JP3791736B2 - 化粧用コンパクト容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は化粧用コンパクト容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧用コンパクト容器として、例えば、上面に化粧品を収納する化粧品収納凹部を備えた皿状の容器本体と、該本体後部に後部を回動可能に連結して本体上面を開閉可能に設けた蓋体とを、各前部で係脱可能に構成してなるもの、或いは上面をパフ収納部に形成した中皿を、容器本体と蓋体との間に開閉可能に設けたもの、或いは、容器本体にパフ収納部を形成し、中皿上面に化粧品収納凹部を設けたもの等、種々の形態のものが知られている。
【0003】
これらの化粧用コンパクト容器は鏡を設けているのが一般的で、その固定面として、蓋体裏面がごく普通に挙げられる。また、中皿を有するものにあっては、蓋体裏面の他、中皿の下面を鏡の固定面としている場合もある。また、これら容器に於ける鏡の固定は、一般に両面テープを使用して行う場合が多く、また、鏡周囲の固定面に枠体を融着固定する等の方法が採用される場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年の廃棄物処理事情によれば、合成樹脂と金属或いは硝子等との分別処理が要望されており、従来のコンパクト容器では、鏡を分離することに考慮が払われておらず、裏面をピッタリ固定した鏡をひきはがすのは極めて困難で、仮に外すことが可能であっても時間,手間が掛かっている。特に、従来容器に於ける鏡はその固定面に鏡と略同形状の凹部を形成して、その中に嵌合固定させている場合が多いため、余計取り外しが困難となる。また、周囲を融着したものにあっては、枠体は容器体同様の肉厚のものであり、その当接面をベタに融着しているので更に分離が困難となる。
【0005】
本発明は上記した点に鑑みなされたもので、使用済みの容器から鏡を容易に分離することができるとともに、使用時には鏡が外れる等の不都合を生じる虞がなく、確実に固定させておくことができ、また、その構造も簡単な優れた化粧用コンパクト容器を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本請求項1発明の容器は、上記課題を解決するため、固定壁面Aに形成した嵌合凹部2内に、周囲に隙間aをあけて鏡3を嵌合させ、嵌合凹部2外側の壁表面縁部と鏡3の表面縁部とに、隙間a外方に位置するミシン目5を形成したシート状固定片4を掛け渡し固着して鏡3を固定したことを特徴とする化粧用コンパクト容器として構成した。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【0008】
本発明の化粧用コンパクト容器1は、図示例の如く、固定壁面Aに形成した嵌合凹部2内に嵌合させた鏡3をシート状固定片4で固定している。
【0009】
固定壁面Aは、鏡3を固定させるための壁面であり、化粧用コンパクト容器の形態によりその具体的な位置は種々採用できる。一般的には容器本体の後部に後部を回動可能に連結して容器本体上面を開閉可能に設けた蓋体の裏面を固定壁面とするが、容器本体上面を開閉可能に中皿を設けるとともに、中皿上面を開閉可能に蓋体を設けた形態の容器の場合には、中皿裏面を固定壁面としてもよく、従来の化粧用コンパクト容器の鏡を固定する壁面であればどの様な部分であっても採用できる。
【0010】
鏡3は、従来のこの種コンパクト容器に使用されているものが使用でき、その形状も、図示例の如き平面矩形状のものに限らず、例えば、平面円形状、平面楕円形状、平面三角形状等種々の形状を採用できる。また、嵌合凹部2内に嵌合させた鏡3は、シート状固定片4の後述するミシン目の切断を容易ならしめるために、周囲に隙間aをあけて嵌合させている。この隙間aはあまり大きいとシート状固定片4による固定が行い難く、従って、爪等が容易に挿入出来る程度のできるだけ嵌合凹部2の大きさに近い外周形状とすると良い。また、鏡の表面が嵌合凹部2周囲の壁表面と略同じ程度となる如く構成すると良く、その様に鏡の厚み,嵌合凹部の深さ等を調整すると良い。
【0011】
シート状固定片4は、嵌合凹部2外側の壁表面縁部と、鏡3の表面縁部とに、隙間a外方に位置するミシン目5を形成して掛け渡し固着したもので、使用時には鏡3を固定壁面Aに固定し、廃棄の際にミシン目を切断して鏡3を他の合成樹脂製部分と容易に分離させるために設けたものである。また、その形状は、鏡及び嵌合凹部の形状に合わせた環状に形成すると装着が容易に行えるが、分離した2以上の帯状パーツにより構成しても良い。
【0012】
シート状固定片4の材質としては種々の材質が使用でき、例えば、合成樹脂,紙,合成紙,或いはそれらの積層体等が挙げられる。また、その厚みは、通常のフィルム或いはシート程度の厚みのものが好ましく採用できる。
【0013】
