JP3794175B2 - 無線通信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、直接拡散(DS)方式によるスペクトラム拡散(SS)(以下、「DS−SS」とも略する。)を用いた無線通信において、効率の良い通信を可能にする無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
DS−SS通信方式による無線通信は、干渉波の影響を小さく抑えることができ、伝送速度にも優れるため、無線LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)等におけるデータ送信に広く適用されている。このDS−SS通信において、妨害電波による通信エラーを予防するために、キャリア検出あるいは相関検出によって、通信可能な電波状態であることを確認してからデータ送信を行う方法がある。
【0003】
キャリア検出とは、搬送波の帯域における受信波の信号強度(キャリアレベル)を検出して、このキャリアレベルが予め設定された閾値以下であればデータ送信を行う方法である。
また、相関検出とは、受信波と搬送波の拡散符号の一致度合い(相関値)を検出して、この相関値が予め設定された閾値以下であればデータ送信を行う方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在スペクトラム拡散通信に使用されている2.4GHzのISM帯では、高周波加熱器(電子レンジ)等から発生する信号が妨害波となる。このため、キャリア検出の場合には、電子レンジ等から発生する妨害波の強度が大きいと送信を停止してしまう。一方、DS−SS方式の場合、拡散符号のチップ数が十分多ければ、妨害波の強度が大きくてもある程度までは通信が可能である。従って、キャリア検出のみでは通信の機会を逃してしまい、効率の良い通信を行うことができない。
【0005】
また、相関検出の場合には、遠方のエリアの異なるDS−SS無線局同士が、自局の拡散符号との相関値が大きい拡散符号を用いて交信しているとき送信を停止してしまう。一方、通信を行っている他の無線局が自局と十分に離れていて、他の無線局の信号と自局の信号の大きさの比率が十分に確保されていれば通信が可能である。従って、相関検出のみでは通信の機会を逃してしまい、効率の良い通信を行うことができない。
【0006】
そこで、本出願の請求項1乃至請求項4に係る発明においては、キャリア検出と相関検出を併用することによって、より効率の良い通信を行うことができる無線通信方法を提供することを目的とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明においては、電波状態が悪くてなかなか通信が成立しない場合でも電波状態の良い時間帯を選択して確実に通信を行うことができる無線通信方法を提供することを目的とする。
【0008】
さらに、請求項3に係る発明においては、再送回数を減らしてより確率の高い通信を行うことができる無線通信方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、請求項4に係る発明においては、より高い確率で電波状態の良い時間帯を選択して確実に通信を行うことができる無線通信方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明においては、拡散符号を用いたスペクトラム拡散方式によってデータを送信する無線通信方法であって、受信信号からキャリアレベル及び拡散符号の相関値を検出し、キャリアレベルをキャリア閾値と比較するとともに、相関値を相関閾値と比較し、キャリアレベルがキャリア閾値以下か拡散符号の相関値が相関閾値以下かのいずれかの条件が満たされた場合にデータを送信する無線通信方法を創出した。
【0011】
この無線通信方法においては、受信信号からキャリアレベル及び拡散符号の相関値を検出し、キャリアレベルをキャリア閾値と比較するとともに、相関値を相関閾値と比較する。よって、近傍の電子レンジ等からノイズが発生していてキャリアレベルが大きい場合でも、相関値が相関閾値以下であればデータ送信が実行される。また、遠方のエリアの異なるDS−SS無線局同士が、互いの拡散符号の相関値が大きい拡散符号を用いて交信している場合でも、キャリアレベルがキャリア閾値以下であればデータ送信が実行される。
【0012】
このように、キャリア検出と相関検出を併用することによって、通信可能な機会を逃すことなくデータ送信を実行することができる。これによって、より効率の良い通信を行うことができる無線通信方法となる。
【0013】
