JP3784911B2 - 連続励起qスイッチレーザ出力装置及びレーザ加工装置 - Google Patents

連続励起qスイッチレーザ出力装置及びレーザ加工装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、尖頭出力の高いトリガパルスのレーザ光を出力する連続励起Qスイッチレーザ出力装置及びこれを用いたレーザ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザ光は、切断、溶接、マーキングといった種々な加工分野に利用されている。このうち切断加工を例にとると、レーザ光を利用して鋼板等を切断する加工が一般的に行われている。
【0003】
このようなレーザ加工の方式の1つとして、XYテーブルを用いたものがある。この方式は、XYテーブル上に被加工物を載置し、指定の加工形状に基づいてXYテーブルを2次元方向の平面上に走査し、これと共にレーザ光を被加工物に照射して指定の加工形状に切断加工するものである。
【0004】
しかしながら、この方式の加工では、被加工物の角部や鋭角形状の先端においてレーザ光の走査速度が著しく遅くなり、このために被加工物に対する入熱過多により鋭角度が失われたり、溶け落ちたりする。
【0005】
このような問題を解決するために、例えば特開昭62−270291号公報に記載されているように、加工速度にリアルタイムに対応してレーザ出力又はその出力形態を制御することが行われている。
【0006】
ところで、連続励起Qスイッチパルスレーザの場合、Qスイッチパルスの繰り返し周波数を可変すると、この繰り返し周波数が高くなるに従って、1レーザパルス当たりの特性、すなわちエネルギーやピークパワーが低下する。
【0007】
このため、レーザ光の走査速度が変化した場合、同一特性のQスイッチレーザ光により加工を行うことが困難となる。
一方、レーザ発振装置の不安定性により励起量や繰り返し周波数が変動した場合、Qスイッチレーザパルスのピークパワー又はエネルギーを精度高く均一化することができず、特に精密な彫り深さ制御が要求されるマーキング加工等では、加工に不具合が生じる虞がある。
【0008】
又、被加工物上に走査するレーザ光が走査パターン中の曲り角等に達した際には、レーザ光路又はレーザ共振器中にメカニカルシャッターを挿入し、曲り角等に対するパルスレーザ光の照射を停止等することが行われている。
【0009】
このようにメカニカルシャッターを備える機構のために、装置が複雑化し、そればかりでなく被加工物に高速にレーザ光を照射する場合、メカニカルシャッターの開閉時間により加工速度が制限される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようにレーザ光の走査速度が変化した場合、同一特性のQスイッチレーザ光により加工を行うことが困難となる。
又、Qスイッチ素子の繰り返し周波数が変動した場合、Qスイッチレーザパルスのピークパワー又はエネルギーを精度高く均一化することができない。
【0011】
さらに、メカニカルシャッターを備える機構の場合、装置が複雑化し、かつメカニカルシャッターの開閉時間により加工速度が制限される。
そこで本発明は、Qスイッチレーザパルス列のピークパワー又はエネルギー値を精度高く均一化できる連続励起Qスイッチレーザ出力装置を提供することを目的とする。
【0012】
又、本発明は、Qスイッチレーザパルス列のピークパワー又はエネルギー値を精度高く均一化して被加工物上に照射できるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1によれば、励起ランプの発光によりレーザ媒質を励起し、この励起エネルギーをQスイッチ素子の動作によりポンピングしかつトリガパルスとして出力する連続励起Qスイッチレーザ出力装置において、
励起ランプの励起ランプ電流をモニタするランプ電流モニタ手段と、
このランプ電流モニタ手段によりモニタされた励起ランプ電流の時間積分値を求め、この時間積分値が所定の設定値に達したときにQスイッチ素子をスイッチング動作させるQスイッチ制御手段と、
を備えて上記目的を達成しようとする連続励起Qスイッチレーザ出力装置である。
【0014】
請求項2によれば、Qスイッチ制御手段は、モニタされた励起ランプ電流を積分する積分器と、
この積分器の電流積分値と所定の設定値とを比較するコンパレータと、
このコンパレータによる比較の結果、電流積分値が設定値に達したときにQスイッチトリガ信号を出力するマルチショットバイブレータと、
を有する。
【0015】
