JP2000082974A - 無線通信方法 - Google Patents

無線通信方法

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JP2000082974A
JP2000082974A JP25122198A JP25122198A JP2000082974A JP 2000082974 A JP2000082974 A JP 2000082974A JP 25122198 A JP25122198 A JP 25122198A JP 25122198 A JP25122198 A JP 25122198A JP 2000082974 A JP2000082974 A JP 2000082974A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリア検出と相関検出を併用することによ
って、より効率の良い通信を行うことができる無線通信
方法を提供する。 【解決手段】 本発明の無線通信方法においてキャリア
検出,相関検出を実施した場合、キャリアレベル,相関
値と各閾値の大小関係には、No.1〜4の4通りの組
み合わせがある。まず、パターンAによる送信可否の判
定を行い、No.1の場合のみデータ送信を停止し、N
o.2〜4の場合にはデータ送信を実行する。すなわ
ち、キャリアレベルか相関値のいずれかが閾値以下であ
れば、データ送信を実行する。ここで、予め設定された
再送回数を越えても通信が成立しない場合には、パター
ンBによる送信可否の判定に切り替えて、No.4の場
合のみデータ送信を実行して、No.1〜3の場合には
データ送信を停止する。すなわち、キャリアレベルも相
関値もともに閾値以下のときのみデータ送信を実行す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、直接拡散(D
S)方式によるスペクトラム拡散(SS)(以下、「D
S−SS」とも略する。)を用いた無線通信において、
効率の良い通信を可能にする無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】DS−SS通信方式による無線通信は、
干渉波の影響を小さく抑えることができ、伝送速度にも
優れるため、無線LAN(ローカル・エリア・ネットワ
ーク)等におけるデータ送信に広く適用されている。こ
のDS−SS通信において、妨害電波による通信エラー
を予防するために、キャリア検出あるいは相関検出によ
って、通信可能な電波状態であることを確認してからデ
ータ送信を行う方法がある。
【0003】キャリア検出とは、搬送波の帯域における
受信波の信号強度(キャリアレベル)を検出して、この
キャリアレベルが予め設定された閾値以下であればデー
タ送信を行う方法である。また、相関検出とは、受信波
と搬送波の拡散符号の一致度合い(相関値)を検出し
て、この相関値が予め設定された閾値以下であればデー
タ送信を行う方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在ス
ペクトラム拡散通信に使用されている2.4GHzのI
SM帯では、高周波加熱器(電子レンジ)等から発生す
る信号が妨害波となる。このため、キャリア検出の場合
には、電子レンジ等から発生する妨害波の強度が大きい
と送信を停止してしまう。一方、DS−SS方式の場
合、拡散符号のチップ数が十分多ければ、妨害波の強度
が大きくてもある程度までは通信が可能である。従っ
て、キャリア検出のみでは通信の機会を逃してしまい、
効率の良い通信を行うことができない。
【0005】また、相関検出の場合には、遠方のエリア
の異なるDS−SS無線局同士が、自局の拡散符号との
相関値が大きい拡散符号を用いて交信しているとき送信
を停止してしまう。一方、通信を行っている他の無線局
が自局と十分に離れていて、他の無線局の信号と自局の
信号の大きさの比率が十分に確保されていれば通信が可
能である。従って、相関検出のみでは通信の機会を逃し
てしまい、効率の良い通信を行うことができない。
【0006】そこで、本出願の請求項1乃至請求項4に
係る発明においては、キャリア検出と相関検出を併用す
