JP3784515B2 - プレス成形用金型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレス成形もしくは射出プレス成形により樹脂の成形を行う際に使用するプレス成形用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、樹脂を成形するためのプレス金型もしくは射出プレス金型(以下、「プレス成形用金型」という。)は、成形時に樹脂が成形品の周りに流れ出るのを防止するための堰止め構造体を具備している。これは、万一樹脂が成形品の周りに流れ出て金型の分割面(パーティング面)に溢れると、この溢れ出た樹脂面にプレス力が掛かることとなって、成形品に十分な圧力が伝わらなくなるからである。
【0003】
この堰止め構造体の従来構造としては、図4(a)〜(c)に示されているものが知られている。図4(a)に示されるプレス成形用金型では、第1の金型(例えば固定型)51の内面に額縁状の突起で構成される堰止め構造体52が一体に設けられるとともに、この第1の金型51に対向する第2の金型(例えば可動型)53の内面に前記堰止め構造体52が嵌合する溝54が設けられた「いんろうスライド機構」が採用されている。この構造のプレス成形用金型の場合、堰止め構造体52の内側側面がいんろうスライド部52aとなる。なお、符号55,56にて示されるのは、成形時に樹脂と貼り合わせ成形するために予め金型内に嵌め込まれる貼り合わせ成形用被着体である(図4(b)(c)についても同様)。
【0004】
次に、図4(b)(c)は、簡易式堰止め機構として耐熱性ゴムをパーティングラインに装着した「耐熱ゴム製堰止め機構」の例である。すなわち、図4(b)に示されるプレス成形用金型では、第1の金型61および第2の金型62の互いに対向する内面に溝63,64が形成され、各溝63,64にそれぞれ耐熱ゴム製(例えばフッ素ゴム製)堰止め構造体65,66が嵌め込まれた構造が採用されている。また、図4(c)に示されるプレス成形用金型は、第1の金型71側に被着体55を嵌め込むための凹所73が形成されるとともに、第2の金型72側に堰止め構造体74を嵌め込むための溝75が形成されてなる構造とされている。
【0005】
また、他の従来例として、図5(a)(b)に示されるように、堰止め構造体をプレス動作に従って伸縮式にしたものもある。これらの堰止め構造体については、本出願人の提案になる特願平8−347329号に示されているが、図5(a)に示されるものでは、堰止め構造体81がバネなどの弾性体82により推力を付与され、図5(b)に示されるものでは、堰止め構造体91が油圧シリンダ92により推力を付与されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記各従来例のものはいずれも、各成形品毎に専用の金型が必要であり、成形品のサイズが変わったり、形状が変わる毎に堰止め構造体を備える別の金型を製作しなければならず、金型のコストも上がることから、多品種少量生産には不向きであるという問題点がある。特に、前述の耐熱ゴム製堰止め機構の場合には耐久性に難点があり、堰止め構造体の硬度をプレス動作を邪魔しない程度の硬度に落とした場合には、樹脂の堰止め効果が失われて用をなさなくなってしまう。また、このようなゴム弾性体を用いたものでは、圧縮時にそのゴムの変形の予測が難しく、成形品側へゴムがはみ出すこともあって不安定であるという問題点もある。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、成形中に樹脂の漏れを防止するための堰止め構造体を簡易に形成することができ、多品種少量生産でも金型のコストをかけずに種々のサイズ,形状の成形品に対応することのできるプレス成形用金型を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前記目的を達成するために、本発明によるプレス成形用金型は、
プレス成形もしくは射出プレス成形により樹脂の成形を行う際に使用するプレス成形用金型において、
平盤状の金型本体上に、樹脂の流れを規制する堰止め構造体を装着してなり、この堰止め構造体が、プレス動作の際に第1の金型側の堰止め部材と第2の金型側の堰止め部材とが摺り合わされるいんろう構造とされていることを特徴とするものである。
【0009】
本発明において、各堰止め構造体は、成形品の大きさもしくは形状の変更に応じて付け替え可能とされ得る。
