JP3786296B2 - 加工システムにおける被加工物の反転装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋削工作機械等の工作機械で被加工物の表裏加工を行う際に、表側面の加工を終了した前記被加工物を反転させる被加工物の反転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
NC旋盤等の工作機械で被加工物(以下、ワークと記載)の表裏加工、すなわち、一側面側を加工する表加工、他側面側を加工する裏加工を各々の工作機械または単一の工作機械で行う加工を行うために、工作機械からワークの搬出入を行う搬送装置の搬送経路に沿って被加工物の反転装置を設けるのが一般的である。この反転装置としては、前記搬送経路に沿って配置された二つの載置台を有し、一側面の加工を終了し前記搬送装置により前記工作機械から取り出されたワークを一方の載置台に載置した後、載置台の中央に設けられた反転アームの把持部でワークを把持して反転し、他方の載置台に載せ換えるものがある。一方の載置台に載置されたワークは、反転アームの垂直面内における反転動作で他方の載置台に載せ換えられるので、他方の載置台には表裏が反転されたワークが載置されることになる。前記搬送装置は、工作機械でワークの他側面の加工を行うべく、他方の載置台のワークを受け取って前記工作機械に搬入する。
【0003】
しかしながら、前記したような従来の反転装置によれば、ワークを一側または他側の載置台に載置した後は、搬送装置との干渉を避けるために反転アームを搬送装置と干渉しない位置まで退避させなければならず、反転装置と搬送装置との間でワークの授受を行う際のサイクル時間が長くなるという問題がある。また、載置台を二つ有しているため、反転装置のコストも高くなるという問題もある。さらに、従来の反転装置は、ワークの切り換わりによりワークの高さ寸法が変化すると、それに応じて載置台と反転アームの高さ位置関係を調整しなければならないが、調整が困難で迅速な対応ができないという問題もあった。なお、シリンダの駆動によりワークの外形寸法に応じて載置台の高さ位置を換えることのできる反転装置が特開平4−365534号公報などに示されているが、シリンダを駆動させるための制御が必要となり、構成が複雑になるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、簡素な構成でワークを反転させて搬送装置に受け渡すためのサイクル時間も短縮できる反転台を提供すること、および、ワークの切り換わりによるワークの高さ寸法の変化に応じて載置台と反転アームの高さ位置関係を簡単に変更することができる汎用性の高い被加工物の反転装置を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決するために、本発明の加工システムにおける被加工物(W)の反転装置(1)は、被加工物(W)の表裏加工を行う単一の工作機械または表側面,裏側面の加工を分担して行う複数の工作機械と、この工作機械に被加工物(W)を搬出入する被加工物(W)の搬送装置(T)とを有する被加工物(W)の加工システムに設けられ、表側面の加工が終了した前記被加工物(W)を反転し、前記工作機械で裏側面の加工を行わせるべく前記搬送装置(T)に受け渡す加工システムにおける被加工物(W)の反転装置(1)において、
基台(2)と、前記搬送装置(T)が前記被加工物(W)を搬送する搬送経路に沿っ前記基台(2)の一側に設けられ、前記被加工物(W)を載置するとともに前記搬送装置(T)との間で前記被加工物(W)の授受を行う載置台(4)と、前記搬送経路に沿って前記基台(2)の他側に設けられ前記搬送装置(T)との間で前記被加工物(W)の授受を行う被加工物授受位置(A)と前記載置台(4)との間に設けられた前記被加工物(W)を把持する把持部(11)と、前記被加工物授受位置(A)と前記載置台(4)との間で前記把持部(11)を反転させる反転駆動部(14)とからなり、前記把持部(11)は前記被加工物授受位置(A)で前記被加工物(W)を把持する把持側を上方に向けて待機し、前記把持部(11)と前記搬送装置(T)との間で前記被加工物(W)の授受が可能な被加工物反転部(10)と、前記基台(2)に設けられ、前記被加工物(W)の高さ寸法(h)の変化に応じて前記把持部(11)または前記載置台(4)の相対的な高さ位置を調整する高さ位置調整機構(20′)と、を有する加工システムにおける被加工物(W)の反転装置(1)であって、
