JP3783588B2 - 路面判別装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車等が走行する道路において、路面上の水分の有無や凍結状態など、路面状態の判別を行う路面判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
寒冷地等では、道路の除雪や除雪剤散布を判断するために路面判別装置が必要とされている。従来の路面判別装置には、次のものが提案されている。
【0003】
(1)特開平10−221042号公報「路面状態判別装置」
道路上方に、路面に光を投光する投光手段と路面の所定範囲の撮像を行う撮像手段を配置し、投光手段で投光することにより得られる画像データを分析して光量分布や空間周波数分布を求め、これに基づいて路面状態を判別する。
【0004】
(2)特開平6−282791号公報「路面状態観測表示システム」
直線偏光したs偏光光を路面に対して斜めに入射し、路面からの反射光からs偏光成分とp偏光成分を取り出して、それぞれの光量の比に基づいて路面状態を判別する。
【0005】
(3)特開平8−327542号公報「路面積雪検出装置」
自然光による路面の所定範囲の撮像を行い、それにより得られる画像データを分析して路面状態を判別する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の装置では、次の欠点がある。
【0007】
(1)特開平10−221042号公報「路面状態判別装置」
路面からの反射光をそのまま分析しているだけであるため、光源の光量変化や測定箇所での明度の変化等の環境変化による測定の安定性を確保できない。
【0008】
(2)特開平6−282791号公報「路面状態観測表示システム」
路面の一点においての状態判別しか行わないため、誤判別を避けられない。例えば、投光点が湿潤状態であれば、正反射光は受光素子に届かないため、受光素子ではs偏光成分とp偏光成分との強度がともに小さくなり、湿潤状態を乾燥状態と誤判別することになる。
【0009】
(3)特開平8−327542号公報「路面積雪検出装置」
光源を持たないため、画像の一部に影があった場合、その影響により誤判別する可能性がある。特に、日中は、日向と日陰では照度が100倍も異なるため、画像では、路面の画像模様よりも影の模様の方が明らかに大きくなり、誤判別の可能性が高まる。
【0010】
この発明の目的は、高精度で、環境が変化しても測定の安定度が高く、設置も容易な路面判別装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するために次のように構成したものである。
【0012】
(1)路面の所定範囲に向けて光を照射する光照射手段と、
前記光照射手段の前面に配置され、前記光照射手段から路面に照射される光を偏光する第1の偏光フィルタと、
前記路面の所定範囲を撮像する第1の撮像手段及び第2の撮像手段と、
前記第1の撮像手段の前面に配置され、前記路面からの反射光を前記第1の偏光フィルタの偏光方向と同じ方向に偏光して該第1の撮像手段に導く第2の偏光フィルタと、
前記第2の撮像手段の前面に配置され、前記路面からの反射光を前記第1の偏光フィルタの偏光方向に直交する方向に偏光して該第2の撮像手段に導く第3の偏光フィルタと、
前記光を照射した場合と前記光を照射しない場合との差分画像のデータを、前記第1の撮像手段及び前記第2の撮像手段により取り込んで、前記差分画像のデータの空間周波数分布をそれぞれ計算する周波数分析手段と、
当該空間周波数分布それぞれについて前記路面上の粒子に相当する周波数帯域におけるパワースペクトルを計算し、これらの互いの偏差を計算する偏差計算手段と、
当該偏差が予め定めた閾値以下であれば、路面が乾燥している状態と判別する路面判別手段と、
を備えてなることを特徴とする。
この発明では、路面に光を照射する光照射手段を設けることにより、昼夜を問わず、安定して路面判別を可能とする。なぜなら、前記第1の撮像手段と、前記第1の撮像手段のそれぞれの撮像において、前記光を照射しない場合の画像それぞれから、光を照射しない場合の画像をそれぞれ差し引いてスペクトル解析を行っているからである。また、投光される光を直線偏光する偏光フィルタを投光側と受光側に設け、s偏光(直角偏光)された(又はp偏光(平行偏光)された)光に対し、受光側では、s偏光とp偏光のフィルタを設ける。なお、s偏光とp偏光は、相互に直交する方向に偏光する関係となる。そして、2つの撮像手段は、これらの偏光フィルタを通して路面の所定範囲を撮像して画像データを得る。演算手段は、これらの画像データをフーリエ変換することにより空間周波数分布(パワースペクトル)を求める。前記偏差計算手段は、2つの撮像手段でそれぞれ求めた差分画像の前記空間周波数分布それぞれについて前記路面上の粒子に相当する周波数帯域におけるパワースペクトルを計算する。これらの周波数では、観測時に路面が湿潤または凍っていれば、投光側と受光側の偏光方向が同じ方向で受光される光の方がパワースペクトルは大きくなる。特に、前記路面上の粒子に相当する周波数帯域であればこれが顕著となる。そこで、偏差計算手段は、この周波数帯域でこれらのスペクトルの互いの偏差を計算している。その結果に基づいて路面判別手段は、偏差計算手段が求めた偏差が予め定めた閾値以下であれば、路面が乾燥している状態と路面状態を判別する。この発明では、s偏光とp偏光のフィルタを使い分けて、2つの撮像手段によりs偏光画像とp偏光画像を取り出し、これに基づいて各画像の空間周波数分布を求めているが、このようにすることで、高精度な路面判別を行うことが出来る。
