JP4898742B2 - ディスク装置用サスペンション - Google Patents

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この発明は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に内蔵されるディスク装置用サスペンションに関する。
回転する磁気ディスクあるいは光磁気ディスク等を備えたディスク装置において、ディスクの記録面にデータを記録したりデータを読取るために磁気ヘッドが使われている。この磁気ヘッドは、ディスクの記録面と対向するスライダと、スライダに内蔵されたトランスジューサなどを含んでおり、ディスクが高速回転することによってスライダがディスクから僅かに浮上し、ディスクとスライダとの間にエアベアリングが形成されるようになっている。前記磁気ヘッドを保持するためのサスペンションは、ロードビームと、ロードビームの先端部に固定された極薄い板ばねからなるフレキシャ(flexure )と、ロードビームの基部に設けたベースプレートなどを備えている。フレキシャの先端部に磁気ヘッドを構成するスライダが装着される。
ハードディスク装置(HDD)においては、ディスクのトラック中心をトラック幅の±10%以下でフォローイング制御を行う必要がある。近年のディスクの高密度化によってトラック幅は1μm以下になりつつあり、スライダをトラック中心に保つことが困難になる傾向がある。このためディスクの剛性を上げるなどの低振動化を図るだけでなく、スライダの位置制御をさらに正確に行う必要が生じている。
従来のディスク装置は、一般にボイスコイルモータのみによってサスペンションを動かすシングル・アクチュエータ方式であった。このものは、低い周波数帯域に多くの共振ピークが存在するため、ボイスコイルモータのみによってサスペンション先端のスライダ(ヘッド部)を高い周波数帯域で制御することが困難であり、サーボのバンド幅を上げることができなかった。
そこでボイルコイルモータ以外に、第2のアクチュエータとしてPZT(ジルコンチタン酸鉛)からなる圧電素子等のアクチュエータ素子を備えたデュアル・アクチュエータ方式のサスペンションが開発されている。デュアル・アクチュエータ方式のアクチュエータ素子は、サスペンションの先端側あるいはスライダのみを、サスペンションの幅方向(いわゆるスウェイ方向)に微量だけ動かす。このアクチュエータ素子によって駆動される可動部は、シングル・アクチュエータ方式に比べてかなり軽量であるため、スライダを高い周波数帯域で制御することができる。このため、スライダの位置制御を行うサーボのバンド幅をシングル・アクチュエータ方式と比較して数倍高くすることができ、その分、トラックミスを少なくすることが可能となる。
図21は従来のデュアル・アクチュエータ方式のサスペンションの一部を示している。このサスペンション1のマイクロアクチュエータ部2は、ベース部3にスリット4,5を形成することにより、ロードビーム本体6の基部にピボット部7と支持はり8,9を設けている。そしてピボット部7の両側にそれぞれPZT等のアクチュエータ素子10を設けている。
アクチュエータ素子10の一端部10aはベース部3に接着され、アクチュエータ素子10の他端部10bがロードビーム本体6に接着されている。これらアクチュエータ素子10に通電し、アクチュエータ素子10を互いに逆方向に変形させたとき、支持はり8,9が撓みながらピボット部7を中心としてサスペンション1の先端側がスウェイ方向(矢印Sで示す方向)に変位する。この種のサスペンションをピボットタイプと称することとする。
前記ピボットタイプのサスペンションは、スウェイ方向に十分な変位を得るために、支持はり8,9の剛性を小さくする必要がある。この場合、サスペンション全体としてのねじれ剛性が小さくなり、しかもスウェイモードの共振周波数が低下してしまう。この点を解決するためには、支持はり8,9の長さL′を短くし、幅B′を小さくし、板厚を大きくする必要がある。
しかしながら支持はり8,9がベース部3およびロードビーム本体6と一体の構造であるため、支持はり8,9の幅B′を小さくすることに限界がある。厚さに関しても、ベース部3とロードビーム本体6の板厚に応じて厚さが一義的に決まってしまうため、支持はり8,9の厚さを大きくすることは困難である。
