JP3793878B2 - 情報表示制御装置及びプログラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指定された検索語を含む例文を検索する情報表示制御装置及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、辞書データベース(Data Base;以下「DB」と言う。)を備え、複数の単語からなる検索語が入力されることにより、検索語に対応する見出語を辞書DBから検索し、検索した見出語の意味や、見出語を用いた例文、成句、発音、解説等の関連情報を表示させる、情報表示制御装置の一種である電子辞書が知られている(例えば、特許文献1)。また、表示された見出語の関連情報に含まれる語句を指定すると、当該語句に関連した情報が表示される機能を備えた電子辞書も知られている(例えば、特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−108857号公報(第2−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開2000−276485号公報(第3−5頁、第2図)
【0004】
また、電子辞書の備えるジャンプ機能を利用すれば、例えば、国語辞典の説明情報中の文字列を指定し、その文字列を検索語として、同じ辞典である国語辞典や、他の辞典である和英辞典、百科辞典の見出語の説明情報を表示させることができる。電子辞書の備えるジャンプ機能とは、見出語に対応する説明情報が表示されている際に、その説明情報中の一部の文字列を指定して、当該指定した文字列を検索語として再度検索を行う機能のことである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例文検索によって表示された例文に含まれる単語の語義を調べる際には次のような不適合があった。即ち、表示された例文に含まれる単語に対して上記した従来のジャンプ機能を実行すると、当該単語に対する説明情報が辞書DBから読み出され、先頭から表示されてしまっていた。このため、ユーザは、例文に含まれる単語の語義を表示された説明情報の中から探し出す必要があり、使い勝手が悪かった。
【0006】
特に、近年、紙の辞書を全て電子化した、所謂フルコンテンツタイプの電子辞書がよく利用されるようになってきた。このタイプの辞書では、1つの見出語についての説明情報が大量にあり、それがいちどきに表示されるため、所望の説明情報を探すのに何ページも移動(画面スクロール等)する必要があり、手間がかかっていた。
【0007】
本発明は、以上の問題点に鑑みて為されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明は、見出語と、当該見出語の説明情報とを語義ごとに対応付けて記憶する見出語情報記憶手段(例えば、図2の見出語データテーブル2631)と、この見出語情報記憶手段に記憶された見出語を用いた例文を、当該見出語及び当該見出語の語義に対応付けて記憶する例文記憶手段(例えば、図2の例文データテーブル2632)と、検索語となる単語を入力する入力手段(例えば、図1のキー群12、図2の入力部22)と、この入力手段によって入力された単語を含む例文を前記例文記憶手段から読み出して表示させる制御を行う例文表示制御手段(例えば、図2のCPU21;図6のステップA2;図7のステップB1、B5)と、この例文表示制御手段によって表示された例文で用いられた見出語及び当該見出語の語義を前記例文記憶手段から読み出し、読み出した見出語及び当該見出語の語義に対応する当該見出語の語義の説明情報を前記見出語情報記憶手段から読み出して表示させる制御を行う語義表示制御手段(例えば、図2のCPU21;図6のステップA14)と、を備えることを特徴とする情報表示制御装置である。
【0009】
なお、この情報表示制御装置を、前記例文表示制御手段によって表示された例文の内、一の例文を指定する指定手段(例えば、図1のキー群12、図2の入力部22)を更に備え、前記語義表示制御手段を、前記指定手段によって指定された例文で用いられた見出語及び当該見出語の語義を前記例文記憶手段から読み出し、読み出した見出語及び当該見出語の語義に対応する当該見出語の語義の説明情報を前記見出語情報記憶手段から読み出して表示させる制御を行う手段として構成してもよい。
【0010】
