JP3787098B2 - ドープ調製方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリマーを溶媒に溶解させてドープを得るドープ調製方法及びそのドープを用いてフイルムを製膜する溶液製膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セルロースアシレート、特に57.5〜62.5%の平均酢化度を有するセルローストリアセテートから形成されたフイルム(以下、TACフイルムと称する)は、その強靭性と難燃性とから写真感光材料の支持体などとして利用されている。また、TACフイルムは、光学的等方性に優れていることから、近年市場の拡大している液晶表示装置の偏光板の保護フイルムやカラーフィルタの用途に適している。
【0003】
TACフイルムは、一般的に溶液製膜方法により製造されている。溶液製膜方法は、メルトキャスト法などの他の製造方法と比較して、光学的性質や物性が優れたフイルムを製造することができる。溶液製膜方法は、ポリマーを溶媒(主に有機溶媒)に溶解してドープを調製した後に、このドープをバンドやドラムなどの支持体に流延して製膜するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、溶液製膜法によるフイルム製造に用いられるセルロースエステル(特に、TAC)は天然素材を原料として用いているものがある。その中には、主たる有機溶媒に溶解しないあるいは溶解しにくい成分を少量含んでいる場合がある。また、セルロースエステル及びその他の原料内に含まれる不純物や原料の搬送工程及び溶解工程で混入する異物がある。これらの異物類は、送液工程内でフィルタにより除去している。高分子溶解液の組成を一定に保つには、異物除去を目的としたこのフィルタの上流側で、高分子ポリマーが有機溶媒中に完全に溶解していることが必要である。通常、原材料を投入し溶解混合を行なう溶解タンク内でこれらの反応は進められるが、この溶解タンク内で高分子ポリマーを有機溶媒中に完全に溶解させるには、非常に大きなせん断力が与えられる大型撹拌機が必要になり、また反応に要する時間も長くなっていた。
【0005】
本発明は、ポリマーを溶媒に迅速かつ完全に溶解させてドープを調製することができるようにしたドープ調製方法及びそのドープを用いてフイルムを製膜する溶液製膜方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究したところ、原材料(高分子固形分、有機溶媒)を投入する溶解タンクでは、溶解時間短縮のため、ゲル状の高分子(ポリマー)未溶解物を含む粗溶解液までの混合撹拌にとどめ、送液工程で溶解を促進させて、ろ過フィルタ以前で完全溶解させドープを調製することにより、効率よくドープ調製が行なえ、且つ調製時間を短縮できることを見出した。これにより、ドープ調製における工程のスピードアップを図ることができる。
【0007】
本発明は、セルローストリアセテートを溶媒に溶解させてドープを調製する方法において、攪拌翼を有するタンクで前記セルローストリアセテートと前記溶媒との混合物を撹拌して、前記セルローストリアセテートのうち50〜90重量%が前記溶媒に溶解した粗溶解液をつくる第1の工程と、前記粗溶解液を送液しながら加熱することにより前記セルローストリアセテートの溶解を促進させて前記ドープを調製する第2の工程と、を有することを特徴として構成されている。
【0008】
前記加熱が、多管式熱交換器、熱交換効率の高いスパイラル式熱交換器、加熱手段を有する静的混合撹拌器によることが好ましい。
【0010】
前記第2工程の後に、前記ドープを冷却する冷却工程を有することが好ましい。また、前記第2工程の後に、前記ドープ中に含まれている不溶解物を除去する不溶解物除去工程を有することが好ましい。
【0012】
前記溶媒が、ハロゲン化炭化水素を主成分とするものであることが好ましい。また、前記溶媒に含まれるハロゲン化炭化水素が、その溶媒中の70〜95重量%であることがより好ましい。
【0013】
本発明では前述のいずれか1つ記載のドープ調製方法により得られたドープを流延して、フイルムを製膜する。また、前述したいずれか1つ記載のドープ調製方法により2種類以上のドープを調製し、前記2種類以上のドープを共流延して、フイルムを製膜する。さらに、前述したいずれか1つ記載のドープ調製方法により2種類以上のドープを調製し、前記2種類以上のドープを逐次的に流延して、フイルムを製膜する。これらの場合において、前記ドープを無端支持体上に連続流延して、フイルムを製膜することが好ましい。さらに、前記フイルムを製膜する際に、少なくとも一軸以上延伸することが好ましい。
【0014】
