JP3790848B2 - 家具の引戸ラッチ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は引戸を有する家具に好適に用いることができる引戸ラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、家具本体の開口部を開閉するための引き違い式引戸と、この引戸を閉位置に拘束することができるラッチ装置とを備えた家具が知られている。
【0003】
従来のこの種のラッチ装置は、例えば特開平8-189242号、特開平10-2140号、特開平10-184135号公報に記載されているように、家具本体に設けられたラッチ受けと、引戸に設けられたラッチ部材と、同じく引戸に設けられた操作部材とを備えており、引戸が閉位置にあるとき操作部材を引戸の開方向と同方向に移動させることにより、操作部材とラッチ部材とを連動させてラッチ部材をラッチ受けから離脱させ引戸を閉位置から解放できるものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の引戸ラッチ装置においては、可動部材であるラッチ部材が、一般に家具本体と比べて剛性の小さい引戸側に設けられているため、ラッチ受けに対するラッチ部材の動作が不安定になりやすい。また、可動部材であるラッチ部材と、同じく可動部材である操作部材とが共に引戸に組み込まれ、且つ、操作部材の動きを、該操作部材とは異なるベクトルの動きをするラッチ部材に変換する必要があるため、引戸側のラッチ装置構成部品が大きく嵩張り、家具本体の有効収容スペースを狭める原因になるとともに、引戸の引き違い移動を邪魔し引戸の開き量を制限する原因となる。
【0005】
したがって、本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消し、ラッチ部材の安定動作を可能にするとともに、家具本体と引戸とにコンパクトに組み込むことができる家具の引戸ラッチ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、家具本体の開口部を開閉する引戸に固定して設けられたラッチ受けと、家具本体に設けられ且つ前記ラッチ受けに引っ掛かるラッチ位置と前記ラッチ受けから離脱する解除位置とに移動可能なラッチ部材と、引戸に対し該引戸の開閉方向と同方向に移動可能に設けられ且つ引戸の表側から操作可能な操作部材とを備え、前記ラッチ部材は、ラッチ位置にあるとき引戸が開く方向への前記ラッチ受けの移動を阻止するように形成されており、前記操作部材は、引戸が閉位置にあるとき引戸の開方向と同方向への移動により前記ラッチ部材をラッチ位置から解除位置へと移動させるように形成されていることを特徴とする家具の引戸ラッチ装置を提供する。
【0007】
上記構成の引戸ラッチ装置においては、引戸が閉まっているときに、操作部材を引戸が開く方向と同方向に操作したときのみラッチ部材をラッチ受けから離脱させて引戸を開けることができるとともに、ラッチ部材が引戸よりも剛性の高い家具本体に組み付けられるので、ラッチ部材を安定に動作させることができる。また、引戸側に組み込む可動部品を少なくすることができるので、引戸の裏側が嵩張ることを防止できる。したがって、家具本体内の収容スペースが狭められることを防止できるとともに、引戸の引き違い移動が制限されて引戸の開き量が狭まることを防止できる。
【0008】
上記構成において、好ましくは、前記ラッチ部材が家具本体に対し上下方向にスライド可能に設けられる。かかる構成によれば、ラッチ部材の移動方向が上下方向であるため、収容スペース上の制約を受けることなく大きな移動ストロークを容易に確保することができる。したがって、ラッチ部材によるラッチ及び解除動作をより確実なものにすることができる。
【0009】
また好ましくは、前記ラッチ部材と前記操作部材のうちの一方にカム部が、また他方に該カム部と当接可能な当接部がそれぞれ設けられる。かかる構成によれば、カム部と当接部との連係動作により、引戸が閉位置にあるとき操作部材を引戸の開方向と同方向へ移動させることにより前記ラッチ部材をラッチ位置から解除位置へと移動させることができる。
