JP3785238B2 - ウィンドモールディングの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はウィンドモールディングの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のリアウィンドガラスは、図10に示すように、細長い紐状に押出成形されたプラスチック製のウィンドモールディング70を介して車体Bに取り付けられる。前記ウィンドモールディング70は、図10のC−C断面を示す図11のように、可撓性のあるモール本体71の長手方向にガラス嵌着溝72を有するもので、このガラス嵌着溝72にウィンドガラスWの端縁を嵌着しつつモールディング70全体を窓枠形状に合わせてループ状に曲げ、接着剤Aにより車体Bに取り付けられる。図示する符号73はモールディング70の両端部の合接部、74は形状保持用の金属薄板、75は車体Bに当接するひれ片(リップとも言う。)である。
【0003】
近年、ボディ形状の変化等により窓枠のコーナー部の曲げ半径が小さくなることがしばしばある。例えば図10の符号70aで示したコーナー部は鋭角状となっている。前記コーナー部70aの曲げ半径が小さくなると、そのコーナー部70aでは、その断面を示す図12のように、ガラス嵌着溝72が広がったり、ひれ片75部分がウィンドガラスW側に傾斜し、それによってウィンドガラスWとガラス嵌着溝72間や車体Bとひれ片75間に隙間ができ易くなる。そのため、ウィンドガラスWおよび車体Bへのモールディング70の装着作業がスムーズにできなくなり、作業効率が悪くなる問題が発生する。また、ウィンドガラスWのコーナー部付近で仕上がりのばらつきや外観が損なわれる問題も生じてくる。
【0004】
そこで、このような曲げ半径の小さいコーナー部に対応するために、従来では、図13に示すように、モールディング自体を曲げることなくコーナーピース90を使用して直線状のモールディング80,80の各端部81,81を前記コーナーピース90に差込接続することが行われている。
【0005】
しかしながら、このコーナピース90を使用する場合には、当該コーナーピース90を射出成形等によって別成形することが必要となり、このための設備および工数がかかり、コスト的に不利となる。しかも、コーナーピース90と直線状モールディング80,80との間に段差82や接合線83が現れ、さらに両者間の材質や色、艶等の違いにより美観が低下するという外観上の問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような状況に鑑み提案されたものであって、曲げ半径の小さいウィンドガラスのコーナー部形状に対応し、しかも作業効率および外観が良好なウィンドモールディングの製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、ガラス嵌着溝がモール本体の長手方向に沿って形成されていると共に前記ガラス嵌着溝とは反対側に車体当接用のひれ片が形成された押出製品からなるモールディングを用い、ウィンドガラスのコーナー部と対応する前記モールディングの部分を加熱曲げ加工によりウィンドガラスのコーナー部形状に応じた曲形状に賦形してウィンドモールディングにするウィンドモールディングの製造方法において、前記加熱曲げ加工は、前記モールディングを所定の屈曲角度で曲げた後、前記曲げ状態で保持した前記モールディングの屈曲部を加熱により軟化させ、それと同時に前記屈曲部のひれ片部分を加熱軟化および加圧して、前記屈曲部のひれ片を前記屈曲部以外の部分のひれ片と略同じ傾斜角度となるように予備賦形し、次いで、前記屈曲部を押圧上型と押圧下型で挟持することにより型面形状に賦形することを特徴とするウィンドモールディングの製造方法に係る。
【0008】
