JP3787692B2 - ワイパアーム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、自動車のウインドシールドガラス等の被払拭面を拭うワイパブレードを揺動させるのに利用されるワイパアームに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のウインドシールドガラス等の被払拭面を拭うワイパブレードを揺動させるワイパアームとしては、アームヘッドと、このアームヘッドに結合されたリテーナとを備えたものが知られている。アームヘッドは、金属製の板材によって成形されており、このアームヘッドには、リテーナ側が断面コ字形状にされて2つの対向する板をもつ。そして、2つの板には、リテーナ支持軸が回動可能に支持されているとともに、アームスプリング係止ピンが固定されており、2つの板の外側に配置されたリテーナがリテーナ支持軸に固定され、アームスプリング係止ピンに、一端部がリテーナ側に係止されたアームスプリングの他端部が係止されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したワイパアームにおいて、アームヘッドの2つの板のうち、一方の板から他方の板に向けアームスプリング係止ピンが圧入されるに際し、一方の板から他方の板までの長さ寸法が大きくなっていてスパンが大きいため、一方の板や他方の板が曲り易く、一方の板や他方の板が曲がると、アームヘッドの外側に配置されるリテーナにがたつきが起きるという問題点があった。また、アームスプリング係止ピンが間隔寸法の大きい一方の板と他方の板に固定されているから、アームスプリングが係止されることによってアームスプリング係止ピンが撓み、撓んだアームスプリング係止ピンにより、アームスプリングの張力が設計値から外れる恐れがあるという問題点があり、上記の問題点と合わせて、品質の低下を招く恐れがあった。
【0004】
【発明の目的】
この発明に係わるワイパアームは、リテーナをアームヘッドにがたつきなく組付けられるとともにアームスプリングを精度よく組付けられる高品位なワイパアームを提供することを目的としている。
【0005】
【発明の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係わるワイパアームでは、断面コ字形にされていてそれぞれ対向配置された第1の側板、第2の側板をもち、一端部にリテーナに結合されるリテーナ結合部が形成され、他端部にピボットシャフトに結合されるピボットシャフト結合部が形成されたアームヘッドと、アームヘッドに形成されたリテーナ結合部の第1、第2の側板の軸孔に回動可能に支持されたリテーナ支持軸と、アームヘッドの側板に形成された側板側ピン孔と、アームヘッドの第1、2の側板の端部に繋がって該第1、第2の側板にそれぞれ対向配置された第1、第2の中板と、中板のそれぞれ形成された中板側ピン孔と、側板に形成された側板側ピン孔と第1、第2の中板にそれぞれ形成された中板側ピン孔とにより支持されたアームスプリング係止ピンと、一端部にワイパブレードが装着され、他端部がリテーナに固定されたアームピースと、一端部にアームピースが固定され、他端部がアームヘッドの第1、第2の側板の外側にそれぞれ配置されてリテーナ支持軸が結合され、アームヘッドに対し回動するリテーナと、一端部がアームピースに係止され、他端部が第1、第2の中板のあいだのアームスプリング収容部に配置され、アームスプリング係止ピンに係止され、リテーナ側およびアームヘッド側の間で張力を付与するアームスプリングとからなることを特徴としている。
【0007】
この発明の請求項2に係わるワイパアームでは、第1、第2の側板に形成されたアームスプリング係止ピンを支持する側板側ピン孔の内径より第1、第2の中板に形成されたアームスプリング係止ピンを支持する中板側ピン孔が小さい内径にされていることを特徴としている。
【0008】
この発明の請求項3に係わるワイパアームでは、第1、第2の側板の一方に形成されたアームスプリング係止ピンを支持する側板側ピン孔の内径より第1、第2の中板に形成されたアームスプリング係止ピンを支持する中板側ピン孔が小さい内径にされていることを特徴としている。
【0009】
【発明の作用】