シート状固定片4を固着する方法として、種々の方法を採用できるが、通常の方法としてはシート状固定片下面を接着剤により固着する方法,或いは、シート状固定片下面を粘着強度の強い粘着材により固着する方法、或いは接着層を下面に設けた接着フィルムを型通りに切断形成したものを用いる方法等が挙げられる。
【0014】
図1に示す実施例では、上面に化粧品収納凹部6及びパフ収納凹部7を凹設した皿状の容器本体8と、該本体の後部に後部を回動可能に連結して容器本体8上面を開閉可能に設けた蓋体9とを備え、蓋体9の裏面を矩形状に凹ませた嵌合凹部2を形成し、該凹部内に鏡3を固定する例を示している。また、図示例では、容器本体8の前面中央より後方へ押し込んで形成した凹部10内奥壁に突設した係合突起11に、蓋体9裏面前部より垂設したフック12を係合させて、閉蓋状態を維持させる如く構成するとともに、凹部10内に揺動可能に設けた押し釦13の押圧により係合突起11とフック12との係合を解除可能に構成した公知の係合手段を設けている。
【0015】
上記の如く構成した容器1は、使用後廃棄する際に、爪や楊枝等によりミシン目5を切断した後、嵌合凹部を下向きにする等すれば、図5に示す如く、表面周囲に切断されたシード状固定片4aが残ったガラス製の鏡3を分離することができる。
【0016】
尚、上記各部材は特に限定しないかぎり合成樹脂により形成すると良い。
【0017】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明容器は、固定壁面Aに形成した嵌合凹部2内に、周囲に隙間aをあけて鏡3を嵌合させ、嵌合凹部2外側の壁表面縁部と鏡3の表面縁部とに、隙間a外方に位置するミシン目5を形成したシート状固定片4を掛け渡し固着して鏡3を固定したので、使用時には薄いシート状固定片4に対してそれを剥がす様な特別の外力が働くことが少なく、また、充分な固定強度を得ることが可能であるため、確実に鏡3を固定させておくことができ、また、容器使用後の廃棄の際には、爪等により簡単にミシン目5を切断でき、容易に鏡と他の合成樹脂材との分離廃棄を行えるという特有の効果を発揮できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】同実施例の要部拡大断面図である。
【図3】同実施例の蓋体部分の分解斜視図である。
【図4】同実施例の蓋体部分の斜視図である。
【図5】同実施例の切断除去した鏡の斜視図である。
【符号の説明】
2…嵌合凹部,3…鏡,4…シート状固定片,5…ミシン目,
A…固定壁面,a…隙間
Claims (1)
- 固定壁面Aに形成した嵌合凹部2内に、周囲に隙間aをあけて鏡3を嵌合させ、嵌合凹部2外側の壁表面縁部と鏡3の表面縁部とに、隙間a外方に位置するミシン目5を形成したシート状固定片4を掛け渡し固着して鏡3を固定したことを特徴とする化粧用コンパクト容器。
Priority Applications (1)
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JP02181299A JP3791736B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 化粧用コンパクト容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02181299A JP3791736B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 化粧用コンパクト容器 |
Publications (2)
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JP2000217632A JP2000217632A (ja) | 2000-08-08 |
JP3791736B2 true JP3791736B2 (ja) | 2006-06-28 |
Family
ID=12065483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02181299A Expired - Fee Related JP3791736B2 (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 化粧用コンパクト容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3791736B2 (ja) |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP02181299A patent/JP3791736B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000217632A (ja) | 2000-08-08 |
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