JP3789063B2 - シンボルクロック再生回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、TDMA(時分割多元接続)方式等を採用してバースト信号を受信するデジタル移動通信端末等に備えられる復調器のクロック再生回路に関し、特にQPSK(quadrature phase shift keying)等の位相変調波の復調に対して、高速な位相引き込みを行うことができるクロック再生回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタル移動通信では、π/4QPSK位相変調方式及びTDMA方式が採用されている。このような移動通信において、データの送受信を行うためには、基地局におけるシンボルクロックのタイミングに同期させる必要があることから、基地局のシンボルクロック信号の位相と、移動局のシンボルクロック信号の位相を同期させる必要があった。移動局であるデジタル移動通信端末は、基地局より送信されてきた信号を受信して、該受信信号から基地局のシンボルクロック信号のタイミングを抽出し、デジタル移動通信端末のシンボルクロック信号の位相を基地局のシンボルクロック信号の位相に同期させなければならない。このように、基地局のシンボルクロック信号の位相に同期するように、移動局におけるシンボルクロック信号を再生する回路が、シンボルクロック再生回路である。
【0003】
図5は、従来のシンボルクロック再生回路の構成例を示した概略のブロック図である。
図5において、シンボルクロック再生回路100は、タイミング抽出回路101と、比較器102及び自走カウンタを有するカウンタ103を備えたPLL回路104とで構成され、出力信号である再生クロック信号の位相を、入力された被変調波の位相に合わせるように同期をとる位相引き込み動作を行う。
【0004】
タイミング抽出回路101は、入力された被変調波信号のゼロクロスポイントを検出し、該ゼロクロスポイントを示すパルス信号をPLL回路104に出力する。PLL回路104では、タイミング抽出回路101からの出力信号が、シンボルタイミング信号として入力され、自走カウンタに対して該シンボルタイミング信号と同期させる同期動作を行って再生シンボルクロック信号を生成し出力する。
【0005】
このような構成において、PLL回路104は、シンボルクロック信号に対する再生シンボルクロック信号の位相引き込み範囲を広くする、すなわち同期精度を低下させると、該同期がとれるまでの速度である位相引き込み速度は速くなるが、再生シンボルクロック信号の安定性が低下して特性が劣化する。逆に、シンボルクロック信号に対する再生シンボルクロック信号の位相引き込み範囲を狭くする、すなわち同期精度を向上させると、位相引き込み速度は遅くなるが、再生シンボルクロック信号の安定性が向上して特性も向上する。
【0006】
図6は、図5で示したPLL回路104の動作例を示したタイミングチャートであり、図6を参照しながら図5のPLL回路104の動作について説明する。カウンタ103は、「00h」〜「13h」のカウンタ周期を有する自走カウンタで構成されており、PLL回路104は、図6(b)で示したタイミング抽出回路101から入力されるゼロクロスポイントを示す信号と、図6(c)で示した自走カウンタ値の初期値「00h」が一致するように、自走カウンタ値の調整を行う。すなわち、PLL回路104は、自走カウンタ値の「00h」を図6(a)で示した基地局のシンボルクロック信号の立ち上がりエッジと同期させる動作を行う。
【0007】
PLL回路104は、自走カウンタ値「00h」で立ち上がり、自走カウンタ値「09h」で立ち下がるように再生シンボルクロック信号を生成して出力する。
ここで、例えば、図6(d)で示すように、図6(b)のゼロクロスポイントが、自走カウンタ値の「00h」〜「09h」の間で検出された場合、出力する再生シンボルクロック信号の位相を遅らせるために、通常「13h」で初期化する自走カウンタ値を「14h」までカウントアップさせてから初期化する。このようにすることによって、再生シンボルクロック信号の位相を1/20周期遅らせることができる。
【0008】
