JP3791795B2 - 光ディスク再生装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクに記録された情報を再生する光ディスク再生装置に関し、特に、光ピックアップに備えられる対物レンズのレンズシフト時におけるトラッキングエラーバランスの補正に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク再生装置においては、光ピックアップに対するトラッキングサーボはトラッキングエラー信号に従って行われ、詳しくは光ピックアップに備えられる対物レンズが光ピックアップを搭載するスレッドに対してシフトする量(光ディスク上のトラックの内周側または外周側にずれる量)に応じてパルス幅が変化するトラッククロス信号に従って行われている。
【0003】
例えば、対物レンズが光ディスク上のトラックの内周側にシフトすると、このときのトラッククロス信号に基づくトラッキングサーボにより、対物レンズをトラックに対する正常位置に戻すため対物レンズを外周側の方向へ移動させるようにトラッキングドライブ電圧をトラッキングアクチュエータのトラッキングコイルに印加し、対物レンズをトラックに対する正常位置になるように駆動制御している。即ち、トラッキングエラーバランスが零になるように補正している。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−345424号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光ピックアップの光ディスク上のトラックに対するシーク動作中に、対物レンズがシフトしてトラッキングエラーバランスの変化をもたらしてシーク動作をミスすることがある。そのシーク動作のミスの原因は、例えば、光ピックアップが目的のトラックに移動する際に、対物レンズの動作の方がスレッドの動作よりも速く行われ、両動作の時間差などによるものが考えられる。したがって、従来の光ディスク再生装置では、光ピックアップが上記のようなシーク動作のミスをすることがあるので、光ピックアップのシーク動作の精度が低く、トラックオンが不安定になる場合があった。
【0006】
なお、特許文献1に記載の光ディスク装置では、対物レンズの自重によるレンズシフトが発生した場合、トラッキング誤差信号(トラッキングエラー信号)のオフセットキャンセルに最適な補正ゲインを求め、トラッキングエラーバランスを補正しているが、このような補正は工場での調整工程の中で行われ、出荷後にユーザが光ディスクを再生する際のシーク時に、対物レンズがレンズシフトした場合には対処することができない。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、光ピックアップに備えられる対物レンズのレンズシフト時のトラッキングエラーバランスを測定して最適値にすることで、光ピックアップのシーク動作の精度を向上させることができる光ディスク再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、レーザ光を光ディスクのトラックに照射するための対物レンズと、この対物レンズのトラッキングを行うために対物レンズを駆動するトラッキングアクチュエータとを含み、光ディスクの半径方向に移動させるスレッドに搭載された光ピックアップを備え、この光ピックアップにより光ディスクの記録情報を再生する光ディスク再生装置であって、立ち上げ時の調整過程において、光ディスクを回転させた状態で、複数段階のトラッキングドライブ電圧のDC成分に基づく複数のシフト量間隔で前記対物レンズを前記スレッドに対しトラッキング方向にそれぞれシフトさせるための制御を行うレンズシフト手段と、前記複数のシフト量間隔でそれぞれシフトされた各シフト点におけるトラッキングエラーバランスを測定するトラッキングエラーバランス測定手段と、前記測定されたトラッキングエラーバランスが零になる調整値を算出する調整値算出手段と、前記調整値と前記シフト量を関連付けてメモリに格納する調整情報格納手段とを備えると共に、前記調整過程を終えた後、前記