JP3785995B2 - リング型ネットワークのアクセス制御方法および端末装置 - Google Patents

リング型ネットワークのアクセス制御方法および端末装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の端末装置を含むリング型ネットワークにおけるアクセス制御方法および端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネットワークの各ノード(端末装置)間を接続する形態(ネットワークトポロジ)として、バス型あるいはリング型等のトポロジが知られている。
バス型のネットワークにおけるアクセス制御方式の代表的なものとして、CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)が挙げられる。
【0003】
CSMA/CDは、Ethernet(登録商標)のアクセス制御方式として用いられ、各端末装置が送信権を争奪する方式である。即ち、CSMA/CDにおいて、データの送信を行おうとする端末装置は、ネットワーク上のキャリアの有無を検知することによってネットワークの使用状態を確認し、キャリアを検知しなければデータを送信するものである。また、キャリアを検知した場合には、所定の待ち時間を経過した後、そのデータ送信が終了し、キャリアが検知されなくなってからデータを再送信する。なお、データの再送信を複数回行ってもデータが送信できない場合には送信を中止し、上位層にその旨を通知する。
【0004】
したがって、CSMA/CDにおいては、ネットワーク上のキャリアを検知してデータの送信を行うため通信の信頼性が高く、また、各端末装置に対して時間的に対等に送信権が与えられるという利点がある。
ただし、ほぼ同時に、複数の端末装置がデータの送信を行おうとした場合、双方の端末装置がネットワーク上のキャリアを検出せずにデータを送信する事態が生じ得るため、データの衝突が発生する。このデータの衝突は、ノードが増え、トラフィックが増加するほど発生しやすくなる。また、この場合、データの再送信を行い、送信に成功するまでの時間が不安定となる。
【0005】
したがって、CSMA/CDでは、通信に一定の制約を設け、一般に、理論的な通信可能容量の半分以上が使用されないものとなる。
また、リング型のネットワークにおけるアクセス制御方式の代表的なものとして、トークン(パッシング)方式が挙げられる。
トークン方式は、トークンと呼ばれる特殊な形式のフレームをネットワーク上に1つだけ巡回させ、このトークンを保持している端末装置のみがデータの送信権を有する方式である。即ち、トークン方式において、各端末装置は、隣接する端末装置から中継されたトークンを順次、後続の端末装置に中継していくものである。そして、データの送信を行おうとする端末装置は、ネットワーク上を巡回しているトークンを受信すると、そのトークンを中継せずに保持することによって送信権を得て、データの送信を行う。そして、データを送信し、送信データの確認応答信号を受信してデータの送信処理が完了すると、その端末装置は保持していたトークンを後続の端末装置に中継し、これにより再度、トークンが巡回されていく。
【0006】
したがって、トークン方式においては、ネットワーク上にトークンが1つ、即ち、送信権を有する端末装置が1つである。そのため、ネットワーク上に送信されたデータは他の端末装置から送信されたデータと衝突することがなく、データを送信する端末装置は、ネットワークの通信可能容量のほぼ全体を使用することができる。また、トークンは全端末装置に順次中継されるため、各端末装置に確実かつ公平に送信権が与えられるという利点がある。
【0007】
このように、CSMA/CD方式およびトークン方式は、それぞれの利点に適するネットワークに利用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トークン方式において、各端末装置は、送信を要求する端末装置が自装置のみの場合にも、トークンがネットワークを1周し、自装置に再度中継されるまで送信権を得ることができないため、トークンの中継を待つ待ち時間によって遅延時間が増加し、伝送効率が悪化する事態が生じる。
また、システムに障害が生じ、トークンが失われた場合、いずれの端末装置も送信不可能となる。そのため、トークンが失われた場合には、迅速にネットワーク上のトークンを回復する必要がある。この場合でも、トークンが回復するまでの時間はデータの送信が行えず、伝送効率が低下する原因となる。
【0009】
さらに、トークンを保持する端末装置がトークンを受信後、データを送信するまでの間や、送信先の端末装置からデータの送信に成功した旨を示す情報を付加したフレーム(確認応答信号)を受信する待機時間や、トークンを保持する端末装置がデータの送信を終了し、トークンを後続の端末装置に送信するまでの時間は、実質的にデータの送信が行われていない時間であるため、伝送効率が悪化することとなる。特に、確認応答信号を受信する待機時間は、送信先の端末装置が存在しない場合、一定の制限時間まで確認応答信号の受信を待機しつづけるため、著しい伝送効率の低下をもたらすこととなる。
【0010】
この問題は、トークン方式の本質的な問題であり、トークンを保持しない端末装置に送信権が与えられないことに起因している。これらの問題を解決するため、リング型のネットワークにCSMA/CDを適用することが考えられる。しかし、リング型ネットワークにおいて、直ちにCSMA/CDを適用することは困難である。即ち、リング型のネットワークではバス型のネットワークと異なり、各端末装置間における伝送遅延時間が大きいため、キャリアの検知(他の端末装置がデータを送信しているか否かの検知)に関して問題があり、データの衝突を検出することが困難である。
【0011】
具体的には、特定の端末装置がデータを送信した場合、送信データの送信時間が短い場合には、送信直後には他の端末装置にそのキャリアが未だ伝送されていないため、他の端末装置がデータを送信する場合が発生する。この場合、データの衝突が発生するにも関わらず、先にデータを送信した端末装置では、既にデータの送信が完了していることから、衝突を検出できないこととなる。この場合、衝突によって双方のデータが失われることとなる。
【0012】
また、トークンが巡回されるものではないため、各端末装置に確実かつ公平に送信権が与えられるというトークン方式の利点が失われることとなる。さらに、CSMA/CDが有する各種の問題も生じることとなる。
本発明の課題は、リング型のネットワークにおいて、トークン方式およびCSMA/CDの利点を取り入れたアクセス制御方式を実現することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、
ネットワークに接続された複数の端末装置(例えば、図1の端末装置10〜30)が、その接続位置に応じた一定順序にしたがって送信情報を中継することにより、各端末装置間における通信を行うリング型ネットワークのアクセス制御方法であって、