ることによって、より効率の良い通信を行うことができ
る無線通信方法を提供することを目的とする。
【0007】また、請求項2に係る発明においては、電
波状態が悪くてなかなか通信が成立しない場合でも電波
状態の良い時間帯を選択して確実に通信を行うことがで
きる無線通信方法を提供することを目的とする。
【0008】さらに、請求項3に係る発明においては、
再送回数を減らしてより確率の高い通信を行うことがで
きる無線通信方法を提供することを目的とする。
【0009】また、請求項4に係る発明においては、よ
り高い確率で電波状態の良い時間帯を選択して確実に通
信を行うことができる無線通信方法を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、上記の課題を解
決するために、請求項1に係る発明においては、拡散符
号を用いたスペクトラム拡散方式によってデータを送信
する無線通信方法であって、キャリアレベルがキャリア
閾値以下か拡散符号の相関値が相関閾値以下かのいずれ
かの条件が満たされた場合にデータを送信する無線通信
方法を創出した。
【0011】この無線通信方法においては、近傍の電子
レンジ等からノイズが発生していてキャリアレベルが大
きい場合でも、相関値が相関閾値以下であればデータ送
信が実行される。また、遠方のエリアの異なるDS−S
S無線局同士が、互いの拡散符号の相関値が大きい拡散
符号を用いて交信している場合でも、キャリアレベルが
キャリア閾値以下であればデータ送信が実行される。
【0012】このように、キャリア検出と相関検出を併
用することによって、通信可能な機会を逃すことなくデ
ータ送信を実行することができる。これによって、より
効率の良い通信を行うことができる無線通信方法とな
る。
【0013】また、請求項2に係る発明においては、デ
ータの送信が成功しないときにはデータを再送し、所定
の再送回数を越えてもデータの送信が成功しないときに
は、キャリアレベルがキャリア閾値以下でかつ相関値が
相関閾値以下のときのみデータを送信する請求項1に記
載の無線通信方法を創出した。
【0014】この無線通信方法においては、まず、キャ
リアレベルがキャリア閾値以下か相関値が相関閾値以下
かのいずれかの条件が満たされればデータが送信され
る。しかし、所定の再送回数を越えてもデータの送信が
成功しないときは、電波状態が悪くて、キャリアレベル
がキャリア閾値以下でも相関値が大きすぎるためか、相
関値が相関閾値以下でもキャリアレベルが大きすぎるこ
とが原因している可能性が考えられる。
【0015】そこで、通信条件をキャリアレベルがキャ
リア閾値以下でかつ相関値が相関閾値以下という条件に
切り替えて、データを送信する。これによって、電波状
態の良い時間帯を確実にとらえて通信できるので、通信
成立の確率を著しく高くすることができる。このように
して、電波状態が悪くてなかなか通信が成立しない場合
でも電波状態の良い時間帯を選択して確実に通信を行う
ことができる無線通信方法となる。
【0016】さらに、請求項3に係る発明においては、
データの送信が成功しないときにはデータを再送し、所
定の再送回数を越えてもデータの送信が成功しないとき
には、キャリア閾値および相関閾値を小さくする請求項
1に記載の無線通信方法を創出した。
【0017】この無線通信方法においては、まず、キャ
リアレベルが初期のキャリア閾値以下か相関値が初期の
相関閾値以下かのいずれかの条件が満たされればデータ
が送信される。しかし、所定の再送回数を越えてもデー
タの送信が成功しない場合は、電波状態が悪くて、キャ
リア閾値もしくは相関閾値が大きすぎることが原因して
いる可能性が考えられる。
【0018】そこで、キャリア閾値および相関閾値を小
さくしてキャリア検出および相関検出を実施する。そし
て、この小さくした閾値をキャリアレベルもしくは相関
値のいずれかがクリアしたときにのみ、データを送信す
る。これによって、送信成功の確率を著しく高くするこ
とができ、再送回数を減らすことができる。このように
して、再送回数を減らしてより確率の高い通信を行うこ
とができる無線通信方法となる。
【0019】また、請求項4に係る発明においては、キ
ャリア閾値および相関閾値を小さくした状態で、所定の
