JP3783833B2 - ワーク成形装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワークに対して半径方向外側から把握して外力を与え、その外力によりワークの一部を塑性変形させて、所望の形状とするワーク成形装置に関し、特に、モーター用コアのコアアーム先端のコア羽根を成形することに用いて好適な装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記の塑性変形に係るモーター用コアの製造に関しては、既に本願出願人の一方により出願されている(特願平11−99520号)。これは、図8に示すように、塑性変形によりモーター用コア80のコアアーム81先端のコア羽根82の外形を円弧に成形する場合、コア羽根82が殆ど円弧となっていない素材ワークに対して、半径方向外側から型部材16(把握体)で把握して型部材16を一定の半径方向位置(閉じ位置)に止めて外力を与え、コア羽根82の外周面を所定の半径の円弧となるように塑性変形させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような塑性変形による加工の場合は、把握体による外力を取り除くと、ワークの弾性によりわずかばかり塑性変形が元に戻るので、前記外力を取り除いた後の、このような弾性による変形もどりを考慮して、最終的に所望の形状となるようにしなければならない。このような変形もどりは極めて微妙で、かつ、実際にワークを塑性変形させてみないと判りずらい量なので、コア羽根を塑性変形させるときの把握体の半径方向位置(要するに、どこまでコア羽根を塑性変形させるのか)を微妙に調整できるようにすることが必須である。この発明の第1の課題は、塑性変形させる部材に対して、半径方向外側から外力を与える時の把握体の半径方向位置を容易に調整可能とすることにある。
【0004】
次に、塑性変形加工後のワークを取り出して次のワークを供給するときには、把握体による把握を解除し、再度把握しなければならないが、この発明では、上記課題に加えて把握体の半径方向における開き位置を調整可能として、変形加工後のワークを開放し、次の未加工ワークを供給するのに必要、最小限の開き位置を適正に設定して、把握体の開閉に要する時間短縮を図ることを第2の課題としている。ワークを開放する開き位置を調整するものとして、特開平4−129607号のものがあるが、この従来技術には、本願の上記第1の課題に対する解決手段の開示はない。また、本願では、これらの閉じ位置、開き位置の調整作業時に把握体がじゃまにならないようにすることを別の課題とする。
さらに本願では、加工ワークをモーター用コアに特定したとき、コア羽根に対する把握体の円周方向位置を可変として、コア羽根の円周方向の変形を微細に調整可能とすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題解決のため、本願では、本体内の駆動体を軸線方向に移動させることにより、本体に半径方向移動可能に備えた複数の把握体を開閉させ、その把握体によりワークを半径方向外側から把握して塑性変形させ、所望の形状とするワーク成形装置であって、本体内に、駆動体の軸線方向一方側に把握体の閉じ位置を定める閉じ側ストッパを軸線方向位置調整可能に配置し、閉じ側ストッパに対応して設けた閉じ側ストッパ操作部材を回転させて前記閉じ側ストッパの軸線方向位置を調整するように構成したことを特徴とする(請求項1)。これによれば、閉じ側ストッパを位置調整することで把握体の閉じ位置を変更できる。
【0006】
また、本願では駆動体と軸線方向から当接して前記把握体の開き位置を定める開き側ストッパを、本体内の駆動体の軸線方向他方側に軸線方向位置調整可能に設け、開き側ストッパに対応して設けた開き側ストッパ操作部材を回転させて前記開き側ストッパの軸線方向位置を調整するように構成したことを特徴とする(請求項2)。これによれば、閉じ側ストッパを位置調整することで把握体の開き位置を調整できる。
閉じ側ストッパと開き側ストッパを位置調整する閉じ側ストッパ操作部材と開き側ストッパ操作部材に夫々操作部分を備え、各操作部分は、本体背面側から操作可能となっている(請求項3)。これによれば、把握体が邪魔にならず調整作業が容易である。
【0007】