また、例えば、図6(e)で示すように、図6(b)のゼロクロスポイントが、自走カウンタ値の「0Ah」〜「13h」の間で検出された場合、出力する再生シンボルクロック信号の位相を進ませるために、通常「13h」で初期化する自走カウンタ値を「12h」で初期化させる。このようにすることによって、再生シンボルクロック信号の位相を1/20周期進ませることができる。
【0009】
一方、図6(a)で示した基地局のシンボルクロック信号に対して、図6(f)で示すように、再生シンボルクロック信号の位相が180°異なっていた場合、基地局のシンボルクロック信号と再生シンボルクロック信号の各位相の同期を確立させるためには、上記のようにして、再生クロック信号の位相を遅らせる方向、又は進ませる方向への位相変化の動作を、例えば図6の場合では10回(10×1/20)行う必要があった。また、移動通信において、全く逆位相からの位相引き込みでは、キャリア周波数誤差があるために逆位相で同期がかかってしまったり、キャリア周波数誤差の補正及び位相変化で10回の位相変化動作では同期が完了せず、多大な時間が必要となる場合も発生する。
【0010】
このため、デジタル移動通信端末において、バースト受信の初期状態では、高速に位相引き込みを行う必要があるため、位相の変化量を変えて位相引き込み速度を速くするといった方法が行われている。例えば、位相変化量が1/20のときが、位相引き込み範囲が狭く位相引き込み速度が遅い場合であり、再生クロック信号の安定性が向上する。しかし、バースト受信の初期状態では、位相引き込みに時間がかかり過ぎることから、冗長ビット(プリアンブル)パターン内で位相引き込みが完了せず、同期が確立せずに通信ができない状態になってしまう。また、例えば、位相変化量が2/20のときが、位相引き込み範囲が広く位相引き込み速度が速い場合であり、プリアンブルパターン内で位相引き込みが完了するが、再生シンボルクロック信号の安定性が悪く、同期は確立するが安定したシンボルクロック信号の再生ができないため、安定した受信を得ることが困難であった。
【0011】
このようなことから、デジタル移動通信のようなTDMA方式が採用されている場合、位相引き込みの初期状態では、位相引き込み範囲を広くし位相引き込み速度を速くして同期の補足を行い、位相誤差が小さくなったところで高速な位相引き込み動作を完了する。次に、動作の安定性を向上させるために、位相引き込み範囲を狭くし位相引き込み速度を遅くして同期の保持を行い、安定な再生シンボルクロック信号を生成するようにしていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
デジタル移動通信のようなTDMA方式等では、初期状態、すなわちバースト受信のプリアンブルパターン等にて同期を確立し、プリアンブルパターンに引き続く同期(ユニークワード)パターン等を始めとするスロット内のデータを安定に受信し再生させなければならない。しかし、キャリア周波数誤差が大きい場合や、入力信号の位相、すなわち基地局のシンボルクロック信号の位相と、移動端末自身のシンボルクロック信号の位相が大きく異なっていた場合、同期させたシンボルクロック信号を容易に再生することができないため、通信ができないという問題が発生していた。
【0013】
このように、位相引き込み範囲を広くし位相引き込み速度を速くしてバースト信号の位相引き込みを行うと、再生シンボルクロック信号の安定性が低下し、再生シンボルクロック信号の特性が劣化するという問題があった。また、位相引き込み範囲を狭くし位相引き込み速度を遅くしてバースト信号の位相引き込みを行うと、位相引き込みに時間がかかり過ぎ、プリアンブルパターン内で位相引き込みが完了せず、全く通信ができない状態になってしまうという問題があった。
【0014】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、キャリア周波数誤差が大きい場合や、基地局のシンボルクロック信号の位相と移動端末のシンボルクロック信号の位相が大きく異なっている場合においても、高速に位相引き込み動作を行うと共に、安定した再生シンボルクロック信号を生成することができる、簡単な構成のシンボルクロック再生回路を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るシンボルクロック再生回路は、デジタル移動通信端末等の復調器に使用され、データを識別するタイミングを示したシンボルクロックを受信信号から再生するシンボルクロック再生回路において、