情報を送信する端末装置は、自装置が情報の受信中でない場合(キャリアを検知しない場合)に、自装置を表す端末情報(例えば、図2の送信元端末番号)を付加した送信情報(フレーム)を送信し、
前記送信情報を受信した所定端末装置(例えば、図1の端末装置10)は、所定条件(例えば、「常に中継する」あるいは「自装置の送信対象データを送信中でない場合に中継する」等)に基づいて、該送信情報が優先して中継するものであることを示す優先情報(例えば、図2の優先情報)を付加して中継し、
前記所定端末装置以外の端末装置(例えば、図1の端末装置20,30)は、自装置の送信情報(自装置が発信する情報)の送信処理中以外に送信情報を受信した場合には、該送信情報を中継し、
自装置の送信情報の送信処理中に、前記優先情報が付加されていない送信情報を受信した場合には破棄し、前記優先情報が付加された送信情報を受信した場合には、前記端末情報が自装置を表している送信情報は破棄し、前記端末情報が自装置以外を表している送信情報は自装置の送信処理を停止して中継することを特徴としている。
【0014】
請求項2記載の発明は、
請求項1記載のリング型ネットワークのアクセス制御方法であって、
前記所定の端末装置は、
自装置の送信情報(自装置が発信する送信情報)の送信処理中以外に送信情報を受信した場合には、該送信情報に前記優先情報を付加して中継し、
自装置の送信情報の送信処理中に送信情報を受信した場合には、該送信情報を破棄することを特徴としている。
【0015】
請求項3記載の発明は、
請求項1または2記載のリング型ネットワークのアクセス制御方法であって、前記端末装置は、前記優先情報が付加された送信情報を受信することによって自装置の送信情報の送信処理を停止した場合、該優先情報が付加された送信情報を中継した後、停止した送信処理に係る送信情報を再度送信することを特徴としている。
【0016】
請求項4記載の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載のリング型ネットワークのアクセス制御方法であって、
リング型ネットワークに接続された端末装置間に、送信権を保有することを表すトークンを複数巡回させ、該トークンを保持する端末装置のみに送信情報の送信を可能とさせることを特徴としている。
【0017】
請求項5記載の発明は、
請求項4記載のリング型ネットワークのアクセス制御方法であって、
前記端末装置は、自装置が保持しているトークンの数を管理し、保持しているトークンを解放する場合、トークンを1つづつネットワーク上に解放することを特徴としている。
請求項6記載の発明は、
請求項5記載のリング型ネットワークのアクセス制御方法であって、
前記端末装置は、保持しているトークンの数を表すトークンカウンタによってトークンの数を管理し、受信したトークンを保持する場合、前記トークンカウンタを所定値増加させ、保持しているトークンを解放する場合、前記トークンカウンタを所定値減少させることを特徴としている。
【0018】
請求項7記載の発明は、
請求項4〜6のいずれかに記載のリング型ネットワークのアクセス制御方法であって、
前記複数のトークンそれぞれを識別するトークン識別情報(例えば、図7の識別番号)と、それぞれのトークンの生成回数を表す生成回数情報(例えば、図8の生成番号)と、ネットワーク上を巡回しているトークンの順序(例えば、図7の送信順序)を管理し、所定端末装置におけるトークンの受信順序と、トークン識別情報および生成回数とに基づいて、巡回中に消失したトークンを補充することを特徴としている。
【0019】
請求項8記載の発明は、
ネットワークに接続された複数の端末装置が、その接続位置に応じた一定順序にしたがって情報を中継することにより、各端末装置間における通信を行うリング型ネットワークのための端末装置であって、
自装置が情報の受信中であるか否かを判定する判定手段と、
自装置が送信する情報に、自装置を表す端末情報(例えば、図2の送信元端末番号)を付加する端末情報付加手段と、
前記判定手段によって自装置が情報の受信中でないと判定された場合に、前記端末情報が付加された送信情報を送信する送信手段と、
受信した送信情報に、所定条件(例えば、「常に中継する」あるいは「自装置の送信対象データを送信中でない場合に中継する」等)に基づいて、該送信情報が優先して中継するものであることを示す優先情報(例えば、図2の優先情報)を付加して中継する中継手段と、
を備えることを特徴としている。
【0020】
請求項9記載の発明は、
請求項8記載の端末装置であって、
自装置の送信情報の送信処理中以外に送信情報を受信した場合には、該送信情報に前記優先情報を付加して中継し、
自装置の送信情報の送信処理中に送信情報を受信した場合には、該送信情報を破棄することを特徴としている。
【0021】
請求項10記載の発明は、
ネットワークに接続された複数の端末装置が、その接続位置に応じた一定順序にしたがって情報を中継することにより、各端末装置間における通信を行うリング型ネットワークのための端末装置であって、
自装置が情報の受信中であるか否かを判定する判定手段と、
自装置が送信する情報に、自装置を表す端末情報(例えば、図2の送信元端末番号)を付加する端末情報付加手段と、
前記判定手段によって自装置が情報の受信中でないと判定された場合に、前記端末情報が付加された送信情報を送信する送信手段とを備え、
自装置の送信情報の送信処理中以外に送信情報を受信した場合には、該送信情報を中継し、
自装置の送信情報の送信処理中に、該送信情報が優先して中継するものであることを示す優先情報(例えば、図2の優先情報)が付加されていない送信情報を受信した場合には破棄し、該優先情報が付加された送信情報を受信した場合には、前記端末情報が自装置を表している送信情報は破棄し、前記端末情報が自装置以外を表している送信情報は自装置の送信処理を停止して中継することを特徴としている。
【0022】
請求項11記載の発明は、
請求項10記載の端末装置であって、
前記優先情報が付加された送信情報を受信することによって自装置の送信情報の送信処理を停止した場合、該優先情報が付加された送信情報を中継した後、停止した送信処理に係る送信情報を再度送信することを特徴としている。
【0023】
請求項12記載の発明は、
請求項10記載の端末装置であって、
送信権を保有することを表すトークンを生成し、ネットワーク上に該トークンを複数巡回させるトークン生成手段を備えることを特徴としている。
請求項13記載の発明は、
請求項12記載の端末装置であって、
前記複数のトークンそれぞれを識別するトークン識別情報と、それぞれのトークンの生成回数を表す生成回数情報と、ネットワーク上を巡回しているトークンの順序を管理する管理手段と、
所定端末装置におけるトークンの受信順序と、トークン識別情報および生成回数とに基づいて、巡回中に消失したトークンを補充する補充手段と、