請求項3によれば、励起ランプの発光によりレーザ媒質を励起し、この励起エネルギーをQスイッチ素子の動作によりポンピングしかつトリガパルスとして出力し、このトリガパルスのパルス列を被加工物に対して走査して照射するレーザ加工装置において、
励起ランプの励起ランプ電流をモニタするランプ電流モニタ手段と、
このランプ電流モニタ手段によりモニタされた励起ランプ電流の時間積分値を求め、この時間積分値が所定の設定値に達したときにQスイッチ素子をスイッチング動作させるQスイッチ制御手段と、
被加工物に対するトリガパルスの走査位置をモニタする走査モニタ手段と、
この走査手段によりモニタされた走査位置に基づいて被加工物上におけるトリガパルスの走査速度を求め、この走査速度に応じて励起ランプ電流を制御するランプ電流制御手段と、
を備えて上記目的を達成しようとするレーザ加工装置である。
【0016】
請求項4によれば、レーザ加工装置におけるQスイッチ制御手段は、モニタされた励起ランプ電流を積分する積分器と、
この積分器の電流積分値と所定の設定値とを比較するコンパレータと、
このコンパレータによる比較の結果、電流積分値が設定値に達したときにQスイッチトリガ信号を出力するマルチショットバイブレータと、
を有する。
【0018】
上記請求項1によれば、励起ランプの発光によりレーザ媒質を励起し、この励起エネルギーをQスイッチ素子の動作によりポンピングしかつトリガパルスとして出力する場合、励起ランプの励起ランプ電流をモニタし、このモニタされた励起ランプ電流の時間積分値を求め、この時間積分値が所定の設定値に達したときにQスイッチをスイッチング動作してトリガパルスとして出力する。これにより、レーザパルス列のピークパワー又はエネルギー値が均一化される。
【0019】
上記請求項2によれば、Qスイッチ素子のスイッチング動作は、モニタされた励起ランプ電流を積分器により積分し、この電流積分値と所定の設定値とをコンパレータにより比較し、この比較の結果、電流積分値が設定値に達したときにマルチショットバイブレータからQスイッチ素子トリガ信号を出力し、Qスイッチ素子をスイッチング動作する。
【0020】
上記請求項3によれば、励起ランプの発光によりレーザ媒質を励起し、この励起エネルギーをQスイッチ素子の動作によりポンピングしかつトリガパルスとして出力し、このトリガパルスのパルス列を被加工物に対して走査して照射するレーザ加工する場合、励起ランプの励起ランプ電流をモニタし、このモニタされた励起ランプ電流の時間積分値を求め、この時間積分値が所定の設定値に達したときにQスイッチ素子をスイッチング動作してトリガパルスを出力し、かつこのトリガパルスの被加工物に対する走査位置をモニタし、このモニタされた走査位置に基づいて被加工物上におけるトリガパルスの走査速度を求め、この走査速度に応じて励起ランプ電流を制御する。これにより、レーザパルス列のピークパワー又はエネルギー値を精度高く均一化して被加工物上に照射される、すなわち被加工物上に単位長さ当たり一定数のレーザパルスを照射できる。
【0021】
上記請求項4によれば、Qスイッチ素子のスイッチング動作は、モニタされた励起ランプ電流を積分器により積分し、この電流積分値と所定の設定値とをコンパレータにより比較し、この比較の結果、電流積分値が設定値に達したときにマルチショットバイブレータからQスイッチトリガ信号を出力し、Qスイッチ素子をスイッチング動作し、均一化したレーザパルス列のピークパワー又はエネルギー値のパルスレーザを被加工物上に照射する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は連続励起Qスイッチレーザ出力装置を適用したレーザ加工装置の構成図である。
【0024】
Nd:YAGレーザ装置1には、その共振器内に配置されたYAGの固体レーザ媒質に沿って励起ランプとしてのアークランプが配置され、かつ共振器内に音響光学Qスイッチ素子(以下、Qスイッチ素子と省略する)が配置されている。
【0025】
このNd:YAGレーザ装置1には、Nd:YAGレーザ用電源2が接続されている。このNd:YAGレーザ用電源2には、アークランプ用の駆動電源及びQスイッチ素子用の駆動電源が備えられている。
【0026】
ランプ電流モニタ3は、Nd:YAGレーザ用電源2からNd:YAGレーザ装置1のアークランプに供給されるアークランプ電流をモニタし、そのランプ電流モニタ信号をQスイッチ制御回路4に送る機能を有している。
【0027】
このQスイッチ制御回路4は、ランプ電流モニタ3から出力されたランプ電流モニタ信号を入力し、このモニタされた励起ランプ電流の時間積分値を求め、この時間積分値が所定の設定値に達したときにQスイッチトリガ信号をNd:YAGレーザ用電源2に送出し、Qスイッチレーザパルス列の均一化を行う機能を有している。
【0028】
