JP3793588B2 - 空調装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、人体に対して正確に最適な送風を行うことができる扇風機等の空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、室内にいる人間の有無や活動量を検知することによって、セキュリティや空調制御を行おうという要求が高まりつつある。すなわち、人体から放出された赤外線を検知することにより人体を検知し、その信号を空気調和機・照明器具等の環境制御機器や防犯システム等の制御に用いる目的で、赤外線センサを用いて赤外線発生源を検出する装置が使用されるようになってきた。赤外線センサとしては、赤外線を光子としてとらえる量子型センサと、赤外光の吸収によって素子の温度が上昇した結果生じる素子の物性変化を利用する熱型センサの2種類が知られているが、前者については通常液体窒素等による冷却が必要なため、一般的には熱型センサが用いられている。熱型センサの中でも、焦電型赤外線センサは他のものに比べて感度が高いため、赤外線発生源検知には適しているが、焦電型赤外線センサは基本的には赤外線の変化を検出するものであるため、静止した赤外線発生源を検知しようとした場合、何等かの方法で赤外線が断続的にセンサ受光部に入射するように工夫する必要があり、通常はスリット付き円板や平板等のチョッパーを回転あるいは振動させることにより赤外線の断続入射(チョッピング)を実現している。
【0003】
図7には、空調装置としての例えば従来の扇風機を前面から見た時の概略模式図を示している。この扇風機を使用し、スライドパイプ73を中心に扇風機の頭部を首振りさせることによって、水平方向120゜程度の領域に送風することができる。従って、人は扇風機の風にあたろうとすると、この領域に入って、120゜の範囲の首振り周期の間、風が来るのを待つことになる。又、風の強弱の調整は、その都度人が好みに応じて操作していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の扇風機では、人を中心としてではなく、扇風機を中心として、扇風機の周辺のある範囲内の領域に均等に送風を行うことしかできず、送風を強く望んでいる人は、扇風機の長い首振り周期の間、風がくるのを待つ時間の方が多くなることがある。また、逆に風を望んでいない人は風がくることによって不快感を示すことがある。すなわち、従来の扇風機では、その都度人が手によって扇風機の首振り方向や向きを望みの方向にかえることが必要であるという課題がある。又、さらに風の強弱も人がボタンを押すことによって調整するわずらわしさがある。すなわち、現在の扇風機は人の望みにかなった送風を行うことができていないという課題がある。
【0005】
本発明は、従来の扇風機等のこのような課題を考慮し、人の望みにかなった送風を行うことが可能な空調装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明は、送風用の羽根を有する送風機構による送風方向を変化させる首振り機構部と、
前記送風機構の後面に取り付けられ、赤外線により人体を検知することが可能な、焦電型の赤外線センサと、
前記首振り機構部を首振り動作させることによって、前記赤外線センサにより人体の存在範囲を検知し、その検知された人体存在範囲に応じて、その人体存在範囲を含む所定の範囲に送風できるように、前記首振り機構部の首振り範囲を制御する制御手段とを備え、前記赤外線センサの赤外線入射のチョッピングを、前記羽根の回転を用いて行う空調装置である。
【0007】
また、第2の本発明は、首振り機構部は、上下方向の首振り動作も可能なものであって、前記制御手段は、前記赤外線センサの検知結果に応じて、上下方向にも首振り制御する上記第1の本発明の空調装置である。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】
第1の本発明は、送風用の羽根を有する送風機構による送風方向を変化させるための首振り機構部と、前記送風機構の後面に取り付けられ、赤外線により人体を検知することが可能な、焦電型の赤外線センサと、制御手段が、首振り機構部を首振り動作させることにより、赤外線センサで人体の存在範囲を検知し、その検知結果に応じて、その人体存在範囲を含む所定の範囲に送風できるように首振り範囲を制御し、前記赤外線センサの赤外線入射のチョッピングを、前記羽根の回転を用いて行う。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【実施例】