【0013】
また、この発明では、2つの撮像手段を設けていることで、それらの撮像手段で得られた画像データを同時に処理できるため、路面状態の判別時間が早くなる利点がある。
【0014】
(2)路面の所定範囲に向けて光を照射する光照射手段と、
前記光照射手段の前面に配置され、前記光照射手段から路面に照射される光を偏光する第1の偏光フィルタと、
前記路面の所定範囲を撮像する撮像手段と、
前記路面からの反射光を前記第1の偏光フィルタの偏光方向と同じ方向に偏光する第2の偏光フィルタと、
前記路面からの反射光を前記第1の偏光フィルタの偏光方向に直交する方向に偏光する第3の偏光フィルタと、
前記第2の偏光フィルタと前記第3の偏光フィルタのそれぞれを、前記撮像手段の前面に移動させることで該撮像手段の前面に位置する偏光フィルタの切替を可能にする偏光フィルタ切替手段と、
前記光を照射した場合と前記光を照射しない場合との差分画像のデータを、前記第2の偏光フィルタと前記第3の偏光フィルタを切り替えてそれぞれ前記撮像することにより取り込んで、前記差分画像のデータの空間周波数分布をそれぞれ計算する周波数分析手段と、
当該空間周波数分布それぞれについて前記路面上の粒子に相当する周波数帯域におけるパワースペクトルを計算し、これらの互いの偏差を計算する偏差計算手段と、
当該偏差が予め定めた閾値以下であれば、路面が乾燥している状態と判別する路面判別手段と、
を備えてなる。
【0015】
この発明では、受光側の撮像手段を1つとし、その前面に位置する偏光フィルタを、s偏光用とp偏光用のものに切り替える偏光フィルタ切替手段を設けている。この発明では、上記(1)の発明に対し、2つのフィルタを切り替える手順が必要な分だけ路面状態の判別に要する時間が長くなるが、撮像手段が1つで良い。
【0016】
(3)路面の所定範囲に向けて光を照射する第1の光照射手段及び第2の光照射手段と、
前記第1の光照射手段の前面に配置され、路面の所定範囲に向けて照射する光を偏光する第1の偏光フィルタと、
前記第2の光照射手段の前面に配置され、路面の所定範囲に向けて照射する光を、前記第1の偏光フィルタの偏光方向に直交する方向に偏光する第2の偏光フィルタと、
前記路面の所定範囲を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の前面に配置され、前記第1の偏光フィルタと同じ方向に偏光する第3の偏光フィルタと、
前記第1の光照射手段の駆動と第2の光照射手段の駆動を切り替える光照射手段切替手段と、
前記光を照射した場合と前記光を照射しない場合との差分画像のデータを、
前記第1の光照射手段と前記第2の光照射手段を切り替えてそれぞれ前記撮像することにより取り込んで、前記差分画像のデータの空間周波数分布をそれぞれ計算する周波数分析手段と、
当該空間周波数分布それぞれについて前記路面上の粒子に相当する周波数帯域におけるパワースペクトルを計算し、これらの互いの偏差を計算する偏差計算手段と、
当該偏差が予め定めた閾値以下であれば、路面が乾燥している状態と判別する路面判別手段と、
を備えてなることを特徴とする。
【0017】
この発明では、光照射手段を2つとし、その前面に位置する偏光フィルタを、各光照射手段に対してs偏光用とp偏光用のものにする。また、撮像手段は1つで、その前面にs偏光用またはp偏光用の第3の偏光フィルタを配置する。光照射手段切替手段により、2つの光照射手段の駆動を切り替えることで、s偏光された光に対する画像データとp偏光された光に対する画像データを得て、それぞれの画像の空間周波数分布を求める。
【0018】
(4)路面の所定範囲に向けて光を照射する光照射手段と、
前記光照射手段から路面に照射される光を偏光する第1の偏光フィルタと、
前記光照射手段から路面に照射される光を、前記第1の偏光フィルタの偏光方向に直交する方向に偏光する第2の偏光フィルタと、
前記第1の偏光フィルタと前記第2の偏光フィルタのそれぞれを、前記光照射手段の前面に移動させることで該光照射手段の前面に位置する偏光フィルタの切替を可能にする偏光フィルタ切替手段と、
前記路面の所定範囲を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の前面に配置され、前記第1の偏光フィルタと同じ方向に偏光する第3の偏光フィルタと、
前記光を照射した場合と前記光を照射しない場合との差分画像のデータを、前記第1の偏光フィルタと前記第2の偏光フィルタを切り替えてそれぞれ前記撮像することにより取り込んで、前記差分画像のデータの空間周波数分布をそれぞれ計算する周波数分析手段と、
当該空間周波数分布それぞれについて前記路面上の粒子に相当する周波数帯域におけるパワースペクトルを計算し、これらの互いの偏差を計算する偏差計算手段と、
当該偏差が予め定めた閾値以下であれば、路面が乾燥している状態と判別する路面判別手段と、