再送回数を越えてもデータの送信が成功しないときに
は、キャリアレベルがキャリア閾値以下でかつ相関値が
相関閾値以下のときのみデータを送信する請求項3に記
載の無線通信方法を創出した。
【0020】この無線通信方法においては、まず、キャ
リアレベルが初期のキャリア閾値以下か相関値が初期の
相関閾値以下かのいずれかの条件が満たされればデータ
が送信される。しかし、所定の再送回数を越えてもデー
タの送信が成功しない場合は、キャリア閾値および相関
閾値を小さくしてキャリア検出および相関検出を実施す
る。そして、この小さくした閾値をキャリアレベルもし
くは相関値のいずれかがクリアしたときにのみ、データ
を送信する。これによって、送信成功の確率を高くする
ことができ、再送回数を減らすことができる。
【0021】それでも、所定の再送回数を越えてもデー
タの送信が成功しない場合は、通信条件をキャリアレベ
ルがキャリア閾値以下でかつ相関値が相関閾値以下とい
う条件に切り替えて、データを送信する。これによっ
て、電波状態の良い時間帯を確実にとらえて通信するこ
とができ、送信成功の確率をさらに高くすることができ
る。このようにして、より高い確率で電波状態の良い時
間帯を選択して確実に通信を行うことができる無線通信
方法となる。
【0022】
【発明の実施の形態】第1の実施形態 次に、本発明を具現化した第1の実施形態について、図
1乃至図5を参照して説明する。まず、本実施形態の無
線通信方法に用いられるDS−SS方式の無線通信機の
構成について、図1を参照して説明する。図1は、無線
通信方法の第1の実施形態に用いられるDS−SS方式
の無線通信機の全体構成を示すブロック図である。図1
に示されるように、この無線通信機2は、通信制御機能
付きCPU4を備えており、この通信制御機能付きCP
U4(以下、単に「CPU4」という。)によって無線
通信機2全体の通信制御を行う。
【0023】CPU4からは、送信データがベースバン
ドプロセッサ10に転送され、この送信データはベース
バンド回路12でベースバンド信号に変換される。そし
て、高周波回路14において、このベースバンド信号に
よって搬送波が変調され、アンテナ16から送出され
る。また、アンテナ16で受信された電波は高周波回路
14で復調され、ベースバンド回路12でベースバンド
信号に変換される。このベースバンド信号の強さが、受
信信号強度(RSSI)としてA/D変換器6に送られ
る。そして、A/D変換器6でデジタル変換されたデー
タが、キャリアレベルとしてCPU4に入力され、予め
設定されたキャリア閾値を用いてキャリア検出が行われ
る。
【0024】前記ベースバンド信号はベースバンドプロ
セッサ10で解析されて、受信された電波中のデータは
受信データとしてCPU4に入力される。また、ベース
バンド信号のクロック周波数(CLK)も、CPU4に
入力される。さらに、受信された電波の拡散符号と電波
を送出する際の搬送波の拡散符号との一致の程度がベー
スバンドプロセッサ10で解析されて、相関値データと
してCPU4に入力され、予め設定された相関閾値を用
いて相関値検出が行われる。
【0025】電波の送出と受信の切り替えは、CPU4
によって制御される。また、高周波回路14における搬
送波の周波数も、CPU4によって設定される。さら
に、CPU4は、データバッファ用のメモリ8を備えて
いる。そして、CPU4は、図示しない上位のコンピュ
ータシステムとバスによって接続されている。
【0026】次に、かかる構成を有する無線通信機を用
いた本実施形態の無線通信方法におけるキャリア検出お
よび相関検出の結果の組み合わせと送信可否の判定の関
係について、図2を参照して説明する。図2は、本発明
の無線通信方法の第1の実施形態におけるキャリア検出
および相関検出の結果の組み合わせと送信可否の判定の
関係を示したものである。
【0027】図2に示されるように、キャリアレベルと
キャリア閾値の大小関係および相関値と相関閾値の大小
関係には、4通りの組み合わせがある。すなわち、N
o.1の組み合わせは、キャリアレベルも相関値もとも
に閾値より大きい場合である。No.2の組み合わせ
は、キャリアレベルはキャリア閾値より大きく、相関値