また、請求項2に係る発明においては、データの送信が成功しないときにはデータを再送し、所定の再送回数を越えてもデータの送信が成功しないときには、キャリアレベルがキャリア閾値以下でかつ相関値が相関閾値以下のときのみデータを送信する請求項1に記載の無線通信方法を創出した。
【0014】
この無線通信方法においては、まず、キャリアレベルがキャリア閾値以下か相関値が相関閾値以下かのいずれかの条件が満たされればデータが送信される。しかし、所定の再送回数を越えてもデータの送信が成功しないときは、電波状態が悪くて、キャリアレベルがキャリア閾値以下でも相関値が大きすぎるためか、相関値が相関閾値以下でもキャリアレベルが大きすぎることが原因している可能性が考えられる。
【0015】
そこで、通信条件をキャリアレベルがキャリア閾値以下でかつ相関値が相関閾値以下という条件に切り替えて、データを送信する。これによって、電波状態の良い時間帯を確実にとらえて通信できるので、通信成立の確率を著しく高くすることができる。
このようにして、電波状態が悪くてなかなか通信が成立しない場合でも電波状態の良い時間帯を選択して確実に通信を行うことができる無線通信方法となる。
【0016】
さらに、請求項3に係る発明においては、データの送信が成功しないときにはデータを再送し、所定の再送回数を越えてもデータの送信が成功しないときには、キャリア閾値および相関閾値を小さくする請求項1に記載の無線通信方法を創出した。
【0017】
この無線通信方法においては、まず、キャリアレベルが初期のキャリア閾値以下か相関値が初期の相関閾値以下かのいずれかの条件が満たされればデータが送信される。しかし、所定の再送回数を越えてもデータの送信が成功しない場合は、電波状態が悪くて、キャリア閾値もしくは相関閾値が大きすぎることが原因している可能性が考えられる。
【0018】
そこで、キャリア閾値および相関閾値を小さくしてキャリア検出および相関検出を実施する。そして、この小さくした閾値をキャリアレベルもしくは相関値のいずれかがクリアしたときにのみ、データを送信する。これによって、送信成功の確率を著しく高くすることができ、再送回数を減らすことができる。
このようにして、再送回数を減らしてより確率の高い通信を行うことができる無線通信方法となる。
【0019】
また、請求項4に係る発明においては、キャリア閾値および相関閾値を小さくした状態で、所定の再送回数を越えてもデータの送信が成功しないときには、キャリアレベルがキャリア閾値以下でかつ相関値が相関閾値以下のときのみデータを送信する請求項3に記載の無線通信方法を創出した。
【0020】
この無線通信方法においては、まず、キャリアレベルが初期のキャリア閾値以下か相関値が初期の相関閾値以下かのいずれかの条件が満たされればデータが送信される。しかし、所定の再送回数を越えてもデータの送信が成功しない場合は、キャリア閾値および相関閾値を小さくしてキャリア検出および相関検出を実施する。そして、この小さくした閾値をキャリアレベルもしくは相関値のいずれかがクリアしたときにのみ、データを送信する。これによって、送信成功の確率を高くすることができ、再送回数を減らすことができる。
【0021】
それでも、所定の再送回数を越えてもデータの送信が成功しない場合は、通信条件をキャリアレベルがキャリア閾値以下でかつ相関値が相関閾値以下という条件に切り替えて、データを送信する。これによって、電波状態の良い時間帯を確実にとらえて通信することができ、送信成功の確率をさらに高くすることができる。
このようにして、より高い確率で電波状態の良い時間帯を選択して確実に通信を行うことができる無線通信方法となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態
次に、本発明を具現化した第1の実施形態について、図1乃至図5を参照して説明する。まず、本実施形態の無線通信方法に用いられるDS−SS方式の無線通信機の構成について、図1を参照して説明する。図1は、無線通信方法の第1の実施形態に用いられるDS−SS方式の無線通信機の全体構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、この無線通信機2は、通信制御機能付きCPU4を備えており、この通信制御機能付きCPU4(以下、単に「CPU4」という。)によって無線通信機2全体の通信制御を行う。
【0023】
CPU4からは、送信データがベースバンドプロセッサ10に転送され、この送信データはベースバンド回路12でベースバンド信号に変換される。そして、高周波回路14において、このベースバンド信号によって搬送波が変調され、アンテナ16から送出される。