を備えてなることを特徴とする。
【0019】
この発明では、上記(3)の発明に対し、光照射手段を1つとし、その前面に位置する偏光フィルタを、s偏光用とp偏光用のものに切り替える偏光フィルタ切替手段を設けている。この発明では、上記(3)の発明に対し、光照射手段が1つで良い。
(5)前記光照射手段は、
レーザ光を発光するレーザ発光手段と、
前記レーザ光を前記路面上の車両進行方向に長い矩形状の平行光にするコリメートレンズと、
前記矩形状の平行光を、前記路面の横断方向に沿って移動可能に誘導するポリゴンミラーと、を備え
前記撮像手段は、そのシャッタ開放時間をレーザ光の1走査時間以上に設定したことを特徴とする。
【0022】
路面の所定範囲への照明光としてハロゲン照明光やLED照明光を使用することが可能であるが、レーザ光を使用する構成にし、コリメートレンズにより前記レーザ光を前記路面上の車両進行方向に長い矩形状の平行光にするので、小型化が可能であり、設置性が向上する。また、前記ポリゴンミラーが前記矩形状の平行光を、前記路面の横断方向に沿って移動可能に誘導するので、前述のとおり小型でありながら、広範囲に光を照射できる。また、前記路面の横断方向に沿ってこの範囲を分割して路面判別することができるから、積雪時において轍部と非轍部があっても、それらの領域の状態を個別に判別することが出来る。さらに、レーザ光の飛行時間を測定して、路面までの距離を求めることが容易であり、これにより、路面上に積もった雪の積雪量(積雪深)を測定することも可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の第1の実施形態である路面判別装置の構成図である。
【0025】
路面判別装置は、道路RDの側方に設置された支柱6と、この支柱6から路面上方の道路横断方向に突出させたポール2により支持されるもので、ポール2には光照射手段であるハロゲンランプ等から構成される投光部1、撮像手段であるCCDカメラ3a、3bが、支柱6には制御装置4が、それぞれ配備される。なお、図中、5は、投光部1とCCDカメラ3a、3bとを保護するためのカバー体を示している。
【0026】
路面判別装置は、路面の所定範囲に対して、投光部1から光を照射し、その範囲をCCDカメラ3a、3bにより撮像して、得られた画像データを解析することにより、路面状態を判別する。路面の所定範囲は、図2に示すように、道路横断方向と車両進行方向に、それぞれ長さWの範囲Sであり、道路RDの路面状態を判別する上で充分に広い範囲であることが望ましい。投光部1から照射される光はこの範囲Sを充分にカバーしている。また、CCDカメラ3a、3bは、路面からの正反射光を受光出来る位置に配置されている。図1において、路面のa地点は、投光部1からの光の路面からの正反射光をCCDカメラ3a、3bで受光出来る位置である。また、b地点は、投光部1からの光の路面からの正反射光をCCDカメラ3a、3bで受光出来ない位置である
前記投光部1の前面には、投光レンズ10と投光部1の光をs偏光(直角偏光)するs偏光フィルタ11とが配置されている。
【0027】
また、CCDカメラ3a、3bの前面には、それぞれ、受光レンズ30、31とs偏光フィルタ31、p偏光(平行偏光)フィルタ33とが配置されている。
【0028】
各CCDカメラ3a、3bは、各偏光フィルタ31、33を介して所定範囲Sを撮像し、その画像データを制御部4に出力する。制御部4では、入力された画像データを解析して、路面状態を判別する。
【0029】
以上の構成で、CCDカメラ3aの前面に配置されているs偏光フィルタ31は、投光部1の前面に配置されているs偏光フィルタ11と同じs偏光成分を通過させるフィルタであり、CCDカメラ3bの前面に配置されているp偏光フィルタ33は、投光部1の前面に配置されているs偏光フィルタ11と異なりp偏光成分を通過させるフィルタである。したがって、路面が偏光方向を保持する状態(湿潤状態や凍結状態)の場合、CCDカメラ3aでは投光部1から照射されたs偏光成分の光をそのまま受光してs偏光成分の画像データを検出し、p偏光フィルタ33が前面に配置されているCCDカメラ3bでは投光部1から照射されたs偏光成分の光を受光出来なくなる。また、路面が偏光方向を保持しない乾燥状態の場合、CCDカメラ3a、3bの両方でそれぞれs偏光成分の光とp偏光成分の光を受光するようになる。以上の特性を利用することで、路面状態の判別を行うことが出来る。
【0030】
図3は、路面判別装置の電気的構成を示すブロック図である。
【0031】
投光部1は、投光制御部1aと、該制御部1aで制御される光源1bとで構成される。制御装置4は、CCDカメラ3a、3bの撮像タイミング信号を形成するタイミング制御部40と、同撮像タイミング信号に基づいて、CCDカメラ3a、3bで撮像された画像信号を取り込んでA/D変換するA/D変換部41と、A/D変換された画像データを記憶する画像メモリ42と、画像メモリ上のデータを処理する画像処理部43と、全体の制御を行うCPU44と、制御プログラムを記憶したりワークエリアを割り当てるメモリ45と、図示を省略したホストコンピュータに接続して、路面状態判別結果等を送信する送信部46とを備えている。
【0032】