前記高さ位置調整機構(20′)は、前記基台(2)の前記他側に昇降自在に設けられた第1昇降部材(32)と、この第1昇降部材(32)に設けられ、前記搬送装置(T)から前記被加工物反転部(10)の把持部(11)に前記被加工物(W)が受け渡される際に、前記被加工物(W)を把持する搬送装置(T)のハンド部(Ta)と係合して前記ハンド部(Ta)の昇降動作とともに前記第1昇降部材(32)を昇降させる係合部(33)と、前記基台(2)の前記一側に昇降自在に設けられ、載置台(4)が取り付けられた第2昇降部材(34)と、前記第1昇降部材(32)と前記第2昇降部材(34)とを連結するとともに、前記基台(2)に揺動自在に軸支され、前記第1昇降部材(32)の昇降動作を前記第2昇降部材(34)に伝達する連結部材(35)と、前記第1昇降部材(32)、または、前記第2昇降部材(34)を挟持する挟持部材(41)と、この挟持部材(41)を開閉させる保持手段(40)と、この保持手段(40)の駆動を制御する制御手段と、からなり、前記挟持部材(41)が前記第1昇降部材(32)または第2昇降部材(34)を挟持することにより、前記載置台(4)を所定高さ位置で保持する保持手段(40)と、前記第1昇降部材(32)または前記第2昇降部材(34)を上方または下方に付勢する付勢手段(37)と、からなることを特徴とする
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の反転装置の好適な一実施形態を図面に従って説明する。
図1は本発明の反転装置の全体構成を説明する正面図、図2は本発明の反転装置の右側面図で、載置台の高さ位置を調整する高さ位置調整機構の一実施形態を説明する図である。なお、図1においては、説明の便宜のためハンドル27やシャフト26等の一部の部材については記載を省略している。また、この実施形態では、一台の工作機械でワークWの表裏加工を行うものとして説明するが、2台の工作機械で表加工と裏加工を別々に行う加工システムにおいても変わりがないため、説明は省略する。
[第1実施形態]
【0007】
[全体構成の概略説明]
本発明の被加工物の反転装置は、概略以下の構成からなる。
すなわち、図示しない工作機械の近傍には基台2が配置され、この基台2の上方にはテーブル3が設けられている。符号6はテーブル3の下方に設けられたオイルパンで、ワークWに付着している切削油剤等を回収して反転装置下方に滴下させないためのものである。
また、前記工作機械および反転装置1の上方には搬送装置Tの走行レールRが架設されている。搬送装置Tはこの走行レールRに沿って走行し、ワークWの搬出入を行う。搬送装置Tの搬送経路に沿ったテーブル3の一方(図1において右側)には、ワークWを載置する載置台4が設けられ、前記搬送経路に沿ったテーブル3の他方(同左側)には、搬送装置Tとの間でワークWの授受を行うワーク授受位置Aが設けられている。載置台4とワーク授受位置Aとの間には、載置台4上またはワーク授受位置AにあるワークWの表裏を反転するワーク反転部10が設けられている。
【0008】
[被加工物の載置台4および高さ位置調整機構20の説明]
テーブル3の一方側に設けられた載置台4は、テーブル3の一方に立設されたコラム5に沿って高さ位置調整機構20により高さ位置が調節自在である。
コラム5の側面にはリニアガイド21が取り付けられ、このリニアガイド21の昇降自在なスライダ21aに、ブラケット4aを介して載置台4が取り付けられている。
