JP3781881B2 - 写真現像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光済の感光材料に所定の処理を施して出力する写真現像処理装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
テレホンカード等のプリペイドカード、ポストカード、シールプリント等の各種のカード製品に写真が利用されている。
【0003】
通常の写真プリンタ(写真焼付現像機)では、感光材料(印画紙)は、長尺な感光材料を巻回してなる感光材料ロールとしてプリンタに供給されるが、この感光材料は途中で切断されることはなく、露光(焼付)によって潜像を記録され、発色現像、漂白定着、水洗等の所定の現像処理を施され、乾燥された後に、プリント一枚毎に切断されて、写真すなわち(仕上り)プリントとされる。
【0004】
前述のカード製品に写真を利用する際には、写真プリンタにおいては、乾燥した感光材料を切断せずに、長尺なまま巻回する。
ロール状に巻回された感光材料は、専用の貼付け装置に供給され、この装置において、テレホンカードやオレンジカード等のプリペイドカードの磁気シートや、ポストカードの表面(住所等の記載面)が印刷されたシート等が、カード一枚に対して位置合わせして貼着され、最後に、打ち抜き等によって所定形状に切断されて、テレホンカードやポストカード等のカード製品として排出される。
【0005】
すなわち、従来の写真を利用するテレホンカードやポストカード等のカード製品の製造においては、写真プリンタと磁気シート等のシート材の貼付け手段とが独立(オフライン)となっており、作業に手間がかかる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、露光済の感光材料に湿式の現像処理や乾燥等の所定の処理を施してプリント(写真)として出力する通常の処理のみならず、ポストカードやテレホンカード等のカード製品の製造における磁気シート等のシート材の貼着もオンラインで行うことができる写真現像処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、露光により潜像が記録された写真感光材料に、所定の現像処理を施して排出する現像処理手段と、前記現像処理手段から排出された写真感光材料に、機能を有するシート材を位置決めして貼り付ける、前記現像処理手段に装着自在な貼付け手段とを有して構成され、前記現像処理手段は、前記写真感光材料に現像処理を施す現像部と、現像処理された前記写真感光材料を排出する排出部とを有し、前記排出部は、前記写真感光材料に予め形成された、前記写真感光材料上のコマ画像毎の画像位置を示すコマ情報を検出する第1センサを備えて構成されており、前記貼付け手段は、前記排出部から排出される前記写真感光材料に、前記第1センサの検出結果に応じて前記シート材を位置決めして貼り付ける貼着部と、前記シート材が貼り付けられた状態の前記写真感光材料の前記コマ情報を検出する第2センサと、前記写真感光材料に前記シート材が貼り付けられてなる貼着体を、前記第2センサの検出結果に応じてコマ画像毎に切断するカッタ部とを備えていることを特徴とする写真現像処理装置を提供する。
【0008】
また、前記貼付け手段が有する前記カッタ部は、前記貼着体を打ち抜き切断して、所定サイズで所定形状のカード製品とすることが好ましい。また、前記潜像が記録された前記写真感光材料が長手方向に多数の潜像が記録された長尺なものであり、前記貼付け手段が有する前記カッタ部は、前記第2センサにおける検出結果に応じて、多数の潜像が記録された長尺な前記写真感光材料を前記コマ画像毎に切断すてもよい。また、前記潜像が記録された前記写真感光材料がプリント一枚に対応するカットシートであり、前記貼付け手段が有する前記カッタ部は、前記第2センサにおける検出結果に応じて、前記カットシートを打ち抜き切断して、所定サイズで所定形状のカード製品としてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の写真現像処理装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0010】
図1に、本発明の写真現像処理装置の一例を利用する写真プリンタ(写真焼付現像装置)の一例の概念図を示す。
図1に示される写真プリンタ10(以下、プリンタ10とする)は、写真感光材料(印画紙)Aを露光(焼付)して潜像を記録する焼付装置12と、本発明の写真現像処理装置14とを有して構成されるもので、写真感光材料Aを途中で切断せずに、長尺なまま露光、現像、乾燥等の所定の処理を施し、最後に切断して1枚の(仕上り)プリントすなわち写真とする装置である。
