ均一な厚さの金メッキ層34、37が形成される。
【0009】
このように露出している配線パターン14の表面に均一な厚さの金メッキ層36を形成した配線パターン14は、電子部品50に設けられたアルミパッド電極51と非常に良好な電気的接続を形成することができる。
しかしながら、導電性金属ボール20として使用されるハンダボールと配線パターン14との間では、配線パターン14の表面に金が存在すると、金−ハンダ合金を形成して接合する。この金−ハンダ合金は、例えば、ハンダ中の金の割合が4%を超えると衝撃値が急激に低下して、非常に堅くて脆くなるという特性を有している。従って、ハンダボール20と配線パターン14との接合面にこの金−ハンダ合金が過度に存在すると、すなわち、外部接続端子孔21の底(閉塞端部)を形成する配線パターン14の裏面に形成された金メッキ層37の膜厚が大きくなると、ハンダボール20のシェア強度が低くなり、ハンダボール20が、配線パターン14から脱落しやすくなる。
【0010】
このような傾向は、図2に示すようなスリット31を跨ぐように形成された配線パターン14を切断しながら、直接電子部品(IC)50の底縁部に形成されたアルミパッド電極51に溶着させるビームリードボンディングタイプの電子部品実装用フィルムキャリアテープにおいても同様に生ずる。
このようなハンダボール20の脱落は、フィルムキャリアが外部接続端子を失うことであり、脱落したハンダボール20を絶縁フィルム11に形成されたハンダボール用の外部接続端子孔21孔に、再度ハンダボール20を埋め込まなければならない。この修復作業は非常に煩雑であり、CSPのように導電性金属ボールを用いて外部接続端子を形成するフィルムキャリアにおいて非常に深刻な問題になっている。
【0011】
さらに、過剰厚の金メッキ層を形成することによってフィルムキャリアのコストアップも招来する。
本発明は、このような現状を考慮して、外部接続端子としてハンダボールのような導電性金属ボールを用いたフィルムキャリアであって、この導電性金属ボールが脱離しにくく、耐久性に優れ、確実な電気的接続が可能な電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法およびそのための製造装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明なされ
たものであって、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法は、
絶縁フィルムと、
前記絶縁フィルムの一方の面に形成された配線パターンとを有し、
前記配線パターンの一端部には、実装される電子部品と接続可能な電子部品側接続端子が形成され、
前記配線パターンの他端部には、前記絶縁フィルムに形成された貫通孔上に形成された外部端子接合部が形成されるとともに、
前記配線パターンが形成されている絶縁フィルム表面とは反対の側から、前記貫通孔内に導電性金属ボールを配置することにより、前記導電性金属ボールを介して、絶縁フィルムの裏面において、前記絶縁フィルムの表面に形成された配線パターンに電気的に接続される電子部品との電気的接続が可能なように構成された電子部品実装用フィルムキャリアテープを製造するための製造方法であって、
前記絶縁フィルムの一方の面に配線パターンが形成されたフィルムキャリアテープを、
前記フィルムキャリアテープの表面に対峙するように所定の距離離間して、金メッキ浴中に表面電極を配置するとともに、
前記フィルムキャリアテープを金メッキ浴中に浸漬する際に、
前記金メッキ浴中に固定した遮蔽部材にフィルムキャリアテープの裏面を沿わせて遮蔽するとともに、
前記遮蔽部材に、前記フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部をそれぞれ遮蔽する一対の遮蔽ガイド部材を配設して、電解析出を行い、
前記フィルムキャリアテープの電子部品側接続端子の表面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚が、フィルムキャリアテープの裏面の導電性金属ボールと接合する外部端子接続部に電解析出する金メッキ層のメッキ厚よりも厚くなるように形成することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造装置は、
絶縁フィルムと、
前記絶縁フィルムの一方の面に形成された配線パターンとを有し、
前記配線パターンの一端部には、実装される電子部品と接続可能な電子部品側接続端子が形成され、
前記配線パターンの他端部には、前記絶縁フィルムに形成された貫通孔上に形成された外部端子接合部が形成されるとともに、
前記配線パターンが形成されている絶縁フィルム表面とは反対の側から、前記貫通孔内に導電性金属ボールを配置することにより、前記導電性金属ボールを介して、絶縁フィルムの裏面において、前記絶縁フィルムの表面に形成された配線パターンに電気的に接続される電子部品との電気的接続が可能なように構成された電子部品実装用フィルムキャリアテープを製造するための製造装置であって、
前記絶縁フィルムの一方の面に配線パターンが形成されたフィルムキャリアテープを浸漬する金メッキ浴と、
前記フィルムキャリアテープの表面に対峙するように所定の距離離間して、金メッキ浴中に配置された表面電極と、
前記フィルムキャリアテープの裏面を沿わせて遮蔽する金メッキ浴中に固定した遮蔽部材とを備えるとともに、
前記遮蔽部材に、前記フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部をそれぞれ遮蔽する一対の遮蔽ガイド部材が配設され、電解析出を行うように構成され、
前記フィルムキャリアテープの電子部品側接続端子の表面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚が、フィルムキャリアテープの裏面の導電性金属ボールと接合する外部端子接続部に電解析出する金メッキ層のメッキ厚よりも厚く形成するように構成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明のフィルムキャリアテープのメッキ方法は、
絶縁フィルムの一方の面に配線パターンが形成されたフィルムキャリアテープを、
前記フィルムキャリアテープの表面に対峙するように所定の距離離間して、金メッキ浴中に表面電極を配置するとともに、
前記フィルムキャリアテープを金メッキ浴中に浸漬する際に、
前記金メッキ浴中に固定した遮蔽部材にフィルムキャリアテープの裏面を沿わせて遮蔽するとともに、
前記遮蔽部材に、前記フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部をそれぞれ遮蔽する一対の遮蔽ガイド部材を配設して、電解析出を行い、
前記フィルムキャリアテープの電子部品側接続端子の表面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚が、フィルムキャリアテープの裏面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚よりも厚くなるように形成することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープのメッキ装置は、
絶縁フィルムの一方の面に配線パターンが形成されたフィルムキャリアテープを浸漬する金メッキ浴と、
前記フィルムキャリアテープの表面に対峙するように所定の距離離間して、金メッキ浴中に配置された表面電極と、
前記フィルムキャリアテープの裏面を沿わせて遮蔽する金メッキ浴中に固定した遮蔽部材とを備えるとともに、
前記遮蔽部材に、前記フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部をそれぞれ遮蔽する一対の遮蔽ガイド部材が配設され、電解析出を行うように構成され、
前記フィルムキャリアテープの電子部品側接続端子の表面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚が、フィルムキャリアテープの裏面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚よりも厚く形成するように構成されていることを特徴とする。
