JP3785329B2 - ヘッド支持機構 - Google Patents

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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータの記憶装置等として用いられる磁気ディスク等のディスク装置に設けられるヘッド支持機構に関し、特に、磁気ディスク装置においてデータを高記録密度化するために好適なヘッド支持機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気ディスク装置に設けられた磁気ディスクの記録密度は、日を追う毎に高密度化が進んでいる。磁気ディスクに対するデータの記録または記録/再生に使用される磁気ヘッドは、通常、スライダに搭載されており、磁気ヘッドが搭載されたスライダは、磁気ディスク装置内に設けられたヘッド支持機構によって支持されている。ヘッド支持機構は、スライダが取り付けられたヘッドアクチュエータアームを有しており、このヘッドアクチュエータアームがボイスコイルモータ(VCM)によって回動されるようになっている。そして、ボイスコイルモータを制御することにより、スライダに搭載されたヘッド素子が、磁気ディスク上の任意の位置に位置決めされる。
【0003】
磁気ディスクに対してデータをさらに高密度で記録するためには、磁気ディスクに対して磁気ヘッドをさらに高精度に位置決めする必要がある。しかしながら、このように、ボイスコイルモータにてヘッドアクチュエータアームを回動させて磁気ヘッドを位置決めする構成では、磁気ヘッドを、より高精度に位置決めできないという問題がある。
【0004】
そこで、磁気ヘッドを高精度に位置決めするヘッド支持機構が既に提案されている。それを、以下、図16に基づいて説明する。図16は磁気ディスク装置における従来のヘッド支持機構の一例を示す平面図である。
【0005】
回転駆動される図示しない磁気ディスクに対するデータの記録/再生を行う磁気ヘッド102は、サスペンションアーム104の一端に支持されている。サスペンションアーム104の他方の端部は、回動中心108を中心に微小角範囲内で回動可能に支持されている。キャリッジ106は、磁気ディスク装置のハウジングに対して固定された軸部材110に対して回動可能に支持されている。
【0006】
キャリッジ106には永久磁石(図示せず)が固定されており、ハウジング側に固定された磁気回路112の一部である駆動コイル114に流す励磁電流を制御することによって、キャリッジ106が軸部材110に対して回動するようになっている。これにより、磁気ヘッド102を磁気ディスクの実質的な半径方向に沿って移動させる。
【0007】
キャリッジ106とサスペンションアーム104との間には、一対の圧電素子116a,116bが設けられている。2つの圧電素子116a,116bは、キャリッジ106の長手方向に対して、それぞれの長手方向が相反する方向に若干傾斜した状態で取り付けられている。そして、2つの圧電素子116a,116bに対して互いに逆極性の電圧を印加することにより、一方の圧電素子116aを伸張させると同時に、他方の圧電素子116bを収縮させることにより、サスペンションアーム104を回動中心108まわりに回動させる。これによって、サスペンションアーム104の先端部に取り付けられた磁気ヘッド102は、磁気ディスク表面に沿って微小な範囲で変位され、磁気ディスク上の任意の位置にて高精度で位置決めすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のヘッド支持機構においては、磁気ヘッド102だけでなく、その磁気ヘッド102を取り付けているサスペンションアーム104をも圧電素子116a,116bによって駆動するようになっており、サスペンションアーム104が磁気ヘッド102に比べてかなり長くしかも質量が大きいものであるため、その慣性モーメントが大きく、圧電素子116a,116bの伸縮によるサスペンションアーム104に対しての駆動トルクとして大きいものが必要となっている。したがって、電圧による指令に対して磁気ヘッド102が必ずしも高速かつ高精度に応答できるものではない。
【0009】
以上のような理由により、図示した従来のヘッド支持機構は、その磁気ヘッドに対する微小変位の制御に際して、磁気ヘッドを高速応答性をもって高精度にディスク上のトラックに位置決めすることができない。
【0010】
以上のような事情に鑑みて、本発明者は、先に改善提案を行っている(特願2000−322441号)。そこでは、ディスクに対するトラッキング補正等のために、ヘッドに対する微小変位の制御を行うに際して、そのヘッドを高速応答性をもって高精度に微小変位させることができるディスク装置のヘッド支持機構を提案している。
【0011】
本発明は、その先行提案技術になお認められる課題に注目し、さらに改善を進めようとするものである。
【0012】
先行提案技術にかかわるヘッド支持機構は、次のような構成を有している。すなわち、ヘッド素子を搭載したスライダがロードビームの先端部に装着されている。前記スライダをその幾何学的中心またはその近傍で保持するスライダ保持部を有するとともに他の部位で前記スライダを固定して支持するスライダ支持板と、前記ロードビームと前記スライダ支持板との間に介在され、前記スライダに対して回動力を付与する一対の変位部材と、前記スライダの幾何学的中心に関してほぼ対称をなす箇所において前記スライダ支持板と前記変位部材とを連結する一対の弾性ヒンジ部と、前記変位部材の外側にめぐらされ前記弾性ヒンジ部を通って前記ヘッド素子に対する配線を行う回路線材とを設けてある。
【0013】
ここで、ロードビームは従来の技術との対比において、サスペンションアームに相当する。従来の技術の場合には、ヘッド素子とともにサスペンションアームを、それの取り付け部材としてのキャリッジに対して回動させていた。すなわち、ロードビームごと回動させていた。これに対して、先行提案技術にあっては、ヘッド素子のトラッキング補正等のための微小変位制御に際して、ロードビームは回動させることはない。ロードビームは不動としながら、充分に小さいスライダをロードビームに対して回動させるようにしている。すなわち、ヘッド素子微小変位制御のために回動させる対象がスライダを含んでのロードビームの全体というものではなくて、ロードビームとは別個の状態のスライダでの独立的な回動ということにしてある。