【0011】
写真感光材料A(以下、感光材料Aとする)は、長尺な状態で巻回された感光材料ロールとして焼付装置12に装填され、この感光材料ロールから引き出されて使用される。
焼付装置12において、感光材料ロールから引き出された感光材料は、プリント一枚毎の境目を示すコマ情報(コマパンチ)や一件分の境目を示すソート情報の形成、デジタル走査露光やフィルム投影光での直接露光による潜像の記録、焼付日やコマ番号等のバックプリントの記録等の所定の処理を施され、現像処理装置14に供給される。なお、後述するカード製品の作成の際には、バックプリントの記録は行わなくてもよい。
【0012】
写真現像処理装置14(以下、現像処理装置14とする)は、現像部72と、乾燥部74と、排出部76と、図中矢印aに示されるように、排出部76に装着自在にされる、ソータ88および貼付け装置16とを有して構成される。
なお、排出部76(現像処理装置14)にソータ88および貼付け装置16を装着(取り外し)自在にする方法に限定はなく、凹凸、レールと溝等の位置決め手段や、フック、ボルトナット等を用いる係合/固定手段等を有する、公知の手段が各種利用可能である。また、両者(特にソータ88)を現像処理装置14から完全に取り外すのではなく、例えばガイドレール等を用いて退避するような構成であってもよい。
【0013】
通常のプリント作成時には、排出部76にはソータ88が装着される。
焼付装置12から排出された感光材料Aは、現像部72に搬入される。現像部72は、発色現像槽78、漂白定着槽80および水洗槽82(82a,82b,82cおよび82d)を有するもので、露光済の感光材料Aは、現像部72の各槽に順次浸漬され、所定の湿式現像処理を施される。
乾燥部74は、温風やヒータ等を用いて感光材料Aを乾燥する部位で、現像部72で処理された感光材料Aは、乾燥部74内を搬送されつつ乾燥され、排出部76に搬送される。
【0014】
通常のプリント作成時には、排出部76に搬送された長尺な感光材料Aのコマ情報がセンサ84によって検出され、その検出結果に応じてカッタ86によって感光材料Aが切断され、一枚の(仕上り)プリントとしてソータ88に排出される。
ソータ88は、多数の収納棚を有し、回転等の手段で各棚を順次、排出部76の排出口に対応する位置に切り替える公知のソータで、排出部76のセンサ84によるソート情報の検出結果に応じて棚を切り替え、排出部76から排出されたプリントをフィルム1本等の1件分に仕分けして集積する。
【0015】
他方、このような現像処理装置14をポストカードやテレホンカード等のカード製品の作成に用いる際には、排出部76には貼付け装置16が装着される。
貼付け装置16は、排出部76から排出された感光材料Aに、テレホンカードの磁気シートや、ポストカードの表面(住所等の記載面)が印刷されたシート等の何らかの機能を有するシート材を貼着し、図示例おいては、打ち抜きによって所定形状に切断して、テレホンカードやポストカード等のカード製品として排出する装置で、供給部18と、貼着部20と、圧着部22と、打抜き部24と、トレイ26とを有して構成される。
【0016】
本発明において、感光材料Aに貼着するシート材(すなわち、対応するカード製品)には特に限定はなく、ポストカードの表面が印刷されたシート、テレホンカード、オレンジカード、メトロカード等のプリペイドカードの磁気シート(磁気シート部分)、シールプリント等のシール材シート等、一面に写真が利用される公知のカード製品の他面側を構成する、何らかの機能を有するシート材がすべて利用可能である。
なお、作成するカード製品が、ポストカードやプリペイドカード等のいわゆる定型を有するものである場合や、厚さに制限がある場合には、感光材料Aおよび/またはシート材は、両者を張り合せた際に所定の厚さ(あるいはさらに重さ)となるように、必要に応じて薄手の物が使用される。
【0017】
供給部18は、シート材が貼着面を下にして積層・収納されるカセット28が装填される部位で、吸盤等を用いる公知の枚葉手段でカセット28から一枚のシート材を取り出し、搬送ローラ対30等によって貼着部20に供給する。
貼着部20は、糊や両面テープ等の公知の手段で、シート材と感光材料Aとを貼り付ける部位で、図示例においては、一例として、貼り合わせローラを用いて両者を貼り付けている。なお、本発明に利用される貼り付け手段は、これに限定はされず、公知のシート材の貼り付け手段が各種利用可能である。
圧着部22は、挟持力の高い搬送ローラ対22aおよび22bによって感光材料Aとシート材との貼着体を搬送し、両者の貼着をより確実にする。また、必要に応じて、加熱等を行ってもよい。
【0018】
