JP3781414B2 - 相互位相変調型波長変換器 - Google Patents

相互位相変調型波長変換器 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、相互位相変調型波長変換器に関し、波長変換に用いる光干渉用の半導体光増幅器のみならず、制御光をアシスト光として利用することにより信号光増幅用の半導体光増幅器をも低飽和出力特性の素子を使用することができるように工夫したものである。
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】
光通信ネットワークには、情報伝達量を増大させるため、高速化・大容量化及び長距離伝送化が求められている。このうち大容量化を飛躍的に増大させる技術として波長多重(WDM:Wevelength Division Multiplexing)通信方式が開発された。このWDM通信方式は、波長の異なる多数の光(n本の光ビーム)を、波長合波器で多重して1本の光ファイバに結合し、長距離伝送した後に、波長分波器で波長ごとに分離して信号を取り出す方式である。このように、波長の異なるn本の光ビームを同じ1本の光ファイバ中に通すことにより、光ファイバ当りの総伝送容量をn倍にすることができる。例えば各波長の伝送ビットレートを10Gb/s、用いる波長数を32とすれば、1本の光ファイバで320Gb/sという極めて大きな伝送容量を得ることができる。
【0003】
上記WDM通信方式を用いたWDMネットワークとしては、次に示すように種々のものがある。
【0004】
例えば日本では、分散シフトファイバを用いた不等間隔WDMネットワークが構築されている。分散シフトファイバは、屈折率分布形状の設計により、ゼロ分散波長を1.3μm帯から1.55μm帯にシフトした光ファイバである。この分散シフトファイバでは、信号光の波長分散を抑制し、単一波長の信号光に対しては10Gb/sで500Km以上という高速・長距離伝送を可能とする。しかし、分散シフトファイバによる伝送は、複数の波長を多重した波長多重信号光(WDM信号光)に対して波長間の干渉が大きく、信号波形の劣化をもたらせるため、WDM信号光の波長間隔を不等間隔にする工夫がなされている。
【0005】
一方、北米やヨーロッパでは、通常分散ファイバを用いた等間隔WDMネットワークが構築されている。通常分散ファイバは、一般的なシングルモード光ファイバであり、1.3μm帯で分散がゼロになる。この通常分散ファイバによる伝送は信号光の波長分散が大きいため、高速・長距離伝送には不利であるが、WDM伝送には有利であり、WDM信号光の波長間隔を等間隔にすることができる。
【0006】
更に近年では、ゼロ分散波長を1.58μm帯にした光ファイバを用いて、等間隔WDMネットワークを構築することも研究されている。
【0007】
このように種々のWDMネットワーク同志を相互接続するためには、接続ポイントにおいて、一方のWDMネットワークで用いるWDM信号光の各信号光の波長を、他方のWDMネットワークで用いる信号光の波長に変換する波長変換器が必要である。
【0008】
この波長変換器としては、光電変換をすることなく、信号光を光のままで波長変換する全光方式の波長変換器がある。このような全光方式の波長変換器として相互位相変調(XPM:Cross Phase Modulation)型の波長変換器がある。
【0009】
ここでXPM型の従来の波長変換器1を、図4を参照しつつ説明する。この波長変換器1では、XPM型波長変換素子2と、信号光増幅用の半導体光増幅器3を主要部材として構成されている。
【0010】
XPM型波長変換素子2では、平面光導波路(PLC:Planar Lightwave Circuit)により形成されたプラットホーム10の面上に、光導波路により構成した対称マッハツェンダ型光干渉回路20が形成されている。
【0011】
対称マッハツェンダ型光干渉回路20は、マッハツェンダ型光干渉回路を形成する2本の光干渉用光導波路21,22と信号光用光導波路23,24を有している。そして、入力端側及び出力端側において、それぞれ、光干渉用光導波路21,22が近接することにより方向性光結合器(3dB光結合器)25,26が形成されている。また、光干渉用光導波路21と信号光用光導波路23とが近接することにより方向性光結合器(3dB光結合器)27が形成され、光干渉用光導波路22と信号光用光導波路24とが近接することにより方向性光結合器(3dB光結合器)28が形成されている。
【0012】
なお、方向性光結合器(3dB光結合器)25〜28の代わりに、マルチモード干渉型の3dB光結合器(いわゆるMMIカプラ)を用いても構わない。
