JP2002197660A - 記録状態検出装置およびこれを備えた情報記録再生装置 - Google Patents
記録状態検出装置およびこれを備えた情報記録再生装置Info
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Abstract
て再生を行う場合に、チャネルに即した記録状態を検出
できる記録状態検出装置を提供する。 【解決手段】 ディスク装置から読み出された再生信号
は、帯域制限フィルタおよび等化器によって特定のチャ
ネル特性となるように補正された後、PLL回路により
生成した同期クロックのタイミングでA/D変換器によ
りデジタル信号x iとして読み込む。xiはビタビ検出器
1に入力され、ビタビ検出出力信号を得る。ビタビ検出
出力は基準レベル判定器2と誤差算出回路3に入力され
る。誤差算出回路はデジタル信号xiとビタビ検出出力
との差Eiを算出し、記録状態検出回路4に出力する。
記録状態検出回路4は基準レベル判定器2の出力を用い
て振幅または振幅レベルとアシンメトリを検出し、検出
情報を出力する。
Description
磁気ディスク装置などの情報記録装置での情報の記録状
態を管理する情報検出技術に関し、特に、ビタビ検出器
に代表されるデータ判定器を用いて高密度記録された情
報の再生を行う場合に、チャネルに即した最適記録条件
の抽出、および記録された状態をモニターするために用
いられる記録状態検出装置およびこれを使用した情報記
録再生装置に関する。
表される光ディスク装置、磁気ディスク装置など高密度
かつ大容量のディスク装置の研究開発が盛んである。中
でも、記録可能な光ディスクは情報が大量に記録でき、
かつ媒体互換が可能な可換性を有する媒体である。光デ
ィスクでは、情報の記録再生にレーザ光を用い、レーザ
光を情報記録面(以下媒体)に集光し、記録マークによ
って変調された反射光を検出して再生を行う。検出され
た光信号は電気信号へ変換され、再生回路に入力する。
再生回路は、波形等化回路、自動利得制御回路、二値化
回路などから構成され、入力された信号をデジタル化す
る。再生回路からのデジタル信号はPLL回路に入力さ
れ、PLLで得られるデジタル信号に同期した再生クロ
ックとデジタル信号はデータ弁別のために弁別回路に入
力され、データが復調される。媒体への情報記録は、再
生光よりも大きなパワーのビームを媒体の記録面に照射
することによって、記録マークを形成して行う。記録可
能な光ディスクへの高密度化には、できるだけ小さなマ
ークを精密に形成する必要があるため、マークを記録す
る記録パワーの精密な制御が必要である。ところが実際
の光ディスク装置ではレーザ波長の変化、光スポットの
歪み、周囲温度等の動的変動によって、レーザ出力を一
定に保っても、媒体の情報記録面に所定の温度分布を得
ることが難しい。また、媒体の交換にともなう記録媒体
の感度のばらつき等が存在するため、記録媒体と記録を
行う装置の適合性を向上させるためにデータの記録に先
立って記録パワーを最適化するために別領域で試し書き
が行われている。試し書きに関しては例えば特開平6−
195713号に開示されている。さらに、記録パワー
決定には、例えば特開平7−153078公報に記載さ
れているように最高周波数の最密パタンと最低周波数の
最疎パタンを組み合わせた組み合わせパタンでの平均レ
ベルの差を検出して、それが略ゼロとなる(シンメトリ
が取れる)パワーを最適記録パワーとしている。最適記
録パワーとなるように制御された記録再生方法により、
記録パワーを決定し、そのパワーによりユーザデータを
記録する。最適記録としたパワーでユーザデータを記録
し、再生時はレーザパワーを低くして記録データの再生
が行われる。また、特開平8−12009号では再生信
号の振幅中心が一致する記録パワーは、必ずしも再生信
