JP3786691B2 - アミンおよび抽出助剤を含有する有機溶液からのカルボン酸の回収 - Google Patents

アミンおよび抽出助剤を含有する有機溶液からのカルボン酸の回収 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、概して、出発水溶液からカルボン酸を液−液接触抽出してえられる、アミン−ベースで水不混和性(water-immiscible)の有機抽出剤溶液からのカルボン酸の回収に関する。出発溶液の抽出に用いるアミン−ベースの抽出剤は、(i)炭素原子の総数が少なくとも20である第1級、第2級または第3級長鎖(long-chain)アルキルアミン;(ii)液状炭化水素;および(iii)前記出発水溶液からのカルボン酸の抽出の際に、抽出助剤(extraction enhancer)としてはたらく極性の非カルボン酸(non-carboxylic)有機化合物を含有する。本発明の適用の1つの典型的、しかし排他的でない分野は、水性発酵肉汁(aqueous fermentation broth)からのカルボン酸の回収であり、第1工程における発酵肉汁と特定の種類の抽出剤との液−液接触抽出ならびに第2工程における有機抽出剤溶液から水相へのカルボン酸の逆抽出からなる。
背景技術
アミン−ベースで水不溶性の有機抽出剤による水溶液からのカルボン酸の抽出は、スミス(Smith)およびペイジ(Page)著、ジェイ.ソック.ケム.アイエヌディー(J.Soc.Chem.Ind)、67巻、48頁(1948年)に初めて掲載された。それ以来数多くの研究が公開され、いくつかの工業的方法が創り出された。後者のうち典型的なものは、米国特許第4,275,234号(バニール(Baniel)ら)に記載された発酵肉汁からのクエン酸の回収である。これによれば、酸を低温においてアミン含有水不混和性有機抽出剤で抽出し、つづいてより高い温度において水で逆抽出して水溶液として回収する。米国特許第4,275,234号に記載され、かつ確実に一般的な手段となっているように、アミン含有有機抽出剤の抽出力(extraction power)は、たとえばn−ブタノールなどのアルコール、ブタノンなどのケトン、酢酸ブチルなどのエステル、ジブチルエーテルなどのエーテル、CH3CH2CH2CH2OCH2CH2OHなどの二官能性化合物などの、非カルボン酸で中性の極性の有機化合物の混合(incorporation)により増進される。一般的に助剤、調節剤(modifiers)または活性希釈剤(active diluents)として引用されるそのような化合物は、抽出剤中のアミンの塩基の強度を増大させ、したがって発酵肉汁などの出発水溶液から有機抽出剤相へのカルボン酸の移動を促進する。換言すると、ある助剤の存在が水相/有機抽出剤相系におけるカルボン酸の平衡を有機相のほうへ移動させる。しかし、この平衡の移動は、有機相から水相へのカルボン酸の移動を抑制するという点で逆抽出に対する問題を生じる。事実として、この抑制により、水での有機酸の逆抽出が100℃に近い温度においてでさえ実行できなくなると、ときとして言われる。
前記種類のカルボン酸回収方法に固有の困難性を克服するために数々の提案がなされてきた。1つの極端な提案によれば、逆抽出を全くなしに済ませ、カルボン酸を蒸留により有機抽出物から回収する。明らかに、該手段は、酢酸などの安定で、比較的揮発性の酸に対してのみ考えられる。
別の提案によれば、逆抽出を水の沸点以上で行なってアミン−カルボキシル錯体(amine-carboxyl complex)の加水分解の度合いを増大させ、これにより許容できる逆抽出の速度(rate)を提供する。該提案は、設備および工程の制御に関して不便でかつ高価な、大気圧以上における操作を必要とする。
さらに別の提案によれば、広範囲の研究である「アミン抽出剤によるカルボン酸の抽出」、インダストリー アンド エンジニアリング ケミストリー リサーチ(ind.Eng.Chem.Res.)、1990年、29巻、1319〜1338頁に「希釈剤振動(diluent swing)」として記載されているものの前後に記載されているように、逆抽出の前に蒸留によって助剤を有機相から除去する。該提案は、助剤が他のすべての構成成分以下でよく沸騰し、かつ蒸留温度においてアミン、カルボン酸または助剤の分解が起こらないように抽出剤を構成することを必要としている。これら要件を満たすことができるばあいでさえ、概して、高価でエネルギーを消費する真空蒸留が必要とされる。