【0016】
このように構成することによって、フィルムキャリアテープの裏面を、金メッキ浴中に固定した遮蔽部材に沿わせて遮蔽しているので、フィルムキャリアテープの裏面と裏面電極との間に流れるAu+イオン、e-イオンの量を、フィルムキャリアテープの表面と表面電極との間に流れるAu+イオン、e-イオンの量よりも小さく、またはほとんどなくすることができ、電流を遮蔽することもできる。
【0017】
これによって、電子部品に形成されたアルミパッド電極との接合に必要な部分には充分な厚さの金メッキ層が形成され、アルミパッド電極と電子部品側接続端子との間では良好な接合状態を形成できる。また、ハンダボールが接合する外部接続端子孔内の配線パターン表面には、ハンダボールの接合に必要な少量の金が存在するようにすることができ、これにより、ハンダボールと配線パターンとの間の接合部で、ハンダボールの脱落の要因になる過剰の金−ハンダ合金を形成することがない。
【0018】
従って、ハンダボールが配線パターンから脱落しにくく、耐久性に優れ、確実な電気的接続が可能で、コストも安価な電子部品実装用フィルムキャリアテープを提供することができる。
また、本発明では、前記遮蔽部材に、前記フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部近傍をそれぞれ遮蔽する一対の遮蔽ガイド部材を配設して、電解析出を行うのが好ましい。
【0019】
このように構成することによって、フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部から、すなわち、幅方向の両端部から、フィルムキャリアテープの裏面と遮蔽部材との間に、Au+イオン、e-イオンが回り込むのが、これらの一対の遮蔽ガイド部材によって防止できる。これによって、フィルムキャリアテープの裏面と裏面電極との間に、Au+イオン、e-イオンがほとんど流れないようにすることができるとともに、電流を遮蔽することもできる。
【0020】
これによって、電子部品に形成されたアルミパッド電極との接合に必要な部分には充分な厚さの金メッキ層が形成され、アルミパッド電極と電子部品側接続端子との間では良好な接合状態を形成できる。また、ハンダボールが接合する外部接続端子孔内の配線パターン表面には、ハンダボールの接合に必要な少量の金が存在するようにすることができ、これにより、ハンダボールと配線パターンとの間の接合部で、ハンダボールの脱落の要因になる過剰の金−ハンダ合金を形成することがない。
【0021】
従って、ハンダボールが配線パターンから脱落しにくく、耐久性に優れ、確実な電気的接続が可能で、コストも安価な電子部品実装用フィルムキャリアテープを提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態(実施例)について説明する。図1および図2に本発明によって製造する電子部品実装用フィルムキャリアテープに電子部品を実装した状態の断面の例を示す。
図1は、電子部品のアルミなどからなるパッド電極が電子部品の上面にあり、配線パターン上に電子部品を貼着して、この貼着された電子部品の縁部にある電子部品接続端子と上記アルミパッド電極とが導電体線によって接続されるタイプの電子部品実装用フィルムキャリアテープ(FBGA)の例を示すものである。
【0023】
図2は、電子部品の縁部にあたる部分の絶縁フィルムにスリットを形成し、このスリットを跨ぐように配線パターンを形成してなり、配線パターンの上に電子部品を貼着して、電子部品の下面縁部に形成された電極と、スリットを跨ぐように形成された配線パターン(電子部品接続端子)を外側端部で切断しながらボンディングするタイプの電子部品実装用フィルムキャリアテープ(μBGA)の例を示すものである。
【0024】
本発明によって製造する電子部品実装用フィルムキャリアテープ10は、図1に示すように、絶縁フィルム11の一方の面に導電性金属箔をエッチングすることにより形成された配線パターン14を有する。絶縁フィルム11は、可撓性を有する絶縁性の合成樹脂フィルムから形成されている。
ここで使用される絶縁フィルム11は、可撓性を有するとともに、エッチングする際に酸などと接触するので、このような薬品に侵されない耐薬品性、および、ボンディングする際の加熱などによっても変質しないような耐熱性を有している。このような絶縁フィルム11を形成する素材の例としては、ポリエステル、ポリアミド、液晶ポリマーおよびポリイミドなどを挙げることができる。特に、本発明では、ポリイミドからなるフィルムを用いることが好ましい。
【0025】
絶縁フィルム11を構成するポリイミドフィルムの例としては、ピロメリット酸2無水物と芳香族ジアミンとから合成される全芳香族ポリイミド、ビフェニルテトラカルボン酸2無水物と芳香族ジアミンとから合成されるビフェニル骨格を有する全芳香族ポリイミドを挙げることができる。特に、本発明では、ビフェニル骨格を有する全芳香族ポリイミド(例;商品名:ユーピレックスS、宇部興産(株)製)が好ましく使用される。この方法で使用可能な絶縁フィルム11の厚さは、通常は7.5〜125μm、好ましくは25〜75μmの範囲内にある。
【0026】
本発明で使用する絶縁フィルム11には、さらに導電性金属ボール(ハンダボール)20を埋め込むための外部接続端子孔21が多数穿設されている。この外部接続端子孔21は、実装される電子部品50が占める部分の絶縁フィルム11の部分に穿設されている。この外部接続端子孔21には、導電性金属ボール20を配置して、外部接続端子孔21の表面を塞ぐように形成されている配線パターン14と接合できるように形成されている。
【0027】
導電性金属ボール20の直径は、通常は、0.2〜1.0mm、好ましくは、0.2〜0.5mmである。この外部接続端子孔21は、ハンダボールのような導電性金属ボール20を配置したときに、隣接して配置された導電性金属ボール20とが接触しないように形成されており、外部接続端子孔21の形成ピッチは、使用する導電性金属ボールの大きさによっても異なるが、通常は0.3〜2.0mm、好ましくは0.3〜1.0mmである。
【0028】
また、図2に示すように、スリット31を跨ぐように形成された配線パターンである電子部品側接続端子34を切断しながら、この電子部品側接続端子34を電子部品50の底面に形成された電極51とボンディングする方式(ビームリードボンディング方式)を採用する場合には、絶縁フィルム11には、さらにスリット31を形成する。このスリットの幅は、通常は0.4〜2.0mm、好ましくは0.6〜1.5mmである。
【0029】
また、本発明で使用する絶縁フィルム11の長さ方向の両縁部には、所定の間隔で多数のスプロケットホールを有する。さらに、絶縁フィルム11には位置合わせのための貫通孔、不良パッケージ表示、パッケージ外形などの種々の目的に合わせた貫通孔を形成することができる。
上記のような外部接続端子孔21、スリット31、スプロケットホール、その他の貫通孔は、パンチング、レーザー加工、ケミカルエッチングなどにより形成することができる。
【0030】
上記のように各種貫通孔あるいはスリットなどが形成された絶縁フィルム11の一方の面に導電体金属箔14を積層する。
本発明では、導電体箔14として、導電性を有し、厚さが通常は3〜35μm、好ましくは9〜25μmの範囲内にある金属箔を使用することができる。具体的には、導電性を有する金属箔の例としては、銅箔、アルミニウム箔などを挙げることができる。
【0031】
上記のような厚さの導電体箔(金属箔)14を、直接絶縁フィルム11に積層する代わりに、非常に薄い金属箔(例えば6μm未満)を絶縁フィルム11に積層し、この積層された極薄金属箔表面に、例えば蒸着法あるいはメッキ法等によって金属を析出させて導電性金属層を形成することもできる。さらに、このような蒸着法あるいはメッキ法などにより金属層を形成する場合に、絶縁フィルム11表面に、直接金属を析出させて所望の厚さの金属層(金属メッキ層、金属蒸着層など)を形成しても良い。
【0032】