しかもマイクロアクチュエータ部2の厚み方向の剛性が小さいために、PZT素子10をベース部3およびロードビーム本体6に接着させる際に素子10に反りが発生し、素子10の出力特性が変化したり、正確な制御が行えなくなるなどの問題が生じる。さらに、マイクロアクチュエータ部2における素子10の荷重分担率が高いため、衝撃が入力した時に素子10のダメージが大きい。このため比較的小さな衝撃でも素子10が破壊することがある。
従って本発明の目的は、マイクロアクチュエータ部を備えたサスペンションの共振ピークを高めることができ、かつ、アクチュエータ素子を破壊しにくくすることのできるディスク装置用サスペンションを提供することにある。
本発明は、ベースプレートを含むアクチュエータベースと、フレキシャを設けるロードビームと、前記アクチュエータベースに設けられて前記ロードビームの先端側を変位させる一対のアクチュエータ素子を有するマイクロアクチュエータ部とを備えたディスク装置用サスペンションにおいて、前記マイクロアクチュエータ部は、前記ベースプレートに前記アクチュエータ素子を収容可能な開口部を形成し、該開口部に前記一対のアクチュエータ素子を該サスペンションの長手方向に対し左右対称位置に収容し、かつ、前記アクチュエータ素子の両端面と前記開口部の内面との間に電気絶縁性の接着剤層が充填され、前記ベースプレートは、その両側部の前記アクチュエータ素子のそれぞれの側面と対応する位置に、それぞれ外側に凸のU状に湾曲した形状の一対の可撓部を該サスペンションの長手方向に対し左右対称位置に有し、前記アクチュエータ素子と前記アクチュエータベースとが前記接着剤層によって互いに絶縁されかつ前記アクチュエータ素子の変位を前記接着剤層を介して前記ロードビーム側に伝える。
本発明において、フレキシャに設けた配線部とアクチュエータ素子のコネクタ部が互いに同じ側を向き、両者をボンディングワイヤ等の導電部材によって電気的に接続してもよい。また、ベースプレートとロードビームとが互いにばね性を有する連結プレートによって連結され、この連結プレートに、厚み方向に撓むヒンジ部を形成してもよい。
本発明において、ボイスコイルモータに設けるロングマウントタイプのベースプレートに前記マイクロアクチュエータ部を設け、かつ、このベースプレートを軽金属とステンレス鋼のクラッド材によって構成してもよい。さらに、前記ベースプレートは、その両側部の前記アクチュエータ素子の側面と対応する位置に、外側に凸の湾曲した形状の可撓部を有していてもよい。
請求項1に記載した発明によれば、ベンドタイプのサスペンションにおいて、スウェイ方向の共振周波数を高めることができるため、サスペンションの位置制御を高精度に行うことが可能となる。この発明はアクチュエータ素子の荷重分担率が減少し、しかもアクチュエータ素子が開口部に収容されることによって保護されるため、アクチュエータ素子を破壊しにくくすることができる。しかもこの埋込み形のアクチュエータ素子は、ベースプレートの厚み方向の中心に関してほぼシンメトリな配置となるため、アクチュエータ素子が作動する際の変位を有効にサスペンションの先端側に伝達することができる。またマイクロアクチュエータ部のねじれ剛性が大きいながらもスウェイ方向の撓みやすさを確保することができ、しかも衝撃に対してアクチュエータ素子が破損しにくくなる。
請求項2に記載した発明によれば、フレキシャの配線部とアクチュエータ素子のコネクタ部を互いにほぼ同一平面上に位置させることが可能となり、両者をつなぐ導電部材が短くてすみ、接続作業も容易となる。
請求項3に記載した発明によれば、請求項1による効果に加えて、ヒンジ部を一体に有する連結プレートによってベースプレートとロードビームをつなぐことができる。
請求項4に記載した発明によれば、ロングマウントタイプのベースプレートを有するサスペンションにおいて、スウェイ方向の共振周波数を高めることができるためサスペンションの位置制御を高精度に行うことが可能となる。
請求項5に記載した発明によれば、ロングマウントタイプのベースプレートにクラッド材を採用することによって、サスペンションの軽量化を図ることができる。
請求項6に記載した発明によれば、ベースプレートの板厚に応じてマイクロアクチュエータ部の剛性を高めることができる。
請求項7に記載した発明によれば、クラッド材を用いることにより、サスペンションの軽量化を図ることができる。
以下にディスク装置用サスペンションの参考例について、図1から図5を参照して説明する。