【0010】
本発明によれば、平盤状の金型本体に対して、堰止め構造体が後付けで装着されているので、大型の金型を一面製作すれば汎用的に種々のサイズ,形状の成形品に対応することができ、多品種少量生産でも、成形品毎に高価な金型を一面ずつ製作する必要がなく、金型のコストをかけずに生産することが可能である。また、多品種少量生産における段取り替えが容易で、金型を成形機に載せたまま成形品を変更することができる。こうして、金型製作にかかる費用を大幅に低減することが可能となる。
【0011】
前記第1の金型側の堰止め部材と第2の金型側の堰止め部材との摺り合わせ範囲は、プレス成形ストロークよりも広く設定されるのが良い。こうすることで、プレス動作時にそのプレス動作を阻害せずに、確実に樹脂を堰止めするための堰止め構造体の形状,深さを確保することができる。なお、堰止め構造体の一部に樹脂注入口の機能を持たせることもできる。
【0012】
また、前記第1の金型もしくは第2の金型の少なくとも一方に成形品形状に合わせたインサート金型もしくは板状のインサート部材を装着するようにできる。ここで、このインサート金型もしくはインサート部材は成形品に応じて交換可能であるのが良い。また、このインサート金型もしくはインサート部材は、樹脂導入時に前記堰止め構造体と嵌合するのに十分な厚さに設定されるのが良い。これによって、プレス動作時にそのプレス動作を阻害せずに、確実に樹脂を堰止めするための堰止め構造体の形状,深さを確保することができる。
【0013】
さらに、前記第1の金型もしくは第2の金型の少なくとも一方に装着される貼り合わせ成形用の被着体の少なくとも一部によって前記堰止め構造体が形成されるようにすることもできる。これによって、より金型コストの低減を図ることができる。この場合、前記貼り合わせ成形用の被着体と、その台座としてのインサート金型もしくはインサート部材との合計厚さが、樹脂導入時に前記堰止め構造体と嵌合するのに十分な厚さに設定されるのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明によるプレス成形用金型の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
(第1実施例)
図1には、本発明の第1実施例に係るプレス成形用金型の断面図が示されている。
【0016】
本実施例のプレス成形用金型は、プレス成形もしくは射出プレス成形により樹脂の成形を行う際に使用されるものである。このプレス成形用金型においては、第1の金型(固定型)1および第2の金型(可動型)2がいずれも平盤状の形状とされている。第2の金型2の内面には、成形品の形状に合わせて額縁状の堰止めブロック(堰止め構造体)3が取付けボルト4によって後付けで装着されている。一方、この第2の金型2に対向する第1の金型1の内面には、前記堰止めブロック3の外周面を案内するための額縁状のガイドブロック5が取付けボルト6によって装着されるとともに、前記堰止めブロック3の内周面に嵌合するように成形品形状に合わせた形状のインサート金型(もしくはインサート部材)7が取付けボルト8によって装着されている。なお、第2の金型2の内面およびインサート金型7の内面には、成形時に樹脂と貼り合わせ成形するための貼り合わせ成形用被着体9,10がそれぞれ嵌め込まれており、インサート金型7は貼り合わせ成形用被着体10の台座の役目をしている。
【0017】
前記インサート金型7は、樹脂導入時点でそのインサート金型7が堰止めブロック3と嵌合するのに十分な厚さになるように、成形品の厚みおよび堰止めブロック3のスライド代等を考慮してその厚みが設定されている。また、前記ガイドブロック5は、溶融樹脂のプレス成形時に堰止めブロック3が樹脂の流動圧を受けた際にその堰止めブロック3の変形,倒れを阻止する役目をする。
【0018】
このように堰止めブロック3,ガイドブロック5およびインサート金型7が平盤状の金型1,2の内面にそれぞれ取付けボルト4,6,8により後付けで装着されているので、成形品のサイズ,形状が変わったとしても、これら堰止めブロック3等を取り外して、サイズ,形状の異なる他の堰止めブロック等を装着するだけで、金型1,2を共用することができる。したがって、多品種少量生産でも、成形品毎に高価な金型を一面ずつ製作する必要がなく、金型製作にかかる費用を大幅に低減することができる。また、多品種少量生産における段取り替えが容易で、金型を成形機に載せたまま成形品の変更を容易に行うことができる。
