JP3781540B2 - 光ディスク駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスクのスピンドルモータの駆動力をローディング機構などの駆動力にも利用するようにした光ディスク駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク装置のトラバース機構は、光ディスクを所定の回転数で回転駆動するスピンドルモータと、光ピックアップを光ディスクの半径方向に移動させるフィードモータとにより構成されるものが一般的であり、これらのモータの駆動力をローディング機構などの駆動力として取り出す機構として、従来から、例えば特開平6−274993号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平6−274993号公報に記載された従来の機構では、ローディングモータは廃止できるもののトラバース機構を載置した昇降ベースを駆動する昇降モータが別に必要であり、高コスト化や機構の複雑化による部品点数の増加とそれに伴う組立工数の増加といった問題点を有していた。
【0004】
本発明はこのような課題を解決するもので、スピンドルモータを光ディスクの回転駆動以外に、例えば光ディスクローディング機構の駆動源として取り出せるように構成することにより、低コスト化、部品点数削減化、組立工数削減化を実現することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の光ディスク駆動装置は、光ピックアップがフィードモータの駆動で光ディスク最内周もしくは最外周位置へ移動した際、前記光ピックアップの位置を検出する検出手段によりフィードモータの駆動を停止すなわち光ピックアップの移動動作を停止させると同時に、検出位置直前で前記光ピックアップと当接し変位する作動部材上に配置された連結ギヤがターンテーブルに一体形成されたギヤ部と噛み合い位置になるように構成している。
【0006】
また、前記連結ギヤと前記ターンテーブルのギヤ部との噛み合いは前記光ピックアップのレーザ光位置が光ディスクのリードインエリアより内周もしくはリードアウトエリアより外周に到達した位置で行なわれるように前記検出手段の位置および前記作動部材の変位タイミングを設定している。
【0007】
また、前記光ピックアップによる前記検出手段の作動に伴い、前記ターンテーブルを回転駆動するスピンドルモータへの印加電圧の切換が可能なように構成している。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の光ディスク駆動装置は、光ピックアップの光ディスク最内周もしくは最外周位置を検出する検出手段と、検出位置直前より前記光ピックアップと当接することにより変位する作動部材と、前記作動部材上に配置された連結ギヤを備え、前記検出手段の作動で前記光ピックアップの移動動作が停止すると同時に前記光ピックアップの移動動作に伴う前記作動部材の変位により、前記連結ギヤがターンテーブルに一体形成されたギヤ部と噛み合い位置になるよう構成したことを特徴とするものであり、上記のような構成によって光ディスクを回転駆動するスピンドルモータの駆動力を前記ターンテーブルに一体形成されたギヤ部と前記連結ギヤの噛み合いにより取り出し、光ディスクの回転動作以外の目的で利用するという作用を有する。
【0009】
また、本発明の請求項2に記載の光ディスク駆動装置は、連結ギヤとターンテーブルのギヤ部の噛み合いは光ピックアップのレーザ光位置が光ディスクのリードインエリアより内周もしくはリードアウトエリアより外周に到達した位置で行なわれるように検出手段の位置および作動部材の変位タイミングを設定したことを特徴とするものであり、上記のような構成によって通常の光ディスク読み取り動作や書き込み動作に影響を与えることがなく、動作信頼性の高い機構を実現するという作用を有する。
【0010】
また、本発明の請求項3に記載の光ディスク駆動装置は、検出手段の作動に伴い、ターンテーブルを回転駆動するスピンドルモータへの印加電圧を切換可能に構成したことを特徴とするものであり、上記のような構成によってスピンドルモータの駆動力を光ディスクの回転動作以外の目的で利用する際に、利用目的に応じた駆動力に設定可能という作用を有する。
【0011】
本発明の光ディスク駆動装置は以上のように構成した機構であって、前記スピンドルモータの駆動力を光ディスクの回転動作以外の目的で利用する機構を非常に少ない部品点数で構成することによって、低コスト化、組立工数削減化を実現するとともに動作信頼性が高く、実現容易な機構を提供することができる。
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態)
図1〜図4は本発明の実施の形態における光ディスク駆動装置の通常動作を示す図であり、図1は光ピックアップが光ディスク内周リードインエリアに位置する状態を示す平面図、図2はその部分側面図、図3は光ピックアップが光ディスク外周リードアウトエリアに位置する状態を示す平面図、図4はその部分側面図である。
