JP2009044565A - 通信方法およびそれを利用した無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号を受信してから送信するまでの期間が長い場合であっても、アンテナ指向性のずれを抑制したい。
【解決手段】ウエイト生成部18は、複数のアンテナ10を介して、端末装置から受信した信号をもとに送信ウエイトベクトルを生成する。送信アレイ処理部24は、生成した送信ウエイトベクトルによって、送信すべき信号に重みづけを実行する。RF部12は、重みづけした信号を複数のアンテナ10から端末装置へ送信する。ここで、制御部26は、端末装置からの信号を受信してから、端末装置へ信号を送信するまでの期間がしきい値よりも長いかを判定する。長いとき、送信アレイ処理部24は、ウエイト生成部18において生成したウエイトベクトルの代わりに、予め規定したウエイトベクトルを重みづけに使用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信技術に関し、特に複数のアンテナを使用する通信方法およびそれを利用した無線装置に関する。
ワイヤレス通信において、一般的に限りある周波数資源の有効利用が望まれている。周波数資源を有効利用するために、例えば同一の周波数の電波が可能な限り近い距離で繰り返し使用される。その場合、同一周波数を使用する近接の基地局装置等からの同一チャネル干渉によって、通信品質が悪化する。同一チャネル干渉による通信品質の悪化を防ぐ技術のひとつが、アダプティブアレイアンテナ技術である。アダプティブアレイアンテナ技術は、複数のアンテナにおいて受信した信号から受信用のウエイトベクトルを導出するとともに、受信用のウエイトベクトルによって、受信した信号を重みづけした後に合成する。
受信用のウエイトベクトルを導出するために、例えば、RLS(Recursive Least Squares)アルゴリズムやLMS(Least Mean Squares)アルゴリズムなどの適応アルゴリズムが使用される。さらに、アダプティブアレイアンテナ技術を備えた無線装置が、送信用のウエイトベクトルも導出し、当該送信用のウエイトベクトルにて、送信すべき信号を重みづけしてから送信する場合もある。一般的に、送信用のウエイトベクトルは、受信した信号あるいは受信用のウエイトベクトルをもとに導出される(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−32167号公報
第2世代コードレス電話システムでは、ひとつの端末装置に対して、上り回線のチャネルと下り回線のチャネルとが周期的に割り当てられ、かつ上り回線のチャネルと下り回線のチャネルとに対して、同一の周波数が使用される。このような場合、アダプティブアレイアンテナ技術を備えた基地局装置は、端末装置からの上り回線の信号を受信すると、受信した信号をもとに送信用のウエイトベクトルを導出し、送信用のウエイトベクトルを使用しながら下り回線の信号を送信する。一方、このようなシステムにおいて、基地局装置と端末装置との通信が確立されるまでの動作は、以下の通りである。端末装置は、基地局装置に対して、チャネルの割当要求、つまりリンクの確立要求を送信する。基地局装置は、チャネルの割当要求を受信すると、割当可能なチャネルを探索し、探索結果をもとにチャネルを特定する。また、基地局装置は、特定したチャネルをチャネルの割当応答として端末装置に送信する。端末装置は、チャネルの割当応答にて示されたチャネルを使用しながら、基地局装置との通信を実行する。
このような状況下において、基地局装置がチャネルの割当要求を受信してからチャネルの割当要求を送信するまでに、所定の期間が必要とされる。このような所定の期間は、一定ではなく、他の端末装置によるチャネルの使用状況に応じて変動する。所定の期間が長くなるほど、信号を受信するときの伝送路特性と信号を送信するときの伝送路特性との差異が大きくなる。差異が大きくなると、送信用のウエイトベクトルを使用してチャネルの割当応答を送信しても、アンテナの指向性が、端末装置が存在する方向へむかなくなる。その結果、端末装置においてチャネルの割当応答が受信される確率は低下する。なお、端末装置が移動し、移動速度が高くなるほど、確率はさらに低下する。