【0013】
光干渉用光導波路21,22により形成されたマッハツェンダ型光干渉回路のうち、アーム導波路の部分(光干渉用光導波路21,22のうち方向性光結合器25,26間に存在する部分)には、光干渉用の半導体光増幅器31,32が介装される状態で実装されている。このようにマッハツェンダ型光干渉回路に半導体光増幅器31,32を実装することにより、XPM型の波長変換素子が構成される。なお、P1〜P8はポートである。
【0014】
信号光増幅用の半導体光増幅器3は、信号光S1を増幅してポートP1に入射する。
【0015】
一方、ポートP6には、波長がλsの連続光である制御光Ssが入射される。つまり、信号光S1と制御光Ssとの進行方向が逆になるように、制御光Ssを入射している。このようにポートP6に制御光Ssを入射すると、制御光Ssは、光分岐器として機能する方向性光結合器26にて分岐され、光干渉用光導波路21,22のアーム導波路部分を伝送して半導体光増幅器31,32に入射される。
【0016】
ポートP1に、波長がλ1の信号光S1を入射すると、信号光S1は方向性光結合器27を介して光干渉用光導波路21に入って半導体光増幅器31に入射される。そうすると、半導体光増幅器31は、飽和現象によりキャリア密度が減少し、これにより利得(ゲイン)が減少するとともに屈折率変化が引き起こされる。
【0017】
このとき、半導体光増幅器31を通過してきた制御光Ssは位相が変化し、半導体光増幅器32を通過してきた制御光Ssは位相が変化しない。よって、半導体光増幅器31を通過してきた制御光Ssと、半導体光増幅器32を通過してきた制御光Ssが、方向性光結合器25にて結合したときに位相変化が強度変化になって現れる。このため、出力ポートP2からは、波長がλsとなっており、且つ、波形が信号光S1と同じ波形となっている変換信号光So が出力される。
【0018】
かかる構成のXPM型の波長変換器1では、信号光増幅用の半導体光増幅器3にて信号光S1を増幅してから、XPM型波長変換素子2に入射しているため、この波長変換器1に到達した(半導体光増幅器3にて増幅する前の)信号光S1の光強度が減衰していても、確実に波長変換動作をすることができる。
【0019】
なお、制御光Ssを、ポートP2に入射して、変換信号光SoをポートP6から出力するようにしていてもよい。この場合には、ポートP6から出力された光を、光フィルタに通すことにより、波長λsの変換信号光Soのみを分離して取り出す必要がある。
【0020】
また、ポートP1に信号光S1を入射すると同時に、ポートP4に信号光S2を入射すると、このXPM型の波長変換器1は、光exOR(排他的論理和)回路として機能する。
【0021】
つまり、信号光S1,S2の信号レベルが共に「1」であるとき、または、信号光S1,S2の信号レベルが共に「0」であるときには、ポートP2から出力される変換信号光Soの信号レベルは「0」となり、信号光S1,S2の信号レベルの一方が「1」で他方が「0」であるときには、ポートP2から出力される変換信号光Soの信号レベルは「1」となるからである。換言すると、ポートP2から出力される変換信号光Soの信号レベルは、信号光S1,S2を光exOR(排他的論理和)演算したものとなっている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、XPM型の波長変換器1では、信号光増幅用の半導体光増幅器3として、高飽和出力特性となっている半導体光増幅器を採用し、光干渉用の半導体光増幅器31,32として低飽和出力特性となっている半導体光増幅器を採用している。ここにおいて、「高飽和出力特性」とは、図5において特性αで示すように、出力光強度が大きくなってもゲインが下がりにくい特性をいい、「低飽和出力特性」とは、図5において特性βで示すように、出力光強度がある程度以上に大きくなるとゲインが下がってしまう特性をいう。
【0023】
信号光増幅用の半導体光増幅器3として、高飽和出力特性の半導体光増幅器を採用している理由は、入射される信号光S1の光強度が大きくても確実に増幅ができるようにするためである。また、光干渉用の半導体光増幅器31,32として、低飽和出力特性の半導体光増幅器を採用している理由は、飽和現象を積極的に発生させて、効率的に屈折率変化を発生させるためである。
【0024】
ところで、高飽和出力特性の半導体光増幅器と、低飽和出力特性の半導体光増幅器とでは、活性層の構造などがまったく異なっているため、それぞれ、別々の製造ラインにて製造しなければならない。
【0025】
