JP3781286B2 - データ再生装置 - Google Patents

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    • G11B7/14Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam specially adapted to record on, or to reproduce from, more than one track simultaneously

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスク装置、光ディスク装置(光磁気ディスク装置を含む)等のデータ再生装置に係り、詳しくは、光ディスク等の記録媒体の記録トラックを再生ヘッドにて走査する際に得られる再生信号から隣接トラックからのクロストーク成分を除去し、そのクロストーク成分が除去された再生信号から所定のアルゴリズムに従って記録データを復元するようにしたデータ再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク(光磁気ディスクを含む)等の記録媒体にデータを高密度で記録するために、記録ビットを高密度化することや記録トラックを高密度化することがなされている。記録ビットの高密度化により再生信号に波形干渉の問題が生ずる。この波形干渉を利用して高精度のデータ再生を実現するための記録・再生手法として、パーシャルレスポンス・最尤検出(PRML)の手法が知られている。
【0003】
一方、記録トラックの高密度化により各記録トラックにおけるクロスライトやクロストークの問題が生ずる。
【0004】
例えば、光ディスク装置では、クロスライトは、データ記録に際して光ビームが最適パワーより高いパワーで制御されてしまうことに起因している。このクロスライトにより、目的の記録トラックを越えて隣接トラックにはみ出した光ビームがその隣接トラックに記録された記録情報を削ってしまい、再生時にその記録トラックから得られる情報品質が劣化してしまう。このようなクロスライトの問題に対しては、光ビームの光源となるLD(Laser Diode)のストローブ発光やパワー調整を正確に行って光ディスク上の熱分布を精度良く制御することで回避することができる。
【0005】
クロストークは、データ再生時に光ビームスポットが目的の記録トラックを越えて隣接トラックにはみ出してしまうことに起因している。この光ビームスポットの隣接トラックへのはみ出しにより、目的の記録トラックからの再生信号に隣接トラックの記録情報に対応した信号が混入してジッタとして現れてしまう。
【0006】
従来、このクロストークの問題を解決するための技術として、例えば、特開平5-205280号、特開平7-254156号に開示される技術がある。これらの技術では、3つの光ビームを用いて光ディスク上の目的の記録トラックとそれに隣接する2つの記録トラック(隣接トラック)から同時に信号再生を行い、各隣接トラックから得られた再生信号をゲイン調整して目的の記録トラックからの再生信号から差し引くことにより、クロストークをキャンセルしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の技術では、目的の記録トラックと各隣接トラックから信号再生を同時に行うために3つの光ビームを必要とするため、再生ヘッドが大型化すると供に、それら3つの光ビーム間の距離差による再生信号の位相差を調整することが難しい。
【0008】
また、上記特開平5-205280号は、単一の光ビームを用いて目的の記録トラックからの再生信号に対するクロストークをキャンセルする技術も開示している。この従来技術では、単一の光ビームにより各隣接トラックから得られる再生波形がアナログデジタル変換器にてサンプリングされ、そのサンプリング値がメモリに予め蓄積される。そして、その光ビームにより目的の記録トラックの再生を行う際に、上記メモリに蓄積された隣接トラックに対応するサンプリング値を用いてクロストークのキャンセルがなされる。
【0009】
このような従来の技術では、前述したように3つの光ビームの必要がないので、再生ヘッドの大型化が防止できると供に、各光ビーム間の距離差による再生信号の位相差を調整する必要もない。
【0010】
しかし、目的の記録トラックとその隣接トラックにおいて光ディスクの周方向に記録マークを完全に位相差なく形成することは難しい。また、目的の記録トラックは、光ビームスポットの中央部分にて走査されるが、その隣接トラックは、光ビームスポットの周辺部分にて走査される。このため、目的の記録トラックを光ビームスポットが走査する際に、クロストークとして浸入してくる隣接トラックの信号成分の位相と当該目的の記録トラックからの再生信号の位相とが必ずしも一致するとは限らない。
【0011】
このような状況であるにもかかわらず、上記のような従来の技術では、目的の記録トラックからの再生信号とその隣接トラックの信号成分との位相が一致していることを前提とし、メモリに予め格納された隣接トラックの再生信号をゲイン調整して目的の記録トラックからの再生信号から差し引くことによりクロストークキャンセルを行っている。このため、目的の記録トラックからの再生信号に実際に浸入した隣接トラックの信号成分を十分にキャンセルしきれないことがある。
【0012】
そこで、本発明の課題は、クロストークキャンセルをできるだけ精度良く行うことができるようにしたデータ再生装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、記録媒体の記録トラックを単一の再生ヘッドにて走査する際に得られる再生信号から隣接トラックからのクロストーク成分を除去し、そのクロストーク成分が除去された再生信号から所定のアルゴリズムに従って記録データを復元するようにしたデータ再生装置において、隣接トラックから上記記録トラックに対するクロストークの影響の程度を表すクロストーク量を検出するクロストーク量検出手段と、上記記録トラックからの再生信号と隣接トラックからのクロストーク成分との間の位相差を計測する位相差計測手段と、隣接トラックから得られる再生信号から上記クロストーク量検出手段にて検出されたクロストーク量及び上記位相差検出手段にて検出された位相差に基づいて除去すべきクロストーク成分を生成するクロストーク成分生成手段とを有するように構成される。
【0014】
このようなデータ再生装置では、隣接トラックからのクロストーク成分を当該隣接トラックから得られる再生信号からそのクロストーク成分と記録トラックからの再生信号との位相差及び隣接トラックから記録トラックに対するクロストークの影響の程度を表すクロストーク量に基づいて生成される。このため、位相及び影響の程度が現実のクロストーク成分により近いクロストーク成分を生成することが可能となる。
【0015】
上記クロストーク成分を生成するために用いられる隣接トラックからの再生信号は、当該隣接トラックを再生ヘッドにて実際に走査する際に得られる再生信号であっても、請求項9に記載されるように、隣接トラックに記録されているデータから当該データ再生装置の再生特性に基づいて生成するものであってもよい。
【0016】
