JP3786723B2 - 編成管状物品の結合方法と装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、編製された(又はニッテッド)管状物品の編製完了後直ちに、たとえば靴下のつま先の結合のような該物品の二つの端部の結合を行う方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
靴下が1基または2基のニードルシリンダーをもつ丸編み機によって製造され、編製は弾力性のあるへりから始まり後で適当な縫製−結合機(seamer−linkermachine)によって閉じられるように、開いたままになっているつま先側で終ることは公知である。さらに詳細には、靴下のつま先に必要なランク(rank)の形成後、いわゆる糸がかからない(unthreading)端部の多数のむだなランク、通常1cmの高さの削り落されたニットのランクが、つま先の縫い合せ中の伝線をさけるために形成される。使用される装置の型式に依存して、靴下は製造される:a)次から次へと。この場合は、つま先の最後の糸のかからないランクは抵抗性があり、滑らかでよく見える糸により次のくつ下の弾力性のへりの最初のランクに結合される。該糸は、弾力性へり用以外の供給ユニットによって動かされかつつま先の縫い合せに先立ってあるくつ下を他のくつ下と分離するために手で除去される。
【0003】
b)或るものが他と分離されて、この処理工程は、製造されたくつ下の自動装置を備えた単一または二重のシリンダー丸編み機において大部分使用される。
【0004】
その後、各くつ下は反対側の縫合せができるようにするために、内側が外側になるようにひっくり返される必要がある。ついで、つま先は、前記のむだな端部を除去しかつ足の裏側の最後のセミランクのステッチをかかとの最後のセミランクのステッチと一緒に縫合することによって閉じられる。
【0005】
しかしながら、くつ下製造機のライン外でくつ下のつま先を縫うことは、主として編製の完了後およびつま先の縫い合せの前に行われるべき多くの中間作業によって時間とコストの上昇をもたらすものであり、その中間作業の中には、たとえば、くつ下の取除きと色と寸法に応じて選択される該当くつ下貯蔵所への移送が含まれる。以上述べて来たところにおいては、すべて、事実上、これらの作業を行いかつ監督する技術的に優れた工員に依存し、かつ、装置を位置させ、くつ下を選択的に貯蔵するのに充分大きな構内を設けることを意味している。しかも、このようにして形成されたくつ下は多くの場合、くつ下の製造中および後続のむだな端部の除去中に廃棄される糸の量は著しく多く、このため、関連費用は経済的に有効でなくかつ従来の製造プラントの歩留りに非常に有害である。
【0006】
イタリア特許出願No.FI92A194は、シリンダー1基の丸編み機により、弾力性のあるへりから始まり開いたままになっているつま先側で終ることにより、編製された管状物品を製造する工程からなる。編製された管状物品、、特にくつ下の二つの前縁を縫合する方法を開示しており、この方法は、さらに、以下のような作業工程からなる:−予じめ定められた数の第1セミランクのニードル(針)を、それぞれのステッチと共に予じめ定められた水準まで上昇させる(セミランクという用語は、物品のつま先の端部に属する複数の近接ステッチを指す);
−予じめ定められた数の第2セミランクのニードルをそれぞれのステッチと共に、第1セミランクのそれらと同じ水準まで上昇させる;
−第1セミランクのステッチを除去し、対応するニードルを下げ、かつ該ステッチをニードルシリンダーの水平な直径方向の軸のまわりに180°反転させることによって移行させ、それによってこのように反転した各ステッチは第2セミランクの関連ニードルに適合するようになる;
−第1セミランクのステッチを関連する移送手段から解放しかつこのように重ね合されたステッチの対を、それらを結合するのに適当な水準に動かす;
−ステッチの対を、連続性を解消することなく、物品の編製に使用する糸と共に供給することによって段階的に結合ニードルをこのように配置されたステッチの対の中に挿入するようにニードルシリンダーを間欠的に回転し、ついでかぎで引掛けた単純な鎖ステッチを形成するように糸を除去する。
【0007】
同じ文献が上記の方法を実施するための装置を開示しており、該装置は、−形成中に物品のつま先のステッチの第1および第2セミランクの予じめ決められた数のニードルを垂直に動かすカム手段であって、該カム手段は、丸編み機の編製カムが非作動状態にあるとき、作動状態にあり、その逆に作動状態にあるとき、非作動状態になるものであり;
−上記第1セミランクのステッチを除去しかつそれらを、各ステッチのための一対のスパイクおよび半円形のセクターの対応スロット内にそれぞれ摺動的に格納された少なくとも対応する開放栓とそれぞれの閉基栓と共に、ニードルシリンダーの水平な直径方向の軸のまわりに180°反転させる手段であって:該セクターは、丸編み機のシンカーの上方位置においてニードルシリンダーの水平な直径方向の軸のまわりの二方向に180°で配置されるように装架されており;−セクターをロックする位置および関連する解放する位置の二つの位置の間ではあるが、一定の予じめ設定された空間的な場所内を摺動する半径方向のシャッターと共に、上記半円状のセクターをニードルシリンダーに固定する手段;−ニードルシリンダーと共に上記半円状セクターの水平回転の間にシンカーハウジングをロックするフォーク手段であって、該フォーク手段は上記半円状セクターの支持体に固定されている対応カム手段によって駆動されるものである;−結合ひげつきニードル(linkingbearded needle)によって第2セミランクのニードル上に負荷されている一対になっておりかつ重ね合されたステッチを、上記ニードルと作動上共働されかつステッチに関連してニードルの反対側上に位置するかぎ針編み製品および織物を圧縮しかつ連結作業中に連結姿勢にあるステッチを保持するためのホイールまたはスキッドと連結する手段;からなる上記のすべての手段はニードルシリンダーの頂部と側道に配置されている。
【0008】
上記の操作方法は、良い品質の最終製品を提供することを可能にするものではあるが、編製ニードルを挿入されたままにしておく必要性を含み、その同じニードルが結合作業中に物品のステッチを、縫い目ステッチを構成するタックループの内側に保持し、それによって、物品の端部を結合するかぎ留め線が少し拡張する。上記端部を縫うための杼口(shed)は、より緻密でより弾力性のある縫目を形成し、したがって、より高い品質の製品を得るために必要とされるよりも小さくならないように、編物製品(knittingone)と同様な結果を生じさせる。しかも、公知の方法を実施する装置は、特に丸編機の編製ヘッドに対応して配置された多数の部品との関連で非常に構造的に複雑である。このことは、とりわけ、該装置を物品を製造する丸編み機と統合(integration)および整合(coordination)するために厳密な手順を準備する必要があることを意味するものであり、同様に低水準のモジュラリティ(modularity)、すなわち、編製かぎ留めおよび/または最終かぎ留めに関する限り、製品の品質を改善することができる部品をさらに付加し、さらに、結合器具の個々の構成部材へのアクセスを大幅に制限する、実質的に低い可能性を意味している。これまで述べて来た事柄はすべて、単純化および/または丸編み機および/またはつま先を結合する同様な装置の組立ておよび/または維持のための費用を犠牲にしている。しかも、物品の編製用丸編み機は、建築技術的、機構学的および作業上の観点からすれば、上述のつま先−閉鎖方法を実施するために設けられた手段の特別な配置に極めて好適なものでなければならない。現在知られている種々の丸編み機を区別する数多くの構造的かつ機能的差異の観点から、これは、関与する編み機の特定な要求に合致するように設計されなければならない装置の互換性の程度が制限されることによる欠点を表わしている。
【0009】
【発明の目的および概要】
編製管状物品の端部を結合する従来の操作工程から生ずる欠陥を克服し、そしてそのための方法および自動的装置を提供するのが、本発明の主目的である。本発明によって、優れた品質の最終製品が得られ、そして同時に該結合装置および丸編み機の構造および維持に関して有意義な機能的単純化が達成される。
【0010】
上記の成果達成するため、本発明に係る方法は、弾力性のへりから始まって、開いたままのつま先の側部を仕上げるまで、靴下等の編製管状物品を丸編み機によって製造する工程と、第1セミランクの最後に形成するステッチを、第2のセミランクのステッチの編み針に、針シリンダーの直径方向軸a−aの周りに180°反転させることにより移送して、第1セミランク及び第2セミランクの対のステッチが第2セミランクの編み針上に位置するように該対のステッチを配置する工程とを含む方法を採用し、そして更に下記の工程を含む:
【0011】
−丸編み機のシンカーを開いた状態で、第2セミランクの編み針を下降させて、第1および第2のセミランクのステッチを該丸編み機のシンカーの先端の位置よりも下のレベルに動かす工程;
−シンカーを閉じた状態で、第2セミランクの編み針を上昇させて、対応する第1および第2のセミランクのステッチの対が関連する編み針のステムに関して所定の位置に該シンカーによって保持されるようにする工程;
−すべての対のステッチが第1セミランクの移送手段の作業位置に達するまで、第2セミランクの編み針を更に上昇させて、該ステッチが該移送手段に保持されるようにする工程;
−第2セミランクの編み針を下降させて、該移送手段から該第1および第2のセミランクのステッチを取外しそして該編製管状物品を編み針から解放させる工程;
−このように保持されたステッチを有する編製管状物品を移送して、該編製管状物品を針シリンダーから所定の距離に配置する;
−このようにして移送したステッチを、所望の目拾い精度に従って選定されそして変化し得る円状ピッチにて、該ステッチが等角度距離となるように配置する工程;
−このように配置されたステッチを物品つま先結合用針を用いて結合し、これによって鎖を形成しそして該目拾いを形成して、一または二以上の鎖−閉鎖用結び目を作る工程;
−該結合糸を切断する;
−第1および第2のセミランクのこのようにして結合された対のステッチを開放して、完成物品を下ろす工程。
【0012】
ステッチは、ラッチ針に取付けられそしてその針のひげ状フックと完全に開いた状態のラッチの自由端部との間のレベルにある時、保持位置にあるように意図されることを指摘するのが有用であろう。
【0013】
本発明によれば、鎖−閉鎖用結び目を施した後に、結合糸、即ち目拾いをなすための糸、の末端を編製管状物品の内部に挿入するのが好ましい。更に結合糸は、連続性を損うことなく物品の編製用に使用された糸と同じ糸であるか、或いは編製糸供給用のリール以外の対応するリールで供給される別の糸のいずれであってもよい。
【0014】
上記の方法を実施するための装置は、下記の手段を含む:
−第1および第2のセミランクのステッチの所定の数の編み針を夫々上昇および下降させる作動用のカム手段;ここで該カム手段は、丸編み機の編製カムが非作動状態にある時は作動状態にあり、そしてその逆でもある;
−該第1セミランクのステッチを除去しそして該針シリンダーの直径方向軸の周りに180°反転させ、その上、対応する対のステッチを第2セミランクの編み針から除去するための移送手段であって、各ステッチ(対応する対のステッチ)用の一対のスパイクおよび対応する開口部を閉鎖するための少なくとも一つの閉鎖用栓体を有する該移送手段;ここで該閉鎖用栓体は半円状セクターの対応するスロット内にスライド可能に収納されており;該半円状セクターは、針シリンダーの直径方向軸の周りに両方向に180°の角度方向往復運動をするように回転可能に取付けられており;該半円状セクターは丸編み機のシンカーの上に位置してそして物品を編製ステーションから物品つま先の結合ステーションへ移送する部材に支持されている;
−編製ステーションに対応して配置された、該スパイクと振動する半円状セクター内の対応するスロット内の夫々の閉鎖用栓体を駆動するためのカム手段;
−針シリンダーの直径方向軸の周りに半円状セクターを二方向に180°反転させるためのカム手段;
−丸編み機のシンカーハウジングを所定の且つ一定の角度位置に保持するためのカム手段;
−該半円状セクターを支持する部材を編製ステーションから物品つま先結合用ステーションへ移送する作動を行う空気圧シリンダー;
−編製ステーションに対応して、該スパイクおよび夫々の閉鎖用栓体を、ステッチを結合するため予めセットする工程および完成製品を解放する工程の間、駆動するためのカム手段;
−対応する対のステッチの縫い合せ−結合を行いそして該縫い合せ−結合線を閉じるための結び目を作るための縫製−結合機;
−縫製−結合糸を最終的に切断するための手段;
−結合糸の切断後、該糸の末端部を保持する手段。
【0015】
本発明によると、結合糸の末端又は尾部を編製管状物品の内部に挿入して該編製管状物品と合体させる手段を設けるのが有利である。
【0016】
【発明の効果】
本発明から得られる利点は本質的には以下にある。(1)編製管状物品のつま先の閉鎖を、該編製管状物品の丸編み機の直ぐ下流で完全に自動的な方法で行うことができるので、製造時間およびコストを著しく低減できる。(2)編製管状物品のつま先を閉じる伝統的方法のいくつかの工程−例えば糸抜き(unthreading)およびそれに関連する廃棄物質の形成、該編製管状物品の丸編み機からストッキング貯蔵所又は縫製−結合機への移動、ストッキングの裏返し、つま先縫製およびそれに続くつま先の裏返し−が完全に除かれる。(3)編製管状物品端部の結合を編製ステーションの外で行いそして結合手段を該編製ステーションから所定の距離の位置に置くことができ、しかも単一の製造ユニットを与えることができる。(4)編製ステーションの手段および結合ステーションの手段、並びに該ステーションの一方から他方へ物品を移送するための手段に非常に近く接近することができるので、製造ユニットの組立の際、およびメンテナンスや種々の作動手段の調整の段階で特に有利である。(5)一つの編製管状物品の結合中に、次の編製管状物品の編製を同時に操作することができ、このことは丸編み機滞留時間を著しく減少させ、そして完成製品の生産高を増加させる。(6)上記の結合を編製管状物品の編製に用いた糸を使用して、連続性を損うことなく行えるので、周期的な目拾いの“開始”、即ち、目拾いの初めのステッチの形成、およびいわゆる結合糸の尾部の存在を回避することができる。(7)編製物品を作るのに適したあらゆるステッチ、例えば優れた弾力性を有し且つ市販の殆んどの糸を用いることができる“プレーン鎖”ステッチ、を用いて上記の結合を行うことができる。(8)靴下のつま先の閉鎖を、従来のタイプの他に“魚の口”又は“さめの口”のような種々のタイプの輪郭の縫目を用いて行うことができる。(9)上記の結合を、図82に示すように、単にかかとに対して物品の一方の側面又は他方の側面に織物のポケットを設けることにより、靴下の裏側又は底のいずれかの側で行うことができる。(10)つま先の結合が完了すると、物品はその最終の表側が外の状態になる。(11)完成製品は美感および機能の両方の観点から、最高の品質である。何故なら、縫い目も編まれそして縫い目はつま先の二つの端部を厚さが増大することなく結合するからである。(12)本発明による装置は長期間の使用後でも高い信頼性を有する。(13)従来の丸編み機に、基本的な機能および構成構造を大きく変更することなく、本願の装置を取付けることができる。
【0017】
【発明の詳しい記述】
基本的構造にもどりそして添付図面を参照する。編製管状物品の二端部を結合する方法そして特に靴下のつま先を閉じる方法が提供される。該方法は、単一シリンダーの丸編み機によって、弾力性のへりから始めて開いたままのつま先の側部を仕上げるまで、編製管状物品をはじめに製造する工程を含み、そしてその後に更に下記の工程を含む:
−図39に示すように、最後に形成するステッチの第1セミランクxの所定数の編み針3を、対応するステッチ8が次の除去工程に適当なレベルに達するまで持上げる工程;
−図42に示すように、最後に形成するステッチの第2セミランクyの所定数の編み針30を、対応するステッチ80がシンカー6の先端60のレベルよりも僅かに上のレベルに達するまで持上げる工程;
−図46に示すように、該第1セミランクxの持上げたステッチ8を対応する移送手段によって取除き、そして対応する編み針3を下降させる工程;
−このようにして取除いたステッチ8を直径方向軸a−aのまわりに該半円状セクター4の針シリンダー1を180°反転させて移送し、反転させた各ステッチを該第2セミランクyの対応する編み針30に適応させる工程;
−図47〜図49に示すように、該第2セミランクyのステッチ80と共に該編み針30を持上げ、その上に第1セミランクxの移送されたステッチ8も、該ステッチを相応する移送手段から開放して、供給する工程;そしてその後に、
−図50に示すように、該丸編み機のシンカー6を開放して第2セミランクyの編み針30をシンカー6の先端60のレベルよりも低いレベルまで下降させ、第1および第2のセミランクのステッチ8,80を動かして保持位置に配置する工程;
−移送手段を該軸a−aのまわりに前回と反対方向に180°回転させて対応する最初の位置にもどして、該ステッチ8を移送する工程;