以下に、本発明に係る実施例と、本発明に関連する技術の参考例とを、図面に基づいて説明する。
(参考例1)
図1は、本発明に関連する技術の一参考例の空調装置を示す概略模式図である。図1のような首振り機構を備えた空調装置である扇風機において、回転機構部としての羽根12、前ガード13、後ガード14、ガードリンク15、及び回転軸16は、その回転軸16によって首振り動作が可能なようにスタンド17の支柱に支持されている。スタンド17のパネル面にはリモコン操作部を置くためのリモコンポケット18、リモコン操作部からの赤外線を受光するための受光部19等が設けられている。又、スタンド17内部には図示しないが、首振り機構部の動作や送風の強弱等の制御を行う制御手段としての制御部等が設けられている。更に、首振り機構の回転軸16に赤外線により人体を検知する赤外線センサ11を設けている。
【0019】
このような扇風機が首を振る時に同時に赤外線センサ11により人体の存在範囲を検知し、この赤外線センサ11によって検知した人体検知範囲を首振り機構にフィードバックさせることによって、人体の存在範囲を中心に首振り機構を制御することができる。すなわち、図示しない制御手段は、まず、首振り機構部に通常の範囲で首振り動作をさせることにより、赤外線センサ11で人体の存在範囲を検知し、その検知された存在範囲を中心として前述の通常の範囲より狭い範囲に首振り動作を行わせて、より快適な送風状態を作り出すことが出来る。
【0020】
さらに、赤外線センサ11のセンサ信号出力から人体の活動量、代謝量等の人体の活動に関する量を測定することにより、この測定した活動量等を扇風機の送風機構にフィードバックさせることによって、センサ出力の大きな人体、すなわち代謝量の大きな人に対しては強い風を送ることができ、送風の強弱を制御することができる。このようにすることによって、人体に最適な送風を行うことができる。
【0021】
この時の人体検知の様子と、それを扇風機の首振り機構にフィードバックさせた時の様子を図2に示す。図2(a)は、扇風機の最初の首振り範囲を示したものであり、図2(b)は、本参考例の扇風機の首振り範囲が人体の検知領域のみになったことを示すための模式図である。最初の首振りによって人体の存在範囲を検知し、次からの首振りはその人体を中心に首振りを行い無駄な領域に送風を行うことをなくし、省エネルギーにもなる。また、たとえ人体が動いたとしても、常に赤外線センサ11によって人体を検知しているので、人体の動きに追従して首振り機構を制御することができる。
【0022】
この時、この赤外線センサ11が焦電型やサーモパイル型の赤外線センサであってもよく、またこの赤外線センサが1素子、2素子または多素子からなっていてもよい。
【0023】
さらに、この赤外線センサ11によって検知された人体検知範囲がフィードバックされた扇風機の首振り機構を、上下方向に制御することができるようにしても良い。また、この赤外線センサ11を用いて人体を検知した際、人体の存在位置で首振り機構を止めたり、また人体検知範囲に対して非対称に首振り機構を制御したりすることによって、人体に最適な送風を行うこともできる。また人体を検知しなくなった時、送風を自動的に停止することもできる。
【0024】
以上のように、本参考例によれば、扇風機の首振り機構部の回転軸16に人体検知可能な赤外線センサ11を設置し、首振り機構にフィードバックさせることによって、人体を中心とした送風を行うことができ、さらに、人体の代謝量、活動量を検知することによって送風の強弱を制御することができ、人体に対して最適な風を送ることができる扇風機を得ることができる。
(参考例2)
図3は、本発明に関連する技術の一参考例の空調装置を示す概略模式図である。図3に示す扇風機は、スタンド37の支柱に連結されたスライドパイプ36に対して、回転機構部としての羽根32、前ガード33、後ガード34、ガードリンク34等が首振りを行う構成である。本参考例では、首振りを行う送風機構の前面、すなわち前ガード33の前面に赤外線により人体を検知する赤外線センサ31を設け、この扇風機が首を振る時に同時に赤外線センサ31により人体の存在範囲を検知し、この赤外線センサ31によって検知した人体検知範囲を首振り機構にフィードバックさせることによって、人体の存在範囲を中心に首振り機構を制御することができる。
【0025】
さらに、赤外線センサ31のセンサ信号出力から人体の活動量、代謝量を測定することにより、この測定した活動量を扇風機の送風機構にフィードバックさせることによって、センサ出力の大きな人体、すなわち代謝量の大きな人に対しては強い風を送ることができ、送風の強弱を制御することができる。このようにすることによって、人体に最適な送風を行うことができる。