クロストーク量検出手段の具体的構成を提供するという観点から、本発明は、請求項2に記載されるように、上記データ再生装置において、上記記録媒体は、相互に隣接する第一の記録トラックと第二の記録トラックにそれらの記録トラック間でオーバラップしないように所定のパターンが書込まれたクロストーク測定領域を有し、上記クロストーク量検出手段は、上記クロストーク測定領域において第一の記録トラックを上記再生ヘッドで走査する際に得られる、上記第一の記録トラックに書込まれた所定のパターンに対応した再生信号と、上記第二の記録トラックに書込まれた所定のパターンに対応したクロストーク成分との相対的なレベル関係に基づいて上記クロストーク量を検出するように構成することができる。
【0017】
記録トラックからの再生信号と隣接トラックからのクロストーク成分との位相差を測定するための具体的構成を提供するという観点から、本発明は、上記データ再生装置において、上記記録媒体は、相互に隣接する第一の記録トラックと第二の記録トラックにそれらの記録トラック間でオーバラップしないように所定のパターンが書込まれたクロストーク測定領域を有し、上記位相差計測手段は、上記クロストーク測定領域において第一の記録トラックを上記再生ヘッドで走査する際に、記録媒体の所定の基準位置に基づいて決定された上記第二の記録トラックの上記所定のパターンの書込み区間において得られるクロストーク成分と、上記所定のパターンから得られる理想的なクロストーク波形を表す再生信号との間の波形ずれ量を位相差として検出するように構成することができる。
【0018】
上記位相差計測手段は、更に、具体的には、請求項4に記載されるように、上記決定された書込み区間において得られるクロストーク成分を表す所定の同期クロックに基づいたサンプリング値列と上記理想的なクロストーク波形の上記所定の同期クロックに基づいたサンプリング値列の配列上のずれ量を位相差として検出するように構成することができる。
【0019】
簡便な手法を用いて位相差を計測することができるという観点から、本発明は、請求項5に記載されるように、上記データ再生装置において、上記位相差計測手段は、上記クロストーク成分ν1のサンプリング値列の各値と理想的なクロストーク波形ν2の各値との対応関係を上記所定の同期クロックの所定数クロック分ずつずらしながら、上記クロストーク成分ν1のサンプリング値列の各値と上記理想的なクロストーク波形ν2のサンプリング値列の対応する値との積の総和に基づいて上記クロストーク成分ν1と理想的なクロストーク波形ν2との相互相関値R(τ)を順次演算し、その演算された相互相関値のなかで最大となる相互相関値が得られたときのその同期クロックのずらし量を上記位相差として検出するように構成することができる。
【0020】
上記相互相関値が最大となる場合、上記クロストーク成分ν1と理想的なクロストーク波形ν2との合致の程度が最も高い状態であり、このような状態を得るための上記ずらし量は、上記クロストーク成分ν1と理想的なクロストーク波形ν2との位相差とすることができる。
【0021】
また、同様の観点から、本発明は、請求項6に記載されるように、上記データ再生装置において、上記位相差計測手段は、上記クロストーク成分ν1のサンプリング値列の各値と理想的なクロストーク波形ν2の各値との対応関係を上記同期クロックの所定数クロック分ずつずらしながら、上記クロストーク成分ν1のサンプリング値列の各値と上記理想的なクロストーク波形ν2のサンプリング値列の対応する値との間の二乗誤差平均値S(τ)を演算し、その演算された二乗誤差平均値のなかで最小となる二乗誤差平均値が得られたときのその同期クロックのずらし量を上記位相差として検出するように構成することができる。
【0022】
このようなデータ再生装置においても、上記二乗誤差平均値が最小となる場合、上記クロストーク成分ν1と理想的なクロストーク波形ν2との合致の程度が最も高い状態であり、このような状態を得るための上記ずらし量は、上記クロストーク成分ν1と理想的なクロストーク波形ν2との位相差とすることができる。
【0023】
測定されるべき位相差の分解能を高くすることができるという観点から、本発明は、請求項7に記載されるように、上記各データ再生装置において、上記所定の同期クロックの周波数は、データを復元するために用いられる再生信号のサンプリング値を得るための再生用同期クロックの周波数より大きくなるように構成することができる。
【0024】
また、上記位相計測手段は、請求項8に記載されるように、上記クロストーク成分ν1のサンプリング値列の各値と理想的なクロストーク波形ν2の各値との対応関係を上記同期クロックの1クロック分ずつずらしながら上記相互相関値R(τ)または二乗誤差平均値S(τ)を演算するように構成することができる。
【0025】
前述したように、上記クロストーク成分を生成するために用いられる隣接トラックからの再生信号を得るため具体的な構成を提供するという観点から、本発明は、請求項9に記載されるように、上記各データ再生装置において、上記クロストーク成分生成手段は、隣接トラックに記録されているデータをクロストーク基礎データとして予め保持するクロストークデータ格納手段と、上記記録トラックを上記再生ヘッドにて走査して再生信号が得られる際に、該クロストークデータ格納手段に保持されたクロストーク基礎データから当該データ再生装置の再生特性に基づいて上記隣接トラックからの再生信号となるべき信号を生成する再生信号生成手段とを有し、該再生信号生成手段にて生成された信号から上記クロストーク成分を生成するように構成することができる。
【0026】
このようなデータ再生装置は、クロストークデータ格納手段にクロストーク基礎データとして保持される隣接トラックに記録されているデータは、0、1の列で表現し得るので、それを保持するためのメモリ容量をより少なくすることができる。
【0027】
上記位相差に基づいてクロストーク成分を生成するための具体的な構成を提供するという観点から、本発明は、請求項10に記載されるように、上記クロストーク生成手段は、上記隣接トラックからの再生信号を表す再生用同期クロックに同期したサンプリング値列の各サンプリング値間を所定数の値にて補間して補間データ値列を出力する補間処理手段と、該補間処理手段からの補間データ値列を上記位相差に対応した位置の値から上記再生用同期クロックの周期にて選択的に出力する出力制御手段と、上記クロストーク量に基づいて上記出力制御手段にて出力された各値のゲイン調整を行うゲイン調整手段とを有し、該ゲイン調整手段にて得られるゲイン調整後の各値をクロストーク成分として再生信号を表す上記再生用同期クロックに同期したサンプリング値列の対応する値から差し引くように構成することができる。
【0028】
上記補間処理手段は、請求項11に記載されるように、線形補間の手法に従って補間を行うようにも、また、請求項12に記載されるように、インパルス応答を用いた畳込み処理により補間を行うようにも構成することができる。
【0029】
上記畳込み処理は、請求項13に記載されるように、FIR(Finite Impulse Response)フィルタにより行うことができる。
【0030】
また、本発明は、請求項14に記載されるように、上記データ再生装置において、上記再生信号生成手段は、クロストーク基礎データから当該データ再生装置の再生特性に基づいて上記隣接トラックからの再生信号となるべき信号を表す再生用同期クロックに同期したサンプリング値列及びその各サンプリング値間を補間する所定数の値を生成するようにすると供に、上記各サンプリング値及び各サンプリング値間を補間する値からなる補間データ値列を上記位相差に対応した位置の値から上記再生用同期クロックの周期にて選択的に出力する出力制御手段と、上記クロストーク量に基づいて上記出力制御手段にて出力された各値のゲイン調整を行うゲイン調整手段とを有し、該ゲイン調整手段にて得られるゲイン調整後の各値をクロストーク成分として再生信号を表す上記再生用同期クロックに同期したサンプリング値列の対応する値から差し引くように構成することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