光ピックアップのシーク動作中に、前記光ピックアップによる前記光ディスクの目的とするトラックへのシーク動作でレーザ光が跨ぐトラック本数を算出するトラック本数算出手段と、前記光ピックアップが出発位置から目的のトラックの位置に達する前に、途中からトラッキングアクチュエータのコイルにブレーキ電圧を印加してから前記光ピックアップが停止するまでの間に、前記トラック本数算出手段により算出されたトラック本数が、前記ブレーキ電圧を印加してから前記光ピックアップが停止するまでにレーザ光が跨ぐ規定のトラック本数に達した時点で、トラッキングドライブ電圧のDC成分を測定するDC成分測定手段と、前記測定されたトラッキングドライブ電圧のDC成分からレンズシフト量を算出するレンズシフト量算出手段と、前記算出されたレンズシフト量に応じたトラッキングエラーバランスの調整値を前記メモリから読み出し前記調整値に基づいてトラッキングエラーバランスのずれを補正するトラッキングエラーバランス補正手段とを有するシステムコントローラを備えたことを特徴とする光ディスク再生装置を提供する。
【0009】
この構成においては、立ち上げ時の調整過程において、光ディスクを回転させた状態で、レンズシフト手段は、複数段階のトラッキングドライブ電圧のDC成分に基づく複数のシフト量間隔で対物レンズをスレッドに対しトラッキング方向にそれぞれシフトさせるための制御を行う。これにより、対物レンズは複数のシフト量間隔でそれぞれシフトし、これらシフトされた各シフト点におけるトラッキングエラーバランスがトラッキングエラーバランス測定手段で測定され、次に前記測定されたトラッキングエラーバランスが零になる調整値が調整値算出手段で算出される。そして、調整情報格納手段は、前記調整値と前記シフト量を関連付けてメモリに格納する。即ち、対物レンズのシフト量に応じてトラッキングエラーバランスを零にする調整値をメモリに格納する。
【0010】
このような調整過程を終えた後、光ディスクを再生するために、光ピックアップがシーク動作に入り、シーク動作中に、トラック本数算出手段は、光ピックアップによる光ディスクの目的とするトラックへのシーク動作でレーザ光が跨ぐトラック本数を算出する。DC成分測定手段は、前記光ピックアップが出発位置から目的のトラックの位置に達する前に、途中からトラッキングアクチュエータのコイルにブレーキ電圧を印加してから前記光ピックアップが停止するまでの間に、前記トラック本数算出手段により算出されたトラック本数が、前記ブレーキ電圧を印加してから前記光ピックアップが停止するまでにレーザ光が跨ぐ規定のトラック本数に達した時点で、トラッキングドライブ電圧のDC成分を測定する。次に、前記測定されたトラッキングドライブ電圧のDC成分に基づいてレンズシフト量がレンズシフト量算出手段により算出される。そして、トラッキングエラーバランスが零になるように補正するため、トラッキングエラーバランス補正手段は、前記算出されたレンズシフト量に応じた調整値をメモリから読み出し、この読み出した調整値に基づいてトラッキングエラーバランスのずれを補正し、トラッキングエラーバランスを零にする。
【0011】
したがって、この構成の光ディスク再生装置によれば、対物レンズのレンズシフト時のトラッキングエラーバランスを測定して最適値にすることができるので、レーザ光がトラックを跨ぐ速度を正確に検出でき、これにより、光ピックアップがトラックオンする際に光ピックアップに正常にブレーキをかけることが可能になり、この結果、光ピックアップのトラックオンが安定し、再生精度が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に係る光ディスク再生装置の構成を示すブロック図である。図1において、この光ディスク再生装置は、光ディスク1に記録された情報を再生するためにレーザ光を出射すると共に光ディスク1からの反射光を受光する光ピックアップ3と、光ディスク1を回転させるスピンドルモータ2と、このスピンドルモータ2を駆動するスピンドルドライブ回路19と、光ピックアップ3のトラッキングサーボを行うトラッキングアクチュエータ31(図2参照)を駆動するトラッキングドライブ回路17と、光ピックアップ3のフォーカスサーボを行うアクチュエータを駆動するフォーカスドライブ回路16と、光ピックアップ3を光ディスク1の半径方向に移動させるスレッド4と、このスレッド4を駆動するスレッドドライブ回路18とを備えている。