載置台4の両端部には、ワークWの有無を検知するワーク有無検知部材51が対向して設けられている。図1において符号51aは、ワーク有無検知部材51を取り付けるためのブラケットで、載置台4に立設されているとともに、上下に形成された長孔に沿ってワーク有無検知部材51の取付位置を調整することができるようになっている。ワーク有無検知部材51は、透過形の光電センサであり、ワークWが載置台4に載置されたとき、ワークWが一方の遮光をすることによりワークWの有無を検知するものである。なお、載置台4上のワークWの有無を検知することができるものであれば、ワーク有無検知部材51は光電センサに限らず他の光学式センサであってもよいし、磁気センサやタッチセンサ等であってもよい。
また、図2において符号52は、載置台4上に設けられ軸線を径方向に向けて略等角度で放射状に配置された円柱状の支持部材である。この支持部材52の上にワークWを載置することにより、ワークWは三点支持で安定的に載置台4に載置される。
【0009】
コラム5には、スライダ21aの昇降方向と平行にねじ軸22が設けられている。このねじ軸22は、コラム5の上端部に設けられたスラスト軸受23と、コラム5の下側にブラケット24に取り付けられた軸受24aとにより回転自在に支持されている。ねじ軸22の下端には、ジョイント25aを介してフレキシブルシャフト26が連結され、このフレキシブルシャフト26の先端にはジョイント25bを介してハンドル27が連結されている。フレキシブルシャフト26は、一本のワイヤ上に数層のワイヤを一層ごとに逆方向に巻き付けて形成された公知のものであり、ハンドル27の回転はフレキシブルシャフト26を介してねじ軸22に伝達されるようになっている。
【0010】
ねじ軸22には、ナット28が螺入され、載置台4を取り付けるブラケット4aの上端がナット28に固定されている。
この態様により、ハンドル27を回転させると、ねじ軸22が回転してナット28がねじ軸22に沿って昇降し、このナット28の昇降とともに載置台4が昇降する。
なお、符号29はハンドル27を任意位置で固定する固定部材(ボルト)で、この固定部材29を締め付けることによりハンドル27の回転を規制し、載置台4をワークWの高さ寸法に応じた適宜の高さ位置で保持するものである。
【0011】
[ワーク反転部10の説明]
ワーク反転部10は、載置台4とワーク授受位置Aとの中間位置で基台2にブラケット(図に現れず)を介して支持された軸13と、この軸13とともに回動自在な逆L字状の反転アーム12と、この反転アーム12の先端に設けられ、反転アーム12の回動動作とともにワーク授受位置Aと載置台4との間で反転する把持部11と、軸13を回動させて把持部11をワーク授受位置Aと載置台4との間で反転させる反転駆動部14とからなっている。
【0012】
[把持部11の説明]
把持部11は、反転アーム12の先端に取り付けられたチャックボディ11bと、このチャックボディ11bに形成された溝内でチャックボディ11bの径方向に進退移動自在に設けられたマスタジョー11cと、チャックボディ11bに設けられマスタジョー11cを進退移動させるチャックシリンダ11dと、マスタジョー11cの各々に取り付けられ、マスタジョー11cとともに径方向に移動してワークWを把持または非把持する把持爪11aとからなる公知のものである。なお、チャックシリンダ11dへの圧油の供給は、ワーク反転部10の外部に設けられた図示しない圧油供給装置から、軸13の中心を挿通し反転アーム12に沿って設けられた圧油供給管を経て行われる。
上記構成の把持部11は、ワーク授受位置Aで把持側に設けられた把持爪11aを上方に向けて待機し、搬送装置Tとの間で直接ワークWの授受が行えるようになっている。
【0013】
[反転駆動部14の説明]
反転アーム12の基部が取り付けられる回転軸13は、テーブル3上に設けられたブラケット(図には現れない)に回転自在に支持されている。回転軸13には歯車(図には現れない)が一体に取り付けられている。テーブル3には反転用ロータリアクチュエータ15が設けられ、この反転用ロータリアクチュエータ15の回転軸に取り付けられた歯車16aと前記歯車とが噛合している。前記歯車と歯車16aとは歯数が1:2になるように選択されており、反転用ロータリアクチュエータ15により歯車16aが90度回動すると、前記歯車、すなわち軸13および反転アーム12が垂直面内で180度回転するようになっている。