請求項2の発明は、ガラス嵌着溝がモール本体の長手方向に沿って形成されていると共に前記ガラス嵌着溝とは反対側に車体当接用のひれ片が形成された押出製品からなるモールディングを用い、ウィンドガラスのコーナー部と対応する前記モールディングの部分を加熱曲げ加工によりウィンドガラスのコーナー部形状に応じた曲形状に賦形してウィンドモールディングにするウィンドモールディングの製造方法において、前記加熱曲げ加工は、前記ガラス嵌着溝内への挿入用凸部が形成されて所定の曲げ半径で屈曲可能にされた溝保持部材および前記モールディングの屈曲部外周側に押し当てられる屈曲部外側保持部材を有する保持型を用い、前記溝保持部材をモールディングの所定曲げ角度以上の曲げ角度で屈曲させ、あるいは屈曲させることなく、前記溝保持部材の凸部にモールディングのガラス嵌着溝を嵌めて、前記モールディングを溝保持部材で保持しつつ該溝保持部材とともに前記所定曲げ角度まで屈曲させた後、前記モールディングの屈曲部外周側に屈曲部外側保持部材を押し当てて前記モールディングの屈曲部を保持し、続いて、前記モールディングの屈曲部を加熱し、前記屈曲部のひれ片部分の上面にコーナーひれ部加熱押圧型を押し当てて前記屈曲部のひれ片部分を加熱軟化および加圧することにより、前記屈曲部のひれ片を前記屈曲部以外の部分のひれ片と略同じ傾斜角度となるように予備賦形し、次いで、分割式の押圧型で当該モールディングの屈曲部を挟持し賦形することを特徴とするウィンドモールディングの製造方法に係る。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1は請求項1の発明の製造方法により得られた一実施例に係るウィンドモールディングの一部を示す斜視図、図2はそのウィンドモールディングを構成する直線状の押出製品からなるモールディングの一部を示す斜視図、図3はこの発明に用いられるウィンドモールディングの曲げ加工装置の一例を示す概略斜視図、図4はその曲げ加工装置の一部を示す断面図、図5はこの発明の一実施例において溝保持部材にモールディングを保持した状態を示す平面図、図6はモールディングを溝保持部材とともに屈曲させた状態を示す平面図、図7はその部分断面図、図8はモールディングの屈曲部を加熱する際を示す部分断面図、図9はモールディングの屈曲部を挟持して賦形する際を示す部分断面図である。
【0010】
まず、この発明の製造方法により得られたウィンドモールディングの一例について図1を用いて説明する。
このウィンドモールディング10は、熱可塑性樹脂からなるモール本体11と、前記モール本体11の内部に埋設された金属薄板15とで構成される。前記モール本体11には、その長手方向に沿ってウィンドガラスの端縁を嵌着するためのガラス嵌着溝12が形成され、またそのガラス嵌着溝12とは反対側に車体当接用のひれ片14が形成されている。
【0011】
前記ウィンドモールディング10は、前記ガラス嵌着溝12およびひれ片14を有する一定断面形状に押出成形された、図2に示すような直線状のモールディング10aに対し、後述する加熱曲げ加工を施すことにより、ガラスのコーナー部と対応する屈曲部(コーナ部)13を、ウィンドガラスのコーナー部形状に応じた曲形状に賦形したものである。このウィンドモールディング10にあっては、その屈曲部13とその他の部分とでガラス嵌着溝12が一定形状になっており、またひれ片14が車体に正しく当接するようになっている。したがって、従来のように屈曲部13に別部材を用いていないため、屈曲部13に段差や接合線が現れたり、色や艶等の違いによる外観上の不具合がない。しかも、このウィンドモールディング10は、コーナーピースを別個に射出成形する手間や、そのコーナーピースを直線状のモールディングの端部にはめる工数を減らすことができるので、コスト的にも有利である。
【0012】
さらに、前記ウィンドモールディング10にあっては、従来の直線状のモールディングを、ウィンドガラスのコーナー部に合わせて曲げながら装着するものと異なり、あらかじめウィンドガラスのコーナー部に合わせた曲形状に賦形されているため、従来、前記ウィンドガラスのコーナー部に沿って曲げる際に生じていたウィンドガラスとガラス嵌着溝12間の隙間や車体とひれ片14間の隙間が発生せず、ウィンドガラスおよび車体への装着作業がスムーズにできて作業効率が向上するのみならず、仕上げが一定し、ウィンドガラスのコーナー部周縁の美観も向上する。
【0013】
次に、図2に示した前記押出製品からなる直線状のモールディング10aを、前記ウィンドガラスのコーナー部に応じた曲形状に曲げる加工方法によるウィンドモールの製造方法およびその装置の例について説明する。図3および図4には、前記曲げ加工装置の一例を示す。
図示の曲げ加工装置20は、保持型21と加熱装置H1,H2,H3,H4と分割式の押圧型41を備える。