このQスイッチ制御回路4の具体的な構成は、図2に示すように加算器41が設けられ、この加算器41にランプ電流モニタ信号が入力している。この加算器41は、レーザ発振のしきい値(オフセット)を加算して調整するもので、このオフセット調整はポテンショメータにより行われるようになっている。
【0029】
次に積分器42が加算器41の出力端子に接続されている。この積分器42は、加算器41から出力されたランプ電流モニタ信号を積分し、アークランプの電流積分値を求める機能を有している。この積分器42は、コンデンサ及び可変抵抗器により構成され、その時定数は可変抵抗器により調整される。
【0030】
コンパレータ43は、積分器42により求められるアークランプの電流積分値と設定値とを比較し、アークランプの電流積分値が設定値に達したときに、マルチショットバイブレータ44を介してQスイッチトリガ信号を出力する機能を有している。
【0031】
なお、このコンパレータ43の設定値は、ポテンショメータにより設定されるものとなっている。
又、このコンパレータ43からマルチショットバイブレータ44を介して出力されるQスイッチトリガ信号は、リセット信号として積分器42に送られている。
【0032】
なお、マルチショットバイブレータ44は、装置中の遅れ時間を補償するために接続されており、この遅れ時間の設定値は可変抵抗器により設定されるものとなっている。
【0033】
一方、レーザ光偏向装置5は、スキャンミラーを備え、Nd:YAGレーザ装置1から出力されるQスイッチパルス列のレーザ光をスキャンミラーによりスキャニングして被加工物に照射するとき、被加工物に対するレーザ光の走査位置をモニタ、すなわちスキャンミラーのX軸及びY軸の各位置信号をモニタ出力する機能を有している。
【0034】
同期装置6は、レーザ光偏向装置5によりモニタされたスキャンミラーのX軸及びY軸の各位置信号に基づいて被加工物上におけるレーザ光の走査速度を求め、この走査速度に応じて励起ランプ電流を制御するランプ電流制御手段としての機能を有している。
【0036】
すなわち、同期装置6は、Qスイッチ制御回路とレーザ光偏向装置5との同期をとるもので、Qスイッチレーザパルスのピークパワーを一定に保つために必要なアーク電流値とQスイッチレーザパルス繰り返し数との関係により求められる次式を現実したものとなっている。
【0037】
lamp=gain×fQ +offset …(1)
ここで、Ilampはアークランプ電流、gainは図3に示す特性曲線の傾き、fはQスイッチレーザパルス繰り返し数、offsetは図3に示す特性曲線のy切片で、Qスイッチパルス列のピークパワー又はエネルギーを一定に保つために必要な定数である。
【0038】
なお、図4に示すアーク電流値とQスイッチレーザパルス繰り返し数との関係は、3通りのレーザピークパワーの各特性曲線を示している。
この同期装置6の具体的な構成を図4に示す。
【0039】
各微分器61、62にそれぞれスキャナX軸位置信号、スキャナY軸位置信号が入力している。これら微分器61、62は、それぞれスキャナX軸位置信号、スキャナY軸位置信号を微分処理して各軸方向の速度を求める機能を有している。
【0040】
次に、各軸方向の速度から被加工物上のレーザ光の走査速度を求めるためにX及びY軸方向の速度成分の2乗和の平方根が計算される。
すなわち、各微分器61、62の各出力端子には、各絶対値器63、64を介してそれぞれ各2乗器65、66が接続され、これら2乗器65、66の出力端子に加算器67、平方根器68が接続されている。そして、この平方根器68の出力端子に加算器69が接続されている。なお、加算器69は、オフセットを調整を行ってアークランプ電流制御信号としてNd:YAGレーザ用電源2に送出する機能を有している。
【0041】
次に上記の如く構成された装置の作用について説明する。
Nd:YAGレーザ装置1のアークランプに対してNd:YAGレーザ用電源2の駆動電源からアークランプ電流が供給される。
【0042】
このアークランプ電流の供給によりアークランプは、発光し、YAGの固体レーザ媒質は励起される。このとき、Qスイッチ素子は、動作していないので、励起エネルギーはポンピングされる。
【0043】
一方、ランプ電流モニタ3は、このアークランプ電流をモニタし、そのランプ電流モニタ信号をQスイッチ制御回路4に送る。
このQスイッチ制御回路4は、アークランプ電流の時間積分値を求め、この時間積分値が所定の設定値に達したときにQスイッチトリガ信号をNd:YAGレーザ用電源2に送出する。
【0044】
すなわち、図2に示すように、加算器41は、ランプ電流モニタ信号にレーザ発振のしきい値を加算してオフセット調整を行い、次の積分器42は、加算器41からのランプ電流モニタ信号を積分し、アークランプの電流積分値を求める。
