JP3793185B2 - 抵抗線の波型加工装置及びそれを用いた方法 - Google Patents

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Description

本発明は、簡便に抵抗線を波型加工することができ、かつ容易に抵抗線の抵抗値を変更・調整可能であり、製造される抵抗線の抵抗値の範囲が極めて広い抵抗線の波型加工装置及びそれを用いた抵抗線の波型加工方法に関する。
抵抗線を波型加工する方法としては、抵抗線を形成する板を波型線状に打ち抜く方法がある。そのようにして形成された抵抗線を音響機器に用いた場合、打ち抜き加工によって生ずるバリがノイズ源となることが問題となる。
そこで波型加工された抵抗線を用いた抵抗器は主として音楽の専門家向けに、平面定盤上に植設した所要数のピンに手工的に抵抗線を係止しながら折り曲げ成形していた。しかしながら、このような方法では、波型加工作業が極めて非能率的である。また、手工的折り曲げ加工では、抵抗線の折り曲げ成形の際に、抵抗線に加えられる張力が一定とはならず、結果物たる抵抗線の抵抗値にばらつきを生ずることとなった。このような問題を解決するために特許文献1、2に開示されるような装置が提案された。
しかしながら、特許文献1、2に開示されるような装置では、設備構造が複雑であるため製造される抵抗線の抵抗値の変更は極めて困難であり、製造可能な抵抗線の抵抗値範囲は極めて狭いものであった。また、抵抗線の抵抗値を微調整することもできなかった。
特公昭57−22403号公報 特公昭54−6986号公報
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、製造される波型加工された抵抗線の抵抗値の微調整を容易にでき、かつ製造される波型加工された抵抗線の抵抗値の範囲が広い抵抗線の波型加工装置とそれを用いた抵抗線の波型加工方法を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、抵抗線を波型加工する装置であって、抵抗線を波型加工する波型加工部が、間欠的に回転運動をし、外周面に抵抗線が係合する複数の係合溝を有する一対の円盤と、前記円盤の回転運動と同期して前記円盤の軸方向に左右に揺動し、抵抗線を前記係合溝に係合させる揺動ガイドロールと、前記円盤に近接して配置され、前記係合溝に係合された抵抗線の係合を保つ抵抗線ガイドからなり、前記一対の円盤の間隔を可変にする調整機構を備えることを特徴とする抵抗線の波型加工装置に関する。
請求項2に係る発明は、前記調整機構が、前記円盤の回転軸に平行に摺動するスライダと、前記スライダに取り付けられ、シャフトを介して円盤に接続する軸受と、前記スライダを摺動させる調整ノブと、前記スライダ上部に取り付けられた調整ブロックと、前記調整ブロックの側面に先端部が当接するマイクロメータからなることを特徴とする請求項1記載の抵抗線の波型加工装置に関する。
請求項3に係る発明は、前記円盤が着脱自在であることを特徴とする請求項1記載の抵抗線の波型加工装置に関する。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3いずれかに記載の抵抗線の波型加工装置を用いて抵抗線を波型加工する方法であって、前記調整機構によって、円盤の間隔を調節する工程と、抵抗線を一定の張力で送出す工程と、前記円盤の軸方向に左右に揺動する前記揺動ガイドロールによって、抵抗線を円盤の軸方向左右に揺動させるとともに、前記一対の円盤に刻設された複数の係合溝に抵抗線を係合させ抵抗線を波型に加工する工程と、前記一対の円盤の回転によって波型に加工された抵抗線を巻取り部へ送る工程と、抵抗線を巻き取る工程からなることを特徴とする抵抗線の波型加工方法に関する。
請求項5に係る発明は、前記調整機構によって、前記円盤の間隔を調節する工程が、前記一対の円盤の所望の間隔によって定められる基準位置に前記マイクロメータの目盛りを合わせることにより、前記マイクロメータの先端部を所定の位置に移動させる段階と、前記調整ノブを操作することにより前記スライダを摺動させる段階と前記スライダ上面に取り付けられた前記調整ブロックの側面を前記マイクロメータの先端部に当接させる段階からなることを特徴とする請求項4記載の抵抗線の波型加工方法に関する。