以上の構成において、乾燥状態と湿潤状態の画像は図4(A)〜(B)に示すようになる。なお、これらの画像の撮像箇所は、正反射光がCCDカメラ3a、3bに達しない図1のb地点である。また、画像は、光源を点灯している時としていない時の差分画像である。差分画像とすることにより、太陽光や影の影響を除去し、投光部1からの照射光による路面からの反射光に基づく画像のみを捉えることが出来る。同図において、(A)は、乾燥状態のp偏光画像、(B)は、乾燥状態のs偏光画像、(C)は、湿潤状態のp偏光画像、(D)は、湿潤状態のs偏光画像を示している。すなわち、(A)と(C)の画像はCCDカメラ3bでの撮像画像であり、(B)と(D)の画像はCCDカメラ3aでの撮像画像である。
上記の画像からわかるように、路面が乾燥状態では、p偏光画像とs偏光画像は、ほぼ同じ画像となっているのに対し、路面が湿潤状態であると、両者の画像差は大きく異なる。湿潤状態でのs偏光画像は、キラキラした模様が顕著であり、正反射光が多く含まれていることがわかる。路面が乾燥状態のときは、反射光の多くは拡散反射光であり、湿潤状態のときは、反射光の多くは正反射光である。また、反射時においては拡散反射の偏光方向はランダムな方向となるが、正反射は偏光方向が保たれる。したがって、湿潤状態では、s偏光光が照射されてその偏光方向が保持されて正反射するため、s偏光に対して偏光方向が直角なp偏光画像は、全体的に明度が低くなり、また、s偏光画像は、s偏光光がそのまま偏光方向を保持して正反射するため、キラキラした模様が表れる。なお、路面が鏡面の場合に正反射光が受光出来ないはずの路面のb地点で正反射光が受光される理由は、実際の湿潤状態では路面の凹凸に水滴があり、この水滴の曲面で正反射した光がCCDカメラ3aに受光されるからである。
【0033】
画像処理部43は、上記の画像データを一次元フーリエ変換することにより、空間周波数分布を求める。図5(A)は、路面が乾燥状態の時の空間周波数分布図を示し、同図(B)は路面が湿潤状態の時の空間周波数分布図を示す。各図の横軸は周期(1/周波数。単位:[mm-1])、縦軸はパワーである。乾燥状態では、同図(A)に示すように、s偏光画像とp偏光画像の特性は略同じである。これに対し、湿潤状態では、同図(B)に示すように、全周波数領域でs偏光画像のパワーがp偏光画像のパワーよりも大きく、特に、0.1〜0.25[mm-1]の領域において両者の差が大きい。0.1〜0.25[mm-1]の領域はアスファルトの石の粒の大きさ(4〜10mm)に相当する。図4(D)に示すキラキラした模様の間隔は、このアスファルトの石の粒の大きさ(4〜10mm)に略等しい。
【0034】
画像処理部43では、s偏光画像データとp偏光画像データに対する一次元フーリエ変換結果から、上記の0.1〜0.25[mm-1]の領域のパワースペクトル差を求め、その差がしきい値以上であれば、路面が湿潤状態であると判別し、そうでないときには乾燥状態であると判別する。
【0035】
以上、路面の乾燥状態と湿潤状態の判別方法を示したが、路面の凍結状態のときも湿潤状態と同様の傾向が観察出来る。また、雪路面の状態では、図4の各画像に対して明度が明らかに高くなるため(白い画像)、乾燥や湿潤と区別が可能である。
【0036】
凍結状態と湿潤状態を判別するには、以下の方法による。
【0037】
図1のa地点とb地点をカバーする範囲を所定範囲としてこの範囲に投光する。このときのCCDカメラ3aの撮像画像(s偏光画像)を一次元フーリエ変換して空間周波数分布を求める。
【0038】
図6(A)は、凍結状態の時の画像、図7(A)は、湿潤状態の時の画像をそれぞれ示す。また、図6(B)は、凍結状態の時の0.1〜0.25[mm-1]の領域のスペクトル強度図、図7(B)は、湿潤状態の時の0.1〜0.25[mm-1]の領域のスペクトル強度図を示している。
【0039】
今、図1において、路面を鏡面と仮定すると、CCDカメラ3aでは、a地点からの正反射光は受光可能であるが、b地点からの正反射光は受光出来ない。凍結状態の路面は、道路上の水滴が凍ることで路面の凹凸や水滴の曲面の影響がなくなり、ほぼ平らな氷板となるから、鏡面と考えることが出来る。また、正反射のときは、路面に照射された光の偏光方向(実施形態ではs偏光方向)は保持されるから、s偏光フィルタ31を前面に配置したCCDカメラ3aでは、s偏光画像が撮像出来る。したがって、CCDカメラ3aでは、a地点の明度が高く、b地点が暗い画像が得られることになる。この画像データを一次元フーリエ展開して空間周波数分布を求め、0.1〜0.25[mm-1]の領域のスペクトル強度をプロットすると、図6(B)のように、a地点において同領域のパワースペクトルが高い特性となる。
【0040】
また、路面が湿潤状態の時は、路面のb地点で正反射した光もCCDカメラ3aにて受光するから(その強度はa地点よりも小さいが)、CCDカメラ3aでは、a地点の明度が高く、b地点もやや明度が高い画像が得られることになる。この画像データを一次元フーリエ展開して空間周波数分布を求め、0.1〜0.25[mm-1]の領域のスペクトル強度をプロットすると、図7(B)のように、a地点において同領域のスペクトル強度が最も高くb地点に向けてなだらかに低下する特性となる。なお、空間周波数分布を求めないで、画像を適当な大きさに分割し、その強度分布を求めても、図6(A)、図7(A)の画像に対し、それぞれ図6(B)、図7(B)に略等しい形状のグラフが得られる。