【0014】
保持型21は、図2に示した直線状のモールディング10aを曲げ加工する際に、モールディング10aを所定の屈曲形状で保持するとともにそのガラス嵌着溝12を一定形状で保持するためのもので、基板21a上に、溝保持部材22,23と押さえ部材24,25と屈曲部外側保持部材31とを有する。
【0015】
基板21aは、溝保持部材22,23等を支持するためのもので、その略中央には、ウィンドガラスのコーナー部の曲形状に合わせた、あるいはそれより僅か余分に屈曲させた略V字状あるいはL字状の細長い開口27が、前記モールディング10aの幅より大なる幅でかつ所定長さで形成されている。この開口27は、後記する押圧上型42と押圧下型44によるモールディング10aの挟持を可能とするためのもので、その挟持の際に押圧下型44の上部が挿入される部分である。
【0016】
溝保持部材22,23は所定厚みの金属製角材等からなり、一方22が固定側溝保持部材、他方23が可動側溝保持部材となっている。
前記固定側溝保持部材22は、前記開口27中央の屈曲部27aよりも一側27bにおける内側開口縁27d(図5に示す。)に沿って、その開口縁27dの端から屈曲部27aに渡って前記基板21a上に固定されている。
【0017】
それに対して、前記可動側溝保持部材23は、少なくとも前記開口27の屈曲部27aから前記一側27bとは反対側27cの端に至る長さからなって、前記開口27の屈曲部27aに位置する固定側保持部材22の先端に、回動軸28で軸着され、前記基板21aと平行に回動できるようになっている。そして、前記可動側溝保持部材23は、その端に取り付けられたシリンダ装置29によって基板21a上面に沿って回動し、前記固定側溝保持部材22と可動側溝保持部材23間の屈曲角度を所望の角度にできるよう構成されている。
なお、前記固定側溝保持部材22の上面は、可動側溝保持部材23との軸着面が段差をもって低く形成されていて、後記固定側溝保持部材22の凸部22a上下面と可動側溝保持部材23の凸部23a上下面とが段違いにならのないように構成されている。
【0018】
前記固定側溝保持部材22における基板21aの開口27側を向く側面およびそれと同じ側となる可動側溝保持部材23の側面には、前記モールディング10aのガラス嵌着溝12内に挿入される挿入用凸部22a,23aが、モールディング10aを曲げる際などにおけるガラス嵌着溝12の潰れ防止用に形成されている。
前記凸部22a,23aは、その厚みが、前記モールディング10aのガラス嵌着溝12に嵌まるウィンドガラスのコーナー部付近の厚みと略同じとされている。また、前記可動側溝保持部材23における凸部23aは、前記回動軸28側の端部付近の側面23bが、ウィンドガラスのコーナー部と同じかまたはわずか小の半径からなる曲面とされている。
さらに、前記凸部23aの側面23bには、図4に示すように冷風を吹き出すエア吹出孔61が1個若しくは複数(この例では5個)設けられている。該エア吹出孔61は前記回動軸28内部のエア流路62と連通して、図示しない冷風吹出装置に接続されている。
【0019】
押さえ部材24,25は、前記モールディング10aを所定の曲げ半径かつ曲げ角度で曲げる際に、モールディング10aの屈曲部の縁付近を、前記両溝保持部材22,23との間で挟んで保持するためのもので、この例では、断面略L字状の板状体からなる。
【0020】
前記一方の押さえ部材24は、前記モールディング10aを固定側溝保持部材22との間で挟持するためのもので、前記基板21aの開口27を挟んで固定側溝保持部材22とは反対側位置にシリンダ装置24aを介して取り付けられ、そのシリンダ装置24aにより固定側溝保持部材22に対して垂直に前進後退可能とされている。
【0021】
また、前記他方の押さえ部材25は、前記モールディング10aを可動側溝保持部材23との間で挟持するためのものである。この押さえ部材25は、前記可動側溝保持部材23の下面に一端が固定された可動支持板26上に、シリンダ装置25aを介して取り付けられ、前記可動側溝保持部材23とともに回動し、しかも、前記シリンダ装置25aによりその可動側溝保持部材23に対して垂直な方向に前進後退可能とされている。