【0014】
反転アーム12の基部には凸部12aが形成されているとともに、テーブル3の上面にはこの凸部12aと当接できるストッパボルト18a,18bが軸13を挟んで載置台4側とワーク授受位置A側の対称位置に設けられている。そして、このストッパボルト18a,18bに凸部12aが当接することにより、把持部11は、ワーク授受位置A側と載置台4側の間で正確に180度反転することができるようになっている。
なお、反転駆動部14は、把持部11をワーク授受位置A側と載置台4側の間で反転させることができるものであればよい。例えば、上記構成に限らずラック・ピニオン機構,ベルト・プーリ機構,チェーン・スプロケット機構であってもよい。また、駆動手段は反転用ロータリアクチュエータに限らずサーボモータや減速機モータ等のモータ等、他の駆動手段であってもよい。
【0015】
[作用の説明]
次に、上記構成の本発明の反転装置の作用を図3および図4に従って説明する。図3および図4は本発明の作用を説明する把持部11,載置台4および搬送装置Tの概略図である。図3および図4中の矢印は、搬送装置Tや把持部11の次の動作方向を示している。
初期状態(図3(イ)の状態)において、把持部11は把持爪11aを上側にしてワーク授受位置Aで待機している。把持部11は、一側面の加工を終了したワークWの一側面側を把持している。
二つのロボットハンドTa,Tbを有する搬送装置Tは、図示しない工作機械から一側面の加工を終えたワークWを他方のロボットハンドTbに把持し、反転装置1まで搬送してくる。
【0016】
次に、搬送装置TはロボットハンドTa,Tbを回動させて把持したワークWを下向きにするとともに下降させて、ロボットハンドTbに把持したワークWを載置台4上に載置する(図3(ロ)の状態)。載置されたことは、ワーク有無検知部材51で検知される。ワークWを載置台4上に載置した後は、他方のロボットハンドTbはワークWの把持を解除して上昇し、反転装置1と干渉しない位置まで退避する。この後、搬送装置Tは走行レールR上を移動して一方のロボットハンドTaを把持部11の上方に位置させる。そして、ロボットハンドTa,Tbを下降させて一方のロボットハンドTaで把持部11上のワークWの他側面側を把持させる(図3(ハ)の状態)。このとき、把持部11は把持爪11aによる把持を解除しているので、ロボットハンドTa,Tbを上昇させることにより把持部11から表裏が反転されたワークWを受け取ることができる。
【0017】
なお、この場合、ロボットハンドTa,Tb間の距離L(図3(ロ)参照)を載置台4とワーク授受位置Aにおける把持部11との距離Sに等しくすることにより、他方のロボットハンドTbが載置台4にワークWを受け渡すと同時に、一方のロボットハンドTaが把持部11から反転されたワークWを受け取ることができるようになるので、さらにサイクル時間を短縮することができるようになる。
搬送装置Tは、この後、ロボットハンドTa,Tbを回動させて搬送姿勢に復帰させ、工作機械(図示せず)までワークWを搬送して図示しない主軸のチャックに一側面側を把持させるように取り付ける(図4(イ)の状態)。工作機械はワークWの他側面の加工を行う。
【0018】
図示しない工作機械がワークWの他側面の加工を行っている間に、反転用ロータリアクチュエータ15が駆動して把持部11を載置台4側に反転させ、把持部11が載置台4上のワークWの一側面側を把持する。このとき、ワークWの未加工の他側面は載置台4に接しているので、把持部11が載置台4上のワークWを把持して反転することにより、未加工の前記他側面がワーク授受位置Aで上方を向くことになる(図4(ロ)の状態)。この間、搬送装置Tは反転装置1および図示しない工作機械と干渉しない位置で待機している(待機している状態を、図4(ロ)において仮想線で示す)。
以下、上記動作を繰り返す。
【0019】
ワークWの種類が変わり、その高さ寸法に変更があるときは、載置台4およびワーク反転部10の相対的な高さ位置関係を変更する必要がある。そのため、この実施形態においては、載置台4の高さ位置を、高さ位置調整機構20により調整できるようにしている。以下、高さ位置調整機構20による載置台4の高さ位置の調整手順を説明する。