【0014】
ヘッド素子を装着したスライダは、サスペンションアームに相当のロードビームに比べて、その寸法が充分に短く、かつその重量が充分に軽量である。したがって、ヘッド素子を有するスライダそのものの慣性モーメントは従来の技術の場合よりも小さくなり、変位部材の動作によるスライダの駆動トルクも充分に小さなものでよい。そして、小寸法かつ軽量であるゆえに、トラッキング補正等における応答性がすぐれたものとなる。それゆえ、トラッキング補正等の精度が高いものになる。このようなディスクに対するトラッキング補正等のためのヘッド素子変位の高速応答性をもって、ヘッド素子を高精度かつ高速に微小変位させることができるように改善されている。
【0015】
しかしながら、この先行提案技術においては、変位部材が起す共振現象のために、入力信号に対するヘッドの応答性の改善が充分なものにはなりにくいという課題があることが分ってきた。
【0016】
ちなみに、図15は、先行提案技術において、入力信号に対するヘッド素子の応答特性を測定した結果を示したものである。図15(a)は周波数応答特性、図15(b)はその位相特性を示す。図15(a)において15kHz(p点)での共振は、変位部材を構成する薄膜圧電素子の共振点に起因するものである。これ以外に、p点より周波数が低い領域で共振が発生しており、その結果、ヘッドの位置決め制御における応答速度について、これを充分に高めることができないでいる。
【0017】
それは、弾性ヒンジ部と圧電体とを連結する部分の共振現象が大きな影響を及ぼしていると考えることができる。
【0018】
本発明は上記した課題の解決を図るべく創作したものであって、ディスクに対するトラッキング補正等のためのヘッドの微小変位の制御を行うに際して、上記の弾性ヒンジ部と圧電体とを連結する部分の共振現象の影響を抑制することにより、ヘッドをさらなる高速応答性をもって高精度に微小変位させることができるディスク装置のヘッド支持機構を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
ヘッド支持機構についての本発明は、次のような手段を講じることにより、上記の課題を解決するものである。本発明にかかわるヘッド支持機構は、その前提的構成として、先行提案技術と同様に、ロードビーム、スライダ、スライダ支持板、変位部材、弾性ヒンジ部、回路線材を備えている。すなわち、少なくともデータの再生を行うヘッドが設けられたスライダと、前記スライダをその幾何学的中心またはその近傍で保持するスライダ保持部を有するとともに、前記スライダの電極端子に接続されるヘッド素子配線を上部に形成したスライダ支持板と、前記スライダ支持板をピボット支持する支点突起と、柔軟性の高い材料で形成されるとともに回路線材を絶縁する配線用フレキシブル基板の一部である一対の圧電体支持部と、前記一対の圧電体支持部上で、かつ前記回路線材と同じ側の面上に形成された一対の圧電体と、前記回路線材と前記配線用フレキシブル基板を含み、前記スライダ支持板と前記一対の圧電体の可動先端部側とをそれぞれつなげる一対の弾性ヒンジ部と、前記回路線材が存在する面とは反対側の前記配線用フレキシブル基板面に、前記一対の圧電体の外周部に配置された前記回路線材と重なる範囲と薄膜圧電体素子の可動先端部分とを含む範囲にわたり一体化して補強する一対の連結補強板とを有し、前記一対の圧電体の伸縮により、前記スライダが前記支点突起を中心としてローリング方向に微小回動運動する。前記連結補強板は、弾性ヒンジ部と圧電体とを連結する部分を補強している。
【0020】
以下、一部繰り返し説明になるが、上記の構成において、ロードビームは従来の技術との対比において、サスペンションアームに相当する。従来の技術の場合には、ヘッド素子とともにサスペンションアームを、それの取り付け部材としてのキャリッジに対して回動させていた。本発明での対照でいうと、従来の技術の場合には、ロードビームごと回動させていたことに相当する。これに対して、本発明にあっては、ヘッド素子のトラッキング補正等のための微小変位制御に際して、ロードビームは回動させることはない。ロードビームは不動としながら、充分に小さいスライダをロードビームに対して回動させるようにしている。すなわち、ヘッド素子微小変位制御のために回動させる対象がスライダを含んでのロードビームの全体というものではなくて、ロードビームとは別個の状態のスライダでの独立的な回動ということにしてある。
【0021】
ヘッド素子を装着したスライダは、サスペンションアームに相当のロードビームに比べて、その寸法が充分に短く、かつその重量が充分に軽量である。したがって、ヘッド素子を有するスライダそのものの慣性モーメントは従来の技術の場合よりも小さくなり、変位部材の動作によるスライダの駆動トルクも充分に小さなものでよい。そして、小寸法かつ軽量であるゆえに、トラッキング補正等における応答性がすぐれたものとなる。それゆえ、トラッキング補正等の精度がきわめて高いものになる。このようなディスクに対するトラッキング補正等のためのヘッド素子変位の高速応答性をもって、ヘッド素子を高精度かつ高速に微小変位させることができるディスク装置のヘッド支持機構を提供することができる。
【0022】
さらに、これだけにとどまらず、本発明は、変位部材におけるスライダ支持板側の端部に連結補強板を設け、細くて薄い弾性ヒンジ部における回路線材と変位部材との境界部を補強しているので、この境界部の共振の影響を抑制することができ、ヘッド素子変位の高速応答性をさらに向上することができる。
【0023】
なお、当該のヘッド支持機構は磁気ディスク装置に好適に適用するものであるが、必ずしも磁気ディスク装置に限る必要性はなく、光ディスク装置や光磁気ディスク装置などに適用してもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を総括的に説明する。
【0025】