請求項1及び4記載の発明によれば、一対の円盤の間隔が可変であるため、最終製品である抵抗線の抵抗値の調整が簡単にでき、製造可能な抵抗線の抵抗値の範囲を拡大することができる。
請求項2及び5記載の発明によれば、マイクロメータによって円盤の間隔を調整することが可能となるので、精度よく抵抗線の抵抗値を調整できる。
請求項3記載の発明によれば、円盤の係合溝の配置が異なる他の円盤との交換を容易に行うことが可能なため、製造可能な抵抗線の抵抗値の範囲を更に拡大することができる。
本発明に係る抵抗線の波型加工装置は、ロール状に巻かれた抵抗線を波型加工するための波型加工部へ抵抗線を一定の張力を与えて送出す抵抗線送出し部と抵抗線を波型加工するための波型加工部と波型加工された抵抗線を巻き取るための巻取り部とからなる。
以下各部分につき、図面を参照しつつ説明する。
図1は抵抗線送出し部(2)を示す。
抵抗線送出し部(2)はロール状に巻かれた抵抗線(1)を据付けるスピンドル(21)と抵抗線(1)を下流工程の加工部まで案内する複数のガイドロール(22)と抵抗線(1)を引き出すとともに抵抗線(1)に一定の張力を与えるテンションアーム(23)とこれら上記部品が取付けられる鏡板(24)とからなる。
ガイドロール(22)は環状の円板が軸に回転可能に取り付けられたものである。該軸が鏡板(24)に垂直に取付けられる。また該円板の外周面には抵抗線を案内するための溝が設けられている。
ガイドロール(22)は適宜鏡板(24)上に配置され、抵抗線(1)を所定の加工工程に案内する。
テンションアーム(23)は平板棒状のアーム部(231)を有する。該アーム部(23)の先端にガイドロール(22)が取付けられる。該アーム部(231)の他端には軸が取り付けられており、該軸は鏡板(24)に垂直に取り付けられ、ベアリング(図示せず)を介して回転可能にされている。該軸は鏡板(24)を貫通し、鏡板(24)の背面側においても同様に平板棒状のアーム部(231)が取付けられる。鏡板(24)背面側に設けられた該アーム部(231)の他端にはエアシリンダ(25)が取り付けられている。該エアシリンダ(25)の空気圧によって、抵抗線(1)に張力が加えられ、抵抗線(1)はスピンドル(21)から引き出される。
該エアシリンダ(25)の空気圧を変更させることにより抵抗線(1)に加わる張力の調整が可能である。
抵抗線(1)は、抵抗線送出し部(2)で引き出され、適当な張力を加えられた後、波型加工部へと送られる。抵抗線(1)は抵抗線送出し部(2)の工程の後、後述する揺動ガイドロールに続いていく。
抵抗線送出し部(2)の抵抗線(1)の経路中に抵抗線(1)の破断を検知するためのセンサ(抵抗線(1)の破断検知後、波型加工機を非常停止させる)や抵抗線(1)の張力を検知するための張力計測機器などが備えられていてもよい。
図2は波型加工部(3)の概略図である。波型加工部(3)は揺動機構(4)、回転機構(5)及び調整機構(6)に大別される。
揺動機構(4)は揺動シリンダ(41)、揺動ガイドロール(42)、揺動アーム部(43)、アームジョイント(44)及び回転シリンダ(45)からなる。
揺動シリンダ(41)の基端部は波型加工部(3)の手前側に設けられた壁面にピン(411)を介して回転可能に波型加工部(3)に取付けられる。揺動シリンダ(41)への空気供給経路にはソレノイドバルブが設けられ(図示せず)、ソレノイドバルブによって揺動シリンダ(41)のロッドの伸縮は制御される。
揺動シリンダのロッドの先端部には、アームジョイント(44)が取り付けられている。アームジョイント(44)はロッドの軸に対して垂直に取り付けられ、ロッドに対して回転可能である。
アームジョイント(44)の他端は揺動アーム部(43)の先端に接続する。アームジョイント(44)とアーム部(43)は回転可能ではなく固定される。
揺動アーム部(43)の他端は回転シリンダ(45)に接続する。回転シリンダ(45)は回転シリンダ(45)の軸を中心に揺動アーム部(43)を回転可能にする。
揺動アーム部(44)の中間位置には、2つの揺動ガイドロール(42)が取付けられる。揺動ガイドロール(42)は軸と該軸に対して回転可能に取り付けられたロールからなり、該ロールは平板形状をした揺動アーム(44)の面上に垂直に取り付けられている。該ロールの外周面上には溝が形成されており、該溝に抵抗線(1)が入り込む(図3参照)。揺動ガイドロール(42)は揺動アーム部(44)の回転運動に伴って動く。それにしたがって、抵抗線(1)も揺動ガイドロール(42)の動きに従う。