本発明の実施の一形態に係るデータ再生装置は、例えば、図1に示すように構成される。このデータ再生装置は、光ディスク装置(光磁気ディスク装置)の再生系として構成されている。
【0033】
図1において、このデータ再生装置は、光学ヘッド12、アンプ14、ローパスフィルタ16、アナログデジタル変換器(以下、A/D変換器という)18及び等化器(以下、EQという)20を有している。光学ヘッド12は、記録媒体となる光磁気ディスク10から光学的に記録データを読み取り、該記録データに対応した読取り信号を出力する。この読取り信号は、アンプ14にて増幅され、ローパスフィルタ(LPF)16にて高域雑音成分が除去された後に再生信号としてA/D変換器18に供給される。A/D変換器18は、所定のクロック(チャネルクロック)に同期して該再生信号のレベルをデジタル信号(例えば、6ビット)に変換し、サンプリング値として出力する。EQ20は、A/D変換器18から順次供給されるサンプリング値に対して、光磁気ディスク10から再生されるべき信号波形(例えば、パーシャルレスポンス波形(PR波形))に基づいた波形等化処理を行う。
【0034】
上記データ再生装置は、更に、減算器36及び最尤(ML:Maximum Likelihood)復号器22を有している。減算器36は、EQ20にて波形等化処理のなされたサンプリング値から後述するようにして生成されたクロストーク成分を減算してクロストークキャンセルを行う。最尤復号器22は、例えば、ビタビ復号器にて構成され、順次入力されるクロストークキャンセル後のサンプリング値から上記パーシャルレスポンス波形(PR波形)に対応したビタビ復号アルゴリズムに従って記録データの復元を行う。
【0035】
光磁気ディスク10として、例えば、MSR(Magnetically induced Super Resolution)媒体が用いられ、その記録フォーマットは、例えば、図2に示すようになっている。
【0036】
図2において、データ(アドレス情報も含む)が書込まれたデータ領域(DATA)の前にクロストーク測定領域(XTE)が形成されている。このクロストーク測定領域(XTE)は、光磁気ディスク10の周方向に並ぶ第一のクロストーク測定領域(XTE1)及び第二のクロストーク測定領域(XTE2)から構成される。偶数番目の記録トラックでは、第二のクロストーク測定領域(XTE2)に4T連続信号が書込まれると供に第一のクロストーク測定領域(XTE1)に1T連続信号が書込まれている。奇数番目の記録トラックでは、第一のクロストーク測定領域(XTE1)に4T連続信号が書込まれると供に、第二のクロストーク測定領域(XTE2)に1T連続信号が書込まれている。これにより、偶数番目の記録トラックと奇数番目の記録トラック間において、1T連続信号の一部がオーバラップしつつ、1T連続信号と4T連続信号とが互い違いに配列される。
【0037】
このような記録フォーマットとなる光磁気ディスク10に対して光学ヘッド12から照射される光ビームスポットSpは、図2に示すように、再生すべき記録トラック(目的の記録トラック)から一方の隣接トラックにその一部がはみ出している。この光ビームスポットSpの隣接トラックへのはみ出しによりクロストークが発生する。
【0038】
上記4T連続信号を再生すると、所定の振幅で繰り返し増減する再生信号が得られる。また、1T連続信号を再生すると、0レベルでほぼ一定となる再生信号が得られる。従って、例えば、偶数番目の記録トラック(2n)から得られる再生信号は、クロストークがなければ、図3に示すようになり、クロストークがあると、図4に示すようになる。
【0039】
クロストークがない場合、図3に示すように、その再生信号は、第二のクロストーク測定領域(XTE2)では、その偶数番目の記録トラック(2n)に書込まれた4T連続信号に対応した所定の振幅で繰り返し増減する波形となり、第一のクロストーク測定領域(XTE1)では、その偶数番目の記録トラック(2n)に書込まれた1T連続信号に対応した0レベルでほぼ一定の波形となる。
【0040】
一方、クロストークがある場合、図4に示すように、第二のクロストーク測定領域(XTE2)では、隣接トラック(2n−1)に書込まれた1T連続信号がほぼ0レベルの一定の波形として再生されるので、その再生信号は、実質的にクロストークがない場合と同様に、その偶数番目の記録トラック(2n)に書込まれた4T連続信号に対応した波形となる。また、第一のクロストーク測定領域(XTE1)では、その偶数番目の記録トラック(2n)に書き込まれた1T連続信号がほぼ0レベルの一定の波形として再生されるので、その再生信号は、実質的に隣接トラック(2n−1)に書込まれた4T連続信号に対応したクロストーク成分だけとなる。
【0041】
このように、第二のクロストーク測定領域(XTE2)で得られる4T連続信号に対応した再生信号と、第一のクロストーク測定領域(XTE1)で得られる4T連続信号に対応したクロストーク成分とに基づいてクロストーク量(比率)を求めることができる。
【0042】
また、上記クロストーク成分は、各記録トラックにおける対応する4T連続信号の記録状態や光ビームスポットSpと記録マークとの相対的位置関係等により、例えば、図5の実線及び破線で示すように、その位相が変動する。
【0043】
なお、奇数番目の記録トラック(2n−1)からデータ再生を行う場合、上記偶数番目の記録トラックの場合とは逆に、第一のクロストーク測定領域(XTE1)において4T連続信号に対応した再生信号が得られ、第二のクロストーク測定領域(XTE2)において4T連続信号に対応したクロストーク成分が得られる。
【0044】
図1に戻って、上記データ再生装置は、更に、位相差計測器23、基準位置検出回路24、タイミング制御回路26、クロストークデータメモリ28、位相差調整器30、ピーク/ボトム検出器32及びゲイン調整器34を有している。位相差計測器23は、チャネルクロックによるサンプリング周期の1/nの周期でサンプリングされるサンプリング値(以下、n倍サンプリングデータという)をA/D変換器18から供給されている。そして、この位相差計測器23は、上記クロストーク測定領域(XTE)における隣接トラックからの4T連続信号に対応したクロストーク成分のn倍サンプリングデータに基づいて、当該クロストーク成分と4T連続信号(クロストークキャンセル用のフォーマットデータ)に対応した理想的なクロストーク成分を理想的なタイミングで出力した場合における当該理想的なクロストーク成分との位相差を計測する。なお、位相差計測器23の詳細については後述する。
【0045】
基準位置検出回路24は、光学ヘッド12からの読取り信号から所定の基準位置(例えば、Header マーク、Sync マーク、ブロックマークなど)を検出して検出信号を出力する。タイミング制御回路26は、上記n倍サンプリングデータをサンプリングするためのn倍クロック、上記基準位置検出回路24からの検出信号及び制御回路(ODC)50からの再生記録トラックが奇数番目のトラック及び偶数番目のトラックのいずれであるかを表すトラック情報を入力する。そして、このタイミング制御回路26は、上記検出信号の入力タイミングからn倍クロックをカウントして上記クロストーク測定領域(XTE)におけるクロストーク成分の取得期間を決めるゲート信号を生成する。このゲート信号は、上記位相差計測器23に提供される。