をさらに備えることを特徴としている。
【0024】
請求項14記載の発明は、
請求項10〜13のいずれかに記載の端末装置であって、
ネットワーク上を巡回するトークンを受信し、自装置の送信情報を有していない場合には該トークンを中継し、自装置の送信情報を有する場合には該トークンを保持し、トークンを保持している場合にのみ、自装置の送信情報を送信することを特徴としている。
【0025】
請求項15記載の発明は、
請求項14記載の端末装置であって、
自装置が保持しているトークンの数を管理する管理手段と、
保持しているトークンを1つづつネットワーク上に解放可能な解放手段と、
を備えることを特徴としている。
【0026】
請求項16記載の発明は、
請求項15記載の端末装置であって、
前記管理手段は、保持しているトークンの数を表すトークンカウンタを備え、受信したトークンを保持する場合、前記トークンカウンタを所定値増加させ、保持しているトークンを解放する場合、前記トークンカウンタを所定値減少させることを特徴としている。
【0027】
本発明によれば、複数の端末装置からほぼ同時に情報の送信が行われた場合に、所定端末装置が、中継するフレームに優先情報を付加すると共に、各端末装置は、優先情報の有無および送信情報に付加された端末情報に基づいて、受信したデータを中継あるいは破棄する。したがって、所定端末装置を基準として定められる送信元の端末装置の優先順位に基づいて、送信された複数の情報のうち最も優先順位の高い端末装置の送信情報のみがネットワーク上を中継される。そのため、データの衝突を防ぐことができ、CSMA/CDと同様に、各端末装置に対し時間的に対等な送信権を与えることが可能なリング型のネットワークを実現することができる。
【0028】
また、請求項4〜6、請求項12および請求項14〜16記載の発明によれば、情報の送信を行おうとする端末装置が、ネットワーク上に複数巡回しているトークンを保持し、送信権を得た上でデータの送信を行う。そして、データの送信を行う端末装置が複数ある場合、送信情報に付加された優先情報および端末情報に基づいて、特定の送信情報が中継される。さらに、情報の送信に成功した端末装置はトークンを解放して送信権を失い、次の優先順位の端末装置にトークンを送信する。
【0029】
したがって、より優先順位の高い端末装置において、頻繁に情報の送信が行われた場合にも、より優先順位の低い端末装置に確実に送信権が与えられることとなり、より優先順位の低い端末装置が長期間に渡り送信不可能となる事態を避けることができる。
また、請求項7および請求項13記載の発明によれば、ネットワーク上を中継されるトークンに、消失あるいは順序の入れ換わりが発生した場合にも、所定端末装置によって、トークンの補充あるいは順序の修正が行われる。したがって、トークンの消失によって、ネットワークに接続された各端末装置おいて、通信不可能となる時間を短縮することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明に係るリング型ネットワークの実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明を適用した第1の実施の形態に係るリング型ネットワーク1の構成を示す図である。
【0031】
リング型ネットワーク1は、CSMA/CDに準じたアクセス制御を行うリング型のネットワークであり、各端末装置から同時にデータが送信された場合、フレーム(ネットワーク上で通信を行う場合のデータの単位)に付加情報(後述)が付加されているか否かに応じて、付加情報が付加されたフレームが優先的に中継され、付加情報が付加されていないフレームは破棄される。したがって、リング型のネットワークにあって、CSMA/CDと同様に、各端末装置に対し、時間的に対等な送信権を与える(即ち、時間的に送信機会を制限的でないものとする)ことができるネットワークである。
【0032】
まず、構成を説明する。
図1において、リング型ネットワーク1は、端末装置10〜30と、伝送媒体40とを含んで構成される。
端末装置10〜30は、伝送媒体40と端末装置10〜30との間でのデータの送受信を行う通信部、データを記憶する記憶部、データを表示する表示部、これらの各機能部を管理し、端末装置全体の制御を行う制御部等を備えている。
【0033】
また、端末装置10〜30は、それぞれ伝送媒体40上のキャリア(自装置がデータを受信中であるか否か)を検知し、キャリアが検知されない場合(あるいは自装置におけるデータの受信が行われていない場合)に、伝送媒体40にデータ(フレーム)を送信する。
さらに、データを受信した各端末装置は、自装置がデータの送信中でない場合には受信したデータを中継する。また、各端末装置は、受信したデータの送信先が自装置である場合、そのデータをコピーした上で、後続の端末装置に中継し、受信したデータの送信元が自装置である場合、自装置の送信データがネットワークを1周してきたものであることから、そのデータを破棄する。
【0034】
一方、自装置がデータの送信中である場合、各端末装置は、受信したデータに付加情報が付加されているときには、アクセス制御(端末装置10による処理)によって優先すべきものとされたデータであるため、自装置のデータ送信を中止すると共に、受信したデータを中継する。また、受信したデータに付加情報が付加されていないときには、自装置の送信対象データの送信処理を優先し、受信したデータを破棄すると共に、自装置のデータ送信を継続する。即ち、付加情報が付加されているデータは、各端末装置において優先的に中継されるものである。
【0035】
各端末装置がこのような機能を有する結果、端末装置10〜30には、端末装置10を最優先の端末装置として、端末装置20,30の順に優先順位が与えられることとなる。即ち、端末装置10が送信するフレームが最優先のものとして扱われ、端末装置20,30が送信するフレームの順に優先順位が低いものとして扱われることとなる。
また、端末装置10は、上述の機能に加え、後述するアクセス制御管理機能を備えており、中継あるいは自装置が送信するデータ(フレーム)に付加情報を付加する。
【0036】
ここで、リング型ネットワーク1において送受信されるフレームについて説明する。端末装置間でデータの送受信が行われる場合、送信対象のデータは必要に応じて分割され、複数のフレームを形成し、フレーム毎にネットワークを介して送信される。
図2は、フレームの情報構成を示す図である。
図2において、フレームは、“フレーム種別”、送信先の端末装置を識別するための“宛先端末番号”、送信元の端末装置を識別するための“送信元端末番号”、送信対象データが複数のフレームに分割されて送信される場合に各フレームに付される“順序番号”、フレームの“データサイズ”、送信対象データの内容を表す“データ”および“CRC(Cyclic Redundancy Check)コード”の各情報を含んで構成される。