【0041】
ここで、a地点の強度で規格化して全体のパワーの和を求めると、湿潤の方が凍結に比べて大きくなる。これを利用して、湿潤状態と凍結状態を判別することが出来る。また、図6(B)、図7(B)のグラフの分散値の違いにより、分散値の大きい方を凍結状態、小さい方を湿潤状態として判別することも可能である。
【0042】
なお、以上の説明では路面状態が均一に凍結していると仮定しているが、実路面上においても、凍結時は、路面上に水溜まりの出来るような窪みがない限り通行車両のタイヤによって轍ができることは少なく、路面上は均一に凍結していることが多い。したがって、本実施形態のように、路面が均一に凍結していると仮定しても実用上は問題がない。
【0043】
以上の方法で路面が凍結状態が湿潤状態かを判別することが出来る。同様に、雪路面の場合においても、上記と同様な方法により、積雪状態が積雪の表面が溶けた後に再度凍った圧雪表膜状態かを判別することが出来る。すなわち、上記の方法により、a地点の強度で規格化して全体のパワーの和を求め、この値をしきい値と比較するとともに、画像データの明度が一定以上で路面が雪と判断されると、積雪状態または圧雪氷膜状態であると判別される。a地点の強度で規格化して全体のパワーの和がしきい値よりも大きければ、スペクトル強度は図7(B)のような特性となるから、積雪状態の路面であり、同パワーの和がしきい値以下であれば、スペクトル強度は図6(B)のような特性となるから、圧雪氷膜状態である。
【0044】
画像処理部43では、以上の方法のアルゴリズムを実行することで、路面の凍結状態、湿潤状態、積雪状態、圧雪氷膜状態を判別する。
【0045】
本実施形態では、道路の横断方向に所定範囲を分割し、各分割領域で画像データを取得して解析するようにしている。このようにすると、積雪時において轍部と非轍部があっても、それらの領域の状態を個別に判別することが出来る。
【0046】
図8は、積雪時における路面の所定範囲を撮像した画像例を示す。
【0047】
この画像を、道路横断方向に沿って複数画像に分割し、各分割画像毎に画像解析を行う。同図に示す画像例では、画像の中央部分に轍部がある雪路面の画像を示しているが、道路横断方向に11分割することで、中央の4分割画像の部分では湿潤状態と判別され、その両側の部分では積雪路面であると判別される。このように画像分割することで、道路上の轍部と非轍部を区別して判別することが可能である。なお、図8は、図4のような差分画像ではなく、轍部をわかりやすくするためCCDカメラ3a、3bで撮像した直接画像を示している。
【0048】
図9〜図11は、以上説明した画像解析のアルゴリズムを、画像処理部43で実行するフローチャートである。
【0049】
路面判別処理がスタートすると、ステップST1で、所定範囲の画像データを画像メモリ42から取り込む。次に、光源点灯時の画像と非点灯時の画像の差分処理を行い、差分画像を取り出す(ステップST2)。先に述べたように、差分処理を行う事により、太陽光や影の影響を除去し、路面からの反射光に基づく画像のみを捉えることが出来る。次に、図8において説明したように道路横断方向に画像をn分割する(ステップST3)。以下、ステップST4、ST5において、分割画像毎に路面状態の判別のための解析を行う。全ての分割画像での解析結果がほぼ等しいかどうかを判断し(ステップST6)、ほぼ等しいと判断された場合は、轍部と非轍部とを区別して路面状態を判別する(ステップST8)。全分割画像の解析結果がほぼ等しいと判断できなかった場合には、各分割画像の多くが乾燥状態であるかどうかの判断を行い(ステップST7)、 多くの分割画像が乾燥状態であれば路面全体が乾燥状態であると判別する( ステップST9)。また、多くの分割画像が乾燥状態でなければ、ステップST10で他の路面状態にあるかどうかの判別を行う。すなわち、ステップST10では、路面が、湿潤、凍結、積雪、圧雪氷膜のいずれかの状態にあるかどうかの判別を行う。
【0050】
図10は、上記ステップST4の詳細な動作を示すフローチャートである。
【0051】
ステップST20では、差分画像の明るさがしきい値以上かどうかを判断する。この判断は、例えば、差分画像の画素毎の明るさを積分して、その積分値がしきい値以上がどうかで行うことができる。明るさがしきい値以上であれば、雪であると判別する( ステップST21)。差分画像の明るさがしきい値未満であれば、図5で説明したp偏光画像とs偏光画像の空間周波数分布の差、特に0.1〜0.25[mm-1]の領域での差を求め(ステップST22)、その差がしきい値以上かどうかを判断する( ステップST23)。その結果に応じて、路面が乾燥状態( ステップST24)、または、路面が湿潤または凍結状態( ステップST25)と判別する。
【0052】
図11は、上記ステップST10の詳細な動作を示すフローチャートである。
【0053】
