ところで、特許文献1では、同一の不良が生じている不良箇所に、例えば場所的な偏りがあっても、あるいは、該偏りがなくても、予測される複数の不良原因から同一の不良原因が推定されることになる。しかしながら、上記偏りがある場合と、ない場合とでは、実際の不良原因は異なる場合が多い。したがって、特許文献1では、精度の高い不良原因の推定ができない。
また、特許文献2では、処理単位特徴、処理位置特徴、および処理時刻特徴を取得する必要がある。つまり、通常の検査には必要のない各特徴を、製造装置内で取得する構成としなければならない。また、処理単位特徴および処理位置特徴は、製造装置における製造の工程に依存するため、他の製品を作るために製造工程を変更する場合には、その都度、新たに上記各特徴の取得方法を変更する必要がある。
また、特許文献3では、上述したように、主従の関係を示した接続情報が必要となる。しかしながら、例えば電子部品を基板に実装する分野に関しては、そもそも、推定され得る不良原因と、各部品との間においては、上記のような接続関係は存在しない。このため、電子部品の実装の分野においては、この特許文献3の技術を用いて、不良原因を推定することはできない。
また、特許文献4では、製造設備内の単一の部品の状態を連続的に検査(つまり、ノズルの帯電量を測定)すれば済むが、電子部品の実装に関しては、製造設備内の部品の状態を検査するのではなく、製造された製品の状態を検査する。したがって、電子部品の実装分野においては、特許文献4の技術を用いて、不良原因を推定することはできない。
また、上記においては、電子部品の実装を例に挙げたが、これに限定されるものではない。複数の部品を組み合わせて製造される製品であれば、同様の問題を生じる。
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定(特定)が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能な情報処理装置、情報処理方法、プログラム、および、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することである。
本発明に係る情報処理装置は、上記の課題を解決するため、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置から取得する検査結果取得手段と、前記検査結果取得手段が取得した検査結果から、不良の種類毎に不良の発生場所を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された発生場所のうち、同種の不良が発生している発生場所の偏りの有無を判定する判定手段と、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り情報と、前記偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得手段と、前記不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御手段とを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、検査結果取得手段により、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置から取得することができる。また、特定手段により、前記検査結果取得手段が取得した検査結果から、不良の種類毎に不良の発生場所を特定することができる。さらに、判定手段により、前記特定手段により特定された発生場所のうち、同種の不良が発生している発生場所の偏りの有無を判定することができる。
また、第1記憶装置には、少なくとも不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り情報と、前記偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とが、予め記憶されている。つまり、第1記憶装置には、不良の発生場所に関し偏りがある場合、および/または不良の発生場所に関し偏りが無い場合の各場合を示す偏り情報に対して、不良原因を示した不良原因情報が対応付けて記憶されている。
そして、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が第1記憶装置に記憶されている場合には、不良原因取得手段が、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する。
つまり、例えば、判定手段により偏りが有ると判定された場合であって、かつ、第1記憶装置に偏り有りを示した偏り情報がある場合には、不良原因取得手段は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。また、判定手段により偏りが無いと判定された場合であって、かつ、第1記憶装置に偏り無しを示した偏り情報がある場合には、不良原因取得手段は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。
ところで、不良の発生場所の偏り方と、不良原因とは密接な関係がある。したがって、不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り方情報と不良原因を示した不良原因情報とを予め関連付けて第1記憶装置に記憶させておき、かつ、該関連付けされた情報を参照することにより、不良原因取得手段は、偏りの有無に応じた不良原因情報を取得することができる。
このように、本発明では、不良の発生場所の偏りの有無に基づいて不良原因を推定することができるため、このような偏りの有無を考慮しない構成に比べて、高精度の不良原因の推定が可能となる。
また、出力制御手段により、不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させることができる。
さらに、偏りの有無は、検査装置から得られた検査結果に基づいて、判定されるものである。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能な情報処理装置を得ることができるという効果を奏する。
なお、上記検査結果は、中間検査の検査結果を含んでいてもよい。
また、本発明に係る情報処理装置は、上記の情報処理装置において、前記偏り情報は、前記発生場所の偏りが有ることを示している場合には、さらに、前記発生場所の偏り方を示しており、前記判定手段は、前記発生場所の偏りが有ると判定した場合、さらに、前記発生場所の偏り方を判定し、前記不良原因取得手段は、前記判定手段にて判定した偏り方と同一の偏り方を示した偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得することを特徴としている。
上記の構成によれば、前記発生場所の偏りが有ると判定した場合、前記判定手段により前記発生場所の偏り方を判定することができる。また、判定手段にて判定した偏り方と同一の偏り方を示した偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、不良原因取得手段が、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する。
それゆえ、不良の発生場所に偏りが有る場合には、不良原因取得手段により、偏り方までも考慮した、不良原因を示す不良原因情報を取得することができる。
したがって、不良の発生場所に偏りが有る場合には、さらに詳細な不良原因を推定できるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理装置は、上記の課題を解決するため、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果、並びに、各検査を行った時刻を示した時刻情報を、検査装置から取得する検査結果取得手段と、前記検査結果取得手段が取得した検査結果および時刻情報から、不良の種類毎に前記検査装置での不良の検出時刻を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定する判定手段と、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得手段と、前記不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御手段とを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、検査結果取得手段により、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果、並びに、各検査を行った時刻を示した時刻情報を、検査装置から取得することができる。また、特定手段により、前記検査結果取得手段が取得した検査結果および時刻情報から、不良の種類毎に前記検査装置での不良の検出時刻を特定することができる。さらに、判定手段により、前記特定手段により特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定することができる。
また、第1記憶装置には、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とが、予め記憶されている。つまり、第1記憶装置には、不良の検出時刻に関し偏りがある場合、および/または不良の検出時刻に関し偏りが無い場合の各場合を示す偏り情報に対して、不良原因を示した不良原因情報が対応付けて記憶されている。
そして、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が第1記憶装置に記憶されている場合には、不良原因取得手段が、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する。
つまり、例えば、判定手段により偏りが有ると判定された場合であって、かつ、第1記憶装置に偏り有りを示した偏り情報がある場合には、不良原因取得手段は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。また、判定手段により偏りが無いと判定された場合であって、かつ、第1記憶装置に偏り無しを示した偏り情報がある場合には、不良原因取得手段は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。
ところで、不良の検出時刻の偏り方と、不良原因とは密接な関係がある。したがって、不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り方情報と不良原因を示した不良原因情報とを予め関連付けて第1記憶装置に記憶させておき、かつ、該関連付けされた情報を参照することにより、不良原因取得手段は、偏りの有無に応じた不良原因情報を取得することができる。
このように、本発明では、不良の検出時刻の偏りの有無に基づいて不良原因を推定することができるため、このような偏りの有無を考慮しない構成に比べて、高精度の不良原因の推定が可能となる。
また、出力制御手段により、不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させることができる。
さらに、偏りの有無は、検査装置から得られた検査結果に基づいて、判定されるものである。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能な情報処理装置を得ることができるという効果を奏する。
なお、上記検査結果は、中間検査の検査結果を含んでいてもよい。
また、本発明に係る情報処理装置は、上記の課題を解決するため、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置からリアルタイムに取得する検査結果取得手段と、前記検査結果取得手段が取得した検査結果、および、前記検査結果を取得した時刻を示す時刻情報から、不良の種類毎に前記検査装置での不良の検出時刻を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定する判定手段と、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得手段と、前記不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御手段とを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、検査結果取得手段により、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置から取得することができる。また、特定手段により、前記検査結果取得手段が取得した検査結果、および、前記検査結果を取得した時刻を示す時刻情報から、不良の種類毎に前記検査装置での不良の検出時刻を特定することができる。さらに、判定手段により、前記特定手段により特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定することができる。