図1に示されたデュアル・アクチュエータ方式のサスペンション20Aは、ピボットタイプのマイクロアクチュエータ部21と、図2に示すベースプレート22と、図3に示すヒンジ部材を兼ねた連結プレート23と、図4に示すロードビーム24を備えている。ベースプレート22は、図示しないボイスコイルモータによって駆動されるアクチュエータアームの先端部に固定され、ボイスコイルモータによって旋回駆動されるようになっている。この参考例の場合、ベースプレート22と連結プレート23とが互いに重なり合う部分により、アクチュエータベースが構成されている。ただし、ベースプレート22のみによってアクチュエータベースが構成されてもよい。
マイクロアクチュエータ部21は、PZT等の圧電素子からなる一対のアクチュエータ素子30を含んでいる。これらのアクチュエータ素子30は、互いにほぼ平行となるようにベースプレート22に設けられている。図1に2点鎖線で示すように、ロードビーム24にフレキシャ31が設けられる。フレキシャ31はロードビーム24よりもさらに薄い精密な金属製の薄板ばねからなる。フレキシャ31の前部に、磁気ヘッドを構成するスライダ32が設けられる。
ベースプレート22は、板厚が例えば200μm前後の金属板からなる。図2に示すように、ベースプレート22には円形のボス孔40と、左右対称形のスリット41,42と、スリット41,42間に位置するピボット部43と、ピボット部43を中心にスウェイ方向(図1に矢印Sで示す方向)に揺動可能な可動部44などが一体に形成されている。
ベースプレート22の可動部44に、アクチュエータ素子30の一端部30a側が接着されている。アクチュエータ素子30の他端部30b側はベースプレート22の主部22aに接着されている。このため一対のアクチュエータ素子30が互いに逆方向に変位すると、その変位方向に応じて、可動部44がピボット部43を中心としてスウェイ方向に変位することになる。この参考例の場合、ベースプレート22がアクチュエータベースとして機能する。ベースプレート22はボス部45を一体に成形してもよいし、あるいは別部材のボス部をベースプレートに接合してもよい。
連結プレート23は、板厚が例えば40μm前後のばね性を有する金属板からなる。連結プレート23は、ベースプレート22の主部22aに重ねて固定される主部50と、ベースプレート22のスリット41,42に対応した位置に形成されたスリット51と、スリット51の両端に位置する左右一対の支持はり52と、支持はり52を介して主部50に連なる可動部53を一体に有している。この可動部53には、厚み方向の曲げ剛性を下げるための孔54が形成され、孔54の両側が厚み方向に撓むことのできるヒンジ部55となっている。
連結プレート23の主部50はレーザ溶接等によってベースプレート22の主部22aに固定されている。図1中の符号P1はその溶接個所を示している。連結プレート23の可動部53は、レーザ溶接等によってベースプレート22の可動部44に固定されている。図1中の符号P2はその溶接個所を示している。連結プレート23の可動部53の先端部はレーザ溶接等によってロードビーム24に固定されている。図1中の符号P3はその溶接個所を示している。
支持はり52は、図5に示すように、連結プレート23の前端部を厚み方向におおむね直角(90°前後)に立上げた折曲部56によって構成されている。すなわち支持はり52の厚さHは、折曲部56の曲げ高さに相当することになり、従来のアクチュエータ部の支持はり(図21に示す)の厚さと比較して十分大きくすることができる。このため、支持はり52のねじれ剛性と共振周波数を高くすることができる。
支持はり52の幅Bは、折曲部56の板厚に相当する。連結プレート23自体の厚さは40μm前後と薄いため、この支持はり52は、従来のアクチュエータ部の支持はり(図21に示す)の厚さと比較して十分薄くすることができる。その結果、スウェイ方向の剛性を下げることができ、スウェイ方向に変位しやすくなるため、素子30に通電したときの変位をロードビーム24のスウェイ方向に有効に変換させることができる。支持はり52の長さLは折曲部56の長さに応じて適宜に設定することができる。
以上説明したピボットタイプのマイクロアクチュエータ部21を有するサスペンション20Aは、アクチュエータ素子30に電流を流して素子30を変位させると、ピボット部43を中心としてロードビーム24の先端側すなわちスライダ32側がスウェイ方向に移動する。そのときに前記支持はり52が撓むことになる。なお、ロードビーム24は、アルミニウム合金等の軽合金あるいは、軽合金とステンレス鋼のクラッド材を用いることによって軽量化を図ってもよい。
以下に本発明の第1の実施形態のサスペンション20Bについて、図6から図11を参照して説明する。このサスペンション20Bにおいて、前記サスペンション20Aと共通の個所には前記サスペンション20Aと共通の符号を付して説明の一部を省略する。