【0046】
クロストークデータメモリ28は、各記録トラックのデータ領域(DATA)において再生されたデータ(0、1の列)をクロストーク基礎データとして格納する。このクロストーク基礎データは、そのクロストーク基礎データが得られた記録トラックに隣接する記録トラックの再生時にクロストーク成分を生成するために用いられる。
【0047】
位相差調整器30は、クロストークデータメモリ28に格納されたクロストーク基礎データ(0、1のバイナリデータ)から、当該クロストーク基礎データが当該データ再生装置にて再生される際に得られるべきPR波形に対応した再生信号を表すデータ値列を復元する。そして、この位相差調整器30は、上記位相差計測器23からの位相差情報に基づいて上記のように復元した再生信号を表すデータ値列の位相調整を行って位相調整後のデータ値列を出力する。なお、位相調整器30の詳細は後述する。
【0048】
ピーク/ボトム検出器32は、上記クロストーク測定領域(XTE)においてEQ20から出力される4T連続信号に対応した再生信号のサンプリング値に基づいて当該再生信号のピーク値とボトム値を検出し、4T連続信号に対応したクロストーク成分のサンプリング値に基づいて当該クロストーク成分のピーク値とボトム値を検出する。そして、このピーク/ボトム検出器32は、上記再生信号のピーク値とボトム値との差と上記クロストーク成分のピーク値とボトム値との差の比率をクロストーク量として演算し、その比率をゲイン情報としてゲイン調整器34に供給する。
【0049】
ゲイン調整器34は、上記位相差調整器30からのデータ値列(クロストーク基礎データに対応)に対して上記比率に基づいたゲイン調整を行い、そのゲイン調整後のデータ値列をデータ再生時のクロストーク成分として出力する。そして、前述したように減算器36が再生信号のサンプリング値から上記クロストーク成分を減算してクロストークキャンセルを行う。
【0050】
上記位相差計測器23は、例えば、図6に示すように構成される。
【0051】
図6において、この位相差計測器23は、フォーマットデータメモリ231、クロストーク理想波形合成器232及び波形比較器233を有している。フォーマットデータメモリ231は、光磁気ディスク10の上記クロストーク測定領域(XTE)に書込まれた4T連続信号(0、1の列)をクロストークキャンセル用のフォーマットデータとして格納する。クロストーク理想波形合成器232は、上記フォーマットデータメモリ231に格納された4T連続信号(フォーマットデータ)から得られるべき再生信号波形のn倍クロックでのサンプリング値列をクロストーク理想波形の情報として生成する。
【0052】
偶数番目の記録トラックの再生時には、上記タイミング制御回路26は、図7に示すように、上記基準位置(例えば、Header マーク、Sync マーク、またはブロックマーク)の検出タイミングからのn倍クロック(図7(c))の計数値に基づいて判定された第一のクロストーク測定領域(XTE1)でのn倍サンプリングデータ(図7(a):クロストーク成分に対応)の取得期間にてオン状態となるゲート信号(図7(d))を出力する。また、奇数番目の記録トラックの再生時には、上記タイミング制御回路26は、図8に示すように、上記基準位置の検出タイミングからのn倍クロック(図8(c))の計数値に基づいて判定された第二のクロストーク測定領域(XTE2)でのn倍サンプリングデータ(図8(a):クロストーク成分に対応)の取得期間にてオン状態となるゲート信号(図8(d))を出力する。波形比較器233は、上記タイミング制御回路26からのゲート信号がオン状態となるときにA/D変換器18から出力されるn倍サンプリングデータを取り込み、そのn倍サンプリングデータで表される波形と上記クロストーク理想波形合成回路232からのクロストーク理想波形との位相差を演算する。
【0053】
波形比較器233は、上記取得期間にて実際にサンプリングされる4T連続信号に対応したクロストーク成分を表すn倍サンプリングデータ値列と、その取得期間に本来取得されるべきクロストーク理想波形(4T連続信号に対応)を表すサンプリング値列との配列上のずれを位相差として検出する。上記クロストーク理想波形を表すサンプリング値列は、上記取得期間に記録トラックから得られるべき再生信号のサンプリング値列に対する隣接トラックからのクロストーク成分であることから、上記のように得られた位相差は、上記取得期間に記録トラックから得られるべき再生信号とその取得期間に隣接トラックから得られるべきクロストーク成分との位相差となる。
【0054】
上記位相差の演算は、次のような手法に従って行うことができる。
【0055】
相互相関法に従って上記2つの波形の位相差を演算することができる。
【0056】
2つの波形ν1、ν2の相互相関関数R(τ)が次のように定義される。
【0057】
【数1】
Figure 0003781286
第一のクロストーク測定領域(XTE1)または第二のクロストーク測定領域(XTE2)から実際に得られたクロストーク成分ν1とクロストーク理想波形ν2との間の相互相関値R(τ)が上記の式に従って演算される。具体的には、クロストーク成分ν1を表すn倍サンプリング値列のそれぞれの値と、クロストーク理想波形ν2を表すサンプリング値列の対応する値との積の総和に基づいて上記クロストーク成分ν1とクロストーク理想波形ν2との相互相関値R(τ)が演算される。そして、クロストーク成分ν1のn倍サンプリング値列の各値とクロストーク理想波形ν2のサンプリング値列の各値との対応関係をn倍クロックの1クロック分(τ)ずつずらしながら、上記積の総和に基づいた相互相関値R(τ)が順次演算される。その結果、最大の相互相関値maxR(τ)が得られたときのそのずらし量(n倍クロックのクロック数)が位相差として決定される。
【0058】
また、最小二乗差平均法に従って上記2つの波形の位相差を演算することができる。
【0059】
この最小二乗差平均法では、第一のクロストーク測定領域(XTE1)または第二のクロストーク測定領域(XTE2)から実際に得られたクロストーク成分ν1とクロストーク理想波形ν2との間の二乗誤差平均(MSE:Means Square Error)S(τ)が次式に従って演算される。
【0060】
【数2】
Figure 0003781286
具体的には、クロストーク成分ν1を表すn倍サンプリング値列のそれぞれの値とクロストーク理想波形ν2を表すサンプリング値列の対応する値との差に基づいて上記二乗誤差平均S(τ)が演算される。そして、クロストーク成分ν1のn倍サンプリング値列の各値とクロストーク理想波形ν2のサンプリング値列の各値との対応関係をn倍クロックの1クロック分(τ)ずつずらしながら、上記の二乗誤差平均S(τ)が順次演算される。その結果、最小の二乗誤差平均minS(τ)が得られたときのそのずらし量(n倍クロックのクロック数)が位相差として決定される。
【0061】
光学ヘッド12により光磁気ディスク10のクロストーク測定領域(XTE)が走査される間に、位相差計測器23が、上記のようにして、そのクロストーク測定領域(XTE)にて得られた4T連続信号に対応したクロストーク成分ν1とクロストーク理想波形ν2との位相差(n倍クロックのクロック数)を演算し、その位相差(n倍クロックのクロック数)の情報を保持する。
【0062】