前記製膜されたフイルムの厚み方向のレターデーションが、1〜200nmの範囲のフイルムを製膜することが好ましい。なお、レターデーション(以下、Rthと称する場合もある)とは、製膜されたフイルムの光学特性値を示す指標の1つであり、下記の式により求められる。
Rth={(nMD+nTD)/2−nTH}×d
上式において、nMDはフイルムの横方向の屈折率、nTDはフイルムの縦方向の屈折率、nTHはフイルムの厚み方向の屈折率、dはフイルムの厚みを示している。このRthは、その値が小さいほど光学的異方性が小さくなるために好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
[ポリマー]
本発明に用いられるポリマーは特に限定されないが、セルロースエステルを用いることが好ましい。また、セルロースエステルの中では、セルロースアシレートを用いることが好ましく、特に、セルロースアセテートを使用することが好ましい。さらに、このセルロースアセテートの中では、その平均酢化度が57.5ないし62.5%のセルローストリアセテートを使用することが最も好ましい。酢化度とは、セルロース単位重量当りの結合酢酸量を意味する。酢化度は、ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等の試験方法)におけるアセチル化度の測定および計算に従う。本発明では、セルロースアシレート粒子を使用し、使用する粒子の90重量%以上が0.1ないし4mmの粒子径、好ましくは1ないし4mmを有する。また、好ましくは95重量%以上、より好ましくは97重量%以上、さらに好ましくは98重量%以上、最も好ましくは99重量%以上の粒子が0.1ないし4mmの粒子径を有する。さらに、使用する粒子の50重量%以上が2ないし3mmの粒子径を有することが好ましい。より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、最も好ましくは90重量%以上の粒子が2ないし3mmの粒子径を有する。セルロースアシレートの粒子形状は、なるべく球に近い形状を有することが好ましい。
【0017】
[溶媒]
本発明に用いられる溶媒としては、ハロゲン化炭化水素、エステル類、ケトン類、エーテル類などがあるが、特に限定されない。溶媒は、市販品の純度であれば、特に制限される要因はない。溶媒は、単独(100重量%)で使用しても良いし、炭素数1ないし6のアルコール、ケトン、エステル、エーテルを混合して使用するものでもよい。使用できる溶媒の例には、ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化メチレンなど)、エステル類(例えば、酢酸メチル、メチルホルメート、エチルアセテート、アミルアセテート、ブチルアセテートなど)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなど)、エーテル類(例えば、ジオキサン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル,メチル−t−ブチルエーテルなど)などが挙げられる。特に、本発明に用いられる溶媒として、ハロゲン化炭化水素を主成分にすると、前述したポリマーが溶解しやすくなるために好ましい。具体的には、ドープを調製する溶媒中の70〜95重量%がハロゲン化炭化水素であることが好ましい。
【0018】
[添加剤]
本発明で用いられる添加剤としては、可塑剤、紫外線吸収剤などがある。可塑剤としては、リン酸エステル系(例えば、トリフェニルホスフェート(以下、TPPと称する)、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート(以下、BDPと称する)、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェートなど)、フタル酸エステル系(例えば、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレートなど)、グリコール酸エステル系(例えば、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレートなど)及びその他の可塑剤を用いることができる。
【0019】
ドープには、紫外線吸収剤を添加することもできる。例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物及びその他の紫外線吸収剤を用いることができる。特に好ましい紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系化合物やベンゾフェノン系化合物である。
【0020】