更に単語を、その単語が含まれる前記例文記憶手段に記憶された例文に対応付けて記憶する単語情報記憶手段(例えば、図2の単語例文データテーブル2634)を更に備えることとし、前記入力手段を、複数の単語を検索語として入力する複数単語入力手段(例えば、図1のキー群12、図2の入力部22)を有するように構成し、前記例文表示制御手段を、前記複数単語入力手段によって入力された各単語全てに対応付けられている例文を前記単語情報記憶手段から判別し、判別した例文を前記例文記憶手段から読み出して表示させる制御を行う複数単語入力時表示制御手段(例えば、図2のCPU21;図6のステップA2;図7のステップB1、B5)を有するように構成してもよい。
【0011】
また、他の発明として、コンピュータに、見出語と、当該見出語の説明情報とを語義ごとに対応付けて記憶する見出語情報記憶機能(例えば、図2の見出語データテーブル2631)と、この見出語情報記憶機能に記憶された見出語を用いた例文を、当該見出語及び当該見出語の語義に対応付けて記憶する例文記憶機能(例えば、図2の例文データテーブル2632)と、検索語となる単語を入力する入力機能(例えば、図6のステップA1)と、この入力手段によって入力された単語を含む例文を前記例文記憶機能から読み出して表示させる制御を行う例文表示制御機能(例えば、図6のステップA2;図7のステップB1、B5)と、この例文表示制御機能によって表示された例文で用いられた見出語及び当該見出語の語義を前記例文記憶機能から読み出し、読み出した見出語及び当該見出語の語義に対応する当該見出語の語義の説明情報を前記見出語情報記憶機能から読み出して表示させる制御を行う語義表示制御機能(例えば、図6のステップA14)と、を実現させるためのプログラムを構成してもよい。
【0012】
これらの発明によれば、指定された例文に用いられている見出語の語義を表示させることができる。即ち、例えば当該見出語の語義が複数ある場合でも、例文に用いられている見出語の語義に対応する説明情報が即座に表示されるため、ユーザは例文に用いられている見出語の語義を画面表示の移動等を行わずに一目で確認することができる。
【0013】
また、上記発明において、前記例文表示制御手段は、前記入力手段によって入力された単語を含む例文のうち、前記入力手段により入力された単語を見出語として前記例文記憶手段に対応づけて記憶された例文を優先的に表示させる制御を行う見出語例文優先表示制御手段(例えば、図2のCPU21;図6のステップA2;図7のステップB3〜B5)を有するように情報表示制御装置を構成してもよい。
【0014】
この場合、入力された単語を見出語として対応付けられた例文を優先的に表示させることができる。従って、例えば、入力された単語を含む例文が複数あった場合、複数の例文の中から入力された単語が見出語として対応付けられた例文を画面の先頭から表示させることができるため、ユーザは一目で所望の例文を確認することができる。
【0015】
また、前記語義表示制御手段は、前記例文記憶手段から読み出した見出語及び当該見出語の語義に基づき、当該見出語の説明情報を前記見出語情報記憶手段から読み出して表示させるとともに、当該説明情報に含まれる当該見出語の当該語義の説明情報の部分を特別表示させる制御を行う特別表示制御手段(例えば、図2のCPU21;図6のステップA14)を有するように構成してもよい。
【0016】
この場合、指定された例文に用いられている見出語の語義を特別表示させることができる。即ち、例えば当該見出語の語義が複数ある場合でも、例文に用いられている見出語の語義に対応する説明情報が特別表示されるため、ユーザは例文に用いられている見出語の語義を即座に確認することができる。
【0017】
また、前記語義表示制御手段は、前記例文記憶手段から読み出した見出語及び当該見出語の語義に基づき、当該見出語の説明情報を前記見出語情報記憶手段から読み出して表示させるとともに、当該説明情報に含まれる当該見出語の当該語義の説明情報の部分が所定位置に表示されるように当該説明情報の表示を制御する表示位置制御手段(例えば、図2のCPU21;図6のステップA14)を有するように構成してもよい。
【0018】
この場合、指定された例文に用いられている見出語の語義を所定位置に表示させることができる。即ち、例えば当該見出語の語義が複数ある場合でも、例文に用いられている見出語の語義に対応する説明情報が所定位置に表示されるため、ユーザは例文に用いられている見出語の語義を即座に確認することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図11を参照して、本発明に係る情報表示制御装置の実施の形態について詳細に説明する。尚、以下においては、本発明を情報表示制御装置の一種である折りたたみ式の携帯型電子辞書に適用した場合を例にとって説明するが、本発明が適用可能な実施の形態はこれに限定されるものではない。
【0020】
