JP3790160B2 - 試料分解処理装置及びこれを用いた不純物分析方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハや石英ガラスなどの試料分解処理装置に関し、より詳しくは、試料の任意の特定領域における表面および試料中の不純物を分析・評価するのに好適な局所分解処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体デバイスの高密度化に伴い、極力不純物汚染を排除するために、プロセスの管理が厳しく行なわれている。例えば、半導体ウエハの表面における金属汚染などの清浄度を評価する方法として、WSA法(Wafer Surface Analysis)と呼ばれる代表的な方法があり、プロセスの汚染評価に活用されている。この方法は、疎水性の被測定物表面に溶解液を滴下し、被測定物を傾倒させることにより溶解液を移動させて、移動後にこの溶解液を回収して、例えば金属固有の波長の光の吸収量を測定して分析する黒鉛炉原子吸光分析装置(GFAAS)や誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS)を使用して金属汚染の分析を行うものである。上述した分析方法では、半導体ウエハにあっては、その片面についてのみ行い、しかも溶解液を試料全面に走査させるので、分析値は平均化した値となり、試料の特定領域の汚染度を求めることはできなかった。
【0003】
ところが、近年の高品質な半導体ウエハにおいては、その高品質性の保証は表裏面のみならず、特定領域についても同様に要求されるようになってきている。これは特定領域に汚染などがあった場合、この汚染がデバイス加工において、引き続き、次工程の加工面に影響を与えるためである。従って、どの加工工程に金属汚染の原因があるかを特定して、その原因を解決しなければ高品質の半導体ウエハを安心して供給することは困難といえる。
【0004】
このような背景から、半導体ウエハの任意の領域についての汚染度分析を実現せんとしていくつかの提案がなされており、例えば、特開平9−236524号や、特開平11−344428号が知られている。このうち、特開平9−236524号開示の技術は、半導体ウエハの金属汚染の分析を行う金属分析システムにエッチングチャンバを設け、そこから塩素ガスなどによるベーパーエッチングにより半導体ウエハそれ自体のエッチングを行う。エッチングされた半導体ウエハは、抽出チャンバに設けられた滴下保持具により半導体ウエハの任意の範囲だけで抽出液を走査し、その抽出液を分析装置により分析して半導体ウエハの厚さ方向および半導体ウエハの任意の範囲だけの金属汚染の分析を行うものである。一方、特開平11−344428号開示の技術は、半導体ウエハをエッチング分解処理して、半導体ウエハの不純物分析に用いる局所分解処理治具において、半導体ウエハの被処理面を複数の領域に区画分割する仕切板を備えるようにしたものである。
【0005】
また、半導体ウエハを特定領域部分に切り出して、分析・評価することも行われていた。すなわち、図3に示すように、この分解装置は、凹部を備え、この凹部内面に雌ネジが切られている基盤台32の凹部内に試料を保持するためのシリコン保持台34を配置し、このシリコン保持台34の表面に試料となるシリコン片31を配置し、これらを外周に雄ネジが切ってある固定用上皿33を螺合して、組み立てる。試料のシリコン片31は、分析対象ウェハの所要箇所を切り出して試料とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特開平9−236524号においては、試料となる半導体ウエハの任意の範囲をどのように確定するかは、例えば、分析作業者が操作部から入力するとされているだけで、その詳細については具体的開示がなく、抽出液が所望領域から流れ出すのを防止する等の対策も施されていなかった。
【0007】