まず、高さ位置調整機構20のハンドル27を固定している固定部材29を緩め、ハンドル27をいずれかの方向に回転させる。ハンドル27の回転は、フレキシブルシャフト26を介してねじ軸22に伝達され、ねじ軸22を回転させる。ねじ軸22の回転によりナット28がねじ軸22に沿って昇降するので、ブラケット4aを介してナット28に取り付けられた載置台4が、スライダ21aとともに昇降する。
作業者は載置台4の高さを目視で確認しながらワークWの高さ寸法に応じた高さ位置まで載置台4を移動させる。載置台4がワークWの高さ寸法に応じた高さ位置になったときにハンドル27の回動動作を停止させ、固定部材29を締めつけてハンドル27を固定すれば、載置台4は当該高さ位置で固定される。
【0020】
[高さ位置調整機構に関する第2の実施形態]
なお、上記した載置台4の高さ位置調整を、ワークWの高さ寸法に応じて自動的に変更できるものとすれば、長時間の連続無人運転が可能になる。
以下に、ワークWの高さ寸法の変更にともない自動的に載置台4の高さ位置を調整できる簡単な構成の高さ位置調整機構20′を、図5に従って説明する。以下の説明において把持部11,反転アーム12,反転駆動部14等の構成は上記のものと同じであるので、同一部位,同一部材には同一の符号を付して詳しい説明は省略する。また、上記の実施形態においては載置台4上のワークWを反転装置1の把持部11で把持して反転させるようにするとして説明したが、ワークWの反転動作はこの逆であってもよく、以下の実施形態に置いては把持部11をワーク授受位置A側から載置台4側に反転させてワークWの表裏を反転させるものとして説明する。
【0021】
[第1昇降部材の説明]
基台1の他方(図5において左側)には、支持部31aにより上下に昇降自在な第1昇降部材32が、把持部11に把持されたワークWと干渉しない位置に設けられている。
この第1昇降部材32の上端には、搬送装置TのロボットハンドTa(またはTb)と係脱自在な係合部33が形成されている。
【0022】
[第2昇降部材の説明]
基台2の一方(図5において右側)には、支持部31bにより上下に昇降自在な第2昇降部材34が設けられ、この第2昇降部材34の上端に載置台4が取り付けられている。すなわち、載置台4は第2昇降部材34の昇降動作とともに昇降自在である。
この第2昇降部材34は、第1昇降部材32と連結部材35でピン結合されている。この連結部材35は、中心付近で基台2に軸36により軸支され、この軸36を中心に揺動自在である。従って、第1昇降部材32の昇降動作は、連結部材35を介して第2昇降部材34に伝達されるようになっている。符号37は第2昇降部材34の下端に取り付けられた付勢手段としての重りで、第2昇降部材34を常時下方側に付勢するものである。後述する保持手段40の挟持部材41が第2昇降部材34をアンクランプすると、この重り37の作用により第2昇降部材34が下方へ付勢されることになる。なお、第1昇降部材32または第2昇降部材34のいずれかを上方または下方へ付勢することができるものであれば、重り37の代わりにばね等の他の付勢手段であってもよい。
【0023】
[保持手段40の説明]
第2昇降部材34は、途中位置で保持手段40によりクランプ・アンクランプされるようになっている。この保持手段40は、第2昇降部材34を挟持する挟持部材41と、この挟持部材41をクランプまたはアンクランプ方向に動作させるシリンダ42と、このシリンダ42のピストンロッド42aを弁体の切り換えにより進退移動させる切換弁43とからなっている。挟持部材41は、ピストンロッド42aの先端に取り付けられている。シリンダ42が作動して挟持部材41が第2昇降部材34を挟持すると、第2昇降部材34の昇降動作が規制されるので、載置台4は所定高さ位置で保持されることになる。
なお、上記構成の保持手段40は、第1昇降部材32側に設けるものとしてもよい。
【0024】
[第2実施形態における高さ位置調整機構の作用の説明]