なお、前記押さえ部材24,25を前進後退させる装置および可動側溝部材23の回動装置は、前記シリンダ装置24a,25a,29に限るものではなく、適宜公知の可動装置が用いられる。
【0022】
屈曲部外側保持部材31は、モールディング10aを曲げ加工する際に、その屈曲部外周側に押し当てて該屈曲部を前記溝保持部材22,23との間で保持し、前記屈曲部の外周側(側面)が膨らむのを防いで正しい形状に賦形するためのものである。この屈曲部外側保持部材31は、その内側(モールディング10aの屈曲部と対向する側)の形状が、モールディング10aの所定の曲形状と略同形状の略V字状あるいは略L字状等の曲面とされ、前記基板21aにおける開口27の屈曲部27aを挟んで前記溝保持部材22,23とは反対側に、シリンダ装置31aを介して取り付けられている。そして、前記シリンダ装置31aにより前記開口27の屈曲部27aに向けて前進後退可能とされている。なお、前記屈曲部外側保持部材31を前進後退させる装置は、前記シリンダ装置31aに限られず、適宜公知の可動装置で代用されてもよい。
【0023】
加熱装置H1,H2,H3,H4は、モールディング10aの屈曲部を加熱して軟化させるもので、この例では、温風ヒータ−からなる。また、前記加熱装置H1,H2については、モールディング10aの屈曲部の上側(モールディング本体の車体取り付け側)を加熱するよう前記基板21aの上側に配置され、他の加熱装置H3,H4については、モールディング10aの屈曲部の下側(モールディング本体の意匠面側)を加熱するよう前記基板21aの下側に配置されている。さらに、前記加熱装置H1,H2,H3,H4のいずれも、後記する押圧上型42と押圧下型44の昇降を妨げないように設けられている。例えば、押圧上型42と押圧下型44の昇降を邪魔しない遠くの位置から温風を吹き出すようにしたり、押圧上型42と押圧下型44の邪魔にならない位置へ後退できるように加熱装置H1,H2,H3,H4を設ける等である。
【0024】
分割式の押圧型41は、加熱軟化したモールディング10aの屈曲部を挟持して所定の屈曲形状に賦形するためのもので、押圧上型42と押圧下型44とよりなり、図示しないプレス装置によって、前記保持型21に対してそれぞれ上昇若しくは下降し、開閉自在となっている。
【0025】
前記押圧上型42は、上型基板42aの下面に、前記保持型21の基板21aの開口27に沿った屈曲形状からなる上型本体部43が突出形成されている。そして、その上型本体部43の下面には、モールディング10aの屈曲部において車体取り付け側となるモールディング10aの上部外面形状からなる型面43aが形成されている。
【0026】
他方、前記押圧下型44は、下型基板44aの上面に、前記保持型21の基板21aの開口27に沿った屈曲形状からなる下型本体部45が、前記開口27への挿入を可能として突出形成されている。そして、その下型本体部45の上面には、モールディング10a屈曲部において意匠面側となるモールディング10aの下部外面形状からなる型面45aが形成されている。そして、モールディング10aの屈曲部を挟持する際に、前記保持型21の基板21aの開口27に、下型本体部45の上部が挿入されて上型本体部43との間でモールディング10aの屈曲部を挟持し、閉型するようになっている。
なお、前記押圧上型42および押圧下型44には、前記型面43a,45aを冷却するためにそれぞれ冷水管(図示せず。)が設けられていている。
【0027】
また、この実施例においては、前記上型基板42aの下面には、コーナーひれ部加熱押圧型51が設けられている。このコーナーひれ部加熱押圧型51は、前記上型本体部43と下型本体部45によってモールディング10aの屈曲部を挟持するのに先立って、その屈曲部におけるひれ片部分(以下コーナーひれ部という。)を加熱しながら押圧し、コーナーひれ部をあらかじめ所定曲形状に賦形しておくもので、その後の上型本体部43と下型本体部45との挟持による賦形を一層良好にする。このコーナーひれ部加熱押圧型51は、例えば金属等の伝熱性の良い材質からなり、コーナーひれ部と略同形状の型面52が下側に形成され、またその型面52を所定温度に加熱するためのヒーター56が内蔵されている。このコーナーひれ部加熱押圧型51は、図4に示すように、コーナーひれ部加熱押圧型51をモールディング10aの屈曲部上へ移動させる水平シリンダ装置53と、コーナーひれ部上面へ移動させる昇降シリンダ装置54を介して、前記押圧上型基板42aに下向きに取り付けられている。なお、前記ヒーター56に代えて、あるいは加えて、前記屈曲部外側保持部材31にヒーターを設けてもよい。