【0037】
さらに、フレームには、端末装置10によって、先頭部分にフレームが優先性を有することを表す“優先情報”と“送信元端末番号”が付加される。これら優先情報および送信元端末番号は、フレームを受信した端末装置において、優先情報の有無およびそのフレームの送信元の端末装置を迅速に認識可能にするために、フレームの先頭部分に付加されている(以下、これら優先情報および送信元端末番号を合わせて、適宜「付加情報」と言う。)。なお、付加情報は、フレームのいずれの位置に含めることとしても良く、また、優先情報を表すデータ領域として専用の領域を確保することや、同期キャラクタのビットパターンを変更する等、他のデータ領域で兼用するといったことも可能である。
【0038】
以下、まず、リング型ネットワーク1全体の動作について説明し、続いて、この動作に対応する各端末装置の動作について説明する。
リング型ネットワーク1では、各端末装置はネットワーク上の一定の方向にデータを送信する。例えば、図1および後述する図3においては、各端末装置はネットワーク上の時計回りの方向にデータを送信する。即ち、端末装置10は、端末装置30から受信したフレームを端末装置20に送信し、端末装置20は、端末装置10から受信したフレームを端末装置30に送信し、さらに、端末装置30は、端末装置20から受信したフレームを端末装置10に送信する。
【0039】
また、端末装置10は、アクセス制御管理機能を備えている。即ち、端末装置10は、自装置が中継するフレームに付加情報が設定されていない場合、付加情報(優先情報および送信元端末番号)をフレームの先頭部分に付加し、端末装置20に送信する。
また、リング型ネットワーク1は、CSMA/CDに準じたアクセス制御方式のネットワークであるため、ネットワーク上のキャリアの有無を各端末装置が検知し、キャリアが検知されない場合、各端末装置はネットワークにフレームを送信する。したがって、各端末装置がほぼ同時にデータ(フレーム)の送信を行おうとする場合、一斉に複数の端末装置からフレームが送信される場合が生じ得る。
【0040】
図3は、リング型ネットワーク1において各端末装置から一斉にデータが送信された場合の処理を示す説明図である。なお、図3において、優先情報の有無(優先有/無)および送信元端末番号のみをフレームを構成する情報として明示し、他の情報は“その他”として省略して示す。以下、図4および図6においても同様とする。
図3(a)は、端末装置10〜30がほぼ同時にデータを送信した状態を表している。なお、図3(a)の状態が発生した時間TをT=T1とする。
【0041】
T=T1において、各端末装置から、それぞれの端末装置の時計回りに隣接する端末装置に対してフレームが送信される。
このとき、端末装置10から端末装置20に送信されるフレーム(以下、「フレーム10a」と言う。)には付加情報が付加されており、端末装置20および端末装置30から送信されるフレーム(以下、それぞれ「フレーム20a」、「フレーム30a」と言う。)には付加情報が付加されていない。
【0042】
次いで、T=T2において、フレーム10a〜30aを受信した各端末装置は、フレームを処理するための所定処理を行う。
即ち、端末装置10は、受信したフレーム30aに付加情報が付加されていないものであるため、受信したフレームを破棄する。
また、端末装置20は、受信したフレーム10aには付加情報が付加されているものであり、さらに、送信元端末番号が自装置の番号と一致しないことから、自装置のデータ送信を中止し、フレーム10aを端末装置30に送信する。なお、その後、端末装置20は、所定時間経過後に、キャリアの有無を検出して、データの送信を再度試みる。
【0043】
また、端末装置30は、受信したフレーム20aには付加情報が付加されていないものであるため、受信したフレームを破棄する。なお、その後、端末装置30は、端末装置20と同様に、所定時間経過後に、キャリアの有無を検出して、データの送信を再度試みる。
したがって、各端末装置が処理を行った後、ネットワーク上には、フレーム10aのみが存在することとなる。図3(b)は、このときの状態を表す図である。
【0044】
次に、T=T3において、端末装置30は、受信したフレーム10aには付加情報が付加されているものであり、さらに、送信元端末番号が自装置の番号と一致しないことから、フレーム10aを端末装置10に送信する。図3(c)は、このときの状態を表す図である。
その後、T=T4において、端末装置10は端末装置30からフレーム10aを受信する。そして、フレーム10aの送信元端末が自装置であることから、端末装置10はフレーム10aを破棄する。
【0045】
また、上述した通り、端末装置20および端末装置30は、時間T=T1〜T4の間に中止したデータの送信を再度試みる。
図4(a)は、端末装置20と端末装置30がほぼ同時にデータの再送信を行った状態を表す図である。なお、図4(a)の状態が発生した時間をT=T5とする。
この場合も、上述の図3(a)〜(c)の場合と同様に、フレームに付加された付加情報に基づいて1つのフレームのみが適切に中継される。以下、このときの処理について説明する。
【0046】
T=T5において、端末装置20,30からそれぞれフレーム20b,30bが送信されたものとする。このとき、フレーム20b,30bには付加情報が付加されていない。
次いで、T=T6において、フレーム20b,30bを受信した端末装置10,30は、フレームを処理するための所定処理を行う。
即ち、端末装置30は、受信したフレーム20bに付加情報が付加されていないものであるため、受信したフレームを破棄する。
【0047】
また、端末装置10は、アクセス制御管理を行う装置であるため、受信したフレーム30bに付加情報が付加されていないものであることから、フレーム30bに含まれる送信元端末番号に基づいて付加情報を付加し、端末装置20に送信する。
したがって、各端末装置が処理を行った後、ネットワーク上には、フレーム30bのみが存在することとなる。図4(b)は、このときの状態を表す図である。
【0048】
次に、T=T7において、端末装置20は、受信したフレーム30bには付加情報が付加されているものであり、さらに、送信元端末番号が自装置の番号と一致しないことから、フレーム30bを端末装置30に送信する。図4(c)はこのときの状態を表す図である。
その後、T=T8において、端末装置30は端末装置20からフレーム30bを受信する。そして、フレーム30bの送信元端末が自装置であることから、端末装置30はフレーム30bを破棄する。
【0049】
なお、T=T1〜T8の処理において、各端末装置は、中継するフレームの宛先端末番号が自装置を示している場合、そのフレームをコピーした上で後続の端末装置に送信する。