上記のようにして、揺動機構(4)のリンクが構築される。揺動シリンダ(41)のロッドが伸縮すると、揺動アーム部(43)は回転シリンダ(45)の軸回りに回転往復運動をすることとなる。それに伴い、揺動アーム部(43)に連なる揺動ガイドロール(42)も回転往復運動をし、揺動ガイドロール(42)のロールの溝に入り込んだ抵抗線(1)も往復運動をすることになる。
回転機構(5)はステッピングモータ(51)、円盤(52)、抵抗線ガイド(53)、軸受(54)及びシャフト(55)からなる。
ステッピングモータ(51)はその回転を制御盤(図示せず)にて制御され、本発明においては、停止及び回転を繰り返す間欠的回転運動をする。
円盤(52)は相対する一対の円盤A(52a)と円盤B(52b)からなる。円盤A(52a)はステッピングモータ(51)とシャフト(55)によって連結している。円盤B(52b)は円盤A(52a)とボルトによって連結し、該ボルトによって、ステッピングモータ(51)からの駆動を伝達される。円盤B(52b)からシャフト(55)が連結し、該シャフト(55)の他端は軸受(54)によって回転可能に支えられている。
円盤(52)は揺動機構(4)の回転シリンダ(45)の軸の延長線上に位置している。
抵抗線ガイド(53)は円盤(52)の近傍に配置される。
図3は円盤(52)及びその周辺の拡大図である。
図3に示すように円盤(52)の外周面には円盤(52)に接続するシャフト(55)の軸方向に複数の係合溝(521)が刻設されている。円盤A(52a)と円盤B(52b)に刻設された各係合溝(521)は軸方向に並んでいる。
本実施例においては、2つの係合溝(521)が近接して刻設されており、該2つの係合溝(521)の間に係合突起部(522)が形成されている。
係合溝(521)の幅や係合溝(521)が刻設される間隔或いは係合溝(521)の刻設される間隔によって定まる係合突起部(522)の幅などは、加工される抵抗線(1)の太さや波型加工される抵抗線(1)の所望の抵抗値或いは波型加工のデザインにより定められる。
係合溝(521)の幅は加工される抵抗線(1)の幅より広く形成されていることが好ましい。
円盤(52)とステッピングモータ(51)及び軸受(54)に連なるシャフト(55)との接続において、シャフト(55)端部にはフランジが形成され、ボルトによって円盤(52)はシャフト(55)と接続している(図示せず)。これにより、円盤(52)は着脱自在となり、異なる係合溝(521)の配置や寸法を有する円盤(52)との交換が容易になる。
抵抗線ガイド(53)は円盤(52)の近傍に配置され、抵抗線ガイド(53)の円盤(52)と向き合う面は円盤(52)外周面に沿うように弧状に形成されている。
ステッピングモータ(51)は、ステッピングモータ(51)に相対する方向からみて、反時計回りに回転する(図3において、矢印で示す方向)。ステッピングモータ(51)は係合溝(521)が抵抗線ガイド(53)上端面を通過する直前で回転を所定の時間停止する。
ステッピングモータ(51)の回転が停止している間、揺動機構(4)の揺動シリンダ(41)のロッドの動きによって、アーム部(43)は揺動ガイドロール(42)を従えて、回転シリンダ(45)の軸回りに回転運動をする。このとき揺動ガイドロール(42)は円盤(52)の手前側上方を略半円弧を描くように移動する。結果として、揺動ガイドロール(42)に案内される抵抗線(1)は円盤(52)の左右を横切ることとなる。この結果、抵抗線(1)は円盤(52)の係合溝(521)に入り込む。
ステッピングモータ(51)は、この後再び同方向に回転を始め、同様に係合溝(521)が抵抗線ガイド(53)上端面を通過する直前で停止する。
同様にして、揺動シリンダ(41)はステッピングモータ(51)の停止時間の間作動し、アーム部(43)を先述と逆方向に回転運動させる。
この結果、抵抗線(1)は次の係合溝(521)に入り込むこととなる。同時に、抵抗線(1)は係合溝(521)の間に形成される係合突起部(522)に沿って折り曲げられ、抵抗線(1)は波型に加工される。
抵抗線ガイド(53)は円盤(52)の近傍に配置され、且つ抵抗線ガイド(53)の円盤(52)と向かい合う面が円盤(52)の外周面に沿うように弧状に形成されているので、抵抗線(1)が波型加工され、下流工程に送られるまでの間、円盤(52)との係合が外れない。