このような貼着によるカード製品の作成の際には、貼り合わせの誤差を吸収し、かつ、所定のサイズおよび形状の製品を作成するために、まず、若干大きめの貼着体を作成し、打ち抜き切断によって所定のサイズおよび形状として最終的なカード製品とする場合が多い。
図示例のプリンタ10も、この方法を用いており、目的とするカード製品のサイズよりも若干幅(感光材料ロールの短手方向)が広い感光材料Aを用い、これに、目的とするカード製品よりも若干サイズの大きなシート材を貼着して、打抜き部24において、公知の手段で感光材料Aとシート材との貼着体を打ち抜き切断して、所定サイズで所定形状のカード製品とする。
【0019】
なお、感光材料Aの幅、およびシート材のこの方向(搬送方向と直交方向)のサイズが、カード製品のサイズであるである場合には、打ち抜きによってカード製品を所定サイズにするのではなく、カッタ等によって感光材料Aを幅方向に切断することで、所定サイズのカード製品としてもよい。
この例は、後述するカットシート感光材料を用いる態様でも利用できる。
【0020】
このような現像処理装置14(プリンタ10)でカード製品を作成する際には、前述のプリントと同様の処理を施された感光材料Aは、排出部76のカッタ86で切断されず、長尺なまま貼付け装置16に搬送される。
貼付け装置16においては、排出部76のセンサ84によるコマ情報の検出結果に応じて、タイミングを合わせて供給部18から貼着部20にシート材が搬送され、貼着部20において、感光材料A(その各コマ)とシート材とが位置合わせされて貼り付けられる。
シート材が張り付けられた感光材料Aは、圧着部22において高圧力で挟持搬送されてより確実に貼着され、打抜き部24に搬送される。
打抜き部24では、図示しないセンサでコマ情報を検出し、それに応じて感光材料Aを所定位置に搬送/停止して、感光材料Aとシート材との貼着体を打ち抜き切断して、所定形状およびサイズのカード製品とする。作成されたカード製品は、次いで、トレイ26に排出、集積される。
【0021】
図示例の現像処理装置14においては、貼付け装置16において打ち抜き切断することによって、最終的なカード製品を作成しているが、本発明はこれに限定はされず、各種の構成が利用可能である。
例えば、打抜き部24の代わりに、長尺な感光材料Aを切断するカッタを設け、シート材を貼着された感光材料Aをコマ情報に応じて切断し、若干大きな貼着体のまま排出してもよい。この場合には、感光材料Aとシート材の貼着体は、専用の打ち抜き装置や切断装置に供給され、ここで、処理されて所定サイズのカード製品とされる。
あるいは、打抜き部24の代わりに、公知の長尺シート材の巻き取り装置を配置し、シート材を貼着された感光材料Aを長尺なまま巻き取ってロール状にしてもよい。この場合には、シート材を貼着されたロール状の感光材料Aは、専用の打ち抜き装置に供給され、この装置において、打ち抜き切断され、所定サイズのカード製品とされる。この態様は、処理量の多い大規模な業者に好適であり、前述の貼付け装置16から最終的なカード製品を排出する態様は、処理量の少なめな、比較的小さな業者に好適である。
【0022】
以上説明したプリンタ10は、感光材料Aを切断することなく各種の処理を行い、最後に切断して一枚のプリントとする装置であったが、本発明の現像処理装置は、これに限定はされず、感光材料Aをカットシートとした後に露光、現像等を行うプリンタにも好適に利用可能である。
なお、この態様においては、長尺な感光材料ではなく、プリント一枚に応じて切断されたカットシート感光材料を用いる以外には、現像処理装置の構成は前述の図1に示される現像処理装置14と基本的に同様であるので、以下の説明は、図1を参照してその符号を援用し、かつ、異なる所の説明を主に行う。
【0023】
この態様においては、焼付装置では、感光材料ロールから感光材料Aを引き出し、プリント(カード製品)一枚に応じた所定長に切断した後に、バックプリントの記録、露光による潜像の記録等を行い、露光済のカットシート感光材料(以下、感光材料Aとする)が、現像処理装置14に供給される。
現像処理装置14に供給された感光材料Aは、現像部72に搬入され、発色現像槽78、漂白定着槽80および水洗槽82に順次浸漬され、所定の湿式現像処理を施され、乾燥部74で乾燥され、排出部76に搬送される。
ここで、この態様では、感光材料Aは既に切断されているので、乾燥部74において乾燥された時点で(仕上り)プリントとなる。そのため、排出部76にはセンサ84およびカッタ86は配置されず、そのままソータ88に排出され、集積される。
【0024】
カード製品の作成を行う際には、同様に、貼付け装置16が排出部76に装着される。
この態様では、前述のように排出部76にセンサ84が配置されないので、貼付け装置16には、貼着部20の上流側、例えば、図1の矢印bに示される位置に感光材料Aを検出するセンサが配置される。