また、アンテナ16で受信された電波は高周波回路14で復調され、ベースバンド回路12でベースバンド信号に変換される。このベースバンド信号の強さが、受信信号強度(RSSI)としてA/D変換器6に送られる。そして、A/D変換器6でデジタル変換されたデータが、キャリアレベルとしてCPU4に入力され、予め設定されたキャリア閾値を用いてキャリア検出が行われる。
【0024】
前記ベースバンド信号はベースバンドプロセッサ10で解析されて、受信された電波中のデータは受信データとしてCPU4に入力される。また、ベースバンド信号のクロック周波数(CLK)も、CPU4に入力される。
さらに、受信された電波の拡散符号と電波を送出する際の搬送波の拡散符号との一致の程度がベースバンドプロセッサ10で解析されて、相関値データとしてCPU4に入力され、予め設定された相関閾値を用いて相関値検出が行われる。
【0025】
電波の送出と受信の切り替えは、CPU4によって制御される。また、高周波回路14における搬送波の周波数も、CPU4によって設定される。
さらに、CPU4は、データバッファ用のメモリ8を備えている。そして、CPU4は、図示しない上位のコンピュータシステムとバスによって接続されている。
【0026】
次に、かかる構成を有する無線通信機を用いた本実施形態の無線通信方法におけるキャリア検出および相関検出の結果の組み合わせと送信可否の判定の関係について、図2を参照して説明する。
図2は、本発明の無線通信方法の第1の実施形態におけるキャリア検出および相関検出の結果の組み合わせと送信可否の判定の関係を示したものである。
【0027】
図2に示されるように、キャリアレベルとキャリア閾値の大小関係および相関値と相関閾値の大小関係には、4通りの組み合わせがある。すなわち、No.1の組み合わせは、キャリアレベルも相関値もともに閾値より大きい場合である。No.2の組み合わせは、キャリアレベルはキャリア閾値より大きく、相関値は相関閾値より小さい場合である。
また、No.3の組み合わせは、キャリアレベルはキャリア閾値より小さく、相関値は相関閾値より大きい場合である。そして、No.4の組み合わせは、キャリアレベルも相関値もともに閾値より小さい場合である。
【0028】
これら4通りの組み合わせに対して、どの場合にデータ送信を実行するかについては、本実施形態では二通りのパターンを用いる。パターンAでは、No.1の組み合わせのときのみ送信を停止する。そして、No.2〜4の組み合わせの場合には送信を実行する。すなわち、キャリアレベルか相関値のいずれかが閾値以下であれば、送信を実行することになる。
【0029】
これに対して、パターンBでは、No.4の組み合わせのときのみ送信を実行する。そして、No.1〜3の組み合わせの場合には送信を停止する。すなわち、キャリアレベルも相関値もともに閾値以下のときのみ送信を実行することになる。
本実施形態においては、通信の成立状況に応じてこれらのパターンA,パターンBを使い分ける。
【0030】
次に、本実施形態における具体的な通信制御の手順について、図1および図2を参照しつつ図3および図4に従って説明する。図3および図4は、無線通信方法の第1の実施形態における通信制御の手順を示すフローチャートである。
図3のステップS10で通信制御が開始されると、まず図1のCPU4によってベースバンド回路12および高周波回路14が受信状態に切り替えられる。そして、ベースバンド回路12からA/D変換器6を介してキャリアレベルがCPU4に読み込まれる。また、ベースバンドプロセッサ10から相関値データがCPU4に読み込まれる(ステップS12)。
【0031】
読み込まれた二つのデータは、CPU4において、予め設定された閾値と比較される。そして、相関値が相関閾値以下かキャリアレベルがキャリア閾値以下かのいずれかの条件が成立しているかが判定される(ステップS14)。すなわち、図2におけるパターンAによって送信の可否が判定される。なお、ステップS14における閾値以下か否かの判定は、等号を含まなくても良い。
この判定がYESの場合には、ベースバンド回路12および高周波回路14が送信状態に切り替えられ、データ送信が実行される(ステップS16)。
【0032】
その後、例えばベースバンド回路12および高周波回路14が再び受信状態に切り替えられ、通信成功か否かを示す送信先からのアクノリッジ信号の受け取りによって、通信成功か否かがCPU4において判定される(ステップS20)。この判定がYESであれば、データが正確に送信されたので、通信制御を終了する(ステップS22)。
一方、ステップS20の判定がNOであれば、再送回数が予め設定された再送回数以内かが判定される(ステップS26)。