【0010】
また好ましくは、前記操作部材は引戸の表側に露出する手掛け部を有し、この手掛け部は引戸に対し該引戸の開閉方向と同方向に移動可能に取り付けられる。かかる構成によれば、引戸が閉位置にあるとき引戸の表側から操作部材の手掛け部に手を掛けて手掛け部を引戸の開方向と同方向へ押すことにより前記ラッチ部材をラッチ受けから離脱させ引戸を閉位置から解放することができるので、引き続き手掛け部に手をかけたまま引戸をスムーズに開くことができる。また、手掛け部が操作部材の一部をなしているので、手掛け部の中に可能部品を組み込む必要がなく操作部材をシンプルな構成とすることができる。
【0011】
また好ましくは、前記ラッチ受けが引戸の側端部に形成された係合穴の端縁である。係る構成によれば、引戸の側端部に形成された係合穴の端縁がラッチ受けをなすので、新たな部品を必要とせず、安価に製造できることとなる。
【0012】
また、好ましくは、前記ラッチ部材は前記ラッチ受けに引っ掛かることができるフック部を有し、このフック部が前記ラッチ受けに対しラッチ位置と解除位置との間を上下に移動するように前記ラッチ部材は家具本体に対しその奥行き方向に延びる水平軸を介して回転移動可能に設けられる。かかる構成によれば、ラッチ部材のフック部の移動方向が上下方向であるため、収容スペース上の制約を受けることなく大きな移動ストロークを容易に確保することができる。したがって、ラッチ及び解除動作の確実な引戸ラッチ装置を提供することができる。また、ラッチ部材の支持形態が回転支持であるので、動作の遊びを小さく抑えつつスムーズな動きを確保することができる。
【0013】
また好ましくは、前記ラッチ受けが引戸に固定される手掛け枠と一体に形成されており、前記操作部材は前記手掛け枠に対し引戸の開閉方向と同方向に移動可能に支持されるとともに、該手掛け枠の内側に臨む手掛け片を有する。かかる構成によれば、引戸に固定される手掛け枠にラッチ受けが一体に形成されるとともに、該手掛け枠に操作部材が支持されているので、これら部品を容易に引戸に組み付けることができる。また、手掛け枠を基準としてラッチ受けと操作部材の位置合わせ精度を容易に確保することができるので、ラッチ部材とラッチ受けと操作部材とを容易に良好な相対的位置関係に保つことができることとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0015】
【実施例】
図1から図6までは本発明の一実施例を示しており、図1は収納家具の斜視図、図2は図1に示す収納家具の一部破断要部横断面平面図、図3は図2は図1に示す収納家具の一部破断要部縦断面正面図、図4は収納家具に対する引戸ラッチ装置の分解斜視図、図5(a)、(b)、(c)、(d)は引戸を開くときの引戸ラッチ装置の一連の動きを示す家具の一部破断要部縦断面正面図、図6(a)、(b)、(c)、(d)は引戸を閉めるときの引戸ラッチ装置の一連の動きを示す家具の一部破断要部縦断面正面図である。
【0016】
はじめに図1を参照すると、収納家具は前面に開口部2を有する家具本体1と、この家具本体1の開口部2を開閉するための引戸3、4とを有する。家具本体1は左右の側板5、6と天板7と底板8と図示しない背面板とを有し、引戸3、4は天板7及び底板8に設けられるレールに沿って引き違い式に左右に移動可能に支持されている。図2に示すように、左側の側板5の内面側には左側の引戸3の左側端部を受容する凹溝5aが形成され、右側の側板6の内面側には右側の引戸4の右側端部を受容する凹溝6aが形成されている。
【0017】
上記構成の収納家具には、左側引戸用のラッチ装置10と右側引戸用のラッチ装置11がそれぞれ設けられている。両ラッチ装置10,11は左右対称であるが構成は実質上同一であるので、以下、左側引戸用のラッチ装置10についてその構成を詳細に説明することとし、右側引戸用のラッチ装置11については左側引戸用のラッチ装置10と同一構成要素に同一参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0018】