は相関閾値より小さい場合である。また、No.3の組
み合わせは、キャリアレベルはキャリア閾値より小さ
く、相関値は相関閾値より大きい場合である。そして、
No.4の組み合わせは、キャリアレベルも相関値もと
もに閾値より小さい場合である。
【0028】これら4通りの組み合わせに対して、どの
場合にデータ送信を実行するかについては、本実施形態
では二通りのパターンを用いる。パターンAでは、N
o.1の組み合わせのときのみ送信を停止する。そし
て、No.2〜4の組み合わせの場合には送信を実行す
る。すなわち、キャリアレベルか相関値のいずれかが閾
値以下であれば、送信を実行することになる。
【0029】これに対して、パターンBでは、No.4
の組み合わせのときのみ送信を実行する。そして、N
o.1〜3の組み合わせの場合には送信を停止する。す
なわち、キャリアレベルも相関値もともに閾値以下のと
きのみ送信を実行することになる。本実施形態において
は、通信の成立状況に応じてこれらのパターンA,パタ
ーンBを使い分ける。
【0030】次に、本実施形態における具体的な通信制
御の手順について、図1および図2を参照しつつ図3お
よび図4に従って説明する。図3および図4は、無線通
信方法の第1の実施形態における通信制御の手順を示す
フローチャートである。図3のステップS10で通信制
御が開始されると、まず図1のCPU4によってベース
バンド回路12および高周波回路14が受信状態に切り
替えられる。そして、ベースバンド回路12からA/D
変換器6を介してキャリアレベルがCPU4に読み込ま
れる。また、ベースバンドプロセッサ10から相関値デ
ータがCPU4に読み込まれる(ステップS12)。
【0031】読み込まれた二つのデータは、CPU4に
おいて、予め設定された閾値と比較される。そして、相
関値が相関閾値以下かキャリアレベルがキャリア閾値以
下かのいずれかの条件が成立しているかが判定される
(ステップS14)。すなわち、図2におけるパターン
Aによって送信の可否が判定される。なお、ステップS
14における閾値以下か否かの判定は、等号を含まなく
ても良い。この判定がYESの場合には、ベースバンド
回路12および高周波回路14が送信状態に切り替えら
れ、データ送信が実行される(ステップS16)。
【0032】その後、例えばベースバンド回路12およ
び高周波回路14が再び受信状態に切り替えられ、通信
成功か否かを示す送信先からのアクノリッジ信号の受け
取りによって、通信成功か否かがCPU4において判定
される(ステップS20)。この判定がYESであれ
ば、データが正確に送信されたので、通信制御を終了す
る(ステップS22)。一方、ステップS20の判定が
NOであれば、再送回数が予め設定された再送回数以内
かが判定される(ステップS26)。
【0033】この判定がYESであれば、ステップS2
4でバックオフ時間だけ待機した後、ステップS12へ
戻って再び相関値データとキャリアレベルを読み込み、
ステップS14の判定を行う。この判定がNOの場合に
は、ステップS24でバックオフ時間だけ待機した後、
ステップS12へ戻って読み込み、判定を繰り返す。一
方、ステップS14の判定がYESでステップS16の
データ送信を繰り返してもステップS20の判定がYE
Sにならない場合には、再送回数が設定回数を越えて、
ステップS26の判定がNOとなる。この場合には、ま
ず再送回数を再設定する(ステップS27)。
【0034】その後、図4のステップS28へ移行す
る。すなわち、バックオフ時間だけ待った後、相関値デ
ータおよびキャリアレベルを読み込む(ステップS3
0)。そして、相関値が相関閾値以下でかつキャリアレ
ベルがキャリア閾値以下という条件が成立しているかが
判定される(ステップS32)。すなわち、図2におけ
るパターンAからパターンBに切り替えて送信の可否が
判定される。この判定がYESの場合には、ベースバン
ド回路12および高周波回路14が送信状態に切り替え
られ、データ送信が実行される(ステップS34)。
【0035】その後、通信成功か否かがCPU4におい
て判定される(ステップS38)。この判定がYESで
あれば、データが正確に送信されたので、通信制御を終
了する(ステップS40)。一方、ステップS38の判