上記受信信号からシンボルクロック信号の位相を検出して出力する位相検出部と、
該位相検出部で検出された位相に同期させたクロック信号を生成して出力するクロック信号生成部と、
を備え、
上記クロック信号生成部は、
所定のカウント周期を有する自走カウンタのカウンタ値に応じてクロック信号を位相可変に生成して出力するカウンタ回路部と、
上記位相検出部で検出された位相と、該カウンタ回路部から出力されるクロック信号の位相とを比較し、該比較結果に応じて上記カウンタ回路部に対して自走カウンタのカウント周期を変える位相比較部と、
上記位相検出部で検出された位相と、上記カウンタ回路部から出力されるクロック信号の位相との逆位相状態の検出を行い、該逆位相状態を検出すると、上記カウンタ回路部に対して、自走カウンタのカウンタ値が再生ビットクロックの周波数が一定になるように上記自走カウンタのカウンタ値を初期値にリセットするリセット信号を出力する逆位相検出部と、
を備えるものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるシンボルクロック再生回路の例を示した概略のブロック図である。
図1において、シンボルクロック再生回路1は、タイミング抽出回路2と、PLL回路3とで構成されており、出力信号である再生クロック信号の位相を、入力された被変調波の位相に合わせるように同期をとる位相引き込み動作を行う。PLL回路3は、比較器4、逆位相検出器5及び自走カウンタを有するカウンタ6を備えている。
【0020】
タイミング抽出回路2は、比較器4及び逆位相検出器5にそれぞれ接続されると共に、比較器4及び逆位相検出器5はそれぞれカウンタ6に接続されている。
タイミング抽出回路2は、例えば、1シンボル前のシンボルとの差分から検波を行う遅延検波を用いて、入力された被変調波信号からゼロクロスポイントを検出し、該ゼロクロスポイントを示す信号をPLL回路3の比較器4及び逆位相検出器5に出力する。比較器4及び逆位相検出器5には、タイミング抽出回路2からの出力信号がシンボルクロック信号としてそれぞれ入力される。
【0021】
比較器4は、タイミング抽出回路2からのゼロクロスポイントを示す信号とカウンタ6から入力される再生シンボルクロック信号とを比較し、カウンタ6の自走カウンタに対する初期化タイミングを検出して所定の初期化タイミング変更信号を出力する。このように、比較器4は、カウンタ6の自走カウンタに対して基地局のシンボルクロック信号と再生シンボルクロック信号とを同期させる同期動作を行う。
【0022】
逆位相検出器5は、タイミング抽出回路2からのゼロクロスポイントを示す信号とカウンタ6から入力される自走カウンタ値から、基地局のシンボルクロック信号の位相に対する再生シンボルクロック信号の逆位相状態の検出を行う。逆位相検出器5は、再生シンボルクロック信号の該逆位相状態を検出すると、瞬時に、カウンタ6の自走カウンタ値をリセットして初期値に戻すリセット信号をカウンタ6に出力する。
【0023】
カウンタ6は、所定の自走カウンタ値に対して信号レベルが変化するように、同期動作が行われて生成された再生シンボルクロック信号及び再生ビットクロック信号を生成して出力する。例えば、カウンタ6は、通常自走カウンタ値「00h」〜「13h」のカウントアップを繰り返すが、比較器4からの初期化タイミング変更信号に応じて、通常自走カウンタ値「13h」で初期化する動作が、カウンタ値「12h」又は「14h」で初期化することによって、再生シンボルクロック信号の位相を変化させる。
【0024】
ここで、π/4QPSK変調では、4値のシンボルに対して1シンボルを2ビットで表すためにシンボルクロック信号に対して2倍の速度のクロック信号であるビットクロック信号を必要とする。すなわち、基地局からは1シンボルクロック信号に対して2ビットのデータが送られることから、シンボルクロック信号の1/2周期の信号をビットクロック信号としている。通常のシステムでは、該ビットクロック信号が動作の基準となっている。
【0025】
次に、逆位相検出器5の動作についてもう少し詳細に説明する。
図2は、図1で示したPLL回路3の動作例を示したタイミングチャートであり、図2を参照しながら図1の逆位相検出器5の動作について説明する。