【0019】
本実施例においては、可動型側に堰止めブロック3を、固定型側にインサート金型7およびガイドブロック5をそれぞれ装着したものを説明したが、これら堰止めブロック3;インサート金型7,ガイドブロック5の装着位置は、固定型側と可動型側とを逆にしても良い。
【0020】
(第2実施例)
図2には、本発明の第2実施例に係るプレス成形用金型の断面図が示されている。
【0021】
本実施例においては、第2の金型2側にも、貼り合わせ被着体の台座としてのインサート金型11を取付けボルト12にて装着するようにされている。これ以外の点については、第1実施例と基本的に異なるところがない。したがって、第1実施例と共通する部分には図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略することとする。本実施例のような構成によっても、第1実施例と同様の作用・効果を奏するものである。
【0022】
(第3実施例)
図3には、本発明の第3実施例に係るプレス成形用金型の断面図が示されている。なお、本実施例においても、第1,第2実施例と共通する部分には同一符号が付されている。
【0023】
本実施例は、第2実施例と同様の両面インサート型のものにおいて、第1の金型1側に嵌め込まれる貼り合わせ成形用被着体13の厚みが厚い場合に、取付けボルト8’にて装着されるインサート金型7’として厚みの薄いものを採用した例である。この実施例の場合、貼り合わせ成形用被着体13の側面の一部が堰止めいんろう構造の一部を形成することになる。したがって、本実施例においては、先の実施例の効果に加えて、より金型コストの低減が図れるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1実施例に係るプレス成形用金型の断面図である。
【図2】図2は、第2実施例に係るプレス成形用金型の断面図である。
【図3】図3は、第3実施例に係るプレス成形用金型の断面図である。
【図4】図4は、従来の堰止め構造体を示す図である。
【図5】図5は、従来の堰止め構造体の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 第1の金型(金型本体)
2 第2の金型(金型本体)
3 堰止めブロック(堰止め構造体)
4,6,8,8’,12 取付けボルト
5 ガイドブロック
7,7’,11 インサート金型(もしくはインサート部材)
9,10,13 貼り合わせ成形用被着体
Claims (8)
- プレス成形もしくは射出プレス成形により樹脂の成形を行う際に使用するプレス成形用金型において、
平盤状の金型本体上に、樹脂の流れを規制する堰止め構造体を装着してなり、この堰止め構造体が、プレス動作の際に第1の金型側の堰止め部材と第2の金型側の堰止め部材とが摺り合わされるいんろう構造とされていることを特徴とするプレス成形用金型。 - 各堰止め構造体は、成形品の大きさもしくは形状の変更に応じて付け替え可能とされる請求項1に記載のプレス成形用金型。
- 前記第1の金型側の堰止め部材と第2の金型側の堰止め部材との摺り合わせ範囲は、プレス成形ストロークよりも広く設定されている請求項1または2に記載のプレス成形用金型。
- 前記第1の金型もしくは第2の金型の少なくとも一方に成形品形状に合わせたインサート金型もしくは板状のインサート部材が装着される請求項1〜3のうちのいずれかに記載のプレス成形用金型。
- 前記インサート金型もしくはインサート部材は成形品に応じて交換可能とされている請求項4に記載のプレス成形用金型。
- 前記インサート金型もしくはインサート部材は、樹脂導入時に前記堰止め構造体と嵌合するのに十分な厚さに設定されている請求項4または5に記載のプレス成形用金型。
- 前記第1の金型もしくは第2の金型の少なくとも一方に装着される貼り合わせ成形用の被着体の少なくとも一部によって前記堰止め構造体が形成される請求項1〜6のうちのいずれかに記載のプレス成形用金型。
- 前記貼り合わせ成形用の被着体と、その台座としてのインサート金型もしくはインサート部材との合計厚さが、樹脂導入時に前記堰止め構造体と嵌合するのに十分な厚さに設定されている請求項7に記載のプレス成形用金型。
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