さらにドープには、必要に応じて種々の添加剤、例えば、離型剤、剥離促進剤、フッ素系界面活性剤などをドープの調製前から調製後のいずれかの段階で添加してもよい。
【0021】
[ドープ調製方法]
図1に本発明に係るドープ調製方法に用いられるドープ調製ライン10を示す。ドープの調製方法は、始めに溶媒タンク11から必要な量の溶媒を溶解タンク12に送液する。溶媒タンク11には、前述した溶媒(混合溶媒を用いるときも以下の説明においては、単に溶媒と称する場合もある)が注入されている。この溶媒は、溶媒タンク11と溶解タンク12との間に取り付けられている溶媒タンク開閉バルブ13により、送液量を調整しながら送液される。
【0022】
次に、計量器14に仕込まれているポリマーを溶解タンク12に計量しながら送り込む。ポリマーは、前述した溶媒に対して15.0〜25.0重量%仕込むことが好ましく、これにより調製されたドープを製膜して得られるフイルムの品質が良好なものが得られる。しかしながら、本発明において溶媒に仕込むポリマー量は前述した範囲に限定されるものではない。なお、ポリマーにはTACを用いることが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0023】
さらに、可塑剤タンク15から可塑剤を溶解タンク12に送り込む。可塑剤タンク15と溶解タンク12との間には、可塑剤タンク開閉バルブ16が取りつけられており、必要量の可塑剤を溶解タンク12に送り込む。なお、可塑剤には、トリフェニルホスフェートが用いられることが好ましいが、これに限定されるものではない。また、図1では、可塑剤を溶媒に溶解させた溶液として、溶解タンク12に送り込んでいるが、本発明はこの方法に限定されない。可塑剤が常温で液体の場合には、その液体の状態で溶解タンク12に送り込むことも可能である。また、可塑剤が固体の場合には、計量器を用いて溶解タンク12に送り込むことも可能である。なお、本発明において溶解タンク12に送り込む可塑剤の量は、前述したポリマーに対して5.0〜15.0重量%であると、調製されたドープから製膜されたフイルムの可塑性が製品として最も好ましい柔軟性を持つものが得られる。しかしながら、本発明において溶解タンクに送り込む可塑剤の量は前述した範囲に限定されるものではない。
【0024】
また、前述した説明においては、溶解タンク12に仕込む順番が、溶媒、ポリマー、可塑剤の順であったが、本発明は必ずしもこの順に限定されるものではない。例えば、ポリマーを計量し、溶解タンク12に送り込んだ後に、好ましい量の溶媒を送液することも可能である。また、可塑剤は必ずしも溶解タンク12に予め送り込む必要はなく、後の工程でポリマーと溶媒との混合物(以下、これらの混合物もドープと称する場合がある)に、混合することもできる。また、溶解タンク12に可塑剤以外の前述した添加剤を送り込むことも可能である。
【0025】
溶解タンク12には、モータ17により回転する撹拌翼18が備えられている。撹拌翼18が回転することにより、溶解タンク12内に送り込まれていた溶媒、ポリマー、必要に応じて送り込まれていた可塑剤及びその他の添加剤を撹拌することで、溶媒にポリマーなどの溶質を粗溶解させる。粗溶解とは、溶質が完全に溶媒に溶解していない状態を意味している。以下の説明においてこの粗溶解した液を粗溶解液19と称する。なお、本発明において粗溶解液19を調製するために、溶解タンク12中で撹拌翼18により撹拌する時間は、30〜90分であることが好ましいが、この範囲に限定されるものではない。20分未満であると、ポリマーなどの溶質の溶解量があまりに少なすぎて、後述する加熱による溶解によっても完全に溶解することができず、ドープを調製できないおそれがあるからである。また、120分を超えて、溶解タンク12によりドープを調製すると、より短時間で良好な品質のドープを得るという本発明の目的が得られないからである。
【0026】
貯蔵タンク20に一旦粗溶解液19を送り込み、溶解タンク12内を空にして、粗溶解液を19を形成する工程を繰り返す連続バッチ式で行なうことが、コストの点から好ましい。貯蔵タンク20にも、モータ21で回転する撹拌翼22が備えられており、送り込まれた粗溶解液19を撹拌し、均一にする。貯蔵タンク20内の粗溶解液19は、粗ろ過フィルタ23を通り、ドープ調製に必要でないゴミなどの不純物が取り除かれることが好ましいが、粗ろ過フィルタ23は、必ずしも取り付けられている必要はない。貯蔵タンク20内の粗溶解液19は、ポンプ24により配管25を通り加熱器26に送液される。なお、本工程は、図示したものに限定されるものではない。
【0027】