号のジッターが最小となる記録パワーではないので、再
生信号の振幅中心が一致する記録パワーに一定の値を加
えた、あるいは一定の比をかけた記録パワーで信号記録
を行う方法が開示されている。
相変化媒体を用いた際に記録パタンの違いによる劣化の
度合いが異なり、試し書きパタンを光スポットより長い
マークの単一信号の繰り返しパタン1つとし、再生信号
のデューティーを再生信号エンベロープの平均レベルお
よびオートスライスレベル(ASCレベル)から求め、
最適記録パワーとする提案がされている。なお、最適記
録パワーを決定するためのアシンメトリ検出の高精度化
に関しては例えば特開平7−141659号がある。
としては幾つかの技術がある。従来、データ判定器とし
てはオートスライス回路等によってデータを2値化する
直接パルス化回路(直接判定器)が用いられている。こ
の方式は硬判定方式と位置づけられる。これに対し、判
定対象データの前後データの状態を勘案する軟判定検出
方式の一つとして最尤検出があり、再生情報の高い信頼
性を支える技術としてPRML(Partial Response Max
imum Likelihood)信号処理技術がある。パーシャルレ
スポンス波形等化と最尤検出を組み合わせるこの方式
は、再生チャネルを考慮した最尤検出器の特性を最大限
に引き出すために、再生信号を波形等化によって補正
後、最尤検出することが知られている。これは例えば
「1994年、テレビジョン学会年次大会(ITE’9
4)予稿集、287〜288項」にPRMLに関する記
述がある。
度記録された情報を再生する場合、符号間干渉が大きく
なり、再生振幅が低下してしまう。したがって、磁気デ
ィスクではSNRの低下、光ディスクでは高い周波数成
分の再生信号CNRが低下し、検出情報の誤り率が増加
する。最尤検出方式は、決まった状態遷移を有する再生
チャネルの特性を利用して情報の検出を行っており、検
出器に入力される例えば4ビット程度の量子化ビット数
の振幅情報列に対して、再生チャネルの特性から考えら
れる全ての時系列パタンの中から誤差の自乗平均が最小
になるものを選択することでSNRまたはCNRが小さ
くても低い誤り率で情報を検出できる。実際の回路で上
述の処理を行うことは、回路規模および動作速度の点で
困難であるため、通常は「IEEE Transaction on Commun
ication, vol. COM-19, Oct.1971」に示されるビタビア
ルゴリズムと呼ばれるアルゴリズムを用いてパスの選択
を漸化的に行うことにより実現している。
スク媒体に記録された情報を、最も簡単なPR(1,
1)チャネルを用いてPRML検出する場合の動作を簡
単に説明する。ヘッドから読み出された信号は、例えば
トランスバーサルフィルタに代表される等化器によっ
て、PR(1,1)チャネルになるようにあらかじめ補
正する。図17に示すように、このチャネルは、3つの
基準レベルEi(=−1,0,1)に分布する。この場
合、チャネルクロックごとにデジタル化された振幅情報
xiは図18に示すような2状態の遷移をする。さて、
xiに対して、基準レベルとの自乗誤差加算値zn
なわ最尤検出にほかならない。
に計算することは、実時間上では困難であるため、通常
ビタビアルゴリズムと呼ばれる手順によってEiを決定
してゆく。図18の状態遷移図を時間軸上に展開した、
図19に示すグラフをトレリス線図と呼ぶが、ビタビア
ルゴリズムでは、ある時点nで1つの状態に入力する2
本のパスのうち、時点n−1までの積算値zn-1の値
と、時刻nで入力されたxnの値から、それぞれのパス
を通った場合のznの値を計算し、より小さいパスを選
択する操作を行う。ただし、パスとは、ある状態と次の
時刻の状態を接続している有向グラフのことを示してい
る。各時点ごとにこのパス選択の操作を行うことで、そ