携帯型電子辞書には、国語辞典、英和辞典、和英辞典、類義語辞典、ことわざ辞典等の各種電子辞書データ(辞書DB)が内蔵されている。この辞書DBには、見出語に対応付けて、当該見出語を説明するための文字データや、画像データ、動画データ、音声データ等が記憶される。ユーザは、辞書種別を選択して単語を入力することにより、当該単語の解説等を表示させることができる。尚、以下では、携帯型電子辞書に、英和辞典の辞書DBが内蔵されている場合を例にとって説明する。
【0021】
図1は、携帯型電子辞書1の斜視概観図の一例である。同図に示すように、携帯型電子辞書1は、表示画面11と、各種キー群12とを備えて構成されており、内蔵電池(図示略)等を備え、金属や樹脂によってケーシングされている。
【0022】
表示画面11は、上述した各種キーの押下に応じた文字や符号等、携帯型電子辞書1を使用するために必要な各種データが表示される部分である。表示画面11は、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)等の素子であって、単数または複数の素子の組み合わせによって実現される。
【0023】
各種キー群12を構成するキーにはそれぞれ固有の機能が割り当てられており、ユーザはこれらのキーを押下して携帯型電子辞書1を操作する。具体的には、文字入力キー、辞書種別の選択キー、指定した単語の用例表示キー等を備える。
【0024】
また、各種キー群12はジャンプキー121、方向キー122及び決定キー123を備える。方向キー122は、例えば上下左右を示す4つのキーによって構成される。ジャンプキー121が押下されると、表示中の単語のうち、先頭に表示されている単語が選択される。更に方向キー122が押下されると、押下された方向キー122に従って、別の単語が選択される。
【0025】
また、方向キー122は、各種設定画面等において設定項目を選択する際や、画面をスクロール表示させる際等に使用される。決定キー123は、各種モードを実行する際や、各種設定画面等において設定項目を決定する際等に使用される。
【0026】
更に、携帯型電子辞書1は記憶媒体200用のスロット13を備える。記憶媒体200は、各種辞書データベースやプログラム等を記憶する記憶媒体であって、例えば、メモリカード、ハードディスク等である。スロット13は記憶媒体200を着脱自在に装着し、記憶媒体200に対してデータの読み書きができる装置であって、記憶媒体200の種類に応じて適宜選択される。
【0027】
図2は、携帯型電子辞書1の構成を示すブロック図である。同図に示すように、携帯型電子辞書1は、CPU21、入力部22、表示部23、通信部24、RAM25、ROM26及び記憶媒体読取部27によって構成されており、各部はバス28によって接続されている。
【0028】
CPU21は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、携帯型電子辞書1を統括的に制御する。具体的には、CPU21は、入力部22から入力される押下信号等に応じてROM26に格納されたプログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、処理結果をRAM25に保存するとともに、当該処理結果を表示するための表示信号を適宜表示部23に出力して、対応した表示情報を表示させる。
【0029】
またCPU21は、後述する出典ジャンププログラム261を読み出して出典ジャンプ処理を実行することにより、入力された単語を全て含む例文を検索して表示し、表示された例文のうち、選択された単語の語義を表示する。
【0030】
具体的には、CPU21は検索語を入力するための入力画面を表示部23に表示させる。そして、ユーザによって複数の単語からなる検索語が入力されると、その検索語を含む例文を英和辞書DB263から検索し、検索した例文を表示部23に表示させる。更にユーザによって例文中の単語が選択され、所定の操作が為されると、当該単語の語義を表示部23に表示させる。
【0031】
入力部22は、仮名やアルファベット等の文字入力や機能選択等に必要なキー群を備えた入力装置であり、押下されたキーの押下信号等をCPU21に出力する。この入力部22におけるキー入力により、特に、検索語の入力、辞書種別の選択、検索実行指示、モードの切替指示等の入力手段を実現する。尚、この入力部22は、図1に示す各種キー群12に相当するものである。
【0032】
表示部23は、CPU21から入力される表示信号に基づいて各種画面を表示させるものである。尚、この表示部23は、図1に示す表示画面11に相当する。
【0033】