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、信号を受信してから送信するまでの期間が長い場合であっても、アンテナ指向性のずれを抑制する通信技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の無線装置は、複数のアンテナを介して、通信対象の無線装置から受信した信号をもとにウエイトベクトルを生成する生成部と、生成部において生成したウエイトベクトルによって、送信すべき信号に重みづけを実行するアレイ処理部と、アレイ処理部において重みづけした信号を複数のアンテナから前記通信対象の無線装置へ送信する送信部とを備える。アレイ処理部は、通信対象の無線装置からの信号を受信してから、通信対象の無線装置へ信号を送信するまでの期間がしきい値よりも長くなれば、生成部において生成したウエイトベクトルの代わりに、予め規定したウエイトベクトルを重みづけに使用する。
本発明の別の態様は、通信方法である。この方法は複数のアンテナを介して、通信対象の無線装置から受信した信号をもとにウエイトベクトルを生成するステップと、生成したウエイトベクトルによって、送信すべき信号に重みづけを実行するステップと、重みづけした信号を複数のアンテナから前記通信対象の無線装置へ送信するステップとを備える。重みづけを実行するステップは、通信対象の無線装置からの信号を受信してから、通信対象の無線装置へ信号を送信するまでの期間がしきい値よりも長くなれば、生成したウエイトベクトルの代わりに、予め規定したウエイトベクトルを重みづけに使用する。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、信号を受信してから送信するまでの期間が長い場合であっても、アンテナ指向性のずれを抑制できる。
本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例は、第2世代コードレス電話システム等に対応し、複数のアンテナを備えた基地局装置に関する。基地局装置は、複数のアンテナのそれぞれにおいて端末装置からのパケット信号を受信し、受信したパケット信号に対して、アダプティブアレイ信号処理を実行する。なお、アダプティブアレイ信号処理の際に受信ウエイトベクトルが生成される。また、基地局装置は、受信ウエイトベクトルに加えて、送信ウエイトベクトルを生成し、当該端末装置へパケット信号を送信する際に、送信ウエイトベクトルを使用する。前述のごとく、基地局装置が端末装置からチャネル割当要求信号を受信してから、チャネル割当応答を送信するまでの期間が長くなり、かつ端末装置の移動速度が高速になるほど、チャネル割当応答信号を送信する際のアンテナ指向性が端末装置にむかなくなる。これに対応するため、基地局装置は、以下の処理を実行する。
基地局装置は、端末装置からチャネル割当要求信号を受信すると、当該端末装置に割り当てるためのチャネルを探索し、チャネルを特定する。また、基地局装置は、特定したチャネルを通知するためのチャネル割当応答信号を送信する。ここで、基地局装置は、チャネル割当要求信号を受信してからチャネル割当応答信号を生成するまでの期間を測定するとともに、測定した期間をしきい値と比較する。なお、チャネル割当要求信号には、端末装置の移動速度に関する情報が含まれており、基地局装置は、チャネル割当要求から当該情報を取得する。このような状況下において、測定した期間がしきい値よりも大きく、かつ高速移動がなされていれば、基地局装置は、受信したチャネル割当要求信号をもとに、送信ウエイトベクトルを生成することを中止する。なお、いずれかの条件が満たされていなければ、基地局装置は、受信したチャネル割当要求信号をもとに、送信ウエイトベクトルを生成する。送信ウエイトベクトルを生成することを中止したとき、基地局装置は、予め規定したウエイトベクトル(以下、「既知ウエイトベクトル」という)を送信ウエイトベクトルに使用する。さらに、基地局装置は、送信ウエイトベクトルを使用しながら、チャネル割当応答信号を端末装置へ送信する。
図1は、本発明の実施例に係る基地局装置100の構成を示す。基地局装置100は、アンテナ10と総称される第1アンテナ10a、第2アンテナ10b、第Nアンテナ10n、RF部12と総称される第1RF部12a、第2RF部12b、第NRF部12n、受信アレイ処理部14、復調部16、ウエイト生成部18、記憶部20、変調部22、送信アレイ処理部24、制御部26を含む。