上記のような導電体箔は接着剤(図示なし)を用いて絶縁フィルム11の一方の面に積層することもできるし、または接着剤を用いずに積層することができる。ここで使用する接着剤層の例としては、エポキシ系接着剤、ポリイミド系接着剤およびフェノール系接着剤などの硬化性接着剤を挙げることができ、また、これらの接着剤はウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ゴム成分などで変性されていてもよい。接着剤を用いる場合、接着剤の厚さは、通常は8〜23μm、好ましくは10〜21μmである。但し、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープでは、絶縁フィルム11に形成されている外部接続端子孔21の部分の導電性金属箔14は、導電性金属ボール20と電気的に接続する必要があるため、この部分の導電性金属箔14の裏面には接着剤層が形成されていない。
【0033】
このようにして積層された導電性金属箔14の表面に、フォトレジストを塗布し、このフォトレジストを所望のパターンに露光し現像して、残存するフォトレジストをマスキング材として、導電性金属箔をエッチングすることにより、絶縁フィルム11上に導電性金属からなる配線パターン14を形成することができる。なお、エッチングした後のフォトレジストはアルカリ洗浄などにより除去する。
【0034】
このようにして形成された配線パターン14の表面に、電子部品側接続端子34などのメッキ層の形成する部分を残して、ソルダーレジス層24を形成することができる。
ソルダーレジスト層24を形成する場合に使用されるソルダーレジスト塗布液は、硬化性樹脂が有機溶媒に溶解若しくは分散された比較的高粘度の塗布液である。このようなソルダーレジスト塗布液中に含有される硬化性樹脂の例としては、エポキシ系樹脂、エポキシ系樹脂のエラストマー変性物、ウレタン樹脂、ウレタン樹脂のエラストマー変性物、ポリイミド樹脂、ポリイミド樹脂のエラストマー変性物およびアクリル樹脂を挙げることができる。特に、エラストマー変性物を使用することが好ましい。このようなソルダーレジスト塗布液中には、上記のような樹脂成分の他に、硬化促進剤、充填剤、添加剤、チキソ剤および溶剤等、通常ソルダーレジスト塗布液に添加される物質を添加することができる。さらに、ソルダーレジスト層24の可撓性等の特性を向上させるために、ゴム微粒子のような弾性を有する微粒子などを配合することも可能である。
【0035】
このようなソルダーレジスト塗布液は、スクリーン印刷技術を利用して塗布することができる。ソルダーレジスト塗布液は、次の工程でメッキ処理される部分を除いて塗布される。このようなソルダーレジストの塗布平均厚さは、通常は1〜80μm、好ましくは5〜50μmの範囲内にある。
このようにしてソルダーレジスト塗布液を塗布した後、溶剤を除去し、樹脂を硬化させることによりソルダーレジスト層24を形成する。ソルダーレジストを形成する樹脂は、通常は加熱硬化する。このソルダーレジスト層を形成するための加熱硬化温度は、通常は80〜180℃、好ましくは120〜150℃であり、この範囲内の温度に通常は30分〜3時間保持することにより樹脂が硬化する。
【0036】
なお、ソルダーレジストについては、フォトソルダーレジストを用い、塗工、露光、現像してパターニングしてもよい。
なお、本発明により製造される電子部品実装用フィルムキャリアテープでは、配線パターン14の上に電子部品50を貼着してボンディングするため、この貼着された電子部品50によって配線パターン14は保護されるとともに、この電子部品50を貼着するために塗布される接着剤によっても配線パターン14は保護されるので、上記のようなソルダーレジスト層を形成することは、特に必要とするものではない。
【0037】
このようにしてソルダーレジスト層24を塗布した後、露出している配線パターン14の部分に金メッキ層36を形成する。この金メッキ層36は、例えば、図1に示すように、ソルダーレジスト上に電子部品(IC)50を貼着して、この電子部品(IC) 50の上面部に形成されているアルミパッド電極51と電子部品側接続端子34とを導電性金属線33を用いる際に、導電性金属線33と電子部品側接続端子34とのワイヤーボンディング性を確保するものである。この場合の導電性金属線33としては、平均断面直径が通常は10〜50μm、好ましくは18〜38μmの金線が使用される。
【0038】
また、この金線33を電子部品側接続端子34にボンディングする際には、電子部品側接続端子34の金線33がボンディングされる面(表面)には、所定厚さの金メッキ層36が形成されていることが必要である。
しかしながら、図3に示すように、絶縁フィルム11に形成されている外部接続端子孔21には、絶縁フィルム11の配線パターン14が形成されていない面(裏面)から、導電性金属ボール20が挿入され、この外部接続端子孔21の底(閉塞端部)を形成する配線パターン14と接合する必要がある。導電性金属ボール20として使用されるハンダボールと配線パターン14とは、配線パターン14の表面に金が存在すると、金−ハンダ合金を形成して接合する。この金−ハンダ合金は、例えば、ハンダ中の金の割合が4%を超えると衝撃値が急激に低下して、非常に堅くて脆くなるという特性を有している。
【0039】
このため、ハンダボール20と配線パターン14との接合面にこの金−ハンダ合金が過度に存在すると、すなわち、外部接続端子孔21の底(閉塞端部)を形成する配線パターン14の裏面に形成された金メッキ層37の膜厚が大きくなると、ハンダボール20のシェア強度が低くなり、ハンダボール20が脱落しやすくなる。
【0040】
このような傾向は、図2に示すようなスリット31を跨ぐように形成された配線パターン14を切断しながら、直接電子部品(IC)50の底縁部に形成されたアルミパッド電極51に溶着させるビームリードボンディングタイプの電子部品実装用フィルムキャリアテープにおいても同様に生ずる。
本発明によって製造される電子部品実装用フィルムキャリアテープ10では、金線33あるいはアルミパッド電極と直接溶着する電子部品側接続端子34の表面のメッキ層36の金メッキ厚(a)を、導電性金属ボールと接合する外部端子接続部38の金メッキ層37のメッキ厚(b)よりも厚く形成する。
【0041】
そして、本発明においては、電子部品側接続端子34の表面のメッキ層36の金メッキ厚(a)を、通常は0.2〜1.5μm、好ましくは0.2〜0.7μmの範囲内の厚さにする。さらに、導電性金属ボール20と接合する外部端子接続部38の金メッキ層37の平均メッキ厚(b)を、通常0.3μm以下、好ましくは0.0005〜0.2μmの範囲内の厚さにする。すなわち、外部端子接続部38に形成される金メッキ層37の金メッキ厚は、薄いほどよく、層を形成し得ないような微量であってもよい。
【0042】
電子部品側接続端子34の表面の金メッキ厚(a)を上記範囲内にすることにより、金線33を用いて電子部品のアルミパッド電極51とワイヤーボンディングした際に、金線33と電子部品側接続端子34およびアルミパッド電極51との溶着強度が、金線の引っ張り強度よりも高くなる。
従って、上記のような金メッキ厚を有する電子部品側接続端子34とアルミパッド電極51とを、25μmの直径を有する金線33を用いてワイヤーボンディングした後、ワイヤーボンディングプル強度を測定すると、8gの引張り応力を金線にかけると、上記のような厚さの金メッキ層36を有する電子部品側接続端子34と金線33の融着部分では剥離が発生せず、金線自体が切断される。
【0043】
すなわち、上記のような範囲の金メッキ層36を電子部品側接続端子34の表面に形成すると、この表面と金線33との溶着強度が、金線33の引っ張り強度よりも高くなり、このフィルムキャリアテープは、非常に優れたボンダビリティーを有するようになる。なお、上記範囲を超えて金メッキ層を厚くすることによっても上記優れたボンダビリティーは損なわれることはないが、コストの面で不利であり、しかもボンダビリティーの著しい上昇も見られない。
【0044】
一方、導電性金属ボール20と接合する外部端子接続部38の金メッキ層37の平均メッキ厚(b)は、薄くすることにより、金−ハンダ合金の生成を抑制することができるので、ハンダボール20が外部端子接続部38を構成する配線パターン14と直接接合することになる。これにより、ハンダボールのシェア強度が高くなり、外部端子となるハンダボール(導電性金属ボール)20の脱落がほとんど生じなくなる。