通信部24は、ネットワーク300を介して接続される他の装置(例えば、辞書サーバ310)と所定の情報を送受するための通信装置で構成される。このネットワーク300には、LAN、WAN、或いはインターネット等のネットワークが適用され、CPU21は、通信部24、及び電話回線、ISDN回線、無線通信回線、専用線、CATV回線等の通信回線を介し、外部機器との通信を行うための制御を行う。
【0034】
尚、ネットワーク300を介することなく、直接外部機器と有線又は無線通信で接続する構成としてもよい。
【0035】
辞書サーバ310は、当該辞書サーバ310で管理しているネット辞書DB320に蓄積される辞書データを検索・表示可能に公開している。具体的には、辞書サーバ310は、携帯型電子辞書1から送信される辞書データの検索要求に応じてネット辞書DB320から指定された見出語データを検索し、当該見出語データに対応する説明情報を携帯型電子辞書1に送信することによって、ネット辞書DB320を公開・提供する。このネット辞書DB320は、例えば、新語の追加等により随時更新され、辞書データが更新された際に、対応する更新日付が適宜更新される。
【0036】
RAM25は、CPU21が実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持するメモリ領域を備える。本実施の形態では、特に検索語記憶領域251、例文記憶領域252及び選択単語記憶領域253を備える。
【0037】
検索語記憶領域251には、入力部22において入力された単語が記憶される。以下、入力された単語のうち、各単語を検索単語といい、複数の単語をまとめたものを複数検索語という。また、単に検索語という場合には、ユーザによって検索用に入力される単語のことをいい、1つの単語からなる場合、複数の単語(即ち、複数検索語)からなる場合の両方を含む。
【0038】
例文記憶領域252には、CPU21によって出典ジャンプ処理が実行される過程において抽出された例文、出典及び訳文等が記憶される。
【0039】
ROM26には、携帯型電子辞書1の各種機能を実現する為のプログラムやデータが記憶されている。本実施の形態において、ROM26には、出典ジャンププログラム261、例文検索表示プログラム262及び英和辞書DB263等が記憶されている。
【0040】
出典ジャンププログラム261は、ユーザによって入力された検索語を含む例文を英和辞書DB263から検索して表示部23に表示し、例文に含まれる単語が選択された場合に、当該単語の語義を表示する出典ジャンプ処理をCPU21に実行させるためのプログラムである。
【0041】
例文検索表示プログラム262は出典ジャンププログラム261に含まれるサブルーチンプログラムであり、入力された検索語を含む例文を英和辞書DB263から検索して表示する例文検索表示処理をCPU21に実行させるためのプログラムである。
【0042】
英和辞書DB263は、見出語データテーブル2631、例文データテーブル2632、成句データテーブル2633及び単語例文データテーブル2634を備える。
【0043】
図3は見出語データテーブル2631のデータ構成の一例を示した図である。見出語データテーブル2631には、見出語(例えば、「at」)と、当該見出語の意味を示す説明情報が(例えば、「前)14.・・・の点で、・・・において、・・・」)が記憶される。説明情報は語義ごと分割されて記憶される。更に、各語義には関連する例文を指定するための例文番号が対応付けられて記憶されている。例文番号とは、後述する例文データテーブル2632に記憶される例文を識別するためのものである。
【0044】
図4は、例文データテーブル2632のデータ構成の一例を示した図である。例文データテーブル2632には、例文番号と、例文の出典と、例文とが対応付けられて記憶される。また例文と共に訳文も記憶される。出典とは、当該例文が関連する見出語とその語義を示すものである。例えば、例文番号「5」の例文である「be slow [quick] at learn」は、見出語「at」の前置詞の14番目の語義に関連する例文であることを示す。
【0045】
尚、以下、例文データテーブル2632に記憶される出典に含まれる見出語を「出典見出語」、出典に含まれる語義を「出典語義」と言う。
【0046】
図5(a)は成句データテーブル2633のデータ構成の一例を示した図である。成句データテーブル2633には、成句(例えば、「make a good [poor] fist at [of] O」)と、当該成句の意味を示す説明情報(例えば、「・・・をうまく[へたに]やる」)とがそれぞれ対応付けられて記憶されている。
【0047】
図5(b)は、単語例文データテーブル2634のデータ構成の一例を示した図である。単語例文データテーブル2634には、単語と、当該単語を含む全ての例文の例文番号とが対応付けられて記憶される。
【0048】