図2から図3までを参照すると、ラッチ装置10は、引戸3に設けられるラッチ受け12を有し、この実施例では、引戸3の側端に形成された係合穴3aの下端縁がラッチ受け12を構成している。一方、家具本体1の側板5にはラッチ部材13が設けられている。このラッチ部材13はラッチ受け12に引っ掛かることができるフック部13aと、下向き山形形状のカム部13bとを有しており、ラッチ部材13はそのフック部13aが引戸の3のラッチ受け12に引っ掛かるラッチ位置(図3、図5(a)、(b)、図6(d)参照)と、ラッチ受け12から離脱する解除位置(図5(c)、図6(c)参照)との間を上下方向に移動可能となっている。
【0019】
更に詳しくは、この実施例の引戸ラッチ装置は、側板5の凹溝5aの溝底部に形成された取付穴5bに嵌め込まれるホルダ14を備え、このホルダ14に設けられた垂直軸15にラッチ部材13が上下動可能に保持され、且つ、ばね16で下方すなわち解除位置からラッチ位置に向かう方向に押圧されている。
【0020】
図4に示すように、ラッチ部材13のフック部13aとカム部13bはホルダ14のスリット穴14aから外部に突出しており、ホルダ14を凹溝5aの溝底部(取付穴5b)に取り付けたとき、ラッチ部材13のフック部13aとカム部13bが凹溝5a内に位置するようになっている。さらに詳しくは、この実施例のラッチ部材13のフック部13aとカム部13bは凹溝5aから外部(家具本体1の収容空間)に突出せず、凹溝5aの空間内に納まって上下動するように形成されている。したがって、家具本体1の収容空間内に収容される収容物を出し入れする際にラッチ部材13が邪魔な突出物を形成することはない。
【0021】
さらに、図2,図3及び図4からわかるように、ホルダ14は取付穴5bの下縁内面側に当接可能な突起14bと、取付穴5bの両側縁及び上縁の表面側に当接可能な鍔部14cと、取付穴5bの両側縁内面側に当接可能な弾性突出片14dとを有し、これら突起14b、鍔部14c及び弾性突出片14dによりホルダ14をワンタッチで取付穴5bに取り付け可能となっている。
【0022】
図2、図3、図4に示すように、引戸3には操作部材20が該引戸3の開閉方向と同方向に移動可能に設けられている。この操作部材20はラッチ部材13のカム部13bに当接可能な当接部としてのピン21を有しており、ピン21は前後方向(家具本体1の奥行き方向)に水平に延びており、引戸3が閉位置にあるとき該操作部材20を引戸3の開方向と同方向に移動させるとラッチ部材13のカム部13bに当接しラッチ部材13をラッチ位置からその上方の解除位置へと移動させることができるものとなっている。
【0023】
さらに、この実施例では、操作部材20は引戸3の表側に露出する手掛け部としての手掛け枠22を一体に有しており、手掛け枠22は引戸3に対し該引戸3の開閉方向と同方向に移動可能に設けられている。すなわち、手掛け枠22は引戸3に形成された本体取付穴3bに引戸3の表側からはめ込まれる略角皿形の本体部22aと、この本体部22aの表側に設けられた鍔部22bとを有し、本体部22は引戸3の本体取付穴3b内で引戸3の開閉方向と同方向に移動可能となっている。また、本体部23はその表側に手の指が入る大きさの凹部22cを有している。本体取付穴3bの上下において引戸3にはそれぞれスリット穴3c、3dが形成されており、手掛け枠22の鍔部22bにはスリット穴3c、3dの一端に当接される突起部22d、22eと、スリット穴3c、3dの他端に当接される屈曲ばね22f、22gとが設けられている。これら本体部22a、鍔部22b、突起部22d、22e、屈曲ばね22f、22gは操作部材20のピン21と共に合成樹脂の一体成形により一体に形成されている。
【0024】