−該移送手段を、針シリンダー1に関して該針シリンダーの軸のまわりに180°回転させて、第2セミランクyの編み針30に対応させて配置する工程;
−該シンカー6を閉じて第2セミランクの編み針30を持上げて、第1および第2のセミランクの相応する対のステッチ8,80を該シンカー6によって、関連する編み針30のステムに関して所定の位置に保持させる工程;
−図54〜図56に示すように、該シンカー6を開いて、各対のステッチ8,80が第1セミランクのステッチ8の取外しおよび移送用の移送手段の操作レベルに達するまで第2セミランクyの編み針30を更に持上げて、該対のステッチ8,80が該手段によって取はずしされるようにする工程;
−図57に示すように、第2セミランクyの編み針30を下降させ、該移送手段によって該対のステッチ8,80が取はずされ、従って第2セミランクの編み針30から該編製管状物品が完全に除去されるようにする工程;
−丸編み機から取出されそしてステッチ8,80を有する編製管状物品を、縦軸b−bのまわりに所定の角度に回転させて移送し、結合ステーションRの針シリンダー1から所定の距離に該編製管状物品を配置する工程;
−結合される該物品のセミランクx,yに関して関係する取外しおよび移送用の移送手段を求心方向に動かして、所望の目拾い精度に従って設定された一定の角距離および円形状ピッチだけ離して、移送された編製管状物品のステッチ8,80を配置する工程;
−図66に示すように、結合糸Fを使用して鎖を形成しそして一または二以上の鎖閉鎖結び目を形成して、該取外しおよび移送用の移送手段によって配置および保持された相応する対のステッチ8,80を結合する工程;
−該結合糸Fを切断する工程;
−第1および第2のセミランクのこのようにして結合された対のステッチ8,80を開放し、そして仕上げした最終製品を取出す工程。
【0018】
本発明において編製機Tから結合ステーションRへの物品移送の終期に、ステッチ8,80の取はずし手段を該手段が相応する駆動手段によって作動されるレベルに配置させる構成手段が有利である。これによって、該ステッチ8,80を所望の位置に配置しそして結合操作後に該ステッチを開放することが容易となる。
【0019】
更に本発明において、鎖閉鎖結び目の形成後そして仕上げ製品の開放前に、結合糸Fの尾部を該物品内に挿入する構成手段が有利である。
【0020】
添付図面の図90および図91のように物品の編製の終了時に、該丸編み機の編製用ヘッドから離すようにプレート37を動かす構成手段が有利である。
【0021】
図8および図9に示すように、編製ステーションTから結合ステーションRまで物品を移送する工程中に、編製時に針シリンダー内に操作される編製管状物品の吸引を解除しそして相応する吸引ホース100を所定のレベルまで持上げる構成手段が、該編製管状物品を保護しそしてシンカー6等の機械部材との該編製管状物品の付着を防止するのに有利である。
【0022】
図19に示すように、編製管状物品の目拾いの形成をする結合工程中に、該結合工程中に該編製管状物品を伸長させるために、該編製管状物品と同軸な対応する吸引ホース92によって空気の下方向の吸引を実施する構成手段が有利である。
【0023】
更に、図5〜図7及び図18,図19に示すように、該結合工程中に連結される個々の対のステッチ8,80中に、二つのステッチ8,80の共通軸の方向の角度にて物品つま先結合用針9を挿入する手段が提供される。このようにして、目拾いしたステッチおよび鎖閉鎖結び目を形成する物品つま先結合用針9と協力するクロケット14および鎖ガイド10の配置が容易となる。
【0024】
また結合用の糸Fは、図66〜図76に示すように、物品の編製に使用されるものと同じであることが有利である。あるいは該結合糸Fは、編製用に提供されるものとは別のリールから供給されてもよい。
【0025】
本発明の他の態様において図19および図20のように、目拾いスパイン91の半円状フロントによって同じステッチの結合を行なう前にその上に該ステッチ8,80を乗せるために、連結されるステッチ8,80を取はずす際に物品の端部の結合が実施される。目拾いを形成するためにこのように達成された結合操作によって、従来法に得られたものと同品質の成果が確保される。この工程中に、吸引ホース92を持上げる構成手段が提供される。これによって結合工程中の該物品の伸長が確保され、該物品が最も適当な状態にて取扱われそして該目拾いスパイン91のフロント部からステッチ8,80が抜糸されない事故が防止される。目拾いの終了時に、該吸引ホース92を降下させて仕上げ製品を取り出す構成手段が提供される。
【0026】
更に図58から図65までに示すように本発明の方法の他の態様において、図66〜図76に示すように、第1セミランクxのステッチ8の移送後そして該物品を編製ステーションから結合ステーションに移送する前に、第1セミランクxのステッチ8を第2セミランクyのステッチ80中に挿入する操作が提供される。詳しくは、第2セミランクの編み針30によってステッチ8を捕えた後に、下記の工程が提供される:
−個々の移送手段からステッチ8を開放する;
−第2セミランクの編み針30を持上げて、第1セミランクの各ステッチ8を対応する編み針30の首部上の位置に保持させ、そして第2セミランクの各ステッチ80を不載置の位置、すなわち関係する編み針30の開いたラッチの開放端の下方に該移送手段によって配置させる;
−該移送手段を移動させる;
−シンカー6を開いて第2セミランクの編み針30をステッチを形成するレベルまで下降させ、このようにして個々の編み針30から取りはずされた第2セミランクの対応するステッチ80中に第1セミランクの各ステッチ8を挿入させる;
−図2及び図12に示すように、第1セミランクのステッチを取はずしそして移送する手段を針シリンダー1の軸a−aのまわりに前回と反対方向に180°回転させて最初のかく位置にもどす;
−該移送手段を、針シリンダー1に関して該針シリンダー1の軸のまわりに180°回転させて、第2セミランクの編み針30に対応させて配置する;
−該シンカー6を閉じて第2セミランクの編み針30を持上げ、第1セミランクの相応するステッチ8を該シンカー6によって該編み針のステムに関して所定の位置に保持する;
−該シンカー6を開いて、相当するすべてのステッチ8が該取はずし移送用手段の操作レベルに達しそして該手段によって保持されるまで、第2セミランクの編み針30を更に持上げる;
−第2セミランクの編み針30を下降させ、該編製管状物品を編み針30から開放する。
【0027】
該編製管状物品の編製の終了時に、該丸編み機の編製用ヘッドから離れるようにプレートを動かす工程が提供される。
【0028】
上記の方法を実施する装置は、下記の手段を含む:
−図17に示すように、第1および第2のセミランクのステッチ8,80の所定の数の編み針3,30を夫々上昇および下降させる作動用のカム手段31,32;ここで該手段は、丸編み機の編製カムが非作動状態にある時は作動状態にあり、そしてその逆でもある;
−該第1セミランクxのステッチ8を除去しそして該編み針3,30の針シリンダー1の直径方向軸a−aの周りに180°反転させるための手段であって、(1)各ステッチ8用の一対のスパイク2と、(2)半円状セクター4の対応する放射状スロット内にスライド可能に収納された、少なくとも一つの対応する開口部および夫々の閉鎖用栓体20と、を備えた上記の手段:ここで該半円状セクター4は、編み針3,30の針シリンダー1の直径方向軸a−aの周りに両方向に180°の角度方向往復運動をするように回転可能に取付けられており、該針シリンダー1は丸編み機のシンカー6の上にありそして水平な冠状体5により支持されており、該冠状体5は、垂直軸b−bの周りに回転しそして二つの位置の間を垂直方向に振動する水平アーム51に取付けられており、下方の該位置Aは該冠状体5を該丸編み機の編製ヘッドと結合ステーションRの手段とに係合させるための位置であり、そして上方の位置Bは該冠状体5を外して、これを作動ステーションから別のステーションに移動させるための位置であり、そして該冠状体5は該物品のつま先の結合中に、歯付きベルト50およびリング状ギア65,66から成る伝達手段又は類似の器具により、針シリンダー1の軸に直交する面内を回転することができ、該ギアは対応する駆動部材56に係合されており、これにより、結合操作中に結合すべきステッチ8,80を、対応する結合手段に関して適切に移動させることができ;また該冠状体5には伝動機と係合および離合可能な部材が設備され、これによって結合操作中に相当する結合手段に関して連結されるステッチ8,80を適当に動かすことが可能となる;