記憶媒体読取部27は、例えば、メモリカード、ハードディスク等の記憶媒体200に対してデータの読み書きを行う機能部である。尚、この記憶媒体読取部27は、図1に示すスロット13に相当するものである。
【0049】
CPU21は、ROM26に記憶される辞書DB(本実施の形態では英和辞書DB263)、記憶媒体200に記憶される各種辞書DB及びネット辞書DB320の何れかの辞書DBから検索語を含む例文を検索することが可能である。この場合、記憶媒体200に記憶される辞書DB及びネット辞書DB320は、英和辞書DB263と同様のデータ構成を持つ。尚、本実施の形態では、英和辞書DB263を用いて例文の検索を行う場合を説明する。
【0050】
図6は、出典ジャンププログラム261に従ってCPU21が実行する出典ジャンプ処理の動作を説明するためのフローチャートである。図6を用いて、出典ジャンプ処理の流れについて説明する。
【0051】
まずCPU21は、例えば図8(a)に示すような検索語を入力するための入力画面100を表示部23に表示する。ユーザによって検索語が入力されると(ステップA1)、CPU21は押下されたキーの押下信号に基づいて入力文字表示領域101に文字を表示させ、入力された検索語を検索語記憶領域251に記憶する。
【0052】
ここで例えば「good」と「at」の単語を含む例文を検索したい場合、ユーザは「good&at」と入力する。尚、“&”を他の所定の記号としても構わない。また、検索語記憶領域251には例えば「good , at」のように、検索単語が入力された順番に記憶される。
【0053】
次にCPU21は例文検索表示処理へ処理を移行する(ステップA2)。図7は例文検索表示プログラム262に従ってCPU21が実行する例文検索表示処理の動作を説明するためのフローチャートである。まずCPU21は、検索語記憶領域251に記憶された全ての検索単語を含む例文の例文番号を単語例文データテーブル2634から抽出する(ステップB1)。
【0054】
具体的には、例えば検索語記憶領域251に「good , at」と記憶されている場合、単語例文データテーブル2634から「good」に対応する例文番号(1、8、100、101、102、・・・)を抽出する。次に「at」に対応する例文番号(1、4、5、6、7、8、100、101、102・・・)を抽出する。そしてそれぞれの単語について抽出された例文番号から、共通する例文番号を抽出する。
【0055】
次にCPU21は、例文データテーブル2632を参照して、ステップB1において抽出した例文番号に対応する例文、出典、及び訳文を例文記憶領域252に記憶する(ステップB2)。図10(a)は、入力部22より「good&at」と入力された場合の例文検索表示処理のステップB2の処理の終了時における検索語記憶領域251、例文記憶領域252及び選択単語記憶領域253の記憶内容の一例を示した図である。検索語記憶領域251には入力された検索語に従って「good , at」が記憶される。例文記憶領域252には「good」と「at」の両方を含む例文、出典及び訳文とが記憶される。
【0056】
そしてCPU21は、例文記憶領域252に記憶されている例文のうち、検索語記憶領域251の先頭に記憶されている検索単語と出典見出語が同じ例文を検索し、当該例文、出典及び訳文を例文記憶領域252の先頭に移動させて記憶する(ステップB3)。
【0057】
図10(a)の各記憶領域の記憶内容の一例の図を用いて具体的に説明すると、検索語記憶領域251には「good , at」と記憶されているため、例文の出典見出語が「good」である例文252cは例文記憶領域252の先頭に移動して記憶される。その他、出典見出語が「good」である例文、出典及び訳文も同様に例文記憶領域252の先頭に移動して記憶される。
【0058】
続いてCPU21は、例文記憶領域252に記憶されている例文のうち、検索語記憶領域251の2番目に記憶されている検索単語と出典見出語が同じ例文を検索し、当該例文、出典及び訳文を、先頭の検索単語と出典見出語が同じ例文、出典及び訳文の次に移動させて記憶する(ステップB4)。
【0059】
図10(a)の各記憶領域の記憶内容の一例の図を用いて具体的に説明すると、検索語記憶領域251に「good , at」と記憶されているため、例文の出典見出語が「at」である例文252bは、出典見出語が「good」である例文、出典及び訳文の次に移動して記憶される。
【0060】