一方、特開平11−344428号においては、所望の分析領域が仕切板で区画されることから、いくつもの種類の仕切板を準備する必要があったり、例えば、直径30mm程度の円形領域を分析する場合等、いわゆるスポット的に被分析領域を確定して分析することが困難であるという技術的課題があった。さらに、試料ウエハを特定領域部分に切り出して分析・評価する手法では、ウエハ表層やバルクなどの分析には適しているが、切り出しに際して、一度表面洗浄が必要なことから試料表面の汚染度を正確に把握するのは困難である、という技術的課題があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記した技術的課題を解決するためになされたものであり、半導体ウエハ等の試料の任意の特定領域における表面および試料中の不純物を分析・評価するのに好適な分解処理装置及びこの装置を用いた試料の不純物分析方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するために成された試料分解処理装置である。すなわち、本発明の試料分解処理装置は、分解処理する試料の表面に溶解液を滴下するための開口部を形成し、溶解液の流れ出しを阻止しうる程度に試料面に圧着可能とした圧着体と、この圧着体を挿入する貫通孔が形成されるとともに、下端部には、嵌り合って摺動可能となるように嵌合用溝部を備えたスライド部材と、略試料外形サイズで円盤状をなし、中心を含んで外周端に至るまでの短冊状の切り欠き部を有し、その切り欠き部には、前記スライド部材の嵌合用溝部と嵌合するための嵌合部を形成してなるプレート部材と、前記試料を介して前記プレート部材を載置する凹部を形成したテーブル部材とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の試料分解処理装置においては、前記プレート部材に形成した嵌合部は断面形状が略凸状もしくは溝状に形成され、前記スライド部材に形成した嵌合用溝状部もしくは略凸状部と嵌合するようにしたことを特徴とするものである。このことにより、スライド部材は試料の中心部から外周端まで円滑に移動可能となる。
【0011】
さらに、本発明の試料分解処理装置は、前記スライド部材の所要箇所に設けられた位置固定用ネジ穴にネジを螺合して前記プレート部材に押圧力を付加することにより、前記スライド部材と前記プレート部材との相対的位置を固定することができるようにしたものである。これにより、スライド部材の位置決め固定を容易に行うことができるようになる。スライド部材の相対位置(座標)をディジタル表示またはアナログ表示する機構を具備することにより、スライド部材の位置決め固定を簡便且つ精度良く行うことができるようになる。
【0012】
さらには、本発明の試料分解処理装置においては、前記圧着体は、本体部と溶解液を保持する保持体とから構成されていることを特徴とするものである。このような構成とすることにより、消耗の早い部分のみの交換が容易となる。
【0013】
また、本発明の試料分解処理装置においては、前記圧着体の本体部は、前記スライド部材と螺合するように形成され、この本体部が前記スライド部材と螺合することによって、前記保持体は、試料の処理面に圧接されるように構成されていることを特徴とするものである。このことにより、試料への圧着性が高まり、溶解液(エッチング液)が特定領域外へ漏出しなくなるので、溶液漏れによる周辺部からの汚染が防止され、特定領域部分について、高感度の分析が可能となる。
【0014】
また、本発明の試料分解処理装置においては、前記圧着体に形成した開口部は筒状に形成されていることを特徴とするものである。このことにより、溶解液の滴下の操作がしやすいものとなる。
【0015】
さらに、本発明の不純物分析方法は、分析用試料に溶解液を滴下するための溶解液保持体を、試料面上において周方向および径方向自在に移動可能として構成した試料分解処理装置を用いて、該溶解液保持体を試料面上の任意に選定した特定領域に位置決めし、溶解液の注入および該溶解液の回収を行い、回収した該溶解液の不純物分析を行うことを特徴とする不純物分析方法である。
【0016】
また、上記本発明の不純物分析方法は、特定箇所の不純物分析を行った後、前記溶解液保持体を試料面上において周方向および径方向の任意の他の特定領域に移動させ、さらに不純物分析を行うこともできる。このように任意に選定した特定領域に、所定回数の溶解液の滴下および該溶解液の回収を行い、各溶解液の不純物分析を行うことによって、試料の不純物分布を得ることもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の分解処理装置における実施の形態を図に基づいて説明する。尚、各図において同一箇所には同一符号を付している。