−針シリンダー1の直径方向軸a−aの周りに半円状セクター4を二方向に180°反転させるためのカム手段7;
−図10に示すように、上記スパイク2および夫々の閉鎖用栓体20を物品編製ステーションT内で動かすための駆動カム手段201;
−図2に示すように、上記水平アーム51の水平方向回転を空気圧シリンダー67により作動するための手段;ここで該空気圧シリンダー67のステムは、該水平アーム51を支持するカラム52の下方基部に固定されたレバー68に連結された自由端部を有し、該カラム52は軸b−bを有する空気圧シリンダー67のステムから成り、該物品を編製ステーションTから結合ステーションRに移送する間、該水平アーム51を該カラム52の軸b−bの周りに回転させ、そして該冠状体5の該丸編み機の編製ヘッド又は結合ステーションRの作動手段への係合/解除の間、該水平アーム51を該軸b−bに沿って垂直移動させる;
−初期の物品結合段階の直後に、該冠状体5を編み針3,30の針シリンダー1に取付けて回転させるための手段であって、該手段は、該冠状体5に取付けられ且つ二つの位置の間を角度方向に振動する垂直ピボット53を有し、該二つの位置の一方は該冠状体を針シリンダー1に取付けられたブロック部材73に結合するための位置であり、そして他方の位置は該冠状体5を該丸編み機の静止プレート200に結合して、該冠状体を所定の角度位置に停止させるための位置である;
−該丸編み機のシンカーハウジング11を固定された所定の角度位置に保持するための手段であって、該手段は支持体109に取付けられたピボット111の周りに自由に振動可能なカム110を有し、その針シリンダー1に対する角度位置は可変でありそして該支持体は該丸編み機の固定された静止プレート200上に設けられている;ここで該カム110は、二つの対応するアークの外周に沿って延びた曲線で囲まれた二つの溝112を有し、該溝112の各々は、シンカーハウジンク11に取付けられた対応するピン113用のガイド部材を形成することができる;該操作の初期段階において垂直ピボット53に近いピン113は、相応する溝112内にありすなわちカム110と係合しており;針シリンダー1に取付けられた冠状体5が回転すると、垂直ピボット53はカム110の側部を動きそしてカムを回転させ;これによってカム110に係合されているピン113が離合されそして他のピン113を他の溝112に挿入させ;冠状体5を更に回転させると、垂直ピボット53はカム110の回転を逆転させて第1のピン113を関連する溝112中に挿入させそしてカム110が作動にセットされる前の状態に復帰する;このようにして冠状体5の回転中に、少なくも1個のピン113がカム110と係合しそしてシンカーハウジング11は支持体109とすなわち丸編み機の静止プレート200に常時取付けられる;
−図7に示すように、物品のつま先の結合を実施する前にスパイク2と対応する閉鎖用栓体20とを駆動するカム手段59;
−図7に示すように、完成物品の解放工程時に、閉鎖用栓体20を開放作動するためのカム手段58;
−図7に示すように、対の対応するステッチ8,80の目拾い結合を形成するための縫製−結合機130;該縫製−結合機は、針シリンダー1から予めセットされた距離、即ち結合ステーションRの所定の位置、に配置されている;
−図68〜図70などに示すように、結合糸Fを最終的に切断しそして供給リールから供給された糸F1の端部を保持するための切断保持手段95,96,97。
【0029】
図1から図4に示すように、上記の半円状セクター4を反転するためのカム手段7が、冠状体5を支持する水平アーム51により支えられた対応する空気圧シリンダー70により作動される。反対に作用するスプリング72を有する相応するロッド71が各空気圧シリンダー70のステムに連結されており、その自由な端部にカム手段7が固定されている。該カム手段7に連結されておりそしてロッド71と協動してガイドを支持する、第2のロッド74の運動を案内するブロック部材73が提供される。
【0030】
このかわりに図11に示すように、上記のカム手段7を、丸編み機の静止プレート200に取付けられた対応する空気圧シリンダー40により作動することが可能である。
【0031】
本発明において上記のカム手段7が、実質的にらせん状の形状を有するのが有利である。
【0032】
更に上記の半円状セクター4が、図11に示すように、対応する水平シャフト42上に、該半円状セクター4の対称軸d−dの片側に遊びをもって取付けられた二つのローラー41を備えており、そして該ローラー41は該カム手段7に感応して半円状セクター4を反転させる。
【0033】
本発明の他の態様において図面には明示されていないが、上記の物品のつま先を閉じる工程中に冠状体5を回転させるための垂直軸を有する垂直駆動シャフトを備えており、該垂直駆動シャフトは編製機の主駆動手段から運動力を取り出し、該駆動手段の上端部には冠状体5に取付け連結されたリング状ギア66と係合するようにしたスプロケットが設備されている。これによって、編製ステーションにおいて冠状体5が針シリンダー1と同位相にて回転するのを可能にする。
【0034】
上記の冠状体5が3個の軸受又はV字形ローラー54によって水平アーム51に支持されており、該軸受又はV字形ローラーは、該冠状体5に平行且つ同軸の、複数のカラム55によって該冠状体の上方に適当な間隔をもって配置された円形状ガイド57を有するのが有利である。
【0035】
上記のスパイク2の各々が片側から突出しそして縦方向にズレた二つのヒール部21を備えていて、編製ステーションTに設置された相応する駆動カム手段201および結合ステーションRに設置されたカム手段58,59によって、半円状セクター4の関連するスロット内で往復移動を可能にするのが有利である。
【0036】
更に上記の閉鎖用栓体20の各々が、片側から突出しそして縦方向にズレておりそして結合すべきステッチ8,80をそれぞれ捕獲および開放する際に対応するスパイク2がそれぞれ閉鎖および開放の方向に移動するのを可能にする二つのヒール部22を有するのが有利である。
【0037】
更に上記のヒール部21,22の高さおよび幅が、対応する駆動カムの活動的形状に従って選定されるのが有利である。
【0038】
第1セミランクxのステッチ8を取りはずし、該ステッチを第2セミランクyの編み針30上に移送し、編製ステーションTから結合ステーションRに物品を移送し、ステッチ8,80を結合した状態に予め配置しそして仕上げた物品を解放する工程中にて、上記のヒール部21,22を存在させると、スパイク2および関連する閉鎖用栓体20の両方向における縦方向の移動の調節が可能となる。
【0039】
本発明において上記のスパイク2は、ステッチ8,80のそれぞれ捕獲および解放を容易にするために、くさび形状の頭部を有する。
【0040】
更に上記のスパイク2の頭部の先端が、夫々のスライド方向に対して横方向におよび内側に屈曲しているのが有利であり、これによって編み針3,30の対応する縦方向空洞内への該スパイクの挿入を可能にし、そして第1および第2セミランクx,yのステッチ8,80の捕獲が可能となる。
【0041】
更に各閉鎖用栓体20の先端の外面は隣接しており、すなわちそれぞれのスパイク2の内面に近くすることが有利である。
【0042】
同様に各閉鎖用栓体20は横方向の突起を有し、これによって相応するスパイク2の先端用の案内(ガイド)部を形成しやすくなり、そして関連するスパイク2の相応する凹部28と協同して閉じた状態の相応するステッチ8,80用の座29の位置を定めやすくする。
【0043】
このようにして、スパイク2および個々の閉鎖用栓体20の各組合せに必要な剛性が付与される。
【0044】
本発明において上記の結合機130は下記の部材を支持するためのフレームワークを含む:
−物品つま先結合用針9を支持するための針の棒体90;該棒体90は、該棒体90のスロットに収容されたスプリング19により通常開放位置に保たれた物品つま先結合用針9覆い用スキッド24の座を有し、そして該スプリングの運動はねじ18により調節可能であり、そして該覆い用スキッド24は対応するカム25に係合した該ヒール部34を有し、該カムは目拾い鎖ステッチが形成されるとヒール部34の閉鎖作動をする;
−支持用棒体26;該支持用棒体の自由端部でかぎ針14は固定されて、目拾い鎖ステッチの形成中に物品つま先結合用針9と協動する;
−かぎ針の支持用棒体26を動かすための、クランクシャフト17に取付けられたカム16により作動される触針のアーム15;該クランクシャフト17は物品つま先結合用針の棒体90に直交しそして連結棒23により該棒体90に連結されており、これによってクランク駆動、すなわち結合操作中に該棒体90を動かすためのクランク−棒型機構を形成する。
【0045】