図10(b)は、例文検索表示処理のステップB4の処理の終了時における検索語記憶領域251、例文記憶領域252及び選択単語記憶領域253の記憶内容の一例を示した図である。検索語記憶領域251に「good , at」と記憶されているため、出典見出語が「good」である例文252cは例文記憶領域252の先頭に記憶される。そして出典見出語が「at」である例文252bは、例文252c等の出典見出語が「good」である例文、出典及び訳文の次に記憶される。更に出典見出語が「good」又は「at」でない例文252aは、出典見出語が「good」、「at」である例文、出典及び訳文の後に記憶される。
【0061】
尚、検索語記憶領域251に3つ以上の検索単語が記憶されている場合、CPU21は検索単語の順番に基づいて例文記憶領域252に記憶されている例文、出典及び訳文を並び替えて記憶する処理を繰り返す。
【0062】
次にCPU21は、例文記憶領域252に記憶されている内容に基づいて、例文の一覧を表示部23に表示する(ステップB5)。図8(b)は、ステップB5において表示される表示画面102の一例を示した図である。
【0063】
そしてCPU21は例文検索表示処理を終了し、出典ジャンプ処理のステップA3へ処理を移行する。続いてCPU21は、ジャンプキー121が押下されたか否かを判断する(ステップA3)。ジャンプキー121が押下されていないと判断した場合(ステップA3;No)、CPU21は方向キー122が押下されたか否かを判断する(ステップA5)。方向キー122が押下されたと判断した場合(ステップA5;Yes)、CPU21は押下された方向キー122に従って表示部23の画面表示をスクロールする(ステップA6)。
【0064】
一方、方向キー122が押下されていないと判断した場合(ステップA5;No)、CPU21は他の処理へ移行する(ステップA8)。また、ステップA3においてジャンプキー121が押下されたと判断した場合、CPU21は表示部23に表示されている単語のうち、先頭の単語を選択し、当該単語を選択単語記憶領域253に記憶する(ステップA4)。選択された単語は、選択状態であることを示すために例えば反転表示される。
【0065】
続いてCPU21は方向キー122が押下されたか否かを判断する(ステップA7)。方向キー122が押下されていないと判断した場合(ステップA7;No)、CPU21は他の処理へ処理を移行する(ステップA8)。方向キー122が押下されたと判断した場合(ステップA7;Yes)、CPU21は押下された方向キー122に従って別の単語を選択し、当該単語を選択単語記憶領域253に更新して記憶する(ステップA9)。
【0066】
次にCPU21は決定キー123が押下されたか否かを判断する(ステップA10)。決定キー123が押下されていないと判断した場合(ステップA10;No)、CPU21はステップA7へ処理を移行する。
【0067】
図8(c)は、ステップA3においてジャンプキー121が押下され、更に方向キー122が繰り返し押下されて単語104が選択された状態であるときに表示される表示画面103の一例を示した図である。単語104は選択状態であることを示すために例えば反転表示される。
【0068】
また、図11は、ステップA3においてジャンプキー121が押下され、更に方向キー122が繰り返し押下されて表示画面103における単語104が選択された状態であるときの検索語記憶領域251、例文記憶領域252及び選択単語記憶領域253の記憶内容の一例を示した図である。選択単語記憶領域253には、選択状態である単語「at」が記憶される。
【0069】
一方、ステップA10において決定キー123が押下されたと判断された場合(ステップA11;Yes)、CPU21は表示部23にジャンプ先の項目をウィンドウ表示する(ステップA11)。
【0070】
図9(a)は、ステップA10において決定キー123が押下された場合に表示される表示画面106の一例を示した図である。ウィンドウ107にはジャンプ先の項目が表示される。ユーザはジャンプ先を決定する場合、項目に対応するラジオボタンを選択状態にし、決定キー123を押下する。
【0071】
そしてCPU21は、用例出典ジャンプに対応するラジオボタン108が選択されて決定キー123が押下されたか否かを判断する(ステップA12)。ラジオボタン108が選択されて決定キー123が押下されたと判断した場合(ステップA12;Yes)、CPU21は選択単語記憶領域253に記憶されている単語が、検索語記憶領域251に記憶されている何れかの検索単語と同じであるか否かを判断する(ステップA13)。
【0072】
選択単語記憶領域253に記憶されている単語が、検索語記憶領域251に記憶されている何れかの検索単語と同じであると判断した場合(ステップA13;Yes)、CPU21は、選択されている単語を含む例文の出典見出語と出典語義を例文データテーブル2632から抽出する。そして、抽出した出典見出語を見出語とし、当該見出語に対応する説明情報のうち、抽出した出典語義に対応する説明情報を見出語データテーブル2631から読み出し、表示部23に表示する(ステップA14)。また、CPU21は当該語義に対応する用例ボタンを選択状態にする。