カウンタ6は、「00h」〜「13h」のカウンタ周期を有する自走カウンタで構成されており、比較器4は、図2(b)で示したタイミング抽出回路2から入力されるゼロクロスポイントを示す信号と、図2(d)で示した自走カウンタ値の初期値「00h」が一致するように、自走カウンタ値の調整を行う。すなわち、比較器4は、自走カウンタ値の「00h」を図2(a)で示した基地局のシンボルクロック信号の立ち上がりエッジと同期させる動作を行う。
【0026】
一方、逆位相検出器5は、図2(d)で示した自走カウンタ値「07h」〜「0Dh」の区間でゼロクロスポイントを示すパルス信号が入力された場合、基地局におけるシンボルクロック信号の位相に対して再生シンボルクロック信号の位相が約180°ずれていると判断し、瞬時にカウンタ6に対して初期値にリセットさせるリセット信号を出力し、図2(d)で示しているように、自走カウンタ値が「00h」にリセットされる。このため、逆位相時の再生シンボルクロック信号の位相を、基地局のシンボルクロック信号の位相に同期させることができる。このときの、カウンタ6から出力される再生シンボルクロック信号を図2(e)で示しており、図2(e)で示した再生シンボルクロック信号に対する再生ビットクロック信号を図2(f)で示している。
【0027】
このようにして、基地局のシンボルクロック信号に対する再生シンボルクロック信号の逆位相状態をなくすと共に、比較器4によって、カウンタ6の自走カウンタに対して基地局のシンボルクロック信号と再生シンボルクロック信号とを同期させる同期動作が行われる。なお、図2では、説明を分かりやすくするために、逆位相検出器5による動作のみが行われた場合を示しているため、基地局のシンボルクロック信号と再生シンボルクロック信号の位相が完全に同期していないが、実際は、比較器4によって、基地局のシンボルクロック信号と再生シンボルクロック信号の位相が完全に同期するようになる。
【0028】
一方、図1及び図2では、逆位相検出器5で逆位相が検出されると、直ちにカウンタ6に対して自走カウンタ値のリセットを行うリセット信号が出力されたが、逆位相検出器5とカウンタ6との間に積分回路等のフィルタ11を設け、カウンタ6に入力されるリセット信号の調整を行うようにしてもよい。図3は、このようにした場合における、シンボルクロック再生回路1の他の例を示した概略のブロック図である。なお、図3では、図1と同じものは同じ符号で示しており、ここでは図1との相違点のみ説明する。
【0029】
図3における図1との相違点は、逆位相検出器5から出力されたリセット信号は、フィルタ11を介してカウンタ6に入力され、このことから、図1のPLL回路3をPLL回路3aに、図1のシンボルクロック再生回路1をシンボルクロック再生回路1aにしたことにある。
信号処理系の回路では、量子化誤差、ノイズの影響等による特性の劣化が考えられる。このことから、逆位相検出器5の次段にフィルタ11を設け、該フィルタ11によって、複数のシンボル状態によりカウンタ6へのリセット信号の調整を行う。例えば、連続した3シンボル中に2回、逆位相検出器5で逆位相を検出した場合にのみ、カウンタ6にリセット信号を出力するように調整する。このようにすることにより、更に安定した再生シンボルクロック信号を得ることができる。
【0030】
このように、本実施の形態1におけるシンボルクロック再生回路は、デジタル移動通信端末での再生シンボルクロック信号の位相が、基地局のシンボルクロック信号の位相に対して逆位相であることを検出する逆位相検出器を備え、該逆位相検出器が再生シンボルクロック信号の位相が逆位相状態であることを検出すると、直ちにカウンタ6の自走カウンタ値を初期化するリセット信号をカウンタ6に出力するようにした。
【0031】
このことから、デジタル移動通信端末での再生シンボルクロック信号が、基地局のシンボルクロック信号の位相に対して逆位相である場合、瞬時に再生シンボルクロック信号を基地局のシンボルクロック信号の位相に同期を確立させることができる。このため、デジタル移動通信端末において、バースト受信の初期状態で再生シンボルクロック信号を、基地局のシンボルクロック信号に対する逆位相に位相引き込みを行うことなく、高速に位相引き込み動作を完了させることができ、同期保持の速度を高速化することができると共に安定した再生シンボルクロック信号の生成を行うことができる。
【0032】
実施の形態2.