上記の配置は物品の結合用の装置部分に、小型化、構造的単純性および信頼性を付与するのに特に適当である。
【0046】
図75に示すように本発明の第1の態様において、結合糸Fを切断するための上記切断保持手段95は、目拾いラインに関して結合機130と同じ側に、物品つま先結合用針9の操作域近くに配置される。また、この代わりに図68に示すように、結合糸Fを切断するための上記切断保持手段95は、目拾いラインに関して結合機130と反対側に配置される。
【0047】
また図67に示すように、該目拾いのための閉じた結び目を形成した後に、閉じた結び目の前方に配置されそして糸Fを捕え、変位動作によって該編製管状物品内に該糸を深く挿入しそして糸をそこに残すことのできる、スキッド94付の滑り止め用スキッド付針93によって、該編製管状物品内に結合糸Fの尾部を挿入する手段が有利に提供される。該挿入の終期に、該スキッド94を開いて滑り止め用スキッド付針93を引き出すので、該結合糸Fは該滑り止め用スキッド付針93から直ちに抜糸される。
【0048】
このかわりに図73に示すように、スキッド99付のスキッド付針98が閉じた結び目に関して該物品つま先結合用針9の反対側に配置される。個々のスキッド99を閉じる際にスキッド付針98が引き出されるので、結合糸Fは直ちにスキッド付針98から除かれる。
【0049】
結合手段の下方に配置されそして物品製造機の吸引機に連結された吸引ホース92を使用して、該結合工程中に物品のステッチに弾性的に張力を与える手段が有利に提供される。同じ吸引ホース92は、仕上げた物品を貯蔵部へ移送するのに使用できる。
【0050】
本発明において偶数または奇数個の針を有する編み針3,30用針シリンダー1を使用して、本発明の方法を実施することができる。
【0051】
詳しくは図86に示すように、半円状セクター4の回転軸a−aが、二個の直径方向に反対の針シリンダー1の編み針を通過するように構成される。その結果、第1セミランクの取除かれたステッチの数は、針シリンダー1の編み針3,30の数マイナス2割る2であり、そして第2セミランクの同数の編み針30に移送される。しかし目拾いの終了時に、第2セミランクの端部に位置するようになりそして第1セミランクのステッチ8の移送工程から排除された二つの編み針30のステッチしまた、同様に結合される。
【0052】
図87を参照すると、半円状セクター4の回転軸a−aが針シリンダー1の二つの直径方向に反対側の対の編み針3,30の間を通過するようにされている。このようにして、移送されたステッチの数は編み針3,30の総数の半分になるであろう。
【0053】
図88を参照すると、編み針の数が奇数の場合、半円状セクター4の回転軸a−aは、第2セミランクの編み針30に対応し且つ夫々のセミランクの端部に位置する編み針3,30の中央線に対応して通過するようにされている。この場合、移送されるべきステッチは、編み針の総数マイナス1割る2であり、第2セミランクの編み針30の数は第1セミランクの編み針3の数プラス1に等しい。
【0054】
プレート37を、丸編み機の編製ヘッドを保持するための手段の作動能力を変えずに、編製ヘッドから離れるように動かすために、丸編み機の糸ガイドユニット47,48が、プレート37のカラム45に連結したブラケット43に設けられる。該ユニットは連結を作動/非作動化するためのつめ46を有する。このようにして、カラム45の上昇は糸ガイドユニット47,48の上昇を引起こし、これによりステッチ8,80の取外しおよび移送用手段を作動する。
【0055】
記載の装置の操作は、その好ましい態様を参考にしそして編み針3,30の配置を図87の配置と同様と仮定すると、以下の通りである。
【0056】
物品の編製が完了し、そして第1セミランクxの編み針3のステッチ8が第2セミランクy上に移送し終ると、編み針30を駆動するカム手段32は該編み針をシンカー6の先端60よりも低いレベルに下げるように作動し、相応する対のステッチ8,80は保持位置に配置される。その後、半円状セクター4は、第1セミランクのステッチ8の移送を決定した位置と反対側への回転により、初期の位置に戻される。その後、半円状セクター4を針シリンダー1に関して180°回転して、該半円状セクターを第2セミランクの編み針30に正確に対応させる。この時点で、シンカー6を閉じた状態でカム手段31は編み針30を、シンカー6に保持された対応するステッチ8,80が夫々の編み針30のステムに関して所定の位置になるまで、即ち、ステッチを移送したスパイク2により該ステッチが引続き取除かれるのを可能にする位置まで、持ち上げる作動をする。その後、シンカー6を開いた状態で編み針30は、対のステッチ8,80が該スパイク2のレベルに動くように持上げられる。該スパイクは、この時点で前進して、関連する閉鎖用栓体20により閉じられて、ステッチ8,80を捕える。次に、編み針30は下方に動かされて、対のステッチ8,80はスパイク2により保持されそして物品は編み針3,30から解放される。その後、物品をスパイク2で保持した状態で、冠状体5は半円状セクター4を一緒に空気圧シリンダー67により持上げられる。この時点で、吸引ホース100が上昇される。次に、空気圧シリンダー67の作動はカラム52を軸b−bの周りに回転させそしてそれに取付けられた冠状体5を回転させる。該冠状体は、同じカラムに堅く連結された水平アーム51により保持されている。この回転の終りに、冠状体5は結合ステーションRに対応して、関連の閉鎖用栓体20が閉じた状態で、カム手段59が介在してスパイク2を動かすに適したレベルまで下げられる。その後、スパイク2は、結合されるべき夫々のステッチ8,80が等角度に配置されそして二つの隣接する対のステッチ8,80の間の距離が結合場所(shed)に等しくなるまで、求心的に前進させられる。該結合場所は所望の目拾い精度に従って選択される。このように配置された、結合すべきステッチ8,80は、鎖ガイド10およびかぎ針14と組合された、結合糸Fと共に供給される物品つま先結合用針9により行われる結合操作を行う状態になる。結合中、冠状体5はリング状ギア66に係合された伝達装置により回転駆動される。場所毎に、物品つま先結合用針9を対の対応するステッチ8,80に挿入し、これによりプレーン鎖目拾いステッチを形成する。最後の結合ステッチを施した後、物品つま先結合用針9はかぎ針14および鎖ガイド10の協力により、二つ又はそれ以上の閉じ用結び目を作る。次に結合糸Fを、スキッドが開放された状態の滑り止め用スキッド付針93により捕え、そしてスキッドを閉鎖した後、同じ滑り止め用スキッド付針93を編製管状物品の内側へ前進させそして結合糸Fを最終的に切断する。このようにして、結合糸Fの尾部を、滑り止め用スキッド付針93を更に前進させることにより編製管状物品内部へ挿入する。スキッド94を開放した状態で滑り止め用スキッド付針93を後退させると、自発的に結合糸Fの該尾部を残す。そしてこの糸は一旦滑り止め用スキッド付針93から引き抜かれると、編製管状物品のステッチに捕えられ、それから出てくることができない。この段階が完了すると、カム手段58を半円状セクター4のスパイク2に作用させる。該スパイクは既に結合された対応するステッチ8,80をそのまま残す。これにより、完成物品が吸引ホース92により表側を外にして、即ち使用できる状態で、下ろされる。
【0057】
実際には、全ての構造の詳細は、形、寸法、部材の配置、使用材料の性質に関する限り、採用された解決法の範囲を離れないで同等の方法で変更し得る。これによりかかる変更は、工業的発明に対して特許された保護範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【図1】該管状物品のつま先を閉じるサイクルが始まるときの、本発明の第一の態様による装置の縦断面図の略図である。
【図2】図1における、編製ステーションから結合ステーションへの該物品の移送手段の平面図である。
【図3】図1の器具の半円状セクターを反転させるカムとそれに関連する該半円状セクターの駆動手段の詳細図である。
【図4】図3の手段の側面図である。
【図5】結合手段が待ち状態にある図2の手段の略図である。
【図6】結合手段が待ち状態にある該丸編み機の編製ヘッドから分離したときの図2の手段を示す。
【図7】結合手段が活動状態にあり、該物品のつま先を編製している際の図2の手段を示す。
【図8】該丸編み機の吸引ホースが通常の位置、すなわち下方の位置にある図5の工程の略図である。
【図9】該吸引ホースが上昇位置にある図6の工程を示す。
【図10】上記に代わる他の態様による、図1に該当する器具の側面図である。
【図11】振動する半円状セクター、それに関連する支持部材、それに相応する反転手段及び固定した空間位置にあるシンカーハウジングを保持する手段の平面図である。