また、第1記憶装置には、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とが、予め記憶されている。つまり、第1記憶装置には、不良の検出時刻に関し偏りがある場合、および/または不良の検出時刻に関し偏りが無い場合の各場合を示す偏り情報に対して、不良原因を示した不良原因情報が対応付けて記憶されている。
そして、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が第1記憶装置に記憶されている場合には、不良原因取得手段が、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する。
つまり、例えば、判定手段により偏りが有ると判定された場合であって、かつ、第1記憶装置に偏り有りを示した偏り情報がある場合には、不良原因取得手段は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。また、判定手段により偏りが無いと判定された場合であって、かつ、第1記憶装置に偏り無しを示した偏り情報がある場合には、不良原因取得手段は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。
ところで、不良の検出時刻の偏り方と、不良原因とは密接な関係がある。したがって、不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り方情報と不良原因を示した不良原因情報とを予め関連付けて第1記憶装置に記憶させておき、かつ、該関連付けされた情報を参照することにより、不良原因取得手段は、偏りの有無に応じた不良原因情報を取得することができる。
このように、本発明では、不良の検出時刻の偏りの有無に基づいて不良原因を推定することができるため、このような偏りの有無を考慮しない構成に比べて、高精度の不良原因の推定が可能となる。
また、出力制御手段により、不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させることができる。
さらに、偏りの有無は、検査装置から得られた検査結果に基づいて、判定されるものである。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能な情報処理装置を得ることができるという効果を奏する。
なお、上記検査結果は、中間検査の検査結果を含んでいてもよい。
また、本発明に係る情報処理装置は、上記の情報処理装置において、前記偏り情報は、前記検出時刻の偏りが有ることを示している場合には、さらに、前記検出時刻の偏り方を示しており、前記判定手段は、前記検出時刻の偏りが有ると判定した場合、さらに、前記検出時刻の偏り方を判定し、前記不良原因取得手段は、前記判定手段にて判定した偏り方と同一の偏り方を示した偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得することを特徴としている。
上記の構成によれば、前記検出時刻の偏りが有ると判定した場合、前記判定手段により前記検出時刻の偏り方を判定することができる。また、判定手段にて判定した偏り方と同一の偏り方を示した偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、不良原因取得手段が、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する。
それゆえ、不良の検出時刻に偏りが有る場合には、不良原因取得手段により、偏り方までも考慮した、不良原因を示す不良原因情報を取得することができる。
したがって、不良の検出時刻に偏りが有る場合には、さらに詳細な不良原因を推定できるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理装置は、上記の課題を解決するため、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置から取得する検査結果取得手段と、前記部品を含んだ、前記製品を構成する部材を構成部材とすると、前記検査結果取得手段が取得した検査結果から、不良の構成部材を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された構成部材のうち、同種の不良の発生率が偏って多く発生している構成部材の有無を判定する判定手段と、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の発生率に関する構成部材の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得手段と、前記不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御手段とを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、検査結果取得手段により、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置から取得することができる。また、特定手段により、前記検査結果取得手段が取得した検査結果から、不良の構成部材を特定することができる。さらに、判定手段により、前記特定手段により特定された構成部材のうち、同種の不良の発生率が偏って多く発生している構成部材の有無を判定することができる。
また、第1記憶装置には、少なくとも不良の発生率に関する構成部材の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とが、予め記憶されている。つまり、第1記憶装置には、不良の発生率に関する構成部材に関し偏りがある場合、および/または構成部材に関し偏りが無い場合の各場合を示す偏り情報に対して、不良原因を示した不良原因情報が対応付けて記憶されている。
そして、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が第1記憶装置に記憶されている場合には、不良原因取得手段が、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する。
つまり、例えば、判定手段により偏りが有ると判定された場合であって、かつ、第1記憶装置に偏り有りを示した偏り情報がある場合には、不良原因取得手段は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。また、判定手段により偏りが無いと判定された場合であって、かつ、第1記憶装置に偏り無しを示した偏り情報がある場合には、不良原因取得手段は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。
ところで、不良の発生に関しては、不良の発生率に関する構成部材の偏り方と、不良原因とは密接な関係がある。したがって、不良の発生率に関する構成部材の偏りの有無を示した偏り方情報と不良原因を示した不良原因情報とを予め関連付けて第1記憶装置に記憶させておき、かつ、該関連付けされた情報を参照することにより、不良原因取得手段は、偏りの有無に応じた不良原因情報を取得することができる。
このように、本発明では、構成部材の偏りの有無に基づいて不良原因を推定することができるため、このような偏りの有無を考慮しない構成に比べて、高精度の不良原因の推定が可能となる。
また、出力制御手段により、不良の発生率に関する不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させることができる。
さらに、偏りの有無は、検査装置から得られた検査結果に基づいて、判定されるものである。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能な情報処理装置を得ることができるという効果を奏する。
なお、上記検査結果は、中間検査の検査結果を含んでいてもよい。
また、本発明に係る情報処理装置は、上記の情報処理装置において、前記偏り情報は、前記不良が偏って発生している構成部材が有ることを示している場合には、さらに、前記構成部材の種別を示した情報を備えており、前記判定手段は、前記不良が偏って発生している構成部材が有ると判定した場合、さらに、該構成部材の種別を判定し、前記不良原因取得手段は、前記判定手段にて判定した構成部材の種別と同一の構成部材の種別を示した偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得することを特徴としている。
上記の構成によれば、上記構成部品の偏りが有ると判定した場合、前記判定手段により前記構成部品の偏り方を判定することができる。また、判定手段にて判定した偏り方と同一の偏り方を示した偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、不良原因取得手段が、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する。
それゆえ、構成部品に偏りが有る場合には、不良原因取得手段により、偏り方までも考慮した、不良原因を示す不良原因情報を取得することができる。
したがって、構成部品に偏りが有る場合には、さらに詳細な不良原因を推定できるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理装置は、上記の情報処理装置において、前記製品の製造時の検査結果を示した情報と同種の情報であって、かつ、不良な状態を示した情報を、不良状態情報とすると、第2記憶装置に予め記憶された、前記不良状態情報と、該不良状態情報の組み合わせ毎に関連付けられた不良原因情報とを参照して、前記検査結果取得手段にて取得した検査結果を示した情報と関連付けられた不良原因情報を第2記憶装置から抽出する抽出手段を備え、前記不良原因取得手段は、前記抽出手段により抽出された不良原因情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、前記抽出された不良原因情報の中から、不良原因情報の取得を行うことを特徴としている。
上記の構成によれば、まず、第2記憶装置には、不良状態情報と、該不良状態情報の組み合わせ毎に関連付けられた不良原因情報とが、予め記憶されている。また、抽出手段により、第2記憶装置に予め記憶された情報を参照し、前記検査結果取得手段にて取得した検査結果を示した情報と関連付けられた不良原因情報を第2記憶装置から抽出することができる。
ところで、製品の検査により異なる不良状態情報が複数得られた場合、通常、これらの不良状態情報に基づき、不良原因を有る程度の範囲に絞り込むことができる。このため、本発明では、不良原因取得手段による不良原因情報の取得に先立ち、抽出手段により、不良原因情報を抽出しておく。つまり、抽出手段により、不良原因情報を絞り込んでおく。
さらに、前記抽出手段により抽出された不良原因情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、不良原因取得手段が、前記抽出された不良原因情報の中から、不良原因情報の取得を行う。つまり、不良原因取得手段は、抽出された不良原因情報であって、かつ、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、第1記憶装置から取得する。
したがって、より精度の高い不良原因の推定が可能な情報処理装置を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理装置は、上記の情報処理装置において、前記製品の製造時の検査結果を示した情報と同種の情報であって、かつ、不良な状態を示した情報を、不良状態情報とすると、前記第1記憶装置に予め記憶された偏り情報には、それぞれ、前記不良状態情報が関連付けされており、前記不良原因取得手段は、前記検査結果取得手段にて取得した検査結果を示す情報と同一の不良状態情報と関連付けられた偏り情報であって、かつ、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得することを特徴としている。
上記の構成によれば、まず、第1記憶装置に予め記憶された偏り情報には、それぞれ、前記不良状態情報が関連付けされている。つまり、第1記憶装置では、不良状態情報を基にすると、該不良状態情報の種別毎に、各偏り情報が区分されて記憶されている。