ステップST30において、図6、図7で説明したように、0.1〜0.25[mm-1]の領域でのスペクトル強度を求める。この処理は、全分割画像で行う。ステップST31で、正反射光入光地点(図1のa地点)でのスペクトル強度を規格化する。次いで、規格化したスペクトル強度の全分割画像の和を求める( ステップST32)。その和がしきい値よりも大きいかどうかの判断を行い( ステップST33)、大きい場合には、図10のステップST21において路面解析結果が雪であったと判断していることを条件に(ステップST34)積雪状態であると判別し(ステップST35)、雪でない時には湿潤状態であると判別する(ステップST36)。また、ステップST33で、上記和がしきい値未満であると判断すると、図10のステップST21において路面解析結果が雪であったと判断していることを条件に(ステップST37)圧雪氷膜状態であると判別し(ステップST38)、雪でない時には凍結状態であると判別する(ステップST39)。
【0054】
以上の動作により、路面の状態判別が可能である。
【0055】
図12は、この発明の他の実施形態の路面判別装置の構成図である。
【0056】
この路面判別装置は、図1の構成に対して、撮像手段としてCCDカメラ3aのみを用い、その前面部に切り替え可能なs偏光フィルタ31、p偏光フィルタ33を配置している。したがって、撮像手段にはCCDカメラ3aが、光照射手段には投光部1が用いられる。切り替え可能なs偏光フィルタ31、p偏光フィルタ33は、それぞれ、図13に示すように1枚の回転板50に取り付けられている。回転板50は、図示しないモータに連結されていて、s偏光フィルタ31、p偏光フィルタ33が順番にCCDカメラ3aの前面に位置するように制御部4によって回転制御される。
【0057】
このような構成によっても、CCDカメラ3aにおいてs偏光画像とp偏光画像が得られるため、路面状態の判別が可能である。
【0058】
図14は、この発明のさらに他の実施形態の路面判別装置の構成図である。
【0059】
この路面判別装置は、図1の構成に対して、撮像手段としてCCDカメラ3aのみを用い、光照射手段として投光部1a、1bの2つを用いている。したがって、撮像手段にはCCDカメラ3aが、光照射手段には投光部1a、1bが用いられる。CCDカメラ3aの前面には、s偏光フィルタ31が、投光部1a、1bのそれぞれの前面には、s偏光フィルタ11、p偏光フィルタ12がそれぞれ配置される。
【0060】
このような構成によっても、CCDカメラ3aにおいてs偏光画像とp偏光画像が得られるため、路面状態の判別が可能である。
図15は、この発明のさらに他の実施形態の路面判別装置の構成図である。 この路面判別装置は、図1の構成に対して、撮像手段としてCCDカメラ3aのみを用い、その前面にs偏光フィルタ31を、また、光照射手段には投光部1を用い、その前面には切り替え可能なs偏光フィルタ11、p偏光フィルタ12を配置している。したがって、撮像手段にはCCDカメラ3aが、光照射手段には投光部1が用いられる。切り替え可能なs偏光フィルタ31、p偏光フィルタ12は、それぞれ、図13に示すように1枚の回転板50に取り付けられている。回転板50は、図示しないモータに連結されていて、s偏光フィルタ31、p偏光フィルタ12が順番にCCDカメラ3aの前面に位置するように制御部4によって回転制御される。
【0061】
このような構成によっても、CCDカメラ3aでは、s偏光画像とp偏光画像が得られるため、路面状態の判別が可能である。
図16は、この発明のさらに他の実施形態の路面判別装置の構成図である。 この路面判別装置は、図1の構成に対して、光照射手段を、レーザ光で前記所定の範囲内を走査するレーザ発光手段で構成している。撮像手段は、図1の構成と同様にCCDカメラ3a、3bで構成している。レーザ発光手段は、レーザ発光素子60、コリメートレンズ61、s偏光フィルタ62、ポリゴンミラー63を備え、レーザ発光素子60から出射したレーザ光をコリメートレンズ61で平行光にして、s偏光フィルタ62でs偏光してからポリゴンミラー63で走査し路面に照射する。撮像手段のCCDカメラ3a、3bでs偏光画像とp偏光画像が得られるのは、図1に示す実施形態と同様である。
【0062】
レーザ発光素子60から発光するレーザ光はパルス点灯光とし、路面上をΔWの間隔(Δtはパルス点灯時間)で照射する。レーザ光のビームスポットは道路横断方向はΔWに等しくし、道路進行方向(車両進行方向)には路面判別可能な画像が得られる大きさ以上(例えば、300mm以上)にする。ビームスポットは、図示のように縦長になるため、場合によってはコリメートレンズ61の後段にシリンドリカルレンズ66を配置する。CCDカメラ3a、3bのシャッタ速度は、シャッタ開放時間がレーザ1走査時間以上なる速度とする。実際には、数10走査時間以上とし、レーザ光の反射光がパルス点灯であることを無視できる画像を得られるようにする。なお、s偏光フィルタ62をコリメートレンズ61の後段に設置しているが、レーザ光は、発光素子の特性上もともと偏光しているため、その特性を利用することでこの偏光素子を省略することも可能である。
【0063】
この実施形態では、ハロゲン照明やLED照明を使用する投光部1に代えてレーザ発光手段を用いるため、より小型化が可能であり、設置性が向上する。また、図16に示すように、路面からの反射光をコンデンサレンズ64を介して受光素子65で受光し、レーザ光の飛行時間を測定することにより、路面までの距離、すなわち、雪路面では積雪深を測定することが可能である。