本願第1の発明のヘッド支持機構は、少なくともデータの再生を行うヘッドが設けられたスライダと、前記スライダをその幾何学的中心またはその近傍で保持するスライダ保持部を有するとともに、前記スライダの電極端子に接続されるヘッド素子配線を上部に形成したスライダ支持板と、前記スライダ支持板をピボット支持する支点突起と、柔軟性の高い材料で形成されるとともに回路線材を絶縁する配線用フレキシブル基板の一部である一対の圧電体支持部と、前記一対の圧電体支持部上で、かつ前記回路線材と同じ側の面上に形成された一対の圧電体と、前記回路線材と前記配線用フレキシブル基板を含み、前記スライダ支持板と前記一対の圧電体の可動先端部側とをそれぞれつなげる一対の弾性ヒンジ部と、前記回路線材が存在する面とは反対側の前記配線用フレキシブル基板面に、前記一対の圧電体の外周部に配置された前記回路線材と重なる範囲と薄膜圧電体素子の可動先端部分とを含む範囲にわたり一体化して補強する一対の連結補強板とを有し、前記一対の圧電体の伸縮により、前記スライダが前記支点突起を中心としてローリング方向に微小回動運動するものである。
【0026】
この第1の発明の構成は、上記の〔課題を解決するための手段〕の項の構成を別の表現形態で記述したものに相当し、それによる作用については、同じく上記の〔課題を解決するための手段〕の項で説明したのと実質的に同様のものとなる。すなわち、ヘッド素子微小変位制御のために回動させる対象は、ロードビームを含むことはなく、スライダ単独的となしてあるので、その回動対象であるスライダはロードビーム(サスペンションアーム)に比べて、その寸法が充分に短く、かつ、その重量が充分に軽量であるため、その慣性モーメントが充分小さく、したがって、トラッキング補正等における応答性を向上させ、トラッキング補正等をきわめて高精度かつ高速に実現することが可能となる。さらに、変位部材におけるスライダ支持板側の端部に連結補強板を設け、細くて薄い弾性ヒンジ部における回路線材と変位部材との境界部を補強しているので、変位部材の変位を直接に弾性ヒンジおよびスライダ支持板に伝えることができる。これにより、ヘッド素子変位の高速応答性をさらに向上することができる。
【0027】
好ましい形態としての本願第2の発明のヘッド支持機構は、上記の第1の発明において、前記圧電体は、薄膜圧電体素子で構成されていることを特徴とする。
【0028】
好ましい形態としての本願第3の発明のヘッド支持機構は、前記圧電体は、前記一対の弾性ヒンジ部の位置を互いに相反する方向に一方は伸張し他方は収縮させる一対の薄膜圧電体素子で構成されていることを特徴とする。
【0029】
圧電体として薄膜圧電体素子を用いることによって軽量化を図り、ディスクに対するスライダの浮上特性を良好なものにする。また、一対の弾性ヒンジ部の相反的な変位を行うに際して、一対の薄膜圧電体素子の一方を伸張させ他方を同時に収縮させることで対応するが、このことの電気的制御が比較的簡単なものですむ。
【0030】
好ましい形態としての本願のヘッド支持機構においては、前記スライダ支持板は、前記スライダにおける前記ヘッド素子に対する配線を行うためのフレクシャの先端部において前記一対の弾性ヒンジ部をもって支持されており、前記一対の薄膜圧電体素子は、前記回路線材の内側に形成された剛性の低い絶縁膜に接合されていることを特徴とする。
【0031】
変位部材と回路線材とは可能な限り同一平面高さに設置され、回路線材の内側に一段低い高さに形成された剛性の低い絶縁膜上に接合され、変位部材の変形を回路部材および絶縁膜で規制しないようにしている。また、変位部材の変形に伴う反りを可能な限り抑えるようにしている。
【0032】
好ましい形態としての本願のヘッド支持機構においては、前記連結補強板は、前記フレクシャの配線用フレキシブル基板を成形するときに一体的に成形して形成されていることを特徴とする。非常に細かい部分の構成をきわめて簡単に構成している。
【0033】
(具体的な実施の形態)
以下、本発明にかかわるヘッド支持機構の具体的な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0034】
図1は本発明の実施の形態にかかわるヘッド支持機構の全体を示す斜視図、図2はそのヘッド支持機構を分解して示す斜視図、図3はヘッド支持機構におけるスライダを示す斜視図、図4は、ヘッド支持機構におけるフレクシャの構造を示すため、あえて分解状態で表現した分解斜視図、図5はヘッド支持機構における薄膜圧電体素子ユニットの平面図、図は図におけるA−A線での断面図、図はヘッド支持機構におけるフレクシャの先端部分の平面図、図は図におけるB−B線での断面図および配線状態を分りやすくするために変則的に切断した断面図、図はヘッド支持機構の側面図、図10はヘッド支持機構におけるフレクシャの裏面図(図に対応)、図11はヘッド支持機構における薄膜圧電体素子ユニットの駆動説明図、図12はヘッド支持機構の駆動説明図である。
【0035】
この実施の形態のヘッド支持機構100は、その構成要素として、大きく分けて、ベースプレート10、ロードビーム20、フレクシャ30、薄膜圧電体素子ユニット40、スライダ50およびヘッド素子60を備えて構成されている。
【0036】
矩形状に構成されたベースプレート10は、図示しないヘッドアクチュエータアームに取り付けられるようになっている。
【0037】
ロードビーム20は、ベースプレート10に例えばビーム溶接などにより固定される基端部21と、基端部21から先細り状に延在されたネック部22と、ネック部22においてその中央に形成された開口部23と、ネック部22に連続して直線的かつ先細り状に延在するビーム主部24と、ビーム主部24の先端に連続する先端支持部25と、先端支持部25の左右両側から立ち上がる規制部26a,26bとを備え、ネック部22における開口部23の両側部分は板バネ部27a,27bとして構成され、先端支持部25のほぼ中央部には支点突起28が一体的に突出形成されている。一対の規制部26a,26bは、ビーム主部24の先端から基端部21に向かって直線状に延出されている。
【0038】
フレクシャ30は、次のように構成されている。フレクシャ30は、フレクシャ基板31と、スライダ支持板32と、これらフレクシャ基板31とスライダ支持板32とをつなぐ役割をもつ配線用フレキシブル基板33と、配線用フレキシブル基板33にパターン配線されたヘッド素子用配線34および薄膜圧電体素子用配線35と、配線用フレキシブル基板33の弾性ヒンジ部33d,33eと二股状の圧電体支持部33a,33bとの間に設けられた一対の連結補強板300a,300bとの6つをその大きな構成要素としてもっている。