定がNOであれば、再送回数が再設定された回数以内か
が判定される(ステップS44)。
【0036】この判定がYESであれば、ステップS4
2でバックオフ時間だけ待機した後、ステップS30へ
戻って再び相関値データとキャリアレベルを読み込み、
ステップS32の判定を行う。この判定がNOの場合に
は、ステップS42でバックオフ時間だけ待機した後、
ステップS30へ戻って読み込み、判定を繰り返す。一
方、ステップS32の判定がYESでステップS34の
データ送信を繰り返すうちには通常は通信が成功する
が、特に電波状態が悪くてステップS38の判定がYE
Sにならない場合には、再送回数が再設定回数を越え
て、ステップS44の判定がNOとなる。この場合に
は、上位のコンピュータシステムに通信不成立を通知し
て(ステップS46)、通信制御を終了する(ステップ
S48)。
【0037】なお、本実施形態においては、送信可否の
判定をパターンAからパターンBに切り替えるとともに
再送回数も変更(ステップS27)しているが、再送回
数は変更せず固定でも良い。
【0038】次に、具体的な通信環境に対する本実施形
態の無線通信方法の適用例について、図5を参照して説
明する。図5は、本実施形態の無線通信方法が適用され
る通信環境の一例を示す模式図である。図5に示される
ように、a無線機エリアとb無線機エリアの二つの通信
エリアが重なって存在している。a無線機エリア内に
は、4台の無線通信機20a,20b,20c,20d
が設置されている。また、a無線機エリア内には、電子
レンジ22も設置されている。b無線機エリア内には、
4台の無線通信機24a,24b,24c,24dが設
置されている。
【0039】a無線機エリアとb無線機エリアの無線通
信機で最も距離の近いのは、無線通信機20dと無線通
信機24bであり、その距離はL2である。一方、a無
線機エリア内で無線通信機20dから最も離れているの
は無線通信機20aであり、その距離はL1である。そ
こで、a無線機エリアとb無線機エリアが干渉しないよ
うに、L1,L2の値および無線通信機20a〜20d
で用いる拡散符号と無線通信機24a〜24dで用いる
拡散符号に基づいて相関閾値およびキャリア閾値が設定
される。そして、図2のパターンAで送信可否の判定を
行って、a無線機エリアおよびb無線機エリアにおいて
データ送信が行われる。
【0040】ここで、a無線機エリア内でデータ送信が
順調に成立していたところ、電子レンジ22が作動して
高周波ノイズが発生したとする。この電子レンジ22は
4台の無線通信機20a,20b,20c,20dの近
傍にあるので、ノイズのキャリアレベルは大きいが、ノ
イズであるので相関値は小さい。従って、図3のステッ
プS14における判定はYESとなり、ステップS16
でデータ送信が実行される。しかし、電子レンジ22の
発する大きな高周波ノイズのため、通信が成立しないこ
とがある。もし、このままステップS14に示されるパ
ターンAによる送信可否判定を続けたら、徒に再送回数
が増えるのみである。
【0041】そこで、本実施形態の無線通信方法におい
ては、前述の如くステップS26で再送回数が予め設定
した回数を越えたら、図4のステップS32に示される
ように、送信可否の判定をパターンBに切り替える。こ
れによって、相関値とキャリアレベルがともに閾値以下
にならなければデータ送信は実行されなくなる。すなわ
ち、電子レンジ22の作動中はステップS32の判定は
YESにはならず、待機状態が続く。そして、電子レン
ジ22の作動が停止した時点で高周波ノイズがなくなる
のでステップS32の判定がYESとなり、a無線機エ
リア内のデータ送信が実行され、通信が成立する。
【0042】このように、本実施形態の無線通信方法に
おいては、通信エリア内に電子レンジ22が設置されて
いるような悪い通信環境においても、電子レンジ22が
作動していない電波状態の良い時間帯を確実にとらえて
通信できるので、通信成立の確率を著しく高くすること
ができる。
【0043】第2の実施形態 次に、本発明を具現化した第2の実施形態について、図
6を参照して説明する。本実施形態の無線通信方法に用
いられるDS−SS方式の無線通信機は、第1の実施形