実施の形態1では、逆位相検出器5で、再生シンボルクロック信号が基地局のシンボルクロック信号と逆位相であることが検出されると、直ちに自走カウンタ値を初期値にリセットするようにしたが、再生シンボルクロック信号が基地局のシンボルクロック信号と逆位相であることが検出されると、自走カウンタ値が所定値になったときに、自走カウンタ値を初期値にリセットするようにしてもよく、このようにしたものを本発明の実施の形態2とする。
【0033】
図4は、本発明の実施の形態2におけるシンボルクロック再生回路の動作例を示したタイミングチャートである。なお、本発明の実施の形態2におけるシンボルクロック再生回路を示した概略のブロック図は、図1の逆位相検出器5を逆位相検出器5bにし、これに伴って、図1のPLL回路3をPLL回路3bに、図1のシンボルクロック再生回路1をシンボルクロック再生回路1bにした以外は図1と同じであるので省略し、図1を参照しながら図1との相違点である逆位相検出器5bの動作について説明する。
【0034】
逆位相検出回路5bは、タイミング抽出回路2からのゼロクロスポイントを示す信号とカウンタ6から入力される自走カウンタ値から、基地局のシンボルクロック信号の位相に対する再生シンボルクロック信号の逆位相状態の検出を行う。逆位相検出器5bは、再生シンボルクロック信号の該逆位相状態を検出すると、カウンタ6の自走カウンタ値が所定値になった時点で、自走カウンタ値を初期値にリセットするリセット信号をカウンタ6に出力する。ここで、図4(a)〜図4(c)は、図2(a)〜図2(c)と同じであり、図4(a)は基地局のシンボルクロック信号を、図4(b)はタイミング抽出回路2から出力されるゼロクロスポイントを示した信号であり、図4(c)は、基地局のビットクロック信号を示している。
【0035】
逆位相検出器5bは、図4(d)で示した自走カウンタ値「07h」〜「0Dh」の区間でゼロクロスポイントを検出した場合、基地局におけるシンボルクロック信号の位相に対して再生シンボルクロック信号の位相が約180°ずれていると判断する。該判断に基づいて、逆位相検出器5bは、図4(f)で示しているように、例えば図4では、自走カウンタ値「09h」になった時点で、自走カウンタ値をリセットして初期値に戻すリセット信号をカウンタ6に出力する。自走カウンタ値は、通常の「13h」又は、1/2の「09h」でリセットされるので、シンボルクロック信号の1/2周期であるビットクロック信号の周期としては、一定にすることができる。
【0036】
このようにすることによって、逆位相時の再生シンボルクロック信号の位相を、基地局のシンボルクロック信号の位相に同期させることができると共に、再生ビットクロック信号の周期を一定にすることができる。なお、このときの、カウンタ6から出力される再生シンボルクロック信号を図4(e)で示している。また、図4においても、説明を分かりやすくするために、逆位相検出器5bによる動作のみが行われた場合を示しているため、基地局のシンボルクロック信号と再生シンボルクロック信号の位相が完全に同期していないが、実際は、比較器4によって、基地局のシンボルクロック信号と再生シンボルクロック信号の位相が完全に同期するようになる。
【0037】
このように、本実施の形態2におけるシンボルクロック再生回路は、デジタル移動通信端末での再生シンボルクロック信号の位相が、基地局のシンボルクロック信号の位相に対して逆位相であることを検出する逆位相検出器5bを備え、該逆位相検出器5bが再生シンボルクロック信号の位相が逆位相状態であることを検出すると、再生ビットクロック信号の周期が一定になるように、所定の自走カウンタ値でカウンタ6の自走カウンタ値を初期化するリセット信号をカウンタ6に出力するようにした。
【0038】
このことから、実施の形態1と同様の効果を得ることができると共に、バーストの初期状態や無信号状態において、逆位相検出器5bにより頻繁に逆位相が検出された場合においても、再生ビットクロック信号の位相がランダムに変化することなく、再生ビットクロック信号の周波数を一定にすることができることから、再生ビットクロック信号を入力とするシステムに対する影響をなくすことができる。