【0045】
本発明により製造する電子部品実装用フィルムキャリアテープにおいて、電子部品側接続端子34の表面の金メッキ層の平均メッキ厚(a)と、導電性金属ボールと接合する外部端子接続部38の金メッキ層の平均メッキ厚(b)との比(平均メッキ厚(b)/平均メッキ厚(a)の比)は、通常は0.001〜0.6の範囲内、好ましくは0.001〜0.3の範囲内になる。上述のように、導電性金属ボール20と接合する外部端子接続部38の金メッキ層37のメッキ厚(b)は、薄いことが好ましく、従って、平均メッキ厚(b)/平均メッキ厚(a)の比の下限値は、可能な限り0に近いことが好ましく、この値は0であってもよい。
【0046】
実際上は、フィルムキャリアテープに金メッキをする場合には、後述するように、メッキ液中にフィルムキャリアテープから一定の間隙を形成して電極を配置して、電極とフィルムキャリアテープとの間に電圧を印加して電流を流すことにより、流れた電流に対応した量の金が金メッキ液と接触している配線パターン表面に電解析出する。従って、外部端子接続部38が金メッキ液と接触する限り、この外部端子接続部38には、極微量の金が析出するので、上記平均メッキ厚(b)/平均メッキ厚(a)の比の下限値を0にすることは、工業的な電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法では困難である。
【0047】
このように、ハンダボール20が接合する外部端子接続部38の金メッキ層のメッキ厚を0μmとすることは困難であり、また、微量の金−ハンダ合金の存在によって、電気的特性、防錆特性、機械的強度等の特性においてわずかに利点を有することもあり得るので、上記平均メッキ厚(b)/平均メッキ厚(a)の比の下限値は、通常は0.001とすることが好ましい。他方、上限値は、平均メッキ厚(b)の厚さが厚くなるか、平均メッキ厚(a)の厚さが薄くなることを意味するので、ボンダビリティーの点およびハンダボール20の接合強度を考慮すると0.6であることが好ましい。
【0048】
また、本発明により製造される電子部品実装用フィルムキャリアテープでは、電子部品側接続端子および外部端子接続部38には、平均メッキ厚の異なる金メッキ層36、37が形成されているが、これらの金メッキ層36、37と配線パターン14との間に、ニッケルメッキ層を形成することもできる。このニッケルメッキ層は、比較的硬質の層であり、これによって、例えば、金メッキ層36に金線33を超音波を用いてワイヤーボンディングする際に、このニッケル層によって超音波の少なくとも一部が反射されて、効率よくワイヤーボンディングを行うことができる。
【0049】
このようなニッケルメッキ層は、超音波を用いて金線33を溶着をする際の電子部品側接続端子34の電解銅箔などから形成された配線パターン14と金メッキ層36との間に形成される。このようにニッケル層を形成する場合、このニッケル層の厚さは、通常は0.0001〜10μm、好ましくは0.001〜2μmである。一方、外部端子接続部38には、製造工程上などの理由から、薄い金メッキ層37が形成されるが、この金メッキ層37にハンダボール20を接合するには、通常は超音波を使用することはないので、この外部端子接続部38に特にニッケル層を形成する必要はない。但し、本発明はこの部分へのニッケル層の形成を排除するものではない。なお、上記は超音波による金線の溶着効率を向上させるためにニッケル層を用いた例を示したが、本発明ではこのような硬質なニッケル層の代わりに、あるいはニッケル層とともに、同様に硬質なNi−P層、Ni−B層、Sn−Ni層等の硬質層を配置することができる。これらの硬質層は複合層であってもよい。
【0050】
以下に、本発明によって製造される電子部品実装用フィルムキャリアテープ10において、金線33あるいは金バンプ電極と直接溶着する電子部品側接続端子34の表面のメッキ層36の金メッキ厚(a)を、導電性金属ボールと接合する外部端子接続部38の金メッキ層37のメッキ厚(b)よりも厚く形成する方法について、図4に基づいて説明する。
【0051】
図4に示したように、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造装置100は、金メッキ浴102を備えており、金メッキ浴102内には、金メッキ液104、例えば、シアン化金カリウム溶液(KAu(CN)2)が、図示しない循環装置によって、常に新しい金メッキ液104が供給されるようになっている。
【0052】
金メッキ浴102は、本発明のソルダーレジスト層24を塗布し露出している配線パターン14の部分を備えた電子部品実装用フィルムキャリアテープ10が、その内部で起立した状態で金メッキ液104中を浸漬しながら搬送されるように、略矩形断面形状で長手方向に延びる樋形状に構成されている。すなわち、図4に示したように、金メッキ浴102のほぼ中央部を、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10が、図4の紙面に垂直な方向に搬送されるようになっている。
【0053】
なお、この金メッキ浴102を、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10が搬送される速度、時間としては、0.5〜10m/分、好ましくは、1〜5m/分とするのが望ましい。
また、金メッキ浴102には、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の表面10a、すなわち、電子部品側接続端子34側に対峙するように所定の距離(La)離間して、陽極(アノード)を構成する表面電極106が配置されている。同様に、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10b、すなわち、外部端子接続部38側に対峙するように所定の距離(Lb)離間して、陽極(アノード)を構成する裏面電極108が配置されている。なお、これらの電極106、108は、別途図示しない電源に接続されているとともに、金メッキ浴102の長手方向に沿って延びるように、金メッキ浴102内に配設されている。また、これらの電極106、108は、Ptなどの不活性電極から構成されている。なお、この場合、陰極(カソード)は、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の配線パターン14の部分であり、別途図示しない配線により、電源に別途接続されている。
【0054】
これらの距離La、距離Lbとしては、特に限定されるものではないが、液抵抗や液攪拌を考慮すれば、距離Laは、10〜100mm、好ましくは、20〜70mm、距離Lbは、10〜100mm、好ましくは、20〜70mmとするのが望ましい。なお、これらの距離La、距離Lbは、同一距離とすることも、異なった距離とすることも可能である。
【0055】
さらに、金メッキ浴102には、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bを沿わせてこの裏面10bを遮蔽する、図示しない固定部材によって、金メッキ浴102中に固定された遮蔽部材材110が、金メッキ浴102の長手方向に沿って延びるように配設されている。
すなわち、この遮蔽部材110は、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10と同様に長尺状であり、金メッキ浴102中の電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の長さと略同じ長さを有している。これにより、その遮蔽部分110aが、金メッキ浴102中を搬送される電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10b全体を遮蔽するようになっている。
【0056】
この場合、遮蔽部材110としては、特に限定されるものではないが、セラミック、PET、テフロン(登録商標)、塩化ビニル樹脂などの樹脂、金属からなる長尺テープ状のものが使用できる。その厚さとしては、Au+イオン、陰電子(e-)の流れを阻害する厚さであればよく、特に限定されるものではないが、構造強度を考慮すると、0.025〜0.25mm、好ましくは、0.05〜0.125mmとするのが望ましい。