この後上述の動作が繰り返され、次々と抵抗線(1)は波型加工される。
尚、上述のようなステッピングモータ(51)及び揺動シリンダ(41)のステッピングモータ(51)に同期した動きは制御盤によって得られる。制御盤からの指令によってステッピングモータ(51)は間欠的回転運動をし、同時に制御盤は揺動シリンダ(41)に連なるソレノイドバルブに指令を出し、空気供給経路の切換をさせ、上述のような同期した一連の動きを実現させる。
図4は調整機構(6)の詳細図である。
調整機構(6)は、レール板(61)、スライダ(62)、マイクロメータ(63)、調整ノブ(64)、調整ノブ取付板(65)、調整ブロック(66)及びマイクロメータ取付板(67)からなる。
レール板(61)は加工部(3)の奥側に配置される加工部鏡板(31)に据付けられる。レール板(61)にはスライダ(62)の幅と等しい若しくは若干広い摺動溝(611)が形成されている。該摺動溝(611)の軸は円盤(52)の軸と平行になっている。
スライダ(62)は摺動溝(611)に嵌め合う様に取付けられる。スライダ(62)は固定部(621)、摺動部(622)及び2本のスライド棒(623)からなる。固定部(621)及び摺動部(622)は共に摺動溝(611)の幅と等しい若しくは若干小さな幅を有する直方体形状をしている。固定部(621)はレール板(61)に固定される。
スライド棒(623)は固定部(621)から摺動溝(611)の軸方向に延出している。
摺動部(622)には固定部(621)から延出した2本のスライド棒(623)に対応する2つの摺動穴が形成されている。摺動部(622)は2本のスライド棒(623)と摺動溝(611)壁面に保持されるとともに、摺動溝(611)軸方向に摺動可能に取り付けられている。摺動穴が設けられた面と反対側の面には雌螺子穴が形成されている。
摺動溝(611)右端部には、調整ノブ取付板(65)が摺動溝(611)に対して垂直に取付けられている。調整ノブ取付板(65)には摺動部(622)に設けられた前記雌螺子穴と対応する貫通孔が形成され、調整ノブ(64)から延出した雄螺子部は該貫通孔を挿通し、摺動部(622)の雌螺子穴と螺合する。このようにして、調整ノブ(64)は調整ノブ取付板(65)に回転可能に取付けられる。
調整ノブ(64)を回転させると、螺子の螺合によって、摺動部(622)は摺動溝(611)に沿って左右に移動する。
摺動部(622)の上端面には調整ブロック(66)が取り付けられている。調整ノブ取付板(65)の上部側面にはマイクロメータ取付板(67)が取り付けられており、マイクロメータ取付板(67)の上端面は摺動部(622)上端面よりも上方に位置している。
マイクロメータ取付板(67)にはマイクロメータ(63)が貫通するための貫通孔が設けられ、マイクロメータ(63)は該貫通孔に挿通されマイクロメータ取付板(67)側面に取付られる。マイクロメータ(63)の先端は調整ブロック(66)の側面に当接する。
波型加工部(5)の軸受(54)は摺動部(622)上に取付けられる。
したがって、上述のように摺動部(622)は摺動溝(611)に沿って左右に移動可能であるので、摺動部(622)に連なる軸受(54)及び軸受(54)からシャフト(55)を介して繋がる円盤B(52b)も左右方向に移動可能となる(図2参照)。
次に、本発明に係る抵抗値の調節方法について説明する。本発明にかかる波型加工装置において、一対の円盤A(52a)及び円盤B(52b)の間隔を広げると波型を形成する抵抗線(1)の長さは長くなる。逆に、円盤A(52a)と円盤B(52b)の間隔を狭めると波型を形成する抵抗線(1)の長さは短くなる。したがって、波型を形成する抵抗線(1)の広くすると、該波型加工された抵抗線(1)を用いた抵抗器の抵抗値は大きくなり、逆に円盤A(52a)と円盤B(52b)の間隔を狭くすると、抵抗器の抵抗値は小さくなる。
まず調整ノブ(64)を回転させ、マイクロメータ(63)の先端から調整ブロック(66)の側面を離した状態にする。この状態でマイクロメータ(63)のダイヤルを操作し、マイクロメータ(63)の先端部の位置を定める。
この後、調整ノブ(64)を操作し、調整ブロック(66)の側面をマイクロメータ(63)の先端部に当接させる。このような操作で、円盤A(52a)と円盤B(52b)の間隔を調節できる。