RF部12は、受信処理として、複数のアンテナ10を介して図示しない端末装置から受信した無線周波数のパケット信号に対して周波数変換を実行し、ベースバンドのパケット信号を生成する。さらに、RF部12は、ベースバンドのパケット信号を受信アレイ処理部14に出力する。一般的に、ベースバンドのパケット信号は、同相成分と直交成分によって形成されるので、ふたつの信号線によって伝送されるべきであるが、ここでは、図を明瞭にするためにひとつの信号線だけを示すものとする。また、RF部12には、AGCやA/D変換部も含まれる。
RF部12は、送信処理として、送信アレイ処理部24から入力したベースバンドのパケット信号に対して周波数変換を実行し、無線周波数のパケット信号を生成する。さらに、RF部12は、無線周波数のパケット信号を複数のアンテナ10から送信する。なお、RF部12は、受信したパケット信号と同一の無線周波数帯を使用しながら、パケット信号を送信する。つまり、TDD(Time Division Duplex)が使用されているものとする。また、RF部12には、PA(Power Amplifier)、D/A変換部も含まれる。
RF部12は、パケット信号のひとつとして、図示しない端末装置からチャネル割当要求信号を受信する。なお、チャネル割当要求信号とは、基地局装置100と端末装置との通信に先立って、端末装置から基地局装置100へ送信される信号であり、基地局装置100に対してチャネルの割当を要求するための信号である。このような、チャネル割当の処理についての説明は、後述する。なお、チャネル割当要求信号には、通信対象の端末装置の移動速度に関する情報が含まれる。例えば、このような情報は、ビット情報として示されており、高速移動している場合に「1」となり、高速移動していない場合に「0」となる。高速移動しているかいないかは、端末装置の内部において決定される。例えば、端末装置は、所定期間内にハンドオーバを実行した回数を測定し、回数がしきい値よりも大きければ、高速移動していると結論づける。なお、端末装置が高速移動しているか否かの決定手段は、これに限定されるものではない。
ここで、基地局装置100および端末装置において使用されているフレームのフォーマットおよびチャネル割当要求信号のフォーマットを説明する。図2(a)は、基地局装置100において使用されるフレームのフォーマットを示す。図の横方向が時間軸に相当する。フレームは、8つのタイムスロットの時間多重によって形成されている。また、8つのタイムスロットは、4つの上りタイムスロットと4つの下りタイムスロットから構成されている。ここでは、4つの上りタイムスロットを「第1上りタイムスロット」から「第4上りタイムスロット」として示し、4つの下りタイムスロットを「第1下りタイムスロット」から「第4下りタイムスロット」として示す。また、図示したフレームは、連続して繰り返される。
また、説明を簡潔にするために、上りのタイムスロットと下りのタイムスロットの構成は、同一であるとする。そのため、上りタイムスロットと下りタイムスロットのいずれかについてのみ説明を行う場合もあるが、他方のタイムスロットも同様の説明が有効である。ここで、基地局装置100は、端末装置に対して、ひとつの上りタイムスロットとひとつの下りタイムスロットを割り当てることによって、当該端末装置との通信を実行する。そのため、図2(a)のタイムスロットが前述のチャネルに相当する。また、端末装置に対する上りタイムスロットと下りタイムスロットの割当は、同一の順序にてなされるものとする。例えば、第1上りタイムスロットが第1端末装置に割り当てられ、第2上りタイムスロットが第2端末装置に割り当てられている場合、第1下りタイムロットが第1端末装置に割り当てられ、第2下りタイムスロットが第2端末装置に割り当てられる。
図2(b)は、基地局装置100において使用されるチャネル割当要求信号のフォーマットを示す。チャネル割当要求信号は、先頭部分にプリアンブルを配置し、プリアンブルに続いてデータを配置する。さらに、データに続いて、CRCが配置される。なお、データの内容がチャネルの割当を要求する旨に対応し、その中に、チャネルを割り当てるために必要な情報が含まれている。ここで、そのような情報のひとつとして、「移動速度通知ビット」が存在する。移動速度通知ビットは、前述の「通信対象の端末装置の移動速度に関する情報」に相当し、高速移動している場合に「1」となり、高速移動していない場合に「0」となる。なお、移動速度通知ビットは、データ中の特定の位置に配置されていればよい。図1に戻る。