具体的な構造として、駆動体は、本体内に軸線方向往復移動可能に設けたピストンと、把握体と対応して設けられ、前記ピストンと一体で把握体のくさび溝と係合するウエッジ棒とを備え、ピストンの前進で把握体が閉じるように構成されており、そのピストンの軸線方向前側に閉じ側ストッパを配置し、また、ピストンの軸線方向後側に開き側ストッパを設け、各ストッパに対応して設けた閉じ側ストッパ操作部材と開き側ストッパ操作部材とを回転させて前記各ストッパの軸線方向位置を個別に調整するように構成して成る(請求項4)。
【0008】
一層具体的にはリング状の閉じ側ストッパ外周のおねじ部を本体のめねじ部に螺合し、ピストンには、閉じ側ストッパ操作部材を回転自在かつ軸線方向に移動不能に取付けてピストンの軸線方向前後に軸部を突出させ、その閉じ側ストッパ操作部材の前側軸部と閉じ側ストッパの中心孔とを軸線方向移動自在かつ回転方向には一体回転するように係合させ、閉じ側ストッパ操作部材の後側軸部にリング状の開き側ストッパ操作部材を相対回転かつ軸線方向相対移動自在に嵌装し、その開き側ストッパ操作部材外周のおねじ部を、本体後部に軸線方向に移動自在に案内されたリング状の開き側ストッパに設けためねじ孔と螺合させ、閉じ側、開き側ストッパ操作部材の後端部に、夫々操作部分を形成した(請求項5)。操作部分は閉じ側、開き側ストッパ操作部材の後端面に形成した工具係脱用の溝である(請求項6)。
【0009】
ワークは放射状に複数のコアアームを備えたモーター用コアであり、コアアーム先端のコア羽根の外形を塑性変形させる(請求項7)。この場合、把握体は、把握体本体とその半径方向内側端の型部材とから成り、該型部材は、コアのコア羽根外形を略円弧に成形するための弧状把握面を備えると共に、把握体本体に対する円周方向位置を調整可能に取付けてあると好ましい(請求項8)。これによれば、型部材が円周方向に位置調整でき、コア羽根に対する円周方向の変形加工を微妙に調整できる。
【0010】
把握体本体には半径方向外側部分に本体軸線と平行な回転軸線回りに第1の相対回転軸部材を回転可能に嵌め込み、また、把握体本体の半径方向内側端には円弧案内面を形成し、その円弧案内面に型部材を案内させ、型部材には前記第1の相対回転軸部材と平行に第2の相対回転軸部材を本体軸線と平行な回転軸線回りに回転可能に備え、締め付けボルトを、第1の相対回転軸部材から把握体本体を貫通してその先端を第2の相対回転軸部材に螺合して型部材を把握体本体に一体固着して成る(請求項9)。これによれば、型部材を円周方向に位置調整して締め付けボルトで締め付けるとき、締め付けボルトの軸線は傾斜するが、その傾斜に伴って第1、第2の相対回転軸部材が夫々自体の軸線回りに相対回動し、傾斜しない場合と同じ位置関係を保つので、締め付けボルトの頭部下面が第1の相対回転軸部材に形成した座ぐり孔底面に対して傾斜しないため片当たりせず、堅固に締結できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本体1は、前部ボディ2と前部ボディ2の段付き中心孔3の後部開口を塞ぐ後部ボディ4とを一体結合して成り、段付き中心孔3の太径部がシリンダ孔5となっている。シリンダ孔5には、ピストン6が軸線方向に往復移動可能に嵌装されている。ピストン6には円周方向に等角度間隔で5本のウエッジ棒7の後端部が取付けカラー8を介してボルト9で一体に固着されて、ピストン6と共に駆動体10を構成している。各ウエッジ棒7の長手中間部は、本体1に各ウエッジ棒7と対応して同軸に設けてあるガイドブッシュ11に軸線方向移動自在に案内されている。各ウエッジ棒7の先端は断面T字型に成形され、周知のくさび面12が形成されている。前部ボディ2の前側部分には、各ウエッジ棒7と対応する位置に、円周方向に等間隔で放射方向(半径方向)に形成された把握体案内溝13に把握体14が半径方向に往復移動自在に案内されている。把握体14は、把握体本体15と型部材16とを備えて成り、把握体本体15の背部に形成されているT型のくさび溝17に前記くさび面12が噛み合っている。くさび面12とくさび溝17とは、本体1の中心軸線CLに沿って後方に向かうにつれてくだり勾配となっているため、ウエッジ棒7が前進すると(図1で右方へ移動すると)、把握体14が半径方向内方へ移動し(つまり閉じる)、ウエッジ棒7が後退すると、把握体14が半径方向外方へ移動(つまり開く)するようになっている。このような構成は、従来では、旋盤の回転主軸先端に取付けて、ワークを把握するチャック装置では周知である。