この発明の請求項1、2、3に係わるワイパアームにおいて、アームヘッドは、アームスプリング係止ピンを側板に形成した側板側ピン穴によって支持するとともに第1、第2の側板に対向配置された第1、第2の中板それぞれに形成された中板側ピン孔でも支持することによって、高い剛性でもってアームスプリング係止ピンを支持する。それ故、第1、第2の側板が曲ることがない。また、小さいスパンで支持されることによってアームスプリング係止ピンが撓むことがない。
【0010】
【実施例】
図1ないし図5には、この発明に係わるワイパアームの第1実施例が示されている。
【0011】
図示するワイパアーム1は、アームヘッド2、支持部3、リテーナ4、アームピース5、アームスプリング6から構成されている。
【0012】
アームヘッド2は、金属製の平板によって断面がコ字形にプレス成形されており、このアームヘッド2には、アームヘッド天板2bの両側に第1のアームヘッド側板2c、第2のアームヘッド側板2dがそれぞれ対向配置されている。そして、アームヘッド2には、リテーナ4側の一端部にリテーナ結合部2aが形成されている。リテーナ結合部2aでの第1のアームヘッド側板2cと第2のアームヘッド側板2dとは、外側が幅寸法L1にされ、内側が幅寸法L2にされている。
【0013】
第1のアームヘッド側板2c、第2のアームヘッド側板2dには、第1のアームヘッド側板側軸孔2e、第2のアームヘッド側板側軸孔2fがそれぞれ形成されている。第1、第2のアームヘッド側板側軸孔2e、2fは、ブッシュ7の外径寸法よりもわずかに大きい内径寸法の丸孔にされており、第1、第2のアームヘッド側板側軸孔2e、2fのそれぞれにブッシュ7が嵌入されている。
【0014】
ブッシュ7は、第1、第2のアームヘッド側板2c、2dの外側の幅寸法L1よりもわずかに大きい長さ寸法に形成されているため、端部が第1、第2のアームヘッド側板2c、2dからわずかに突出して配置されている。ブッシュ7には、リテーナ支持軸8が挿通されている。
【0015】
リテーナ支持軸8は、軸部8aがブッシュ7の内径寸法よりもわずかに小さい外径寸法をもつリベット形の軸部材であって、ブッシュ7に挿通されることによって回動自在に支持されている。リテーナ支持軸8は、後述するリテーナ4に備えられたアームヘッド結合部4aに結合される。
【0016】
第1のアームヘッド側板2c、第2のアームヘッド側板2dには、図3に示されるように、第1のアームヘッド側板側軸孔2e、第2のアームヘッド側板側軸孔2fと独立して第1のアームヘッド側板側軸孔2e、第2のアームヘッド側板側軸孔2fの図中下方側に第1のアームヘッド側板側ピン孔2g、第2のアームヘッド側板側ピン孔2hがそれぞれ形成されている。第1、第2のアームヘッド側板側ピン孔2g、2hのそれぞれは、アームスプリング係止ピン9の外径寸法よりもわずかに小さい内径寸法の丸孔にされており、第1、第2のアームヘッド側板側ピン孔2g、2hのそれぞれにアームスプリング係止ピン9が圧入される。
【0017】
アームスプリング係止ピン9は、丸棒形の部材であって、第1、第2のアームヘッド側板2c、2dの外側の幅寸法L1よりもわずかに小さい長さ寸法に形成されているため、端部が第1、第2のアームヘッド側板2c、2dから突出することがないようにして配置される。
【0018】
第1のアームヘッド側板2c、第2のアームヘッド側板2dのアームヘッド天板2bに対する反対側のそれぞれの端部2c1、2d1は、図3に示されるように、断面がコ字形にして、第1、第2のアームヘッド側板2c、2dの内側に折り曲げられて成形された、第1の中板2i、第2の中板2jがそれぞれ形成されている。
【0019】
第1、第2の中板2i、2jは、第1、第2のアームヘッド側板2c、2dの中央寄りにそれぞれ配置されている。第1の中板2iと第1のアームヘッド側板2cとは、図3に示されるように、間隔寸法L3を置いて配置され、第2の中板2jと第2のアームヘッド側板2dとは、間隔寸法L4を置いて配置されている。
【0020】
第1の中板2iには、第1、第2のアームヘッド側板2c、2dにそれぞれ平行にして平板状にされた第1の中板本体2kに、支持部3の一部を構成する第1の中板側ピン孔2mが形成されている。
【0021】
第2の中板2jには、第1、第2のアームヘッド側板2c、2dにそれぞれ平行にして平板状にされた第2の中板本体2nに、支持部3の一部を構成する第2の中板側ピン孔2qが形成されている。
【0022】