図6に示したサスペンション20Bは、図8に示すベースプレート60と、図9に示すロードビーム61と、図10に示すヒンジ部材を兼ねた連結プレート62と、図7に示す支持プレート63と、ベンドタイプのマイクロアクチュエータ部64などを備えている。このマイクロアクチュエータ部64は、一対のPZT等のアクチュエータ素子30を備えている。この実施形態の場合、ベースプレート60がアクチュエータベースとして機能することになる。
ベースプレート60は、厚さが例えば200μm以上の金属板からなり、U状に湾曲した左右一対の可撓部70と、アクチュエータ素子30を収容可能な開口部71と、円形のボス孔72を有している。可撓部70は、それぞれ、素子30の側面と対応した位置において、外側に凸となるように湾曲している。
連結プレート62は、板厚が40μm前後のばね性を有する金属板からなる。連結プレート62の一部には、厚み方向の曲げ剛性を下げるための孔75が形成され、孔75の両側が厚み方向に撓むことのできるヒンジ部76となっている。連結プレート62の一端側の部分62aはベースプレート60の裏面側に重ねてレーザ溶接等によって固定されている。図6中の符号P4はその溶接個所を示している。連結プレート62の他端側の部分62bはロードビーム61の端部に重ねてレーザ溶接等によって固定される。図6中の符号P5はその溶接個所を示している。支持プレート63もベースプレート部60の裏面側に重ねてレーザ溶接等によって固定されている。図中の符号P6はその溶接個所を示している。
図11に示すように、アクチュエータベースとして機能するベースプレート60に形成された開口部71に、アクチュエータ素子30が収容される。アクチュエータ素子30とベースプレート60および支持プレート62との間に、適宜厚さの電気絶縁層を兼ねた接着剤層77が設けられている。アクチュエータ素子30の一端部30aは、連結プレート62の一端側の部分62aに接着剤層77によって固定されている。アクチュエータ素子30の他端部30bは、支持プレート63に接着剤層77によって固定されている。この接着剤は、素子30とアクチュエータベースの開口部71の内面との間にも充填される必要がある。これは素子30の歪み(変位)を、より効果的にロードビーム61に伝えるためと、素子30の端面や側面とアクチュエータベースとの絶縁を十分に確保するためである。符号78aは銀ペーストを示している。
アクチュエータ素子30は、開口部71の内周面71aによって所定の位置に位置決めされる。アクチュエータ素子30の厚み方向の位置は、連結プレート62の一部分62aと支持プレート63によって規制される。その結果、図11に示すようにフレキシャ31の配線部78とアクチュエータ素子30のコネクタ部79が互いに同じ側を向いて露出し、配線部78とコネクタ部79の高さの差は僅かである。ボンディングワイヤ80等の導電部材の一端がフレキシャ31の配線部78に半田付けあるいは超音波によって接続され、ボンディングワイヤ80の他端が半田付けあるいは超音波によってアクチュエータ素子30のコネクタ部79に接続される。
なお、ボンディングワイヤ80を用いる代りに、図12に示す第2の実施形態のように、フライングリード81等の導電部材が使われてもよい。図13は、アクチュエータ素子30′をベースプレート60の上面に接着した従来例(上貼りタイプの素子30′)を示している。この従来例の場合、フレキシャ31の配線部78とアクチュエータ素子30′のコネクタ部79との間の高さの差が大きくなるため、かなり長い導電部材82が必要となる。この図13に示す従来例と比べて、図11あるいは図12に示す実施形態では、ボンディングワイヤ80あるいはフライングリード81の長さが短くてすみ、かつ、配線作業が容易となる。
図11と図12に示す埋込みタイプのアクチュエータ素子30は、図13に示す上貼りタイプの素子30′と比較して、マイクロアクチュエータ部64の厚み方向の中心に関して素子30の配置がほぼシンメトリ(対称形)となる。このため、アクチュエータ素子30の作動時にアクチュエータ素子30の動きをロードビーム61側に十分に伝えることができる。したがって素子30の変位を有効に使うことができ、スウェイ方向の変位を大きくすることができるという利点がある。
図14中の実線M1は、前記サスペンション20Bのベースプレート60を振動させたときのスライダ32のスウェイ方向の動きを測定した結果を示し、破線M2は従来の上貼りタイプ(図13)のアクチュエータ素子を有するサスペンションのスライダのスウェイ方向の動きを測定した結果を示している。埋込みタイプのアクチュエータ素子30を備えた本発明のサスペンション20Bの共振ピークは、従来のサスペンションの共振ピークよりも高くなることが確認された。