【0039】
なお、上記実施の形態1及び実施の形態2では、π/4QPSK変調方式、TDMA方式、ゼロクロス検出方式を用いている場合を例にして説明したが、本発明は、これらに限定するものではなく、他の変調方式や検出方式においても容易に適用することができる。
【0040】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明のシンボルクロック再生回路によれば、クロック信号生成部、具体的には自走カウンタを有するカウンタ回路部で生成して出力されるクロック信号の位相を、受信信号から得られるシンボルクロック信号の位相に同期させ、同相になるように補正するようにした。例えば、カウンタ回路部で生成されたクロック信号の位相が逆位相であることを検出すると、カウンタ回路部における自走カウンタのカウンタ値を、再生ビットクロックの周波数が一定になるように初期値にリセットするようにした。このことから、デジタル移動通信端末において、バースト受信の初期状態で再生シンボルクロック信号を、基地局のシンボルクロック信号に対する逆位相に位相引き込みを行うことなく、高速に位相引き込み動作を完了させることができ、同期保持の速度を高速化することができると共に安定した再生シンボルクロック信号の生成を行うことができる。
【0041】
また、カウンタ回路部で生成されたクロック信号の位相が逆位相であることを検出すると、カウンタ回路部の自走カウンタ値を、直ちに初期値にリセットせずに所定値でリセットするようにした。このことから、バーストの初期状態や無信号状態において、頻繁に逆位相が検出された場合においても、シンボルクロック信号の周期を変えて生成されるビットクロック信号の位相がランダムに変化することなく、ビットクロック信号の周波数を一定にすることができることから、ビットクロック信号を入力とするシステムに対する影響をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるシンボルクロック再生回路の例を示した概略のブロック図である。
【図2】 図1のシンボルクロック再生回路1の動作例を示したタイミングチャートである。
【図3】 本発明の実施の形態1におけるシンボルクロック再生回路の他の例を示した概略のブロック図である。
【図4】 本発明の実施の形態2におけるシンボルクロック再生回路の動作例を示したタイミングチャートである。
【図5】 従来のシンボルクロック再生回路の構成例を示した概略のブロック図である。
【図6】 図5のPLL回路104の動作例を示したタイミングチャートである。
【符号の説明】
1,1a シンボルクロック再生回路
2 タイミング抽出回路
3,3a PLL回路
4 比較器
5 逆位相検出器
6 カウンタ
11 フィルタ
Claims (1)
- デジタル移動通信端末等の復調器に使用され、データを識別するタイミングを示したシンボルクロックを受信信号から再生するシンボルクロック再生回路において、
上記受信信号からシンボルクロック信号の位相を検出して出力する位相検出部と、
該位相検出部で検出された位相に同期させたクロック信号を生成して出力するクロック信号生成部と、
を備え、
上記クロック信号生成部は、
所定のカウント周期を有する自走カウンタのカウンタ値に応じてクロック信号を位相可変に生成して出力するカウンタ回路部と、
上記位相検出部で検出された位相と、該カウンタ回路部から出力されるクロック信号の位相とを比較し、該比較結果に応じて上記カウンタ回路部に対して自走カウンタのカウント周期を変える位相比較部と、
上記位相検出部で検出された位相と、上記カウンタ回路部から出力されるクロック信号の位相との逆位相状態の検出を行い、該逆位相状態を検出すると、上記カウンタ回路部に対して、自走カウンタのカウンタ値が再生ビットクロックの周波数が一定になるように上記自走カウンタのカウンタ値を初期値にリセットするリセット信号を出力する逆位相検出部と、
を備えることを特徴とするシンボルクロック再生回路。
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