【0064】
この発明のさらに他の実施形態として、図1、図16の偏光フィルタ31、33に代えて偏光ビームスプリッタを用い、路面からの反射光をs偏光成分とp偏光成分の光に分離して受光するようにしても良い。偏光ビームスプリッタは、単色光のp偏光成分を選択的に透過し、s偏光成分を反射することが出来るため、路面からの反射光を偏光ビームスプリッタに入射させ、その反射光、透過光をそれぞれCCDカメラ3a、3bに入光させることで、CCDカメラ3a、3bにおいてそれぞれs偏光画像とp偏光画像を得ることが出来る。偏光ビームスプリッタを使用すれば、機械的な部分がなくなる利点がある。
次に、路面判別装置の設置調整方法について説明する。
図18は、図1の構成において、投光部1とCCDカメラ3a、3bの設置位置の調整を行うときの調整方法を示す図である。投光部1とCCDカメラ3a、3bの位置は、図示しない調整部により道路横断方向と道路進行方向に位置調整が可能であり、本実施形態では、CCDカメラ3aの位置を調整することで、それに一体的に連結されているCCDカメラ3bの位置も調整する。また、路面の適切な位置に投光されるよう、投光部1の位置調整も行う。図1に示す構成では、投光部1の前面にs偏光フィルタ11が配置されているため、同じs偏光フィルタ31を前面に配置したCCDカメラ3aにおける画像データ(正反射光成分は偏光方向を保持するため、同じs偏光フィルタ31を前面に配置したCCDカメラ3aにおいて、正反射光を受光することができる)を用いて、CCDカメラ3a、3bの位置調整を行う。路面からの正反射光をCCDカメラ3aにおいて受光出来る位置は、既に述べたようにa地点である。このa地点を含む適当な大きさの領域に光沢度の大きな板(金属板等)を置く。図19は、このときの撮像画像である。図のy領域が明るく(白く)なっているが、このy領域が正反射光の反射領域であり、この中央位置がa地点である。そこで、CCDカメラ3aの画像の略中央位置にa地点が来るようにCCDカメラ3aの位置調整を行う。また、このとき画像メモリ42にa地点を記憶しておくことで、図7に示す画像のa地点の位置を高精度で特定することが出来るから、凍結状態の判別精度を高めることが出来る。なお、路面を日陰にし、上記板を拡散反射光の少ないSUS板や黒鉄板にすると、正反射光の像を示す上記y領域は顕著となる。
【0065】
また、図19において、正反射光成分は偏光方向を保持するため、上記y領域の正反射光の強度の大小で投光と受光の偏光方向がわかる。そこで、上記y領域で正反射光の強度が最大となるようにs偏光フィルタ31の回転位置を手動または自動で調整する。このときの回転板50の回転角度を記憶しておいて、画像解析時における回転板50の回転制御に用いる。
【0066】
以上の実施形態では、制御部4において画像解析を行って路面状態の判別を行うようにしたが、制御部4から無線または有線により上位のホストに対して画像データを送信し、ホスト側で画像解析と路面状態の判別を行うことも可能である。上位のホストで路面状態の判別を行うようにすれば、1つの道路の複数箇所での画像解析を同時に行うことが出来るため、道路全体の状況分析をより的確に行うことが可能である。
【0067】
【発明の効果】
この発明によれば、光照射手段を用いるため、昼夜を問わず、安定して路面判別を可能とし、撮像側でs偏光画像とp偏光画像を得て空間周波数分布を求めるため、正確な路面状態を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、この発明の第1の実施形態である路面判別装置の構成図。
【図2】は、路面の所定範囲を示す図。
【図3】は、路面判別装置の電気的構成を示すブロック図。
【図4】は、乾燥状態と湿潤状態のs偏光画像、p偏光画像を示す図。
【図5】は、乾燥状態と湿潤状態の空間周波数分布図を示す図。
【図6】は、凍結状態の時の画像とスペクトル強度を示す図。
【図7】は、湿潤状態の時の画像とスペクトル強度を示す図。
【図8】は、積雪時における路面の所定範囲を撮像した画像例。
【図9】は、画像解析のアルゴリズムを示すフローチャート。
【図10】は、画像解析のアルゴリズムを示すフローチャート。
【図11】は、画像解析のアルゴリズムを示すフローチャート。
【図12】は、図12は、この発明の他の実施形態の路面判別装置の構成図。
【図13】は、偏光フィルタを切り替える回転板を示す図。
【図14】は、この発明のさらに他の実施形態の路面判別装置の構成図。
【図15】は、この発明のさらに他の実施形態の路面判別装置の構成図。
【図16】は、この発明のさらに他の実施形態の路面判別装置の構成図。
【図17】は、路面判別装置のレーザ照射装置の詳細図。
【図18】は、図1の構成において、投光部1とCCDカメラ3a、3bの設置位置の調整を行うときの調整方法を示す図。
【図19】は、正反射光反射位置を示す画像例。
Claims (5)
- 路面の所定範囲に向けて光を照射する光照射手段と、
前記光照射手段の前面に配置され、前記光照射手段から路面に照射される光を偏光する第1の偏光フィルタと、
前記路面の所定範囲を撮像する第1の撮像手段及び第2の撮像手段と、