態における無線通信機2と同様であるので、図1を参照
して説明を省略する。図6は、本発明の無線通信方法の
第2の実施形態における通信制御の手順を示すフローチ
ャートである。
【0044】図6のステップS50で通信制御が開始さ
れると、まず図1のCPU4によってベースバンド回路
12および高周波回路14が受信状態に切り替えられ
る。そして、ベースバンド回路12からA/D変換器6
を介してキャリアレベルがCPU4に読み込まれる。ま
た、ベースバンドプロセッサ10から相関値データがC
PU4に読み込まれる(ステップS52)。
【0045】読み込まれた二つのデータは、CPU4に
おいて、予め設定された閾値と比較される。そして、相
関値が相関閾値以下かキャリアレベルがキャリア閾値以
下かのいずれかの条件が成立しているかが判定される
(ステップS54)。この判定がYESの場合には、ベ
ースバンド回路12および高周波回路14が送信状態に
切り替えられ、データ送信が実行される(ステップS5
6)。
【0046】その後、通信成功か否かがCPU4におい
て判定される(ステップS60)。この判定がYESで
あれば、データが正確に送信されたのであるから、通信
制御を終了する(ステップS62)。一方、ステップS
60の判定がNOであれば、再送回数が予め設定された
再送回数以内かが判定される(ステップS66)。
【0047】この判定がYESであれば、ステップS6
4でバックオフ時間だけ待機した後、ステップS52へ
戻って再び相関値データとキャリアレベルを読み込み、
ステップS54の判定を行う。この判定がNOの場合に
は、ステップS64でバックオフ時間だけ待機した後、
ステップS52へ戻って読み込み、判定を繰り返す。一
方、ステップS54の判定がYESでステップS56の
データ送信を繰り返してもステップS60の判定がYE
Sにならない場合には、再送回数が設定回数を越えて、
ステップS66の判定がNOとなる。
【0048】この場合には、ステップS68へ移行し
て、相関閾値とキャリア閾値を小さくする。そして、こ
の小さくなった相関閾値とキャリア閾値がいずれもそれ
ぞれ限界値として設定した設定値を下回っていないかが
判定される(ステップS70)。この判定がNOであれ
ば、すなわち、相関閾値とキャリア閾値の少なくとも一
方が設定値以上であれば、再び再送処理を行う。すなわ
ち、ステップS64へ移行してバックオフ時間だけ待
ち、その後ステップS52へ戻って相関値データとキャ
リアレベルを読み込む。
【0049】そして、ステップS54の判定がYESで
あればデータ送信を行い(ステップS56)、通信が成
功しなければ設定再送回数を越えるまで再送処理を繰り
返す。この小さくした閾値による送信可否の判定をもっ
てしても、再送回数が設定回数を越えた場合には、ステ
ップS66の判定がNOとなるので、ステップS68で
相関閾値とキャリア閾値をさらに小さくする。なお、相
関閾値およびキャリア閾値はそれぞれの設定値を下回っ
たらそれ以下には小さくしない。
【0050】通常は、かかる手順を数回繰り返すうちに
は通信が成功するが、特に電波状態が悪くてステップS
68の処理を何度も繰り返した場合には、相関閾値とキ
ャリア閾値が限界まで小さくなる。この場合にはステッ
プS70の判定がYESとなるので、上位のコンピュー
タシステムに通信不成立を通知して(ステップS7
2)、通信制御を終了する(ステップS74)。
【0051】次に、具体的な通信環境に対する本実施形
態の無線通信方法の適用例について、第1の実施形態と
同じく図5を参照して説明する。図5に示されるよう
に、a無線機エリアとb無線機エリアの二つの通信エリ
アが重なって存在している。前述の如く、距離L1,L
2の値および無線通信機20a〜20dで用いる拡散符
号と無線通信機24a〜24dで用いる拡散符号に基づ
いて、a無線機エリアとb無線機エリアが干渉しないよ
うに相関閾値およびキャリア閾値が設定される。
【0052】しかしながら、a無線機エリアが先に設置
されていて後からb無線機エリアが設置されたような場
合には、最適な相関閾値およびキャリア閾値を始めから
設定することは困難である。そこで、a無線機エリアお
よびb無線機エリアにおいて、図6のステップS56で