また、前記検査結果取得手段にて取得した検査結果を示す情報と同一の不良状態情報と関連付けられた偏り情報であって、かつ、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、前記不良原因取得手段は、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する。つまり、不良原因取得手段が不良原因情報を取得するにあたり、検査結果を示した情報と同一の不良状態情報と関連付けられた偏り情報を用いる。
このように、本発明では、得られた検査結果毎に、不良原因情報の取得時に用いる偏り情報が異なることになる。それゆえ、検査結果に応じて、不良原因情報の取得の仕方を変えることができる。
したがって、偏り情報に不良状態情報が関連付けられていない場合に比べ、より精度の高い不良原因の推定が可能な情報処理装置を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理装置は、上記の情報処理装置において、前記出力装置は表示装置であって、前記出力制御手段は、前記不良原因取得手段で取得した不良原因情報を表示装置に表示させることを特徴としている。
上記の構成によれば、前記出力装置は表示装置である。さらに、出力制御手段により、前記不良原因取得手段で取得した不良原因情報を表示装置に表示させることができる。
したがって、自装置が推定した不良原因をユーザが視認可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理装置は、上記の情報処理装置において、前記製品は、基板上に電子部品を搭載することにより製造される回路基板であることを特徴としている。
上記の構成によれば、前記製品は、基板上の電子部品を搭載することにより製造される回路基板である。
したがって、回路基板の製造時における不良原因を、検査項目を増やすことなく、かつ、高い精度で特定可能な情報処理装置を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理方法は、上記の課題を解決するため、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置から取得する検査結果取得ステップと、前記検査結果取得ステップにて取得した検査結果から、不良の種類毎に不良の発生場所を特定する特定ステップと、前記特定手ステップにより特定された発生場所のうち、同種の不良が発生している発生場所の偏りの有無を判定する判定ステップと、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り情報と、前記偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定ステップでの判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得ステップと、前記不良原因取得ステップで取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御ステップとを備えることを特徴としている。
上記の方法によっても、上述した情報処理装置と同様に、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となる。
また、本発明に係る情報処理方法は、上記の課題を解決するために、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果、並びに、各検査を行った時刻を示した時刻情報を、検査装置から取得する検査結果取得ステップと、前記検査結果取得ステップにて取得した検査結果および時刻情報から、不良の種類毎に前記検査装置での不良の検出時刻を特定する特定ステップと、前記特定ステップにより特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定する判定ステップと、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定ステップでの判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得ステップと、前記不良原因取得ステップで取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御ステップとを備えることを特徴としている。
上記の方法によっても、上述した情報処理装置と同様に、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となる。
また、本発明に係る情報処理方法は、上記の課題を解決するために、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置からリアルタイムに取得する検査結果取得ステップと、前記検査結果取得ステップにて取得した検査結果、および、前記検査結果を取得した時刻を示す時刻情報から、不良の種類毎に前記検査装置での不良の検出時刻を特定する特定ステップと、前記特定ステップにより特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定する判定ステップと、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定ステップでの判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得ステップと、前記不良原因取得ステップで取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御ステップとを備えることを特徴としている。
上記の方法によっても、上述した情報処理装置と同様に、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となる。
また、本発明に係る情報処理方法は、上記の課題を解決するために、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置から取得する検査結果取得ステップと、前記部品を含んだ、前記製品を構成する部材を構成部材とすると、前記検査結果取得ステップにて取得した検査結果から、不良の構成部材を特定する特定ステップと、前記特定ステップにより特定された構成部材のうち、同種の不良の発生率が偏って多く発生している構成部材の有無を判定する判定ステップと、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも構成部材の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定ステップの判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得ステップと、前記不良原因取得ステップで取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御ステップとを備えることを特徴としている。
上記の方法によっても、上述した情報処理装置と同様に、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となる。
また、本発明に係るプログラムは、上記の課題を解決するために、上記情報処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムであることを特徴としている。
したがって、上記プログラムをコンピュータシステムにロードすることによって、上記情報処理装置をユーザに提供することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る記録媒体は、上記の課題を解決するために、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴としている。
したがって、上記記録媒体に記録されているプログラムをコンピュータシステムにロードすることによって、上記情報処理装置をユーザに提供することが可能となるという効果を奏する。
本発明に係る情報処理装置は、以上のように、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置から取得する検査結果取得手段と、前記検査結果取得手段が取得した検査結果から、不良の種類毎に不良の発生場所を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された発生場所のうち、同種の不良が発生している発生場所の偏りの有無を判定する判定手段と、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り情報と、前記偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得手段と、前記不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御手段とを備える構成である。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理装置は、以上のように、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果、並びに、各検査を行った時刻を示した時刻情報を、検査装置から取得する検査結果取得手段と、前記検査結果取得手段が取得した検査結果および時刻情報から、不良の種類毎に前記検査装置での不良の検出時刻を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定する判定手段と、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得手段と、前記不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御手段とを備える構成である。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理装置は、以上のように、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置からリアルタイムに取得する検査結果取得手段と、前記検査結果取得手段が取得した検査結果、および、前記検査結果を取得した時刻を示す時刻情報から、不良の種類毎に前記検査装置での不良の検出時刻を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定する判定手段と、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得手段と、前記不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御手段とを備える構成である。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理装置は、以上のように、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置から取得する検査結果取得手段と、前記部品を含んだ、前記製品を構成する部材を構成部材とすると、前記検査結果取得手段が取得した検査結果から、不良の構成部材を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された構成部材のうち、同種の不良の発生率が偏って多く発生している構成部材の有無を判定する判定手段と、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の発生率に関する構成部材の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定手段の判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得手段と、前記不良原因取得手段で取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御手段とを備える構成である。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理方法は、以上のように、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置から取得する検査結果取得ステップと、前記検査結果取得ステップにて取得した検査結果から、不良の種類毎に不良の発生場所を特定する特定ステップと、前記特定手ステップにより特定された発生場所のうち、同種の不良が発生している発生場所の偏りの有無を判定する判定ステップと、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り情報と、前記偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定ステップでの判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得ステップと、前記不良原因取得ステップで取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御ステップとを備える方法である。