前記第1の撮像手段の前面に配置され、前記路面からの反射光を前記第1の偏光フィルタの偏光方向と同じ方向に偏光して該第1の撮像手段に導く第2の偏光フィルタと、
前記第2の撮像手段の前面に配置され、前記路面からの反射光を前記第1の偏光フィルタの偏光方向に直交する方向に偏光して該第2の撮像手段に導く第3の偏光フィルタと、
前記光を照射した場合と前記光を照射しない場合との差分画像のデータを、前記第1の撮像手段及び前記第2の撮像手段により取り込んで、前記差分画像のデータの空間周波数分布をそれぞれ計算する周波数分析手段と、
当該空間周波数分布それぞれについて前記路面上の粒子に相当する周波数帯域におけるパワースペクトルを計算し、これらの互いの偏差を計算する偏差計算手段と、
当該偏差が予め定めた閾値以下であれば、路面が乾燥している状態と判別する路面判別手段と、
を備えてなる路面判別装置。 - 路面の所定範囲に向けて光を照射する光照射手段と、
前記光照射手段の前面に配置され、前記光照射手段から路面に照射される光を偏光する第1の偏光フィルタと、
前記路面の所定範囲を撮像する撮像手段と、
前記路面からの反射光を前記第1の偏光フィルタの偏光方向と同じ方向に偏光する第2の偏光フィルタと、
前記路面からの反射光を前記第1の偏光フィルタの偏光方向に直交する方向に偏光する第3の偏光フィルタと、
前記第2の偏光フィルタと前記第3の偏光フィルタのそれぞれを、前記撮像手段の前面に移動させることで該撮像手段の前面に位置する偏光フィルタの切替を可能にする偏光フィルタ切替手段と、
前記光を照射した場合と前記光を照射しない場合との差分画像のデータを、前記第2の偏光フィルタと前記第3の偏光フィルタを切り替えてそれぞれ前記撮像することにより取り込んで、前記差分画像のデータの空間周波数分布をそれぞれ計算する周波数分析手段と、
当該空間周波数分布それぞれについて前記路面上の粒子に相当する周波数帯域におけるパワースペクトルを計算し、これらの互いの偏差を計算する偏差計算手段と、
当該偏差が予め定めた閾値以下であれば、路面が乾燥している状態と判別する路面判別手段と、
を備えてなる路面判別装置。 - 路面の所定範囲に向けて光を照射する第1の光照射手段及び第2の光照射手段と、
前記第1の光照射手段の前面に配置され、路面の所定範囲に向けて照射する光を偏光する第1の偏光フィルタと、
前記第2の光照射手段の前面に配置され、路面の所定範囲に向けて照射する光を、前記第1の偏光フィルタの偏光方向に直交する方向に偏光する第2の偏光フィルタと、
前記路面の所定範囲を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の前面に配置され、前記第1の偏光フィルタと同じ方向に偏光する第3の偏光フィルタと、
前記第1の光照射手段の駆動と第2の光照射手段の駆動を切り替える光照射手段切替手段と、
前記光を照射した場合と前記光を照射しない場合との差分画像のデータを、前記第1の光照射手段と前記第2の光照射手段を切り替えてそれぞれ前記撮像することにより取り込 んで、前記差分画像のデータの空間周波数分布をそれぞれ計算する周波数分析手段と、
当該空間周波数分布それぞれについて前記路面上の粒子に相当する周波数帯域におけるパワースペクトルを計算し、これらの互いの偏差を計算する偏差計算手段と、
当該偏差が予め定めた閾値以下であれば、路面が乾燥している状態と判別する路面判別手段と、
を備えてなる路面判別装置。 - 路面の所定範囲に向けて光を照射する光照射手段と、
前記光照射手段から路面に照射される光を偏光する第1の偏光フィルタと、
前記光照射手段から路面に照射される光を、前記第1の偏光フィルタの偏光方向に直交する方向に偏光する第2の偏光フィルタと、
前記第1の偏光フィルタと前記第2の偏光フィルタのそれぞれを、前記光照射手段の前面に移動させることで該光照射手段の前面に位置する偏光フィルタの切替を可能にする偏光フィルタ切替手段と、
前記路面の所定範囲を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の前面に配置され、前記第1の偏光フィルタと同じ方向に偏光する第3の偏光フィルタと、
前記光を照射した場合と前記光を照射しない場合との差分画像のデータを、前記第1の偏光フィルタと前記第2の偏光フィルタを切り替えてそれぞれ前記撮像することにより取り込んで、前記差分画像のデータの空間周波数分布をそれぞれ計算する周波数分析手段と、
当該空間周波数分布それぞれについて前記路面上の粒子に相当する周波数帯域におけるパワースペクトルを計算し、これらの互いの偏差を計算する偏差計算手段と、
当該偏差が予め定めた閾値以下であれば、路面が乾燥している状態と判別する路面判別手段と、
を備えてなる路面判別装置。 - 前記光照射手段は、
レーザ光を発光するレーザ発光手段と、
前記レーザ光を前記路面上の車両進行方向に長い矩形状の平行光にするコリメートレンズと、
前記矩形状の平行光を、前記路面の横断方向に沿って移動可能に誘導するポリゴンミラーと、を備え
前記撮像手段は、そのシャッタ開放時間をレーザ光の1走査時間以上に設定した請求項1、2のいずれかに記載の路面判別装置。
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