図1は本実施形態の試料分解処理装置の構成を示す正面図で、図2は図1に示す第1の実施形態の試料分解処理装置の構成をA−A断面に沿って示した分解説明図である。図1において、テーブル部材1には、半導体ウエハ等の試料を載置するとともに試料を保持するためのプレート部材2が緩やかに嵌り合う凹部1aが形成されている。プレート部材2は、略試料外形サイズで円盤状をなし、中心を含んで外周端に至るまでの短冊状の切り欠き部2aを有している。その切り欠き部2aには、スライド部材3の嵌合用溝部と嵌合するための嵌合部2bが形成されている。このプレート部材2はテーブル部材1の凹部1a上で回転可能であり、したがってテーブル部材1に載置された半導体ウエハ10との相対的位置は周方向で変化させることができる。分解処理を行わんとする半導体ウエハ10の特定領域は作業者により選定され、その位置でプレート部材2は半導体ウエハ10の片面の特定外周部を圧接して保持し、半導体ウエハ全体を固定可能に形成してある。このプレート部材2の固定は、図4に示すようにプレート部材2の所要箇所に配設されたボルトナット9の組み合わせの固定手段を採用してもよいし、また、図示しない他の加圧手段を採用してもよい。
【0018】
プレート部材2の切り欠き部2aに形成した嵌合部2bは、例えば、図2に示すように断面形状が略凸状に形成され、一方、スライド部材3にはプレート部材2との係合を成すために一方向に延設した筒状部3aを形成し、その筒状部3aには、プレート部材2の凸状突起部と係合するための溝部3bを凹設している。あるいは、スライド部材3には突起部を設け一方のプレート部材2にはこれと係合する溝部を形成してもよい。係る係合により、スライド部材3は、半導体ウエハ面内においてウエハ10の略中心から外周端まで径方向に移動可能となっている。
【0019】
このスライド部材3の所要の位置に、このスライド部材3を貫通するように、位置固定用ネジ穴8が設けられており、このネジ穴に、位置固定用ネジ7を螺合することにより、ネジ7の下部がスライド部材3の下面に対向するプレート部材2の上面を押圧するようになる。これによりスライド部材3とプレート部材2とは、離間するように変位するが、スライド部材3とプレート部材2にそれぞれ設けられた溝部と凸状部との嵌合によりスライド部材3の相対的移動が阻止され、プレート部材2に固定される。
【0020】
また、スライド部材3には、一端部に鍔部5aを形成し、略筒状を呈した圧着体4を収容するための孔部3cが形成されている。圧着体4は本体部5と保持体6から成り、本体部5には保持体6をスライド部材3に圧着するために、スライド部材3に設けたネジ部3dに螺合するように雄ネジ5bが切られている。さらに、保持体6には、半導体ウエハの溶解液を滴下するための開口部6aが形成してある。スライド部材3の孔部3cに挿入された保持体6は、鍔部側5aから本体部5をネジ締めすることにより、圧着されるようになっている。
【0021】
本発明において、試料10の分解領域を決定する保持体6の位置決めは、試料10と保持体6との間のみの力によって位置決めされるのではなく、位置決め用ネジ7の位置決め用ネジ穴8への螺合によってスライド部材3とプレート部材2との間に掛かる力によって固定されている。そのために、試料10に過重な力が加わることがないため、試料10の損傷を防ぐことができる。
【0022】
さらに、保持体6と、試料10との間に、複数の内径の異なるOリング様の部材を配置し、これを交換することによって、容易に分解領域の面積を変更することができる。
【0023】
尚、これらの構成部材の材質としては、耐薬液腐食性および防塵性の観点からポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂を用いることが好ましい。
【0024】
図4は、本発明の第2の実施形態にかかる試料分解処理装置の構成を示す正面図である。この図から明らかなように、第2の実施形態では、プレート部材2の短冊状の切り欠き部2a、2aは、略直径に相当する長さでかつ十字状にクロスするように形成されている。そして、切り欠き部2a、2aに形成された嵌合部2b,2bには、2つのスライド部材3が、切り欠き部2a,2aの延長線上で対峙せず、直交する位置関係で嵌合するようになっている。さらに、各スライド部材3には、本体部5と保持体6から成る圧着体4が挿入されている。このような構成としているから、試料面の複数箇所において分解・回収作業が略同時に行えるので、作業効率が著しく向上することとなる。
【0025】
次に、本実施形態の試料分解処理装置を使用した不純物の分析方法について説明する。まず、本実施形態の分析方法においては、溶解液による処理を行う前に、当該半導体ウエハに表面状態を疎水性に変化させる前処理を行う。重金属汚染の状態を評価する目的では、溶解液として例えば希HF/H2O2水溶液または希HF+HNO3水溶液を使用することができる。