【0033】
この判定がYESであれば、ステップS24でバックオフ時間だけ待機した後、ステップS12へ戻って再び相関値データとキャリアレベルを読み込み、ステップS14の判定を行う。この判定がNOの場合には、ステップS24でバックオフ時間だけ待機した後、ステップS12へ戻って読み込み、判定を繰り返す。
一方、ステップS14の判定がYESでステップS16のデータ送信を繰り返してもステップS20の判定がYESにならない場合には、再送回数が設定回数を越えて、ステップS26の判定がNOとなる。この場合には、まず再送回数を再設定する(ステップS27)。
【0034】
その後、図4のステップS28へ移行する。すなわち、バックオフ時間だけ待った後、相関値データおよびキャリアレベルを読み込む(ステップS30)。そして、相関値が相関閾値以下でかつキャリアレベルがキャリア閾値以下という条件が成立しているかが判定される(ステップS32)。すなわち、図2におけるパターンAからパターンBに切り替えて送信の可否が判定される。
この判定がYESの場合には、ベースバンド回路12および高周波回路14が送信状態に切り替えられ、データ送信が実行される(ステップS34)。
【0035】
その後、通信成功か否かがCPU4において判定される(ステップS38)。この判定がYESであれば、データが正確に送信されたので、通信制御を終了する(ステップS40)。
一方、ステップS38の判定がNOであれば、再送回数が再設定された回数以内かが判定される(ステップS44)。
【0036】
この判定がYESであれば、ステップS42でバックオフ時間だけ待機した後、ステップS30へ戻って再び相関値データとキャリアレベルを読み込み、ステップS32の判定を行う。この判定がNOの場合には、ステップS42でバックオフ時間だけ待機した後、ステップS30へ戻って読み込み、判定を繰り返す。
一方、ステップS32の判定がYESでステップS34のデータ送信を繰り返すうちには通常は通信が成功するが、特に電波状態が悪くてステップS38の判定がYESにならない場合には、再送回数が再設定回数を越えて、ステップS44の判定がNOとなる。
この場合には、上位のコンピュータシステムに通信不成立を通知して(ステップS46)、通信制御を終了する(ステップS48)。
【0037】
なお、本実施形態においては、送信可否の判定をパターンAからパターンBに切り替えるとともに再送回数も変更(ステップS27)しているが、再送回数は変更せず固定でも良い。
【0038】
次に、具体的な通信環境に対する本実施形態の無線通信方法の適用例について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態の無線通信方法が適用される通信環境の一例を示す模式図である。
図5に示されるように、a無線機エリアとb無線機エリアの二つの通信エリアが重なって存在している。a無線機エリア内には、4台の無線通信機20a,20b,20c,20dが設置されている。また、a無線機エリア内には、電子レンジ22も設置されている。b無線機エリア内には、4台の無線通信機24a,24b,24c,24dが設置されている。
【0039】
a無線機エリアとb無線機エリアの無線通信機で最も距離の近いのは、無線通信機20dと無線通信機24bであり、その距離はL2である。一方、a無線機エリア内で無線通信機20dから最も離れているのは無線通信機20aであり、その距離はL1である。そこで、a無線機エリアとb無線機エリアが干渉しないように、L1,L2の値および無線通信機20a〜20dで用いる拡散符号と無線通信機24a〜24dで用いる拡散符号に基づいて相関閾値およびキャリア閾値が設定される。
そして、図2のパターンAで送信可否の判定を行って、a無線機エリアおよびb無線機エリアにおいてデータ送信が行われる。
【0040】
ここで、a無線機エリア内でデータ送信が順調に成立していたところ、電子レンジ22が作動して高周波ノイズが発生したとする。この電子レンジ22は4台の無線通信機20a,20b,20c,20dの近傍にあるので、ノイズのキャリアレベルは大きいが、ノイズであるので相関値は小さい。従って、図3のステップS14における判定はYESとなり、ステップS16でデータ送信が実行される。しかし、電子レンジ22の発する大きな高周波ノイズのため、通信が成立しないことがある。もし、このままステップS14に示されるパターンAによる送信可否判定を続けたら、徒に再送回数が増えるのみである。
【0041】