本発明において、円盤A(52a)と円盤B(52b)の間隔の調整にマイクロメータ(63)を用いるので、結果として抵抗値の調整は極めて精度よく行うことができる。
マイクロメータ(63)による調整範囲を超えて、抵抗値の変更を行いたい場合には、円盤(52)を係合溝(521)の配置の異なる他の円盤(52)に交換すればよい。上述のように、円盤(52)はボルトの着脱のみで交換可能であるので、その交換作業は容易である。
例えば、2つの係合溝(521)の間に形成される係合突起部(522)の幅が広い円盤(52)を用いれば、波型を形成する抵抗線(52)の長さは長くなり、結果として抵抗値は大きくなる。逆に係合突起部(522)の幅が小さい円盤(52)を用いると、抵抗値は小さくなる。
このような調整作業は、波型加工抵抗線を生産する前に予め行うものであってもよいし、波型加工抵抗線の生産中に適宜行うものであってもよい。
上述のように抵抗値の調整は、極めて容易に行うことが可能であるので、該調整作業に起因する生産ラインのダウンタイムの減少につながり、生産性を向上させる。
図5に巻取り部(7)の概略図を示す。
波型加工部(5)における波型加工工程を経た後、波型加工された抵抗線(1)は円盤(52)の回転に伴い円盤(52)の下方へと送られる。抵抗線(1)が円盤(52)の下方に達したとき、抵抗線(1)は抵抗線はずしガイド(71)によりその係合から解除される。
その後自動巻き取り機(72)によって波型加工された抵抗線(1)は巻き取られる。自動巻き取り機はトルク制御され、自動巻き取り機(72)の回転速度は円盤(52)から自動巻き取り機(72)のスパンにおいて抵抗線(1)に生ずる張力がゼロになるように自動的に定められる。これによって、波型加工された抵抗線(1)はその形状を保ったまま巻き取られることができる。
以下に、上記波型加工装置を用いた波型加工方法を説明する。
本実施形態においては、マイクロメータ(63)の目盛りに対して、得られる波型加工された抵抗線(1)の抵抗値が既知のものであるとする。即ち、マイクロメータ(63)と抵抗値の関係が試験或いは機器の据付けの際に行われる確認作業にて判明しているものとする。
まず一対の円盤(52)が所望の間隔になるように、波型加工部(3)の調整機構(6)のマイクロメータ(63)の目盛りを合わせ、マイクロメータ(63)の先端部の位置を移動させる。
その後、調整ノブ(64)を操作し、スライダ(62)の摺動部(622)を摺動させ、マイクロメータ(63)の先端に調整ブロック(66)の側面を当接させる。
このようにして一対の円盤(52)の間隔は極めて精度よく調整される。
尚、製造する波型加工抵抗線(1)の抵抗値を変更したい場合、例えば抵抗値を下げたい場合には、マイクロメータ(63)の先端部を円盤(52)に向かう方向へ移動させれば、一対の円盤(52)の間隔は減少し、結果として波型加工抵抗線(1)の抵抗値は下がる。
加えて、マイクロメータ(63)によってもたらされる調整範囲を超えて波型加工抵抗線(1)の抵抗値を変更したい場合には、円盤(52)を係合溝(521)の配置が異なる他の円盤(52)に交換し、上記と同様にしてマイクロメータ(63)の目盛りを所定の位置に合わせ、所望の円盤(52)の間隔を得るようにすればよい。
上述のように本発明に係る円盤(52)はシャフト(55)の端部に形成されたフランジ状の部分にボルトによって固定されているだけなので、その交換はきわめて容易である。
抵抗線(1)は抵抗線送出し部(2)により引出され、また適当な張力を与えられる。抵抗線(1)は張力を持ったまま下流工程にある波型加工部(3)に送られるので、波型加工部(3)にて弛むことがない。したがって、波型加工部(3)において抵抗線(1)が絡まることもなくなる。
抵抗線(1)は抵抗線送出し部(2)を経た後、揺動ガイドロール(42)に至る。揺動ガイドロール(42)は揺動機構(4)により、円盤(52)上方を円弧を描くようにして移動する。それに伴い抵抗線(1)は円盤(52)の左右を移動する。
そして抵抗線(1)は円盤(52)の外周面に設けられた係合溝(521)に入り込む。
本発明において、上述の如く一対の揺動ガイドロール(42)が設けられており、揺動ガイドロール(42)が往復半回転運動をし、一方の端に至ったとき抵抗線(1)は一方の揺動ガイドロール(42)に巻きつく。また、他方の端に至ったとき抵抗線(1)は他方の揺動ガイドロール(42)に巻きつくこととなる。