【0018】
また、この光ディスク再生装置は、光ディスク1の再生時に光ディスク1からの再生信号(読取信号)を入力して該再生信号よりRF信号を作成して増幅するRFアンプ5と、VCO(voltage controlled oscillator)を含むPLL(phase locked loop)8を備えRFアンプ5からのRF信号を入力してデータと同期信号を分離するデータ/同期信号分離回路6と、このデータ/同期分離回路6で分離されたデータを入力してデコード化することによりエラーチェックを行いデータに誤りがある場合はエラー訂正を行って正しいデータを出力するデータデコードエラー訂正回路9と、このデータデコードエラー訂正回路9から正しいデータを入力しデコード化してビデオ信号とオーディオ信号を出力するAVデコード回路10とを備えている。
【0019】
また、このディスク再生装置は、RFアンプ5からのRF信号に含まれ光ディスク1上のトラックの無いミラー面を示すミラー信号を検出してミラー面をカウントするミラー検出回路7と、光ピックアップ3からの再生信号に含まれるトラッキングエラー信号を検出するトラッキングエラー検出回路11と、光ピックアップ3からの再生信号に含まれるフォーカスエラー信号を検出するフォーカスエラー検出回路12と、トラッキングエラー検出回路11からのトラッキングエラー信号に基づいてトラッククロスを検出してトラックパルスを出力するトラッククロス検出回路13とを備えている。
【0020】
また、この光ディスク再生装置は、装置全体の処理を行うCPU15に従って上記各構成要素を制御するシステムコントローラ20を備えている。このシステムコントローラ20は、光ピックアップ3からの再生信号に含まれるフォーカスエラー信号に基づいて光ピックアップ3のフォーカスサーボのための制御、光ピックアップ3からの再生信号に含まれるトラッキングエラー信号に基づいて光ピックアップ3のトラッキングサーボのための制御、スレッドドライブ回路18を介してスレッド4を駆動して光ピックアップ3を光ディスク1の半径方向に移動させる制御、スピンドルドライブ回路19を介してスピンドルモータ2を回転させる制御などを行う。
【0021】
また、このシステムコントローラ20は、立ち上げ時の調整過程において、光ディスクを回転させた状態で、複数段階のトラッキングドライブ電圧のDC成分に基づく複数のシフト量間隔で対物レンズ33(図2参照)をスレッド4に対しトラッキング方向にそれぞれシフトさせるための制御を行うレンズシフト手段21と、前記複数のシフト量間隔でそれぞれシフトされた各シフト点におけるトラッキングエラーバランスを測定するトラッキングエラーバランス測定手段22と、前記測定されたトラッキングエラーバランスが零になる調整値を算出する調整値算出手段23と、前記調整値と前記シフト量を関連付けてRAM14に格納する調整情報格納手段24とを備えると共に、前記調整過程を終えた後、光ピックアップ3のシーク動作中に、光ピックアップ3による光ディスク1のトラックへのシーク動作でレーザ光が跨ぐトラック本数を算出するトラック本数算出手段25と、光ピックアップ3が出発位置から目的のトラックの位置に達する前に、途中からトラッキングアクチュエータのコイルにブレーキ電圧を印加してから光ピックアップ3が停止するまでの間に、前記トラック本数算出手段25により算出されたトラック本数が、前記ブレーキ電圧を印加してから光ピックアップ3が停止するまでにレーザ光が跨ぐ規定のトラック本数に達した時点で、トラッキングドライブ電圧のDC成分を測定するDC成分測定手段26と、前記測定されたトラッキングドライブ電圧のDC成分からレンズシフト量を算出するレンズシフト量算出手段27と、前記算出されたレンズシフト量に応じたトラッキングエラーバランスの調整値を前記メモリから読み出し前記調整値に基づいてトラッキングエラーバランスのずれを補正するトラッキングエラーバランス補正手段28とを有する。