【図12】図10の器具の編製ステーションから結合ステーションへの該物品の移送手段の平面図である。
【図13】作動の初期段階において、該シンカーハウジングを該丸編み機に連結させる手段を詳しく示す図面である。
【図14】作動の中間段階における図13の手段を詳しく示す図面である。
【図15】作動の最終段階、すなわち初期段階へ戻る工程における図13及び14の手段を詳しく示す図面である。
【図16】第1セミランクのステッチを第2セミランクの編み針へ移送するために該半円状セクターを反転させる工程における、本発明による器具を有する丸編み機の針シリンダーの部分縦断面図の略図である。
【図17】部分縦断面図における図12の手段、本発明による器具を有する丸編み機及び図12の手段を有する丸編み機を表した図面である。図12の手段において、該編製用頭部、関連する駆動手段及び該編み針を位置づける手段に関連して、該半円状セクターが持ち上げられる。
【図18】結合状態にある図12の手段を有する該物品のつま先を結合させるステーションの部分縦断面図である。
【図19】上記に代わる態様による該物品のつま先の結合を詳しく示す図面である。
【図20】複合体を有する結合器具すなわち結合操作を実施する滑り止め針を詳しく示す。
【図21】図20の詳しい平面図である。
【図22】関連する補助部材を有する、図20の結合器具の針の棒体の正面図である。
【図23】各ヒゲ状フックの閉鎖滑り止め体を有する物品つま先結合用針の詳しい部分断面図である。
【図24】該丸編み機の針シリンダーの針の側面図である。
【図25】図24の線A−A上の断面図である。
【図26】図24の線X−X上の断面図である。
【図27】頭部が右側に向いた、該ステッチの除去及び反転用のスパイクの平面図である。
【図28】図27のスパイクの側面図である。
【図29】図27のスパイクの補足をする、すなわち頭部が左側に向いたスパイクの平面図である。
【図30】図29のスパイクの側面図である。
【図31】図27のスパイクに連結された閉鎖用栓体の平面図である。
【図32】図31の閉鎖用栓体の側面図である。
【図33】図29のスパイクに連結された閉鎖用栓体の平面図である。
【図34】図33の閉鎖用栓体の側面図である。
【図35】2つのスパイク及び相応する開いた状態の閉鎖用栓体の集合体の平面図である。
【図36】図35の線C−C上の断面図である。
【図37】2つのスパイク及び相応する閉じた状態の閉鎖用栓体の集合体の平面図である。
【図38】図37の線D−D上の断面図である。
【図39】該物品のつま先を閉じるサイクルの初期段階における第1セミラックの針を示す。
【図40】シンカーが閉じられている状態にある上昇時の図39の針を示す。
【図41】その上昇過程の中間段階にあり、シンカーが開いた状態にある図39の針を示す。
【図42】その最初の上昇の最終段階にある第2セミランクの針を詳しく図示する。
【図43】図41の針を例示しており、各スパイクの内の一つが相応するステッチに近づいていく様子が示されている。
【図44】スパイクがステッチと結合している状態の図43の針を表している。
【図45】図43の針を例示しており、スパイクがステッチを捕える様子が示されている。
【図46】下方の位置にある図43の針を表している。
【図47】第2セミランクの針を詳しく示しており、各スパイクの内の1つが第1セミランクの相応する移送されたステッチを遮ぎり捕らえている様子が示されている。
【図48】図47の針を示しており、各閉鎖用栓体の開放に先立って、スパイクは相応するステッチを該針の首部に立て掛けている。
【図49】第1セミランクの相応するステッチをスパイクから開放するために、上昇した位置にある図48の針を示している。
【図50】シンカーの先端の下の下方位置にある図49の針を示しており、第1及び第2セミランクの相応するステッチは保持位置にあり且つ関係するシンカーは開放されている。
【図51】シンカーが閉じた状態で上昇している間の図50の針を示している。
【図52】シンカーが閉じた状態でさらに上昇した時の図51の針を示す。
【図53】シンカーが開いた状態でさらに上昇している状態の図52の針を示している。
【図54】図53の針を示しており、相応するスパイクが該針のステム上に載せられたステッチに接近している。
【図55】スパイクによって相応するステッチが除去される最終上昇段階での図54の針を示している。
【図56】下降段階での図55の針を示している。
【図57】最終下降段階での図56の針を示しており、第1及び第2セミランクの相応するステッチはスパイクによって捕えられる。
【図58】上昇段階にある図48の針を示しており、本発明の方法の他の態様によって、第1セミランクの相応するステッチは保持状態にあり、第2セミランクのステッチは相応するスパイクによってロックされている。
【図59】最終下降段階にある図58の針を示しており、第2セミランクの相応するステッチは不載置である。
【図60】最終上昇段階にある図59の針を示しており、第1セミランクの相応するステッチを保持している閉じたシンカーは該針のステム上に載せられている。
【図61】更に上昇する段階にある図60の針を示しており、シンカーは開かれ且つ相応するスパイクは第1セミランクのステッチに近づいている。
【図62】スパイクが接近してきた状態の図61の針を示している。
【図63】第1セミランクの相応するステッチが関係するスパイクによって除去される最終上昇段階での図62の針を示している。
【図64】その下降段階にある図63の針を示している。
【図65】その最終下降段階にある図64の針、および関係するスパイクから除去されかけている第1セミランクの相応するステッチを示している。
【図66】物品のつま先の結合工程終了時の鎖閉鎖結び目の形成過程を詳しく示す。
【図67】結合糸を切り取る前に、物品のつま先に結合糸を挿入する手段によって結合糸の末端部分を除去する工程を詳しく示している。
【図68】糸切断手段および糸挿入手段の駆動手段の操作状態の位置を詳しく示す図面である。
【図69】該物品内の結合用糸の末端長および該糸の切断および除去の工程を詳しく示す図面である。
【図70】他の態様による図68の工程を詳しく示す図面である。
【図71】図70の工程に続く他の工程による図69の工程を、詳しく示す図面である。
【図72】他の態様による関連する操作手段を有する、結合用糸を保持するために予め配置する工程を詳しく示す図面である。
【図73】図72の工程に続いて、結合糸を切断しそして該編製管状物品内に挿入するための手段によって該糸の端部を除去する手段を配置する工程を詳しく示す図面である。
【図74】工程73に続いて、結合糸を切断しそして該編製管状物品内に該結合糸の末端部分を挿入する工程を詳しく示す図面である。
【図75】他の態様による図73の工程を示す図面である。
【図76】図75の工程に続く、他の態様による図74の工程を示す図面である。
【図77】結合糸の保持用手段の挿入および該編製管状物品内に該結合糸を挿入することを容易にするために、該編製管状物品の部分を係合する手段を示す略図である。
【図78】解放されたつま先を有する通常の編製管状物品の斜視図である。
【図79】第2のつま先閉鎖工程における図78の編製管状物品を示す略図である。
【図80】最後のつま先閉鎖工程における該編製管状物品を示す略図である。
【図81】図80の縦方向の断面図を示す。
【図82】二つの同様な隣接する端部S,Rによって形成されたいわゆる「魚口形」のつま先を有する靴下の斜視図である。
【図83】第2のつま先閉鎖工程における図82の靴下を示す略図である。
【図84】最後のつま先閉鎖工程における図82の靴下を示す略図である。
【図85】図84の縦方向の断面図である。
【図86】偶数個の針を有する針シリンダーを二つのセミランクにわけた略図である。
【図87】奇数個の針を有する針シリンダーを二つのセミランクにわけた略図である。
【図88】針シリンダーを二つのセミランクにわけた他の略図である。
【図89】該編製管状物品内に末端長の結合用糸を挿入する手段を詳しく示す。
【図90】針シリンダーの近辺のプレートを有する、編製における本発明による機械を示す図面である。
【図91】該針シリンダーから離れて移動したプレートを有する図89の機械を示す図面である。
【符号の説明】