【0057】
また、その幅としては、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の幅と略同じ幅か、または電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の幅よりも、1〜20mm、好ましくは、5〜10mm、大きくするのが、電流を遮蔽する効果を考慮すれば望ましい。
また、遮蔽部材110に、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bを沿わせる状態としては、遮蔽部材110を電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bに密着させるのが望ましい。しかしながら、遮蔽部材110と電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bとの間の距離を、0.05〜2mm、好ましくは、0.1〜0.5mmとしてもよい。
【0058】
このように構成することによって、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bと裏面電極108との間に流れるAu+イオン、e-イオンの量を、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の表面10aと表面電極106との間に流れるAu+イオン、e-イオンの量よりも小さく、またはほとんどなくすること、および電流も遮蔽することができる。
【0059】
これによって、電子部品に形成されたアルミパッド電極との接合に必要な部分には充分な厚さの金メッキ層が形成され、アルミパッド電極と電子部品側接続端子との間では良好な接合状態を形成できる。また、ハンダボールが接合する外部接続端子孔内の配線パターン表面には、ハンダボールの接合に必要な少量の金が存在するようにすることができ、これにより、ハンダボールと配線パターンとの間の接合部で、ハンダボールの脱落の要因になる過剰の金−ハンダ合金を形成することがない。
【0060】
従って、ハンダボールが配線パターンから脱落しにくく、耐久性に優れ、確実な電気的接続が可能で、コストも安価な電子部品実装用フィルムキャリアテープを提供することができる。
この場合、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の電子部品側接続端子34の表面に電解析出する金メッキ層34のメッキ厚(a)が、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bの導電性金属ボール20と接合する外部端子接続部38に電解析出する金メッキ層37のメッキ厚(b)よりも厚くなるように設定される。
【0061】
具体的には、上記したように、電子部品側接続端子34の表面のメッキ層36の金メッキ厚(a)を、通常は0.2〜1.5μm、好ましくは0.2〜0.7μmの範囲内の厚さにし、導電性金属ボール20と接合する外部端子接続部38の金メッキ層37の平均メッキ厚(b)を、通常0.3μm以下、好ましくは0.0005〜0.2μmの範囲内の厚さにすることができる。
【0062】
このように構成された本発明の製造装置100では、以下のように作動される。 金メッキ浴102のほぼ中央部に固定配置した遮蔽部材110に、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bを沿わせてこの裏面10bを遮蔽しつつ、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10を金メッキ浴102中で搬送する。
【0063】
この状態では、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bが、遮蔽遮蔽部材110で遮蔽されていることになる。これによって、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bと裏面電極108との間に流れるAu+イオン、e-イオンの量を、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の表面10aと表面電極106との間に流れるAu+イオン、e-イオンの量よりも小さく、またはほとんどなくすることができ、電流も遮蔽することができる。
【0064】
従って、電子部品側接続端子表面34の金メッキ量と、外部接続端子孔21内の配線パターン14の表面の金メッキ量を正確に制御することが可能となる。
これによって、電子部品50に形成されたアルミパッド電極51との接合に必要な部分には充分な厚さの金メッキ層36が形成され、アルミパッド電極51と電子部品側接続端子34との間では良好な接合状態を形成できる。また、ハンダボール20が接合する外部接続端子孔21内の配線パターン14の表面には、ハンダボール20の接合に必要な少量の金が存在するようにすることができ(37)、これにより、ハンダボール20と配線パターン14との間の接合部で、ハンダボール20の脱落の要因になる過剰の金−ハンダ合金を形成することがない。
【0065】
従って、ハンダボール20が配線パターン14から脱落しにくく、耐久性に優れ、確実な電気的接続が可能で、コストも安価な電子部品実装用フィルムキャリアテープ10を提供することができる。
上記のような構成を有する本発明によって製造した電子部品実装用フィルムキャリアテープ10は、下記のような工程を経て、パッケージングが行われる。
【0066】
図1に示すように、電子部品50の貼着面とは反対の表面にアルミパッド電極51が形成された電子部品50の場合には、絶縁フィルム11の配線パターン14が形成されている面のソルダーレジストの上に、好適には弾性を有するIC固定用の接着剤55を塗布または貼付して、この接着剤55で電子部品50を仮固定し、この接着剤を硬化させて固定する。
【0067】
そして、絶縁フィルム11の表面に固定された電子部品50の縁の部分から外側に延設された電子部品側接続端子34と、アルミパッド電極51とを、金線などの導電性金属線33を用いて、ワイヤーボンディングする。このワイヤーボンディングを超音波を用いて行う場合、このときの超音波出力は、通常は0.1〜3.0W、好ましくは0.3〜2.5Wであり、印加時間は通常は1〜50m秒、好ましくは5〜40m秒であり、荷重は通常は10〜200g、好ましくは40〜150gである。このときのステージ温度は、通常は70〜250℃の範囲内に設定される。
【0068】
このようにワイヤーボンディングが完了した後、このボンディング部をエポキシ樹脂等の硬化性樹脂を用いて封止する。さらに必要により、電子部品とこのボンディング部全体を硬化性樹脂で封止する。
そして、樹脂封止を行った後、絶縁フィルム11の裏面に開口している外部接続端子孔21に少量のフラックスを充填して、さらにこの外部接続端子孔21に、それぞれ、導電性金属ボールであるハンダボール20を入れ、ハンダボール20の溶融温度以上の温度(通常は180〜280℃)に加熱した後、冷却して外部接続端子孔21内にハンダボール20を配線パターン14と接合した状態にして埋め込む。
【0069】
なお、ここで使用される導電性金属ボール20は、通常はハンダボールであり、鉛とスズとの合金であるが、これと同等の導電性の金属ボールを使用することも可能である。
このようにして、外部接続端子孔21にハンダボールのような導電性を有し低温で溶融可能な金属からなる導電性金属ボール20を配置する。
【0070】
また、図2に示すようなビームリードボンディングタイプの電子部品実装用フィルムキャリアテープ10を用いる場合には、前述と同様に、絶縁フィルム11の配線パターン14が形成されている面のソルダーレジストの上に電子部品50を固定する。