そこで、本実施形態の無線通信方法においては、前述の如くステップS26で再送回数が予め設定した回数を越えたら、図4のステップS32に示されるように、送信可否の判定をパターンBに切り替える。これによって、相関値とキャリアレベルがともに閾値以下にならなければデータ送信は実行されなくなる。
すなわち、電子レンジ22の作動中はステップS32の判定はYESにはならず、待機状態が続く。そして、電子レンジ22の作動が停止した時点で高周波ノイズがなくなるのでステップS32の判定がYESとなり、a無線機エリア内のデータ送信が実行され、通信が成立する。
【0042】
このように、本実施形態の無線通信方法においては、通信エリア内に電子レンジ22が設置されているような悪い通信環境においても、電子レンジ22が作動していない電波状態の良い時間帯を確実にとらえて通信できるので、通信成立の確率を著しく高くすることができる。
【0043】
第2の実施形態
次に、本発明を具現化した第2の実施形態について、図6を参照して説明する。本実施形態の無線通信方法に用いられるDS−SS方式の無線通信機は、第1の実施形態における無線通信機2と同様であるので、図1を参照して説明を省略する。
図6は、本発明の無線通信方法の第2の実施形態における通信制御の手順を示すフローチャートである。
【0044】
図6のステップS50で通信制御が開始されると、まず図1のCPU4によってベースバンド回路12および高周波回路14が受信状態に切り替えられる。そして、ベースバンド回路12からA/D変換器6を介してキャリアレベルがCPU4に読み込まれる。また、ベースバンドプロセッサ10から相関値データがCPU4に読み込まれる(ステップS52)。
【0045】
読み込まれた二つのデータは、CPU4において、予め設定された閾値と比較される。そして、相関値が相関閾値以下かキャリアレベルがキャリア閾値以下かのいずれかの条件が成立しているかが判定される(ステップS54)。
この判定がYESの場合には、ベースバンド回路12および高周波回路14が送信状態に切り替えられ、データ送信が実行される(ステップS56)。
【0046】
その後、通信成功か否かがCPU4において判定される(ステップS60)。この判定がYESであれば、データが正確に送信されたのであるから、通信制御を終了する(ステップS62)。
一方、ステップS60の判定がNOであれば、再送回数が予め設定された再送回数以内かが判定される(ステップS66)。
【0047】
この判定がYESであれば、ステップS64でバックオフ時間だけ待機した後、ステップS52へ戻って再び相関値データとキャリアレベルを読み込み、ステップS54の判定を行う。この判定がNOの場合には、ステップS64でバックオフ時間だけ待機した後、ステップS52へ戻って読み込み、判定を繰り返す。一方、ステップS54の判定がYESでステップS56のデータ送信を繰り返してもステップS60の判定がYESにならない場合には、再送回数が設定回数を越えて、ステップS66の判定がNOとなる。
【0048】
この場合には、ステップS68へ移行して、相関閾値とキャリア閾値を小さくする。そして、この小さくなった相関閾値とキャリア閾値がいずれもそれぞれ限界値として設定した設定値を下回っていないかが判定される(ステップS70)。この判定がNOであれば、すなわち、相関閾値とキャリア閾値の少なくとも一方が設定値以上であれば、再び再送処理を行う。
すなわち、ステップS64へ移行してバックオフ時間だけ待ち、その後ステップS52へ戻って相関値データとキャリアレベルを読み込む。
【0049】
そして、ステップS54の判定がYESであればデータ送信を行い(ステップS56)、通信が成功しなければ設定再送回数を越えるまで再送処理を繰り返す。この小さくした閾値による送信可否の判定をもってしても、再送回数が設定回数を越えた場合には、ステップS66の判定がNOとなるので、ステップS68で相関閾値とキャリア閾値をさらに小さくする。
なお、相関閾値およびキャリア閾値はそれぞれの設定値を下回ったらそれ以下には小さくしない。
【0050】
通常は、かかる手順を数回繰り返すうちには通信が成功するが、特に電波状態が悪くてステップS68の処理を何度も繰り返した場合には、相関閾値とキャリア閾値が限界まで小さくなる。この場合にはステップS70の判定がYESとなるので、上位のコンピュータシステムに通信不成立を通知して(ステップS72)、通信制御を終了する(ステップS74)。
【0051】
次に、具体的な通信環境に対する本実施形態の無線通信方法の適用例について、第1の実施形態と同じく図5を参照して説明する。