の時点から過去に溯っていくと、ある時点でパスが1本
に収斂する。これをパスがマージしたという。パスが1
本であるということは、データが確定したこととなり、
それぞれのパスに相当する出力値がそのまま検出結果と
なるのである。通常、このznのことをパスメトリッ
ク、1時点のパスメトリックのことをブランチメトリッ
クと呼んでいる。
態遷移に適応した場合の漸化式である。Mn(S1)は、
時刻nにおいて、状態S1である場合の時刻nまでの自
乗誤差加算値znを表し、min[a、b]は、a,b
のうちの最小値を表す関数とする。状態S0、S1それぞ
れに入力する1時点前の2本のパスに対してそれぞれパ
スメトリック値を計算して、小さい方を選択後、パスメ
トリック値を更新する。図19は、式2によって各時点
ごとにパスの選択を行っていった例である。太線は、時
刻t9において考えられるパスを示している。時刻t0
からt6までは、2本のパスが確定していないが、時刻
t7、t9でパスがマージしている。マージ後は、マー
ジ点以前のパスが確定し、そのパスに対応する出力値q
1を順次出力することで最尤検出が行える。
す。実際の回路によって構成するためには、図3に示す
ごとくブランチメトリック生成回路11によって、(y
n+1)2、yn 2、(yn−1)2を生成する。続いてAC
S回路12により、現在までのパスメトリック値Mn(S
0)、Mn(S1)と、このブランチメトリック値を加算
し、それぞれ比較演算を行うことによって、ある状態に
入力されるパスのうち一方を選択して、そのパスを通る
パスメトリック値を新たなパスメトリック値として更新
する。この操作を繰り返すことによって、パスが1本に
マージして最尤なパスが検出できる。また、パスの選択
情報を表す比較器出力をパスメモリ回路13に格納して
いき、マージ時点以前の決定したパスに相当するビット
情報を出力することで、情報の検出がなされるのであ
る。
8公報では、最適パワー調整のための特定領域に特定の
パタンを用いた試し書きにより記録パワーを決定するた
め、必ず特定領域まで移動し、特定のパタンを記録再生
する必要があった。さらには、特定のパタンに対してア
シンメトリ検出を行う回路にはアナログ回路を別に用意
する必要があった。また、アシンメトリ検出に用いる最
短信号は高密度化した際にCNRが小さくなり、十分な
検出精度が取り難くなる問題もある。
幅中心が一致する記録パワーは必ずしも再生信号のジッ
ターが最小となる記録パワーではないので、再生信号の
振幅中心が一致する記録パワーに一定の値を加えた、あ
るいは一定の比をかけた記録パワーで信号記録を行う方
法が開示されているが、ビタビ検出を行う装置において
は、チャネルの特性に合う記録マーク形成が重要であ
り、シンメトリがずれる記録が必ず最良とはならない。
また、複数の装置と複数のディスクの組合わせが存在
し、ディスク、ヘッド、媒体の組合わせにより開示され
ている方法での定数は一意に決定することが難しい。
態を高精度に検出でき、どのような再生チャネルにも適
用可能で、記録状態を検出するために特定のパターンを
用いる必要がない記録状態検出装置を提供することにあ
る。
装置を備えた情報記録再生装置を提供することにある。
置は、デジタル化されたサンプル値を入力し、データの
識別動作を行うパルス化回路であるデータ判定器と、デ
ータ判定器の出力を入力し、そのサンプル値の基準レベ
ルを判定する基準レベル判定器と、サンプル値とデータ
判定器の出力の誤差を算出する誤差算出回路と、誤差算
出回路の出力から基準レベル判定器の出力を用いて振幅
とアシンメトリを検出する記録状態検出回路を有する。
器の出力を用いて、再生信号の振幅に相当する振幅量と
アシンメトリに相当するアシンメトリ量を検出すること
により、チャネルに即した情報の振幅とアシンメトリを