したがって、高飽和出力特性の半導体光増幅器3と、低飽和出力特性の半導体光増幅器31,32を必要とする、XPM型の波長変換器1を製造するには、高飽和出力特性の半導体光増幅器を製造する製造ラインと、低飽和出力特性の半導体光増幅器を製造する製造ラインを別々に準備しておかなければならず、XPM型波長変換器の製造コストが高くなるとともに、半導体光増幅器の製造を含む全体の製造設備が大きくなってしまうという問題があった。
【0026】
本発明は、上記技術に鑑み、低飽和型の半導体光増幅器のみで構成できる性能の高い相互位相変調型波長変換器を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の構成は、光干渉回路を形成する2本の光干渉用光導波路と、この光干渉用光導波路の少なくとも一方に信号光を入射させる信号光用光導波路とを備えると共に、前記光干渉用光導波路に光干渉用の半導体光増幅器が介装される状態で実装されている相互位相変調型の波長変換素子と、
信号光を増幅してから前記信号光用光導波路に入射する信号光増幅用の半導体光増幅器とを備え、
前記光干渉用光導波路に前記信号光とは波長が異なる制御光を入射すると共に、前記信号光用光導波路に信号光を入射すると、波長が前記制御光の波長で波形が前記信号光の波形となっている変換信号光を出力すると共に、前記制御光が前記信号光増幅用の半導体光増幅器にも入射される相互位相変調型波長変換器において、
前記光干渉用の半導体光増幅器は、入力される光の波長に応じてゲイン・ロスが変化する波長特性を有すると共に、ゲインが得られる波長領域内に前記制御光の波長が入っている半導体光増幅器であり、
前記信号光増幅用の半導体光増幅器は、入力される光の波長に応じてゲイン・ロスが変化すると共に、前記光干渉用の半導体光増幅器とは異なる波長特性を有し、前記制御光の波長がゲインからロスに変化する波長になっている半導体光増幅器であることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態にかかる、XPM型の波長変換器101を示す。この波長変換器101は、ハイブリッド集積により製造している。即ち、この波長変換器101では、平面光導波路(PLC:Planar Lightwave Circuit)により形成されたプラットホーム110の面上に、XPM型波長変換素子102を形成するとともに、信号光増幅用の半導体光増幅器103を実装して構成されている。
【0029】
XPM型波長変換素子102では、プラットホーム110の面上に、光導波路により構成した対称マッハツェンダ型光干渉回路120が形成されている。
【0030】
対称マッハツェンダ型光干渉回路120は、マッハツェンダ型光干渉回路を形成する2本の光干渉用光導波路121,122と信号光用光導波路123,124を有している。そして、入力端側及び出力端側において、それぞれ、光干渉用光導波路121,122が近接することにより方向性光結合器(3dB光結合器)125,126が形成されている。また、光干渉用光導波路121と信号光用光導波路123とが近接することにより方向性光結合器(3dB光結合器)127が形成され、光干渉用光導波路122と信号光用光導波路124とが近接することにより方向性光結合器(3dB光結合器)128が形成されている。
【0031】
なお、方向性光結合器(3dB光結合器)125〜128の代わりに、マルチモード干渉型の3dB光結合器(いわゆるMMIカプラ)をハイブリット集積により実装して光結合器を形成するようにしてもよい。
【0032】
光干渉用光導波路121,122により形成されたマッハツェンダ型光干渉回路のうち、アーム導波路の部分(光干渉用光導波路121,122のうち方向性光結合器125,126間に存在する部分)には、光干渉用の半導体光増幅器131,132が介装される状態で実装されている。即ち、光干渉用光導波路121,122のうちのアーム導波路の部分に、半導体光増幅器実装用の凹部(マウント部)を形成しておき、この部分に、金/錫の半田バンプとセルフ−アセンブル法を採用して半導体光増幅器131,132を実装している。このようにマッハツェンダ型光干渉回路に半導体光増幅器131,132を実装することにより、XPM型の波長変換素子が構成される。
【0033】
また、信号光用光導波路123のうち、ポートP1に近い部分には、半導体光増幅器実装用の凹部(マウント部)を形成しておき、この部分に、金/錫の半田バンプとセルフ−アセンブル法を採用して信号光増幅用の半導体光増幅器103を実装している。
【0034】