続いて、端末装置20,30が上述の処理の際に実行するフレーム送信処理について説明する。図5は、フレーム送信処理を示すフローチャートである。フレーム送信処理は、端末装置20,30が自装置からデータを特定の端末装置に送信する際の処理であり、端末装置20,30において、送信すべきデータが発生した場合に実行が開始される。なお、以下、フレーム送信処理を端末装置20が実行する場合を例に挙げて説明する。
【0050】
図5において、フレーム送信処理が開始されると、端末装置20は、ネットワーク上にキャリアが存在しない(フレームの受信中でない)状態となるのを待つ待機状態に入る(ステップS1)。
次に、端末装置20は、キャリアが存在しないと認識されたネットワーク上に送信対象であるフレームを送信する(ステップS2)。
そして、端末装置20は、端末装置10からフレームが送信されるのを待つ待機状態に入る(ステップS3)。
【0051】
次に、端末装置20は、端末装置10からフレームを受信すると、そのフレームに付加情報が付加されているか否かの判定を行う(ステップS4)。そして、付加情報が付加されていないと判定した場合、端末装置20は、受信したフレームを破棄し(ステップS5)、ステップS3の処理に移行する。一方、付加情報が付加されていると判定した場合、端末装置20は、受信したフレームが自装置が送信したフレームであるか否かの判定を行う(ステップS6)。
【0052】
ステップS6において、受信したフレームが自装置が送信したフレームであると判定した場合、端末装置20は、受信したフレームを破棄し(ステップS7)、送信が成功した場合の所定処理を行う(ステップS8)。そして、端末装置20は、フレーム送信処理を終了する。
ステップS6において、受信したフレームが自装置が送信したフレームでないと判定した場合、自装置以外の端末装置が送信したデータが優先的に中継されており、自装置の送信データは送信に成功していないものであることから、端末装置20は、受信したフレームを中継し(ステップS9)、現在、送信対象のデータについて、リトライ回数(再送信が許される回数)以内であるか否かの判定を行う(ステップS10)。
【0053】
ステップS10において、リトライ回数以内であると判定した場合、端末装置20は、ステップS1の処理に移行し、送信対象のデータの再送信を試みる。一方、ステップS10において、リトライ回数以内でないと判定した場合、端末装置20は、データの送信に失敗した場合の所定処理を行う(ステップS11)。そして、端末装置20は、フレーム送信処理を終了する。
以上のように、本発明を適用したリング型ネットワーク1は、複数の端末装置からほぼ同時にデータの送信が行われた場合に、端末装置10が、中継するフレームに付加情報を付加すると共に、各端末装置は、付加情報の有無およびその内容に基づいて、受信したデータを中継あるいは破棄する。したがって、端末装置10を基準として設定された送信元の端末装置の優先順位に基づいて、送信された複数のフレームのうち最も優先順位の高いフレームのみがネットワーク上を中継される。そのため、データの衝突を防ぐことができ、CSMA/CDと同様に、各端末装置に対し時間的に対等な送信権を与えることが可能なリング型のネットワークを実現することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明を適用した第2の実施の形態に係るリング型ネットワーク2について説明する。
【0054】
リング型ネットワーク2は、第1の実施の形態におけるリング型ネットワーク1において、ネットワーク上に複数のトークンを巡回させるものである。そして、トークンを保持する端末装置がデータの送信権を獲得するものとし、トークンを保持してデータの送信を行う端末装置が複数ある場合、第1の実施の形態における方法を用いて最も優先順位の高い端末装置の送信データのみが中継される。また、データの送信を終了した端末装置は、トークンを解放してネットワーク上に送信し、再度トークンが巡回される。したがって、各端末装置に確実かつ公平に送信権が与えられることとなる。
【0055】
以下、図を参照してリング型ネットワーク2について説明する。
リング型ネットワーク2の構成は、第1の実施の形態におけるリング型ネットワーク1の構成と同様であるため、以下、図1を参照して説明する。
端末装置10〜30は、データを送信する場合、リング型ネットワーク2上を巡回するトークンを保持し、送信権を獲得した上でデータを送信する。また、端末装置10〜30は、トークンを保持している際に他の端末装置からトークンを受信した場合、このトークンをさらに保持する。そして、端末装置10〜30は、トークンを保持あるいは解放した場合、保持しているトークンの数を表すトークンカウンタを増減させる。
【0056】
また、端末装置10〜30は、データの送信に成功した場合、保持しているトークンを解放して後続する端末装置に送信する。
さらに、端末装置10は、トークンの消失、発生を管理するトークン管理機能を備えている。なお、端末装置10がアクセス制御管理機能を備えることは、第1の実施の形態と同様であり、アクセス管理機能およびトークン管理機能は、それぞれ異なる端末装置が備えることとしてもよい。
【0057】
以下、リング型ネットワーク2全体の動作について説明する。
リング型ネットワーク2では、複数のトークンがネットワーク上を巡回するものであるが、本実施の形態においては、トークンt1〜t3の3つが巡回することとする。この場合、特定の端末装置がトークンt1〜t3を保持する場合や複数の端末装置がトークンを保持する場合が発生する。
図6は、複数の端末装置がトークンを保持し、一斉にデータが送信された場合の処理を示す説明図である。
【0058】
図6(a)は、端末装置10〜30がそれぞれトークンt1〜t3を保持し、送信権を得た状態で、ほぼ同時にデータを送信した状態を表している。なお、図6(a)の状態が発生した時間をT=T9とする。
T=T9において、各端末装置から、それぞれの端末装置の時計回りに隣接する端末装置に対してフレームが送信される。なお、T=T9において、各端末装置のトークンカウンタは全て“1”である。
【0059】
このとき、端末装置10から端末装置20に送信されるフレーム10aには付加情報が付加されており、端末装置20および端末装置30から送信されるフレームフレーム20a,フレーム30aには付加情報が付加されていない。
そして、この後、第1の実施の形態における方法によって、フレーム10aが優先されて中継される。すると、端末装置10は、データの送信に成功したため、トークンを端末装置20に送信し、トークンカウンタを“0”に減ずる。また、端末装置20は、端末装置10から受信したトークンを保持し、トークンカウンタを“2”に増加させる。
【0060】
次いで、T=T10において、トークンカウンタが“0”でない端末装置20,30は、データの送信を再度試みる。図6(b)は、このときの状態を表す図である。
図6(b)の状態においては、端末装置10はトークンカウンタが“0”、即ち、送信権を有していないため、送信すべきデータが発生した場合でも、データの送信を行うことができない。