【0073】
図9(b)は、ステップA14において表示される表示画面109の一例を示した図である。例えば、選択された単語に対応する語義の説明情報を110とすると、説明情報110は下線が挿入される等して特別表示される。他に、反転表示させたり、フォント、文字色等を変化させたりしてもよい。更に説明情報110に対応する用例ボタン111は自動的に選択状態とされる。
【0074】
一方、ステップA13において、選択単語記憶領域253に記憶されている単語が、検索語記憶領域251に記憶されている検索単語と異なると判断した場合、CPU21は選択単語記憶領域253に記憶されている単語を見出語として、見出語データテーブル2631より当該見出語の説明情報を読み出して、表示部23に表示する(ステップA15)。
【0075】
また、ステップA12において、用例出典ジャンプが選択されなかったと判断された場合、CPU21は成句ジャンプのラジオボタン115が選択されたか否かを判断する(ステップA17)。成句ジャンプのラジオボタン115が選択されなかった場合(ステップA17;No)、CPU21は他の処理へ移行する(ステップA19)。
【0076】
成句ジャンプのラジオボタン115が選択された場合(ステップA16;Yes)、CPU21は検索語記憶領域251に記憶されている検索単語を全て含む成句及び説明情報を成句データテーブル2633より抽出し、表示部23に表示する(ステップA17)。例えば、検索語記憶領域251に「good , at」が記憶されている場合、成句データテーブル2633より「good」と「at」を両方含む成句「make a good [poor] fist at [of] O」が検索され、説明情報と共に表示部23に表示される。これにより、入力画面に戻って検索語を再度入力して成句検索を行わなくてもよく、成句検索を即座に行うことができる。そして出典ジャンプ処理を終了する。
【0077】
図9(c)は、図9(b)に示す表示画面109が表示部23に表示され、用例ボタン111が選択状態であって決定キー123が押下された際の表示画面112の一例を示した図である。表示画面112では、見出語「at」の語義番号「14」の用例が一覧表示される。更に、検索語記憶領域251に記憶されている検索単語を全て含む用例が特別表示される。例えば、検索語記憶領域251に「good , at」と記憶されている場合、用例113に下線等が挿入されて表示される。
【0078】
以上、説明したように、入力された検索語に基づいて例文検索を行い、検索された例文に含まれる単語を選択して当該単語の語義を表示させる場合、当該単語が当該例文に対応する出典見出語と同一である場合は、対応する出典語義の説明情報を表示部23に表示させる。これにより、選択された単語に複数の語義がある場合でも、ユーザは所望の語義を画面表示の移動等を行わずに一目で確認することができる。
【0079】
また、例文検索において検索された例文において、検索単語が出典見出語である例文を検索単語の入力順に従って優先的に並べ替えて表示させることにより、ユーザは画面表示の移動等を行わずに所望の例文を即座に確認することができる。
【0080】
更に、例文に対応する出典の説明情報や、当該説明情報の用例を一覧表示させる際に検索単語を全て含む用例を特別表示させることにより、ユーザは選択した単語の語義の表示を即座に認識することができる。
【0081】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上述の実施の形態についてのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、指定された例文に用いられている見出語の語義を表示させることができる。即ち、例えば当該見出語の語義が複数ある場合でも、例文に用いられている見出語の語義に対応する説明情報が即座に表示されるため、ユーザは例文に用いられている見出語の語義を画面表示の移動等を行わずに一目で確認することができる。
【0083】
また、入力された単語を見出語として対応付けられた例文を優先的に表示させることができる。従って、例えば、入力された単語を含む例文が複数あった場合、複数の例文の中から入力された単語が見出語として対応付けられた例文を例えば画面の先頭から表示させることができるため、ユーザは一目で所望の例文を確認することができる。
【0084】