【0045】
コンパレータ43は、積分器42により求められるアークランプの電流積分値と設定値とを比較し、アークランプの電流積分値が設定値に達したときに、マルチショットバイブレータ44を介してQスイッチトリガ信号を出力する。
【0046】
このようにQスイッチトリガ信号が出力されると、Nd:YAGレーザ用電源2の駆動電源は、Nd:YAGレーザ装置1のQスイッチ素子に対して駆動電圧を印加する。
【0047】
このQスイッチ素子が動作すると、ポンピングされた励起エネルギーにより光共振が発生し、尖頭出力の高いトリガパルスのレーザ光が出力される。
これ以降、アークランプの電流積分値が設定値に達する毎に、Qスイッチ素子が動作し、尖頭出力の高いトリガパルスのレーザ光が、Qスイッチレーザパルス列として出力される。
【0048】
これらQスイッチレーザパルス列は、アークランプの電流積分値が設定値に達する毎にQスイッチ素子が動作することから、1レーザパルス当たりのピークパワー又はエネルギーが一定に均一化されたものとなる。
【0049】
これらQスイッチパルス列のレーザ光は、レーザ光偏向装置5のスキャンミラーにより走査されて被加工物上に照射される。
一方、このときレーザ光偏向装置5は、スキャンミラーのX軸及びY軸の各位置信号をモニタして同期装置6に送出する。
【0050】
この同期装置6は、スキャンミラーのX軸及びY軸の各位置信号に基づいて被加工物上におけるレーザ光の走査速度を求め、この走査速度に応じて励起ランプ電流を制御する。
【0051】
すなわち、図4に示すように同期装置6の各微分器61、62は、それぞれスキャナX軸位置信号、スキャナY軸位置信号を微分処理して各軸方向の速度を求める。
【0052】
次に各絶対値器63、64は、各軸方向の速度の絶対値を求め、続いて各2乗器65、66により各軸方向の速度の絶対値の2乗値が求められる。
次に加算器67は、これら2乗値の和を求め、続いて平方根器68は、2乗和の平方根を求めて加算器69に送る。
【0053】
この加算器69は、2乗和の平方根に対するオフセットを調整を行って、すなわち図4に示す特性曲線のy切片であるオフセット(offset)をポテンショメータにより調整し、このオフセットをQスイッチレーザパルス列のピークパワー又はエネルギーを一定に保つ値に設定する。すなわち、被加工物上に単位長さ当たり一定数のレーザパルスを照射するように設定する。
【0054】
かくして、加算器69からは、オフセット調整されたアークランプ電流制御信号が、Nd:YAGレーザ用電源2に送出される。
このNd:YAGレーザ用電源2の駆動電源は、アークランプ電流制御信号によりアークランプに供給するアークランプ電流量を制御する。
【0055】
例えば、被加工物の角部や鋭角形状の先端では、レーザ光の走査速度が著しく遅くなるので、Qスイッチ繰り返し周波数を高くして1レーザパルス当たりの特性、すなわちエネルギーやピークパワーを低下する。これにより、被加工物に対する入熱が減少し、鋭角度が失われたり、溶け落ちたりすることがなくなる。
【0056】
以上のようにQスイッチ制御回路4を用いてQスイッチレーザパルス列の均一化を行った例を図5に示す。同図(a)(b)はスキャンミラーを正弦波上に変化させ、アークランプ電流を制御したときのレーザパルス波形を示している。なお、これら図は、1秒間開放で数千パルス重ね取りした写真をもとにした場合で、同図(a) はQスイッチ周波数が6kHz一定の場合、同図(b) はQスイッチパルス列均一化を行ったものである。
【0057】
ピークパワーのばらつきは、その最大値に対して同図(a) では59%、同図(b) では15%である。この事から、Qスイッチレーザパルス列の均一化を行うことによりQスイッチレーザパルス列が均一化されていることがわかる。
【0058】
又、同図(c) はQスイッチ繰り返し周波数を6kHz一定とし、かつアークランプ電流を一定とした場合のQスイッチレーザパルス波形を重ね撮りしたものである。このピークパワーのばらつきは、12%である。
【0059】
図5(a)(b)によりQスイッチレーザパルス列の均一化のためのQスイッチ制御回路4を用いることにより、アークランプ電流をスキャンミラーと対応させ制御した場合でも、Qスイッチレーザパルス列のピークパワーを、同図(c) に示すアークランプ電流一定、Qスイッチ周波数一定のときと同程度に平坦化できることがわかる。
【0060】