そして、図2とは上下逆にフィルムキャリアテープ10を配置して、スリット31の下部から治具を当接して、5〜100g程度の負荷を、スリット31を跨ぐように形成した配線パターン14に上向きにかける。配線パターン14のスリット31のスリットの外縁部近傍には、予めノッチが形成されており、上部から治具で配線パターンを電子部品50の下面に形成されたアルミパッド電極51の方向に、通常は10〜100g、好ましくは20〜80g程度の応力を付与して押し下げる。これにより、ノッチ部分で配線パターンは切断され、金で形成されているアルミパッド電極51と切断された配線パターン14は、通常30〜200mW、好ましくは40〜150mWの超音波を、通常20〜1000m秒、好ましくは40〜600m秒かけることにより、電子部品をフィルムキャリアテープ10に良好に実装することができる。なお、この実装の際のステージ温度は、通常は80〜250℃に設定される。
【0071】
このようにしてボンディングを行った後、このボンディング部をエポキシ樹脂等の硬化性樹脂を用いて封止する。さらに必要により、電子部品とこのボンディング部全体を硬化性樹脂で封止することもできる。
図5は、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造装置の第2の実施例の概略図である。
【0072】
この実施例の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造装置100は、図4に示した第1の実施例の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造装置100と、基本的には同じ構成であり、同じ構成部材には、同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
この電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造装置100では、遮蔽部材110の幅が、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の幅よりも大きく形成されている。そして、遮蔽部材110の長手方向の両縁部110c、110dには、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の長手方向の両縁部10c、10d、すなわち幅方向の両端部の近傍をそれぞれ遮蔽する一対の遮蔽ガイド部材114、116が配設されている。
【0073】
これらの遮蔽ガイド部材114、116は、断面略L字形状であり、その遮蔽部分114a、116aが、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の表面10aの一部分を遮蔽するとともに、遮蔽ガイド部材本体部114c、116cが、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の長手方向の両縁部10c、10dを遮蔽するように構成されている。なお、これらの遮蔽ガイド部材114、116も、金メッキ浴102の長手方向に沿って延びるように配設されている。
【0074】
この場合、遮蔽ガイド部材114、116の遮蔽部分114a、116aと電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の表面10aとの間の距離laは、遮蔽性を考慮すれば、距離laは、0〜10mm、好ましくは、0.5〜1mm、とするのが望ましい。
さらに、遮蔽ガイド部材114、116の遮蔽部分114a、116aが、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の表面10aを遮蔽する(覆う)距離Saは、テープの外れ防止とパターン部へのキズ防止を考慮すれば、距離Saは、1〜6mm、好ましくは、2〜4mmとするのが望ましい。すなわち、これらの遮蔽部分114a、116aが、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の表面10aを遮蔽する割合としては、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の幅方向の2〜13%、好ましくは、4〜8%の範囲とするのが望ましい。
【0075】
このような遮蔽ガイド部材114、116としては、電流、すなわち、陰電子(e-)、Au+イオンの流れを阻害するように、例えば、PET、テフロン(登録商標)、塩化ビニル樹脂などの合成樹脂、セラミックなどの絶縁部材、金属材で構成することができる。さらに、これらの遮蔽ガイド部材114、116の厚さは、陰電子(e-)、Au+イオンの流れを阻害する厚さであればよく、特に限定されるものではないが、構造強度を考慮すると、0.5〜10mm、好ましくは、2〜5mmとするのが望ましい。
【0076】
このように構成することによって、フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部から、すなわち、幅方向の両端部から、フィルムキャリアテープの裏面と遮蔽部材との間に、Au+イオン、e-イオンが回り込むのが、これらの一対の遮蔽ガイド部材によって防止できる。これによって、フィルムキャリアテープの裏面と裏面電極との間に、Au+イオン、e-イオンがほとんど流れないようにすることができるとともに、電流を遮蔽することができる。
【0077】
これによって、電子部品に形成されたアルミパッド電極51との接合に必要な部分には充分な厚さの金メッキ層が形成され、アルミパッド電極51と電子部品側接続端子との間では良好な接合状態を形成できる。また、ハンダボールが接合する外部接続端子孔内の配線パターン表面には、ハンダボールの接合に必要な少量の金が存在するようにすることができ、これにより、ハンダボールと配線パターンとの間の接合部で、ハンダボールの脱落の要因になる過剰の金−ハンダ合金を形成することがない。
【0078】
従って、ハンダボールが配線パターンから脱落しにくく、耐久性に優れ、確実な電気的接続が可能で、コストも安価な電子部品実装用フィルムキャリアテープを提供することができる。
なお、上記実施例では、金メッキ浴102中に、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bに対峙するように、裏面電極108を配置したが、この裏面電極108を設けないようにすることも可能である。
【0079】
【実施例】
次に本発明の実施例を示して、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定的に解釈されるべきものではない。
【0080】
【実施例1】
この実施例1では、ワイヤーボンディングタイプの電子部品実装用フィルムキャリアテープであるTFBGA(Tape Finepitch Ball Grid Array)を製造した。図1に示すように、一方の面に12μm厚のエポキシ系接着剤を塗布した厚さ50μm、幅48mm、長さ100mのポリイミドフィルム(商品名:ユーピレックスS、宇部興産(株)製)からなる絶縁フィルムの両縁部に所定間隔でスプロケットホール形成すると同時に、外部接続端子孔21をパンチングにより形成した。外部接続端子孔21の直径は0.4mmであり、隣接する外部接続端子孔21との距離は、孔中心−孔中心距離で0.8mmであった。
【0081】
次いで、この貫通孔が形成されたポリイミドフィルムに厚さ18μmの電解銅箔をラミネートした。この銅箔面にフォトレジストを塗布し、露光、現像、エッチングすることにより銅配線パターン14を絶縁フィルム11の一方の面に形成した。
このようにして形成された配線パターン14の表面に、縁部に形成された電子部品側接続端子34およびこの接続端子に電流を流すための電極を除いて、エポキシ系ソルダーレジストを塗布した。
【0082】
このフィルムキャリアテープにスルファミン酸ニッケル浴で2μmの電気ニッケルメッキを行った。
フィルムキャリアテープを図4および図5に示したような製造装置100をそれぞれ用いて、シアン金浴で電気めっきを行なった。
この際、PET樹脂からなる遮蔽部材110を用いて、下記のような条件でメッキ処理を実施した。
【0083】
遮蔽部材110: PET樹脂製
フィルムキャリアテープ搬送速度:3m/分
遮蔽部材110搬送速度:3m/分
電流=7A
上記のように金メッキすることで、電子部品側接続端子34のワイヤーボンディングされる端子の表面には、平均厚さ1μmの金メッキ層36が形成されていた。