第1の中板本体2kの第1の中板側ピン孔2mおよび第2の中板本体2nの第2の中板側ピン孔2qは、第1のアームヘッド側板2cの第1のアームヘッド側板側ピン孔2gおよび第2のアームヘッド側板2dの第2のアームヘッド側板側ピン孔2hの同心上にそれぞれ配置されている。そして、前述した第1のアームヘッド側板2cの第1のアームヘッド側板側ピン孔2gから、第1の中板本体2kの第1の中板側ピン孔2m、第2の中板本体2nの第2の中板側ピン孔2q、前述した第2のアームヘッド側板2dの第2のアームヘッド側板側ピン孔2hの順にアームスプリング係止ピン9が圧入されることにより固定されている。
【0023】
アームスプリング係止ピン9が圧入された第1の中板2iと第2の中板2jとの間には、図3に示されるように、間隔寸法L5のアームスプリング収容部2rが形成され、このアームスプリング収容部2r内に、アームスプリング係止ピン9の中央部のアームスプリング係止部9aが配置されている。このアームスプリング収容部2rの間隔寸法L5は、後述するアームスプリング6に備えられたアームスプリングフック6bの外径寸法よりもわずかに大きくされている。
【0024】
そして、第1のアームヘッド側板2cの第1のアームヘッド側板側ピン孔2g、第1のアームヘッド側板2cの内側に配置された第1の中板本体2kの第1の中板側ピン孔2m、第2のアームヘッド側板2dの内側に配置された第2の中板本体2nの第2の中板側ピン孔2q、第2のアームヘッド側板2dの第2のアームヘッド側板側ピン孔2hにアームスプリング係止ピン9が圧入されるに際し、第1のアームヘッド側板2cと第1の中板2iとの間隔寸法L3、第2のアームヘッド側板2dと第2の中板2jとの間隔寸法L4および第1の中板2iと第2の中板2jとの間隔寸法L5のそれぞれが第1のアームヘッド側板2cと第2のアームヘッド側板2dとの内側の幅寸法L2よりも著しく小さくなっているとともに、第1、第2のアームヘッド側板2c、2dと第1、第2の中板2i、2jとによってリテーナ結合部2aの剛性が高くなっているため、第1のアームヘッド側板2c、第1の中板2i、第2の中板2j、第2のアームヘッド側板2dのそれぞれに大きな曲げ応力がかかることがないので、第1のアームヘッド側板2c、第2のアームヘッド側板2dがアームヘッド天板2bに対して曲がることがない。
【0025】
また、アームスプリング係止ピン9は、第1のアームヘッド側板2cの内側に配置された第1の中板2i、第2のアームヘッド側板2dの内側に配置された第2の中板2jのそれぞれのあいだに形成されたアームスプリング収容部2r内のアームスプリング係止部9aがアームスプリング6のアームスプリングフック6bに係止されるから、アームスプリングフック6bが係止されるアームスプリング係止部9aが第1のアームヘッド側板2c、第2のアームヘッド側板2dの内側の幅寸法L2よりも著しく小さい間隔寸法L5になり、その結果、アームスプリング6が後述するアームピース5に係止されることによって発生するアームヘッド2とリテーナ4との間での張力を第1の中板2i、第2の中板2jで受けることによって、アームスプリング係止ピン9がアームスプリング6から与えられる張力によって撓むことがない。
【0026】
一方、アームヘッド2のリテーナ4とは反対側の他端部には、ピボットシャフト結合部2sが形成されている。ピボットシャフト結合部2sには、図2に示されるように、アームヘッド天板2b、第1のアームヘッド側板2c、第2のアームヘッド側板2dに加え、アームヘッド端板2tが備えられており、円筒形にされたエンドピース10が内側に収容されている。
【0027】
エンドピース10は、図5に示されるように、第1、第2のアームヘッド側板2c、2dの下方側端部に形成されたピース押さえ2u、2vによってアームヘッド天板2bに押さえ付けられて保持されている。ピボットシャフト結合部2sでのアームヘッド天板2bには、丸孔2b1が形成されている。エンドピース10には、アームヘッド天板2bの丸孔2b1の下方側にナット収容部10aが形成され、このナット収容部10aに連通して上下に貫通したピボットシャフト取付孔10bが形成されている。
【0028】
ピボットシャフト結合部2sは、図2に示されるように、ピボットシャフト11にエンドピース10のピボットシャフト取付孔10bが挿入され、ピボットシャフト結合部2sから突出しているピボットシャフト11に図示しないナットがねじ込まれることによってピボットシャフト11に固定される。ピボットシャフト11は、図示しないワイパリンクを介して同じく図示しないワイパモータに結合され、ワイパモータが作動することによって、ワイパリンクにより往復回動する。