光学ヘッド12が光磁気ディスク10の各記録トラックにおけるデータ領域(DATA)を走査する過程で、位相差調整器30及びゲイン調整器34により実際のクロストーク成分が生成される。
【0063】
上記位相差調整器30は、例えば、図9に示すように構成される。
【0064】
図9において、この位相差調整器30は、PR合成回路301、線形補間回路302、遅延回路303及びデマルチプレクサ304を有する。PR合成回路301は、サンプリング同期用のチャネルクロックに同期して動作し、クロストークデータメモリ28に格納された隣接トラックの記録データ(クロストーク基礎データ:0、1のバイナリデータ)から当該データ再生装置での再生特性であるPR(パーシャルレスポンス)特性に対応した合成データを生成する。例えば、PR(11)の場合、このPR合成回路301は、(1+D)の規則に従って合成データを生成する(チャネルクロック周期にて得られるデータ値列とそのデータ値列を1クロック分遅延(D)させたデータ値列との和)。この合成データは、上記クロストーク基礎データが光磁気ディスク100(記録媒体)に記録されている場合にチャネルクロックに同期して得られるべき再生信号のサンプリング値列(データ値列)に対応する。
【0065】
線形補間回路302は、n倍クロックに同期して動作し、上記PR合成により得られたデータ値列の各値間を上記n倍クロック周期で直線的に補間したデータ値列を出力する。その結果、線形補間回路302からn倍サンプリングデータに対応したデータ値列が出力される。遅延回路303は、上記位相差計測器23にて検出された位相差を取得する。そして、この遅延回路303は、n倍クロックに同期して動作し、上記クロストーク基礎データに対応した再生信号のn倍サンプリングデータとみなしうる線形補間後のデータ値列を、次のように上記位相差を考慮して決めた時間だけ遅延させてデマルチプレクサ304に供給する。
【0066】
上記遅延回路303での遅延時間は、次のようにして決められる。
【0067】
図10(図2に対応)に示すようなクロストーク測定領域のフォーマットから決まる再生すべき記録トラックにおける4T連続信号のチャネルクロックに基づいたサンプル数のn倍の数、隣接トラックにおける4T連続信号の開始から1T連続信号を経てデータ領域(DATA)に至るまでのチャネルクロックに基づいたサンプル数のn倍の数、及び本来隣接トラックにおける4T連続信号が得られるタイミングと実際に4T連続信号が得られたタイミングとの差、即ち、位相差計測器23にて計測された位相差(n倍クロックのクロック数で表される)の総計が遅延時間として決定される。従って、遅延回路303は、上記基準位置(例えば、Header マーク、Sync マーク、またはブロックマーク)から上記遅延時間経過後、上記クロストーク基礎データに対応した再生信号のn倍サンプリングデータとみなしうる線形補間後のデータ値列の出力を開始する。
【0068】
上記のように遅延回路303からの線形補間されたデータ値列を入力するデマルチプレクサ304は、図11に示すようにn個の出力端子OUT(0)、OUT(1)、・・・OUT(n−1)を有し、n倍クロックに同期して動作する。このデマルチプレクサ304は、n倍クロックに同期して供給されるデータ値列をn個の出力端子に順番に振り分ける。その結果、デマルチプレクサ304の出力端子OUT(0)からは、上記データ値列の、0、n、2n、・・・番目の値が順次出力され、出力端子OUT(i)(i=1〜n−1)からは、上記データ値列のi、i+n、i+2n、・・・番目の値が順次出力される。
【0069】
そして、このデマルチプレクサ304は、ゼロ番目の出力端子OUT(0)から出力されるデータ値列をゲイン調整器34に供給する。このようにデマルチプレクサ304は、入力されるデータ値列を1/nに間引いて、チャネルクロックに同期したものとみなしうるデータ値列を位相調整済みのデータ値列としてゲイン調整器34に供給する。
【0070】
上記のような遅延回路303での遅延処理及びデマルチプレクサ304での出力データ値列の選択により、上記測定された位相差分(n倍クロックのクロック数)だけ、後述するクロストーク成分の出力開始位相が調整される。その結果、例えば、図12に示すように、再生すべき記録トラックからの再生信号(サンプリング値)と隣接トラックからのクロストーク成分(データ値列)との相対的な位置関係がその位相差分だけずれたものとなる。
【0071】
なお、上記のような位相差がチャンネルクロックの数クロック数分(n倍クロックでは、更にそのn倍のクロック数分)であっても、隣接トラックのクロストーク成分に対応した4T連続信号を、再生すべき記録トラックの4T連続信号特別して検出できるようにするため、上記クロストーク測定領域において、1T連続信号により4T連続信号を挟むようなフォーマットとなっている。
【0072】
また、なお、上記例では、デマルチプレクサ304のゲイン調整器34に供給すべきデータ値列の出力端子は0番目の出力端子OUT(0)となっているが、その出力端子は遅延回路303での遅延時間に基づいて変更することができる。例えば、その遅延時間がn倍クロックの1クロック分早くなった場合、その1クロック分遅いデータ値列を出力する1番目の出力端子OUT(1)がゲイン調整器34に供給すべきデータ値列の出力端子として選ばれる。
【0073】
図1に戻って、ゲイン調整器34は、前述したように得られたクロストーク量(比率)を用いて、上記のようにして位相差調整器30から供給される位相調整済みのデータ値列のゲイン調整を行う。そのゲイン調整されたデータ値は、位相調整済みのクロストーク成分として減算器36に供給される。そして、EQ20から出力される記録トラックからの再生信号のサンプリング値から上記位相調整済みのクロストーク成分が上記減算器36にて減ぜられ、クロストークキャンセルされたサンプリング値が最尤復号器22に供給される。そして、最尤復号器22は、その順次入力されるクロストークキャンセル済みのサンプリング値から最尤復号アルゴリズム(例えば、ビタビ復号アルゴリズム)に従って記録データの復元を行う。
【0074】
上記のように、各記録トラックから得られる再生信号から隣接トラックからのクロストーク成分が当該再生信号との位相差が調整された状態でキャンセルされるので、より精度のよいクロストークキャンセルが可能となる。その結果、記録データの復元をより精度良く行うこと(ビットエラー率の低下)ができるようになる。
【0075】
上述した例では、更に、上記クロストーク基礎データとして、隣接トラックからの再生信号から最尤復号により得られた記録データ(0、1の列)を用いているため、従来(特開平5-205280号)のように再生信号のサンプリング値(例えば、6ビット表現)をクロストーク基礎データとして保存する場合に比べて、クロストークデータメモリ28の容量は少なくてすむ。
【0076】
また、上記位相差調整器30は、図13に示すように構成することもできる。なお、図13において、図9に示す部分と同一の部分については、同一の参照符号が付されており、その詳細な説明は省略する。
【0077】
図13において、この位相差調整器30は、図9に示す線形補間回路302に代えて補間FIR(Finite Impulse Response)フィルタを用いた畳み込み器305が用いられる。この畳み込み器305は、図14に示すように、ゼロ補間回路310及びFIRフィルタ320を備えている。
【0078】