【0084】
一方、絶縁フィルム11に形成された貫通孔21の上面部を覆う配線パターン14からなる外部端子接合部38における金メッキ層37の厚さは0.1μmであり、導電性金属ボールと接合する外部端子接続部38の金メッキ層の平均メッキ厚(b)/電子部品側接続端子の表面の金メッキ層の平均メッキ厚(a)の比は、0.1であった。
【0085】
このフィルムキャリアのソルダーレジスト24の表面に接着剤55を塗布して電子部品(IC)50を貼着し、この電子部品(IC)50の上面部に形成されているアルミパッド電極51と、電子部品側接続端子34とを金線33(直径:25μm、純度99.99%)を用いてワイヤーボンディングにより電気的に接続した。
ワイヤーボンディング条件は次の通りである。
超音波出力:1.26W
印加時間:22m秒
荷重:90g
ステージ温度:150℃
使用装置:Kulicke & Soffa 社製、4524ボールボンダー
このようにして、ワイヤーボンディングを行った後、絶縁フィルムの裏面に開口する外部接続端子孔に直径300μmのハンダボールを配置して220℃に加熱して外部端子接続部38(外部接続端子孔の底部にある配線パターン)に融着させた。
【0086】
このハンダボールのシュア強度を(装置名;PC−240 DAGE製)を用いて測定したところ、このハンダボールのシェア強度の平均値は、400gであり、10個のサンプルについてそれぞれ100端子分を観察したところ、ハンダボールの脱落は認められなかった。
このようにしてワイヤーボンディング、ハンダボールの融着を行った後、金線に1g、2g、4g、8gの荷重を負荷して切断状態を観察したところ、この金線は、8gの荷重をかけることにより金線が切断され(モード1の破断)、外部端子接続部38にボンディングした金線の剥離(モード2の破断)は見られなかった。
【0087】
【比較例1】
実施例1において、金メッキする際に、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bに遮蔽部材110を沿わさないで、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10のみを金メッキ浴中を搬送させて、金メッキを行った。
その結果、電子部品側接続端子表面に1μmの金メッキ層が形成されるとともに、外部端子接続部38の表面にも1μmの金メッキ層が形成された。
【0088】
このようにして形成されたフィルムキャリアに実施例1と同様にしてハンダボールを融着させた。
このようにして融着されたハンダボールのシェア強度は、50gであり、実施例1で得られたフィルムキャリアにおけるハンダボールのシェア強度の1/8の値しか示さなかった。
【0089】
【実施例2】
実施例1ではワイヤーボンディングタイプのTFBGAを製造してボンダビリティーおよびハンダボールのシェア強度を測定したが、実施例2では、図2に示すように、ビームリードボンディングタイプのμBGAを製造した。
即ち、図2に示すようにポリイミドフィルムにスリット31を予め形成し、このスリットを覆うように平均厚さ18μmの電解銅箔を積層した以外は同様にして配線パターンを形成し、実施例1と同様にして、金メッキ層を形成した。電子部品側接続端子のアルミパッド電極51と接続する側の表面に形成された金メッキ層の厚さは1μmであり、外部端子接続部38(外部接続端子孔の底部にある配線パターン)の表面に形成された金メッキ層37の厚さは0.1μmであった。
【0090】
このようにして得られたフィルムキャリアにフィルムキャリアのソルダーレジスト24の表面に接着剤55を塗布して電子部品(IC)を貼着し、この電子部品(IC)の下面縁部に形成されているアルミパッド電極51と、電子部品側接続端子34との間で、電子部品側接続端子34を切断しながら、ビームリードボンディング法により電気的な接続を形成した。
ビームリードボンディング条件は次の通りである。
超音波出力:80mW
印加時間:600m秒
荷重:60g
ステージ温度:150℃
使用装置:Kulicke & Soffa 社製、4522マルチプロセス・ボールボンダー
そして、上記のようにビームリードボンディングを行った後、実施例1と同様にして直径300μmのハンダボールを融着させた後、このハンダボールのシェア強度を測定したところ400gであり、10個のサンプルについてそれぞれ100端子分を観察したところ、ハンダボールの脱落は認められなかった。
【0091】
このようにしてリードビームボンディング、ハンダボールの融着を行った後、リードに1g、2g、5g、10g、20gの荷重を負荷して切断状態を観察したところ、このリードは、20gの荷重をかけることによりリード部で切断され(モード1の破断)、アルミパッド電極51に接続したリードの剥離(モード2の破断)は見られなかった。
【0092】
【比較例2】
実施例2において、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の裏面10bを遮蔽部材110に配置しないで、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10を金メッキ浴中を搬送させて、金メッキを行った。
その結果、電子部品側接続端子表面に1μmの金メッキ層が形成されるとともに、外部端子接続部38の表面にも1μmの金メッキ層が形成された。
【0093】
このようにして形成されたフィルムキャリアに実施例1と同様にしてハンダボールを融着させた。
このようにして融着されたハンダボールのシェア強度は、50gであり、実施例2で得られたフィルムキャリアにおけるハンダボールのシェア強度の1/8の値しか示さなかった。
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、フィルムキャリアテープの裏面を、金メッキ浴中に固定した遮蔽部材に沿わせて遮蔽しているので、フィルムキャリアテープの裏面と裏面電極との間に流れるAu+イオン、e-イオンの量を、フィルムキャリアテープの表面と表面電極との間に流れるAu+イオン、e-イオンの量よりも小さく、またはほとんどなくすることができ、電流を遮蔽することもできる。
【0095】
また、本発明によれば、遮蔽部材に、フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部近傍をそれぞれ遮蔽する一対の遮蔽ガイド部材を配設しているので、フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部から、すなわち、幅方向の両端部から、フィルムキャリアテープの裏面と遮蔽部材との間に、Au+イオン、e-イオンが回り込むのが、これらの一対の遮蔽ガイド部材によって防止できる。これによって、フィルムキャリアテープの裏面と裏面電極との間に、Au+イオン、e-イオンがほとんど流れないようにすることができる。
【0096】
これによって、電子部品に形成されたアルミパッド電極との接合に必要な部分には充分な厚さの金メッキ層が形成され、アルミパッド電極と電子部品側接続端子との間では良好な接合状態を形成できる。また、ハンダボールが接合する外部接続端子孔内の配線パターン表面には、ハンダボールの接合に必要な少量の金が存在するようにすることができ、これにより、ハンダボールと配線パターンとの間の接合部で、ハンダボールの脱落の要因になる過剰の金−ハンダ合金を形成することがない。
【0097】
従って、ハンダボールが配線パターンから脱落しにくく、耐久性に優れ、確実な電気的接続が可能で、コストも安価な電子部品実装用フィルムキャリアテープを提供することができる。
さらに、このような本発明によって製造した電子部品実装用フィルムキャリアテープは、ワイヤーボンディングに用いられる導電体金属線(金線)とワイヤーボンディングする電子部品側接続端子のワイヤーボンディング面に充分な厚さの金メッキ層が形成されていることから、導電体金属線(金線)と電子部品側接続端子とを非常に強固に溶着させることができる。また、ハンダボールで代表される導電性金属ボールと配線パターンとの接合部分には非常に少量の金が存在するだけであり、ハンダボールなどの脱落の主要因となっている金−ハンダ合金がハンダボールと配線パターンとの境界部分に過度に供給されない。従って、本発明のフィルムキャリアテープを使用することにより、電子部品をより確実にボンディングすることができるとともに、外部端子となるハンダボールが脱落することがほとんどない。