データ送信を実行しても通信が成立せず、ステップS6
6で再送回数が設定回数を越えた場合には、ステップS
68で相関閾値およびキャリア閾値を小さくする。これ
によって、相手のエリア内での無線通信をより遠くまで
監視することができ、相互の通信エリアの干渉を回避で
きるので通信成立の確率が高くなる。
【0053】上記第1の実施形態においては、送信可否
の判定をパターンAからパターンBに切り替えても再送
回数が所定回数を越えた場合には、通信不成立として
(ステップS46)通信制御を終了している(ステップ
S48)。しかし、ここで終了せずに、さらに、第2の
実施形態におけるように、相関閾値およびキャリア閾値
を小さくして再度再送処理を行うようにしても良い。
【0054】また、上記第2の実施形態においては、相
関閾値およびキャリア閾値が限界まで小さくなった場合
には通信不成立として(ステップS72)通信制御を終
了している(ステップS74)。しかし、ここで終了せ
ずに、さらに、第1の実施形態におけるように、送信可
否の判定をパターンAからパターンBに切り替えて再度
再送処理を行うようにしても良い。無線通信方法のその
他の工程や無線通信方法に用いられる無線通信機のその
他の部分の構成,接続関係等についても、上記の各実施
形態に限定されるものではない。
【0055】
【発明の効果】請求項1乃至請求項4に係る発明におい
ては、キャリア検出と相関検出を併用することによっ
て、より効率の良い通信を行うことができる。また、請
求項2に係る発明においては、電波状態が悪くてなかな
か通信が成立しない場合でも、電波状態の良い時間帯を
選択して確実に通信を行うことができる。
【0056】さらに、請求項3に係る発明においては、
再送回数を減らしてより確率の高い通信を行うことがで
きる。また、請求項4に係る発明においては、より高い
確率で電波状態の良い時間帯を選択して確実に通信を行
うことができる簡単な処理で妨害電波が発生していても
データ伝送を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無線通信方法の第1の実施形態お
よび第2の実施形態に用いられるDS−SS方式の無線
通信機の全体構成を示すブロック図である。
【図2】無線通信方法の第1の実施形態におけるキャリ
ア検出および相関検出の結果の組み合わせと送信可否の
判定の関係を示した図である。
【図3】無線通信方法の第1の実施形態における通信制
御の手順を示すフローチャートである。
【図4】無線通信方法の第1の実施形態における通信制
御の手順を示すフローチャートである。
【図5】無線通信方法の第1の実施形態および第2の実
施形態が適用される通信環境の一例を示す模式図であ
る。
【図6】無線通信方法の第2の実施形態における通信制
御の手順を示すフローチャートである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡散符号を用いたスペクトラム拡散方式
    によってデータを送信する無線通信方法であって、 キャリアレベルがキャリア閾値以下か拡散符号の相関値
    が相関閾値以下かのいずれかの条件が満たされた場合に
    データを送信する無線通信方法。
  2. 【請求項2】 データの送信が成功しないときにはデー
    タを再送し、所定の再送回数を越えてもデータの送信が
    成功しないときには、キャリアレベルがキャリア閾値以
    下でかつ相関値が相関閾値以下のときのみデータを送信
    する請求項1に記載の無線通信方法。
  3. 【請求項3】 データの送信が成功しないときにはデー
    タを再送し、所定の再送回数を越えてもデータの送信が
    成功しないときには、キャリア閾値および相関閾値を小
    さくする請求項1に記載の無線通信方法。
  4. 【請求項4】 キャリア閾値および相関閾値を小さくし
    た状態で、所定の再送回数を越えてもデータの送信が成
    功しないときには、キャリアレベルがキャリア閾値以下
    でかつ相関値が相関閾値以下のときのみデータを送信す
    る請求項3に記載の無線通信方法。
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