【0029】
アームヘッド2のリテーナ結合部2aには、リテーナ4が結合されている。リテーナ4は、金属製の平板によって断面がコ字形にプレス成形されており、このリテーナ4には、リテーナ天板4bの両側に第1のリテーナ側板4c、第2のリテーナ側板4dがそれぞれ対向配置されている。
【0030】
リテーナ4には、アームヘッド2側にアームヘッド結合部4aが形成されている。アームヘッド結合部4aでの第1のリテーナ側板4cと第2のリテーナ側板4dとは、図3に示されるように、アームヘッド2のリテーナ結合部2aにおいての第1、第2のアームヘッド側板2c、2dの外側の幅寸法L1よりもわずかに大きい内側の幅寸法L6にされている。
【0031】
そして、第1のリテーナ側板4c、第2のリテーナ側板4dには、第1のリテーナ側板側軸孔4e、第2のリテーナ側板側軸孔4fがそれぞれ形成されている。第1、第2のリテーナ側板側軸孔4e、4fは、リテーナ支持軸8の外径寸法よりもわずかに大きい内径寸法の丸孔にされており、アームヘッド2の第1のアームヘッド側板側軸孔2e、第2のアームヘッド側板側軸孔2fの同心上にそれぞれ配置されている。
【0032】
第1のリテーナ側板側軸孔4e、第2のリテーナ側板側軸孔4fには、リテーナ支持軸8が挿入されている。このとき、リテーナ支持軸8は、第1のリテーナ側板側軸孔4e、アームヘッド2の第1のアームヘッド側板側軸孔2e、第2のアームヘッド側板側軸孔2f、第2のリテーナ側板側軸孔4fにそれぞれ挿入されたうえで、第2のリテーナ側板4dの外側が加締められてアームヘッド結合部4aに取付けられている。リテーナ支持軸8がリテーナ4およびアームヘッド2に取付けられることによって、リテーナ4がアームヘッド2のリテーナ結合部2aを中心にして図2中時計方向および反時計方向に回動可能になっている。
【0033】
リテーナ4のアームヘッド2とは反対側には、アームピース5が固定されている。アームピース5は、棒状の部材によって成形されており、基端部がリテーナ4のリテーナ天板4bにリベットピン12により加締め固定され、先端部にワイパブレード20を装着するためのフック5aが形成されている。また、アームピース5の基端部には、アームスプリング係止部5bが形成されている。
【0034】
アームヘッド2に取付けられたアームスプリング係止ピン9のアームスプリング係止部9aと、アームピース5のアームスプリング係止部5bとには、アームスプリング6がそれぞれ係止されている。
【0035】
アームスプリング6には、リテーナ4側に配置されたアームスプリング本体6aと、アームヘッド2側に配置されたアームスプリングフック6bとが備えられており、アームスプリング本体6aの一端部がアームピース5のアームスプリング係止部5bに係止され、アームスプリング本体6aの他端部がアームスプリングフック6bの一端部に係止され、アームスプリングフック6bの他端部がアームスプリング係止ピン9のアームスプリング係止部9aにそれぞれ係止されている。アームスプリング6は、リテーナ4側とアームヘッド2側との間での張力を付与する機能をもつから、アームピース5の先端部に装着されるワイパブレード20を所定の押圧力でもって払拭面に押し付ける。
【0036】
このような構造をもつワイパアーム1は、アームヘッド2のピボットシャフト結合部2sにピボットシャフト11がねじ止めされ、アームピース5の先端部にワイパブレード20が装着されて車両に搭載される。ワイパブレード20は図示しない払拭面上に配置される。
【0037】
そして、ワイパモータが作動することによって、ワイパリンクを介してピボットシャフト11が往復回動するため、ワイパアーム1が払拭面上を往復で揺動し、よって、ワイパブレード20が払拭面を往復で拭うものとなる。
【0038】