引戸3を図5(a)に示す閉位置から図中右方に開くときは、図5(b)に示すように、引戸3の表側から手掛け枠22の凹部22cに手の指25をかけて手掛け枠22を図中右方に押す。このとき、ラッチ部材13のフック部13aが引戸3に設けられているラッチ受け12に引っ掛かって引戸3を閉位置に拘束しているので、操作部材20の手掛け枠22が引戸3に対し図中右方に移動する。これに伴い、操作部材20のピン21がラッチ部材13のカム部13bの内側傾斜面に当接しカム部13bを図中右方に押すので、ラッチ部材13はラッチ位置から上方に移動する。そして、図5(c)に示すように、ラッチ部材13がラッチ受け12から離脱したとき、ピン21はラッチ部材13のカム部13bから離脱するので、引戸3は閉位置から解放される。したがって、手掛け枠22を引き続き図中右方に押すことにより、図5(d)に示すように、引戸3を開方向に移動させることができる。
【0025】
また、引戸3を閉めるときは、図6(a)に示すように、手掛け枠22の凹部22cに手の指25を掛けて手掛け枠22を図中左方に押す。このとき、引戸3は手掛け枠22と一緒に左方(閉方向)に移動する。そして、図6(b)に示すように、ラッチ受け12がラッチ部材13のフック部13aに形成されている傾斜部13cに当接し傾斜部13cを左方に押し、また、操作部材20のピン21がラッチ部材13のカム部13bの外側傾斜面に当接し該外側傾斜面を左方に押すので、ラッチ部材13はばね16の力に抗して上方に移動する。そして、図6(c)に示すように、ラッチ部材13が所定位置(解除位置)まで上昇すると、ラッチ受け12がラッチ部材13のフック部13aの下を通過し、同時にピン21がカム部13bの下を通過するので、引戸3は図6(d)に示す閉位置まで移動することができる。そして、引戸3が閉位置に達すると、ラッチ部材13がばね16の力で下方に移動しフック部13aがラッチ受け12に引っ掛かる。
【0026】
上記構成の引戸ラッチ装置においては、上述したように、ラッチ部材13を引戸よりも剛性の高い家具本体1に組み付けることができるので、ラッチ部材13の位置精度及び動作安定性を高めることができる。また、可動部材であるラッチ部材13と操作部材20とを互いに分けて家具本体1と引戸3とにそれぞれコンパクトに組み込むことができる。したがって、引戸3側に組み込む可動部品を少なくすることができるので、引戸3の裏側が嵩張ることを防止できる。したがって、家具本体1内の収容スペースが狭められることを防止できるとともに、引戸3、4の引き違い移動が制限されて引戸3,4の開き量が狭まることを防止できる。
【0027】
また上記実施例においては、ラッチ部材13が家具本体1に対し上下方向にスライド可能に設けられているので、ラッチ部材13の大きな移動ストロークを容易に確保することができる。したがって、ラッチ部材13によるラッチ及び解除動作をより確実なものにすることができる。
【0028】
また上記実施例においては、手掛け枠22が操作部材20の一部をなしているので、手掛け枠22の中に可能部品を組み込む必要がなく操作部材20をシンプルな構成とすることができる。
【0029】
また上記実施例においては、引戸3の側端部に形成された係合穴3aの下端縁がラッチ受け12をなしているので、新たな部品を必要とせず、安価に製造できることとなる。なお、係合穴3aの上端縁がラッチ受け12をなすように形成することも可能である。
【0030】
図7から図9までは本発明の他の実施例を示したものである。これらの図において、上記実施例と同様の構成要素には同一の参照符号が付してある。
【0031】
図7を参照すると、この実施例では、引戸3の側端に形成された係合穴3aの内側に配置されるラッチ受け12が引戸3に固定される手掛け枠30と一体に形成されている。手掛け枠30は引戸3の表側に開口する凹部30aを有している。また、操作部材20は手掛け枠30に対し引戸3の開閉方向と同方向に移動可能に支持されてばね31で閉方向に向かう力を与えられており、且つ、該手掛け枠30の凹部30a内に臨む手掛け部としての手掛け片32を有している。さらに、ラッチ部材13は家具本体1の側板5に取り付けられるホルダ14に対し家具本体1の奥行き方向に延びる水平軸33を介して回転移動可能に設けられており、これにより、ラッチ部材13のフック部13aはラッチ受け12に対しラッチ位置と解除位置との間を上下に移動可能とされている。また、ラッチ部材13にはフック部13aを解除位置からラッチ位置へと復帰させるための湾曲ばね34が設けられている。さらに、操作部材20はラッチ受け12と隣接してラッチ部材13のフック部13aに作用するカム部35を有しており、このカム部35は、引戸3が閉位置にあるとき該操作部材20を引戸3の開方向と同方向に移動させるとラッチ部材13のフック部13aに当接しラッチ部材13をラッチ位置からその上方の解除位置へと移動させることができるものとなっている。