【0013】
図1〜図4において、1はトラバースシャーシ、2は光ピックアップ、3は駆動シャフト、4は駆動ギヤ、5はスラストばね、6はナット板であり、前記駆動シャフト3は光ピックアップ2の軸受け部2a、2bを貫通し、一端3aはトラバースシャーシ1上に形成された軸受け孔1aに回転保持され、他端3bは前記駆動ギヤ4に圧入されて駆動ギヤ4を保持しており、駆動ギヤ4の軸部4aがトラバースシャーシ1上の軸受け部1bに回転保持されている。また、前記光ピックアップ2はそのガイド部2cがトラバースシャーシ1上の副軸1cと係合し、矢印AB方向へ摺動可能である。また、スラストばね5はトラバースシャーシ1上の固定部1dに圧入保持され、駆動ギヤ4の先端部4bおよび軸部4aと当接し、駆動ギヤ4を介して駆動シャフト3を矢印A方向および矢印D方向へ押圧している。ナット板6は光ピックアップ2に固定され、突起部6aが駆動シャフト3のウォーム部3cと係合している。7はトラバースモータ、8はモータギヤであり、トラバースモータ7はトラバースシャーシ1上に固定され、その回転軸7aをモータギヤ8に圧入してモータギヤ8を保持している。モータギヤ8は駆動ギヤ4と噛合しており、トラバースモータ7の回転力を駆動シャフト3に伝達する。9はスピンドルモータ、10はターンテーブルであり、スピンドルモータ9はトラバースシャーシ1上に固定され、その回転軸9aを光ディスク11を載置するターンテーブル10に圧入してターンテーブル10を保持している。
【0014】
このような構成においてトラバースモータ7を時計方向もしくは反時計方向へ回転させるとその回転力が駆動ギヤ4、駆動シャフト3、ナット板6を介して光ピックアップ2に伝達され、光ピックアップ2は矢印A方向もしくは矢印B方向、すなわち光ディスク11のラジアル方向へ、図1〜図2に示す内周位置と図3〜図4に示す外周位置間を移動する。また、スピンドルモータ9を一定方向に回転させるとターンテーブル10に載置された光ディスク11も一体となって回転する。以上のようにして光ディスク11の回転と光ピックアップ2の移動を行なう。なお、光ディスク11をターンテーブル10に載置してスピンドルモータ9を回転させた際、光ディスク11とターンテーブル10間でスリップが生じないよう保持するために図外のマグネットなどの吸着作用を利用してクランプしている。
【0015】
ところで、12は作動部材、13はスプリング、14は連結ギヤ、15は中継ギヤである。前記作動部材12はスピンドルモータ9の回転軸9aを支軸としてスラスト方向すなわち矢印CD方向へ摺動自在であり、スプリング13により常時矢印D方向へ付勢され、ストッパー部12aがトラバースシャーシ1上面に当接した状態で保持されている。また、作動部材12の軸部12bはトラバースシャーシ1のガイド孔1eに貫通し、スピンドルモータ9の回転軸9aを中心とした作動部材12の回転動作を防止している。また、作動部材12は光ピックアップ2が光ディスク11のリードインエリアより内周へ移動した際に光ピックアップ2の係合部2dと係合する傾斜部12cを有している。連結ギヤ14は作動部材12上に形成された回転軸12dに回転自在に保持されており、作動部材12が矢印C方向へ移動した際にギヤ部14aがターンテーブル10に一体形成されたギヤ部10aと噛合可能な位置関係にある。中継ギヤ15はトラバースシャーシ1上に形成された回転軸1fに回転自在に保持されており、ギヤ部15aが常時連結ギヤ14のギヤ部14bと常時噛合している。
【0016】
以上のように構成したトラバース機構において、以下スピンドルモータ9の駆動力を光ディスク11の回転駆動以外の目的で取り出す機構について説明する。図5〜図7は本発明の実施の形態における光ディスク駆動装置のスピンドルモータ9の駆動力取り出し動作を示す図であり、図5は光ピックアップ2が光ディスクリードインエリアより内周へ移動中の状態を示す部分側面図、図6はターンテーブル10のギヤ部10aと連結ギヤ14の噛み合い状態を示す平面図、図7はその部分側面図である。
【0017】
通常の光ディスク読み取り動作や書き込み動作が終了すると光ピックアップ2は内周リードインエリアへ移動し待機状態となる。この状態より例えばローディング用スイッチをオンすることによりトラバースモータ7を駆動し、光ピックアップ2を光ディスク11のリードインエリアよりさらに内周方向へ移動させるように構成されている。光ピックアップ2が内周方向へ移動すると図5に示すように光ピックアップ2の係合部2dが作動部材12の傾斜部12cと当接し、押圧するため作動部材12はスピンドルモータ9の回転軸9aを支軸としてスプリング13の付勢力に反して矢印C方向へ移動を開始する。さらに光ピックアップ2が内周方向へ移動すると、光ピックアップ2の当接部2eがトラバースシャーシ1上に固定された検出スイッチ16と係合し、検出スイッチ16が開から閉状態へとなる変化を検知し、トラバースモータ7への電圧供給を停止させる。すなわち光ピックアップ2の移動動作を停止させる。