揺動機構(4)が作動している間、円盤(52)の回転運動は停止している。揺動機構(4)の作動により揺動ガイドロール(42)が往復半回転運動の一方の端に至ったとき、円盤(52)は回転を始め、揺動機構(4)は停止する。
その後円盤(52)は抵抗線ガイド(53)の上面を次の係合溝(521)が通過する直前で回転運動を停止する。円盤(52)の回転運動の停止の後、揺動機構(4)は再び作動し、揺動ガイドロール(42)及びそれに巻きつく抵抗線(1)を反対方向に移動させる。
この結果、抵抗線(1)は複数の係合溝(521)の間に形成された係合突起部(522)によって、波型に折り曲げられる。
その後、抵抗線(1)は下流工程にある巻取り部(7)へ送られる。
抵抗線(1)が円盤(52)の回転により円盤(52)の下方に来たとき、抵抗線(1)は抵抗線はずしガイド(71)により円盤(52)との係合を解除される。その後自動巻き取り機(72)によって巻き取られる。
自動巻き取り機(72)はトルク制御され、円盤(52)から自動巻き取り機(71)までのスパンにおいて、抵抗線(1)に生ずる張力は略ゼロになるようにされる。したがって、波型加工された形状を維持したまま巻き取られることができる。
本発明は、抵抗線の波型加工に好適に適用される。
本発明に係る抵抗線の波型加工機の送出し部を示す図である。 本発明に係る抵抗線の波型加工機の波型加工部を示す図である。 本発明に係る抵抗線の波型加工機の円盤並びにその周辺の拡大図である。 本発明に係る抵抗線の波型加工機の調整機構を示す図である。 本発明に係る抵抗線の波型加工機の巻取り部を示す図である。
符号の説明
1・・・・・抵抗線
3・・・・・波型加工部
42・・・・揺動ガイドロール
52・・・・円盤
521・・・係合溝
53・・・・抵抗線ガイド
54・・・・軸受
55・・・・シャフト
6・・・・・調整機構
62・・・・スライダ
63・・・・マイクロメータ
64・・・・調整ノブ
66・・・・調整ブロック

Claims (5)

  1. 抵抗線を波型加工する装置であって、抵抗線を波型加工する波型加工部が、間欠的に回転運動をし、外周面に抵抗線が係合する複数の係合溝を有する一対の円盤と、前記円盤の回転運動と同期して前記円盤の軸方向に左右に揺動し、抵抗線を前記係合溝に係合させる揺動ガイドロールと、前記円盤に近接して配置され、前記係合溝に係合された抵抗線の係合を保つ抵抗線ガイドからなり、前記一対の円盤の間隔を可変にする調整機構を備えることを特徴とする抵抗線の波型加工装置。
  2. 前記調整機構が、前記円盤の回転軸に平行に摺動するスライダと、前記スライダに取り付けられ、シャフトを介して円盤に接続する軸受と、前記スライダを摺動させる調整ノブと、前記スライダ上部に取り付けられた調整ブロックと、前記調整ブロックの側面に先端部が当接するマイクロメータからなることを特徴とする請求項1記載の抵抗線の波型加工装置。
  3. 前記円盤が着脱自在であることを特徴とする請求項1記載の抵抗線の波型加工装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載の抵抗線の波型加工装置を用いて抵抗線を波型加工する方法であって、前記調整機構によって、円盤の間隔を調節する工程と、抵抗線を一定の張力で送出す工程と、前記円盤の軸方向に左右に揺動する前記揺動ガイドロールによって、抵抗線を円盤の軸方向左右に揺動させるとともに、前記一対の円盤に刻設された複数の係合溝に抵抗線を係合させ抵抗線を波型に加工する工程と、前記一対の円盤の回転によって波型に加工された抵抗線を巻取り部へ送る工程と、抵抗線を巻き取る工程からなることを特徴とする抵抗線の波型加工方法。
  5. 前記調整機構によって、前記円盤の間隔を調節する工程が、前記一対の円盤の所望の間隔によって定められる基準位置に前記マイクロメータの目盛りを合わせることにより、前記マイクロメータの先端部を所定の位置に移動させる段階と、前記調整ノブを操作することにより前記スライダを摺動させる段階と、前記スライダ上面に取り付けられた前記調整ブロックの側面を前記マイクロメータの先端部に当接させる段階からなることを特徴とする請求項4記載の抵抗線の波型加工方法。
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