図15中の実線M3は、本発明のサスペンション20Bのアクチュエータ素子30を振動させたときのスライダ32のスウェイ方向の動きを測定した結果を示している。この場合も、本発明のサスペンション20Bの共振ピークは、図14の場合と同様に高い周波数となっている。
以上説明したサスペンション20Bに設けたベンドタイプのマイクロアクチュエータ部64は、前記参考例のサスペンション20Aに設けたピボットタイプのマイクロアクチュエータ部21とは異なり、サスペンション全体がスウェイ方向に撓むから、ねじれ剛性が大きいものとなる。しかもベンドタイプのマイクロアクチュエータ部64を有するサスペンション20Bは、ピボットタイプのマイクロアクチュエータ部21と比較して、アクチュエータ素子30の荷重負担が小さいため、衝撃が入力したときにアクチュエータ素子30が破壊されにくくなる。
本実施形態のサスペンション20Bは、埋込みタイプのアクチュエータ素子30の下面を連結プレート62と支持プレート63によって支持するとともに、素子30のほぼ全周がベースプレート60によって包囲されるため、素子30を接着する際の位置決めが容易で、かつ、素子30の損傷を回避できるとともに、脆く欠けやすい素子30を保護することができる。
ベースプレート22,60あるいはロードビーム61は、アルミニウム合金等の軽合金あるいは、図20に示すように、軽合金K1とステンレス鋼K2とからなるクラッド材Kを用いることによって軽量化を図ってもよい。
前記サスペンション20A,20Bにおいてマイクロアクチュエータ部21,64の剛性を高めるには、ベースプレート22,60の板厚が重要なパラメータになる。具体的には、第1の実施形態のサスペンション20Bでは、図18および図19に示すように、板厚0.15mm付近から0.17mmあたりで剛性が急増するようになる。そこで、望ましくはベースプレート22,60の板厚を、0.17mm以上にすることにより、マイクロアクチュエータ部21,64の剛性を高めることとする。
図16に示す本発明の第3の実施形態のサスペンション20Cは、ロードビーム61の板厚を前記第1の実施形態のロードビーム61の板厚(例えば100μm)よりも薄くすることによって、ロードビーム61の慣性質量(イナーシャ)を小さくしている。ロードビーム61の板厚は例えば50μm前後である。そしてベースプレート60の先端部60aとロードビーム61の後端部61aを互いに固定している。
また、ロードビーム61の剛性を高めるために、ロードビーム61の両側部に曲げ縁90が形成されている。ロードビーム61にダンパ91を取付けることによって、風乱による影響を抑制している。マイクロアクチュエータ部64は、前記第1の実施形態(図6〜図11)と同様に構成されている。このようにサスペンション20Cの先端側を軽量化することにより、スウェイ方向の共振周波数を10〜11kHz以上にすることができる。
なお、ベースプレート60は、図20に示すようにアルミニウム合金等の軽合金あるいは、軽合金K1とステンレス鋼K2のクラッド材Kを用いることによって軽量化を図ってもよい。
図17に示す第4の実施形態のサスペンション20Dは、アクチュエータアームを兼ねるロングマウントタイプのベースプレート100にベンドタイプのマイクロアクチュエータ部64(図6〜図11)を一体に設けている。ロングマウントタイプのベースプレート100の基部に、ボイスコイルモータ部の旋回軸(図示せず)を通す孔101が形成されている。このサスペンション20Dは、ロングマウントタイプのベースプレート100とマイクロアクチュエータ部64を一体に構成することができる。ロングマウントタイプのベースプレート100にアルミニウム合金やアルミニウム合金とステンレス鋼板のクラッド材を用いることにより、板厚が増してもアクチュエータとしての変位を確保できるので、共振周波数を高くすることが可能となる。
これらの実施形態をはじめとして、この発明を実施するに当たって、ベースプレートやロードビーム、フレキシャ、連結プレート、マイクロアクチュエータ部のアクチュエータ素子、ピボット部、支持はり等の具体的な形状、構造、埋込み形アクチュエータ素子を収容する開口部の形状など、この発明を構成する各要素をこの発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜に変形して実施できることは言うまでもない。