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理方法は、以上のように、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果、並びに、各検査を行った時刻を示した時刻情報を、検査装置から取得する検査結果取得ステップと、前記検査結果取得ステップにて取得した検査結果および時刻情報から、不良の種類毎に前記検査装置での不良の検出時刻を特定する特定ステップと、前記特定ステップにより特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定する判定ステップと、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定ステップでの判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得ステップと、前記不良原因取得ステップで取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御ステップとを備える方法である。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理方法は、以上のように、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置からリアルタイムに取得する検査結果取得ステップと、前記検査結果取得ステップにて取得した検査結果、および、前記検査結果を取得した時刻を示す時刻情報から、不良の種類毎に前記検査装置での不良の検出時刻を特定する特定ステップと、前記特定ステップにより特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定する判定ステップと、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定ステップでの判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得ステップと、前記不良原因取得ステップで取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御ステップとを備える方法である。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る情報処理方法は、以上のように、複数の部品を組み合わせて製造される製品の製造時の検査結果を、検査装置から取得する検査結果取得ステップと、前記部品を含んだ、前記製品を構成する部材を構成部材とすると、前記検査結果取得ステップにて取得した検査結果から、不良の構成部材を特定する特定ステップと、前記特定ステップにより特定された構成部材のうち、同種の不良の発生率が偏って多く発生している構成部材の有無を判定する判定ステップと、第1記憶装置に予め記憶された、少なくとも構成部材の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、前記判定ステップの判定結果に応じた偏り情報が前記第1記憶装置に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、前記第1記憶装置から取得する不良原因取得ステップと、前記不良原因取得ステップで取得した不良原因情報を、出力装置から外部へ出力させる出力制御ステップとを備える方法である。
したがって、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係るプログラムは、以上のように、上記情報処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
したがって、上記プログラムをコンピュータシステムにロードすることによって、上記情報処理装置をユーザに提供することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る記録媒体は、以上のように、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
したがって、上記記録媒体に記録されているプログラムをコンピュータシステムにロードすることによって、上記情報処理装置をユーザに提供することが可能となるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図13に基づいて説明すると以下の通りである。
本実施形態では、プリント基板の生産ラインに適用される工程管理システムについて説明するが、本発明は、プリント基板の生産ラインに限定されるものではなく、複数の部品を組み合わせて製造される製品の生産ラインに用いることができる。
ここで、本実施形態における工程管理システムを説明する前に、この工程管理システムが適用されるプリント基板の生産ラインについて、図2に基づいて説明する。
図2に示すように、生産ライン1は、プリント基板(回路基板)を製造する各工程(印刷工程、実装工程、リフロー工程等)を含む。具体的に、生産ライン1は、図2に示すように、基板上に半田をペーストする半田印刷工程を行う半田印刷装置10、基板上に電子部品を実装する部品実装工程を行う部品実装装置20、基板上の電子部品を半田付けするリフロー工程を行うリフロー装置30を含む。つまり、生産ラインの上流から下流に沿った方向で、半田印刷装置10、部品実装装置20、リフロー装置30はこの順序で配置されている。
また、半田印刷装置10の近傍には半田印刷検査装置(検査装置)102aが配置され、部品実装装置20の近傍には部品実装検査装置(検査装置)102bが配置され、リフロー装置30の近傍には基板検査装置(検査装置)102cが配置されている。さらに、各検査装置102a・102b・102cは、端末104および工程管理装置(情報処理装置)103と共に、LAN(Local Area Network)に接続されている。
半田印刷検査装置102aは、半田印刷装置10にて処理された基板の品質を検査するものである。部品実装検査装置102bは、部品実装装置20にて処理された基板を検査するものである。基板検査装置102cは、リフロー装置30にて処理された基板を検査するものである。
このような生産ライン1においては、半田印刷検査装置102a、部品実装検査装置102b、基板検査装置102c、端末104、工程管理装置103、LANが上記工程管理システムを構成することとなる。
つぎに、この工程管理システムについて、図1の機能ブロック図を参照して説明する。
図1に示すように、工程管理システム100は、複数の検査装置102、工程管理装置103、および端末104を備える構成である。なお、図示していないが、各検査装置102、工程管理装置103、端末104は、各々、LANを介して他の装置と信号の送受信を行うための通信I/F(インターフェース)を備えている。
検査装置102は、上記生産ラインにおける複数の設備の各々(半田印刷装置10、部品実装装置20、リフロー装置30)に対応して設けられ、各設備において処理される各製品(つまり、基板)の製品番号および品質状態をリアルタイムで検出するものである。検査装置102は、計測したアナログ信号をデジタルデータに変換し、変換したデジタルデータ(検査結果)を製品番号データおよび品質データとして工程管理装置103にリアルタイムに送信する。ここで、品質データには、プリント基板上の各部の品質そのものを示したデータの他、該各部のプリント基板上での位置を示した位置情報も含まれている。
なお、上記に限らず、位置情報の代わりに位置を識別するIDを検査装置から受け付け、工程管理装置103が、自装置に予め記憶された情報に基づいて位置を把握する構成(つまり位置情報を取得する構成)としてもよい。
なお、図2における各検査装置102a・102b・102cは、各々、図1における各検査装置102に対応する。
工程管理装置103は、製品(プリント基板)の生産ラインを管理するものである。端末104は、工程管理装置103に対して情報の入出力を行うものであり、生産現場に設置されている。
以下、工程管理装置103および端末104に関して詳細に説明する。図1に示されるように、工程管理装置103は、制御部110、記憶部(第2記憶装置)120、および記憶部(第1記憶装置)121を備える構成であり、端末104は、表示部(出力装置・表示装置)105および入力部106を備える構成である。
制御部110は、工程管理装置103内における各種構成の動作を統括的に制御するものである。制御部110は、例えばPC(Personal Computer)ベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。このプログラムは、例えばCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などのリムーバブルメディアに記録されているものを読み込んで使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み込んで使用する形態であってもよい。また、図示しない外部I/Fを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。なお、制御部110における各ブロックの詳細については後述する。
記憶部120および記憶部121は、上記したハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。ここで記憶部120に記憶される内容としては、上記した制御プログラム、OS(operating system)プログラム、およびその他各種プログラム、ならびに各種データが挙げられる。
表示部105は、CRT(陰極線管)、LCD(液晶表示素子)、PDP(プラズマディスプレィ)、有機EL(electroluminescence)ディスプレィ、無機ELディスプレィなどの表示デバイスによって構成されている。表示部105は、工程管理装置103から受信した表示データに基づいて、文字や画像などの各種の情報を表示出力する。
入力部106は、オペレータ(現場作業員)から各種の入力を受け付けるものであり、入力用ボタン、キーボード、マウスなどのポインティングデバイス、その他の入力デバイスによって構成されている。入力部106は、オペレータから入力された情報を入力データに変換して工程管理装置103に送信する。
次に、制御部110の各ブロック、記憶部120に記憶されているデータ、および記憶部121に記憶されているデータについて詳細に説明する。
制御部110は、工程状態収集部(検査結果取得手段)111、不良検出部112、原因情報収集部(抽出手段)113、偏り方判定部(判定手段)114、不良原因特定部(不良原因取得手段)115、および表示制御部(表示制御手段)116を備える構成である。また、不良検出部112は、不良位置特定部(特定手段)130を備えている。
また、記憶部120には、工程状態DB(データベース)、不良・原因対応テーブル、および不良・原因DBが記憶されている。一方、記憶部121には、予め、偏り方・原因対応テーブルが記憶されている。
なお、制御部110に含まれる各部材は、CPU(Central Processing Unit,中央演算処理装置)が記憶部120に格納されたプログラムを実行し、図示しない入出力回路などの周辺回路を制御することによって実現される機能ブロックである。
工程状態収集部111は、上記生産ラインの各設備(各工程)にて処理される各製品の状態情報を収集するものであり、具体的には、全ての検査装置102から各設備にて処理された製品の製品番号データおよび品質データを収集するものである。工程状態収集部111は、検査装置102から受信した製品の製品番号データと該製品の品質データとを対応付けて、その受信時刻とともに記憶部120の工程状態DBに記録する。
不良検出部112は、ある製品ロットにおける全ての製品について、工程状態収集部111による工程状態DBへの製品番号データおよび品質データの記録が完了すると、工程状態DBに記録されたデータを参照して、各製品について順に、各々の製品に発生している全不良を検出すると共に、各々の不良の種類を検出する。