高精度に検出でき、これらを用いて記録状態の検出が可
能となる。さらに、十分な検出精度がない、CNRが低
い最短記録マーク信号でも精度のよいアシンメトリ検出
が可能となる。また、どのようなチャネルに対応したビ
タビ検出装置に対しても、チャネルに即した回路を変更
するだけで、振幅とアシンメトリを高精度に検出でき
る。
イミング調整回路と、ビタビ検出器の出力を入力とする
フィルタ回路と、タイミング調整回路と前記フィルタ回
路の出力の差分をとる減算器を含む。
を基準レベル判定器の出力により選択し、出力する複数
の弁別器と、各弁別器の出力をそれぞれ積算する複数の
積分器と、複数の積分器の出力から最大基準レベルと最
小基準レベルの差を算出する減算器を含む振幅検出回路
と、最大基準レベルの積算値と最小基準レベルの積算値
の平均を算出する平均値計算回路と、複数の基準レベル
積分値の中央基準レベル積算値と平均値の差を計算する
減算器を含むアシンメトリ検出回路を含む。
回路は、誤差算出回路の出力を基準レベル判定回路出力
により選択出力する複数の弁別器と、前記複数の弁別回
路出力をそれぞれ積算する複数の積分回路と、積分回路
出力から平均的な振幅レベルを逐次検出する動作を実行
する。
がDCアンプを用いた場合でも、レベル検出により記録
不良が判定できる。
ベル、アシンメトリ検出に特定のパタンを用いる必要が
ない。
振幅レベル、アシンメトリ検出のためのアナログ回路を
削減できる。さらに、検出パタンは特定パタンだけに限
定する必要がないのでユーザデータをそのまま利用でき
る。これにより、再生しながらでもマークの記録状態を
逐次監視でき、記録パワー安定のためのキャリブレーシ
ョン動作回数の低減が可能で、装置の高速化、安定性の
向上が実現できる。
め高集積化しやすくなり、装置の小型化、コストの低減
ができる。
て図面を参照して説明する。
装置のブロック図である。
は、図1には図示していない帯域制限フィルタおよび等
化器によって特定のチャネル特性となるように補正され
た後、これも図示していないPLL回路により生成され
た同期クロックのタイミングで図示していないA/D変
換器によりデジタル信号xiとして読み込む。ただし、
デジタル等化器を用いる場合には、A/D変換後に等化
器が接続する構成となる。xiはビタビ検出器1に入力
され、ビタビ検出信号を得る。ビタビ検出出力は基準レ
ベル判定器2と誤差算出回路3に入力される。誤差算出
回路3はデジタル信号xiとビタビ検出出力との差Eiを
算出し、記録状態検出回路4に出力する。記録状態検出
回路4は基準レベル判定器2の出力を用いて振幅とアシ
ンメトリを検出し、検出情報を出力する。
て説明する。ここでは、例えば図17に示す状態遷移を
するような光ディスクのPR(1,1)チャネルでのビ
タビ検出を考える。図3はブランチメトリック計算回路
11の構成例を示すブロック図である。PR(1,1)
チャネルは、3値の基準レベルに分布するため、入力値
yiより、加算器111と乗算器112を用いて、(yi
±1)2、yi 2の3つのブランチメトリック値を計算す
る。図4は、ACS回路12の構成例を示すブロック図
である。3つのブランチメトリックの各々と、1時点前
のパスメトリック値を加算器121で加算し、それぞれ
のパスを通った場合のパスメトリック値を比較器122
で比較し、小さい方をセレクタ223により選択し、現
時点のパスメトリック値としてレジスタ124に格納す
る。比較器122の出力はパスの選択情報p0、p1と
して出力される。また、2つのレジスタ124に格納さ
れてあるパスメトリック値を比較器125により比較
し、その比較情報を最小パスメトリック情報として出力
する。図5はパスメモリ回路13の構成例を示すブロッ
ク図である。ACS回路12からのパス選択情報p0、