【0061】
そして、この後、第1の実施の形態における方法によって、端末装置30が送信したフレームが優先されて中継される。すると、端末装置30は、データの送信に成功したため、トークンを端末装置10に送信し、トークンカウンタを“0”に減ずる。また、端末装置10は、端末装置30から受信したトークンを保持し、トークンカウンタを“1”に増加させる。
次に、T=T11において、トークンカウンタが“0”でない端末装置20がデータの送信を再度試みると同時に、端末装置10が新たに発生した送信対象であるデータの送信を行う。図6(c)は、このときの状態を表している。
【0062】
図6(c)の状態においては、端末装置30はトークンカウンタが“0”、即ち、送信権を有していないため、送信すべきデータが発生した場合でも、データの送信を行うことができない。
そして、この後、第1の実施の形態における方法によって、端末装置10が送信したフレームが優先されて中継される。すると、端末装置10は、データの送信に成功したため、トークンを端末装置20に送信し、トークンカウンタを“0”に減ずる。また、端末装置20は、端末装置10から受信したトークンを保持し、トークンカウンタを“3”に増加させる。
【0063】
次に、T=T12において、トークンカウンタが“0”でない端末装置20がデータの送信を再度試みる。図6(d)は、このときの状態を表している。
図6(d)の状態においては、端末装置20のみがトークンカウンタが“0”でないため、端末装置20のみが送信権を有する。
そして、この後、端末装置20が送信したフレームが中継される。
以上のように、本発明を適用したリング型ネットワーク2では、データの送信を行おうとする端末装置が、ネットワーク上に複数巡回しているトークンを保持し、送信権を得た上でデータの送信を行う。そして、データの送信を行う端末装置が複数ある場合、フレームに付加された付加情報に基づいて、特定のフレームが中継される。さらに、データの送信に成功した端末装置はトークンを解放して送信権を失い、次の優先順位の端末装置にトークンを送信する。
【0064】
したがって、より優先順位(第1の実施の形態における“優先順位”)の高い端末装置において、頻繁にデータの送信が行われた場合にも、より優先順位の低い端末装置に確実に送信権が与えられることとなり、より優先順位の低い端末装置が長期間に渡り送信不可能となる事態を避けることができる。
なお、特定の端末装置に複数のトークンが保持された場合、その端末がトークンを解放する際には、全てのトークンをまとめて解放すると、以後、複数のトークンがまとまって中継されることとなり、実質的に複数のトークンが巡回されない事態が生じ得る。そのため、各端末装置は、自装置が複数のトークンを解放する場合、トークンを1つづつ送信することによって、これらのトークンを再度分離する。
【0065】
(第3の実施の形態)
次に、本発明を適用した第3の実施の形態に係るリング型ネットワーク3について説明する。
リング型ネットワーク3は、第2の実施の形態におけるリング型ネットワーク2においてネットワーク上に巡回させた複数のトークンに識別番号および生成番号を設定し、その識別番号および生成番号によってトークンの消失、補充等を管理する。したがって、トークンが何らかの原因で消失した場合にも、ネットワーク上に巡回するトークンの数を維持することができ、各端末装置に適切に送信権を与えることができることとなる。
【0066】
以下、図を参照してリング型ネットワーク3について説明する。
リング型ネットワーク3の構成は、第2の実施の形態におけるリング型ネットワーク2の構成と同様であるため、以下、図1を参照して説明する。
なお、リング型ネットワーク3において、端末装置20,30の構成および動作は、リング型ネットワーク2の場合と同様であるため、説明を省略する。
端末装置10は、トークン管理機能として、第2の実施の形態における機能に加え、トークンに識別番号および生成番号(以下、「識別番号」と「生成番号」を合わせて、適宜「識別情報」と言う。)を設定して管理する機能を備えている。即ち、端末装置10は、ネットワーク上に循環するトークンを発生させ、発生させたトークンに、各トークンを識別する識別番号と、各識別番号のトークンが補充等のために生成された回数を表す生成回数とを設定する。
【0067】
また、端末装置10は、設定した各トークンの識別情報を識別番号テーブル(図7参照)および生成番号テーブル(図8参照)に格納する。
なお、以下の説明において、トークンt1〜t3の生成回数を含めて表す場合、“トークンt1(1)”のように、生成回数を括弧書きで付すこととする。
そして、端末装置10は、トークンの順序の入れ換わりあるいはトークンの消失が発生した場合、後述するトークン補充処理を行うことによって、ネットワーク上を巡回するトークンの総数を一定数に維持する。
【0068】
以下、まず、リング型ネットワーク3全体の動作について説明し、続いて、この動作に対応する端末装置10の動作について説明する。
リング型ネットワーク3では、端末装置10がネットワーク上にトークンt1〜t3をトークンt1(1)、トークンt2(1)、トークンt3(1)の順に送信する。ここで、各トークンは、初めに生成されたものであるため、生成回数は全て“1”に設定されている。
【0069】
すると、トークンを受信した各端末装置は、トークンをバッファ等に格納し、受信した順に後続の端末装置に送信する。
各端末装置がこのような動作を繰り返すことによって、通常、端末装置10は、トークンt1(1)、トークンt2(1)、トークンt3(1)の順に受信する。この場合、トークンの中継が正常に行われたものであるため、端末装置10は、トークンの補充を行うことなく、トークンを中継する、あるいは送信対象のデータを送信するといった通常の動作を行う。
【0070】
一方、ネットワーク上をトークンが中継される過程において、トークンが消失する場合が発生し得る。例えば、トークンt2(1)が消失した場合には、端末装置10は、トークンt1(1)、トークンt3(1)の順に受信する。ここで、端末装置10は、後述するトークン補充処理によって、トークンt2(2)を補充し、トークンt1(1)、トークンt2(2)、トークンt3(1)の順に送信する。したがって、端末装置10から送信されるトークンは、当初と同様に、トークンt1〜t3の3つとなる。
【0071】
なお、端末装置10は、トークンt2(2)を補充したことから、生成番号テーブルのトークンt2に対応する生成番号を“2”に更新する。
また、ネットワーク上をトークンが中継される過程において、トークンの順序が入れ換わる場合が発生し得る。例えば、トークンt2(1)とトークンt3(1)の順序が入れ換わった場合には、端末装置10は、トークンt1(1)、トークンt3(1)、トークンt2(1)の順に受信する。ここで、端末装置10は、トークンt1(1)、トークンt3(1)を受信した時点で、上述のトークンt2(1)が消失した場合と同様の処理を行い、トークンt1(1)、トークンt2(2)、トークンt3(1)が送信される。このとき、生成番号テーブルのトークンt2に対応する生成番号は“2”に更新されている。