要約すれば、有機アミン−ベースの抽出剤により出発水溶液を抽出し、ついで該有機抽出剤から水相へカルボン酸を逆抽出することをともなう出発水溶液からの2工程によるカルボン酸の回収は、助剤の使用に関して技術的ジレンマを有する:一方で助剤の使用は抽出率を増大させる目的のために第1工程において非常に望ましいが、これは第2工程の実施(performance)を妨げる。したがって、該問題を解消し、特定の種類の抽出助剤をも含有する有機水不混和性アミン−ベースの抽出剤溶液からカルボン酸を効率よく回収することのできる方法を提供するという必要性が長らくあった。本発明の目的はそのような方法を提供することである。
発明の開示
本発明によれば、水溶液中の塩が溶解剤として作用しうることによる効果であって、かつ概して、塩析効果の反転(reversal)である効果を利用する。公知で広く適用されている効果である塩析とは、良好な水溶性を有する塩をより低い溶解性の溶質を保持している水溶液中に溶解させたばあいに、溶解した塩の量の増大にともなって後者が私第に沈殿することを意味する。一定のばあいには、塩析が最大となり、かつ水溶液中に残存する溶質の量が最少となる臨界値を、添加された塩の濃度が超えると、添加された塩の濃度のさらなる増加が観察され、前記溶質の可溶化(solubilization)を起こし、その結果として、安定な溶液が形成し、そこから容易には該溶質を分離できない。このような可溶化効果はあるばあいにのみ起こり、また、いつ起こりいつ起こらないのかは予測できない。
アール.デサンティス(R.DeSantis)ら著、ザ ケミカル エンジニアリング ジャーナル(The Chem.Eng.J.)(1976年)、207〜214頁から写したデータで以下の表1中に示すように、塩析効果はNaClを添加するとn−プロパノールおよびn−ブタノールがそれらの水溶液から沈殿することにより示される。
Figure 0003786691
前記表1から、および多くの他の文献中のデータから、水中でのアルカノールおよび他の中性有機化合物の溶解性は、添加された無機塩の量の、ともかく該塩の飽和までの増加にともない一貫して減少することがわかる。
しかし、カルボン酸の塩を用いると状況はかなり相違しうる。すなわち、NaClを乳酸ナトリウムで置き換えると、約40%の塩の濃度までは同様の塩析効果を示すが、前記乳酸塩の濃度がその臨界点を超えてさらに増加するにしたがい、n−プロパノールおよびn−ブタノールの溶解性が逆転(invert)し、以下の表2に示すように、該溶解性は最低値を経た後に実際に増加する。
Figure 0003786691
前記効果は以下の表3に示すように乳酸カリウムのばあいにもあてはまる。
Figure 0003786691
乳酸ナトリウムと乳酸カリウムの可溶化効果の相違点は、もう1つの重要な特徴を示す。すなわち、カルボン酸塩の可溶化効果は、特定のカルボン酸塩について、そのカチオンの性質によって変化する。
本発明によれば、驚くべきことに、抽出助剤も含有するカルボン酸のアミン−ベースの抽出剤中で可溶化効果が起こることを見出した。さらに前記効果を、抽出剤中に存在するカルボン酸塩の水溶液を用いる抽出を行なうことにより、カルボン酸の有機水不混和性アミン−ベースの抽出剤溶液から選択的に助剤を抽出するのに適応させることができる。
本発明によれば、抽出助剤を含有するカルボン酸のアミン−ベースの水不混和性有機抽出剤溶液から、該カルボン酸を水相に抽出することにより該カルボン酸を回収する方法において、カルボン酸の回収の前に抽出剤中に存在するカルボン酸の塩の少なくとも50重量%を含有する水溶液で抽出剤溶液から助剤を抽出するという点で改善を提供する。
飽和の割合に関して、抽出剤水溶液は飽和値の少なくとも50%、好ましくは少なくとも80%に対応する量の前記カルボン酸の塩を含有すべきである。
水性抽出剤に溶解したカルボン酸の塩のカチオンは、金属カチオンおよびアンモニウムカチオンの広い種類から選択されうる。前記塩は、最も好ましくは抽出剤水溶液に当量の遊離カルボン酸およびたとえばNaOH、KOH、(CH34NOHなどの塩基(base)をその場(in situ)で添加することにより形成する。一般的に、低級モノ−、ジ−、トリ−およびテトラアルキルアンモニウム塩および低級モノ−、ジ−およびトリヒドロキシ−アルキルアンモニウム塩が好ましい。なぜなら、前記カルボン酸塩は溶解性がよく、かつ抽出剤助剤の高水溶性を付与する。また、たとえばテトラメチルアンモニウム中のCH3基などの有機ラジカルは、たとえばブタノールなどの炭化水素部分(moiety)を有する助剤の可溶化に寄与すると予期されうる。アンモニウムカチオン中のアルキルラジカルの可溶化に対する貢献は、概して、該アルキルラジカルの大きさ(size)にともなって増大する。
