JP3781493B2 - ホース巻取機の巻取制御機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホース巻取機、特に、据置タイプであるホース巻取機付きセット動力噴霧機に具備されるホース巻取機の巻取制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、据置タイプであるホース巻取機付きセット動力噴霧機(以後、「セット動噴」)においては、例えば実開平1−95272号公報に開示されるように、ホース巻取機に対して、動力噴霧機を駆動する原動機(内燃機関)より動力伝達されるもので、定格回転の原動機にて、リールは一定回転数で回転駆動する。
噴霧作業に際しては、まず一定箇所にセット動噴を据え置き、人力、或いは走行車輌等で、噴口を具備するホースをホース巻取機のリールより繰り出し、噴霧範囲の最も遠隔の場所に噴口を配置し、ここからホース巻取機にてホースを巻取駆動させながら噴霧作業を行う。なお、この中で、動力噴霧機の原動機であるエンジンの回転数を変更可能とする技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記の構成のホース巻取機では、定格回転の原動機より動力伝達されて、リールが一定回転数である(回転角速度が一定である)ことから、ホースの巻取量によって、ホースの巻取速度は変動する。
即ち、噴霧開始時は、ホースの巻取量が少ないために、リールの単位回転速度当たりのホース巻取量は少ない(即ちホースの巻取速度が遅い)。ところが、噴霧作業を進めるにつれ、リールにおけるホース巻取量が多くなり、リール軸芯からホース外周部までの距離が長くなることから、リールの単位回転速度当たりのホース巻取量は多くなる(即ちホース巻取速度が早くなる)。
これでは、噴霧ムラが生じるばかりでなく、作業者が噴口を持って噴霧作業を行う場合には、作業者が一定速度で歩くことができず、戸惑ってしまう。
【0004】
これを解決するには、ホース巻取速度を定速化しなければならないが、これを前記のセット動噴において、動噴の原動機であるエンジンの回転数調整で行えばリールの回転速度はホースの巻取量に応じて変更され、ホース巻取速度は定速化できるとしても、その分、動力噴霧機の駆動速度が変動するので、吐出圧が均圧とならず、却って噴霧ムラを生じてしまうという結果になるおそれがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上のような課題を解決すべく、次のような手段を用いる。
ホース巻取機と動力噴霧機とを一体とし、リールRを回転駆動して噴霧用ホースHを巻 き取るホース巻取機において、該ホース巻取機のリールRを電動モーターMにより回転駆動し、動力噴霧機をエンジンEにより駆動し、互いに独立させて駆動し、該電動モーターMはバッテリBを電源とし、該バッテリBは前記エンジンEにより発電する発電機Dにて充電され、該リールRにおける噴霧用ホースHの巻取量のセンサーによる検出を基に、電動モーターMへの付加電圧を調整して、リールRの回転速度を調整し、噴霧用ホースHの巻取速度を定速化し、該巻取速度の定速化のため変動する該リールRの回転駆動速度に対して、前記リールRに対して噴霧用ホースHを整列状に巻き取らせるホースゲートGの移動速度を同調させたものである。
【0006】
本発明の実施の形態を添付の図面をもとに説明する。
図1は本発明に係るホース巻取機付きセット動力噴霧機の正面図、図2はリールRにおけるホース巻取量の検出手段の他の実施例を示す部分正面図である。
【0007】
図1よりセット動噴の概略構成を説明する。
まず、フレーム構成であるが、巻取フレーム1と動噴フレーム3とを隣接、締結して構成されており、動噴フレーム3にはエンジンE及び動噴Pを搭載しており、エンジンEの出力軸よりベルト伝動ケース19を介して、動噴Pのクランクケース20内に軸支されるクランク軸21に伝動される。
【0008】
動噴Pの構成について説明すると、クランクケース20内にはクランク軸21に連接されるプランジャが往復摺動自在に内設されて、クランクケース20より、吸入口22aを有するプランジャケース22を介して、吐出口23aを有する吐出弁部23を連設している。吐出弁部23上には、余水口24aを有する調圧装置24と空気室25とを臨ませて、吐出圧を定圧化、及び均圧化している。
【0009】
一方、巻取フレーム1には、ホース巻取機のリールRの回転軸Raが軸支される他、ホース巻取機の駆動源として、電動モーターMが搭載されている。該電動モーターMは、バッテリBを電源とし、該バッテリBは、動噴Pにおける前記クランクケース20のクランク軸21よりベルト伝動されて発電する発電機Dにて充電される。図1では、バッテリB及び発電機Dを動噴フレーム3側に搭載しているが、巻取フレーム1側に搭載してもよい。
【0010】