【0028】
次に、前記曲げ加工装置20を用いて、前記直線状モールディング10aをウィンドガラスのコーナー部形状に曲げる曲げ加工方法によりウィンドモールにするウィンドモールの製造方法について、その一例を図5ないし図9を用いて説明する。
まず、図5に示すように、前記モールディング10aのガラス嵌着溝12を、前記固定側溝保持部材22と可動側溝保持部材23の凸部22a,23aに嵌め、前記モールディング10aの屈曲予定部を両溝保持部材22,23に装着する。その際、前記両溝保持部材22,23は、前記直線状モールディング10aを両溝保持部材22,23に容易かつ確実に装着できるようにするため、あらかじめ前記可動側溝保持部材23を回動させて、両溝保持部材22,23間の屈曲角度が図6に示すモールディング10aの所定曲げ角度D以上あるいは屈曲していない状態(角度が180度)にしておく。
【0029】
次に、前記押さえ部材24,25をシリンダ装置24a,25aの作動により前進させてモールディング10aの屈曲予定部の縁付近に押し当て、該モールディング10aを前記両溝保持部材22,23との間で挟持する。
そして、図6に示すように、前記両溝保持部材22,23でモールディング10aを保持しつつ、前記可動側溝保持部材23をシリンダ装置29の作動により回動させて、前記両溝保持部材22,23間の屈曲角度を前記モールディング10aの所定の曲げ角度にする。これにより、前記モールディング10aは、前記可動側溝保持部材23の回動に合わせて所定の屈曲角度で曲げられ、前記保持型21の基板21aに形成されている開口27上に保持される。また、前記回動軸28側における可動側溝保持部材23の凸部23側面23bが、ウィンドガラスのコーナー部の半径と同じまたは僅か小なる半径の曲面とされているため、前記モールディング10aの屈曲部13は、ウィンドガラスのコーナー部と同じまたは僅か小なる半径で曲げられる。
【0030】
前記曲げ時、モールディング10aは、屈曲部13の縁端付近が押さえ部材24,25により両溝保持部材22,23に保持され、かつ前記ガラス嵌着溝12内に凸部22a,23aが挿入された状態で曲げられるため、前記両溝保持部材22,23から外れたりせず、またガラス嵌着溝12が潰れたりせず、スムーズかつ確実に所定の曲げ角度および曲げ半径で曲げられる。
【0031】
なお、前記モールディング10aの曲げを阻害しないようにするため、前記両押さえ部材24,25の少なくとも一方については、対応する前記溝保持部材(22または23)とによるモールディング10aの挟持力を弱く設定して、モールディング10aがその曲げ量に応じて長手方向に沿ってスライドできるようにするのが好ましい。
また、前記モールディング10aの所定曲げ角度は、最終的に前記両溝保持部材22,23からモールディング10aを外した際にモールディング10aが自己の弾性(または残留応力等)によって多少復元するのを考慮して、所望の曲げ角度よりも幾分小に設定しておくのが好ましい。もちろん、残留応力等による復元がない場合は、前記所望の曲げ角度よりも小にする必要なない。
【0032】
その後、前記屈曲部外側保持部材31をシリンダ装置31aの作動により、図7に示すように前記モールディング10aの屈曲部13の外周側に押し当て、その屈曲部13を両溝保持部材22,23との間で挟持する。これによってモールディング10aの屈曲部13は、前記溝保持部材22,23に所定の曲げ半径で確実に固定される。その際、前記モールディングのコーナーひれ部13aは、屈曲部外側保持部材31の上面に配置される。
【0033】