【0026】
図1に示すように、試料を載置するテーブル部材1上に半導体ウエハ10を載置した後、プレート部材2によりウエハを保持し、さらに任意のエッチング箇所にスライド部材3を移動し、圧着体4の本体部5を螺合して保持体6を半導体ウエハ面に圧接させる。次に、この保持体6の開口部に約0.3mlの溶解液3を滴下し、半導体ウエハ10の特定箇所10aをこの溶解液3に浸漬させる。これにより、半導体ウエハ10の特定箇所10aは、保持体6に浸漬した状態で移動し、その表面のFeやCuといった重金属は、溶解液3内に溶出してくる。この反応を終了した溶解液3を、例えば清浄なピペットなどにより回収する。次いで、プレート部材2と嵌合するスライド部材3を任意移動させ、次の分解領域について同様の操作を行う。半導体ウエハの径方向の分解・回収が終了したら、テーブル部材1上のプレート部材2を半導体ウエハの周方向に回転させ、次の分解領域について同様の操作を行う。各領域からそれぞれ回収された溶解液3は黒鉛炉原子吸光分析またはICP−MSなどにより、その含有量を分析し、これにより半導体ウエハ10の特定箇所10aの重金属汚染状態を評価できる。このように、分解・回収をする任意の特定領域の選定が細やかにしかも容易に行えるので、試料面の不純物濃度プロファイルが精度よく得ることができる。
【0027】
また、本発明にかかる不純物の分析方法により、任意で選定した領域において、分解・回収を所定回数繰り返し行い、得られた溶解液の不純物分析を行うことによって、試料の深さ方向の不純物濃度プロファイルも精度よく得ることができる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の実施例および比較例により、更に詳細に本発明を説明する。
(実施例1)
8インチのSiウエハを図1に示した本発明にかかるウエハ分解処理装置にセットし、HF(3%):H2O2(3%)=1:1の混酸をエッチング分解薬液とした。保持体6の開口部に0.2ml注入し、注入後、表面の酸化膜が溶解し、疎水性になったところで、分解を停止した。この時、エッチング分解時の漏れは認められず、ウエハ表面の汚染も見られなかった。その後、エッチング分解薬液をピペットで吸いポリテトラフルオロ樹脂容器に回収し、分析用試料とした。これらの分析試料を所定の前処理により、測定用試料溶液とした後、GFAASやICP−MSにより、Na,Mg,Al,Fe,Cu,Cr,Mo,Wなど20元素の濃度を測定した。この結果を表1に示すものであった。
【0029】
(比較例1)
次いで、図3に示した従来の局所領域部分解冶具を用いて、ウエハの同一部を分析した。エッチング分解溶液を0.2mlとした以外は上記実施例1と同様に処理して、Na,Mg,Al,Fe,Cu,Cr,Mo,Wなど20元素の濃度を測定した。この結果を表1にまとめて示す。比較例1で得られた値は、元素によっては、実施例1の1.2〜6倍以上の高い値を示し、ウエハ表面の切り出しによる汚染の影響が見られた。すなわち、ダイアモンドカッターなどで、切断した際に、シリコン屑やカッター刃片などの汚染物質が表面に混入、付着し、正確な値の測定が困難であることがわかった。
【0030】
【表1】
【0031】
(実施例2)
次に、図4に示すような2点同時測定用の装置での実施例を示す。
8インチのSiウエハを図4に示した本発明にかかる分解処理装置にセットし、HF(38%):HNO3(68%)=1:10の混酸をエッチング分解薬液とした。図5に示す各エッチング位置に分解溶液を0.3ml注入し、注入後3分間経過したエッチング分解薬液をポリテトラフルオロ樹脂容器に回収し、分析用試料とした。この操作を3回繰り返し、深さ方向分析用の試料とした。これらの分析試料を所定の前処理により、測定用試料溶液とした後、ICP−MSによりCu,Al,Feの濃度を測定した。この結果を表2に示す。各区画領域の分布が異なることが分かる。
【0032】
(比較例2)
次いで、図3に示した従来の局所領域部分解冶具を用いて、ウエハの被処理面を位置領域として、上記実施例2と同様に処理して、不純物の濃度を測定した。この結果を同様に、表2に示す。比較例2では、1点の測定は可能であるが、切り出しの影響で、隣接の部位を定量することは不可能であった。また、第1層は、切り出しの汚染を受けて、測定値が高くなっているのが分かる。
【0033】
【表2】
【0034】