上述したように、ワイパアーム1では、アームスプリング係止ピン9が、第1のアームヘッド側板2cの第1のアームヘッド側板側ピン孔2g、第1のアームヘッド側板2cの内側に配置された第1の中板本体2kの第1の中板側ピン孔2m、第2のアームヘッド側板2dの内側に配置された第2の中板本体2nの第2の中板側ピン孔2q、第2のアームヘッド側板2dの第2のアームヘッド側板側ピン孔2hにそれぞれ圧入されるに際し、第1のアームヘッド側板2cと第1の中板2iとの間隔寸法L3、第2のアームヘッド側板2dと第2の中板2jとの間隔寸法L4および第1の中板2iと第2の中板2jとの間隔寸法L5のそれぞれが第1のアームヘッド側板2cと第2のアームヘッド側板2dとの内側の幅寸法L2よりも著しく小さくなっているとともに、第1、第2のアームヘッド側板2c、2dと第1、第2の中板2i、2jとによってリテーナ結合部2aの剛性が高くなっているため、第1のアームヘッド側板2c、第2のアームヘッド側板2dがアームヘッド天板2bに対して曲がることがない。よって、第1、第2のアームヘッド側板2c、2dと、リテーナ4の第1、第2のリテーナ側板4c、4dとのあいだに隙間ができることがないから、アームヘッド2にリテーナ4ががたつきなく組付けられる。
【0039】
また、アームスプリング係止ピン9は、第1のアームヘッド側板2cの内側に配置された第1の中板2i、第2のアームヘッド側板2dの内側に配置された第2の中板2jのそれぞれのあいだに形成されたアームスプリング収容部2r内のアームスプリング係止部9aがアームスプリング6のアームスプリングフック6bに係止されるから、アームスプリングフック6bが係止されるアームスプリング係止部9aが第1のアームヘッド側板2c、第2のアームヘッド側板2dの内側の幅寸法L2よりも著しく小さい間隔寸法L5になり、その結果、アームスプリング6がアームピース5に係止されることによって発生するアームヘッド2とリテーナ4との間での張力を第1の中板2i、第2の中板2jで受けることによって、アームスプリング係止ピン9がアームスプリング6から与えられる張力によって撓むことがないものとなるから、アームスプリング6の張力が設計値から外れる恐れがない。
【0040】
図6には、この発明に係わるワイパアームの第2実施例が示されている。
【0041】
この場合、アームヘッド2の第2のアームヘッド側板2dに第2のアームヘッド側板側ピン孔2hが形成されておらず、アームスプリング係止ピン9が第1実施例よりも長さ寸法の小さいものにされており、他の部位は第1実施例と同様に構成されている。
【0042】
アームスプリング係止ピン9は、第1のアームヘッド側板2cの第1のアームヘッド側板側ピン孔2g、第1のアームヘッド側板2cの内側に配置された第1の中板本体2kの第1の中板側ピン孔2m、第2のアームヘッド側板2dの内側に配置された第2の中板本体2nの第2の中板側ピン孔2qに圧入されている。このとき、第1実施例と同様にして、第1のアームヘッド側板2cと第1の中板2iとの間隔寸法L3、第2のアームヘッド側板2dと第2の中板2jとの間隔寸法L4および第1の中板2iと第2の中板2jとの間隔寸法L5のそれぞれが第1のアームヘッド側板2cと第2のアームヘッド側板2dとの内側の幅寸法L2よりも著しく小さくなっているとともに、アームスプリング係止ピン9が第2のアームヘッド側板2dに支持されないため、第1のアームヘッド側板2c、第1の中板2i、第2の中板2j、第2のアームヘッド側板2dのそれぞれに大きな曲げ応力がかかることがなく、第1のアームヘッド側板2c、第2のアームヘッド側板2dがアームヘッド天板2bに対して曲がることがない。よって、第1、第2のアームヘッド側板2c、2dと、リテーナ4の第1、第2のリテーナ側板4c、4dとのあいだに隙間ができることがないから、アームヘッド2にリテーナ4ががたつきなく組付けられる。
【0043】
また、アームスプリング係止ピン9は、第1のアームヘッド側板2cの内側に配置された第1の中板2i、第2のアームヘッド側板2dの内側に配置された第2の中板2jのそれぞれのあいだに形成されたアームスプリング収容部2r内のアームスプリング係止部9aがアームスプリング6のアームスプリングフック6bに係止されるから、アームスプリングフック6bが係止されるアームスプリング係止部9aが第1のアームヘッド側板2c、第2のアームヘッド側板2dの内側の幅寸法L2よりも著しく小さい間隔寸法L5になり、その結果、アームスプリング6がアームピース5に係止されることによって発生するアームヘッド2とリテーナ4との間での張力を第1の中板2i、第2の中板2jで受けることによって、アームスプリング係止ピン9がアームスプリング6から与えられる張力によって撓むことがないから、アームスプリング6の張力が設計値から外れる恐れがない。