次に、この実施形態における高さ位置調整機構の作用の説明を、図6のフローチャートとともに説明する。
シリンダ42を作動させるタイミングは、搬送装置Tを制御する図示しない制御装置からの指令信号により行われる。すなわち、ワークWの種類が変わると、ワーク変更指令が前記制御装置から出力される(ステップS1)。このとき、制御装置は把持部11および載置台4の上に切り換わり前の旧ワークWが載っているか否かを判別し(ステップS2)、旧ワークWが載っていれば旧ワークWを搬出する(ステップS3)。そして、旧ワークWの搬送が完了したことを確認する(ステップS4)。
旧ワークWの搬送が完了した場合には、シリンダ42を駆動して第2昇降部材34のクランプを解除する(ステップS5)。そして、重り37が下限位置に達したか否かを図示しないリミットスイッチで確認する(ステップS6)。重り37が下限位置に移動し、新ワークWの受入れが可能となったら、ステップS7に移行する。
【0025】
搬送装置Tは、一方のロボットハンドTaで切り換わり後の新ワークWを把持する。搬送装置TのロボットハンドTaは、把持部11に新ワークWを受け渡すべく下降するが、このとき、第1昇降部材32の係合部33がロボットハンドTa(またはTb)と係合して第1昇降部材32を押し下げる。ロボットハンドTaは、予め設定された新ワークWの高さ寸法hに応じた高さ位置(ワーク授受下降位置)まで下降して把持部11に新ワークWを受け渡す。第1昇降部材32の下降動作は連結部材35を介して第2昇降部材34に伝達され、第2昇降部材34を押し上げる。軸36は連結部材35の中間に設けられているので、第2昇降部材34の上昇量は第1昇降部材32の下降量に等しくなる。そのため、搬送装置TのロボットハンドTaが下限位置まで下降すると、載置台4の高さ位置は新ワークWの高さ寸法hに応じた高さ位置に自動的に設定される。ロボットハンドTa(またはTb)が当該ワークWに対応した下限位置まで移動したことを示す信号が出力されると(ステップS7)、制御装置はシリンダ42を作動させる指令信号を出力し、第2昇降部材34をクランプさせ載置台4を当該高さ位置で保持する(ステップS8)。
【0026】
本発明の好適な実施形態を説明してきたが、本発明は上記の実施形態により何ら限定されるものではない。例えば、高さ位置調整機構は載置台4側に設けるものとして説明したが、ワーク反転部10に設けるものとしてもよいし、載置台4およびワーク反転部10の双方に設けるものとしてもよい。
【0027】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
把持部を搬送経路上に上向きで待機させることにより、搬送装置と反転アームとの間でワークの直接の授受が可能になったので、一つの載置台が不要になり、反転装置の構成を簡素にできる他、反転アームを退避させる必要がなくなるので搬送装置とのワークの授受の際のサイクル時間を短縮することができる。
また、高さ位置調整機構を設けたものは、ワークの高さ寸法の変更に応じて載置台の高さ位置を自由に変更することができるので、一つの反転台を多種のワークに適用することができる。
さらに、搬送装置と係合して自動的に載置台の高さ位置調整を行うことができるようにしたものは、複雑な制御機構が不要であるうえ、多種類のワークにも対応することができるので、ワークの加工システムにおいて長時間の連続無人運転を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被加工物の反転装置の全体構成を説明する正面図である。
【図2】本発明の反転装置の側面図で、載置台の高さ位置を調整する高さ位置調整機構の一実施形態を説明する図である。
【図3】本発明の作用を説明する主要部の概略図である。
【図4】図3に連続する本発明の作用を説明する主要部の概略図である。
【図5】高さ位置調整機構の他の実施形態を示す概略図である。
【図6】図5の高さ位置調整機構のフローチャートである。
【符号の説明】
W ワーク
T 搬送装置
Ta,Tb ロボットハンド(ハンド部)
R 走行レール
1 反転装置
2 基台
3 テーブル
4 載置台
4a ブラケット
5 コラム