【0072】
次いで、トークンt2(1)を受信すると、端末装置10は、受信したトークンt2(1)の生成番号と、トークン生成番号テーブルにおいて指示されるトークンt2の生成番号とを比較し、生成番号が一致しないことからトークンt2(1)を破棄する。
したがって、端末装置10から送信されるトークンは、当初と同様にトークンt1、トークンt2、トークンt3の順であり、順序の入れ換わりを修正することができる。
【0073】
続いて、端末装置10が行うトークン補充処理について説明する。図9は、トークン補充処理を示すフローチャートである。トークン補充処理は、リング型ネットワーク3が稼動している間、端末装置10によって常時実行される。
図9において、トークン補充処理が開始されると、端末装置10は、自装置が受信した巡回中のトークンについて、識別番号および生成番号を検出し、現在、生成番号テーブルに格納されている識別番号との比較を行う(ステップS101)。
【0074】
ステップS101において、受信したトークンの生成番号が、生成番号テーブルにおいて指示される生成番号と一致しないと判定した場合、端末装置10は、そのトークンは正常に巡回しているものではないことから、そのトークンを破棄し(ステップS102)、トークン補充処理を継続する。
一方、ステップS101において、受信したトークンの生成番号が、生成番号テーブルにおいて指示される生成番号と一致すると判定した場合、端末装置10は、識別番号テーブルに示されるトークンの順序と、受信したトークンの識別番号に基づいて、受信したトークンの順序が正常であるか否かの判定を行う(ステップS103)。
【0075】
ステップS103において、受信したトークンの順序が正常であると判定した場合、受信したトークンをそのまま中継する、あるいは送信対象データを送信するといった通常の処理を行い、トークン補充処理を継続する(ステップS104)。
一方、ステップS103において、受信したトークンの順序が正常でないと判定した場合、識別番号テーブルに示されるトークンの順序に基づいて、順序の異常が生じているトークンの識別番号を検出し(ステップS105)、その識別番号に対応するトークンを生成(以下、生成したトークンを「補充トークン」と言う。)して、生成番号テーブルの対応する生成番号を“1”増加させる(ステップS106)。
【0076】
次いで、端末装置10は、受信したトークンのうち、先行する順序のトークンに引き続いて、補充トークンを後続の端末装置に送信する(ステップS107)。
そして、端末装置10は、ステップS103に移行する。すると、補充トークンに引き続くトークンが正常な順序のものである場合、トークン補充処理にしたがって、そのトークンが後続の端末装置に送信され、また、正常でない順序のものである場合、トークン補充処理にしたがって、正常な順序のトークンが補充される。以上の動作を繰り返すことにより、端末装置10を中継されるトークンは、常に正常な順序のものとなる。
【0077】
以上のように、本発明を適用したリング型ネットワーク3では、ネットワーク上を中継されるトークンに、消失あるいは順序の入れ換わりが発生した場合にも、端末装置10によって、トークンの補充あるいは順序の修正が行われる。したがって、トークンの消失によって、ネットワークに接続された各端末装置おいて、通信不可能となる時間を短縮することができる。また、そのための処理において、トークンの総数を一定に保つことができる。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の端末装置からほぼ同時に情報の送信が行われた場合に、所定端末装置が、中継するフレームに優先情報を付加すると共に、各端末装置は、優先情報の有無および送信情報に付加された端末情報に基づいて、受信したデータを中継あるいは破棄する。したがって、所定端末装置を基準として定められる送信元の端末装置の優先順位に基づいて、送信された複数の情報のうち最も優先順位の高い端末装置の送信情報のみがネットワーク上を中継される。そのため、データの衝突を防ぐことができ、CSMA/CDと同様に、各端末装置に対し時間的に対等な送信権を与えることが可能なリング型のネットワークを実現することができる。
【0079】
また、請求項4〜6、請求項12および請求項14〜16記載の発明によれば、情報の送信を行おうとする端末装置が、ネットワーク上に複数巡回しているトークンを保持し、送信権を得た上でデータの送信を行う。そして、データの送信を行う端末装置が複数ある場合、送信情報に付加された優先情報および端末情報に基づいて、特定の送信情報が中継される。さらに、情報の送信に成功した端末装置はトークンを解放して送信権を失い、次の優先順位の端末装置にトークンを送信する。
【0080】
したがって、より優先順位の高い端末装置において、頻繁に情報の送信が行われた場合にも、より優先順位の低い端末装置に確実に送信権が与えられることとなり、より優先順位の低い端末装置が長期間に渡り送信不可能となる事態を避けることができる。
また、請求項7および請求項13記載の発明によれば、ネットワーク上を中継されるトークンに、消失あるいは順序の入れ換わりが発生した場合にも、所定端末装置によって、トークンの補充あるいは順序の修正が行われる。したがって、トークンの消失によって、ネットワークに接続された各端末装置おいて、通信不可能となる時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態に係るリング型ネットワーク1の構成を示す図である。
【図2】フレームの情報構成を示す図である。
【図3】リング型ネットワーク1において各端末装置から一斉にデータが送信された場合の処理を示す説明図である。
【図4】端末装置20,30がほぼ同時に再送信を行った場合の処理を示す説明図である。
【図5】フレーム送信処理を示すフローチャートである。
【図6】複数の端末装置がトークンを保持し、一斉にデータが送信された場合の処理を示す説明図である。
【図7】識別番号テーブルを示す図である。
【図8】生成番号テーブルを示す図である。
【図9】トークン補充処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,2,3 リング型ネットワーク
10,20,30 端末装置
40 伝送媒体

Claims (16)

  1. ネットワークに接続された複数の端末装置が、その接続位置に応じた一定順序にしたがって送信情報を中継することにより、各端末装置間における通信を行うリング型ネットワークのアクセス制御方法であって、
    情報を送信する端末装置は、自装置が情報の受信中でない場合に、自装置を表す端末情報を付加した送信情報を送信し、