光干渉用の半導体光増幅器131,132及び信号光増幅用の半導体光増幅器103は、いずれも低飽和出力型の半導体光増幅器であり、入力される光の波長に応じてゲインやロスが変化する。しかも、制御光Ssの波長λsが例えば1550nmである場合には、光干渉用の半導体光増幅器131,132としては、図2(a)に示すように、波長1550nmがゲインピーク波長となるような、波長−ゲイン(ロス)特性を持った素子を採用しており、信号光増幅用の半導体光増幅器103としては、図2(b)に示すように、波長1550nmがゲインクランプ波長(ゲインからロスに変化する波長)となるような、波長−ゲイン(ロス)特性を持った素子を採用している。
【0035】
なお、本実施例では、光干渉用の半導体光増幅器131,132としては、波長1550nmがゲインピーク波長となるような、波長−ゲイン(ロス)特性を持った素子を採用しているが、光干渉用の半導体光増幅器131,132によりゲインが得られる波長領域(例えば1490〜1610nm)に、入力される制御光Ssの波長1550nmが入るようになっていれば、かならずしもゲインピーク波長になっていなくてもよい。
【0036】
信号光増幅用の半導体光増幅器103は、ポートP1に入射された信号光S1を増幅して、方向性光結合器127に送る。なお、P1〜P8はポートである。
【0037】
一方、ポートP6には、波長がλsの連続光である制御光Ssが入射される。つまり、信号光S1と制御光Ssとの進行方向が逆になるように、制御光Ssを入射している。このようにポートP6に制御光Ssを入射すると、制御光Ssは、光分岐器として機能する方向性光結合器126にて分岐され、光干渉用光導波路121,122のアーム導波路部分を伝送して半導体光増幅器131,132に入射される。
【0038】
ポートP1に、波長がλ1の信号光S1を入射すると、信号光S1は方向性光結合器127を介して光干渉用光導波路121に入って半導体光増幅器131に入射される。そうすると、半導体光増幅器131は、飽和現象によりキャリア密度が減少し、これにより利得(ゲイン)が減少するとともに屈折率変化が引き起こされる。
【0039】
このとき、半導体光増幅器131を通過してきた制御光Ssは位相が変化し、半導体光増幅器132を通過してきた制御光Ssは位相が変化しない。よって、半導体光増幅器131を通過してきた制御光Ssと、半導体光増幅器132を通過してきた制御光Ssが、方向性光結合器125にて結合したときに位相変化が強度変化になって現れる。このため、出力ポートP2からは、波長がλsとなっており、且つ、波形が信号光S1と同じ波形となっている変換信号光Soが出力される。つまり、波長がλ1の信号光S1を、波長がλsの変換信号光Soに波長変換することができる。
【0040】
更に、半導体光増幅器131を通過してきた制御光Ssは、方向性光結合器127を介して信号光用光導波路123に入って、信号光増幅用の半導体光増幅器103にも入射される。制御光Ssの波長は1550nmであり、信号光増幅用の半導体光増幅器103のゲインクランプ波長となっている(図2(b)参照)。
【0041】
つまり、ゲインクランプ波長となっている制御光Ssが、信号光増幅用の半導体光増幅器103に入射され、この制御光Ssが半導体光増幅器103のアシスト光Saとなる。このようにゲインクランプ波長となっているアシスト光Sa(=制御光Ss)が半導体光増幅器103に入射されるため、この半導体光増幅器103の素子自体の特性が低飽和出力特性となっていても、飽和出力を上げることができる。
【0042】
ここで、ゲインクランプ波長となっているアシスト光Sa(=制御光Ss)を半導体光増幅器103に入射することにより、この半導体光増幅器103の素子自体の特性が低飽和出力特性となっていても、飽和出力を上げることができる理由を、図3を参照しつつ説明する。
【0043】
例えば信号光増幅用の半導体光増幅器103に入射される信号光S1の信号強度が極めて大きい場合には、光強度が大きいため多量のキャリアが消費されてしまい、仮にアシスト光Saを入射していない場合には、ゲイン(ロス)特性は、図3(a)に点線で示すように下方にシフトしてしまう。ところが、本実施の形態では、ゲインクランプ波長となっているアシスト光Saを入射しているため、アシスト光Saのうち、ロス領域に入っている部分(Xの部分)が、光から電子に変換されてキャリアを供給する。このように、アシスト光Saによりキャリアの供給が行われるため、ゲイン(ロス)特性は、図3(a)に実線で示す位置に維持される。結局、光強度の大きい信号光S1が入射されても、アシスト光Saを入射していれば、ゲインが低下することはない。
【0044】