【0032】
したがって、この実施例の引戸ラッチ装置においては、引戸3を図8(a)に示す閉位置から図中右方に開くときは、図8(b)に示すように、引戸3の表側から手掛け枠30内の手掛け片32に手の指25をかけ手掛け片32を図中右方に押す。このとき、ラッチ部材13のフック部13aが引戸3に設けられているラッチ受け12に引っ掛かって引戸3を閉位置に拘束しているので、操作部材20の手掛け片32が引戸3に対し図中右方に移動する。これに伴い、操作部材20のカム部35がラッチ部材13のフック部13aの内側面に当接しフック部13aを図中右方に押すので、ラッチ部材13は支持軸33を中心としてラッチ位置から上方に移動する。そして、ラッチ部材13がラッチ受け12から離脱すると、引戸3は閉位置から解放される。したがって、手掛け片32を引き続き図中右方に押すことにより、図8(c)に示すように、引戸3を開方向に移動させることができる。
【0033】
また、引戸3を閉めるときは、図9(a)に示すように、手掛け枠30の凹部30aに手の指25を掛けて手掛け枠30を図中左方に押す。このとき、引戸3は手掛け枠30と一緒に左方(閉方向)に移動する。そして、図9(b)に示すように、ラッチ受け12がラッチ部材13のフック部13aに形成されている外側傾斜部13cに当接し該外側傾斜部13cを左方に押すので、ラッチ部材13はばね34の力に抗して上方に移動する。そして、図9(c)に示すように、ラッチ受け12がラッチ部材13のフック部13aの下を通過し、引戸3が閉位置に達すると、ラッチ部材13がばね34の力で下方に移動しフック部13aがラッチ受け12に引っ掛かる。
【0034】
この図7〜図9に示す実施例においては、ラッチ部材13のフック部13aの移動方向が上下方向であるため、大きな移動ストロークを容易に確保することができる。したがって、ラッチ及び解除動作の確実な引戸ラッチ装置を提供することができる。また、ラッチ部材13の支持形態が回転支持であるので、動作の遊びを小さく抑えつつスムーズな動きを確保することができる。
【0035】
また、引戸3に固定される手掛け枠30にラッチ受け12が一体に形成されるとともに、該手掛け枠30に操作部材20が支持されているので、これら部品を容易に引戸3に組み付けることができる。また、手掛け枠30を基準としてラッチ受け12と操作部材20の位置合わせ精度を容易に確保することができるので、ラッチ部材13とラッチ受け12と操作部材20とを容易に良好な相対的位置関係に保つことができる。
【0036】
以上、図示実施例に付き説明したが、本発明は上記実施例の態様のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内において、その構成要素に種々の変更を加えることができる。例えば、図1〜図6に示す実施例の変形例として、操作部材20にピンに代えて上向き山形のカム部を設け、ラッチ部材13にカム部13bに代えて操作部材のカム部と当接するピン等の当接部を設けてもよい。また、図7〜図9に示す実施例の変形例として、ラッチ部材13にフック部13aと並列にカム部を設け、操作部材20にはカム部35に代えてラッチ部材13のカム部に当接するピン等の当接部を設けてもよい。また、図1〜図6に示す実施例の変形例として、引戸3に固定して設けた固定手掛け枠に操作部材を移動可能に支持するとともに、操作部材の手掛け部を固定手掛け枠の凹部内に臨ませるように形成してもよい。さらに操作部材と手掛け部とが同一ベクトル方向の動きをし得るものであれば、操作部材と手掛け部とが別体に形成されていても本発明の所期目的を果たすことができる。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ラッチ部材の安定動作を可能にするとともに、家具本体と引戸とにコンパクトに組み込むことができる家具の引戸ラッチ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す収納家具の斜視図である。