【0022】
図2は、図1に示す光ピックアップ3の構成に含まれる対物レンズおよびトラッキングアクチュエータの動作を説明するためのブロック図である。図2において、36はレーザ光を出射する光源であり、この光源36から出射されたレーザ光は、ホログラム素子35を通過してミラー34で反射された後、対物レンズ33によって集光され、光ディスク1の記録面にスポット照射される。そして、光ディスク1の記録面で反射された戻り光は、再び対物レンズ33によって集光され、ミラー34によって反射された後、ホログラム素子35を通過する際に複数の光束群に分光されて、多分割受光素子群37に入射する。なお、光ディスク1の記録面にレーザ光の焦点を合わせるためのフォーカス系のサーボに関する説明はここでは省略する。
【0023】
対物レンズ33で集光された光ディスク1からの反射光には、光ディスク1の記録面上のトラック溝で回折された+/−1次光成分が含まれており、ホログラム素子35の表面におけるトラック溝方向に対して左右に2分割された第1,第2領域のそれぞれは、+1次光または−1次光成分で変調された領域に対応するように位置設定されている。ホログラム素子35における第1,第2領域を通過した戻り光は、それぞれ異方向に分光され、多分割受光素子群37で受光されて光電変換される。そして、トラッキングエラー検出回路11は、多分割受光素子群37から出力される個別の信号のうち適当な信号を選択して、その差をとることにより、トラッキングエラー信号を生成する。
【0024】
次に、対物レンズ33のスレッド4(図1参照)に対するレンズシフトについて説明する。対物レンズ33を搭載するレンズホルダ32は、スレッド4に対して光ディスク1の半径方向(トラッキング方向)に動けるように、トラッキングアクチュエータ31に可動自在に支持されている。したがって、レンズホルダ32はアクチュエータ31によって駆動され、トラッキングエラー検出回路11から出力されたトラッキングエラー信号に基づきトラッキングドライブ回路17を介してトラッキングドライブ電圧がトラッキングアクチュエータ31に供給され、トラッキングサーボ制御が行われる。
【0025】
この時、光ディスク1の偏心に伴ってトラッキング方向にレンズホルダ32、即ち対物レンズ33がシフトするが、光ディスク1の回転周波数(偏心周波数)は例えば数Hz〜数10Hzと高速であり、一方、スレッド4の送り動作の周波数帯域は例えば1Hzで低速である。したがって、トラッキングサーボ時には、光ディスク1のトラック溝に対して専ら対物レンズ33のみが追随し、トラック溝の偏心により対物レンズ33がスレッド4に対してシフトすることになる。
【0026】
図3は本実施形態におけるトラッキングエラー信号とトラッククロス信号を示す波形図である。図3(a)は、トラッキングエラーバランスが零のときのトラッキングエラー検出回路11から出力されるトラッキングエラー信号TEを示し、図3(b)は、前記トラッキングエラー信号TEに対してトラッククロス検出回路13から出力されるトラッククロス信号TCを示す。また、図3(c)は、トラッキングエラーバランスが+側(例えば光ディスクの外周側)へシフトしている(ずれている)ときのトラッキングエラー信号TE1を示し、図3(d)は、前記トラッキングエラー信号TE1に対するトラッククロス信号TC1を示す。
【0027】
図4は本実施形態におけるトラッキングドライブ電圧と調整値との関係を示す図である。この図4において、Aはトラッキングドライブ電圧が−10mVで対物レンズ33が光ディスク1の内周側にシフトしているときにトラッキングエラーバランスが零となる調整値を示す。Bはトラッキングドライブ電圧が−20mVで対物レンズ33が光ディスク1の内周側にシフトしているときにトラッキングエラーバランスが零となる調整値を示す。Cはトラッキングドライブ電圧が−30mVで対物レンズ33が光ディスク1の内周側にシフトしているときにトラッキングエラーバランスが零となる調整値を示す。Dはトラッキングドライブ電圧が+10mVで対物レンズ33が光ディスク1の外周側にシフトしているときにトラッキングエラーバランスが零となる調整値を示す。Eはトラッキングドライブ電圧が+20mVで対物レンズ33が光ディスク1の外周側にシフトしているときにトラッキングエラーバランスが零となる調整値を示す。Fはトラッキングドライブ電圧が+30mVで対物レンズ33が光ディスク1の外周側にシフトしているときにトラッキングエラーバランスが零となる調整値を示す。