このように上記一実施の形態においては、アークランプのアークランプ電流をモニタし、このモニタされたアークランプ電流の時間積分値を求め、この時間積分値が所定の設定値に達したときにQスイッチ素子をスイッチング動作してトリガパルスとして出力するようにしたので、Qスイッチレーザパルス列のピークパワー又はエネルギー値を均一化できる、すなわち1レーサパルス当たりのピークパワー又はエネルギーを一定に均一化できる。
【0061】
又、アークランプ電流の時間積分値が所定の設定値に達したときにQスイッチ素子をスイッチング動作し、かつレーザ光の被加工物に対する走査位置をモニタし、このモニタされた走査位置に基づいて被加工物上におけるレーザ光の走査速度を求め、この走査速度に応じてアークランプ電流を制御するようにしたので、Qスイッチレーザパルス列のピークパワー又はエネルギー値を精度高く均一化し、被加工物上に単位長さ当たり一定数のレーザパルスを照射できる。
【0062】
例えば、レーザ光の走査速度が著しく遅くなる被加工物の角部や鋭角形状の先端では、Qスイッチ繰り返し周波数を高くして1レーザパルス当たりのエネルギーやピークパワーを低下し、被加工物に対する入熱を減少して鋭角度を失うことなく、溶け落ちたりすることがなくなる。
【0063】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、Qスイッチレーザパルス列のピークパワー又はエネルギー値を精度高く均一化できる連続励起Qスイッチレーザ出力装置を提供できる。
【0064】
又、本発明によれば、Qスイッチレーザパルス列のピークパワー又はエネルギー値を精度高く均一化して被加工物上に照射できるレーザ加工装置を提供できる。
【0065】
又、本発明によれば、Qスイッチレーザパルス列のピークパワー又はエネルギー値を精度高く均一化し、被加工物上に単位長さ当たり一定数のレーザパルスを照射できるレーザ加工装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる連続励起Qスイッチレーザ出力装置を適用したレーザ加工装置の一実施の形態を示す構成図。
【図2】Qスイッチ制御回路の具体的な構成図。
【図3】Qスイッチ繰り返し周波数とアークランプ電流との関係図。
【図4】同期装置の具体的な構成図。
【図5】レーザパルス列の均一化を行った例を示す図。
【符号の説明】
1…Nd:YAGレーザ装置、
2…Nd:YAGレーザ用電源、
3…ランプ電流モニタ、
4…Qスイッチ制御回路、
5…レーザ光偏向装置、
6…同期装置。

Claims (4)

  1. 励起ランプの発光によりレーザ媒質を励起し、この励起エネルギーをQスイッチ素子の動作によりポンピングしかつトリガパルスとして出力する連続励起Qスイッチレーザ出力装置において、前記励起ランプの励起ランプ電流をモニタするランプ電流モニタ手段と、このランプ電流モニタ手段によりモニタされた励起ランプ電流の時間積分値を求め、この時間積分値が所定の設定値に達したときに前記Qスイッチ素子をスイッチング動作させるQスイッチ制御手段と、を具備したことを特徴とする連続励起Qスイッチレーザ出力装置。
  2. Qスイッチ制御手段は、モニタされた励起ランプ電流を積分する積分器と、この積分器の電流積分値と所定の設定値とを比較するコンパレータと、このコンパレータによる比較の結果、前記電流積分値が前記設定値に達したときにQスイッチトリガ信号を出力するマルチショットバイブレータと、を有することを特徴とする請求項1記載の連続励起Qスイッチレーザ出力装置。
  3. 励起ランプの発光によりレーザ媒質を励起し、この励起エネルギーをQスイッチ素子の動作によりポンピングしかつトリガパルスとして出力し、このトリガパルスのパルス列を被加工物に対して走査して照射するレーザ加工装置において、前記励起ランプの励起ランプ電流をモニタするランプ電流モニタ手段と、このランプ電流モニタ手段によりモニタされた励起ランプ電流の時間積分値を求め、この時間積分値が所定の設定値に達したときに前記Qスイッチ素子をスイッチング動作させるQスイッチ制御手段と、前記被加工物に対する前記トリガパルスの走査位置をモニタする走査モニタ手段と、この走査手段によりモニタされた走査位置に基づいて前記被加工物上における前記トリガパルスの走査速度を求め、この走査速度に応じて前記励起ランプ電流を制御するランプ電流制御手段と、を具備したことを特徴とするレーザ加工装置。
  4. Qスイッチ制御手段は、モニタされた励起ランプ電流を積分する積分器と、この積分器の電流積分値と所定の設定値とを比較するコンパレータと、このコンパレータによる比較の結果、前記電流積分値が前記設定値に達したときにQスイッチトリガ信号を出力するマルチショットバイブレータと、を有することを特徴とする請求項3記載のレーザ加工装置。
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