【0026】
この時、この赤外線センサ31が焦電型やサーモパイル型の赤外線センサであってもよく、またこの赤外線センサ31が1素子、2素子または多素子からなっていてもよい。
【0027】
さらに、この赤外線センサ31によって検知された人体検知範囲がフィードバックされた扇風機の首振り機構を、上下方向に制御することができるようにしても良い。また、この赤外線センサ31を用いて人体を検知した際、人体の存在位置で首振り機構を止めたり、また人体検知範囲に対して非対称に首振り機構を制御したりすることによって、人体に最適な送風を行うこともできる。また人体を検知しなくなった時、送風を自動的に停止することもできる。
【0028】
以上のように、本参考例によれば、扇風機の送風機構の前面に人体検知可能な赤外線センサ31を設置し、首振り機構にフィードバックさせることによって、人体を中心とした送風を行うことができ、さらに、人体の代謝量、活動量を検知することによって送風の強弱を制御することができ、人体に対して最適な風を送ることができる扇風機を得ることができる。
(実施例)
図4は、本発明にかかる一実施例の空調装置を示す概略模式図である。図4に示す扇風機は、上記図3の扇風機の送風機構の前面に取り付けた赤外線センサ31に代えて、赤外線により人体を検知する赤外線センサ41を首振りを行う送風機構の後面に取り付けたものである。この扇風機が首を振る時に同時に赤外線センサ41により人体の存在範囲を検知し、この赤外線センサ41によって検知した人体検知範囲を首振り機構にフィードバックさせることによって、人体の存在範囲を中心に首振り機構を制御することができる。すなわち、赤外線センサの赤外線入射のチョッピングを、扇風機の送風機構である羽根42を用いることによって行うものである。
【0029】
さらに、赤外線センサのセンサ信号出力から人体の活動量、代謝量を測定することにより、この測定した活動量を扇風機の送風機構にフィードバックさせることによって、センサ出力の大きな人体、すなわち代謝量の大きな人に対しては強い風を送ることができ、送風の強弱を制御することができる。このようにすることによって、人体に最適な送風を行うことができる。
【0030】
また、この赤外線センサ41を用いて人体を検知した際、人体の存在位置で首振り機構を止めたり、また人体検知範囲に対して非対称に首振り機構を制御したりすることによって、人体に最適な送風を行うこともできる。また人体を検知しなくなった時、送風を自動的に停止することもできる。
【0031】
以上のように、本参考例によれば、扇風機の後面に人体検知可能な赤外線センサ41を設置し、送風機構の羽根42を赤外線センサのチョッパーとして用い、この時の人体検知領域を首振り機構にフィードバックさせることによって、人体を中心とした送風を行うことができ、さらに、人体の代謝量、活動量を検知することによって送風の強弱を制御することができ、人体に対して最適な風を送ることができる扇風機を得ることができる。
(参考例3)
図5は、本発明に関連する技術の一参考例の空調装置を示す概略模式図である。図5に示す扇風機は、上述の図1の扇風機に取り付けられた赤外線センサ11に代えて、首振り機構部の回転軸56に赤外線により人体を検知することができる、レンズの視野角が10度のものと120度のものとからなる赤外線センサ51を設けた構成としている。この扇風機が首を振る時に同時に狭い視野角の赤外線センサにより人体の存在位置を特定し、この赤外線センサによって検知した人体検知位置で首振りを一時止める。この時の人体検知の様子を模式的に示したものが図6である。狭い視野角を持った赤外線センサの検知領域63に人体62があり、扇風機の首振り機構が止まっている。この時、別の人体65が広い視野角を持った赤外線センサの検知領域64に入ってきたら、再度首振りを行い、人体検知を行うことができる。
【0032】
さらに、赤外線センサ51のセンサ信号出力から人体の活動量、代謝量を測定することができ、この測定した活動量を扇風機の送風機構にフィードバックさせることによって、センサ出力の大きな人体、すなわち代謝量の大きな人に対しては強い風を送ることができ、送風の強弱を制御することができる。このようにすることによって、人体に最適な送風を行うことができる。
【0033】
この時、この赤外線センサ51が焦電型やサーモパイル型の赤外線センサであってもよく、またこの赤外線センサ51が1素子、2素子または多素子からなっていてもよい。
【0034】
また、この赤外線センサ51を用いて人体を検知しなくなった時、送風を自動的に停止することもできる。