【0028】
次に図5に示すフローチャートを参照して本実施形態のシステムコントローラ20においてトラッキングエラーバランスが零となる調整値を得る処理について説明する。
【0029】
先ず、システムコントローラ20のレンズシフト手段21は、光ピックアップ3をフォーカスオンさせた状態で、トラッキングアクチュエータ31のトラッキングコイル(図示せず)にトラッキングドライブ電圧をトラッキングドライブ回路17より印加し、対物レンズ33をシフトさせる(ステップS1)。例えば図4に示すようにトラッキングドライブ電圧を、10mV,20mV,30mV,−10mV,−20mV,−30mVというように段階を持たせて変えていき、トラッキングエラーバランス測定手段22は、それぞれのトラッキングドライブ電圧に対するトラッキングエラーバランスをトラッキングエラー検出回路11からのトラッキングエラー信号に基づいて測定する(ステップS2)。
【0030】
そして、調整値算出手段23は、前記測定されたトラッキングエラーバランスが零になる調整値を算出する(ステップS3)。例えば、10mVのトラッキングドライブ電圧をトラッキングアクチュエータ31のトラッキングコイルに印加したとき、対物レンズ33が光ディスク1の外周側にシフトし、トラッキングエラー検出回路11から図3(c)に示すようなトラッキングエラー信号TE1が出力され、これにより、トラッククロス検出回路13から図3(d)に示すようなトラッククロス信号TC1が出力される。
【0031】
このトラッククロス信号TC1のパルス幅W1は、トラッキングエラーバランスが零のときの図3(b)に示すトラッククロス信号TCのパルス幅Wよりも長くなっているので、この長くなった分を補正するため、トラッキングエラーバランスを零にする調整値が算出され、この調整値による信号がトラッククロス検出回路13にフィードバックされる。したがって、この調整値を用いると、トラッククロス検出回路13からはパルス幅Wと同じパルス幅のトラッククロス信号が出力され、このときトラッキングエラーバランスが零になる。
【0032】
次に、調整情報格納手段24は、調整値算出手段23により算出された調整値と、対物レンズ33のレンズシフト量をRAM14に格納する(ステップS4)。このレンズシフト量は、トラッキングドライブ電圧のDC成分から測定されるもので、調整値と関連付けてRAM14に格納される。
【0033】
このようなステップS1〜ステップS4の処理では、トラッキングドライブ電圧を、10mV,20mV,30mV,−10mV,−20mV,−30mVというように段階を持たせて変えていき、対物レンズ33の外周側および内周側へのシフトに対して各調整値を算出して、各調整値をレンズシフト量と関連付けてRAM14に格納し、これが終了すると(ステップS5)、各レンズシフト量に応じた各トラッキングエラーバランスが零となる各調整値を得る処理が終了したことになる。
【0034】
次に、図6に示すフローチャートを参照してシーク動作中に調整値を設定する処理について説明する。
【0035】
先ず、光ピックアップ3を光ディスク1の記録面上のトラックに対してシーク動作させる。このときシステムコントローラ20のトラック本数算出手段25は光ピックアップ3から出射されるレーザ光が跨ぐトラック本数を算出する(ステップS11)。この後、光ピックアップ3は通常のシーク動作を行い(ステップS12)、レーザ光が跨ぐ残りのトラック本数が規定のトラック本数に達したか否かを判定する(ステップS13)。
【0036】