一方、信号光増幅用の半導体光増幅器103に入射される信号光S1の信号強度が極めて小さい場合には、消費されるキャリアが少数であるため、仮にアシスト光Saを入射していない場合には、ゲイン(ロス)特性は、図3(b)に点線で示すように上方にシフトしてしまう。ところが、本実施の形態では、ゲインクランプ波長となっているアシスト光Saを入射しているため、アシスト光Saがゲイン領域において浮いてしまい(Yの部分)、この浮いている部分のアシスト光Saが光増幅されるため、キャリアが消費されて光が発生する。このようにアシスト光Saを浮かしている部分を光とするためキャリア消費が行われるため、ゲイン(ロス)特性は、図3(b)に実線で示す位置に維持される。
【0045】
結局、本発明の実施の形態では、光干渉用の半導体光増幅器131,132のみならず、信号光増幅用の半導体光増幅器103も、低飽和出力の素子を採用することができる。したがって、同一の製造ライン(低飽和出力特性の半導体光増幅器を製造するライン)により、光干渉用の半導体光増幅器131,132のみならず、信号光増幅用の半導体光増幅器103も製造することができ、製造コストを低減することができる。
【0046】
なお、制御光Ssを、ポートP2に入射して、変換信号光SoをポートP6から出力するようにしていてもよい。この場合には、ポートP6から出力された光を、光フィルタに通すことにより、波長λsの変換信号光Soのみを分離して取り出す必要がある。
【0047】
また、ポートP1に信号光S1を入射すると同時に、ポートP4に信号光S2を入射すると、このXPM型の波長変換器101は、光exOR(排他的論理和)回路として機能する。
【0048】
【発明の効果】
以上実施の形態と共に具体的に説明したように、本発明では、制御光の波長が素子のゲインクランプ波長となる、信号光増幅用の半導体光増幅器を用い、制御光をアシスト光として信号光増幅用の半導体光増幅器に入射するようにしているため、信号光増幅用の半導体光増幅器として低飽和出力特性の素子を用いても、高飽和出力特性を発揮させることができる。
この結果、波長変換に用いる光干渉用の半導体光増幅器のみならず、信号光増幅用の半導体光増幅器にも、低飽和出力特性の素子を使用することができる。
よって、同一の製造ライン(低飽和出力特性の半導体光増幅器を製造するライン)により、光干渉用の半導体光増幅器のみならず、信号光増幅用の半導体光増幅器も製造することができ、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるXPM型の波長変換器を示す構成図である。
【図2】光干渉用と信号光増幅用の半導体光増幅器の波長−ゲイン・ロス特性を示す特性図である。
【図3】半導体光増幅器の波長−ゲイン・ロス特性とアシスト光との関係を示す特性図である。
【図4】従来のXPM型の波長変換器を示す構成図である。
【図5】半導体光増幅器の飽和出力特性を示す特性図である。
【符号の説明】
101 XPM型の波長変換器
102 XPM型波長変換素子
103 信号光増幅用の半導体光増幅器
110 プラットホーム
120 対称マッハツェンダ型光干渉回路
121,122 光干渉用光導波路
123,124 信号光用光導波路
131,132 光干渉用の半導体光増幅器
Ss 制御光
S1 信号光
So 変換信号光

Claims (1)

  1. 光干渉回路を形成する2本の光干渉用光導波路と、この光干渉用光導波路の少なくとも一方に信号光を入射させる信号光用光導波路とを備えると共に、前記光干渉用光導波路に光干渉用の半導体光増幅器が介装される状態で実装されている相互位相変調型の波長変換素子と、
    信号光を増幅してから前記信号光用光導波路に入射する信号光増幅用の半導体光増幅器とを備え、
    前記光干渉用光導波路に前記信号光とは波長が異なる制御光を入射すると共に、前記信号光用光導波路に信号光を入射すると、波長が前記制御光の波長で波形が前記信号光の波形となっている変換信号光を出力すると共に、前記制御光が前記信号光増幅用の半導体光増幅器にも入射される相互位相変調型波長変換器において、
    前記光干渉用の半導体光増幅器は、入力される光の波長に応じてゲイン・ロスが変化する波長特性を有すると共に、ゲインが得られる波長領域内に前記制御光の波長が入っている半導体光増幅器であり、
    前記信号光増幅用の半導体光増幅器は、入力される光の波長に応じてゲイン・ロスが変化すると共に、前記光干渉用の半導体光増幅器とは異なる波長特性を有し、前記制御光の波長がゲインからロスに変化する波長になっている半導体光増幅器であることを特徴とする相互位相変調型の波長変換器。
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