p1はセレクタ132に入力され、前段に接続されたレ
ジスタ131の値を選択して後段に伝える。パスメモリ
回路13の初段には、状態遷移図の各パスの出力値に対
応した0および1の符号を与える。パスメモリの長さが
十分長ければ、各状態における検出情報はある時点でマ
ージし、最終段では同じ情報が出力される。
器2はn段のレジスタ21と各レジスタ出力が接続され
たデコーダ回路22から構成されている。すなわち、ビ
タビ検出器出力の情報に従い入力パタンの判別を行い、
レベル選択情報S0,S1,S2を出力する動作を実行
する。
は、デジタル化された入力サンプル値を入力とするタイ
ミング調整回路32と、ビタビ検出器出力を入力とする
等化フィルタ回路31と、タイミング調整回路出力と等
化フィルタ回路出力の誤差を算出する減算器33とから
構成されている。すなわち、デジタル化された入力情報
とビタビ検出された情報の誤差の定量化を行う動作を実
行する。図8は、通常よく用いられる等化フィルタ回路
31の一つである(2n+1)タップのトランスバーサ
ルフィルタ回路の一例を示す構成図である。この等化フ
ィルタ回路は、2n個の遅延素子311と、(2n+
1)個の乗算器312と、1個の加算器313とから構
成され、時系列サンプル点情報の加減算により、特定時
点のサンプル値の符号間干渉を除去する動作を実行す
る。
路4は振幅検出回路とアシンメトリ検出回路からなって
いる。振幅検出回路は、基準レベル判定器2からの基準
レベル選別信号S0,S1,S2が選択信号として複数
の弁別器40に接続され、弁別器40は誤差算出回路3
の出力または零を選択出力する。この時のS0は最大基
準レベル判定信号、S1は中央基準レベル判定信号、S
2は最小基準レベル判定信号を表している。各弁別器出
力はそれぞれ各積分器41に供給され、一定のサンプル
値に達するまで積分が行われる。積分出力のうち最大基
準レベル積算値と最小基準レベル積算値は減算器42と
加算器43に供給される。減算器出力は、検出情報のう
ち振幅量VPとして出力される。また、加算器出力は平
均化回路44に入力され、最大基準レベル積算値と最小
基準レベル積算値の平均が計算される。平均化回路出力
は複数の基準レベル積算値の中央基準レベル積算値との
差を計算する減算器45に入力され、アシンメトリ量検
出情報SYMとして出力される。かくして得られた検出
情報を用いて記録状態の検出を行う。
検出回路4は平均的な振幅レベルを逐次検出するレベル
検出回路からなっている。レベル検出回路は、基準レベ
ル判定器2からの基準レベル選択信号S0,S1,S2
が選択信号として複数の弁別器40に接続され、弁別器
40は誤差算出回路3の出力または零を選択出力する。
この時のS0は最大基準レベル判定信号、S1は中央基
準レベル判定信号、S2は最小基準レベル判定信号を表
している。各弁別器出力はそれぞれ各積分器41に供給
され、一定のサンプル値に達するまで積分が行われる。
各積分器41の出力は平均値算出回路46に供給レベル
検出情報LEVとして出力される。かくして得られた検
出情報を用いて記録状態の検出を行う。
図13を参照して詳細に説明する。光ディスク媒体4の
上に記録された情報を、レーザー光を集光して媒体上に
照射し、その反射光量あるいは偏向を検出する光ヘッド
5により再生する。ただし、図示していないサーボ回路
によりフォーカス方向とトラック方向に正確に追従させ
る。光ヘッド5により読み出された再生信号はアンプ6
によって増幅され、等化器7により、後段のビタビ検出
器1で規定したチャネルに合うように補正する。さら
に、アンチエイリアシングフィルタ8を通過後、A/D
変換器9でA/D変換しデジタル信号xiが生成され
る。ただし、デジタル系のクロックはPLL回路10に
よってあらかじめ再生信号から生成しておく。xiはビ
タビ検出器1と誤差検出回路3に入力される。ビタビ検