上記PR合成回路301からは、チャネルクロックに同期したクロストーク基礎データからPR合成された、例えば、図15に示すような再生信号に対応するデータ値列y0、y1、y2、・・・が出力される。このデータ値列を入力する上記ゼロ補間回路310は、n倍クロックに同期して動作し、各値間を図16に示すように上記データ値列の変動幅の中央値(ゼロ)となるy11、y12、y13、・・・、y21、y22、y23、・・・にて補間したゼロ補間データ値列を出力する。
【0079】
上記FIRフィルタ320は、図17に示すように、n−1個の遅延素子321(1)〜321(n−1)、n個のタップ計数乗算素子322(0)〜322(n−1)、及び加算器323から構成される。このような構成のFIRフィルタ320は、n倍クロックに同期して動作し、図18に示すように、上記ゼロ補間回路310から供給される上記ゼロ補間データ値列とインパルス応答(Sinc function sin(t)/t)との畳み込み処理により補間データ値列を生成し、出力する。
【0080】
このようにFIRフィルタ320から出力された補間データ値列は、図9に示す例と同様に、遅延回路303に供給される。そして、この遅延回路303と後段のデマルチプレクサ304での処理により、図9に示す例と同様に、位相差調整のなされたゲイン調整器34に供給されるべきデータ値列が生成される。
【0081】
また、また、上記位相差調整器30は、図19に示すように構成することもできる。なお、図19において、図9及び図13に示す部分と同一の部分については、同一の参照符号が付されており、その詳細な説明は省略する。
【0082】
図19において、この位相差調整器30は、図13に示すPR合成回路301及び畳込み器305の機能を一体化させた畳込み器306を有する。この畳込み器306は、畳込み処理の結果得られる補間データ値列の波形にPR特性が含まれるようにその処理特性が調整されている。これにより、PR合成回路301を省くことができる。
【0083】
なお、上記畳み込み器305、306は、上述したようなインパルス応答を用いた補間処理の他、正弦関数を用いた補間処理、あるいは、ナイキスト波形を用いた補間処理によっても同様の補間データ値列を生成することができる。
【0084】
上述したように構成された(位相調整器30は、図9に示すように構成される)データ再生装置でのデータ再生におけるビットエラー率のシミュレーション結果が、比較例と供に図20及び図21に示される。
【0085】
図20に示すように、位相補償を行わずにクロストークキャンセルを行った場合には、目的の記録トラックから得られた再生信号と隣接トラックからのクロストーク成分との間の位相差が大きくなるほどビットエラー率が大きくなる(□印参照)。これに対して、上述したデータ再生装置のように位相補償を行ったうえでクロストークキャンセルを行う場合、上記再生信号と上記クロストーク成分との間の位相差が大きくなってもビットエラー率は低い値に維持される(○印参照)。
【0086】
また、図21に示すように、クロストーク量(比率)ごとのビットエラー率も、クロストークキャンセルを行わない場合(△印参照)、及び位相補償を行わずにクロストークキャンセルを行った場合(○印参照)に比べて、上述したデータ再生装置のように位相補償を行ったうえでクロストークキャンセルを行う場合(□印参照)のほうが低くなる。
【0087】
上記例では、目的の記録トラックに対する一方の隣接トラックからのクロストークをキャンセルするようにしたデータ再生装置について説明したが、目的の記録トラックに対する両方の隣接トラックからのクロストークをキャンセルするようにすることもできる。この場合、光磁気ディスク10の記録フォーマットは、例えば、図22に示すようになる。
【0088】
図22において、各記録セクタにおいてデータ領域(DATA)の前に形成されたクロストーク測定領域(XTE)は、光磁気ディクス10の周方向に配列された第一のクロストーク領域(XTE1)、第二のクロストーク領域(XTE2)及び第三のクロストーク領域(XTE3)から構成される。3の倍数番目(3n)の記録トラックでは、第二のクロストーク測定領域(XTE2)に4T連続信号が書込まれると供に第一のクロストーク測定領域(XTE1)及び第三のクロストーク領域(XTE3)に1T連続信号が書込まれている。(3の倍数−1)番目(3n−1)の記録トラックでは、第一のクロストーク測定領域(XTE1)に4T連続信号が書込まれると供に第二のクロストーク測定領域(XTE2)及び第三のクロストーク測定領域(XTE3)に1T連続信号が書込まれている。更に、(3の倍数+1)番目(3n+1)記録トラックでは、第三のクロストーク測定領域(XTE3)に4T連続信号が書込まれると供に第一のクロストーク測定領域(XTE1)及び第二のクロストーク測定領域(XTE2)に1T連続信号が書込まれている。
【0089】
即ち、(3の倍数+1)番目、3の倍数番目及び(3の倍数−1)番目の連続する3つの記録トラック間において、1T連続信号の中に4T連続信号が、オーバラップすることなく第三のクロストーク測定領域(XTE3)、第二のクロストーク測定領域(XTE2)、及び第一のクロストーク測定領域(XTE1)の順にずれて書込まれている。
【0090】
光学ヘッド12が例えば3n番目(3の倍数番目)の記録トラックを目的の記録トラックとして走査する際に、第三のクロストーク測定領域(XTE3)では隣接する(3n+1)番目((3の倍数+1)番目)の記録トラックから4T連続信号に対応したクロストーク成分が取得され、第二のクロストーク測定領域(XTE2)では当該目的の記録トラックに記録された4T連続信号に対応した再生信号が取得され、更に、第一のクロストーク測定領域(XTE1)では隣接する(3n−1)番目((3の倍数−1)番目)の記録トラックから4T連続信号に対応したクロストーク成分が取得される。
【0091】
そして、上記光学ヘッド12の走査の過程で、ピーク/ボトム検出器32は、第三のクロストーク測定領域(XTE3)で取得したクロストーク成分のピーク値とボトム値との差と、第二のクロストーク測定領域(XTE2)で取得した再生信号のピーク値とボトム値との差に基づいて、3n番目の記録トラックに対する(3n+1)番目の隣接トラックからのクロストーク量(比率)を演算し、また、上記再生信号のピーク値とボトム値との差と、第一のクロストーク測定領域(XTE1)で取得したクロストーク成分のピーク値とボトム値との差に基づいて、3n番目の記録トラックに対する(3n−1)番目の隣接トラックからのクロストーク量(比率)を演算する。
【0092】
また、上記の過程で上記タイミング制御回路26は、制御回路50からの再生記録トラックが3n番目のトラック、(3n−1)番目のトラック、及び(3n+1)番目のトラックのいずれかであるかを表すトラック情報を入力している。そして、タイミング制御回路26は、そのトラック情報に基づいて3n番目の記録トラックからデータ再生がなされることを認識すると、上記第三のクロストーク測定領域(XTE3)及び第一のクロストーク測定領域(XTE1)においてクロストーク成分の取得タイミングを決めるゲート信号を出力する。
【0093】
このゲート信号を入力する位相差計測器23は、第三のクロストーク測定領域(XTE3)においてA/D変換器18から供給されるn倍サンプリングデータから、上述した処理手順に従って、(3n+1)番目の隣接トラックからのクロストーク成分の位相差情報を演算する。また、位相差計測器23は、第一のクロストーク測定領域(XTE1)においてA/D変換器18から供給されるn倍サンプリングデータから、上述した処理手順に従って、(3n−1)番目の隣接トラックからのクロストーク成分の位相差情報を演算する。