続いて、図8に示すように、前記モールディングの屈曲部13の上下部分を、前記加熱装置H1,H2,H3,H4により加熱して軟化させる。また、それと同時に、前記コーナーひれ部加熱押圧型51を、水平シリンダ装置53および昇降シリンダ装置54の作動によってモールディングのコーナーひれ部13a上に移動させ、適宜温度に加熱したコーナーひれ部加熱押圧型51の型面52を、コーナーひれ部13a上面に押し当てる。それにより、モールディング10aのコーナーひれ部13aを加熱軟化および加圧し、モールディング10aの屈曲部13以外の部分のひれ片と略同じ傾斜角度となるように予備賦形(くせづけ)する。なお、前記昇降シリンダ装置54の作動のみでは、前記コーナーひれ部加熱押圧型51を所定位置まで下降させられない場合には、前記押圧上型42を所定の高さまで下降させた後、前記昇降シリンダ装置54を作動させてコーナーひれ部加熱押圧型51を下降させる。
【0034】
次いで、前記コーナーひれ部加熱押圧型51を、前記シリンダ装置53,54の再作動により元の位置まで戻した後、図9に示すように前記押圧上型42を下降させるとともに押圧下型44を上昇させる。そして、前記下型本体部45の上部を保持型21の基板21aの開口27に挿入し、前記上型本体部43の下部と下型本体部45の上部それぞれの冷却された型面43a,45aを、前記モールディング10aの屈曲部13の上部および下部外面に押圧して該モールディング10aの屈曲部13を挟持する。それにより、前記屈曲部13は型面形状に賦形され、冷却されて固定される。なお、この例では、前記押圧型41による挟持時に、前記モールディングのガラス嵌着溝12内に挿入されている凸部23aのエア吹き出し孔61から冷風をガラス嵌着溝12内面に吹きつけることにより、ガラス嵌着溝12内からもモールディング10aの屈曲部13を冷却してモールディング10aの冷却時間の短縮を図っている。
【0035】
その後、前記押圧上型42の上昇および押圧下型44の下降を行う。続いて、前記押さえ部材24,25および屈曲部外側保持部材31を後退させ、前記溝保持部材22,23からモールディング10aを外せば、曲げ加工は完了し、ウィンドガラスのコーナー部に合わせて曲げられたウィンドモールディングが得られる。
【0036】
このように、前記曲げ加工装置41および曲げ加工方法によれば、押出製品からなる直線状のモールディング10aを、簡単かつ確実に所定の曲げ半径で曲げることができる。しかも、前記ガラス嵌着溝12内に溝保持部材22,23の凸部22a,23aを挿入し、かつモールディング10aの屈曲予定部の両縁付近を溝保持部材22,23に保持しながらモールディング10aを屈曲させた後、その屈曲部を加熱して押圧型で挟持することにより所定の曲げ形状に賦形するものであるから、得られるウィンドモールディングは、その屈曲部(コーナー部)の曲げ半径が小さくても、その屈曲部でガラス嵌着溝が開き過ぎていたり、閉じていたりせず、またコーナーひれ部が設定より傾き過ぎていることもなく、ウィンドガラスのコーナー部との間に隙間を生じることがない。さらに、曲げ半径を異ならせる場合や、異なる断面形状のモールディングを曲げ加工する場合には、溝保持部材や押圧型などを交換するだけで対応でき、極めて経済的である。
【0037】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、請求項1の発明の製造方法によって得られるウィンドモールディングにあっては、コーナ部分に別部材を使用していないため、従来のように直線状のモールディング部分とコーナー部分との間に段差や接合線が現れたり、両者間の材質や色や艶等の違いによる外観上の不具合が生じることがない。しかも、コーナー部のための別ピースの成形等が不要となるためコスト的に有利である。
【0038】
一方、請求項2の発明の製造方法にあっては、溝保持部材にモールディングのガラス嵌着溝を嵌めてモールディングを保持しつつ所望の曲げ半径に屈曲させ、続いて、前記モールディングの屈曲部を加熱し、前記屈曲部のひれ片部分の上面にコーナーひれ部加熱押圧型を押し当てて前記屈曲部のひれ片部分を加熱軟化および加圧することにより、前記屈曲部のひれ片を前記屈曲部以外の部分のひれ片と略同じ傾斜角度となるように予備賦形し、次いで、分割式の押圧型で当該モールディングの屈曲部を挟持し賦形するため、前記屈曲部(コーナー部)でガラス嵌着溝が開き過ぎたり潰れたり、またひれ片が設定以上に傾斜したりせず、直線状のモールディングを所望の曲形状に正しく、かつスムーズに曲げ加工することができる。また、別部材からなるコーナーピースを用いる必要がないため、経済的であるのみならず、作業が簡略となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明の製造方法により得られた一実施例に係るウィンドモールディングを示す斜視図である。