【0039】
最後の一対の連結補強板300a,300bを設けてある点が先行提案技術との大きな相違であり、本発明の最大のポイントとなっている。
【0040】
フレクシャ基板31とスライダ支持板32と連結補強板300a,300bは、金属好ましくはステンレス鋼で構成されている。配線用フレキシブル基板33はポリイミド樹脂等の絶縁膜で構成されている。この配線用フレキシブル基板33にヘッド素子用配線34と薄膜圧電体素子用配線35とがパターニングされている。
【0041】
薄膜圧電体素子用配線35には3種類がある。1つは第1の薄膜圧電体素子駆動用配線35aであり、他の1つは第2の薄膜圧電体素子駆動用配線35bであり、さらに他の1つは第3の薄膜圧電体素子駆動用配線35cである。これ以外に、スライダ50をグランドレベルにするためのグランド配線35dがある。
【0042】
フレクシャ30における配線用フレキシブル基板33は、ロードビーム20のビーム主部24に対して先端側を除いて接合されるべきフレキシブル基板主部33Xと、ロードビーム20の基端部21に接合されるべき外部接続用端子保持部33Yと、フレキシブル基板主部33Xと外部接続用端子保持部33Yとをクランク状につなぐクランク連結部33Zとを有して一体的に構成されている。
【0043】
配線用フレキシブル基板33におけるフレキシブル基板主部33Xは、二股状の圧電体支持部33a,33bと、その圧電体支持部33a,33b間のスリット33cと、二股状の圧電体支持部33a,33bの先端側のくびれをもって局部的に細い幅の状態で形成された弾性ヒンジ部33d,33eと、弾性ヒンジ部33d,33eのさらに先端で両者をつなぐフレクシャ先端部33fとを有する状態で一体的に形成されている。スリット33cは、二股状の圧電体支持部33a,33bからフレクシャ先端部33fまでわたっている。弾性ヒンジ部33d,33eの部分も含めて配線用フレキシブル基板33はその全体がポリイミド樹脂等から構成されており、ヘッド素子用配線34や薄膜圧電体素子用配線35に対する絶縁膜を兼ねている。
【0044】
配線用フレキシブル基板33にパターニングされたヘッド素子用配線34には、左側サイドに沿って配線された第1のヘッド素子配線34aと第2のヘッド素子配線34bと、右側サイドに沿って配線された第3のヘッド素子配線34cと第4のヘッド素子配線34dとがある。これらの配線はフレクシャ先端部33fまで延出され、そこでそれぞれランド34a′,34b′,34c′,34d′を形成している。
【0045】
第3の薄膜圧電体素子駆動用配線35cのランド35c′はスリット33cの奥側端部の近傍に配置され、第1の薄膜圧電体素子駆動用配線35aのランド35a′と第2の薄膜圧電体素子駆動用配線35bのランド35b′はランド35c′に対する左右両側に配置されている。グランド配線35dのランド35d′はスリット33cの先端側端部の近傍に配置され、そこからスリット33cの両側を通って第3の薄膜圧電体素子駆動用配線35cのランド35c′に接続されている。
【0046】
フレクシャ基板31とスライダ支持板32と配線用フレキシブル基板33と連結補強板300a,300bとからなるフレクシャ30は、その製造において、ヘッド素子用配線34と薄膜圧電体素子用配線35とを被覆する状態でフレクシャ基板31とスライダ支持板32のもとになるステンレス鋼板上にモールド形成される。その成形の後にステンレス鋼板に対するエッチングによるトリミング加工を施してフレクシャ基板31とスライダ支持板32と連結補強板300a,300bを現出させる。結果として、形態的には、フレクシャ基板31とスライダ支持板32と連結補強板300とが配線用フレキシブル基板33を介して連結された状態となっている。図4は、ヘッド支持機構におけるフレクシャの構造を示すため、あえて分解状態で表現した分解斜視図であり、実際には、配線用フレキシブル基板33の下にフレクシャ基板31とスライダ支持板32と連結補強板300と密着し分離できない。したがって、スライダ支持板32はフレクシャ基板31に対して、配線用フレキシブル基板33の弾性ヒンジ部33d,33eを介して左右方向にも法線方向にもフレキシブルな状態となっている。その結果として、スライダ支持板32およびフレクシャ先端部33fは、スライダ50のピッチング方向およびローリング方向での自由度をもっている。ピッチング方向は磁気ディスク70の接線方向であり、ローリング方向は磁気ディスク70の半径方向である。
【0047】
フレクシャ基板31に対するフレキシブル性をもっているスライダ支持板32には、その中央部分に段曲げ加工によるスライダ保持部32aが一体的に形成されている。この段曲げ加工のスライダ保持部32aは、スライダ支持板32の基準面より法線方向に突出している。
【0048】
左側の圧電体支持部33aの外側端縁には第1のヘッド素子配線34aおよび第2のヘッド素子配線34bが配線され、内側端縁にはグランド配線35dが配線されているが、第1および第2のヘッド素子配線34a,34bはそれぞれフレクシャ先端部33fまで延出され、そこでそれぞれランド34a′,34b′を形成している。また、右側の圧電体支持部33bの外側端縁には第3のヘッド素子配線34cおよび第4のヘッド素子配線34dが配線され、内側端縁にはグランド配線35dが配線されているが、第3および第4のヘッド素子配線34c,34dはそれぞれフレクシャ先端部33fまで延出され、そこでそれぞれランド34c′,34d′を形成している。
【0049】
次に、薄膜圧電体素子ユニット40について説明する。薄膜圧電体素子ユニット40は、二股状とされ根元のみでつながっている第1の薄膜圧電体素子40aと第2の薄膜圧電体素子40bとを有し、第1および第2の両薄膜圧電体素子40a,40bの間にスリット40cが形成されている。なお、この薄膜圧電体素子ユニット40の具体的構造については後述する。
【0050】
弾性ヒンジ部33dは、フレキシブル基板33の絶縁膜上にグランド配線35d、第1のヘッド素子配線34a、第2のヘッド素子配線34bの回路線材を配置して構成されている。同様に、弾性ヒンジ部33eは、フレキシブル基板33の絶縁膜上にグランド配線35d、第3のヘッド素子配線34c、第4のヘッド素子配線34dの回路線材を配置して構成されている。