具体的には、不良検出部112は、工程状態DBに記憶された品質データおよび製品番号データに基づいて、製品毎に、不良が発生しているか否かの判定、および、発生している各々の不良に対する不良の種類の特定を、管理図法に従って行う。なお、この判定および特定は、JIS(Japanese Industrial Standard)に規定されている判定規則に従っても良いし、ユーザが独自に規定しても良い。
また、不良検出部112は、不良が発生していると判断される製品については、その製品の製品番号データと、該製品に発生している不良の種類を示す不良情報の組み合わせとを対応付けて、原因情報収集部113に送信する。ここで、不良情報の組み合わせとは、1つの製品に対応する少なくとも1つの不良情報を意味する。つまり、1つの製品に対して複数の不良情報が送信されることもある。これは、1つの製品に対して複数種類の不良が発生することもあるからである。
例えば、製品番号データ「0003」の製品において、半田印刷装置10の半田印刷工程にて「半田過少」の不良が発生し、リフロー装置30のリフロー工程にて「部品浮き」の不良が発生したとする。この場合、不良検出部112は、工程状態DBに記録されたデータにおいて、製品番号データ「0003」に対応する各品質データのうち、半田印刷検査装置102aから受信した品質データに基づいて、不良を検出すると共にこの不良の種類である「半田過少」を検出する。同時に、不良検出部112は、工程状態DBに記録された情報において、製品番号データ「0003」に対応する各品質データのうち、基板検査装置102cから受信した品質データに基づいて、不良を検出すると共にこの不良の種類である「部品浮き」を検出する。そして、不良検出部112は、製品番号データ「0003」と不良情報「半田過少」と不良情報「部品浮き」とを対応付けて原因情報収集部113に送信する。
不良検出部112の不良位置特定部130は、工程状態DBに記録された情報に基づいて、不良の種類毎に、プリント基板上における不良の発生場所を特定する。そして、不良位置特定部130は、特定した発生場所を、原因情報収集部113に送る。
原因情報収集部113は、不良検出部112から各不良情報および製品番号データを製品毎に受信すると、不良・原因対応テーブルを参照して、製品毎に、受信した各不良情報の組み合わせに対応する不良原因情報を読み出す。
ここで、不良・原因対応テーブルとは、上記生産ラインにて発生する不良の種類を示す不良情報の組み合わせと、該不良の原因を示す不良原因情報とを対応付けたテーブルである。
さらに、原因情報収集部113は、製品毎に、不良情報、不良・原因対応テーブルから読み出した不良原因情報と、製品番号データとを不良・原因DBに順次記録する。また、不良位置特定部130から送られてくる上記発生場所の情報についても、各不良情報に関連付けて不良・原因DBに記憶する。
ここで、不良・原因対応テーブルについて、より詳細に説明する。
図3は、不良・原因対応テーブルの記録内容を例示した図面である。この例の不良・原因対応テーブルでは、各縦列に記述されている「半田過多」「半田過少」「ずれ」・・・の各々が、工程にて発生する不良の種類を示した不良情報(特許請求の範囲に記載の不良状態情報に該当)であり、各横行に記述されている「スキージ欠け」「基板の反り」「マスクが厚い」の各々が、該不良の原因を示した不良原因情報となる。
そして、不良情報の組み合わせと不良原因情報との対応関係は、上記各縦列と各横行とから構成される各枠の丸印で示されている。
例えば、半田印刷結果についての不良情報「半田過多」と、リフロー検査結果についての不良情報「ブリッジ」という組み合わせに着目すると、この「半田過多」および「ブリッジ」の両縦列の属する枠に丸印が記述されている横行は、「スキージ欠け」「基板の反り」「マスクが厚い」に属する横行である。つまり、半田印刷結果についての不良情報「半田過多」とリフロー検査結果についての不良情報「ブリッジ」という組み合わせは、「スキージ欠け」「基板の反り」「マスクが厚い」という不良原因情報に対応付けられていることになる。
ここで、原因情報収集部113は、ある製品について、半田印刷結果についての不良情報「半田過多」とリフロー検査結果についての不良情報「ブリッジ」という組み合わせを受信した場合(つまり、該製品について発生している不良は、半田印刷後の「半田過多」およびリフロー後の「ブリッジ」のみであり、他の不良が発生していない場合)、不良・原因対応テーブルを参照して、上記不良情報「半田過多」「ブリッジ」の両縦列に属する枠に丸印が記述されている横行を検索する。そして、上記不良情報「半田過多」「ブリッジ」の両縦列に属する枠に丸印が記述されている横行は、不良原因情報「スキージ欠け」「基板の反り」「マスクが厚い」に属する横行である。したがって、原因情報収集部113は、ある製品について、半田印刷結果についての不良情報「半田過多」と、リフロー検査結果についての不良情報「ブリッジ」の組み合わせを受信し、他の不良情報を受信しなかった場合、不良原因情報「スキージ欠け」「基板の反り」「マスクが厚い」を読み出すこととなる。
ここで、注意すべき点は、図3に示される不良・原因対応テーブルは、あくまで、不良情報の組み合わせと不良原因情報との対応関係を示したテーブルであるということである。この点について以下詳細に説明する。
生産ラインにおいては、互いに種類が異なる各々の不良と、互いに種類が異なる各々の不良原因とは、複雑に絡み合っている。具体的には、ある製品について発生する一つの不良について、不良原因が複数予想されることもあり、一つの不良原因がある製品に対して複数の不良(互いに種類の異なる複数個の不良)をもたらすこともある。
したがって、ある製品において検出された不良に対する不良原因を推定する場合、この不良について複数の不良原因が候補として挙げられるとしても、他の不良との関係を考慮することによって不良原因の候補をさらに絞り込むことができる。具体的には、ある製品において検出された不良について、複数の不良原因が候補として挙げられるとしても、該製品において検出されなかった不良の原因ともなる不良原因については、この候補から除外することができる。
例えば、図3において、リフロー検査結果についての不良情報「ブリッジ」に着目した場合、該不良情報「ブリッジ」が記述されている縦列に属する各枠のうち、丸印が記述されている枠は、不良原因情報「スキージ欠け」「基板の反り」「マスクが厚い」が記述されている横行に属する枠である。このことより、リフロー後の不良「ブリッジ」の原因として、「スキージ欠け」「基板の反り」「マスクが厚い」が候補とされる。
しかし、ある製品について検出された不良が、リフロー後の「ブリッジ」と半田印刷後の「半田ずれ」とだけであり、他の不良が発生していない場合、この不良「ブリッジ」の原因を「基板の反り」に絞り込むことができる。これは、上述した不良「ブリッジ」が、不良原因「基板の反り」のみならず、他の不良原因「スキージ欠け」「マスクが厚い」にも起因するのであれば、リフロー後の「ブリッジ」のみならず、「半田過多」または「半田過小」や部品実装後の「ブリッジ」といった不良も検出されるはずだからである(図3参照)。
したがって、一つの製品について検出された各不良に対する各不良原因を推定する場合、各々の不良について予想される不良原因全てを候補とするのではなく、一つの製品について検出された不良全ての組み合わせから予想される不良原因を候補とすればよい。このような理由により、不良・原因対応テーブルにおいては、不良情報の組み合わせと不良原因情報とを対応付けている。
例えば、原因情報収集部113は、ある製品について、リフロー後の「ブリッジ」と半田印刷後の「半田ずれ」という不良情報のみの組み合わせを受信した場合(つまり、該製品についての不良は、上記「ブリッジ」および「半田ずれ」のみであり、他の不良が発生していない場合)、不良・原因対応テーブルを参照して、リフロー後の「ブリッジ」と半田印刷後の「半田ずれ」という不良情報の両縦列に属する枠に丸印が記述されている横行を検索する。そして、上記不良情報「ブリッジ」「半田ずれ」の両縦列に属する枠に丸印が記述されている横行は、不良原因情報「基板の反り」に属する横行のみである。したがって、原因情報収集部113は、ある製品について、リフロー後の「ブリッジ」と半田印刷後の「半田ずれ」との不良情報を受信し、他の不良情報を受信しなかった場合、不良原因情報「基板の反り」のみを読み出すこととなる。
以上のように、原因情報収集部113は、記憶部120に予め記憶された、前記製品の製造時の検査結果を示した情報と同種の情報であって、かつ、不良な状態であることを示す情報(不良状態情報)と、該情報の組み合わせ毎に関連付けられた不良原因情報とを参照し、実際に、工程状態収集部111により取得した検査結果を示した情報と関連付けられた不良原因情報を記憶部120から抽出する構成であると言える。
また、原因情報収集部113が不良原因情報を読み出した後は、原因情報収集部113は、読み出した不良原因情報を不良原因特定部115に送る。
偏り方判定部114は、不良・原因DBから、上記特定した発生場所を取得する。そして、偏り方判定部114は、不良の種類毎に、不良の発生場所の偏りの有無、および偏りがある場合には偏り方を特定する。例えば、「半田過多」という不良が生じている場合、ある製品ロットにおける全ての製品について、「半田過多」が発生している発生場所の位置情報に基づいて、発生場所の偏りの有無、および上記偏り方を特定する。
ここで、発生場所の偏りがある場合には、例えば、図4(a)に示すとおり、スキージの走査(移動)方向に沿って、プリント基板上に直線状に発生している場合、または、図4(b)に示すとおり、プリント基板上の一部領域に集中して発生している場合が挙げられる。また、発生場所の偏りがない場合としては、同種の不良が、図4(c)に示すように、プリント基板上の全面に発生している場合が挙げられる。
そして、偏り方判定部114は、判定結果(つまり、偏りの有無、偏りがある場合には偏り方)を不良の種別毎に、不良原因特定部115に送る。本実施の形態では、偏り方判定部114が、上述した、「スキージの走査方向に沿って、プリント基板上に直線状に発生」の有無を示した情報(以下、第1状態情報)、「プリント基板上の一部領域に集中して発生」の有無を示した情報(以下、第2状態情報)、または「プリント基板上の全面に発生」の有無を示した情報(以下、第3状態情報)を不良原因特定部115に送るものとする。
ここで、偏りの有無、および偏り方の具体的な判定方法について、図5(a)および(b)に基づいて説明する。
最初に、不良情報で示される不良が、「スキージの走査方向に沿って、プリント基板上に直線状に発生」しているか否かを判定する方法について説明する。
偏り方判定部114は、プリント基板上の領域を、図5(a)に示すとおり、スキージの走査方向と垂直な方向(図の矢印の方向)に関し、複数の領域に分割する。つまり、スキージの走査方向と垂直な方向において分割後の各領域が順に並ぶように分割する。
そして、偏り方判定部114は、各領域における不良の発生箇所を特定し、各領域に関し、不良の発生率(発生箇所数/発生箇所の総個数)を求める。ここで、分割後の特定の領域のみの不良率が、所定値よりも高い場合には、不良が、「スキージの走査方向に沿って、プリント基板上に直線状に発生」していると判定する。その他の場合には、不良が、「スキージの走査方向に沿って、プリント基板上に直線状に発生」しているとは判定しない。なお、特定の領域は、分割後の複数の領域(全ての領域を除く)であってもよい。
次に、不良情報で示されている不良が、「プリント基板上の一部領域に集中して発生」しているか否かを判定する方法について説明する。
偏り方判定部114は、プリント基板上の領域を、図5(b)に示すとおり、マトリクス状に分割する。例えば、偏り方判定部114は、プリント基板上の領域を、同図のとおり、3行3列の計9個からなる領域に分割する。
そして、偏り方判定部114は、各領域における不良の発生箇所を特定し、各領域に関し、不良の発生率を求める。ここで、分割後の特定の領域のみの不良率が、所定値よりも高い場合には、不良が、「プリント基板上の一部領域に集中して発生」していると判定する。その他の場合には、不良が、「プリント基板上の一部領域に集中して発生」しているとは判定しない。なお、特定の領域は、分割後の複数の領域(全ての領域を除く)であってもよい。
最後に、不良情報で示される不良が、「プリント基板上の全面に発生」しているか否かを判定する方法について説明する。
この場合には、「プリント基板上の一部領域に集中して発生」しているか否かを判定する場合と同様に、図5(b)に示すとおり、マトリクス状に分割する。そして、偏り方判定部114は、各領域における不良の発生箇所を特定し、各領域に関し、不良の発生率を求める。ここで、分割後の全ての領域の不良率が、所定値よりも高い場合には、不良が、「プリント基板上の全面に発生」していると判定する。その他の場合には、不良が、「プリント基板上の全面に発生」しているとは判定しない。なお、特定の領域は、分割後の複数の領域(全ての領域を除く)であってもよい。