【0012】
ピストン6の中心を貫通して、中空筒状の閉じ側ストッパ操作部材20が設けてあり、その前側、後側軸部21,22がピストン6の前後に突出している。閉じ側ストッパ操作部材20は、前側軸部21にねじリング23が螺合されて、ピストン6と軸線方向に一体的で、ピストン6に対して回動可能に取付けてある。前記段付き孔3の小径孔内面にめねじ部24が形成され、そのめねじ部24にリング状の閉じ側ストッパ25外周のおねじ部26が螺合されている。閉じ側ストッパ25の中心孔27には、前後軸線方向のキー溝28が形成され、そのキー溝28に、前記閉じ側ストッパ操作部材20の前部軸部21に一体固着したキー29が軸線方向に摺動可能に嵌め込まれていて、閉じ側ストッパ操作部材20と閉じ側ストッパ25とを回転方向には一体にし、かつ、軸線方向には移動自在としている。このような係合は、スプラインとスプライン軸の関係でも実現できる。
【0013】
後部ボディ4の後端面には、段付き中心孔31を有する取付けリング30が固着されている。段付き中心孔31において、後部ボディ4に向く側の収容孔32には押えリング33が固着され、押えリング33と取付けリング30の間には、開き側ストッパ操作部材35のフランジ部34が挟まれており、開き側ストッパ操作部材35が軸線方向に移動不能で回動自在に設けてある。開き側ストッパ操作部材35は前方に延び、その中心孔36と、前記閉じ側ストッパ操作部材20の後側軸部22とが、互いに相対回動自在かつ軸線方向に相対摺動自在に嵌め込まれている。開き側ストッパ操作部材35の外周にはおねじ部37が形成され、そのおねじ部37は、リング状の開き側ストッパ38の中心に形成されためねじ孔39と螺合されている。後部ボディ4の中心孔に形成されたキー溝40に、開き側ストッパ38外周に一体に設けたすべりキー41が軸線方向摺動可能に嵌め込まれ、こうして開き側ストッパ38は後部ボディ4の中心孔に対して軸線方向に移動可能で、回転不能となっている。
【0014】
開き側、及び閉じ側ストッパ操作部材35,20の各後端面には、図1,4に示すように、円周上に各一対の工具嵌め込み用の溝46,45が形成してある。取付けリング30の段付き中心孔31に、開き側ストッパ調整部材用の調整工具47を通し、調整工具47の先端に設けた一対の係合片47aを開き側ストッパ操作部材35の前記工具嵌め込み用の溝46に係合させ、調整工具47を回転させると、おねじ部37とめねじ部39との螺合により開き側ストッパ38が軸線方向に前後し、駆動体10に向く側のストッパ面38aの軸線方向位置が調整される。同様に、取付けリング30の段付き中心孔31を介して閉じ側ストッパ調整部材用の調整工具48を通し、調整工具48の先端に設けた係合片48aを閉じ側ストッパ操作部材20の前記工具嵌め込み用の溝45に係合させ、調整工具48を回転させると、その回転が前側軸部21のキー29を介して閉じ側ストッパ25に伝えられ、閉じ側ストッパ25が回転されることで、おねじ部26とめねじ部24の螺合により、閉じ側ストッパ25が軸線方向に前後動し、閉じ側ストッパ25の駆動体10側を向くストッパ面25aの軸線方向位置が調整される。このように、装置本体1の背面側から、閉じ側ストッパ25、開き側ストッパ38の軸線方向位置を調整するようにしたことで、把握体14が配置されている前面側から調整するようにした場合と比較して、把握体14がじゃまにならず、調整作業が容易である。閉じ側ストッパ調整部材20及び開き側ストッパ調整部材35の回転調整後の回転位置を保持する為に、ばねで係止球をフランジ部34(20A)の端面に圧接、あるいは、円周方向に細かな角度で端面に形成されたラッチ(係止孔)に嵌まり込む回り止め機構55が、閉じ側ストッパ調整部材20及び開き側ストッパ調整部材35の各フランジ部34(20A)に対応して設けてある。
【0015】
ピストン6には動作検出ロッド50が一体に取付けてある。動作検出ロッド50は後部ボディ4、取付けリング30を貫通して、装置後方へ突出し、後端にドッグ51が設けてある。ドッグ51を検出するための近接スイッチ52が一対設けてあり、一対の流体給排ポート53,54から、対応する流体通路53a,54aを介してピストン6の前後のシリンダ室S1、S2へ流体を供給することでピストン6の前進端、及び後退端位置(把握体14の閉じ位置と開き位置に対応する)が検出されるようになっている。
【0016】