この際、作動部材12は図6〜図7に示すように連結ギヤ14のギヤ部14aがターンテーブル10のギヤ部10aと噛み合い状態になる位置にまで移動している。この状態でスピンドルモータ9を駆動すれば、その駆動力がターンテーブル10、連結ギヤ14、この連結ギヤ14の位置に関係なく常時連結ギヤ14と噛み合う中継ギヤ15へ伝達される。この中継ギヤ15のギヤ部15bと連結するラック17をトラバースシャーシ1上に配置することで、スピンドルモータ9の時計方向への回転力を矢印E方向へ、反時計方向への回転力を矢印F方向への直線運動へ変換することができる。ここでラック17を光ディスク11を載置するトレイ(図示せず)と連結させることにより、光ディスク11の排出位置と演奏位置間の往復動作を行なわせることができる。以上の一連の動作は光ピックアップ2の位置が前述したように光ディスク11のリードインエリアより内周において行なわれる動作であるため、通常の光ディスク読み取り動作や書き込み動作に何ら影響を与えることはない。また、検出スイッチ16の作動に連動してスピンドルモータ9の印加電圧を切り換えることにより、ローディング動作に必要な駆動力を最適値に設定することができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明の光ディスク駆動装置は以上のように構成した機構であって、スピンドルモータの駆動力を光ディスクの回転動作以外の目的で利用する機構を非常に少ない部品点数で構成することによって、低コスト化、組立工数削減化を実現するとともに動作信頼性が高く、実現容易な機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態において光ピックアップが光ディスク内周リードインエリアに位置する状態を示す平面図である。
【図2】同光ピックアップが光ディスク内周リードインエリアに位置する状態を示す部分側面図である。
【図3】同光ピックアップが光ディスク外周リードアウトエリアに位置する状態を示す平面図である。
【図4】同光ピックアップが光ディスク外周リードアウトエリアに位置する状態を示す部分側面図である。
【図5】同光ピックアップが光ディスクリードインエリアより内周へ移動中の状態を示す部分側面図である。
【図6】同ターンテーブルのギヤ部と連結ギヤの噛み合い状態を示す平面図である。
【図7】同ターンテーブルのギヤ部と連結ギヤの噛み合い状態を示す部分側面図である。
【符号の説明】
2 光ピックアップ
2e 当接部
9 スピンドルモータ
10 ターンテーブル
10a ギヤ部
11 光ディスク
12 作動部材
14 連結ギヤ
16 検出スイッチ
Claims (3)
- 光ピックアップの光ディスク最内周もしくは最外周位置を検出する検出手段と、検出位置直前より前記光ピックアップと当接することにより変位する作動部材と、前記作動部材上に配置された連結ギヤを備え、前記検出手段の作動で前記光ピックアップの移動動作が停止すると同時に前記光ピックアップの移動動作に伴う前記作動部材の変位により、前記連結ギヤがターンテーブルに一体形成されたギヤ部と噛み合い位置になるように構成したことを特徴とする光ディスク駆動装置。
- 連結ギヤとターンテーブルのギヤ部の噛み合いは光ピックアップのレーザ光位置が光ディスクのリードインエリアより内周もしくはリードアウトエリアより外周に到達した位置で行なわれるように検出手段の位置および作動部材の変位タイミングを設定したことを特徴とする請求項1記載の光ディスク駆動装置。
- 検出手段の作動に伴い、ターンテーブルを回転駆動するスピンドルモータへの印加電圧を切換可能に構成したことを特徴とする請求項1または2記載の光ディスク駆動装置。
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JP35593897A JP3781540B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 光ディスク駆動装置 |
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JPH11185339A JPH11185339A (ja) | 1999-07-09 |
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Family Applications (1)
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JP35593897A Expired - Fee Related JP3781540B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 光ディスク駆動装置 |
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JP (1) | JP3781540B2 (ja) |
-
1997
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