所望するならば、前記カルボン酸塩のアンモニウムカチオンは、たとえばトリエタノールアンモニウムカチオン中にヒドロキシル基をもってもよい。このようなカチオン中のヒドロキシル基は、水素結合により、ヒドロキシル基と相互作用しうる極性部分を含有する助剤の可溶化に寄与し、その典型的な例はブタノンCH3CH2COCH3などのケトンの助剤(ketonic enhancers)中のケト基COである。
本発明にもとづいて抽出剤カルボン酸溶液から助剤を選択的に除去するのに用いる水溶液に組み込まれるべきカルボン酸塩の最も適切なカチオン部分は、温度、流速、滞留時間などの工程上のパラメータ(process parameter)と同様に、本発明の教えにもとづく簡単な実験によって個々のケースにおいて確立することができる。
さらに本発明は、抽出助剤を含有する水不混和性でアミン−ベースの有機抽出剤で発酵肉汁を抽出してカルボン酸の抽出剤溶液を生成させ、およびそこから水相へ逆抽出することによりカルボン酸を回収することからなるカルボン酸を発酵肉汁から回収する方法において、前記抽出剤溶液からカルボン酸を回収する前に、抽出剤溶液中に存在するカルボン酸の塩の少なくとも50重量%を含有する水溶液で抽出剤溶液から助剤を抽出し;助剤の減少した(enhancer-depleted)カルボン酸の抽出剤溶液および助剤水溶液を生成させ;該助剤水溶液を分離し;および該助剤を分離した該助剤の水溶液から回収して(regained)リサイクルする。
一実施態様によれば、前記抽出助剤の水溶液から該抽出助剤を回収することは、リサイクルされた、助剤のない(enhancer-free)アミン−ベースの抽出剤を用いる液−液抽出により達成され、えられる助剤含有抽出剤はリサイクルする。
別の実施態様によれば、前記助剤水溶液を水で希釈し、これにより抽出剤をはっきりとした相として分離し、かつリサイクルする。
前記助剤または前記助剤と水との共沸混合物の沸点が水の沸点よりも低いばあいの操作に応用できる本発明によるまた別の実施態様によれば、前記助剤の水溶液から蒸留により助剤を回収する。
【図面の簡単な説明】
ここで、よりよい理解のために、添付した図面中の実施例のみにより本発明を説明する。
図1は、カルボン酸塩による抽出助剤の可溶化を説明するグラフである。
図2は、助剤分離の概念を一般的な文言で説明するブロック図である。
図3は、本発明を一般的に説明するブロック図である。
図4、5および6は、本発明の3つの異なる実施態様を説明するブロック図である。
実施態様の説明
図1は、たとえば低級アルカノールまたはケトンなどの有機抽出助剤の溶解性を、添加したカルボン酸塩の濃度の関数としてプロットしたグラフである。該グラフ上の点(a)は純水中の前記助剤の溶解性を示し、点(b)は前記助剤の最小の溶解性を与える。溶解したカルボン酸塩の量を示し、および点(c)は前記カルボン酸塩の飽和水溶液中の前記助剤の溶解性を示す。
図2は、一般的な文言で助剤分離の概念を説明する。なお、図2〜6中、カルボン酸をRCOOHと表記する。示すように、抽出助剤を含み、かつカルボン酸を含むアミン−ベースの抽出剤を、本発明の教えにしたがって、助剤を分離するためのユニット1に充填する。ユニット1から出てくる抽出剤は、助剤が減少しているが、依然として完全にカルボン酸を含む。該減少させた抽出剤を、水を用いる逆抽出のためにユニット2に充填する。えられるカルボン酸水溶液を生成物として引き出し、一方でカルボン酸および助剤の両方を減少させた抽出剤を、抽出剤再構成ユニットに充填し、そこで該抽出剤と助剤分離ユニット1から至るリサイクルされた助剤とを混合する。再構成した抽出剤をユニット3から引き出し、出発水溶液の抽出にリサイクルする。
図3は、概して、本発明にもとづく助剤分離操作を説明する。示すように、抽出助剤を含み、かつカルボン酸を含むアミン−ベースの抽出剤を助剤抽出ユニット1aに充填し、そこで該抽出剤を抽出剤ユニット1a内に存在する同じカルボン酸の塩、たとえばテトラアルキルアンモニウム塩の水溶液と接触させる。依然として遊離カルボン酸を含み、かつ助剤の減少されたアミン−ベースの抽出剤を助剤抽出ユニット1aから引き出し、図2におけるのと同様に、逆抽出のためにユニット2に充填する。前記カルボン酸塩と抽出した助剤とを含有する水溶液をユニット1aから引き出してユニット1bに供給し、そこで前記助剤を回収し、残りのカルボン酸塩水溶液を引き出してユニット1aにリサイクルする。回収した助剤を抽出剤再構成ユニット3に供給し、同時にカルボン酸および助剤の両方の減少した抽出剤を逆抽出ユニット2から引き出し、残りの操作は図2に示すように繰り返す。