次に、前記把握体14について詳細に説明する。図5に示すように、前記型部材16は、前述のように前部ボディ2の半径方向の案内溝13に半径方向移動自在に案内され、前記したようにくさび溝17を有する把握体本体15の半径方向内側端に設けられている。把握体本体15の半径方向内端面は、装置の前後方向軸線CLを中心とした所定の円弧案内面60に形成されている。円弧案内面60には、軸線方向の一部に凹状の円弧溝61が形成されている。把握体本体15の半径方向外寄り部分には、第1の相対回転軸部材62が、本体1の軸線CLと平行な軸線CL1回りに回動自在に設けてある。この第1の相対回転軸部材62には、締め付けボルト63の頭部64の下面65が圧接する座ぐり孔66が形成されている。座ぐり孔66と連続して、半径方向外方に開口するボルト挿入孔67が把握体本体15に設けてある。また、座ぐり孔66と連続して半径方向内方に向かってボルト挿通孔68が形成されている。このボルト挿通孔68の直径は、型部材16を円周方向に位置調整したときにボルト63が傾斜することを許容する直径に形成してある(図7)。
【0017】
型部材16は、本体1の軸線方向長さを前記把握体本体15と同じくし、扇形状を成しており、外周面(半径方向外側面)は、前記円弧案内面60に案内される円弧面69に形成され、軸線方向一部に前記凹状の円弧溝61に嵌まり込んで、軸線方向位置を規制する円弧状凸部70が形成されている。型部材16には、前記第1の相対回転軸部材62と平行な第2の相対回転軸部材71が自体の軸線CL2回りに回動自在に嵌め込まれている。第2の相対回転軸部材71には、めねじ部72が形成され、前記締め付けボルト63の先端が螺合されることで、型部材16の円弧面69を円弧案内面60に圧接して、型部材16を把握体本体15に一体としている。
【0018】
型部材16のワーク把握面75は、小型モーター用のコア80において円周方向に等角度間隔で放射状に設けてある5つのコアアーム81先端のコア羽根82を、半径方向外方から挟んで塑性変形させ、図8の(a)の状態から図8の(c)の形状(所望の円弧形状)とする弧状把握面に形成され、その円弧半径は、必要とするコア羽根82の円弧半径より少しばかり小さくしてある(図6)。塑性変形加工前のワークとしてのモーター用コア80は、鋼板を図8(a)の形状に打ち抜いたものを多数積層して、中心に回転軸83を圧入したものである。
【0019】
次に作用を説明する。所望のコア羽根82の円弧形状を得る目的で、閉じ側ストッパ操作部材20を回転させ、閉じ側ストッパ25を或る軸線方向位置に位置させる。また、把握体14の開き状態が、加工前のモーター用コア80が5つの型部材16の間の加工空間に入り込める必要最小限となる開き状態となるように、開き側ストッパ操作部材35を回転させ、開き側ストッパ38の軸線方向位置を調整する。開き側ストッパ38のストッパ面38aにピストン6の後端面が当接しているピストン後退端の状態で、把握体14は開き位置P3にある(図8(a))。その状態で変形前のモーター用コア80を、適宜のワークフィーダにより5つの型部材16の間の加工空間に供給する。次いで、ピストン6を前進させると把握体14は半径方向内方に向けて閉じ、ねじリング23の前端面が閉じ側ストッパ25のストッパ面25aに当接して、閉じ位置P1で停止する(図1の状態及び図8(b))。閉じ位置P1で停止したときの、コア羽根82外周の塑性変形の状態を図6(a)とする。
【0020】
次いで、ピストン6を前記と反対方向に移動させて、把握体14を開き位置P3へ開く(図8(c))。開き位置P3は、加工前のモーター用コア80が5つの型部材16の間の加工空間に入り込める必要最小限となる開き状態に設定されているので、その閉じ位置から開き位置への動作、及びその反対の動作に要する時間を短くでき、短時間で次の加工前ワークを型部材16の間に供給し、把握できる。把握体14を開くと、塑性変形されたコア羽根82が自体の弾性により戻ることがある。その戻り量が、塑性変形の加工公差内であればよいが、そうでない場合には、閉じ側ストッパ操作部材20を回転して、閉じ側ストッパ25の位置を軸方向に前進させ、駆動体10(ピストン6)の前進端位置を前方へずらし、型部材16の閉じ位置を、先ほどの閉じ位置P1よりも半径方向内側となる新たな閉じ位置P2に位置するようにする(図6(b))。このような調整を繰り返すことにより、塑性変形後の弾性復元で変形が戻っても、その戻った状態(例えば図6(b)の二点鎖線状態Q)で所望の円弧形状とすることが容易にできる。また、塑性変形をさせた結果、大きく変形していた場合には、前記と逆の調整、つまり、閉じ側ストッパ25を軸線方向に後退させ、そのストッパ面25a位置を後退させるように位置調整する。