サスペンションの参考例を示す平面図。 図1に示されたサスペンションに使用されるベースプレートの平面図。 図1に示されたサスペンションに使用される連結プレートの平面図。 図1に示されたサスペンションに使用されるロードビームの平面図。 図1に示されたサスペンションにおけるマイクロアクチュエータ部の支持はりの斜視図。 本発明の第1の実施形態を示すサスペンションの平面図。 図6に示されたサスペンションを裏面側から見た底面図。 図6に示されたサスペンションに使用されるベースプレートの平面図。 図6に示されたサスペンションに使用されるロードビームの平面図。 図6に示されたサスペンションに使用される連結プレートの平面図。 図7中のF11−F11線に沿うサスペンションの一部の断面図。 本発明の第2の実施形態を示すサスペンションの一部分の断面図。 ベースプレート上にアクチュエータ素子を設けた従来のサスペンションの一部の断面図。 ベースプレートに振動を与えたときのサスペンションのスウェイ方向の動きを示す図。 アクチュエータ素子を作動させたときのサスペンションのスウェイ方向の動きを示す図。 本発明の第3の実施形態を示すサスペンションの平面図。 本発明の第4の実施形態を示すサスペンションの平面図。 ベースプレートの板厚とマイクロアクチュエータ部の曲げ剛性との関係を示す図。 ベースプレートの板厚とマイクロアクチュエータ部のねじれ剛性との関係を示す図。 クラッド材からなるベースプレートの断面図。 従来のサスペンションのマイクロアクチュエータ部の平面図。
符号の説明
20A,20B,20C,20D…ディスク装置用サスペンション
30…アクチュエータ素子
60…ベースプレート
61…ロードビーム
64…マイクロアクチュエータ部
70…可撓部
71…開口部

Claims (7)

  1. ベースプレートを含むアクチュエータベースと、
    フレキシャを設けるロードビームと、
    前記アクチュエータベースに設けられて前記ロードビームの先端側を変位させる一対のアクチュエータ素子を有するマイクロアクチュエータ部と、
    を備えたディスク装置用サスペンションにおいて、
    前記マイクロアクチュエータ部は、前記ベースプレートに前記アクチュエータ素子を収容可能な開口部を形成し、該開口部に前記一対のアクチュエータ素子を該サスペンションの長手方向に対し左右対称位置に収容し、かつ、前記アクチュエータ素子の両端面と前記開口部の内面との間に電気絶縁性の接着剤層が充填され、前記ベースプレートは、その両側部の前記アクチュエータ素子のそれぞれの側面と対応する位置に、それぞれ外側に凸のU状に湾曲した形状の一対の可撓部を該サスペンションの長手方向に対し左右対称位置に有し、前記アクチュエータ素子と前記アクチュエータベースとが前記接着剤層によって互いに絶縁されかつ前記アクチュエータ素子の変位を前記接着剤層を介して前記ロードビーム側に伝えるようにしたことを特徴とするディスク装置用サスペンション。
  2. 前記フレキシャに設けた配線部と前記アクチュエータ素子の一方の面に設けたコネクタ部とを電気的に接続する導電部材と、前記アクチュエータ素子の他方の面と前記ベースプレートとにわたって設けられた銀ペーストとを有したことを特徴とする請求項1に記載のディスク装置用サスペンション。
  3. 前記ベースプレートと前記ロードビームとが互いにばね性を有する連結プレートによって連結され、該連結プレートには、前記ベースプレートと前記ロードビームとの間に厚み方向に撓むヒンジ部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のディスク装置用サスペンション。
  4. ボイスコイルモータに設けるロングマウントタイプのベースプレートに、前記マイクロアクチュエータ部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項3に記載のディスク装置用サスペンション。
  5. 前記ベースプレートが、軽金属とステンレス鋼のクラッド材によって構成されていることを特徴とする請求項4に記載のディスク装置用サスペンション。
  6. 前記マイクロアクチュエータ部を設ける前記ベースプレートの板厚が0.17mm以上であることを特徴とする請求項1,3,4のうちいずれか1項に記載のディスク装置用サスペンション。
  7. 前記ベースプレートが軽金属とステンレス鋼の積層材からなることを特徴とする請求項1に記載のディスク装置用サスペンション。
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