ウエイト生成部18は、複数のアンテナ10を介して、通信対象の端末装置から受信したパケット信号をもとに受信ウエイトベクトルを生成する。なお、ウエイトベクトルの生成には、公知の技術が使用されればよいが、例えば、LMSアルゴリズムのような適応アルゴリズムが使用される。その際、図2(b)に示されたプリアンブルの期間において、ウエイト生成部18は、受信ウエイトベクトルを導出する。さらに、ウエイト生成部18は、データ期間において受信ウエイトベクトルを更新してもよい。ウエイト生成部18は、導出した受信ウエイトベクトルを受信アレイ処理部14に適宜出力するとともに、当該パケット信号に対して最終的に導出した受信ウエイトベクトルを記憶部20に出力する。
受信アレイ処理部14は、RF部12からパケット信号を受けつけるとともに、ウエイト生成部18から受信ウエイトベクトルを受けつけ、受信ウエイトベクトルをもとに、パケット信号に対してアダプティブアレイ信号処理を実行する。つまり、受信アレイ処理部14は、受信ウエイトベクトルの各要素とパケット信号とをアンテナ10単位に対応づけ、受信ウエイトベクトルの要素にてパケット信号を重みづける。さらに、受信アレイ処理部14は、重みづけたパケット信号を合成することによって、アダプティブアレイ信号処理がなされたパケット信号を生成する。受信アレイ処理部14は、生成したパケット信号を復調部16に出力する。
復調部16は、受信アレイ処理部14から受けつけたパケット信号、つまりアダプティブアレイ信号処理がなされたパケット信号を復調する。例えば、変調方式は、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、π/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)によって規定されるので、復調部16は、それに応じた処理を実行する。復調部16は、復調結果を出力する。
変調部22は、送信すべきパケット信号を変調し、変調したパケット信号を送信アレイ処理部24に出力する。送信アレイ処理部24は、変調部22から受けつけたパケット信号に対してアダプティブアレイ信号処理を実行する。その際、送信アレイ処理部24は、ウエイト生成部18を介して、記憶部20に記憶された受信ウエイトベクトルを送信ウエイトベクトルとして取得する。記憶部20が、複数の端末装置のそれぞれに対する受信ウエイトベクトルを記憶している場合、ウエイト生成部18は、送信アレイ処理部24から送信すべきパケット信号のあて先となる端末装置を特定し、当該端末装置に対応した受信ウエイトベクトルを抽出する。なお、ウエイト生成部18は、取得した受信ウエイトベクトルに所定の信号処理を実行することによって、送信ウエイトベクトルを生成してもよい。
送信アレイ処理部24は、送信ウエイトベクトルをもとに、パケット信号に対して、アダプティブアレイ信号処理を実行する。つまり、送信アレイ処理部24は、ウエイト生成部18において生成した送信ウエイトベクトルによって、送信すべきパケット信号に重みづけを実行する。送信アレイ処理部24は、重みづけしたパケット信号を複数のアンテナ10から通信対象の端末装置へ送信するために、パケット信号をRF部12へ出力する。
以上の構成において、アンテナ10、RF部12、受信アレイ処理部14は、チャネル割当要求信号、つまり図2(b)に示されたフォーマットのパケット信号を受信する。受信アレイ処理部14、ウエイト生成部18、復調部16は、前述のごとく、受信処理を実行する。例えば、ウエイト生成部18は、チャネル割当要求信号をもとに受信ウエイトベクトルを生成する。制御部26は、チャネル割当要求信号を受けつけると、チャネル割当要求信号を送信した端末装置に割り当てるべきチャネルを探索する。つまり、RF部12がキャリアセンスを実行し、制御部26は、キャリアセンスの結果をもとに、干渉レベルの低いチャネルを特定する。ここで、特定されたチャネルが、端末装置に割り当てるべきチャネルに相当する。さらに、制御部26は、チャネル割当応答信号を生成する。チャネル割当応答信号は、公知の技術によって実現されればよいので、ここでは、詳細を省略する。なお、チャネル割当応答信号には、割り当てたチャネルに関する情報が少なくとも含まれる。
変調部22、送信アレイ処理部24、RF部12、アンテナ10は、前述のごとく、チャネル応答信号に対して送信処理を実行する。このような、チャネルの探索処理の期間、つまり、チャネル割当要求信号を受信してからチャネル割当応答信号を生成するまでの期間は、チャネルの状況に応じて一定ではない。仮に、チャネルの探索処理の期間がある程度長くなり、端末装置が高速移動していれば、チャネル割当応答信号の送信に適した送信ウエイトベクトルと、ウエイト生成部18にて生成される送信ウエイトベクトルとの相関が小さくする。つまり、ウエイト生成部18にて生成される送信ウエイトベクトルは、チャネル割当応答信号の送信に適さなくなる。このような課題に対応するため、基地局装置100は、以上の処理に加えて、次の処理を実行する。