【0021】
また、コア羽根82を塑性変形させる場合、その円周方向の変形の調整を必要とする場合がある。この場合、締め付けボルト63を弛め、型部材16を円弧案内面60に沿って円周方向に移動させ、その後、締め付けボルト63を締め付ける。締め付けボルト63は、先端が、型部材16に嵌め込まれた第2の相対回転軸部材71に螺合して入るので、型部材16を円弧案内面60に沿って円周方向に移動させると、第2の相対回転軸部材71が型部材16に対して自体の軸線CL2回りに相対回動し、一方、締め付けボルト63の頭部64は、第1の相対回転軸部材62の座ぐり孔66内に嵌め込まれているので第1の相対回転軸部材62も自体の軸線回りに相対回動し、締め付けボルト63は全体として、第1の相対回転軸部材62の軸線CL1を中心に僅かに揺動して斜めになる(図7)。型部材16を円周方向に所定量移動させた後、そのように斜めになった締め付けボルト63を締め付けて、型部材16を把握体本体15に一体に固着するが、第1の相対回転軸部材62が相対回転して締め付けボルト63頭部と座ぐり孔66との相対位置関係が、型部材16を円周方向に位置調整する前と変化しないので、型部材16を位置調整した後に締め付けボルト63で締め付けても、ボルト頭部下面65が座ぐり孔66の下面66aに対して、斜めになって片当たり状態となることがなく、型部材16の円周方向位置調整時でも、締め付けボルト63で堅固に型部材16を把握体本体15と一体にすることができる。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本願発明では、駆動体の軸線方向一方側に把握体の閉じ位置を定める閉じ側ストッパを軸線方向位置調整可能に配置し、閉じ側ストッパに対応して設けた閉じ側ストッパ操作部材を回転させて前記閉じ側ストッパの軸線方向位置を調整するように構成し、閉じ側ストッパを位置調整することで把握体の閉じ位置を変更できるので、ワークの塑性変形量を調整でき、塑性変形後の弾性による復元を見込んで、所望のワーク形状を得る作業が容易になり、殊に、モーター用コアのコアアーム先端のコア羽根外周を正確な円弧形状とすることができる。
また、本願では、駆動体と軸線方向から当接して前記把握体の開き位置を定める開き側ストッパを、本体内の駆動体の軸線方向他方側に軸線方向位置調整可能に設け、開き側ストッパに対応して設けた開き側ストッパ操作部材を回転させて前記開き側ストッパの軸線方向位置を調整するように構成し、把握体の開き位置を開き側ストッパ操作部材で調整するようにしたので、ワークを把握体の間に供給し、また、取り出すのに必要な、最小限の把握体の開き位置を簡単に設定でき、閉じた後の開き動作、開いた後の閉じ動作に要する時間が短縮される。また、これらの閉じ側、開き側ストッパを装置背面側から操作するようにしたので、把握体が邪魔をせず、調整作業が容易である。
【0023】
また、本願では、把握体本体先端の型部材を円周方向に位置調整可能としたので、モーター用コアのコアアーム先端のコア羽根に対する型部材の円周方向位置を簡単に変えることができ、コア羽根の円周方向の変形量を調整できる。
また、本願では、型部材を円周方向に位置調整するとき、締め付けボルトの軸線の傾斜に伴って第1、第2の相対回転軸部材が夫々自体の軸線回りに相対回動し、傾斜しない場合と同じ位置関係を保つので、締め付けボルトの頭部下面が第1の相対回転軸部材に形成した座ぐり孔底面に対して傾斜しないため片当たりせず、堅固に締結できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願装置の縦断面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1のIII視図である。
【図4】図1のIV視図である。
【図5】図1のV−V線断面拡大図である。
【図6】把握体(型部材)の閉じ位置の説明図である。
【図7】型部材の円周方向位置調整を説明する図5に相当する図である。
【図8】モーター用コアの塑性加工工程図である。
【符号の説明】
1 本体
6 ピストン
7 ウエッジ棒
10 駆動体
14 把握体
17 くさび溝