【0051】
薄膜圧電体素子40a、40bは、フレキシブル基板33の一部であるスライダ保持部33a、33b上に接着される。フレクシャ30の先端部を図8に示す。また、また、図11に、フレクシャ30の先端部をビーム主部24側から見た図を示す。図11において、連結補強板300a、300b(斜線で示した部分)は、弾性ヒンジ33e,33d側端部において、薄膜圧電体素子40a、40bとオーバーラップして形成されている。また、連結補強板300a、300b(斜線で示した部分)は、薄膜圧電体素子40a、40bの外周部に配置されたヘッド素子配線34および薄膜圧電体素子配線35と重なっている。なお、弾性ヒンジ部33e,33dの位置には連結補強板300a、300bは存在しないように形成し、圧電体によりスライダが支点突起28を中心として回動駆動する際の負荷にならないように配慮されている。また、薄膜圧電体素子40a、40bとフレクシャ基板31とは重なる部分を設けることにより、薄膜圧電体素子40a、40bをフレクシャ基板31に確実に固定している。これにより薄膜圧電体素子40a、40bの動きは、確実に弾性ヒンジ部33e,33dに伝達される。これにより薄膜圧電体素子の伸縮動作を確実に弾性ヒンジ部33d,33eに伝達することになる。また、連結補強板300a,300により、回路線材と変位部材との境界部の剛性が向上し、スライダ支持板32、スライダ50つまりはヘッド素子60の変位の高速応答性を非常に優れたものにしている。
【0052】
変位部材としての薄膜圧電体素子ユニット40と回路線材としての第1ないし第4のヘッド素子配線34a〜34dとは、可能な限り同一平面高さに設置され、回路線材としての第1ないし第4のヘッド素子配線34a〜34dの内側に一段低い高さに形成されたフレキシブル基板33の剛性の低いポリイミド製絶縁膜の上に接合され、薄膜圧電体素子40a,40bの変形を回路部材および絶縁膜で規制しないようにしている。また、薄膜圧電体素子40a,40bの変形に伴う反りを可能な限り抑えるようにしている。
【0053】
スライダ50は、MR素子などのヘッド素子60をそのセラミックス製スライダ本体51に装着しているとともに、ヘッド素子60に接続されている4つの電極端子52a,52b,52c,52dがセラミックス製スライダ本体51に埋め込まれ、その一部が列状になって表面に露出している。セラミックス製スライダ本体51の上面は、回転駆動される磁気ディスク70によって生じる空気流に対するエアーベアリング面53とされている。このエアーベアリング面53は、前記の空気流をスライダ50のピッチング方向(磁気ディスクの接線方向)に沿って通流させて、磁気ディスクとの間にエアー潤滑膜を形成するものである。
【0054】
以上によって、ベースプレート10、ロードビーム20、フレクシャ30、薄膜圧電体素子ユニット40、スライダ50、ヘッド素子60および連結補強板300a,300bの各構成要素についての個別的な説明を終わる。
【0055】
次に、各構成要素の相互関係について説明する。ベースプレート10に対してロードビーム20をその基端部21においてビーム溶接等により一体的に固定してある。ロードビーム20に対してフレクシャ30をその先端側は除いてビーム溶接または接着剤を介して一体的に固定してある。フレクシャ30の外部接続用端子保持部33Yをロードビーム20の基端部21に固定し、フレキシブル基板主部33Xをその先端側は除いてビーム主部24に固定し、フレクシャ先端部33fを先端支持部25に載置してある。このとき、フレクシャ30における左右一対の圧電体支持部33a,33bはビーム主部24に対して非接合で載置されている。また、フレクシャ30におけるスライダ支持板32のスライダ保持部32aが支点突起28に当接的に支持されている。支点突起28は左右一対の圧電体支持部33a,33b間のスリット33cから突出している。段曲げ加工のスライダ保持部32aに対して支点突起28からロードビーム20の板バネ部27a,27bの付勢力が法線方向にかけられている。左右一対の圧電体支持部33a,33bに対して薄膜圧電体素子ユニット40の左右一対の薄膜圧電体素子40a,40bが接着により一体接合されている。薄膜圧電体素子ユニット40への配線接続については後述する。ヘッド素子60を装備したスライダ50がスライダ支持板32およびフレクシャ先端部33fに接着をもって一体的に固定されている。スライダ50の前端下縁がフレクシャ先端部33fに接着され、スライダ50の下面の幾何学的中心が段曲げ加工のスライダ保持部32aに接着されている。スライダ50における電極端子52a,52b,52c,52dがフレクシャ先端部33fにおけるランド34a′,34b′,34c′,34d′に電気的に接続されている。スライダ支持板32は左右一対の規制部26a,26bによって、支点突起28とスライダ保持部32aとが大きく離れないように規制されている。スライダ50およびスライダ支持板32、フレクシャ先端部33fはくびれ状の弾性ヒンジ部33d,33eの箇所での弾性的な変形をもって支点突起28を回動中心として回動するようになっている。従来の技術の場合には、ヘッド素子の回動中心がロードビームの長手方向のかなり後方にあったのに対して、本発明の実施の形態においては、ヘッド素子60を備えたスライダ50の回動中心がロードビーム20の長手方向の充分に先端側にシフトした状態で位置している。図17において比較すると、回動要素の占有長さが従来の技術の場合には回動中心108より遊端側のサスペンションアーム104およびヘッド102が占めるL1の範囲であったのに対して、本実施の形態ではヘッドのみに相当するL2の範囲に相当して大幅に短くなっている。
【0056】
次に、薄膜圧電体素子ユニット40の具体的構造について説明する。図は薄膜圧電体素子ユニット40の平面図である。図は図におけるA−A線での断面図である。この図では理解を助けるために厚み方向での縮尺を実際より大きくして描いている。
【0057】
薄膜圧電体素子ユニット40は、スリット40cを介して二股状とされ根元のみでつながっている左右の第1の薄膜圧電体素子40aと第2の薄膜圧電体素子40bとを有している。
【0058】