制御部26は、端末装置からのチャネル割当要求信号を受信してから、チャネル割当応答信号を送信するまでの期間を測定する。具体的には、制御部26は、端末装置からのチャネル割当要求信号を受信したときに、タイマを開始する。また、制御部26は、チャネル割当応答信号を生成したときに、タイマを停止する。制御部26は、予め定めたしきい値と測定した期間とを比較する。一方、制御部26は、チャネル割当応答信号に含まれた移動速度通知ビットを取得する。制御部26は、測定した期間がしきい値よりも長く、かつ移動速度通知ビットが「1」である条件を満たすかを確認する。このような条件を満たさなければ、制御部26は、ウエイト生成部18に対して、前述のごとく生成した送信ウエイトベクトルを送信アレイ処理部24に出力するように指示する。また、送信アレイ処理部24は、受けつけた送信ウエイトベクトルによって、チャネル割当応答信号を重みづける。
一方、条件を満たせば、制御部26は、前述のごとく生成した送信ウエイトベクトルの代わりに、予め規定したウエイトベクトル(以下、「既知ウエイトベクトル」という)を送信アレイ処理部24に出力するように指示する。その結果、送信アレイ処理部24は、ウエイト生成部18において生成した送信ウエイトベクトルの代わりに、既知ウエイトベクトルを重みづけに使用する。なお、既知ウエイトベクトルは、複数種類規定されており、ウエイト生成部18は、複数種類のいずれかを選択する。また、ウエイト生成部18は、選択すべき既知ウエイトベクトルを所定の間隔で変化させる。
図3は、記憶部20に記憶される既知ウエイトベクトルのデータ構造を示す。図示のごとく、番号欄200、ウエイトベクトル欄202が含まれており、番号欄200に示された番号は、既知ウエイトベクトルを特定するための識別番号である。図示のごとく、「1」番から「M」番までの既知ウエイトベクトルが規定されている。また、ウエイトベクトル欄202は、識別番号に対応づけられた既知ウエイトベクトルの値が「W1」から「WM」のごとく示されている。例えば、「W1」から「WM」は、指向性の方向が互いに異なるように規定されている。ウエイト生成部18は、例えば、チャネル割当応答信号単位に、異なった既知ウエイトベクトルを選択する。例えば、ウエイト生成部18は、アンテナの指向性の方向がランダムに切りかわるように既知ウエイトベクトルを選択する。図1に戻る。
送信アレイ処理部24は、ウエイト生成部18から既知ウエイトベクトルを受けつけた場合、当該既知ウエイトベクトルを送信ウエイトベクトルとして、前述の処理を実行する。その結果、送信アレイ処理部24は、重みづけしたチャネル割当応答信号を複数のアンテナ10から通信対象の端末装置へ送信するために、チャネル割当応答信号をRF部12へ出力する。制御部26は、既に説明した処理に加えて、基地局装置100の動作を制御する。例えば、制御部26は、送信タイミングおよび受信タイミングを制御し、これに応じて各構成要素に動作を指示する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以上の構成による基地局装置100の動作を説明する。図4は、基地局装置100による通信手順を示すシーケンス図である。端末装置は、基地局装置100に対して、チャネル割当要求信号を送信する(S10)。基地局装置100は、チャネル割当要求信号を受信すると、チャネル探索を実行し(S12)、その結果を反映させてチャネル割当応答信号を生成する。基地局装置100は、端末装置に対して、チャネル割当応答信号を送信する(S14)。端末装置は、基地局装置100に上り同期バーストを送信し(S16)、基地局装置100は、端末装置に下り同期バーストを送信する(S18)。その後、端末装置は、基地局装置100に上りTCH、つまりデータ信号を送信し(S20)、基地局装置100は、端末装置に下りTCHを送信する(S22)。