図5に示されるように、a無線機エリアとb無線機エリアの二つの通信エリアが重なって存在している。前述の如く、距離L1,L2の値および無線通信機20a〜20dで用いる拡散符号と無線通信機24a〜24dで用いる拡散符号に基づいて、a無線機エリアとb無線機エリアが干渉しないように相関閾値およびキャリア閾値が設定される。
【0052】
しかしながら、a無線機エリアが先に設置されていて後からb無線機エリアが設置されたような場合には、最適な相関閾値およびキャリア閾値を始めから設定することは困難である。
そこで、a無線機エリアおよびb無線機エリアにおいて、図6のステップS56でデータ送信を実行しても通信が成立せず、ステップS66で再送回数が設定回数を越えた場合には、ステップS68で相関閾値およびキャリア閾値を小さくする。これによって、相手のエリア内での無線通信をより遠くまで監視することができ、相互の通信エリアの干渉を回避できるので通信成立の確率が高くなる。
【0053】
上記第1の実施形態においては、送信可否の判定をパターンAからパターンBに切り替えても再送回数が所定回数を越えた場合には、通信不成立として(ステップS46)通信制御を終了している(ステップS48)。しかし、ここで終了せずに、さらに、第2の実施形態におけるように、相関閾値およびキャリア閾値を小さくして再度再送処理を行うようにしても良い。
【0054】
また、上記第2の実施形態においては、相関閾値およびキャリア閾値が限界まで小さくなった場合には通信不成立として(ステップS72)通信制御を終了している(ステップS74)。しかし、ここで終了せずに、さらに、第1の実施形態におけるように、送信可否の判定をパターンAからパターンBに切り替えて再度再送処理を行うようにしても良い。
無線通信方法のその他の工程や無線通信方法に用いられる無線通信機のその他の部分の構成,接続関係等についても、上記の各実施形態に限定されるものではない。
【0055】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項4に係る発明においては、キャリア検出と相関検出を併用することによって、より効率の良い通信を行うことができる。
また、請求項2に係る発明においては、電波状態が悪くてなかなか通信が成立しない場合でも、電波状態の良い時間帯を選択して確実に通信を行うことができる。
【0056】
さらに、請求項3に係る発明においては、再送回数を減らしてより確率の高い通信を行うことができる。
また、請求項4に係る発明においては、より高い確率で電波状態の良い時間帯を選択して確実に通信を行うことができる簡単な処理で妨害電波が発生していてもデータ伝送を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無線通信方法の第1の実施形態および第2の実施形態に用いられるDS−SS方式の無線通信機の全体構成を示すブロック図である。
【図2】無線通信方法の第1の実施形態におけるキャリア検出および相関検出の結果の組み合わせと送信可否の判定の関係を示した図である。
【図3】無線通信方法の第1の実施形態における通信制御の手順を示すフローチャートである。
【図4】無線通信方法の第1の実施形態における通信制御の手順を示すフローチャートである。
【図5】無線通信方法の第1の実施形態および第2の実施形態が適用される通信環境の一例を示す模式図である。
【図6】無線通信方法の第2の実施形態における通信制御の手順を示すフローチャートである。

Claims (4)

  1. 拡散符号を用いたスペクトラム拡散方式によってデータを送信する無線通信方法であって、
    受信信号からキャリアレベル及び拡散符号の相関値を検出し、
    キャリアレベルをキャリア閾値と比較するとともに、相関値を相関閾値と比較し、
    キャリアレベルがキャリア閾値以下か拡散符号の相関値が相関閾値以下かのいずれかの条件が満たされた場合にデータを送信する無線通信方法。
  2. データの送信が成功しないときにはデータを再送し、所定の再送回数を越えてもデータの送信が成功しないときには、キャリアレベルがキャリア閾値以下でかつ相関値が相関閾値以下のときのみデータを送信する請求項1に記載の無線通信方法。
  3. データの送信が成功しないときにはデータを再送し、所定の再送回数を越えてもデータの送信が成功しないときには、キャリア閾値および相関閾値を小さくする請求項1に記載の無線通信方法。
  4. キャリア閾値および相関閾値を小さくした状態で、所定の再送回数を越えてもデータの送信が成功しないときには、キャリアレベルがキャリア閾値以下でかつ相関値が相関閾値以下のときのみデータを送信する請求項3に記載の無線通信方法。
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