1 針シリンダー、2 スパイク、3 針、4 半円状セクター、5 冠状体、6 シンカー、7 カム手段、8,80 ステッチ、9 物品つま先結合用針、10 鎖ガイド、11 シンカーハウジング、14 かぎ針、15 アーム、16 カム、17 クランクシャフト、19 スプリング、20閉鎖用栓体、21,22 ヒール部、23 連結棒、24 覆い用スキッド、25 カム、26 支持用棒体、28 凹部、29 座、、30 針、31,32カム手段、34 ヒール部、37 プレート、40 空気圧シリンダー、41 ローラー、42 水平シャフト、43 ブラケット、45 カラム、47,48 糸ガイドユニット、50 ベルト、51 水平アーム、52 カラム、53 垂直ピボット、54 V字形ローラー、55 カラム、56 駆動部材、57 円形状ガイド、58,59 カム手段、60 先端、65,66 リング状ギア、67 空気圧シリンダー、68 レバー、70 空気圧シリンダー、71 ロッド、72 スプリング、73 ブロック部材、74 ロッド、90 棒体、91 スパイン、93 滑り止め用スキッド付針、94 スキッド、95,96,97 切断保持手段、98 スキッド付針、99 スキッド、100 吸引ホース、109 支持体、110 カム、111 ピボット、112 溝、113 ピン、130 結合機、200 静止プレート、201 駆動カム手段、x第1セミランク、y 第2セミランク、F 結合糸、R 結合ステーション、T 編製ステーション。
Claims (29)
- 編製管状物品の二端の結合、特に靴下のつま先の縫合せ方法であって、
a)弾力性へりから始まって、開いたままのつま先の側部を仕上げるまで、編製管状物品を丸編み機により製造する工程と;
b)第1セミランク(x)の最後に形成するステッチを、第2のセミランク(y)のステッチの編み針に、針シリンダー(1)の直径方向軸(a−a)の周りに180°反転させることにより移送して、第1セミランク及び第2セミランクの対のステッチが第2セミランクの編み針上に位置するように該対のステッチを配置する工程と;
c)丸編み機のシンカー(6)を開いた状態で、第2セミランク(y)の編み針(30)を下降させて、このようにして保持位置に予め配置されたステッチ(8,80)をシンカー(6)の先端(60)の位置よりも下のレベルに動かす工程と;
d)第1セミランク(x)のステッチ(8)を第2セミランク(y)の編み針(30)上へ移送するための移送手段を、該直径方向軸(a−a)の回りに前記の方向と反対の方向に180°反転してそれぞれの初期位置に戻す工程と;
e)前記の移送手段を、針シリンダー(1)に関しその軸の周りに180°回転することにより、第2セミランク(y)の編み針(30)に対応して配置する工程と;
f)シンカー(6)を閉じた状態で、第2セミランク(y)の編み針(30)を上昇させて、対応する対のステッチ(8,80)が、関連する編み針(30)のステムに関して所定の位置に、該シンカー(6)によって保持されるようにする工程と;
g)シンカー(6)を開いた状態で、第2セミランク(y)の編み針(30)を、対のステッチ(8,80)が、第1セミランク(x)のステッチ(80)を移送するための前記移送手段の操作位置に達するまで更に上昇させて、対のステッチ(8,80)が該移送手段により遮ぎり捕えられるようにする工程と;
h)第2セミランクの編み針(30)を下降させて、該移送手段により全ての対のステッチ(8,80)を除去させそして該編製管状物品を第2セミランクの編み針(30)から完全に解放させる工程と;
i)前記移送手段を垂直軸(b−b)の周りに所定の角度回転させることにより移送して、前記工程により解放された対のステッチを有する編製管状物品を、針シリンダー(1)から予めセットした距離にある結合ステーション(R)に位置させる工程と;
j)関連する除去および移送用の移送手段を、結合すべき編製管状物品のセミランク(x,y)に関して求心方向に駆動させることにより、このようにして移送された対のステッチ(8,80)を周辺の円弧に沿って、所望の目拾い(hook−up)精度に従って予めセットされた一定角度離して配置する工程と;
k)このように配置されそして関連する除去および移送用の移送手段により保持された、対応する対のステッチ(8,80)を、結合糸(F)を用いて結合し、これにより鎖を形成しそして一つ又はそれ以上の鎖−閉鎖用結び目を作る工程と;
l)結合糸(F)を切断する工程と;
m)第1および第2のセミランクのこのようにして結合された対のステッチ(8,80)を解放しそして完成物品を下ろす工程と;
からなることを特徴とする編製管状物品の二端を結合する方法。 - 該鎖−閉鎖用結び目の形成の工程後で且つ該完成物品を下ろす工程前に、結合糸(F)の尾部を編製管状物品内に挿入する工程を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 上記編製管状物品の編製の終了後に、プレート(37)を丸編み機の編製ヘッドから離すように動かす工程と、該編製管状物品を編製ステーション(T)から結合ステーション(R)へ移送する工程の間に編製中に針シリンダー(1)内で作動される吸引を中断させそして関連する吸引ホース(100)を所定の高さまで上昇させる工程とを更に有することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 上記編製管状物品の結合中に、対のステッチ(8,80)を夫々の除去および移送用の移送手段により保持した状態で、空気の吸引を編製管状物品の領域に作動させて、該編製管状物品を弾力的に引き伸ばすことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 結合工程において、物品つま先結合用針(9)を、二つのステッチ(8,80)の共通軸の方向と所定角度をなす方向に、結合すべき各対のステッチ(8,80)内に挿入することを有することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 結合糸(F)が、連続性が中断されずに編製管状物品を編むのに使用される糸と同じものであることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 結合糸(F)が編製管状物品を編む糸以外のものでありそして関連するリールにより供給されることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 上記の結合工程が、結合すべき対のステッチ(8,80)が半円形状フロント上に設けられた対応する目拾いスパイン(91)に支持された状態で実施されることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 下記の手段を含むことを特徴とする、編製管状物品の二端、特に靴下のつま先、を結合するための装置:
イ)第1および第2のセミランクのステッチ(8,80)の所定の数の編み針(3,30)を夫々上昇および下降させる作動用のカム手段(31,32);ここで該カム手段は、丸編み機の編製カムが非作動状態にある時は作動状態にあり、そしてその逆でもある;
ロ)該第1セミランク(x)のステッチ(8)を除去しそして該編み針(3,30)の針シリンダー(1)の直径方向軸(a−a)の周りに180°反転させるための移送手段であって、(i)各ステッチ(8)用の一対のスパイク(2)と、(ii)半円状セクター(4)の対応する放射状スロット内にスライド可能に収納された、少なくとも一つの対応する開口部および夫々の閉鎖用栓体(20)と、を備えた上記移送手段;ここで該半円状セクター(4)は、編み針(3,30)の針シリンダー(1)の直径方向軸(a−a)の周りに両方向に180°の角度方向往復運動をするように回転可能に取付けられており、該半円状セクター(4)は丸編み機のシンカー(6)の上に位置してそして水平な冠状体(5)により支持されており、該冠状体(5)は、垂直軸(b−b)の周りに回転しそして二つの位置の間を垂直方向に振動する水平アーム(51)に取付けられており、該二つの位置のうち下方の位置(A)は該冠状体(5)を該丸編み機の編製ヘッドと結合ステーション(R)の手段とに係合させるための位置であり、そして該二つの位置のうち上方の位置(B)は該冠状体(5)を外して、これを作動ステーションから別のステーションに移動させるための位置であり、そして該冠状体(5)は該物品のつま先の結合中に、歯付きベルト(50)およびリング状ギア(65,66)から成る伝達手段又は類似の器具により、針シリンダー(1)の軸に直交する面内を回転することができ、該ギアは対応する駆動部材(56)に係合されており、これにより、結合操作中に結合すべきステッチ(8,80)を、対応する結合手段に関して適切に移動させることができる;
ハ)針シリンダー(1)の直径方向軸(a−a)の周りに半円状セクター(4)を二方向に180°反転させるためのカム手段(7);
ニ)上記スパイク(2)および夫々の閉鎖用栓体(20)を物品の編製ステーション(T)内で動かすための駆動カム手段(201);