第1の薄膜圧電体素子40aも第2の薄膜圧電体素子40bもその構造は同じとなっている。その構造は次のとおりである。上位の薄膜圧電体素子41と下位の薄膜圧電体素子42とを積層状態で導電性接着剤43を介して一体的に接合した構造となっている。上位の薄膜圧電体素子41は、薄膜圧電体41pの両面に第1の電極金属膜41aと第2の電極金属膜41bとを一体化したものであり、下位の薄膜圧電体素子42は、同様に薄膜圧電体42pの両面に第3の電極金属膜42cと第4の電極金属膜42dとを一体化したものである。第2の電極金属膜41bと第3の電極金属膜42cとの間に前記の導電性接着剤43が介在され、両者が一体的に接合されている。そして、薄膜圧電体素子40a,40bの全体が柔軟性のあるコーティング樹脂44によって被覆され、左右の薄膜圧電体素子40a,40bを一体化している。両薄膜圧電体素子40a,40bの基部には、第2の電極金属膜41bと第3の電極金属膜42cとを電気的に接続するためのグランド金属膜47a,47bを充填するための接続用孔45a,45bが形成されている。
【0059】
の(a)は図におけるB−B線での断面図である。図の(b)は配線状態を分かりやすくするために変則的に切断した断面図である。
【0060】
に示すように、薄膜圧電体素子ユニット40の左右一対の第1の薄膜圧電体素子40aおよび第2の薄膜圧電体素子40bはそれぞれ、フレクシャ30における配線用フレキシブル基板33の二股状の圧電体支持部33a,33bに載置され、接着剤を介して一体的に接合されている。
【0061】
左側の第1の薄膜圧電体素子40aは第1および第2のヘッド素子配線34a,34bとグランド配線35dとの間に配置されている。また、右側の第2の薄膜圧電体素子40bは第3および第4のヘッド素子配線34c,34dとグランド配線35dとの間に配置されている。
【0062】
薄膜圧電体素子ユニット40における左側の第1の薄膜圧電体素子40aにおいて、その上位の薄膜圧電体素子41の上側の第1の電極金属膜41aと下位の薄膜圧電体素子42の下側の第4の電極金属膜42dとがそれぞれワイヤーボンド線46aを介して第1の薄膜圧電体素子駆動用配線35aのランド35a′に接続されている。また、薄膜圧電体素子ユニット40における右側の第2の薄膜圧電体素子40bにおいて、その上位の薄膜圧電体素子41の上側の第1の電極金属膜41aと下位の薄膜圧電体素子42の下側の第4の電極金属膜42dとがそれぞれワイヤーボンド線46bを介して第2の薄膜圧電体素子駆動用配線35bのランド35b′に接続されている。第1の薄膜圧電体素子駆動用配線35aおよび第2の薄膜圧電体素子駆動用配線35bにはプラスの電圧が印加されるようになっている。したがって、薄膜圧電体素子40a,40bにおいては、その薄膜圧電体41p,41bをサンドイッチ状に挟む2つの電極金属膜のうち両外側に位置する第1の電極金属膜41aと第4の電極金属膜42dとに対してプラスの電圧が印加されることになる。
【0063】
薄膜圧電体素子ユニット40における左右の薄膜圧電体素子40a,40bにおいて、それぞれの接続用孔45a,45bにはグランド金属膜47a,47bが充填状態で形成され、そのグランド金属膜47a,47bを介して上位の薄膜圧電体素子41の下側の第2の電極金属膜41bと下位の薄膜圧電体素子42の上側の第3の電極金属膜42cとが短絡的に接続され、さらにグランド金属膜47a,47bがそれぞれワイヤーボンド線48a,48bを介して第3の薄膜圧電体素子駆動用配線35cのランド35c′に接続されている。第3の薄膜圧電体素子駆動用配線35cはグランドに接続されるようになっている。したがって、薄膜圧電体素子40a,40bにおいては、その薄膜圧電体41p,41bをサンドイッチ状に挟む2つの電極金属膜のうち両内側に位置する第2の電極金属膜41bと第3の電極金属膜42cとに対してグランドの電位が印加されることになる。
【0064】
第1のヘッド素子配線34a、第2のヘッド素子配線34b、第3のヘッド素子配線34c、第4のヘッド素子配線34dからなるヘッド素子用配線34は、クランク連結部33Zから外部接続用端子保持部33Yへと引き回され、外部接続用端子保持部33Yに形成された外部接続用ランド36に接続されている。また、第1の薄膜圧電体素子駆動用配線35a、第2の薄膜圧電体素子駆動用配線35b、第3の薄膜圧電体素子駆動用配線35c、グランド配線35dからなる薄膜圧電体素子用配線35は、クランク連結部33Zから外部接続用端子保持部33Yへと引き回され、外部接続用端子保持部33Yに形成された外部接続用ランド37に接続されている。外部接続用ランド36,37は外部の駆動回路に接続されるようになっている。
【0065】
11に示すように、第1の薄膜圧電体素子駆動用配線35aと第2の薄膜圧電体素子駆動用配線35bとは共通の高電位側駆動配線35abに接続され、外部接続用端子保持部33Yにおけるランド37を介して電源回路における高電位側電源端子に接続されている。グランド配線35dは外部接続用端子保持部33Yにおけるランド36を介して電源回路におけるグランドに接続されている。
【0066】
次に、フレクシャ30に対するスライダ50の取り付けについて説明する。フレクシャ30の先端部におけるスライダ支持板32に対してスライダ50を取り付けてあるが、スライダ50の幾何学的中心(図芯)をスライダ支持板32の段曲げ加工のスライダ保持部32aに当接させ、スライダ50の前端下縁をスライダ支持板32の平面部に当接させ、それらの当接箇所において接着剤を介して一体的に接合固定してある。ヘッド素子用配線34の端部におけるランド34a′,34b′,34c′,34d′とスライダ50におけるヘッド素子60との接続をなす電極端子52a,52b,52c,52dとが導電性接着剤などを介して電気的かつ物理的に接続されている。
【0067】
段曲げ加工のスライダ保持部32aの段差量を調節することにより、スライダ50のピッチング方向の傾斜角度を自由に設定することができる。
【0068】
次に、上記のように構成された実施の形態のヘッド支持機構100の動作を説明する。
【0069】
11の(b)と(c)とに示すように、左側の第1の薄膜圧電体素子40aと右側の第2の薄膜圧電体素子40bとは互いに逆位相の電圧が印加されるようになっている。この印加電圧についてはバイアス電圧Vo(この電圧は0ボルトであっても良い)が与えられている。