なお、上記のような方法を採る場合には、「プリント基板上の一部領域に集中して発生」しているか否かの判定と、「プリント基板上の全面に発生」しているか否かの判定に関しては、途中までの処理内容が同じであるため、一方の判定に、他方の判定における処理結果を用いてもよい。
なお、上述した偏り方の判定方法は、一例であって、このような判定方法に限定されるものではない。例えば、不良の種別毎に、不良の全ての発生箇所に関する重心位置と、該不良を発見するために検査を行った全ての検査箇所に関する重心位置とを求め、重心位置同士の位置ずれが大きい場合に、「プリント基板上の一部領域に集中して発生」していると判定してもよい。
次に、記憶部121に記憶された偏り方・原因対応テーブルについて、図6に基づいて説明する。偏り方・原因対応テーブルは、偏りの有無と、偏りがある場合には偏り方とが、それぞれ、異なる不良原因情報に関連付けて記憶されたテーブル(データベース)である。
言い換えれば、偏り方・原因対応テーブルは、少なくとも不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り情報と、前記偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報と示しされたデータベースである。ここで、偏り方・原因対応テーブルにおいては、偏り情報が偏りが有ることを示している場合には、偏り情報は不良の発生場所の偏り方も示している。
同図に示す例では、上記第1状態情報と同内容の情報(第1偏り情報)が、「スキージ欠け」という不良原因情報に関連付けられ、上記第2状態情報と同内容の情報(第2偏り情報)が、「基板の反り」という不良原因情報に関連付けられ、上記第3状態情報と同内容の情報(第3偏り情報)が、「マスクが厚い」という不良原因情報に関連付けられている。
不良原因特定部115は、偏り方判定部114から、上記第1状態情報から第3状態情報を受け付ける。さらに、不良原因特定部115は、原因情報収集部113から、原因情報収集部113が読み出した不良原因情報を受け付ける。以下では、不良原因特定部115が、原因情報収集部113から、「スキージ欠け」および「基板の反り」といった不良原因情報を受け付けた場合を例に挙げて説明する。
不良原因特定部115は、偏り方判定部114から、上記第1状態情報から第3状態情報を受け付けた場合、記憶部121に記憶されている偏り方・原因対応テーブルを参照する。そして、不良原因特定部115は、偏り方・原因対応テーブルから、以下に示すように、偏りありの場合に、不良原因情報を読み出す。そして、不良原因特定部115は、読み出した不良原因情報が、原因情報収集部113から取得した不良原因情報と重複(一部重複含む)している場合、該読み出した不良原因情報を、表示制御部116に送る。
例えば、不良原因特定部115が第1状態情報を受け付け、それが偏りありであった場合、偏り方・原因対応テーブル内では、該第1状態情報と同内容の第1偏り情報が「スキージ欠け」という不良原因情報に関連付けられているため、「スキージ欠け」という不良原因情報を偏り方・原因対応テーブルから読み出す。そして、不良原因特定部115は、読み出した「スキージ欠け」という不良原因情報が、原因情報収集部113から取得した不良原因情報(つまり、「スキージ欠け」、「基板の反り」)と重複しているため、「スキージ欠け」を、真の不良原因であると特定する。そして、不良原因特定部115は、この「スキージ欠け」という不良原因情報を、表示制御部116に送る。
また、不良原因特定部115が第2状態情報を受け付け、それが偏りありであった場合、偏り方・原因対応テーブル内では、該第2状態情報と同内容の第2偏り情報が「基板の反り」という不良原因情報に関連付けられているため、「基板の反り」という不良原因情報を偏り方・原因対応テーブルから読み出す。そして、不良原因特定部115は、読み出した「基板の反り」という不良原因情報が、原因情報収集部113から取得した不良原因情報(つまり、「スキージ欠け」、「基板の反り」)と重複しているため、「基板の反り」を、真の不良原因であると特定する。そして、不良原因特定部115は、この「基板の反り」という不良原因情報を、表示制御部116に送る。
また、不良原因特定部115が第3状態情報を受け付け、それが偏りありであった場合、偏り方・原因対応テーブル内では、該第3状態情報と同内容の第3偏り情報が「マスクが厚い」という不良原因情報に関連付けられているため、「マスクが厚い」という不良原因情報を偏り方・原因対応テーブルから読み出す。しかしながら、この場合には、不良原因特定部115が読み出した「マスクが厚い」という不良原因情報が、原因情報収集部113から取得した不良原因情報(つまり、「スキージ欠け」、「基板の反り」)と重複していない。
したがって、不良原因特定部115は、この「マスクが厚い」という不良原因情報を、真の不良原因と特定しない。そして、この場合には、不良原因特定部115は、「マスクが厚い」という不良原因情報を表示制御部116に送らずに、処理を終了する。
このように、不良原因特定部115は、記憶部121に予め記憶された、少なくとも不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り情報(第1〜第3偏り情報)と、前記偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、偏り方判定部114の判定結果に応じた偏り情報が記憶部121に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、記憶部121から取得する構成である。
なお、上記においては、「半田過多」という不良情報を例に挙げたがこれに限定されず、現に発生している不良を示した不良情報毎に、上記の一連の処理が行われる。ただし、必ずしも、現に発生している不良情報毎に、上記処理を行う必要がなく、不良原因情報が特定された(つまり、不良原因が特定された)時点で、処理を停止してもよい。
また、上記においては、偏り方判定部114は、不良の種類毎に、不良の発生場所の偏りの有無、および偏りがある場合には偏り方を特定し、第1状態情報から第3状態情報の何れかを不良原因特定部115に送る構成とした。しかしながら、以下の様な構成とすることもできる。
まず、不良原因特定部115が、原因情報収集部113から不良原因情報を受け付けると、不良原因特定部115が、記憶部121に記憶された偏り方・原因対応テーブルを参照する。そして、不良原因特定部115は、この偏り方・原因対応テーブルにおいて、上記受け付けた不良原因情報に関連付けられた偏り情報を読み出す。そして、不良原因特定部115は、この読み出した偏り情報を偏り方判定部114に送る。
偏り方判定部114は不良原因特定部115から上記偏り情報を受け付けると、受け付けた偏り情報で示された偏りが発生しているか否かのみを判定する。そして、上記受け付けた偏り情報で示された偏りが発生している場合には、偏り方判定部114は、その旨を示した情報を不良原因特定部115に送る。
不良原因特定部115は、この情報を偏り方判定部114から受け付けた場合、偏り方・原因対応テーブルにおいて偏り方判定部114に送った偏り情報と関連付けられた不良原因情報を、表示制御部116に送る。
この構成の場合にも、前に示した構成と同一の不良原因情報を、表示制御部116に送ることができる。
表示制御部116は、不良原因特定部115から受け付ける。そして、表示制御部116は、この受け付けた不良原因情報を、表示部105の表示画面上に表示させる。
以上のように、工程管理装置(情報処理装置)103は、プリント基板(複数の部品を組み合わせて製造される製品)の製造時の検査結果を、検査装置102から取得する工程状態収集部(検査結果取得手段)111と、工程状態収集部111が取得した検査結果から、不良の種類毎に不良の発生場所を特定する不良位置特定部(特定手段)130と、不良位置特定部130により特定された発生場所のうち、同種の不良が発生している発生場所の偏りの有無を判定する偏り方判定部(判定手段)114と、記憶部(第1記憶装置)121に予め記憶された、少なくとも不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り情報と、前記偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、偏り方判定部114の判定結果に応じた偏り情報が記憶部121に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、記憶部121から取得する不良原因特定部(不良原因取得手段)115と、不良原因特定部115で取得した不良原因情報を、表示部(出力装置)105から外部へ出力させる表示制御部(出力制御手段)116とを備える構成である。
この構成によれば、工程状態収集部111により、プリント基板の製造時の検査結果を、検査装置102から取得することができる。また、不良位置特定部130により、工程状態収集部111が取得した検査結果から、不良の種類毎に不良の発生場所を特定することができる。さらに、偏り方判定部114により、不良位置特定部130により特定された発生場所のうち、同種の不良が発生している発生場所の偏りの有無を判定することができる。
また、記憶部121には、少なくとも不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り情報と、前記偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とが、予め記憶されている。つまり、記憶部121には、不良の発生場所に関し偏りがある場合、および/または不良の発生場所に関し偏りが無い場合の各場合を示す偏り情報に対して、不良原因を示した不良原因情報が対応付けて記憶されている。
そして、偏り方判定部114の判定結果に応じた偏り情報が記憶部121に記憶されている場合には、不良原因特定部115が、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、記憶部121から取得する。
つまり、例えば、偏り方判定部114により偏りが有ると判定された場合であって、かつ、記憶部121に偏り有りを示した偏り情報がある場合には、不良原因特定部115は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。また、偏り方判定部114により偏りが無いと判定された場合であって、かつ、記憶部121に偏り無しを示した偏り情報がある場合には、不良原因特定部115は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。
ところで、不良の発生場所の偏り方と、不良原因とは密接な関係がある。したがって、不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り方情報と不良原因を示した不良原因情報とを予め関連付けて記憶部121に記憶させておき、かつ、該関連付けされた情報を参照することにより、不良原因特定部115は、偏りの有無に応じた不良原因情報を取得することができる。
このように、本実施の形態では、不良の発生場所の偏りの有無に基づいて不良原因を推定することができるため、このような偏りの有無を考慮しない構成に比べて、高精度の不良原因の推定が可能となる。
また、表示制御部116により、不良原因特定部115で取得した不良原因情報を、表示部105から外部へ出力させることができる。さらに、偏りの有無は、検査装置102から得られた検査結果に基づいて、判定されるものである。
したがって、工程管理装置103では、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となる。
ところで、上記においては、原因情報収集部113により不良原因を絞り込み、その上で、不良原因特定部115が上記絞り込んだ不良原因の中から、真の不良原因を推定する構成を挙げて説明した。しかしながら、原因情報収集部113による不良原因の絞り込みの処理は、必ず行わなければならない処理ではない。つまり、不良原因の推定に関しては、不良原因特定部115による不良原因の推定だけを行う構成であってもよい。
次に、工程管理装置103における不良原因の推定に関する処理フローを、図7に基づいて説明する。なお、以下のフローは、原因情報収集部113による不良原因の絞り込みの処理を行わない場合を示している。
まず、工程状態収集部111が、検査装置102から製品番号データおよび品質データ(検査結果)を取得する(S1)。S1の後は、不良検出部112の不良位置特定部130が、S1にて取得した検査結果から、不良の種類毎に不良の発生場所を特定する(S2)。S2の後は、偏り方判定部114が、S2にて特定された発生場所のうち、同種の不良が発生している発生場所の偏りの有無、および偏りがある場合には偏り方を判定する(S3)。