図4は本発明にもとづく方法の実施における助剤回収の一実施態様を説明する。示すように、図3の助剤回収ユニット1bを2つのサブユニット1b−1および1b−2に分ける。たとえば図3のユニット1aなどの助剤抽出ユニットから引き出したカルボン酸塩および助剤を含有する水溶液を第1のサブユニット1b−1に充填し、そこで該水溶液を水で希釈する。結果として、2つの液相を形成させて前記助剤の一部を前記水溶液から分離する。助剤相は引き出して抽出剤再構成ユニット3に供給する。部分的に助剤を減少させた残りの助剤水溶液を、サブユニット1b−1から引き出してサブユニット1b−2に充填し、そこで該助剤水溶液を、たとえば図2および3のユニット2などの逆抽出ユニットから引き出されたカルボン酸および助剤の両方が減少したアミン−ベースの抽出剤と接触させる。この接触により、前記助剤を前記水溶液から抽出し、部分的に助剤を含有する抽出剤を、サブユニット1b−1から引き出した純粋な助剤と合わせて、抽出剤再構成ユニット3に充填する。
希釈したカルボン酸塩の水溶液を、再凝縮およびリサイクルのためにサブユニット1b−2から引き出す。
助剤回収のさらなる実施態様を図5に説明する。示すように、たとえば図3のユニット1aなどの助剤抽出ユニットから引き出されたカルボン酸塩および助剤を含有する水溶液を、水と同時に希釈ユニットに充填し、2液相を形成させて助剤を前記水溶液から分離させる。前記助剤相を引き出して抽出剤再構成に送る。部分的に助剤の減少した水溶液をユニット5から引き出して濃縮ユニット6に充填し、そこから一方で再濃縮したカルボン酸塩の水溶液ならびに他方で水および助剤の蒸気(water and enhancer vapors)を別々に引き出す。該蒸気を凝縮および相分離ユニット7に充填し、そこから凝縮した助剤を引き出して希釈ユニット5から至る助剤と合わせ、凝縮した水を別に引き出して除去する。
図6は、蒸留により助剤を回収する本発明にもとづく方法の実施態様を表しており、水性発酵肉汁からカルボン酸を回収する方法の全体を示す。
簡単に言うと、本発明の装置(installation)は、アミン−ベースの水不混和性有機抽出剤とともに供給される水性カルボン酸を抽出するための抽出ユニット9、本発明の教えにもとづいて前記酸を含有する抽出剤から助剤を抽出するためのユニット10、前記助剤を蒸留するためのユニット11、逆抽出ユニット12、助剤回収ユニット13および抽出剤再構成ユニット14を含む。
操作において、抽出助剤を含有するアミン−ベースの水不混和性有機抽出剤を用いて、粗製の(crude)カルボン酸をユニット9における液−液抽出に供し、えられる酸含有抽出物(acid-loaded extract)を、本発明の教えにしたがい前記抽出剤に含まれるカルボン酸塩の水溶液を用いて助剤を抽出するためのユニット10に供給する。前記助剤含有水溶液をユニット11に導き、そこで助剤を蒸留し、助剤の減少した残りの水溶液を、助剤を抽出するための抽出ユニット10に戻す。
カルボン酸を含み、かつ助剤の減少した抽出剤を水と同時に逆抽出ユニット12に充填し、えられるカルボン酸水溶液を生成物として引き出す。
溶解した助剤をいくらか保持する水性ラフィネート(raffinate)を抽出ユニット9から引き出し、逆抽出ユニット12から引き出したアミン−ベースの抽出剤とともに助剤回収ユニット13に充填する。2つの相の接触の結果、助剤を前記抽出剤中に再抽出し(re-extracted)、部分的に再構成された抽出剤を再構成ユニット14に充填し、そこで該抽出剤を蒸留ユニット11から引き出したさらなる量の助剤と混合し、そうして再構成された抽出剤を抽出ユニット9にリサイクルする。
水性残渣を廃棄物として前記助剤回収ユニット13から引き出す。
前述の特定の開示は明らかに本発明の方法の顕著な特徴を教示しており、これにもとづいて当業者は特定の必要に応じていくつかの基本的な実験のみにより反応物(reactants)および工程上のパラメータを容易に選択することができる。