【0070】
例えば、期間T1においては、左側の第1の薄膜圧電体素子40aに対する印加電圧がバイアス電圧Voに対して増加し、同期して、右側の第2の薄膜圧電体素子40bに対する印加電圧はバイアス電圧Voに対して減少するように電圧制御される。逆に、期間T2においては、左側の第1の薄膜圧電体素子40aに対する印加電圧がバイアス電圧Voに対して減少し、同期して、右側の第2の薄膜圧電体素子40bに対する印加電圧はバイアス電圧Voに対して増加するように電圧制御される。
【0071】
12の(b)は図12の(a)の構成を模式的に示している。左側の圧電体支持部33aと左側の第1の薄膜圧電体素子40aとが左側の第1のビームB1を構成し、右側の圧電体支持部33bと右側の第2の薄膜圧電体素子40bとが右側の第2のビームB2を構成し、スライダ支持板32とフレクシャ先端部33fとがリンクLを構成し、支点突起28および段曲げ加工のスライダ保持部32aがリンクLの回動中心Oを構成し、スライダ50がリンクLと一体の長さdのアームA1を構成し、そのアームA1の先端にヘッド素子60が存在している。リンクLはその両端において第1のビームB1と第2のビームB2に対して相対回動自在となっている。それはくびれ状の弾性ヒンジ部33d,33eによる。弾性ヒンジ部33d,33eが揺動支点C1,C2を構成する。弾性ヒンジ部33d,33eはスライダ50のピッチング方向およびローリング方向の双方において柔軟な構成となっており、磁気ディスク70に対するスライダ50の良好な浮上特性を与えている。
【0072】
期間T1において、例えば図12に示すように、左側の第1の薄膜圧電体素子40aがその長さ方向において矢印D方向に収縮すると、右側の第2の薄膜圧電体素子40bは逆に矢印E方向に沿って伸張する。期間T2においては、伸縮の方向性が上記とは逆になる。
【0073】
左側の第1の薄膜圧電体素子40aと右側の第2の薄膜圧電体素子40bとの互いに逆方向の伸縮力は、その下側において一体的に接合されているフレクシャ30の配線用フレキシブル基板33の二股状の圧電体支持部33a,33bに対して伝えられる。
【0074】
左右の薄膜圧電体素子40a,40bが一体的に接合されている二股状の圧電体支持部33a,33bとスライダ50の前端下縁を固定しているフレクシャ先端部33fとはくびれ状の弾性ヒンジ部33d,33eを介してつながっている。
【0075】
左側の圧電体支持部33aに矢印D方向に沿った収縮力が作用し、同時に右側の圧電体支持部33bに矢印E方向に沿った伸張力が作用することにより、くびれ状の弾性ヒンジ部33d,33eを介してフレクシャ先端部33fがその下側の支持となっているスライダ支持板32とともに矢印F方向へ首振り動作を起こす。これは、期間T1に相当する。期間T2ではフレクシャ先端部33fおよびスライダ支持板32の首振り動作は反矢印F方向となる。
【0076】
スライダ支持板32とフレクシャ先端部33fとは一体である。スライダ50の前端下縁はフレクシャ先端部33fに接着固定され、その電極端子52a,52b,52c,52dがフレクシャ先端部33fにおけるランド34a′,34b′,34c′,34d′に電気的に接続され、さらに、スライダ50の下面はその幾何学的中心においてスライダ支持板32の段曲げ加工のスライダ保持部32aに固定され、スライダ保持部32aの下面はロードビーム20の支点突起28により非固定の状態で支持されている。したがって、スライダ支持板32およびフレクシャ先端部33fが首振り動作をするときは、段曲げ加工のスライダ保持部32aの箇所で支点突起28を回動中心として首振り動作を行うことになる。これに伴い、スライダ50も支点突起28を回動中心として首振り動作を行い、スライダ50の前端面中央に配置されているヘッド素子60は支点突起28を回動中心として回動することになる。すなわち、矢印F方向または反矢印F方向に沿って移動するが、この方向は磁気ディスク70におけるトラックを横切る方向である。なお、図12の(b)においてdは、支点突起28(スライダ保持部32a)を回動中心とするヘッド素子60の回転半径を表している。
【0077】
ロードビーム20において、フレクシャ30の主部である配線用フレキシブル基板33を取り付けているビーム主部24は基端部21に対して一対の板バネ部27a,27bを介して保持されており、ビーム主部24には板バネ部27a,27bによるビーム面に対する法線方向の付勢力が与えられている。このビーム主部24における付勢力は支点突起28からスライダ保持部32aおよびスライダ支持板32を介してスライダ50に対してロード荷重として加えられることになる。そのロード荷重は、例えば20〜30mN(ミリニュートン)である。このロード荷重が支点突起28とスライダ支持板32との間に作用し、摩擦力を発現するので、スライダ支持板32は支点突起28に対して、支点突起28を回動中心として回動しこそすれ、それ以外の位置ずれを生じることはない。
【0078】
次に、連結補強板300a,300bによる効果について説明する。
【0079】
13(a)は、本発明の実施の形態において、連結補強板300a,300bを設けたときの周波数応答特性、図13(b)はそのときの位相特性を示した図である。これに対して図15(a)は、連結補強板を設けないときの周波数応答特性、図15(b)はその位相特性を示した図である。
【0080】
15(a)において15kHz(p点)での共振は、薄膜圧電体素子40a,40bの共振点に起因するものである。しかしながら、これ以外に、p点より周波数が低い領域での共振が発生しており、その結果、ヘッドを制御して位置決めする応答速度を高められない。
【0081】
13(a)において薄膜圧電体素子40a,40bの共振点に起因する共振が認められるが、p点以下の周波数帯では共振が抑えられている。したがって、連結補強板300a,300bを設けて、回路線材と変位部材との境界部の剛性を上げることにより、ヘッドを制御して位置決めする応答速度を高めることが可能となる。
【0082】