【0035】
以上のように、本参考例によれば、扇風機の首振り機構部の回転軸56に人体検知可能なレンズ視野角の全く異なる赤外線センサを2個設置し、首振り機構にフィードバックさせることによって、人体を中心とした送風を行うことができ、さらに、別の人体が検知領域に入って来た時、再度首振りを行って人体検知を行うことができ、人体に対して最適な風を送ることができる扇風機を得ることができる。
(参考例4)
以下、本発明に関連する技術の一参考例の空調装置制御方法について説明する。
【0036】
空調装置としての扇風機の首振り機構部の回転軸に赤外線により人体を検知する固定型の1素子赤外線センサと集光レンズとを設置し、この扇風機の運転開始直後に赤外線センサにより人体の存在範囲を検知し、この赤外線センサによって検知した人体検知範囲を首振り機構にフィードバックさせることによって、人体の存在範囲を中心に所定の範囲で首振り機構を制御し、人体の存在しない領域には送風を行わないようにし、省エネ効果を向上させることができる。
(参考例5)
以下、本発明に関連する技術の一参考例の空調装置制御方法について説明する。
【0037】
空調装置としての扇風機の首振り機構部の回転軸に赤外線により人体を検知する2素子赤外線センサと集光レンズとをセンサアレイが横になるように設置し、この扇風機の運転開始直後に赤外線センサにより人体の存在範囲を検知し、この赤外線センサによって検知した人体検知範囲を首振り機構にフィードバックさせることによって、人体の存在範囲を中心に所定の範囲で首振り機構を制御し、かつ、この赤外線センサによって人体の体動を測定し、この測定した体動を扇風機の送風機構にフィードバックさせることによって、送風の強弱を制御し、人体に最適な送風を行うことができる。
(参考例6)
以下、本発明に関連する技術の一参考例の空調装置制御方法について説明する。
【0038】
空調装置としての扇風機の送風機構の前面に赤外線により人体を検知する2素子赤外線センサと集光レンズとをセンサアレイが横になるように設置し、この扇風機の運転開始直後に赤外線センサにより人体の存在範囲を検知し、この赤外線センサによって検知した人体検知範囲を首振り機構にフィードバックさせることによって、人体の存在範囲を中心に所定の範囲で首振り機構を制御し、かつ、この赤外線センサに加えて超音波センサ等の距離測定が可能な距離センサを取り付けることによって、人体との距離を測定し、この測定した距離を扇風機の送風機構にフィードバックさせることによって、送風の強弱を制御し、人体に最適な送風を行うことができる。
(参考例7)
以下、本発明に関連する技術の一参考例の空調装置制御方法について説明する。
【0039】
空調装置としての扇風機の送風機構の前面に赤外線により人体を検知する1素子赤外線センサと集光レンズとを設置し、この扇風機の運転開始直後に赤外線センサにより人体の存在範囲を検知し、この赤外線センサによって検知した人体検知範囲を首振り機構にフィードバックさせる際、人体の存在位置で首振り機構を止めたり、また人体検知範囲に対して非対称に首振り機構を制御したりすることによって、人体に最適な送風を行うことができ、また人体を検知しなくなった時、送風を自動的に停止することができる。
(参考例8)
以下、本発明に関連する技術の一参考例の空調装置制御方法について説明する。
【0040】
空調装置としての扇風機の首振り機構部の回転軸に赤外線により人体を検知する1素子赤外線センサと集光レンズとを設置し、この扇風機の運転開始直後に赤外線センサにより人体の存在範囲を検知し、この赤外線センサによって検知した人体検知範囲を首振り機構にフィードバックさせる際、赤外線センサを用いて人体の検知した位置で首振り機構を一時止め、ある一定期間が経過したり、また人体を検知しなくなった時、再度首振りを行って人体検知動作を行ったりすることによって、人体に最適な送風を行うことができる。
(参考例9)
以下、本発明に関連する技術の一参考例の空調装置制御方法について説明する。
【0041】
空調装置としての扇風機の首振り機構部の回転軸に赤外線により人体を検知する2素子赤外線センサと集光レンズとをセンサアレイが横になるように設置し、この扇風機の運転開始直後に赤外線センサにより人体の存在範囲を検知し、この赤外線センサによって検知した人体検知範囲を首振り機構にフィードバックさせる際、赤外線センサを用いて人体の検知した位置で首振り機構を一時止め、人が移動したらその移動方向に追随して首振りを制御することによって、人体に最適な送風を行うことができる。
(参考例10)
以下、本発明に関連する技術の一参考例の空調装置制御方法について説明する。