ポンプ24から加熱器26へ粗溶解液19を送液する際に、配管25が保温あるいは加熱されていることが好ましい。粗溶解液19が配管25内を送液される際にも加熱されることで、粗溶解液19中の溶媒に溶解していないポリマーなどの溶質の溶解が進行するために、短時間でドープを調製することができる。
【0028】
次に、加熱器26により粗溶解液19を加熱することでフイルムの製膜に必要なポリマーなどの溶質が溶解してドープを調製することができる。加熱時間は5〜30分、加熱温度は60〜120℃であることが好ましいが、これら範囲に限定されるものではない。5分未満であると、ドープの調製が完全に行なわれないおそれが生じ、30分を超えて加熱しても、完全に必要な溶質成分が溶媒に溶解しているために時間の無駄であるとともに、調製されたドープの変質を招くおそれがあるからである。また、加熱温度も50℃未満であると、ドープの調製が完全に行なわれないおそれが生じ、120℃を超えると必要な溶質成分の変性を招くおそれがあるからである。
【0029】
加熱器26には、ドープを効率良く調製するために多管式熱交換器(シェル&チューブ方式)や2重管以上の管を備え加熱手段を有する静的混合撹拌器(スタチックミキサーとも称する)などのインラインミキサーを用いることが、ドープ調製時間を短縮するために好ましい。特に熱交換効率の観点から、スパイラル式熱交換器を用いることがより好ましい。スパイラル式熱交換器は、2枚の板を中心部から渦巻状に巻きあげ、2つの流路から構成されている。この構造は、プロセス液の流路断面積に対して、伝熱面積を広くとれるために、熱交換効率に極めて優れた機器である。また、加熱器26の材質は、耐食性の高いものを用いることが好ましく、具体的にはステンレス、チタン、ハステロイ(商品名)などから形成されたものを用いることがより好ましい。これにより、溶解タンク12の容量を変更することなく、ドープの量産のためのスピードアップが可能となる。
【0030】
加熱器26により調製されたドープを冷却器27に送り、ドープを構成している主要溶媒の沸点以下まで冷却することが、良好な品質のフイルムを製膜するためのドープを調製するために好ましい。一般には、ドープを構成している主要溶媒には塩化メチレン(メチレンクロライド)が用いられ、その場合は、ドープを30〜38℃の範囲まで冷却することが好ましい。しかしながら、本発明において、調製されたドープを冷却器27により冷却することは必ずしも行なう必要はない。
【0031】
なお、本発明において粗溶解液19からドープを調製する方法は、必ずしも前述した加熱器26により行なう必要はない。例えば、配管25を加熱して粗溶解液19を送液するだけで、ドープを調製できることも場合によっては可能である。または貯蔵タンク20で、撹拌翼22を急速回転することでドープを調製することも場合によっては可能である。これらのように粗溶解液19からドープを調製する方法は、必ずしも前述した加熱器26による加熱方法に限定されるものではない。
【0032】
以上説明したドープ調製方法において、調製されたドープ中に含まれているポリマーを100重量%とした場合に、前述した粗溶解液19中には、その50〜90重量%の範囲のポリマーを予め溶解させておくことが、良好な品質のドープを短時間に得るために好ましい方法である。しかしながら、本発明は、この数値範囲に限定されるものではない。
【0033】
前述した方法で調製されたドープは、ろ過フィルタ28を通すことにより製膜に不必要な不純物が除去される。すなわち、この不純物をろ過するろ過フィルタ28を通す直前のドープには、フイルム製膜に必要な成分が完全に溶解している必要がある。このときに、不溶解な溶質成分がドープ中に存在していると、ろ過フィルタ28で除去されてしまい、溶解タンク12に送り込んだ溶媒とポリマーなどの溶質との成分比が異なってしまい、目的とする成分比のドープが得られなくなるからである。なお、図1では、ろ過フィルタ28を4個並列に取り付けた例を図示したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。そして、ろ過フィルタ28を通過して、不純物が除去されたドープはポンプ29によりドープ用タンク37に送液され、均一なドープ38となる。
【0034】
また、ろ過フィルタ28を洗浄した後の廃液は、図示しない配管によりフィルタ洗浄後溶媒タンク41に送り込まれる。この廃液は、図示しない溶液処理装置により処理された後に、ポンプ42によりリサイクル溶液タンク43に送液される。このリサイクルされた溶媒は、ドープ調製用の溶媒として、溶解タンク12へ送り込まれて使用される。このリサイクルされた溶液には、溶媒に対して0.1〜25.0重量%のポリマーを含むことが均一なドープが調製されるために好ましい。また、このリサイクルされた溶液には、溶液中のポリマーに対して0.1〜20.0重量%の可塑剤を含むことが好ましい。