上記の実施例においては、溶解液としてHF/H2O2水溶液またはHF/HNO3水溶液を使用した例を示しているが、これに限られるものではなく、溶解液として、HF,H2O2,HNO3,オゾン水、HCl,H2SO4,TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)、水酸化ナトリウムなどのアルカリ溶液、アンモニア、アセトン、メタノール、イソプロピルアルコール、エタノールなどの溶媒およびそのいずれかを用いる混合溶媒を使用することにより、IC(イオンクロマトグラフ)、CE(キャピラリー電気泳動)、GC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析装置)、またはLC−MS(液体クロマトグラフ質量分析装置)といった分析装置により、金属多層膜やキャパシタ膜、またキャリアや包装容器などの周囲の樹脂などから発散される有機物や非金属イオン、錯形成物質を特定することも可能である。さらに、付言すれば、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、評価対象である試料の特定部分を溶解液に直接接触させた溶解液が確実に回収できるので、得られた評価値は信頼性が高い。しかも、非常に微量な溶解液を使用した分析も可能であり、それによりある特定な金属汚染について高精度に評価を実施することができる。仕切り板は試料ウエハの被処理面に圧接され、その下端部は密着するため、エッチング分解用薬液の外部への漏れを防止すると共に、分割された被処理面のエッチング分解用薬液が混合されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる試料分解処理装置の第1の実施形態を示す正面図。
【図2】 図1に示す第1の実施形態の試料分解処理装置の構成をA−A断面に沿って示した分解説明図。
【図3】 比較例1,2におけるウエハ局所領域部分解冶具を示す説明図。
【図4】 本発明にかかる試料分解処理装置の第2の実施形態を示す正面図。
【図5】 第2の実施形態、比較例2で用いたウエハのエッチング位置を示す説明図。
【符号の説明】
1・・・テーブル部材
2・・・プレート部材
3・・・スライド部材
4・・・圧着体
5・・・本体部
6・・・保持体
7・・・位置固定用ネジ
8・・・位置固定用ネジ穴
9・・・プレート部材固定用ネジ
10・・・シリコンウエハ
10a・・・シリコンウエハ特定領域
11・・・スライド部材ストッパ
32・・・基盤台
33・・・固定用上皿
34・・・シリコン保持台
Claims (6)
- 分解処理する試料の表面に溶解液を滴下するための開口部を形成し、溶解液の流れ出しを阻止しうる程度に試料面に圧着可能とした圧着体と、
この圧着体を挿入する貫通孔が形成されるとともに、下端部には、嵌り合って摺動可能となるように嵌合用溝部を備えたスライド部材と、
略試料外形サイズで円盤状をなし、中心を含んで外周端に至るまでの短冊状の切り欠き部を有し、その切り欠き部には、前記スライド部材の嵌合用溝部と嵌合するための嵌合部を形成してなるプレート部材と、
前記試料を介して前記プレート部材を載置する凹部を形成したテーブル部材とを備えたことを特徴とする試料分解処理装置。 - 前記プレート部材に形成した嵌合部は断面形状が略凸状もしくは溝状に形成され、前記スライド部材に形成した嵌合用溝部もしくは凸状部と嵌合するようにしたことを特徴とする請求項1記載の試料分解処理装置。
- 前記スライド部材の所要箇所に設けられた位置固定用ネジ穴にネジを螺合して前記プレート部材に押圧力を付加することにより、前記スライド部材と前記プレート部材との相対的位置を固定することができるようにしたことを特徴とする請求項1記載の試料分解処理装置。
- 前記圧着体は、本体部と溶解液を保持する保持体とから構成されていることを特徴とする請求項1記載の試料分解処理装置。
- 前記圧着体の本体部は、前記スライド部材と螺合するように形成され、この本体部が前記スライド部材と螺合することによって、前記保持体は、試料の処理面に圧接されるように構成されていることを特徴とする請求項4記載の試料分解処理装置。
- 分析用試料に溶解液を滴下するための溶解液保持体を、試料面上に配置し周方向および径方向自在に移動可能として構成した試料分解処理装置を用いて、該溶解液保持体を試料面上の任意に選定した特定領域に位置決めし、溶解液の注入および該溶解液の回収を行い、回収した該溶解液の不純物分析を行うことを特徴とする不純物分析方法。
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