モーター出力軸Maには、巻取駆動用スプロケット4のスプロケット軸4aがクラッチ(電磁クラッチ)を介して連接されており、巻取フレーム1上に配設するコントローラーの巻取スイッチSW1をONすること(或いは遠隔操作)により、クラッチがONしてモーター出力軸Maとスプロケット軸4aとが一体となる。該巻取駆動用スプロケット4よりリールRの回転軸Raに固設されるスプロケット6にチェーン5が巻回されている。従って、前記のように巻取スイッチSW1をONすると、電動モーターMの駆動力が、巻取駆動用スプロケット4、チェーン5、スプロケット6を介して回転軸Raに伝動され、リールRが巻取駆動されて、該リールRに対して噴霧用ホースHが巻き取られる。
【0011】
また、巻取フレーム1上には上部フレーム2が配設されていて、前記のコントローラーを支持する他、繰出軸17とゲート送り軸10を軸支している。ゲート送り軸10は、その回転に伴って、噴霧用ホースHを保持するホースゲートGを前後(ホース巻取・繰出方向から見て直交方向)に往復移動させ、リールRに対して噴霧用ホースHを整列状に巻き取らせる。このゲート送り軸10にはスプロケット9が固設されていて、前記のリールRの回転軸Raにスプロケット6とともに固設されるスプロケット7よりチェーン8を巻回されており、従って、回転軸Raの回転に同期してゲート送り軸10が回転するものとなっている。
【0012】
一方、噴霧用ホースHは、ホースゲートGにてプーリーに挟持されているが、繰出軸17が回転駆動すると、このプーリーが回転して、噴霧用ホースHを強制的に繰り出す。該繰出軸17への伝動機構について説明する。巻取フレーム1の一部にスプロケット軸14aが軸支されており、該スプロケット軸14aに固設されるスプロケット14と、該繰出軸17固設のスプロケット16とに、チェーン15を巻回している。また、該スプロケット軸14aに、クラッチ(電磁クラッチ)を介して係脱自在にプーリー13が環設され、一方、モーター出力軸Maには繰出駆動用プーリー11が固設されており、該繰出駆動用プーリー11より該プーリー13にベルト12を巻回している。該クラッチは、コントローラーにおける繰出スイッチSW2の操作(或いは遠隔操作)にて係脱作動するものであり、従って、繰出スイッチSW2をONすると、電動モーターMの駆動力が、繰出駆動用プーリー11、ベルト12、プーリー13、スプロケット14、チェーン15、スプロケット16と伝動し、繰出軸17が回転駆動する。
【0013】
なお、クラッチ位置は、前記の如きスプロケット軸14aとプーリー13との間でなく、モーター出力軸Maと繰出駆動用プーリー11との間に設けることも考えられる。また、巻取スイッチSW1と繰出スイッチSW2は選択的にONされるものであり、一方をONすれば、もう一方が自動的にOFFする。
【0014】
以上のようなホース巻取機の構成において、巻取速度の定速制御機構について説明する。
まず、ホース巻取量の検出手段であるが、図1では、リールRに光センサSを設け、該光センサSにて、リールRにおける噴霧用ホースHの巻取量を検出する。或いは、図2のように、巻取フレーム1にてセンサアーム29の基端を枢支し、センサアーム29はリールRの回転軸Ra向きに付勢し(バネ30の付勢力による)、センサアーム29先端にローラー28を枢支してこれをリールRに巻き取られる噴霧用ホースHの外周部に押当させるものとし、巻取フレーム1におけるセンサアーム29の枢支部にはポテンショメーターPMを配設する。該ポテンショメーターPMはリールRに巻き取られる噴霧用ホースHの巻取量によって変動するセンサアーム29の角度を検出する。
【0015】
以上のようなリールRにおける噴霧用ホースHの巻取量の検出を基にして、リールRの回転軸Raの回転速度を調整し、噴霧用ホースHの巻取速度を定速化する。その手段として、電動モーターMへの付加電圧を調整する。こうして、モーター出力軸Maの回転数を調整して(例えば巻取量が少ない時は高回転数に、巻取量が多い時は低回転数に調整して)、該モーター出力軸Maよりチェーン伝動される回転軸Raの回転速度を制御するのである。
【0016】
なお、回転軸Raとゲート送り軸10とは、チェーン8の介設により駆動が同期する。従って、ホースゲートGは、巻取速度の定速化のために変動するリールRの回転速度に同期し、巻取量の大小にかかわらず、リールRに噴霧用ホースHを整列状に巻き取らせる。
【0017】
また、従来はリールRの回転駆動は、動噴Pのクランク軸21よりベルト伝動したり、或いはフレキシブル伝動軸を設ける等して、エンジンEを駆動源とするものであり、その回転駆動速度は、エンジンEの回転数調整に基づいてなされていたが、図1図示の本発明において、リールRの回転駆動は、電動モーターMを駆動源としており、エンジンEを駆動源とする動噴Pの駆動とは独立しているので、このようにリールRの回転速度を変動させたとしても、動噴Pの噴霧圧は一定に保持される。従って、噴霧用ホースHは、定速にて巻き取られ、かつ噴霧量が安定しているので、噴霧ムラを起こさず、安定した噴霧作業を行うことができるのである。