【0098】
また、このようなワイヤーボンディングタイプに限らず、図2に示すようなビームリードボンディングタイプのフィルムキャリアにおいても、アルミパッド電極と電子部品側接続端子との間で非常に高いビームリードボンディングプル強度を示すとともに、同様に外部端子となるハンダボールの脱離がほとんど発生しない。
【0099】
また、金メッキを必要としない部分における金メッキの厚さを可能な限り薄くしているので、フィルムキャリアの特性が向上するとともに、このような優れた特性を有するフィルムキャリアを製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープにワイヤーボンディングにより電子部品を実装した状態の断面の一例を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープにビームリードボンディングにより電子部品を実装した状態の断面の一例を示す断面図である。
【図3】図3は、ハンダボールと配線パターンとの接合部分を拡大して模式的に示す部分拡大断面図である。
【図4】図4は、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造装置の第1の実施例の概略図である。
【図5】図5は、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造装置の第2の実施例の概略図である。
【符号の説明】
10・・・・電子部品実装用フィルムキャリアテープ
11・・・・絶縁フィルム
14・・・・配線パターン
20・・・・導電性金属ボール
21・・・・外部接続端子孔
24・・・・ソルダーレジスト
31・・・・スリット
34・・・・電子部品側接続端子
36・・・・電子部品側接続端子の金メッキ層
37・・・・外部端子接続部の金メッキ層
38・・・・外部端子接続部
50・・・・電子部品
51・・・・アルミパッド電極
55・・・・接着剤
102・・・・金メッキ浴
106・・・・表面電極
108・・・・裏面電極
110・・・・遮蔽部材
114、116・・・・遮蔽ガイド部材
Claims (4)
- 絶縁フィルムと、
前記絶縁フィルムの一方の面に形成された配線パターンとを有し、
前記配線パターンの一端部には、実装される電子部品と接続可能な電子部品側接続端子が形成され、
前記配線パターンの他端部には、前記絶縁フィルムに形成された貫通孔上に形成された外部端子接合部が形成されるとともに、
前記配線パターンが形成されている絶縁フィルム表面とは反対の側から、前記貫通孔内に導電性金属ボールを配置することにより、前記導電性金属ボールを介して、絶縁フィルムの裏面において、前記絶縁フィルムの表面に形成された配線パターンに電気的に接続される電子部品との電気的接続が可能なように構成された電子部品実装用フィルムキャリアテープを製造するための製造方法であって、
前記絶縁フィルムの一方の面に配線パターンが形成されたフィルムキャリアテープを、
前記フィルムキャリアテープの表面に対峙するように所定の距離離間して、金メッキ浴中に表面電極を配置するとともに、
前記フィルムキャリアテープを金メッキ浴中に浸漬する際に、
前記金メッキ浴中に固定した遮蔽部材にフィルムキャリアテープの裏面を沿わせて遮蔽するとともに、
前記遮蔽部材に、前記フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部をそれぞれ遮蔽する一対の遮蔽ガイド部材を配設して、電解析出を行い、
前記フィルムキャリアテープの電子部品側接続端子の表面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚が、フィルムキャリアテープの裏面の導電性金属ボールと接合する外部端子接続部に電解析出する金メッキ層のメッキ厚よりも厚くなるように形成することを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。 - 絶縁フィルムと、
前記絶縁フィルムの一方の面に形成された配線パターンとを有し、
前記配線パターンの一端部には、実装される電子部品と接続可能な電子部品側接続端子が形成され、
前記配線パターンの他端部には、前記絶縁フィルムに形成された貫通孔上に形成された外部端子接合部が形成されるとともに、
前記配線パターンが形成されている絶縁フィルム表面とは反対の側から、前記貫通孔内
に導電性金属ボールを配置することにより、前記導電性金属ボールを介して、絶縁フィルムの裏面において、前記絶縁フィルムの表面に形成された配線パターンに電気的に接続される電子部品との電気的接続が可能なように構成された電子部品実装用フィルムキャリアテープを製造するための製造装置であって、
前記絶縁フィルムの一方の面に配線パターンが形成されたフィルムキャリアテープを浸漬する金メッキ浴と、
前記フィルムキャリアテープの表面に対峙するように所定の距離離間して、金メッキ浴中に配置された表面電極と、
前記フィルムキャリアテープの裏面を沿わせて遮蔽する金メッキ浴中に固定した遮蔽部材とを備えるとともに、
前記遮蔽部材に、前記フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部をそれぞれ遮蔽する一対の遮蔽ガイド部材が配設され、電解析出を行うように構成され、
前記フィルムキャリアテープの電子部品側接続端子の表面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚が、フィルムキャリアテープの裏面の導電性金属ボールと接合する外部端子接続部に電解析出する金メッキ層のメッキ厚よりも厚く形成するように構成されていることを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造装置。 - 絶縁フィルムの一方の面に配線パターンが形成されたフィルムキャリアテープを、
前記フィルムキャリアテープの表面に対峙するように所定の距離離間して、金メッキ浴中に表面電極を配置するとともに、
前記フィルムキャリアテープを金メッキ浴中に浸漬する際に、
前記金メッキ浴中に固定した遮蔽部材にフィルムキャリアテープの裏面を沿わせて遮蔽するとともに、
前記遮蔽部材に、前記フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部をそれぞれ遮蔽する一対の遮蔽ガイド部材を配設して、電解析出を行い、
前記フィルムキャリアテープの電子部品側接続端子の表面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚が、フィルムキャリアテープの裏面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚よりも厚くなるように形成することを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープのメッキ方法。 - 絶縁フィルムの一方の面に配線パターンが形成されたフィルムキャリアテープを浸漬する金メッキ浴と、
前記フィルムキャリアテープの表面に対峙するように所定の距離離間して、金メッキ浴中に配置された表面電極と、
前記フィルムキャリアテープの裏面を沿わせて遮蔽する金メッキ浴中に固定した遮蔽部材とを備えるとともに、
前記遮蔽部材に、前記フィルムキャリアテープの長手方向の両縁部をそれぞれ遮蔽する一対の遮蔽ガイド部材が配設され、電解析出を行うように構成され、
前記フィルムキャリアテープの電子部品側接続端子の表面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚が、フィルムキャリアテープの裏面に電解析出する金メッキ層のメッキ厚よりも厚く形成するように構成されていることを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープのメッキ装置。
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