ホ)上記水平アーム(51)の水平方向回転を空気圧シリンダー(67)により作動するための手段;ここで該空気圧シリンダーのステムは、該水平アーム(51)を支持するカラム(52)の下方基部に固定されたレバー(68)に連結された自由端部を有し、該カラム(52)は軸(b−b)を有する空気圧シリンダーのステムから成り、該編製管状物品を編製ステーション(T)から結合ステーション(R)に移送する間、該水平アーム(51)を該カラム(52)の軸(b−b)の周りに回転させ、そして該冠状体(5)の該丸編み機の編製ヘッド又は結合ステーション(R)の作動手段への係合/解除の間、該水平アーム(51)を該軸(b−b)に沿って垂直移動させる;
ヘ)初期の物品結合段階の直後に、該冠状体(5)を編み針(3,30)の針シリンダー(1)に取付けて回転させるための手段;該手段は、該冠状体(5)に取付けられ且つ二つの位置の間を角度方向に振動する垂直ピボット(53)を有し、該二つの位置の一方は該冠状体を針シリンダー(1)に取付けられたブロック部材(73)に結合するための位置であり、そして他方の位置は該冠状体(5)を該丸編み機の静止プレート(200)に結合して、該冠状体を所定の角度位置に停止させるための位置である;
ト)該丸編み機のシンカーハウジング(11)を固定された所定の角度位置に保持するための手段;該手段は支持体(109)に取付けられたピボット(111)の周りに自由に振動可能なカム(110)を有し、その針シリンダー(1)に対する角度位置は可変でありそして該支持体は該丸編み機の固定された静止プレート(200)上に設けられている;ここで該カム(110)は、二つの対応するアークの外周に沿って延びた曲線で囲まれた二つの溝(112)を有し、該溝(112)の各々は、シンカーハウジング(11)に取付けられた対応するピン(113)用のガイド部材を形成することができ、上記の手段はまた、該編製管状物品のつま先の目拾いを実施する前に該スパイク(2)と対応する閉鎖用栓体(20)とを駆動するカム手段(59)をも有する;
チ)完成物品の解放工程の後で、閉鎖用栓体(20)を開放作動するためのカム手段(58);
リ)対の対応するステッチ(8,80)を結合する目拾いを形成するための縫製−結合機(130);該縫製−結合機は、針シリンダー(1)から予めセットされた距離、即ち結合ステーション(R)の所定の位置、に配置されている;
ヌ)結合糸(F)を最終的に切断しそして供給リールから供給された糸(F1)の端部を保持するための切断保持手段(95,96,97)。 - 上記の半円状セクター(4)を反転するためのカム手段(7)が、冠状体(5)を支持する水平アーム(51)により支えられた対応する空気圧シリンダー(70)により作動可能であることを特徴とする請求項9記載の装置。
- 上記のカム手段(7)が、上記丸編み機の静止プレート(200)に取付けられた対応する空気圧シリンダー(40)により作動可能なことを特徴とする請求項9記載の装置。
- 上記のカム手段(7)が、実質的にらせん状の形状を有することを特徴とする請求項9記載の装置。
- 上記の半円状セクター(4)が、対応する水平シャフト(42)上に、該半円状セクター(4)の対称軸(d−d)に対して反対側に遊びをもって取付けられた二つのローラー(41)を備えており、そして該カム手段(7)に感応して該半円状セクター(4)を反転させることができることを特徴とする請求項9記載の装置。
- 上記の編製管状物品のつま先を閉じる工程中に該冠状体(5)を回転させるための垂直駆動シャフトを有し、該垂直駆動シャフトはその上端が丸編み機の主伝達装置(65,66)の駆動手段に係合されていることにより、その回転動作を同じ該主伝達装置から引き出すことを特徴とする請求項9記載の装置。
- 上記の冠状体(5)が複数個の軸受又はV字型ローラー(54)を介して水平アーム(51)に支持されており、該軸受又はV字型ローラー(54)は、該冠状体(5)に平行且つ同軸の、該冠状体の上方に適当な間隔をもって配置された円形状ガイド(57)を支えることを特徴とする請求項9記載の装置。
- 上記のスパイク(2)の各々は、互いに反対側に突出しそして互いに縦方向にズレた二つのヒール部(21)を備えていて、編製ステーション(T)と結合ステーション(R)とを動かす対応するカムにより、半円状セクター(4)の夫々のスロット内でスパイク(2)の往復移動を可能にすることを特徴とする請求項9記載の装置。
- 上記のスパイク(2)の各々は、互いに反対側に突出しそして互いに縦方向にズレた二つのヒール部(22)を備えていて、ヒール部(22)の各々が互いに反対側に突出しそして互いに縦方向にズレていて、結合すべきステッチ(8,80)の捕獲および解放の工程の後に対応するスパイク(2)の夫々閉鎖および解放の作動をすることを特徴とする請求項9記載の装置。
- 上記のヒール部(21,22)の高さおよび幅が、対応する駆動手段の形状に従って予めセットされることを特徴とする請求項9,16又は17記載の装置。
- 上記のスパイク(2)が、ステッチ(8,80)の夫々捕獲および解放を容易にするために、くさび形状の頭部を有することを特徴とする請求項9記載の装置。
- 上記のスパイク(2)の頭部の先端が、夫々のスライド方向に対して横方向におよび内側に屈曲していて、編み針(3,30)の対応する縦方向空洞内への該スパイクの挿入を可能にし、これにより第1および第2セミランク(x,y)のステッチ(8,80)を捕獲することを特徴とする請求項9記載の装置。
- 上記の結合機(130)が下記部材i)〜iv):
i)フレーム;
ii)物品つま先結合用針(9)を支持するための針の棒体(90);ここで該物品つま先結合用針(9)は覆い用スキッド(24)を備えており、該棒体(90)は、該棒体(90)のスロットに収容されたスプリング(19)により通常開放位置に保たれた覆い用スキッド(24)の座を有し、そして該スプリングの運動はねじ(18)により調節可能であり、そして該覆い用スキッド(24)は対応するカム(25)に係合した該ヒール部(34)を有し、該カムは目拾いステッチが形成されるとヒール部(34)の閉鎖作動をする;
iii)かぎ針(14)支持用棒体(26);ここで該棒体の自由端部でかぎ針(14)は固定されて、目拾いステッチの形成中に物品つま先結合用針(9)と協動する;
iv)かぎ針の棒体(26)を動かすための、クランクシャフト(17)に取付けられたカム(16)により作動される触針のアーム(15);該クランクシャフト(17)は物品つま先結合用針の棒体(90)に直交しそして連結棒(23)により該棒体(90)に連結されているので、クランク駆動、即ち結合操作中に該棒体(90)を動かすためのクランク−棒型機構、を生じる;
を含むことを特徴とする請求項9記載の装置。 - 結合糸(F)を切断するための上記切断保持手段(95)が、目拾いラインに関して結合機(130)と同じ側に、物品つま先結合用針(9)の先端近くに配置されていることを特徴とする請求項9記載の装置。
- 結合糸(F)を切断するための上記切断保持手段(95)が、目拾いラインに関して結合機(130)と反対側に、物品つま先結合用針(9)の先端近くに配置されていることを特徴とする請求項9記載の装置。
- 結合用糸の尾部を複合体により完成物品内に挿入するための手段、即ち閉鎖用結び目の前に位置することになり、該糸(F)の尾部を除くことができ、そして該尾部を変位により該物品の内部に深く挿入してそこに残す滑り止め用スキッド付針(93)、をも含むことを特徴とする請求項9記載の装置。
- 上記の滑り止め用スキッド付針(93)が、該閉鎖用結び目に関して物品つま先結合用針(9)と反対側に位置することを特徴とする請求項9又は24記載の装置。
- 結合工程中に、結合手段の下側に配置されそして対応するアスピレーターに結合された吸引ホース(92)により、物品のステッチを引き伸ばすための手段をも含むことを特徴とする請求項9記載の装置。
- 各閉鎖用栓体(20)の先端の外面が近接している、即ち、夫々のスパイク(2)の内面に近接していることを特徴とする請求項9又は16記載の装置。
- 各閉鎖用栓体(20)が横断する突起(27)を備えており、該突起は対応するスパイク(2)の先端のガイド部材を形成することができそしてスパイク(2)の対応する凹部(28)と協動して、結合姿勢にある対応するステッチ(8,80)の座(29)の限界を定めることを特徴とする請求項9記載の装置。
- 丸編み機の糸ガイドユニット(47,48)が、つめ(46)により夫々のプレート(37)のカラム(45)に結合可能なブラケット上に設けられていることを特徴とする請求項9記載の装置。
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