【0044】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の請求項1、2、3に係わるワイパアームによれば、アームヘッドは、アームスプリング係止ピンを側板に形成した側板側ピン穴によって支持するとともに第1、第2の側板に対向配置された第1、第2の中板それぞれに形成された中板側ピン孔でも支持することによって、高い剛性でもってアームスプリング係止ピンを支持する。それ故、第1、第2の側板が曲ることがない。また、小さいスパンで支持されることによってアームスプリング係止ピンが撓むことがない。よって、リテーナをアームヘッドにがたつきなく組付けられるとともにアームスプリングを精度よく組付けられることによって高品位なワイパアームを提供することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるワイパアームの第1実施例の平面図である。
【図2】図1に示したワイパアームの縦断正面図である。
【図3】図2に示したワイパアームにおいての(A−A)線端面図である。
【図4】図2に示したワイパアームにおいての(B−B)線端面図である。
【図5】図2に示したワイパアームにおいての(C−C)線端面図である。
【図6】この発明に係わるワイパアームの第2実施例においてのアームヘッドまわりの端面図である。
【符号の説明】
1 ワイパアーム
2 アームヘッド
2a リテーナ結合部
2c (第1の側板)第1のアームヘッド側板
2d (第2の側板)第2のアームヘッド側板
2e (側板側軸孔)第1のアームヘッド側板側軸孔
2f (側板側軸孔)第2のアームヘッド側板側軸孔
2g (側板側ピン孔)第1のアームヘッド側板側ピン孔
2h (側板側ピン孔)第2のアームヘッド側板側ピン孔
2i 第1の中板
2j 第2の中板
2m (中板側ピン孔)第1の中板側ピン孔
2q (中板側ピン孔)第2の中板側ピン孔
2r アームスプリング収容部
2s ピボットシャフト結合部
3 支持部
4 リテーナ
5 アームピース
6 アームスプリング
8 リテーナ支持軸
9 アームスプリング係止ピン
11 ピボットシャフト
Claims (3)
- 断面コ字形にされていてそれぞれ対向配置された第1の側板、第2の側板をもち、一端部にリテーナに結合されるリテーナ結合部が形成され、他端部にピボットシャフトに結合されるピボットシャフト結合部が形成されたアームヘッドと、上記アームヘッドに形成されたリテーナ結合部の第1、第2の側板の軸孔に回動可能に支持されたリテーナ支持軸と、上記アームヘッドの側板に形成された側板側ピン孔と、上記アームヘッドの第1、2の側板の端部に繋がって該第1、第2の側板にそれぞれ対向配置された第1、第2の中板と、上記中板のそれぞれ形成された中板側ピン孔と、上記側板に形成された側板側ピン孔と第1、第2の中板にそれぞれ形成された中板側ピン孔とにより支持されたアームスプリング係止ピンと、一端部にワイパブレードが装着され、他端部がリテーナに固定されたアームピースと、一端部に上記アームピースが固定され、他端部が上記アームヘッドの第1、第2の側板の外側にそれぞれ配置されて上記リテーナ支持軸が結合され、上記アームヘッドに対し回動するリテーナと、一端部が上記アームピースに係止され、他端部が第1、第2の中板のあいだのアームスプリング収容部に配置され、上記アームスプリング係止ピンに係止され、リテーナ側およびアームヘッド側の間で張力を付与するアームスプリングとからなることを特徴とするワイパアーム。
- 第1、第2の側板に形成されたアームスプリング係止ピンを支持する側板側ピン孔の内径より第1、第2の中板に形成されたアームスプリング係止ピンを支持する中板側ピン孔が小さい内径にされていることを特徴とする請求項1に記載のワイパアーム。
- 第1、第2の側板の一方に形成されたアームスプリング係止ピンを支持する側板側ピン孔の内径より第1、第2の中板に形成されたアームスプリング係止ピンを支持する中板側ピン孔が小さい内径にされていることを特徴とする請求項1に記載のワイパアーム。
Priority Applications (1)
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JP20216898A JP3787692B2 (ja) | 1998-07-16 | 1998-07-16 | ワイパアーム |
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