【0042】
空調装置としての扇風機の首振り機構部の回転軸にレンズ視野角の狭い赤外線センサと広い視野角の赤外線センサを2個設置し、この扇風機の運転開始直後に狭い視野角を持った赤外線センサにより人体の存在位置を特定し、この赤外線センサによって検知した人体検知位置を首振り機構にフィードバックさせ、この赤外線センサを用いて人体の検知した位置で首振り機構を一時止め、さらに、広いレンズ視野角を持った赤外線センサが人体の移動を検知した時に、再度首振りを行い狭い視野角の赤外線による人体検知を行うことによって、人体に最適な送風を行うことができる。
【0043】
以上のように、人体を検知することができる赤外線センサを設置し、人体の存在領域を検知してその周囲のみへの送風や、人体の活動量等を検知することによって、送風の強弱を自動的に調整運転することができ、容易に高精度に人体検知領域のみに、送風を行うことができ、さらに、人体の温度が高い人程、強い風が送られるので、常に人体に対して最適の風を送ることができる。
【0044】
また、前述のような赤外線センサを用いることによって、低コストに容易に人体検知を行うことができる。更に、人体検知後の首振り制御として、人体検知領域のみに送風を行ったり、人体検知をしなくなった時は自動的に送風が止まるようにすることによって、省エネルギーを実践することができる。また、人体検知用の赤外線センサ以外に超音波センサ等の距離を測定することができるセンサを付加することによって、人体の活動量や代謝量の他に人体までの距離を正確に測定することが可能であるので、より正確に送風の強弱を自動制御することが可能となる。
【0045】
このように、赤外線センサを用いることによって低コストに正確な信頼性の高い人体検知を常に行うことができ、非常に容易に人体を検知し、人体に対して最適の送風を容易に正確に行うことができる。従って、本発明を用いることによって、容易に、高精度に、信頼性の高い送風機構を持った快適な扇風機を構成できる。
【0046】
なお、上記実施例では、いずれも空調装置として扇風機を例に説明したが、これに限らず、例えば、エアコン等他の空調装置であっても送風機構に首振り機構部を有する場合は、適用可能である。
【0047】
また、上記実施例等では、いずれも図示しない制御手段を専用のハードウェアにより構成したが、これに代えて、コンピュータを用いてソフトウェアにより実現してもよい。
【0048】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように本発明は、人の望みにかなった送風を行うことが可能になるという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関連する技術の一参考例の空調装置を示す概略模式図である。
【図2】 同図(a)は、参考例1における最初の首振り範囲を示す模式図、同図(b)は、その人体検知後の首振り範囲を示す模式図である。
【図3】 本発明に関連する技術の一参考例の空調装置を示す概略模式図である。
【図4】 本発明にかかる一実施例の空調装置を示す概略模式図である。
【図5】 本発明に関連する技術の一参考例の空調装置を示す概略模式図である。
【図6】 参考例3における赤外線センサの検知領域を示す概略模式図である。
【図7】 従来の空調装置を示す概略模式図である。
【符号の説明】
11、31、41、51 赤外線センサ
12、32、42、52 羽根
16、56 回転軸
17、37、47、57 スタンド
18、38、48、58 リモコンポケット
19、39、49、59 受光部
21、61 扇風機
22 首振り可能範囲
23、62、65 人体
24 首振り範囲
Claims (2)
- 送風用の羽根を有する送風機構による送風方向を変化させる首振り機構部と、
前記送風機構の後面に取り付けられ、赤外線により人体を検知することが可能な、焦電型の赤外線センサと、
前記首振り機構部を首振り動作させることによって、前記赤外線センサにより人体の存在範囲を検知し、その検知された人体存在範囲に応じて、その人体存在範囲を含む所定の範囲に送風できるように、前記首振り機構部の首振り範囲を制御する制御手段とを備え、
前記赤外線センサの赤外線入射のチョッピングを、前記羽根の回転を用いて行うことを特徴とする空調装置。 - 首振り機構部は、上下方向の首振り動作も可能なものであって、前記制御手段は、前記赤外線センサの検知結果に応じて、上下方向にも首振り制御することを特徴とする請求項1記載の空調装置。
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