なお、以上の説明では、フレクシャ30において、その左側の圧電体支持部33aと右側の圧電体支持部33bとがスリット33cによって分離されているが、それ以外の構成として、これら両圧電体支持部33a,33bを平面的に一連一体につないだ状態に構成してもよい。その場合は、薄膜圧電体素子ユニット40の法線方向における有害な振動のキャンセルを有利に展開することが可能となる。
【0083】
フレクシャ30の段曲げ加工のスライダ保持部32aについては、段曲げ加工を行うことに代えて、図12に示すように、配線用フレキシブル基板33においてパターン配線を行うときに同時的に突起32a′を形成するようにしてもよい。
【0084】
【発明の効果】
ヘッド支持機構についての本発明によれば、ヘッドをサスペンションアーム(ロードビーム相当)ごと回動させていた従来技術とは異なり、ヘッド素子のトラッキング補正等のための微小変位制御に際して、ロードビームは回動させず不動としながら、ロードビームに比べて充分に小さく軽量なスライダを単独でロードビームに対して回動させるので、その寸法が充分に小さく重量が充分に軽量なスライダ単独での回動では、変位部材の動作によるスライダの駆動トルクも充分に小さなものでよく、トラッキング補正等における応答性がすぐれたものとなる。さらに、連結補強板を設けることにより、薄膜圧電体素子の動作を確実にスライダ支持板に伝えるとともに、共振特性を優れたものにすることができる。以上の相乗として、トラッキング補正等の精度がきわめて高いものになる。このようなディスクに対するトラッキング補正等のためのヘッド素子の微小変位制御における高速応答性をもって、ディスク装置において、ヘッド素子を高精度かつ高速に微小変位制御させることのできるヘッド支持機構を提供することができる。
【0085】
さらに、薄膜圧電体素子をフレクシャに接合するという簡潔な構成であるために、製造コストの大幅削減も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかわるヘッド支持機構の全体を示す斜視図
【図2】 本発明の実施の形態のヘッド支持機構を分解して示す斜視図
【図3】 本発明の実施の形態のヘッド支持機構におけるスライダを示す斜視図
【図4】 本発明の実施の形態のヘッド支持機構におけるフレクシャの構造を示す分解状態の斜視図
【図5】 本発明の実施の形態のヘッド支持機構における薄膜圧電体素子ユニットを示す平面図
【図6】 図6のA−A線における断面図
【図7】 本発明の実施の形態のヘッド支持機構におけるフレクシャの先端部分の平面図
【図8】 図におけるB−B線での断面図と配線状態を分かりやすくするために変則的に切断した断面図
【図9】 本発明の実施の形態のヘッド支持機構の側面図
【図10】本発明の実施の形態のヘッド支持機構におけるフレクシャの裏面図(図に対応)
【図11】 本発明の実施の形態のヘッド支持機構における薄膜圧電体素子ユニットの駆動説明図
【図12】 本発明の実施の形態のヘッド支持機構の駆動説明図
【図13】 本発明の実施の形態のヘッド支持機構における周波数応答特性を示す図
【図14】 本発明の別の実施の形態(スライダ保持部の変形)の構成を示した図
【図15】 先行提案技術のヘッド支持機構における周波数応答特性を示す図
【図16】 従来の技術にかかわるディスク装置のヘッド支持機構の一例を示す平面図
【符号の説明】
10……ベースプレート
20……ロードビーム
21……基端部
22……ネック部
23……開口部
24……ビーム主部
25……先端支持部
26……規制部
27a,27b……板バネ部
28……支点突起
30……フレクシャ
31……フレクシャ基板
32……スライダ支持板
32a……スライダ保持部
33……配線用フレキシブル基板
33X……フレキシブル基板主部
33Y……外部接続用端子保持部
33Z……クランク連結部
33a,33b……二股状の圧電体支持部
33c……スリット
33d,33e……弾性ヒンジ部
33f……フレクシャ先端部
34……ヘッド素子配線
35……薄膜圧電体素子用配線
40……薄膜圧電体素子ユニット
40a……第1の薄膜圧電体素子
40b……第2の薄膜圧電体素子
40c……スリット
50……スライダ
60……ヘッド素子
70……磁気ディスク
300a,300b……連結補強板

Claims (4)

  1. 少なくともデータの再生を行うヘッドが設けられたスライダと、
    前記スライダをその幾何学的中心またはその近傍で保持するスライダ保持部を有するとともに、前記スライダの電極端子に接続されるヘッド素子配線を上部に形成したスライダ支持板と、
    前記スライダ支持板をピボット支持する支点突起と、
    柔軟性の高い材料で形成されるとともに回路線材を絶縁する配線用フレキシブル基板の一部である一対の圧電体支持部と、
    前記一対の圧電体支持部上で、かつ前記回路線材と同じ側の面上に形成された一対の圧電体と、
    前記回路線材と前記配線用フレキシブル基板を含み、前記スライダ支持板と前記一対の圧電体の可動先端部側とをそれぞれつなげる一対の弾性ヒンジ部と、
    前記回路線材が存在する面とは反対側の前記配線用フレキシブル基板面に、前記一対の圧電体の外周部に配置された前記回路線材と重なる範囲と薄膜圧電体素子の可動先端部分とを含む範囲にわたり一体化して補強する一対の連結補強板とを有し、
    前記一対の圧電体の伸縮により、前記スライダが前記支点突起を中心としてローリング方向に微小回動運動するヘッド支持機構。
  2. 前記圧電体は、薄膜圧電体素子で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッド支持機構。
  3. 前記圧電体は、前記一対の弾性ヒンジ部の位置を互いに相反する方向に一方は伸張し他方は収縮させる一対の薄膜圧電体素子で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘッド支持機構。
  4. 前記回路線材が前記配線用フレキシブル基板によって絶縁被覆された状態で金属板上に形成され、フレクシャ基板と前記スライダ支持板と前記連結補強板は、その後前記金属板をエッチングによりトリミング加工されることによって形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッド支持機構。
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