本発明においては、エタノールおよびアセトンなどの低分子量、高水溶性および揮発性の助剤を効果的に用いることができ、あるばあいにはさらなる利点を提供しうる。たとえば、所定のアミン−ベースの抽出剤中の3%の濃度のエタノールは同じ抽出剤中の10%のオクタノールとほぼ等価(equivalent)である。しかし、発酵肉汁などの希釈した水溶液からカルボン酸を回収する必要があるばあい、エタノールなどの助剤は重要なことに抽出残渣である水性ラフィネートに移動し、これにより、有機カルボン酸抽出物からの助剤の分離に加えて、前記ラフィネートの蒸留による煩しい助剤回収操作を負わせる。図6に示す図においては、揮発性助剤を、蒸留によりユニット10から引き出したカルボン酸塩溶液の凝縮した水溶液のみから部分的に回収する。これはカルボン酸を含む多量の抽出剤から同じ揮発性助剤を回収するよりも効果的である。前記ラフィネートに分離した残りの助剤を、図6に示す方法で抽出してそこから回収する。

Claims (11)

  1. 炭素原子の総数が少なくとも20である第1級、第2級または第3級長鎖アルキルアミンと液状炭化水素を含むアミン−ベースの水不混和性有機抽出剤溶液を使用し、ブタノン、酢酸ブチル、ジブチルエーテル、n−プロパノール、n−ブタノール、エタノールおよびアセトンよりなる群から選ばれる助剤を含有するクエン酸または乳酸のアミン−ベースの水不混和性有機抽出剤溶液から前記酸を水相に抽出することによりクエン酸または乳酸を回収する方法において、クエン酸または乳酸を回収する前に前記抽出剤溶液中に存在するクエン酸または乳酸の塩を少なくとも50重量%含有する水溶液で前記抽出剤溶液から前記助剤を抽出する点で改善された方法。
  2. 水溶液中のクエン酸または乳酸塩の量が少なくとも飽和値の50%に相当する請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 水溶液中のクエン酸または乳酸塩の量が少なくとも飽和値の80%に相当する請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 前記クエン酸または乳酸塩がモノ−、ジ−、およびテトラアルキルアンモニウム塩よりなる群の1つである請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の方法。
  5. 前記クエン酸または乳酸塩がトリヒドロキシアルキルアンモニウム塩である請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の方法。
  6. 炭素原子の総数が少なくとも20である第1級、第2級または第3級長鎖アルキルアミンと液状炭化水素を含むアミン−ベースの水不混和性有機抽出剤溶液を使用し、ブタノン、酢酸ブチル、ジブチルエーテル、n−プロパノール、n−ブタノール、エタノールおよびアセトンよりなる群から選ばれる助剤を含有する水不混和性でアミン−ベースの有機抽出剤溶液で発酵肉汁を抽出してクエン酸または乳酸の抽出剤溶液を生成させること、およびそこから水相に逆抽出してクエン酸または乳酸を回収することからなる発酵肉汁からクエン酸または乳酸を回収する方法において、クエン酸または乳酸を前記抽出剤溶液から回収する前に、前記抽出剤溶液中に存在するクエン酸または乳酸の塩の少なくとも50重量%を含有する水溶液で前記抽出剤溶液から前記助剤を抽出し、助剤の減少したクエン酸または乳酸の抽出剤溶液および助剤水溶液を生成させ;えられる助剤水溶液を分離し;ならびに前記助剤を前記分離した助剤水溶液から回収しかつリサイクルする点で改善された方法。
  7. 助剤水溶液からの助剤の回収を、リサイクルした、助剤のないアミン−ベースの抽出剤を用いる液−液抽出により達成し、えられる部分的に助剤を含有する抽出剤をリサイクルする請求の範囲第6項記載の方法。
  8. 助剤水溶液を水で希釈し、これにより抽出剤を明らかな相として分離しかつリサイクルする請求の範囲第6項記載の方法。
  9. 残りの水相を、リサイクルした、助剤のない抽出剤を用いる抽出に供する請求の範囲第8項記載の方法。
  10. 前記助剤の沸点が水の沸点よりも低く、該助剤の水溶液から蒸留により該助剤を回する請求の範囲第6項記載の方法。
  11. クエン酸または乳酸および助剤の両方のないリサイクルした抽出剤で抽出することにより、減少させた発酵肉汁から助剤を回収する請求の範囲第10項記載の方法。
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