【0094】
クロストークデータメモリ28は、(3n−1)番目及び(3n+1)番目の隣接トラックから得られた記録データをクロストーク基礎データとして格納している。この状態で、その3n番目の記録トラックからデータの再生がなされる際に、位相差調整器30は、上記(3n−1)番目のクロストーク基礎データから当該(3n−1)番目の隣接トラックに対応した位相差情報に基づいて位相調整済みにデータ値列を生成すると供に、上記(3n+1)番目のクロストーク基礎データから当該(3n+1)番目の隣接トラックに対応した位相差情報に基づいて位相調整済みのデータ値列を生成する。これらのデータ値列が対応するクロストーク量(比率)に基づいて上記ゲイン調整器34によってゲイン調整される。これらのゲイン調整済みのデータ値が合成されて最終的なクロストーク成分が生成される。
【0095】
そして、上記のようにして生成されたクロストーク成分が減算器36によりEQ20からの再生信号のサンプリング値から減じられ、クロストークキャンセルがなされる。
【0096】
なお、(3n−1)番目の記録トラックからデータの再生を行う場合、及び(3n+1)番目の記録トラックからデータの再生を行う場合も、上記とほぼ同様の処理によりクロストークキャンセルがなされる。
【0097】
上述した例においては、最尤復号器22にて得られた隣接トラックの記録データをクロストーク基礎データとしてクロストークデータメモリ28に格納するようにしたが、従来の技術のように隣接トラックからの再生信号のサンプリング値をクロストーク基礎データとしてクロストークデータメモリ28に格納することもできる。この場合、位相調整器30(図9、図13参照)におけるPR合成回路301は必要なくなる。
【0098】
上記例では、クロストーク成分を生成するために用いられるクロストーク基礎データをクロストークデータメモリ28に格納するようにしているが、そのクロストーク基礎データが隣接するトラックに記録されたアドレス情報となる場合、制御回路(ODC)50は予めアドレス情報の記録位置を認識していることから、そのアドレス情報をクロストーク基礎情報として制御回路(ODC)50から位相調整器30に提供することも可能である。
【0099】
また、図1に示す構成において、A/D変換器18からのn倍サンプリングデータは、EQ20を介して位相差計測器23に供給するようにしてもよい。
【0100】
更に、データ復号の手法は、最尤復号(最尤復号器22)に限らず、記録時の符号化に応じて、例えば、ターボ符号やLDPC(Low Density Parity Check)符号等の繰り返し復号の手法を適用することも可能である。
【0101】
上述したデータ再生装置では、クロストーク成分を生成するに際して、位相調整を行った後にゲイン調整を行っているが、逆に、ゲイン調整を行った後に位相調整を行うこともできる。
【0102】
上述した例は光磁気ディスク装置の再生系であるが、本発明は、磁気ディスク等の他の記録媒体を用いたデータ再生装置にも適用することができる。
【0103】
上記例において、ピーク/ボトム検出器32は、クロストーク量検出手段に対応し、位相差計測器23は、位相差測定手段に対応する。また、クロストークデータメモリ28、位相差調整器30及びゲイン調整器34は、クロストーク成分生成手段に対応する。
【0104】
また、クロストーク測定領域(TXE)に記録された4T連続信号は、所定のパターンに対応する。
【0105】
PR合成回路301は、再生信号生成手段に対応し、遅延回路303及びデマルチプレクサ304は、出力制御手段に対応する。
【0106】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1乃至14記載の本願発明によれば、位相及び影響の程度が現実のクロストーク成分により近いクロストーク成分を生成することが可能となるので、クロストークキャンセルをできるだけ精度良く行うことができるようにしたデータ再生装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るデータ再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】記録媒体のクロストーク測定領域に記録される記録パターンの一例を示す図である。
【図3】クロストーク測定領域における隣接トラックからのクロストークが無い状態での再生信号波形の一例を示す図である。
【図4】クロストーク測定領域における隣接トラックからのクロストークがある状態での再生信号波形の一例を示す図である。
【図5】クロストーク成分の位相変動の一例を示す図である。
【図6】図1に示すデータ再生装置における位相差計測器の構成例を示すブロック図である。
【図7】クロストーク測定領域における偶数番目の記録トラックから得られるn倍サンプリングデータとタイミング制御回路からのゲート信号との関係の一例を示すタイミングチャートである。
【図8】クロストーク測定領域における奇数番目の記録トラックから得られるn倍サンプリングデータとタイミング制御回路からのゲート信号との関係の一例を示すタイミングチャートである。
【図9】図1に示すデータ再生装置における位相差調整器の第一の構成例を示すブロック図である。
【図10】クロストーク成分の位相調整の状態を示す図である。
【図11】図9に示す位相差調整器の出力制御の一例を示す図である。
【図12】クロストーク信号のずれの状態例を示す図である。
【図13】図1に示すデータ再生装置における位相差調整器の第二の構成例を示すブロック図である。
【図14】図13に示す位相差調整器における補間FIRフィルタの構成例を示すブロック図である。
【図15】PR合成されたデータ値列の一例を示す図である。
【図16】補間データ値列の一例を示す図である。
【図17】図14に示す補間FIRにおけるFIRフィルタの構成例を示す図である。
【図18】FIRフィルタの処理を示す図である。
【図19】図1に示すデータ再生装置における位相差調整器の第三の構成例を示すブロック図である。
【図20】クロストークキャンセルにおいて位相補償を行った場合と、行わない場合における位相差量と再生データのビットエラー率との関係の一例を示す図である。
【図21】クロストークキャンセルを行った場合と、行わなかった場合におけるクロストーク量と再生データのビットエラー率との関係の一例を示す図である。
【図22】記録媒体のクロストーク測定領域に記録される記録パターンの他の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 光ディスク(記録媒体)
12 光学ヘッド
14 アンプ
16 ローパスフィルタ
18 アナログデジタル変換器(A/D変換器)
20 等化器(EQ)
22 最尤検出器(ML)
23 位相差計測器
24 基準位置検出回路
26 タイミング制御回路
28 クロストークメモリ
30 位相差調整器
32 ピーク/ボトム検出器
34 ゲイン調整器
50 制御ユニット(ODC)
231 データフォーマットデータメモリ
232 クロストーク理想波形合成器
233 波形比較器
301 PR合成回路
302 線形補間回路
303 遅延回路
304 デマルチプレクサ
305、306 畳込み器
310 ゼロ補間回路
320 FIRフィルタ

Claims (14)