    前記送信情報を受信した所定端末装置は、所定条件に基づいて、該送信情報が優先して中継するものであることを示す優先情報を付加して中継し、
    前記所定端末装置以外の端末装置は、
    自装置の送信情報の送信処理中以外に送信情報を受信した場合には、該送信情報を中継し、
    自装置の送信情報の送信処理中に、前記優先情報が付加されていない送信情報を受信した場合には破棄し、前記優先情報が付加された送信情報を受信した場合には、前記端末情報が自装置を表している送信情報は破棄し、前記端末情報が自装置以外を表している送信情報は自装置の送信処理を停止して中継することを特徴とするリング型ネットワークのアクセス制御方法。
  2. 前記所定の端末装置は、
    自装置の送信情報の送信処理中以外に送信情報を受信した場合には、該送信情報に前記優先情報を付加して中継し、
    自装置の送信情報の送信処理中に送信情報を受信した場合には、該送信情報を破棄することを特徴とする請求項1記載のリング型ネットワークのアクセス方法。
  3. 前記端末装置は、前記優先情報が付加された送信情報を受信することによって自装置の送信情報の送信処理を停止した場合、該優先情報が付加された送信情報を中継した後、停止した送信処理に係る送信情報を再度送信することを特徴とする請求項1または2記載のリング型ネットワークのアクセス制御方法。
  4. リング型ネットワークに接続された端末装置間に、送信権を保有することを表すトークンを複数巡回させ、該トークンを保持する端末装置のみに送信情報の送信を可能とさせることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリング型ネットワークのアクセス制御方法。
  5. 前記端末装置は、自装置が保持しているトークンの数を管理し、保持しているトークンを解放する場合、トークンを1つづつネットワーク上に解放することを特徴とする請求項4記載のリング型ネットワークのアクセス制御方法。
  6. 前記端末装置は、保持しているトークンの数を表すトークンカウンタによってトークンの数を管理し、受信したトークンを保持する場合、前記トークンカウンタを所定値増加させ、保持しているトークンを解放する場合、前記トークンカウンタを所定値減少させることを特徴とする請求項5記載のリング型ネットワークのアクセス制御方法。
  7. 前記複数のトークンそれぞれを識別するトークン識別情報と、それぞれのトークンの生成回数を表す生成回数情報と、ネットワーク上を巡回しているトークンの順序を管理し、所定端末装置におけるトークンの受信順序と、トークン識別情報および生成回数とに基づいて、巡回中に消失したトークンを補充することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のリング型ネットワークのアクセス制御方法。
  8. ネットワークに接続された複数の端末装置が、その接続位置に応じた一定順序にしたがって情報を中継することにより、各端末装置間における通信を行うリング型ネットワークのための端末装置であって、
    自装置が情報の受信中であるか否かを判定する判定手段と、
    自装置が送信する情報に、自装置を表す端末情報を付加する端末情報付加手段と、
    前記判定手段によって自装置が情報の受信中でないと判定された場合に、前記端末情報が付加された送信情報を送信する送信手段と、
    受信した送信情報に、所定条件に基づいて、該送信情報が優先して中継するものである ことを示す優先情報を付加して中継する中継手段と、
    を備えることを特徴とする端末装置。
  9. 自装置の送信情報の送信処理中以外に送信情報を受信した場合には、該送信情報に前記優先情報を付加して中継し、
    自装置の送信情報の送信処理中に送信情報を受信した場合には、該送信情報を破棄することを特徴とする請求項8記載の端末装置。
  10. ネットワークに接続された複数の端末装置が、その接続位置に応じた一定順序にしたがって情報を中継することにより、各端末装置間における通信を行うリング型ネットワークのための端末装置であって、
    自装置が情報の受信中であるか否かを判定する判定手段と、
    自装置が送信する情報に、自装置を表す端末情報を付加する端末情報付加手段と、
    前記判定手段によって自装置が情報の受信中でないと判定された場合に、前記端末情報が付加された送信情報を送信する送信手段とを備え、
    自装置の送信情報の送信処理中以外に送信情報を受信した場合には、該送信情報を中継し、
    自装置の送信情報の送信処理中に、該送信情報が優先して中継するものであることを示す優先情報が付加されていない送信情報を受信した場合には破棄し、該優先情報が付加された送信情報を受信した場合には、前記端末情報が自装置を表している送信情報は破棄し、前記端末情報が自装置以外を表している送信情報は自装置の送信処理を停止して中継することを特徴とする端末装置。
  11. 前記優先情報が付加された送信情報を受信することによって自装置の送信情報の送信処理を停止した場合、該優先情報が付加された送信情報を中継した後、停止した送信処理に係る送信情報を再度送信することを特徴とする請求項10記載の端末装置。
  12. 送信権を保有することを表すトークンを生成し、ネットワーク上に該トークンを複数巡回させるトークン生成手段を備えることを特徴とする請求項10記載の端末装置。
  13. 前記複数のトークンそれぞれを識別するトークン識別情報と、それぞれのトークンの生成回数を表す生成回数情報と、ネットワーク上を巡回しているトークンの順序を管理する管理手段と、
    所定端末装置におけるトークンの受信順序と、トークン識別情報および生成回数とに基づいて、巡回中に消失したトークンを補充する補充手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項12記載の端末装置。
  14. ネットワーク上を巡回するトークンを受信し、自装置の送信情報を有していない場合には該トークンを中継し、自装置の送信情報を有する場合には該トークンを保持し、トークンを保持している場合にのみ、自装置の送信情報を送信することを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の端末装置。
  15. 自装置が保持しているトークンの数を管理する管理手段と、
    保持しているトークンを1つづつネットワーク上に解放可能な解放手段と、
    を備えることを特徴とする請求項14記載の端末装置。
  16. 前記管理手段は、保持しているトークンの数を表すトークンカウンタを備え、受信したトークンを保持する場合、前記トークンカウンタを所定値増加させ、保持しているトークンを解放する場合、前記トークンカウンタを所定値減少させることを特徴とする請求項15記載の端末装置。
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