6 オイルパン
10 ワーク反転部(被加工物反転部)
11 把持部
11a 把持爪
11b チャックボディ
11c マスタジョー
11d チャックシリンダ
12 反転アーム
12a 凸部
13 軸
14 反転駆動部
15 反転用ロータリアクチュエータ
16a 歯車
18a,18b ストッパボルト
20,20′ 高さ位置調整機構
21 リニアガイド
21a スライダ
22 ねじ軸
23 スラスト軸受
24 ブラケット
24a 軸受
25a,25b ジョイント
26 シャフト
27 ハンドル
28 ナット
29 固定部材
31a,31b 支持部
32 第1昇降部材
33 係合部
34 第2昇降部材
35 連結部材
36 軸
37 重り
40 保持手段
41 挟持部材
42 シリンダ
42a ピストンロッド
43 切換弁

Claims (1)

  1. 被加工物(W)の表裏加工を行う単一の工作機械または表側面,裏側面の加工を分担して行う複数の工作機械と、この工作機械に被加工物(W)を搬出入する被加工物(W)の搬送装置(T)とを有する被加工物(W)の加工システムに設けられ、表側面の加工が終了した前記被加工物(W)を反転し、前記工作機械で裏側面の加工を行わせるべく前記搬送装置(T)に受け渡す加工システムにおける被加工物(W)の反転装置(1)において、
    基台(2)と、前記搬送装置(T)が前記被加工物(W)を搬送する搬送経路に沿っ前記基台(2)の一側に設けられ、前記被加工物(W)を載置するとともに前記搬送装置(T)との間で前記被加工物(W)の授受を行う載置台(4)と、前記搬送経路に沿って前記基台(2)の他側に設けられ前記搬送装置(T)との間で前記被加工物(W)の授受を行う被加工物授受位置(A)と前記載置台(4)との間に設けられた前記被加工物(W)を把持する把持部(11)と、前記被加工物授受位置(A)と前記載置台(4)との間で前記把持部(11)を反転させる反転駆動部(14)とからなり、前記把持部(11)は前記被加工物授受位置(A)で前記被加工物(W)を把持する把持側を上方に向けて待機し、前記把持部(11)と前記搬送装置(T)との間で前記被加工物(W)の授受が可能な被加工物反転部(10)と、前記基台(2)に設けられ、前記被加工物(W)の高さ寸法(h)の変化に応じて前記把持部(11)または前記載置台(4)の相対的な高さ位置を調整する高さ位置調整機構(20′)と、を有する加工システムにおける被加工物(W)の反転装置(1)であって、
    前記高さ位置調整機構(20′)は、
    前記基台(2)の前記他側に昇降自在に設けられた第1昇降部材(32)と、
    この第1昇降部材(32)に設けられ、前記搬送装置(T)から前記被加工物反転部(10)の把持部(11)に前記被加工物(W)が受け渡される際に、前記被加工物(W)を把持する搬送装置(T)のハンド部(Ta)と係合して前記ハンド部(Ta)の昇降動作とともに前記第1昇降部材(32)を昇降させる係合部(33)と、
    前記基台(2)の前記一側に昇降自在に設けられ、載置台(4)が取り付けられた第2昇降部材(34)と、
    前記第1昇降部材(32)と前記第2昇降部材(34)とを連結するとともに、前記基台(2)に揺動自在に軸支され、前記第1昇降部材(32)の昇降動作を前記第2昇降部材(34)に伝達する連結部材(35)と、
    第1昇降部材(32)、または、前記第2昇降部材(34)を挟持する挟持部材(41)と、
    この挟持部材(41)を開閉させる保持手段(40)と、
    この保持手段(40)の駆動を制御する制御手段と、
    からなり、
    前記挟持部材(41)が前記第1昇降部材(32)または第2昇降部材(34)を挟持することにより、前記載置台(4)を所定高さ位置で保持する保持手段(40)と、
    前記第1昇降部材(32)または前記第2昇降部材(34)を上方または下方に付勢する付勢手段(37)と、
    からなることを特徴とする加工システムにおける被加工物(W)の反転装置(1)
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