貼付け装置16においては、このセンサによる感光材料Aの検出結果に応じて、タイミングを合わせて供給部18から貼着部20にシート材が搬送され、貼着部20において、感光材料Aとシート材とが位置合わせされて貼り付けられ、以下同様にして、圧着部22において貼着をより確実にされ、打抜き部24で所定の形状およびサイズに打ち抜き切断されて、所定形状およびサイズのカード製品とされ、トレイ26に排出、集積される。
【0025】
なお、このカットシートの感光材料Aに対応する態様においても、貼付け装置16に打抜き部24を設けずに、感光材料Aをシート材に貼着した若干サイズの大きな貼着体のまま排出し、専用の切断装置によって処理して所定形状およびサイズのカード製品としてもよい。
あるいは、現像処理装置14に供給される感光材料Aおよびシート材として、カード製品のサイズのものを用い、高い精度で位置合わせを行って両者を貼着し、所定形状およびサイズのカード製品としてもよい。
【0026】
以上、本発明の写真現像処理装置について詳細に説明したが、本発明は上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0027】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の写真現像処理装置によれば、露光済の感光材料に湿式の現像処理や乾燥等の所定の処理を施してプリント(写真)として出力する通常の処理のみならず、ポストカードやテレホンカード等のカード製品の製造における磁気シート等のシート材の貼着もオンラインで行うことができ、より効率のよい作業を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の写真現像処理装置を利用する写真プリンタの一例の概念図である。
【符号の説明】
10 (写真)プリンタ
12 焼付装置
14 (写真)現像処理装置
16 貼付け装置
18 供給部
20 貼着部
22 圧着部
24 打抜き部
26 トレイ
28 カセット
30 搬送ローラ対
72 現像部
74 乾燥部
76 排出部
78 発色現像槽
80 漂白定着槽
82 水洗槽
84 センサ
86 カッタ
88 ソータ
A 感光材料
Claims (4)
- 露光により潜像が記録された写真感光材料に、所定の現像処理を施して排出する現像処理手段と、
前記現像処理手段から排出された写真感光材料に、機能を有するシート材を位置決めして貼り付ける、前記現像処理手段に装着自在な貼付け手段とを有して構成され、
前記現像処理手段は、前記写真感光材料に現像処理を施す現像部と、現像処理された前記写真感光材料を排出する排出部とを有し、前記排出部は、前記写真感光材料に予め形成された、前記写真感光材料上のコマ画像毎の画像位置を示すコマ情報を検出する第1センサを備えて構成されており、
前記貼付け手段は、前記排出部から排出される前記写真感光材料に、前記第1センサの検出結果に応じて前記シート材を位置決めして貼り付ける貼着部と、前記シート材が貼り付けられた状態の前記写真感光材料の前記コマ情報を検出する第2センサと、前記写真感光材料に前記シート材が貼り付けられてなる貼着体を、前記第2センサの検出結果に応じてコマ画像毎に切断するカッタ部とを備えていることを特徴とする写真現像処理装置。 - 前記貼付け手段が有する前記カッタ部は、前記貼着体を打ち抜き切断して、所定サイズで所定形状のカード製品とすることを特徴とする請求項1記載の写真現像処理装置。
- 前記潜像が記録された前記写真感光材料が長手方向に多数の潜像が記録された長尺なものであり、
前記貼付け手段が有する前記カッタ部は、前記第2センサにおける検出結果に応じて、多数の潜像が記録された長尺な前記写真感光材料を前記コマ画像毎に切断することを特徴とする請求項1または2記載の写真現像処理装置。 - 前記潜像が記録された前記写真感光材料がプリント一枚に対応するカットシートであり、
前記貼付け手段が有する前記カッタ部は、前記第2センサにおける検出結果に応じて、前記カットシートを打ち抜き切断して、所定サイズで所定形状のカード製品とすることを特徴とする請求項2記載の写真現像処理装置。
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JPH11174654A JPH11174654A (ja) | 1999-07-02 |
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1997
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