S3の後は、不良原因特定部115が、記憶部121に予め記憶された偏り方・原因対応テーブルを参照し、S3における判定結果に応じた偏り情報が偏り方・原因対応テーブルに記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、記憶部121から取得する(S4)。S4の後は、表示制御部116が、S4にて取得した不良原因情報を、表示部105の表示画面に表示させる(S5)。以上により、不良原因の推定に関する処理が終了する。
ところで、上記においては、偏り方判定部114が、不良の種類毎に、不良の発生場所の偏りの有無、および偏りがある場合には偏り方を特定する構成(以下、第1の構成とも称する)を挙げて説明した。以下では、偏り方判定部114が、不良の種類毎に、検査装置102での不良の検出時刻の偏りの有無、および偏りがある場合には偏り方を特定する構成(以下、第2の構成とも称する)について説明する。なお、以下では、第2の構成を採る場合に、第1の構成と異なる点を主として説明する。
まず、不良検出部112の構成を、不良の検出時刻を特定する時刻特定部(特定手段)(図示せず)を備える構成とする。ここで、時刻特定部は、工程状態DBに記憶された情報に基づいて、不良の種類毎に、不良の検出時刻を特定する。時刻の特定には、上述した受信時刻の情報を用いる。そして、時刻特定部は、特定した検出時刻を、不良の種類毎に、偏り方判定部114に送る。なお、上記受信時刻を不良の検出時刻として用いることができるのは、工程管理装置103が検査装置102からリアルタイムに検査結果(品質データ)を受信するためである。
偏り方判定部114は、時刻特定部から、特定した不良の検出時刻を、不良の種類毎に受け付ける。そして、偏り方判定部114は、不良の種類毎に、不良の検出時刻の偏りの有無、および偏りがある場合には偏り方を特定する。例えば「半田過多」という不良が生じている場合、ある製品ロットにおける全ての製品について、「半田過多」という不良を検出した時刻の情報に基づいて、不良の検出時刻の偏りの有無、および上記偏り方を特定する。
ここで、上記検出時刻の偏りがある場合には、「半田過多」等の各不良が、例えば、過去のある時点から現在までずっと発生している場合や、ある製品ロットでのみ発生している場合が挙げられる。
そして、偏り方判定部114は、判定結果(つまり、偏りの有無、偏りがある場合には偏り方)を不良の種別毎に、不良原因特定部115に送る。本実施の形態では、偏り方判定部114が、上述した、「過去のある時点から現在までずっと発生」を示した情報(以下、第4状態情報)、「特になし」を示した情報(以下、第5状態情報)、または「ある製品ロットでのみ発生」を示した情報(以下、第6状態情報)を不良原因特定部115に送るものとする。
上記第2の構成を採る場合における、記憶部121に記憶されている偏り方・原因対応テーブルについて、図8に基づいて説明する。同図に示す例では、上記第4状態情報と同内容の情報(第4偏り情報)が、「スキージ欠け」という不良原因情報に関連付けられ、上記第5状態情報と同内容の情報(第5偏り情報)が、「基板の反り」という不良原因情報に関連付けられ、上記第6状態情報と同内容の情報(第6偏り情報)が、「マスクが厚い」という不良原因情報に関連付けられている。
そして、不良原因特定部115が、偏り方判定部114から、上記第4状態情報、第5状態情報、または第6状態情報を受け付ける構成とする。なお、その後の不良原因特定部115における処理は、上述した第1の構成の場合と同様であるため、その記載を省略する。
以上のように、上記第2の構成の場合、工程管理装置103は、プリント基板の製造時の検査結果を、検査装置102からリアルタイムに取得する工程状態収集部(検査結果取得手段)111と、工程状態収集部111が取得した検査結果、および、前記検査結果を取得した時刻を示す時刻情報から、不良の種類毎に前記検査装置での不良の検出時刻を特定する時刻特定部(特定手段)と、前記時刻特定部により特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定する偏り方判定部(判定手段)114と、記憶部121に予め記憶された、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、偏り方判定部114の判定結果に応じた偏り情報が記憶部121に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、記憶部121から取得する不良原因特定部(不良原因取得手段)115と、不良原因特定部115で取得した不良原因情報を、表示部(出力装置)105から外部へ出力させる表示制御部(出力制御手段)116とを備える構成と言える。
この構成によれば、工程状態収集部111により、プリント基板の製造時の検査結果を、検査装置102から取得することができる。また、上記時刻特定部により、工程状態収集部111が取得した検査結果、および、前記検査結果を取得した時刻を示す時刻情報から、不良の種類毎に検査装置102での不良の検出時刻を特定することができる。さらに、偏り方判定部(判定手段)114により、前記時刻特定部により特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定することができる。
また、記憶部121には、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とが、予め記憶されている。つまり、記憶部121には、不良の検出時刻に関し偏りがある場合、および/または不良の検出時刻に関し偏りが無い場合の各場合を示す偏り情報に対して、不良原因を示した不良原因情報が対応付けて記憶されている。
そして、前記時刻特定部の判定結果に応じた偏り情報が記憶部121に記憶されている場合には、不良原因特定部115が、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、記憶部121から取得する。
つまり、例えば、偏り方判定部114により偏りが有ると判定された場合であって、かつ、記憶部121に偏り有りを示した偏り情報がある場合には、不良原因特定部115は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。また、偏り方判定部114により偏りが無いと判定された場合であって、かつ、記憶部121に偏り無しを示した偏り情報がある場合には、不良原因特定部115は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。
ところで、不良の検出時刻の偏り方と、不良原因とは密接な関係がある。したがって、不良の発生場所の偏りの有無を示した偏り方情報と不良原因を示した不良原因情報とを予め関連付けて記憶部121に記憶させておき、かつ、該関連付けされた情報を参照することにより、不良原因特定部115は、偏りの有無に応じた不良原因情報を取得することができる。
このように、本実施の形態では、不良の検出時刻の偏りの有無に基づいて不良原因を推定することができるため、このような偏りの有無を考慮しない構成に比べて、高精度の不良原因の推定が可能となる。
また、表示制御部116により、不良原因特定部115で取得した不良原因情報を、表示部105から外部へ出力させることができる。さらに、偏りの有無は、検査装置から得られた検査結果に基づいて、判定されるものである。
したがって、工程管理装置103では、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに通知可能となる。
なお、上記の説明では、工程管理装置103が検査装置102から品質データを受信した時刻を、不良の検出時刻として利用した構成例であるが、これに限定されるものではない。
例えば、各検査装置102が検査結果を検査時刻と関連付けて記憶する構成の場合には、工程状態収集部111が、受信時刻の情報の代わりに上記検査時刻を示した時刻情報を、記憶部120の工程状態DBに記録する構成としておく。そして、この記録した検査時刻を、不良の検出時刻として利用すればよい。このような構成の場合、検査装置102から工程管理装置103の製品番号データおよび品質データの送信は、所定周期ごと、製品ごと、または製品ロットごとに行えばよい。
以上のように、この場合には、工程管理装置103は、プリント基板の製造時の検査結果、並びに、各検査を行った時刻を示した時刻情報を、検査装置102から取得する工程状態収集部(検査結果取得手段)111と、工程状態収集部111が取得した検査結果および時刻情報から、不良の種類毎に検査装置102での不良の検出時刻を特定する時刻特定部と、前記時刻特定部により特定された検出時刻のうち、同種の不良が発生している検出時刻の偏りの有無を判定する偏り方判定部(判定手段)114と、記憶部121に予め記憶された、少なくとも不良の検出時刻の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、偏り方判定部114の判定結果に応じた偏り情報が記憶部121に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、記憶部121から取得する不良原因特定部(不良原因取得手段)115と、不良原因特定部115で取得した不良原因情報を、表示部(出力装置)105から外部へ出力させる表示制御部(出力制御手段)116とを備える構成と言える。
また、上記の説明では、検出時刻の偏りとして、「過去のある時点から現在までずっと発生」、「ある製品ロットでのみ発生」といった例を挙げたが、これに限定されるものではない。例えば、「過去のある時点から、過去の他のある時点までの間だけ発生」、「特定の季節のみ発生」、または「時間と共に不良率が増加するペースで発生」であってもよい。
また、上記検出時刻の偏り方の判定の具体例について説明する。偏り方判定部114において、ある一定時間、同種の不良の発生回数をサンプリングした場合、例えば、図9(a)の波形が得られたとする。この場合、偏り方判定部114は、図9(b)に示すとおり、不良がほとんど発生していない時期の平均不良発生回数、あるいはサンプリング全体の平均不良発生回数を減算した波形の包絡線(図示せず)を直線を用いて近似する。そして、偏り方判定部114は、図9(c)に示すような波形を生成する。
なお、図9(c)に示された3つの直線(線分)を、時刻の古い順に、直線A、直線B、直線Cとする。また、直線Aが横軸と交わる点の時刻を時刻t1と、直線Cが横軸と交わる点の時刻を時刻t2とする。
この場合、偏り方判定部114は、上記時刻t1から時刻t2までの時刻が不良が検出された時刻と判定する。偏り方判定部114は、この判定された時刻を用いて、ある一定の期間内(つまり、上記ある一定時間を含んだ期間内)における、不良の検出時刻の偏りの有無、および偏り方を判定する。
また、同図に示すとおり、直線Aに対応する時間を時間A、直線Bに対応する時間を時間B、直線Cに対応する時間を時間Cとした場合、以下のことが判断できる。例えば、図10(a)に示すとおり、時間A、B、Cが共に相当短い場合、例えば生産のタクトタイム(製品1個1個の製造間隔)の1〜2倍に相当する時間以下の場合、不良が突発的に発生したと判断できる。また、図10(b)に示すとおり、時間Aが長い、例えば生産のタクトタイムの10倍以上の場合には、不良が徐々に増加していることが分かる。
また、不良の検出時刻の偏り方を判定するにあたって、生産ラインにおいては非常に多数のプリント基板が製造されるため、製品ロットを基準にして、不良の検出時刻の偏りを判定する構成としてもよい。つまり、製品ロット毎に時間を区分し、各区分での不良率を求め、求めた各不良率に基づいて、上記偏り方を判定してもよい。
次に、偏り方判定部114が、同種の不良の発生回数が偏って多く発生している構成部材(つまり、プリント基板を構成する、各部品、半田、基板自体等)の有無、および、不良が偏って発生している構成部材が有ると判定した場合には、該構成部材名を判定する構成(以下、第3の構成)について説明する。なお、以下では、第3の構成を採る場合に、第1の構成と異なる点を主として説明する。
ここで、「不良が偏って発生している」とは、他の構成部材の不良発生率に比べて、或る構成部材の不良発生率が、所定の値以上高いことをいう。また、構成部品に関し偏りがある場合としては、「半田過多」等の各不良が、ある基板種でのみ発生している場合、ある部品種のみで発生している場合等が挙げられる。なお、上記所定の値は、適宜、生産効率やコスト面等を考慮し、例えば製品の種類毎に設定すればよい。