また、指定された例文に用いられている見出語の語義を特別表示させることができる。即ち、例えば当該見出語の語義が複数ある場合でも、例文に用いられている見出語の語義に対応する説明情報が特別表示されるため、ユーザは例文に用いられている見出語の語義を即座に確認することができる。
【0085】
また、指定された例文に用いられている見出語の語義を所定位置に表示させることができる。即ち、例えば当該見出語の語義が複数ある場合でも、例文に用いられている見出語の語義に対応する説明情報が所定位置に表示されるため、ユーザは例文に用いられている見出語の語義を即座に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した携帯型電子辞書の斜視概観図の一例を示す図。
【図2】携帯型電子辞書1の構成を示すブロック図。
【図3】見出語データテーブルのデータ構成の一例を示す図。
【図4】例文データテーブルのデータ構成の一例を示す図。
【図5】成句データテーブル、単語例文データテーブルのデータ構成の一例を示す図。
【図6】出典ジャンプ処理の実行に係る携帯型電子辞書の動作フローを示す図。
【図7】例文検索表示処理の実行に係る携帯型電子辞書の動作フローを示す図。
【図8】表示部に表示される表示画面の一例を示す図。
【図9】表示部に表示される表示画面の一例を示す図。
【図10】検索語記憶領域、例文記憶領域及び選択単語記憶領域の記憶内容の一例を示す図。
【図11】検索語記憶領域、例文記憶領域及び選択単語記憶領域の記憶内容の一例を示す図。
【符号の説明】
1 携帯型電子辞書
11 表示画面
12 キー群
13 スロット
14 メモリカード
21 CPU
22 入力部
23 表示部
24 通信部
25 RAM
251 検索語記憶領域
252 例文記憶領域
253 選択単語記憶領域
26 ROM
261 出典ジャンププログラム
262 例文検索表示プログラム
263 英和辞書DB
2631 見出語データテーブル
2632 例文データテーブル
2633 成句データテーブル
2634 単語例文データテーブル
27 記憶媒体読取部
300 ネットワーク
310 辞書サーバ
320 ネット辞書DB

Claims (2)

  1. 見出語と、当該見出語の説明情報とを対応付けて記憶する見出語情報記憶手段と、
    この見出語情報記憶手段に記憶された見出語を用いた例文を、当該見出語対応付けて記憶する例文記憶手段と、
    ユーザ操作に従って複数の単語を検索語として入力する入力手段と、
    この入力手段によって入力された単語全てを含む例文を前記例文記憶手段から抽出する抽出手段と、
    この抽出手段により抽出された例文のうち、当該例文に対応付けて前記例文記憶手段に記憶されている見出語が、前記検索語として入力された何れの単語とも同一でない例文よりも、前記入力された何れかの単語と同一の例文の方を先に表示するように、前記抽出された例文の表示順番を入れ替えて表示させる制御を行う例文表示制御手段と、
    ユーザ操作に従って、前記例文表示制御手段によって表示された例文の中から単語を選択する単語選択手段と、
    この単語選択手段により選択された単語を新たな検索語として当該検索語に対応する見出語を前記見出語情報記憶手段に記憶された見出語の中から検索して当該見出語の説明情報を表示させる制御を行う表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする情報表示制御装置。
  2. 見出語と、当該見出語の説明情報とを対応付けて記憶する見出語情報記憶手段と、この見出語情報記憶手段に記憶された見出語を用いた例文を、当該見出語に対応付けて記憶する例文記憶手段とを備えたコンピュータを、
    ユーザ操作に従って複数の単語を検索語として入力する入力手段、
    この入力手段によって入力された単語全てを含む例文を前記例文記憶手段から抽出する抽出手段、
    この抽出手段により抽出された例文のうち、当該例文に対応付けて前記例文記憶手段に記憶されている見出語が、前記検索語として入力された何れの単語とも同一でない例文よりも、前記入力された何れかの単語と同一の例文の方を先に表示するように、前記抽出された例文の表示順番を入れ替えて表示させる制御を行う例文表示制御手段、
    ユーザ操作に従って、前記例文表示制御手段によって表示された例文の中から単語を選択する単語選択手段、
    この単語選択手段により選択された単語を新たな検索語として当該検索語に対応する見出語を前記見出語情報記憶手段に記憶された見出語の中から検索して当該見出語の説明情報を表示させる制御を行う表示制御手段、
    として機能させるためのプログラム。
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