20 閉じ側ストッパ操作部材
21 前側軸部
22 後側軸部
24 めねじ部
25 閉じ側ストッパ
26 閉じ側ストッパのおねじ部
27 閉じ側ストッパの中心孔
15 把握体本体
16 型部材
35 開き側ストッパ操作部材
37 開き側ストッパ操作部材のおねじ部
38 開き側ストッパ
39 開き側ストッパのめねじ孔
45,46 溝(操作部分)
60 円弧案内面
62 第1の相対回転軸部材
63 締め付けボルト
71 第2の相対回転軸部材
75 弧状把握面
80 モーター用コア
81 コアアーム
82 コア羽根
P1、P2 閉じ位置
P3 開き位置

Claims (9)

  1. 本体内の駆動体を軸線方向に移動させることにより、本体に半径方向移動可能に備えた複数の把握体を開閉させ、その把握体によりワークを半径方向外側から把握して塑性変形させ、所望の形状とするワーク成形装置であって、本体内に、駆動体の軸線方向一方側に把握体の閉じ位置を定める閉じ側ストッパを軸線方向位置調整可能に配置し、閉じ側ストッパに対応して設けた閉じ側ストッパ操作部材を回転させて前記閉じ側ストッパの軸線方向位置を調整するように構成したことを特徴とするワーク成形装置。
  2. 駆動体と軸線方向から当接して前記把握体の開き位置を定める開き側ストッパを、本体内の駆動体の軸線方向他方側に軸線方向位置調整可能に設け、開き側ストッパに対応して設けた開き側ストッパ操作部材を回転させて前記開き側ストッパの軸線方向位置を調整するように構成したことを特徴とする請求項1記載のワーク成形装置。
  3. 閉じ側ストッパと開き側ストッパを位置調整する閉じ側ストッパ操作部材と開き側ストッパ操作部材に夫々操作部分を備え、各操作部分は、本体背面側から操作可能となっている請求項2記載のワーク成形装置。
  4. 駆動体は、本体内に軸線方向往復移動可能に設けたピストンと、把握体と対応して設けられ、前記ピストンと一体で把握体のくさび溝と係合するウエッジ棒とを備え、ピストンの前進で把握体が閉じるように構成されており、そのピストンの軸線方向前側に閉じ側ストッパを配置し、また、ピストンの軸線方向後側に開き側ストッパを設け、各ストッパに対応して設けた閉じ側ストッパ操作部材と開き側ストッパ操作部材とを回転させて前記各ストッパの軸線方向位置を個別に調整するように構成して成る請求項3記載のワーク成形装置。
  5. リング状の閉じ側ストッパ外周のおねじ部を本体のめねじ部に螺合し、ピストンには、閉じ側ストッパ操作部材を回転自在かつ軸線方向に移動不能に取付けてピストンの軸線方向前後に軸部を突出させ、その閉じ側ストッパ操作部材の前側軸部と閉じ側ストッパの中心孔とを軸線方向移動自在かつ回転方向には一体回転するように係合させ、閉じ側ストッパ操作部材の後側軸部にリング状の開き側ストッパ操作部材を相対回転かつ軸線方向相対移動自在に嵌装し、その開き側ストッパ操作部材外周のおねじ部を、本体後部に軸線方向に移動自在に案内されたリング状の開き側ストッパに設けためねじ孔と螺合させ、閉じ側、開き側ストッパ操作部材の後端部に、夫々操作部分を形成したことを特徴とする請求項4記載のワーク成形装置。
  6. 操作部分は閉じ側、開き側ストッパ操作部材の後端面に形成した工具係脱用の溝である請求項5記載のワーク成形装置。
  7. ワークは放射状に複数のコアアームを備えたモーター用コアであり、コアアーム先端のコア羽根の外形を塑性変形させる請求項1〜6の何れかに記載のワーク成形装置。
  8. 把握体は、把握体本体とその半径方向内側端の型部材とから成り、該型部材は、コアのコア羽根外形を成形するための弧状把握面を備えると共に、把握体本体に対する円周方向位置を調整可能に取付けてあることを特徴とする請求項7記載のワーク成形装置。
  9. 把握体本体には半径方向外側部分に本体軸線と平行な回転軸線回りに第1の相対回転軸部材を回転可能に嵌め込み、また、把握体本体の半径方向内側端には円弧案内面を形成し、その円弧案内面に型部材を案内させ、型部材には前記第1の相対回転軸部材と平行に第2の相対回転軸部材を本体軸線と平行な回転軸線回りに回転可能に備え、締め付けボルトを、第1の相対回転軸部材から把握体本体を貫通してその先端を第2の相対回転軸部材に螺合して型部材を把握体本体に一体固着して成る請求項8記載のワーク成形装置。
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