まず、不良検出部112の構成を、不良の構成部材を特定する不良部材特定部(特定手段)(図示せず)を備える構成とする。ここで、不良部材特定部は、工程状態DBに記憶された情報に基づいて、不良の種類毎に、不良の構成部材を特定する。そして、不良部材特定部は、特定した不良箇所を、不良の種類毎に、偏り方判定部114に送る。
なお、不良部材の特定には、上述した位置情報と、予め、例えば、記憶部120等の記憶装置に記憶された位置と部材との対応関係を記した情報とを用いればよい。
また、上記不良発生率の算出は、不良が発生している構成部材毎に、偏り方判定部114が行う。例えば、図11(a)に示すように、部品種Cの半田過多の発生率が、他の部品種A、B、およびDの同発生率に比べて、所定の値以上高い場合には、偏り方判定部114は、部品種に関する偏りが発生していると判定すると共に、部品種Cが不良が偏って発生している構成部材であると判定する。また、例えば、図11(b)に示すように、基板種Cの半田過多の発生率が、他の基板種A、B、およびDの同発生率に比べて高いが、所定の値以上高くない場合には、偏り方判定部114基板種に関する偏りが発生していないと判定する。なお、部品種(部品の種別)としては、例えば、IC、コンデンサ、抵抗等の各素子が挙げられる。
また、偏り方判定部114は、判定結果(つまり、偏りの有無、偏りがある場合には偏りのある構成部材の種別)を不良の種別毎に、不良原因特定部115に送る。本実施の形態では、偏り方判定部114が、上述した「ある基板種でのみ発生」を示した情報(以下、第7状態情報)、または、「特になし」を示した情報(以下、第8状態情報)を不良原因特定部115に送るものとする。
ここで、上記第3の構成を採る場合における、記憶部121に記憶されている偏り方・原因対応テーブルについて、図12に基づいて説明する。同図に示す例では、上記第7状態情報と同内容の情報(第7偏り情報)が、「基板の反り」という不良原因情報に関連付けられ、上記第8状態情報と同内容の情報(第8偏り情報)が、「スキージ欠け」および「マスクが厚い」という不良原因情報に関連付けられている。
そして、不良原因特定部115が、偏り方判定部114から、上記第7状態情報、または第8を受け付ける構成とする。なお、その後の不良原因特定部115における処理は、上述した第1の構成の場合と同様であるため、その記載を省略する。
以上のように、上記第3の構成の場合には、工程管理装置103は、プリント基板の製造時の検査結果を、検査装置102から取得する工程状態収集部(検査結果取得手段)111と、前記プリント基板を構成する部材を構成部材とすると、工程状態収集部111が取得した検査結果から、不良の構成部材を特定する不良部材特定部(特定手段)と、前記不良部材特定部により特定された構成部材のうち、同種の不良の発生率が偏って多く発生している構成部材の有無を判定する偏り方判定部(判定手段)114と、記憶部121に予め記憶された、少なくとも不良の発生率に関する構成部材の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とを参照し、偏り方判定部114の判定結果に応じた偏り情報が記憶部121に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、記憶部121から取得する不良原因特定部(不良原因取得手段)115と、不良原因特定部115で取得した不良原因情報を、表示部(出力装置)105から外部へ出力させる表示制御部(出力制御手段)116とを備えるこ構成であると言える。
この構成によれば、工程状態収集部111により、プリント基板の製造時の検査結果を、検査装置102から取得することができる。また、不良部材特定部により、工程状態収集部111が取得した検査結果から、不良の構成部材を特定することができる。さらに、偏り方判定部114により、前記不良部材特定部により特定された構成部材のうち、同種の不良の発生率が偏って多く発生している構成部材の有無を判定することができる。
また、記憶部121には、少なくとも不良の発生率に関する構成部材の偏りの有無を示した偏り情報と、該偏り情報毎に関連付けられた不良原因を示した不良原因情報とが、予め記憶されている。つまり、記憶部121には、不良の発生率に関する構成部材に関し偏りがある場合、および/または構成部材に関し偏りが無い場合の各場合を示す偏り情報に対して、不良原因を示した不良原因情報が対応付けて記憶されている。
そして、偏り方判定部114の判定結果に応じた偏り情報が記憶部121に記憶されている場合には、不良原因特定部115が、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、記憶部121から取得する。
つまり、例えば、偏り方判定部114により偏りが有ると判定された場合であって、かつ、記憶部121に偏り有りを示した偏り情報がある場合には、不良原因特定部115は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。また、偏り方判定部114により偏りが無いと判定された場合であって、かつ、記憶部121に偏り無しを示した偏り情報がある場合には、不良原因特定部115は、該偏り情報と関連付けられている不良原因情報を取得する。
ところで、不良の発生に関しては、不良の発生率に関する構成部材の偏り方と、不良原因とは密接な関係がある。したがって、不良の発生率に関する構成部材の偏りの有無を示した偏り方情報と不良原因を示した不良原因情報とを予め関連付けて記憶部121に記憶させておき、かつ、該関連付けされた情報を参照することにより、不良原因特定部115は、偏りの有無に応じた不良原因情報を取得することができる。
このように、本実施の形態では、不良の発生率に関する構成部材の偏りの有無に基づいて不良原因を推定することができるため、このような偏りの有無を考慮しない構成に比べて、高精度の不良原因の推定が可能となる。
また、出力制御手段により、不良原因特定部115で取得した不良原因情報を、表示部105から外部へ出力させることができる。さらに、偏りの有無は、検査装置102から得られた検査結果に基づいて、判定されるものである。
したがって、工程管理装置103では、検査項目を増やすことなく、精度の高い不良原因の推定が可能であって、かつ、推定した不良原因をユーザに対し表示(通知)可能となる。
ここで、部品種に関して偏りが有るか否かを判定する処理フローの一例について、図13に基づいて説明する。
入力部106を介したユーザからの不良箇所を示す情報の入力を、工程管理装置103が受け付ける(S11)。なお、この場合、表示制御部116が表示部105に不良が発生している各箇所を示す情報を表示させる構成としておき、ユーザが、入力の際に、この情報を参考にして、上記不良箇所を示す情報を入力する構成とすればよい。なお、不良が発生している箇所の表示は、上述した、不良が発生している発生場所の位置情報に基づき行えばよい。
S11の後は、偏り方判定部114が、S11で入力された不良箇所における不良の種類(不良情報)を、不良・原因DBを参照して特定する(S12)。S12の後は、S11で入力された不良箇所における部品種を、不良・原因DBを参照して特定する(S13)。
S13の後は、偏り方判定部114が、S13にて特定した部品種およびその他の全部品種に関し、S12にて特定された不良の種類で示される不良の発生率を、不良・原因DBを参照して算出する(S14)。
S14の後は、偏り方判定部114が、部品種毎の不良発生率を比較する。つまり、不良発生率が他の部品種の不良発生率よりも高い部品種が有るか否かを判定する(S15)。有る場合には、偏り方判定部114は、部品種の偏りがあると判定する(S16)。一方、無い場合には、偏り方判定部114は、部品種の偏りがないと判定する(S17)。以上により、判定の処理が終了する。
ところで、上記の実施形態においては、不良原因特定部115が推定した不良原因を、表示制御部116が表示部105の表示画面に表示させる構成であったが、これに限定されるものではない。表示制御部の代わりに音声出力制御部(出力制御手段)を設け、該音声出力制御部が、不良原因特定部115が特定して不良原因を、スピーカ等の音声出力装置(出力装置)から音声出力させる構成としてもよい。
また、上記の実施の形態においては、(1)偏り方判定部114が、不良の種類毎に、不良の発生場所の偏りの有無、および偏りがある場合には偏り方を特定する構成(第1の構成)、(2)偏り方判定部114が、不良の種類毎に、検査装置102での不良の検出時刻の偏りの有無、および偏りがある場合には偏り方を特定する構成(第2の構成)、(3)偏り方判定部114が、同種の不良の発生回数が偏って多く発生している構成部材の有無、および、不良が偏って発生している構成部材が有ると判定した場合には、該構成部材名を判定する構成(以下、第3の構成)について、それぞれ個別に説明した。そして、各構成に関し、それぞれに準備した偏り方・原因対応テーブルを用いて、不良原因特定部115が真の不良原因を推定した。
しなしながら、これに限定されず、第1から第3の構成のうちの複数の構成、および、該複数の構成に対応する偏り方・原因対応テーブルを用いて、不良原因特定部115が真の不良原因を推定する構成としてもよい。
また、上記の実施の形態においては、全ての不良情報に関し、1つの偏り方・原因対応テーブルを用いた。つまり、各不良情報に関し、共通の偏り方・原因対応テーブルを利用した。しかしながら、これに限定されるものではない。不良情報毎に、偏り方・原因対応テーブルを設けておき、不良情報毎に、別々の偏り方・原因対応テーブルを用いてもよい。
つまり、まず、記憶部121に予め記憶された偏り情報に、それぞれ、前記不良状態情報が関連付けさせておく。そして、不良原因特定部115が、工程状態収集部111にて取得した検査結果を示す情報と同一の不良状態情報と関連付けられた偏り情報であって、かつ、偏り方判定部114の判定結果に応じた偏り情報が記憶部121に記憶されている場合には、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を、記憶部121から取得する構成する。
この構成の場合には、記憶部121に予め記憶された偏り情報には、それぞれ、前記不良状態情報が関連付けされている。つまり、記憶部121では、不良状態情報を基にすると、該不良状態情報の種別毎に、各偏り情報が区分されて記憶されている。
また、工程管理装置103にて取得した検査結果を示す情報と同一の不良状態情報と関連付けられた偏り情報であって、かつ、偏り方判定部114の判定結果に応じた偏り情報が記憶部121に記憶されている場合には、不良原因特定部115は、該偏り情報に関連付けられた不良原因情報を記憶部121から取得する。つまり、不良原因特定部115が不良原因情報を取得するにあたり、検査結果を示した情報と同一の不良状態情報と関連付けられた偏り情報を用いる。
このように、得られた検査結果毎に、不良原因情報の取得時に用いる偏り情報が異なることになる。それゆえ、検査結果に応じて、不良原因情報の取得の仕方を変えることができる。したがって、偏り情報に不良状態情報が関連付けられていない場合に比べ、より精度の高い不良原因の推定が可能となる。
ところで、上記の実施の形態においては、不良原因特定部115が不良原因を記憶部121から自動的に取得する構成を示したが、以下のような構成とすることもできる。つまり、例えば部品種毎の不良の発生率をグラフ化し、このグラフを、表示制御部116が表示部105の表示画面に表示する構成としてもよい(図11(a)参照)。この場合には、ユーザが該グラフを見て、偏りの有無や、偏りが有る場合には偏り方を判断することになる。
なお、この方法は、部品種毎の不良の発生率に関する偏りのみならず、基板種毎の不良の発生率、不良の発生箇所、および不良の検出時刻にも同様に適用できる。例えば、不良の発生箇所に関しては、図5(a)または(b)のように領域を分割した上で、不良の発生回数に応じて各領域の表示色を変化させて、ユーザに偏り方を示す構成とすればよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、工程管理装置103の各ブロック、特に制御部110は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、工程管理装置103は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである工程管理装置103の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記工程管理装置103に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、工程管理装置103を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。