【図2】図1に示す家具の一部破断要部横断面平面図である。
【図3】図2は図1に示す家具の一部破断要部縦断面正面図である。
【図4】収納家具及び引戸ラッチ装置の要部分解斜視図である。
【図5】(a)、(b)、(c)、(d)は引戸を開くときの引戸ラッチ装置の一連の動きを示す家具の一部破断要部縦断面正面図である。
【図6】(a)、(b)、(c)、(d)は引戸を閉めるときの引戸ラッチ装置の一連の動きを示す家具の一部破断要部縦断面正面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す引戸ラッチ装置の斜視図である。
【図8】(a)、(b)、(c)は引戸を開くときの図7の引戸ラッチ装置の一連の動きを示す家具の一部破断要部縦断面正面図である。
【図9】(a)、(b)、(c)は引戸を閉めるときの図7の引戸ラッチ装置の一連の動きを示す家具の一部破断要部縦断面正面図である。
【符号の説明】
1 家具本体
2 開口部
3、4 引戸
3a、4a 係合穴
5、6 側板
5a、6a 凹溝
10、11 引戸ラッチ装置
12 ラッチ受け
13 ラッチ部材
13a フック部
13b カム部
14 ホルダ
20 操作部材
21 ピン
22 手掛け枠

Claims (7)

  1. 家具本体の開口部を開閉する引戸に固定して設けられたラッチ受けと、家具本体に設けられ且つ前記ラッチ受けに引っ掛かるラッチ位置と前記ラッチ受けから離脱する解除位置とに移動可能なラッチ部材と、引戸に対し該引戸の開閉方向と同方向に移動可能に設けられ且つ引戸の表側から操作可能な操作部材とを備え、前記ラッチ部材は、ラッチ位置にあるとき引戸が開く方向への前記ラッチ受けの移動を阻止するように形成されており、前記操作部材は、引戸が閉位置にあるとき引戸の開方向と同方向への移動により前記ラッチ部材をラッチ位置から解除位置へと移動させるように形成されていることを特徴とする家具の引戸ラッチ装置。
  2. 前記ラッチ部材が家具本体に対し上下方向にスライド可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の家具の引戸ラッチ装置。
  3. 前記ラッチ部材と前記操作部材のうちの一方にカム部が、また他方に該カム部と当接可能な当接部がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の引戸用ラッチ装置。
  4. 前記操作部材は引戸の表側に露出する手掛け部を有し、この手掛け部は引戸に対し該引戸の開閉方向と同方向に移動可能に取り付けられることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1つに記載の引戸用ラッチ装置。
  5. 前記ラッチ受けが引戸の側端部に形成された係合穴の端縁である請求項1から4までのいずれか1つに記載の引戸用ラッチ装置。
  6. 前記ラッチ部材は前記ラッチ受けに引っ掛かることができるフック部を有し、このフック部が前記ラッチ受けに対しラッチ位置と解除位置との間を上下に移動するように前記ラッチ部材は家具本体に対しその奥行き方向に延びる水平軸を介して回転移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の引戸用ラッチ装置。
  7. 前記ラッチ受けが引戸に固定される手掛け枠と一体に形成されており、前記操作部材は前記手掛け枠に対し引戸の開閉方向と同方向に移動可能に支持されるとともに、該手掛け枠の内側に臨む手掛け片を有することを特徴とする請求項6記載の引戸用ラッチ装置。
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