【0035】
なお、図では省略したが、ろ過フィルタ28を切り替える前に、新たに用いるフィルタに予め調製されたドープを流しておくことが、ドープ調製ライン10で連続運転するためにより好ましい操作方法である。
【0036】
[溶液製膜方法]
図2に示すようにフイルム製膜装置50は、バンドゾーン51と乾燥ゾーン52とに分けられる。前述したドープ38が仕込まれているドープ用タンク37は、ポンプ53とフィルタ54とを介してフイルム製膜装置50に接続している。また、ドープ用タンク37には、モータ55により回転する撹拌翼56が取り付けられ、ドープ38を常に均一にしている。さらに、ドープ38を調製する溶媒には、市販品の溶媒を用いることもできるが、フイルム製膜装置50から回収された溶媒を混合して使用することができる。
【0037】
バンドゾーン51には、支持ドラム57、58に掛け渡された流延バンド59が設けられており、この流延バンド59は、図示しない駆動装置により回転する。流延バンド59の上には、流延ダイ60が設けられている。ドープ38は、ドープ用タンク37からポンプ53により送液され、フィルタ54で不純物が除去された後に流延ダイ60に送られる。流延ダイ60は、ドープ38を流延バンド59上に流延する。ドープ38は流延バンド59で搬送されながら自己支持性を有するまで徐々に乾燥し、剥ぎ取りローラ61によって流延バンド59から剥ぎ取られフイルム62が形成される。
【0038】
フイルム62は、テンタ63により搬送されながら乾燥される。なお、この際に少なくとも一軸以上が所定の幅に引き伸ばされることが好ましい。また、図2では、無端支持体である流延バンド59上にドープ38を流延したが、本発明は図示した形態に限定されずに、回転ドラムに流延する溶液製膜方法にも適用できる。
【0039】
テンタ63から乾燥ゾーン52に送られたフイルム62は、乾燥ゾーン52内で、複数のローラ64に巻き掛けられて乾燥する。乾燥後のフイルム62は、巻き取り機65に巻き取られる。乾燥ゾーン52内の温度は、50〜150℃の範囲に制御されていることが、フイルム62の均一な乾燥のために好ましい。
【0040】
なお、図2では、単層の流延ダイ60を用いた溶液製膜方法を示した。しかしながら、本発明は、その他の溶液製膜方法にも適用可能である。例えば、図3には示すようなマルチマニホールドを備えた流延ダイ70による共流延による溶液製膜方法についても適用することができる。この流延ダイ70は、複数(図3では、3個)のマニホールドが設けられているマルチマニホールドである。マニホールド71、72、73に、それぞれ前述したドープ調製方法により調製された裏面層用ドープ、中間層用ドープ、表面層用ドープが注入されており、流延ダイ70の内部でそれぞれのドープを合流させた後に、流延リボン74を流延バンド75上に流延してフイルムを形成する。なお、本発明において、共流延する際の積層するドープの層数は、図示した3層に限定されるものではない。
【0041】
図4には、本発明を逐次的に流延(逐次流延)する溶液製膜方法に適用した例の概略の一部を示す。本方法では、バンドゾーン内に備えられた支持ドラム80、81に掛け渡された流延バンド82が設けられており、この流延バンド82は、図示しない駆動装置により回転する。流延バンド82の上には、2個の流延ダイ83、84が配置されている。各流延ダイ83、84からは、前述したドープ調製方法によりそれぞれ調製された裏面層用ドープ、表面層用ドープが流延され、フイルムが形成される。なお、本発明において、逐次流延による製膜は図示した2個の流延ダイを用いた実施形態に限定されず、3個以上の流延ダイを流延バンド82上に配置したものでも良い。
【0042】
前述したいずれかの溶液製膜方法により製膜されたフイルムのRth(レターデーション)が1〜200nmの範囲であることが、フイルムを後述する製品に使用するために好ましい。
【0043】
前述した溶液製膜方法で製膜されたフイルムは、偏光板保護膜として用いることができる。この偏光板保護膜をポリビニルアルコールなどから形成された偏光膜の両面に貼付することで偏光板を形成することができる。さらに、フイルム上に光学補償シートを貼付した光学補償フイルム、防眩層をフイルム上に積層させた反射防止膜などの光機能製膜として用いることもできる。これら製品から、液晶表示装置の一部を構成することも可能である。
【0044】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0045】
[実施例]