図5は、基地局装置100によるチャネルの割当手順を示すフローチャートである。図5は、図4のステップ10から14に相当する。アンテナ10、RF部12は、チャネル割当要求を受信する(S50)。ウエイト生成部18は、受信ウエイトベクトルを生成する(S52)。受信アレイ処理部14は、受信ウエイトベクトルを使用しながら、受信処理を実行する(S54)。制御部26は、タイマを開始させる(S56)。チャネルが特定されれば(S58のY)、制御部26は、タイマを停止させる(S62)。チャネルが特定されなく(S58のN)、タイムアウトがされなければ(S60のN)、ステップ58に戻る。
一方、タイムアウトがされれば(S60のY)、制御部26は、タイマを停止させる(S62)。期間がしきい値よりも長く(S64のY)、端末装置が移動中であれば(S66のY)、送信アレイ処理部24は、既知ウエイトベクトルを使用する(S68)。一方、期間がしきい値よりも長くなく(S64のN)、あるいは端末装置が移動中でなければ(S66のN)、送信アレイ処理部24は、ウエイト生成部18にて生成した送信ウエイトベクトルを使用する(S70)。送信アレイ処理部24、RF部12、アンテナ10は、チャネル割当応答信号を送信する(S72)。
本発明の実施例によれば、チャネル割当要求信号を受信してからチャネル割当応答信号を送信するまでの期間が長くなれば、既知ウエイトベクトルを使用するので、信頼性の低い送信ウエイトベクトルの使用を回避できる。また、信頼性の低い送信ウエイトベクトルの使用が回避されるので、信号を受信してから送信するまでの期間が長い場合であっても、アンテナ指向性のずれを抑制できる。また、アンテナ指向性のずれが抑制されるので、チャネル割当応答信号が端末装置に受信される確率を改善できる。また、チャネル割当応答信号の送信にアダプティブアレイ信号処理を使用することによって、チャネル割当応答信号の送信可能エリアを拡大できる。
また、チャネル割当要求信号を受信してからチャネル割当応答信号を送信するまでの期間が長くなるときに加えて、端末装置が高速移動をしているときに、既知ウエイトベクトルを使用するので、信頼性の低い送信ウエイトベクトルの使用をより正確に回避できる。また、チャネル割当要求信号を受信してからチャネル割当応答信号を送信するまでの期間がある程度長くなっても、端末装置が高速移動していなければ、送信ウエイトベクトルを生成するので、無線伝送路の状況に応じて送信ウエイトベクトルを使用できる。また、既知ウエイトベクトルの値を所定の間隔で変化させるので、指向性の方向と端末装置の存在方向が連続して異なる可能性を低減できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施例において、基地局装置100は、通信対象の端末装置の移動速度に関する情報として、「移動速度通知ビット」を受けつける。しかしながらこれに限らず例えば、基地局装置100は、通信対象の端末装置の移動速度に関する情報として、移動速度を受けつけてもよい。このような移動速度は、通信対象の端末装置において測定される。制御部26は、受けつけた移動速度としきい値とを比較することによって、当該端末装置が高速移動しているか否かを特定する。これに続く処理は、実施例と同様であるので、ここでは、説明を省略する。本変形例によれば、端末装置における処理を簡易にできる。
本実施例において、基地局装置100がチャネル割当要求信号を受信したときに、制御部26は、生成した送信ウエイトベクトルを送信するか否かを決定する。しかしながらこれに限らず例えば、基地局装置100がデータ信号を受信したときに、制御部26は、生成した送信ウエイトベクトルを送信するか否かを決定してもよい。これは、基地局装置100がCSMAのごとく、定期的にデータ信号を送信しない場合に有効である。例えば、制御部26は、データ信号を受信してからデータ信号を送信するまでの期間としきい値とを比較することによって、前述の処理を実行する。本変形例によれば、本発明をさまざまな種類の信号に適用できる。
本実施例において、制御部26は、測定した期間および端末の移動速度を考慮しながら、生成した送信ウエイトベクトルを使用するか否かを決定する。しかしながらこれに限らず例えば、制御部26は、測定した期間だけを考慮しながら、生成した送信ウエイトベクトルを使用するか否かを決定してもよい。本変形例によれば、制御部26の処理を簡易にできる。