【0018】
なお、図1図示のセット動噴に関するその他の部品について説明しておく。リールRの回転駆動の停止に関しては、電動モーターMの入切スイッチ(図示せず)を設けており、前記の巻取用クラッチも繰出用クラッチも、このスイッチをOFFすることにより両方がOFFとなって、回転軸Ra、ゲート送り軸10、或いは繰出軸17の駆動は停止する。また、リールRを急停止できるよう、巻取フレーム1にブレーキ18を枢支しており、これを、リールR、或いはリールRに巻き取られる噴霧用ホースHに押圧操作して、リールRを停止できる。
【0019】
また、巻取フレーム1には、折り畳み自在にハンドル26を具備しており、一方、動噴フレーム3には車輪27を具備している。セット動噴の移動時には、ハンドル26を持ってホース巻取機側を引上げ、動噴側はエンジンEを搭載することにより重いので、こちらを下にし、車輪27を接地させる。この状態にしてハンドル26を持ちながら動噴側に押していくと、接地する車輪27が回転して移動するのである。
【0020】
【発明の効果】
本発明は以上の如く、ホース巻取機と動力噴霧機とを一体とし、リールRを回転駆動して噴霧用ホースHを巻き取るホース巻取機において、該ホース巻取機のリールRを電動モーターMにより回転駆動し、動力噴霧機をエンジンEにより駆動し、互いに独立させて駆動し、該電動モーターMはバッテリBを電源とし、該バッテリBは前記エンジンEにより発電する発電機Dにて充電され、該リールRにおける噴霧用ホースHの巻取量のセンサーによる検出を基に、電動モーターMへの付加電圧を調整して、リールRの回転速度を調整し、噴霧用ホースHの巻取速度を定速化し、該巻取速度の定速化のため変動する該リールRの回転駆動速度に対して、前記リールRに対して噴霧用ホースHを整列状に巻き取らせるホースゲートGの移動速度を同調させたので、次のような効果を奏する。
まず、ホース巻取機の巻取制御機構とすることにより、ホースの巻取量に見合ったリールの回転速度に調整されて、ホースの巻取速度は定速化する。従って、噴霧ムラを生じさせず、また、噴霧作業する人が巻取速度の変動に戸惑うこともない。
【0021】
また、以上のように巻取速度の定速化のためにリールの回転速度を変動させても、ホースゲートをリール回転駆動速度に同期させることにより、リールの回転速度の増減に伴って同様にホースゲートの往復移動速度も増減し、リールに対してのホースの巻取が、リール回転速度の変動によって整列されない状態になることはなく、一定回転速度でリールを回転する時と同様にホースは整列されてリールに巻き取られる。
【0022】
そして、ホース巻取機付きセット動力噴霧機において、ホース巻取機のリールの回転駆動を動噴駆動より独立させることにより、前記のように巻取速度の定速化のためにリールの回転速度を変動させても、動噴の駆動はそれとは独立して、エンジン駆動力等にて一定噴霧量で運転されるので、巻取速度の変動によっても、噴霧量が増減することはなく、噴霧ムラを回避するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るホース巻取機付きセット動力噴霧機の正面図である。
【図2】 リールRにおけるホース巻取量の検出手段の他の実施例を示す部分正面図である。
【符号の説明】
R リール
Ra 回転軸
G ホースゲート
M 電動モーター
Ma モーター出力軸
S 光センサ
PM ポテンショメーター
E エンジン
P 動噴
1 巻取フレーム
2 上部フレーム
3 動噴フレーム
4 巻取駆動用スプロケット
4a スプロケット軸
5 チェーン
6 スプロケット
7 スプロケット
8 チェーン
9 スプロケット
10 ゲート送り軸
11 巻取駆動用ベルト
12 ベルト
13 プーリー
14 スプロケット
14a スプロケット軸
15 チェーン
16 スプロケット
17 繰出軸
Claims (1)
- ホース巻取機と動力噴霧機とを一体とし、リールRを回転駆動して噴霧用ホースHを巻き取るホース巻取機において、該ホース巻取機のリールRを電動モーターMにより回転駆動し、動力噴霧機をエンジンEにより駆動し、互いに独立させて駆動し、該電動モーターMはバッテリBを電源とし、該バッテリBは前記エンジンEにより発電する発電機Dにて充電され、該リールRにおける噴霧用ホースHの巻取量のセンサーによる検出を基に、電動モーターMへの付加電圧を調整して、リールRの回転速度を調整し、噴霧用ホースHの巻取速度を定速化し、該巻取速度の定速化のため変動する該リールRの回転駆動速度に対して、前記リールRに対して噴霧用ホースHを整列状に巻き取らせるホースゲートGの移動速度を同調させたことを特徴とするホース巻取機の巻取制御機構。
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