ドープの調製は、図1に示したドープ調製ラインを用いて行なった。ドープ調製用の溶媒には、ハロゲン化炭化水素である塩化メチレンと、アルコール混合液(メタノール:n−ブタノール=34:1の混合比)とを83:17に混合した混合溶媒を溶解タンク12に送液した。この混合溶媒に対して、ポリマーであるセルローストリアセテート(酢化度60%)20重量%を計量器14により溶解タンク12送り込んだ。さらに、セルローストリアセテートに対して11.0重量%の可塑剤であるTPPとBDPの混合物(重量混合比;TPP:BDP=2:1)を溶解タンク12に送り込んだ。これら混合物を出力45kWのモータ17により撹拌翼18を80rpmの速さで30分間撹拌して粗溶解液19を作成して、貯蔵タンク20に貯蔵した後に、加熱器26に送液して85℃までインライン昇温し、10分間保持した。得られた溶液を目視で確認したところ、ポリマーの不溶解物は確認されなかった。この溶液をろ過フィルタ28に通し、原料に含まれていた不純物を除去して、ドープ38を得た。
【0046】
次に、前述した方法で得られたドープ38から、図2に示したフイルム製膜装置50を用いてフイルム62の製膜を行なった。製膜は、ドープ38を50℃で流延ダイ60から流延バンド59上に流延した。流延は、乾燥後のフイルム62の厚みが80μmになるように行なった。流延バンド59上で自己支持性を有するまで乾燥した後に、剥ぎ取りローラ61によりフイルム62を剥ぎ取り、テンタ63で10分間搬送しながら乾燥した。さらに、乾燥ゾーン52でフイルム62を130℃、30分間乾燥して、巻き取り機65で巻き取った。得られたフイルム62のレターデーション(Rth)は、エリプソメーター(偏光解析計)を用いて、波長632.8nmにおける値を測定したところ、40nmであり、光学異方性に優れたフイルムが得られたことが分かった。
【0047】
[比較例]
実施例と同じ組成の混合物を図1に示した溶解タンク12により溶解させた。出力45kWのモータ17により撹拌翼18を80rpmで回転させて、混合物を撹拌したところ、ポリマーが完全に溶解するまでに5時間かかった。
【0048】
以上説明したように、本発明に係るドープ調製方法によりドープを調製すると、調製時間は1時間未満であった。しかしながら、従来の撹拌のみによりドープを調製すると、5時間もの時間が必要であった。
【0049】
【発明の効果】
本発明のドープ調製方法によれば、ポリマーを溶媒に溶解させてドープを調製する方法において、前記ポリマーを溶媒に粗溶解させる第1の工程と、前記第1の工程で粗溶解させた液を送液しながら溶解を促進させて前記ドープを調製する第2の工程とを含み、第1の工程では、ポリマーを粗溶解させた粗溶解液を調製するに十分な時間で工程を終了させ、その後に第2の工程で溶解を促進させることにより、ドープを得ることができる。これにより、溶解タンクの容量を小さくでき、それに伴って撹拌翼の動力等も小さくできる。そして、そのような溶解タンクを用いても、ろ過フィルタまでにゲル状部分も完全に溶解した、ドープを調製できる。
【0050】
本発明の溶液製膜方法によれば、本発明のドープ調製方法により得られたドープを流延して、フイルムを製膜すれば、光学異方性に優れたフイルムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドープ調製方法を実施するために用いられる装置の概略図である。
【図2】本発明に係る溶液製膜方法を実施するために用いられる装置の概略図である。
【図3】本発明に係る溶液製膜方法を実施するために用いられる他の装置の要部概略図である。
【図4】本発明に係る溶液製膜方法を実施するために用いられる他の装置の要部概略図である。
【符号の説明】
10 ドープ調製ライン
12 溶解タンク
17 モータ
18 撹拌翼
19 粗溶解液
25 配管
26 加熱器
28 ろ過フィルタ
37 ドープ用タンク
38 ドープ
50 フイルム製膜装置
62 フイルム
70 共流延ダイ
83、84 流延ダイ
Claims (3)
- セルローストリアセテートを溶媒に溶解させてドープを調製する方法において、
攪拌翼を有するタンクで前記セルローストリアセテートと前記溶媒との混合物を撹拌して、前記セルローストリアセテートのうち50〜90重量%が前記溶媒に溶解した粗溶解液をつくる第1の工程と、
前記粗溶解液を送液しながら加熱することにより前記セルローストリアセテートの溶解を促進させて前記ドープを調製する第2の工程と、
を有することを特徴とするドープ調製方法。 - 前記第2工程の後に、
前記ドープを冷却する冷却工程を有することを特徴とする請求項1記載のドープ調製方法。 - 前記第2工程の後に、
前記ドープ中に含まれている不溶解物を除去する不溶解物除去工程を有することを特徴とする請求項1または2記載のドープ調製方法。
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