  1. 記録媒体の記録トラックを単一の再生ヘッドにて走査する際に得られる再生信号から隣接トラックからのクロストーク成分を除去し、そのクロストーク成分が除去された再生信号から所定のアルゴリズムに従って記録データを復元するようにしたデータ再生装置において、
    隣接トラックから上記記録トラックに対するクロストークの影響の程度を表すクロストーク量を検出するクロストーク量検出手段と、
    上記記録トラックからの再生信号と隣接トラックからのクロストーク成分との間の位相差を計測する位相差計測手段と、
    隣接トラックから得られる再生信号から上記クロストーク量検出手段にて検出されたクロストーク量及び上記位相差検出手段にて検出された位相差に基づいて除去すべきクロストーク成分を生成するクロストーク成分生成手段とを有するデータ再生装置。
  2. 請求項1記載のデータ再生装置において、
    上記記録媒体は、相互に隣接する第一の記録トラックと第二の記録トラックにそれらの記録トラック間でオーバラップしないように所定のパターンが書込まれたクロストーク測定領域を有し、
    上記クロストーク量検出手段は、上記クロストーク測定領域において第一の記録トラックを上記再生ヘッドで走査する際に得られる、上記第一の記録トラックに書込まれた所定のパターンに対応した再生信号と、上記第二の記録トラックに書込まれた所定のパターンに対応したクロストーク成分との相対的なレベル関係に基づいて上記クロストーク量を検出するようにしたデータ再生装置。
  3. 請求項1記載のデータ再生装置において、
    上記記録媒体は、相互に隣接する第一の記録トラックと第二の記録トラックにそれらの記録トラック間でオーバラップしないように所定のパターンが書込まれたクロストーク測定領域を有し、
    上記位相差計測手段は、上記クロストーク測定領域において第一の記録トラックを上記再生ヘッドで走査する際に、記録媒体の所定の基準位置に基づいて決定された上記第二の記録トラックの上記所定のパターンの書込み区間において得られるクロストーク成分と、上記所定のパターンから得られる理想的なクロストーク波形を表す再生信号との間の波形ずれ量を位相差として検出するようにしたデータ再生装置。
  4. 請求項3記載のデータ再生装置において、
    上記位相差計測手段は、上記決定された書込み区間において得られるクロストーク成分を表す所定の同期クロックに基づいたサンプリング値列と上記理想的なクロストーク波形の上記所定の同期クロックに基づいたサンプリング値列の配列上のずれ量を位相差として検出するようにしたデータ再生装置。
  5. 請求項4記載のデータ再生装置において、
    上記位相差計測手段は、上記クロストーク成分ν1のサンプリング値列の各値と理想的なクロストーク波形ν2の各値との対応関係を上記所定の同期クロックの所定数クロック分ずつずらしながら、上記クロストーク成分ν1のサンプリング値列の各値と上記理想的なクロストーク波形ν2のサンプリング値列の対応する値との積の総和に基づいて上記クロストーク成分ν1と理想的なクロストーク波形ν2との相互相関値R(τ)を順次演算し、
    その演算された相互相関値Rのなかで最大となる相互相関値が得られたときのその同期クロックのずらし量を上記位相差として検出するようにしたデータ再生装置。
  6. 請求項4記載のデータ再生装置において、
    上記位相差計測手段は、上記クロストーク成分ν1のサンプリング値列の各値と理想的なクロストーク波形ν2の各値との対応関係を上記同期クロックの所定数クロック分ずつずらしながら、上記クロストーク成分ν1のサンプリング値列の各値と上記理想的なクロストーク波形ν2のサンプリング値列の対応する値との間の二乗誤差平均値S(τ)を演算し、
    その演算された二乗誤差平均値のなかで最小となる二乗誤差平均値が得られたときのその同期クロックのずらし量を上記位相差として検出するようにしたデータ再生装置。
  7. 請求項5または6記載のデータ再生装置において、
    上記所定の同期クロックの周波数は、データを復元するために用いられる再生信号のサンプリング値を得るための再生用同期クロックの周波数より大きくなるデータ再生装置。
  8. 請求項5乃至7いずれか記載のデータ再生装置において、
    上記位相計測手段は、上記クロストーク成分ν1のサンプリング値列の各値と理想的なクロストーク波形ν2の各値との対応関係を上記同期クロックの1クロック分ずつずらしながら上記相互相関値R(τ)または二乗誤差平均値S(τ)を演算するようにしたデータ再生装置。
  9. 請求項1乃至8いずれか記載のデータ再生装置において、
    上記クロストーク成分生成手段は、隣接トラックに記録されているデータをクロストーク基礎データとして予め保持するクロストークデータ格納手段と、
    上記記録トラックを上記再生ヘッドにて走査して再生信号が得られる際に、該クロストークデータ格納手段に保持されたクロストーク基礎データから当該データ再生装置の再生特性に基づいて上記隣接トラックからの再生信号となるべき信号を生成する再生信号生成手段とを有し、
    再生信号生成手段にて生成された信号から上記クロストーク成分を生成するようにしたデータ再生装置。
  10. 請求項1乃至9記載のデータ再生装置において、
    上記クロストーク成分生成手段は、上記隣接トラックからの再生信号を表す再生用同期クロックに同期したサンプリング値列の各サンプリング値間を所定数の値にて補間して補間データ値列を出力する補間処理手段と、
    該補間処理手段からの補間データ値列を上記位相差に対応した位置の値から上記再生用同期クロックの周期にて選択的に出力する出力制御手段と、
    上記クロストーク量に基づいて上記出力制御手段にて出力された各値のゲイン調整を行うゲイン調整手段とを有し、
    該ゲイン調整手段にて得られるゲイン調整後の各値をクロストーク成分として再生信号を表す上記再生用同期クロックに同期したサンプリング値列の対応する値から差し引くようにしたデータ再生装置。
  11. 請求項10記載のデータ再生装置において、
    上記補間処理手段は、線形補間の手法に従って補間を行うデータ再生装置。
  12. 請求項10記載のデータ再生装置において、
    上記補間処理手段は、インパルス応答を用いた畳込み処理により補間を行うデータ再生装置。
  13. 請求項12記載のデータ再生装置において、
    上記補間処理手段は、FIR(Finite Impulse Response)フィルタにより畳込み処理を行うようにしたデータ再生装置。
  14. 請求項9記載のデータ再生装置において、
    上記再生信号生成手段は、クロストーク基礎データから当該データ再生装置の再生特性に基づいて上記隣接トラックからの再生信号となるべき信号を表す再生用同期クロックに同期したサンプリング値列及びその各サンプリング値間を補間する所定数の値を生成するようにすると供に、
    上記各サンプリング値及び各サンプリング値間を補間する値からなる補間データ値列を上記位相差に対応した位置の値から上記再生用同期クロックの周期にて選択的に出力する出力制御手段と、
    上記クロストーク量に基づいて上記出力制御手段にて出力された各値のゲイン調整を行うゲイン調整手段とを有し、
    該ゲイン調整手段にて得られるゲイン調整後の各値をクロストーク成分として再生信号を表す上記再生用同期クロックに同期したサンプリング値列の対応する値から差し引くようにしたデータ再生装置。
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