光ピックアップ3が目的のトラックの位置で停止させるために前もって減速させる必要があるので、光ピックアップ3が目的のトラックの位置に達する前に、途中からトラッキングアクチュエータ31のコイルにブレーキ電圧を印加する。また、規定のトラック本数は、ブレーキ電圧を印加してから光ピックアップ3が停止するまでにレーザ光が跨ぐトラックの本数で決めているので、ブレーキ電圧を印加してから光ピックアップ3が停止するまでにレーザ光が跨ぐトラックの本数が、前記規定のトラック本数になれば、光ピックアップ3が目的のトラックの位置に達したことになり、この時点のトラッキングドライブ電圧のDC成分を測定すると、目的のトラックの位置にある光ピックアップ3における対物レンズのレンズシフト量が分かり、このレンズシフト量は、光ピックアップ3が目的のトラック位置にある時のレンズシフト量に相当し、このレンズシフト量を用いれば、トラッキングエラーバランスの調整値を最適値にすることができ、これにより、光ピックアップ3のトラックオン精度が高くなり、また、規定のトラック本数は、各光ディスク再生装置によってそれぞれ固有に決まるので、各光ディスク再生装置の光ピックアップは最適なトラックオンが可能になり、各光ディスク再生装置の再生精度の向上を図ることができる
【0037】
即ち、光ピックアップ3が光ディスク1に対してトラックオンする直前になってからトラッキングエラーバランスのずれを修正したいので、予め規定のトラック本数を決めておいて、ブレーキ電圧を印加してからのトラック本数がその規定のトラック本数に達した時点から、調整値を利用する動作に移る。
【0038】
残りのトラック本数が規定の本数に達すると、この時点でDC成分測定手段26はトラッキングドライブ電圧のDC成分を測定する(ステップS14)。レンズシフト量算出手段27は、前記測定されたトラッキングドライブ電圧のDC成分に基づいてレンズシフト量を算出する(ステップS15)。そして、トラッキングエラーバランス補正手段28は、レンズシフト量に応じたトラッキングエラーバランスの調整値をトラッククロス検出回路13にフィードバックして設定する(ステップS16)。
【0039】
トラッキングドライブ電圧のDC成分が例えば30mVであった場合、当初立ち上げ時に、トラッキングエラーバランスが零になった最適の調整値F(図4参照)をRAM14から読み出し、この調整値Fをトラッククロス検出回路13にフィードバックして設定する。これにより、トラッキングエラーバランスのずれが補正されて零となり、この後、光ピックアップ3をトラックオンさせ、以上説明したシーク動作を終了する(ステップS17)。
【0040】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、立ち上げ時の調整過程において、光ディスクを回転させた状態で、複数段階のトラッキングドライブ電圧のDC成分に基づく複数のシフト量間隔で前記対物レンズを前記スレッドに対しトラッキング方向にそれぞれシフトさせるための制御を行うレンズシフト手段と、前記複数のシフト量間隔でそれぞれシフトされた各シフト点におけるトラッキングエラーバランスを測定するトラッキングエラーバランス測定手段と、前記測定されたトラッキングエラーバランスが零になる調整値を算出する調整値算出手段と、前記調整値と前記シフト量を関連付けてメモリに格納する調整情報格納手段とを備えると共に、前記調整過程を終えた後、前記光ピックアップのシーク動作中に、前記光ピックアップによる前記光ディスクの目的とするトラックへのシーク動作でレーザ光が跨ぐトラック本数を算出するトラック本数算出手段と、前記光ピックアップが出発位置から目的のトラックの位置に達する前に、途中からトラッキングアクチュエータのコイルにブレーキ電圧を印加してから前記光ピックアップが停止するまでの間に、前記トラック本数算出手段により算出されたトラック本数が、前記ブレーキ電圧を印加してから前記光ピックアップが停止するまでにレーザ光が跨ぐ規定のトラック本数に達した時点で、トラッキングドライブ電圧のDC成分を測定するDC成分測定手段と、前記測定されたトラッキングドライブ電圧のDC成分からレンズシフト量を算出するレンズシフト量算出手段と、前記算出されたレンズシフト量に応じたトラッキングエラーバランスの調整値を前記メモリから読み出し前記調整値に基づいてトラッキングエラーバランスのずれを補正するトラッキングエラーバランス補正手段とを有するシステムコントローラを備えたので、対物レンズのレンズシフト時のトラッキングエラーバランスを測定して最適値にすることができて、レーザ光がトラックを跨ぐ速度を正確に検出でき、これにより、光ピックアップがトラックオンする際に光ピックアップに正常にブレーキをかけることが可能になり、この結果、光ピックアップのトラックオンが安定し、再生精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る光ディスク再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 前記実施形態における光ピックアップの構成に含まれる対物レンズおよびトラッキングアクチュエータの動作を説明するためのブロック図である。
【図3】 前記実施形態におけるトラッキングエラー信号とトラッククロス信号を示す波形図である。
【図4】 前記実施形態におけるトラッキングドライブ電圧と調整値との関係を示す図である。
【図5】 前記実施形態のシステムコントローラにおいてトラッキングエラーバランスが零となる調整値を得る処理について説明するためのフローチャートである。
【図6】 前記実施形態においてシーク動作中に調整値を設定する処理について説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 光ディスク
3 光ピックアップ
4 スレッド
14 RAM
20 システムコントローラ
21 レンズシフト手段
22 トラッキングエラーバランス測定手段
23 調整値算出手段
24 調整情報格納手段
25 トラック本数算出手段
26 DC成分測定手段
27 レンズシフト量算出手段
28 トラッキングエラーバランス補正手段
31 トラッキングアクチュエータ
33 対物レンズ

Claims (1)

  1. レーザ光を光ディスクのトラックに照射するための対物レンズと、この対物レンズのトラッキングを行うために対物レンズを駆動するトラッキングアクチュエータとを含み、光ディスクの半径方向に移動させるスレッドに搭載された光ピックアップを備え、この光ピックアップにより光ディスクの記録情報を再生する光ディスク再生装置であって、立ち上げ時の調整過程において、光ディスクを回転させた状態で、複数段階のトラッキングドライブ電圧のDC成分に基づく複数のシフト量間隔で前記対物レンズを前記スレッドに対しトラッキング方向にそれぞれシフトさせるための制御を行うレンズシフト手段と、前記複数のシフト量間隔でそれぞれシフトされた各シフト点におけるトラッキングエラーバランスを測定するトラッキングエラーバランス測定手段と、前記測定されたトラッキングエラーバランスが零になる調整値を算出する調整値算出手段と、前記調整値と前記シフト量を関連付けてメモリに格納する調整情報格納手段とを備えると共に、前記調整過程を終えた後、前記光ピックアップのシーク動作中に、前記光ピックアップによる前記光ディスクのトラックへのシーク動作でレーザ光が跨ぐトラック本数を算出するトラック本数算出手段と、前記光ピックアップが出発位置から目的のトラックの位置に達する前に、途中からトラッキングアクチュエータのコイルにブレーキ電圧を印加してから前記光ピックアップが停止するまでの間に、前記トラック本数算出手段により算出されたトラック本数が、前記ブレーキ電圧を印加してから前記光ピックアップが停止するまでにレーザ光が跨ぐ規定のトラック本数に達した時点で、トラッキングドライブ電圧のDC成分を測定するDC成分測定手段と、前記測定されたトラッキングドライブ電圧のDC成分からレンズシフト量を算出するレンズシフト量算出手段と、前記算出されたレンズシフト量に応じたトラッキングエラーバランスの調整値を前記メモリから読み出し前記調整値に基づいてトラッキングエラーバランスのずれを補正するトラッキングエラーバランス補正手段とを有するシステムコントローラを備えたことを特徴とする光ディスク再生装置。
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