【図2】 そのウィンドモールディングを構成する直線状の押出製品からなるモールディングの一部を示す斜視図である。
【図3】 この発明に用いられるウィンドモールディングの曲げ加工装置の一例を示す概略斜視図である。
【図4】 その曲げ加工装置の一部を示す断面図である。
【図5】 この発明の一実施例において溝保持部材にモールディングを保持した状態を示す平面図である。
【図6】 モールディングを溝保持部材とともに屈曲させた状態を示す平面図である。
【図7】 その部分断面図である。
【図8】 モールディングの屈曲部を加熱する際を示す部分断面図である。
【図9】 モールディングの屈曲部を挟持して賦形する際を示す部分断面図である。
【図10】 ウィンドモールディングが装着された自動車の後部を示す図である。
【図11】 図10のC−C線における断面図である。
【図12】 従来の窓枠のコーナー部の断面図である。
【図13】 コーナーピースを用いたウィンドモールディングの例を示す平面図である。
【符号の説明】
10 ウィンドモールディング
11 モールディング本体
12 モールディングのガラス嵌着溝
13 モールディングの屈曲部
20 曲げ加工装置
21 保持型
22,23 溝保持部材
22a,23a 溝保持部材の凸部
31 屈曲部外側保持部材
41 押圧型
42 押圧上型
43a 押圧上型の型面
44 押圧下型
45a 押圧下型の型面
H1,H2,H3,H4 加熱装置

Claims (2)

  1. ガラス嵌着溝がモール本体の長手方向に沿って形成されていると共に前記ガラス嵌着溝とは反対側に車体当接用のひれ片が形成された押出製品からなるモールディングを用い、ウィンドガラスのコーナー部と対応する前記モールディングの部分を加熱曲げ加工によりウィンドガラスのコーナー部形状に応じた曲形状に賦形してウィンドモールディングにするウィンドモールディングの製造方法において、
    前記加熱曲げ加工は、
    前記モールディングを所定の屈曲角度で曲げた後、
    前記曲げ状態で保持した前記モールディングの屈曲部を加熱により軟化させ、それと同時に前記屈曲部のひれ片部分を加熱軟化および加圧して、前記屈曲部のひれ片を前記屈曲部以外の部分のひれ片と略同じ傾斜角度となるように予備賦形し、
    次いで、前記屈曲部を押圧上型と押圧下型で挟持することにより型面形状に賦形することを特徴とするウィンドモールディングの製造方法
  2. ガラス嵌着溝がモール本体の長手方向に沿って形成されていると共に前記ガラス嵌着溝とは反対側に車体当接用のひれ片が形成された押出製品からなるモールディングを用い、ウィンドガラスのコーナー部と対応する前記モールディングの部分を加熱曲げ加工によりウィンドガラスのコーナー部形状に応じた曲形状に賦形してウィンドモールディングにするウィンドモールディングの製造方法において、
    前記加熱曲げ加工は、
    前記ガラス嵌着溝内への挿入用凸部が形成されて所定の曲げ半径で屈曲可能にされた溝保持部材および前記モールディングの屈曲部外周側に押し当てられる屈曲部外側保持部材を有する保持型を用い、
    前記溝保持部材をモールディングの所定曲げ角度以上の曲げ角度で屈曲させ、あるいは屈曲させることなく、前記溝保持部材の凸部にモールディングのガラス嵌着溝を嵌めて、前記モールディングを溝保持部材で保持しつつ該溝保持部材とともに前記所定曲げ角度まで屈曲させた後、
    前記モールディングの屈曲部外周側に屈曲部外側保持部材を押し当てて前記モールディングの屈曲部を保持し、
    続いて、前記モールディングの屈曲部を加熱し、前記屈曲部のひれ片部分の上面にコーナーひれ部加熱押圧型を押し当てて前記屈曲部のひれ片部分を加熱軟化および加圧することにより、前記屈曲部のひれ片を前記屈曲部以外の部分のひれ片と略同じ傾斜角度となるように予備賦形し、
    次いで、分割式の押圧型で当該モールディングの屈曲部を挟持し賦形することを特徴とするウィンドモールディングの製造方法
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