本発明の実施例に係る基地局装置の構成を示す図である。 図2(a)−(b)は、図1の基地局装置において使用されるフレームのフォーマットおよびチャネル割当要求信号のフォーマットを示す図である。 図1の記憶部に記憶される既知ウエイトベクトルのデータ構造を示す図である。 図1の基地局装置による通信手順を示すシーケンス図である。 図1の基地局装置によるチャネルの割当手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 アンテナ、 12 RF部、 14 受信アレイ処理部、 16 復調部、 18 ウエイト生成部、 20 記憶部、 22 変調部、 24 送信アレイ処理部、 26 制御部、 100 基地局装置。

Claims (6)

  1. 複数のアンテナを介して、通信対象の無線装置から受信した信号をもとにウエイトベクトルを生成する生成部と、
    前記生成部において生成したウエイトベクトルによって、送信すべき信号に重みづけを実行するアレイ処理部と、
    前記アレイ処理部において重みづけした信号を複数のアンテナから前記通信対象の無線装置へ送信する送信部とを備え、
    前記アレイ処理部は、通信対象の無線装置からの信号を受信してから、前記通信対象の無線装置へ信号を送信するまでの期間がしきい値よりも長くなれば、前記生成部において生成したウエイトベクトルの代わりに、予め規定したウエイトベクトルを重みづけに使用することを特徴とする無線装置。
  2. 複数のアンテナを介して、通信対象の無線装置からチャネル割当要求信号を受信する受信部と、
    前記受信部がチャネル割当要求信号を受信すると、前記通信対象の無線装置に割り当てるべきチャネルを探索する探索部とをさらに備え、
    前記生成部は、チャネル割当要求信号をもとにウエイトベクトルを生成し、
    前記アレイ処理部は、前記生成部において生成したウエイトベクトルによって、前記探索部での探索結果が含まれたチャネル割当応答信号に重みづけを実行する手段と、チャネル割当要求信号を受信してから、チャネル割当応答信号を送信するまでの期間がしきい値よりも長くなれば、前記生成部において生成したウエイトベクトルの代わりに、予め規定したウエイトベクトルを重みづけに使用する手段とを含み、
    前記送信部は、前記アレイ処理部において重みづけしたチャネル割当応答信号を複数のアンテナから前記通信対象の無線装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  3. 前記受信部において受信したチャネル割当要求信号には、前記通信対象の無線装置の移動速度に関する情報が含まれ、
    前記アレイ処理部は、チャネル割当要求信号を受信してから、チャネル割当応答信号を送信するまでの期間がしきい値よりも長いときに加えて、前記受信部において受信した情報にて示された移動速度がしきい値よりも高くなるときに、前記生成部において生成したウエイトベクトルの代わりに、予め規定したウエイトベクトルを重みづけに使用することを特徴とする請求項2に記載の無線装置。
  4. 前記アレイ処理部は、予め規定したウエイトベクトルの値を所定の間隔で変化させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無線装置。
  5. 複数のアンテナを介して、通信対象の無線装置から受信した信号をもとにウエイトベクトルを生成するステップと、
    生成したウエイトベクトルによって、送信すべき信号に重みづけを実行するステップと、
    重みづけした信号を複数のアンテナから前記通信対象の無線装置へ送信するステップとを備え、
    前記重みづけを実行するステップは、通信対象の無線装置からの信号を受信してから、前記通信対象の無線装置へ信号を送信するまでの期間がしきい値よりも長くなれば、生成したウエイトベクトルの代わりに、予め規定したウエイトベクトルを重みづけに使用することを特徴とする通信方法。
  6. 複数のアンテナを介して、通信対象の無線装置から受信した信号をもとにウエイトベクトルを生成するステップと、
    生成したウエイトベクトルによって、送信すべき信号に重みづけを実行するステップと、
    重みづけした信号を複数のアンテナから前記通信対象の無線装置へ送信するステップとを備え、
    前記重みづけを実行するステップは、通信対象の無線装置からの信号を受信してから、前記通信対象の無線装置へ信号を送信するまでの期間がしきい値よりも長くなれば、生成したウエイトベクトルの代わりに、予め規定したウエイトベクトルを重みづけに使用することをコンピュータに実行させるプログラム。
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