出器1で最尤検出された出力は基準レベル判定器2と誤
差検出回路3に入力される。誤差検出回路3ではデジタ
ル信号xiとビタビ検出器出力の誤差Eiを算出し、記録
状態検出回路4に入力する。基準レベル判定器2はビタ
ビ検出器出力からビタビ検出器1内の基準レベルを判定
し、基準レベル選別信号Snを出力する。記録状態検出
回路4は基準レベル判定器2出力を弁別信号として、算
出した誤差Eiを各基準レベルごとに弁別後積算し、振
幅とアシンメトリを計算、検出情報として出力する。図
示しない上位CPUは検出情報を元に記録状態を判定
し、記録状態が不良の場合はパワーキャリブレーション
動作、あるいは記録パワーの修正を行う動作を実行す
る。本実施形態における記録パワーの修正は、記録時の
マーク形成を補正する記録補償波形の修正に変更しても
よい。
る。まず、誤差検出回路3の動作について図11を用い
て説明する。図11中実線がタイミング調整後のデジタ
ル化された再生信号、点線がビタビ検出後のフィルタ処
理した再生信号、×印がサンプル点、基準レベル判定器
2の判定結果をSn、基準レベル1,0,−1に対する
出力をS0,S1,S2、各サンプル点でのSn(n=
0,1,2)のオン/オフ状態を時系列で図示してあ
る。デジタル化された再生信号のサンプル値xiはタイ
ミング調整回路32でビタビ検出後の再生信号と位相の
同期をとり、減算器13にてデジタル化された再生信号
とビタビ検出器出力との差Eiを演算する。ビタビ検出
器出力から同時に基準レベル判別器2において基準レベ
ルの判別を行う。記録状態検出回路4はデジタル化され
たサンプル値xiと基準レベルとの誤差EiをSn(n=
0,1,2)を弁別信号として一定数積算する動作を行
い、演算処理にて、振幅に相当するVPとアシンメトリ
量に相当するSYM、あるいはレベルに相当するLEV
を算出する動作を行う。一方、誤差検出から記録状態検
出処理までの動作については図12のタイミング図に従
って実行される。すなわち、IDを検出後、一定時間後
にクリア信号により検出データは0クリアされる。デー
タ部検出後にスタート信号によりデータの弁別、積算、
演算が行われる。この時データ数は一定数に達するまで
サンプルする。ラッチ信号にてデータを検出情報として
確定、出力する動作を行う。
ワーに対する振幅量VPとアシンメトリ量SYMとエラ
ー率BERの関係を示した図である。図中斜線部分が許
容範囲を示し、振幅量VPが一定以上かつアシンメトリ
量SYMが0に近い場合にエラー率BERが低くなる。
は1セクタで処理しているが、数セクタを1つのブロッ
クとしたブロック処理とする構成としてもよい。さらに
は、データのクリアとデータ演算処理のタイミングはI
D、データ部の検出信号に限定されうるものではない。
記の通りであるが、ビタビ検出器1のブランチメトリッ
ク計算回路11についてさらに工夫している。ビタビ検
出器1の構成を図15に、PR(1,1)チャネルでの
ブランチメトリック計算回路の構成を図16に示す。図
15において、ビタビ検出器1のブランチメトリック計
算回路11に新基準レベル設定回路15が設けられてい
る。この新基準レベル設定回路15は、ブランチメトリ
ック計算回路11における基準レベルを変更する動作を
行う。図示しない上位CPUは検出情報を元に記録状態
を判定し、デジタル化された再生信号とビタビ検出器出
力との差Eiを小さくするように新基準レベル設定回路
15に新たな基準レベルを設定する。
出回路出力を用いてブランチメトリック計算回路内の基
準レベルを変更する形態としているので、記録状態が固
定されたROM媒体に対しても最適にビタビ検出ができ
る。しかも、本実施形態では、記録状態検出回路の出力
を利用しているので、基準レベルとの誤差を検出するた
めの別の回路構成を必要としない。
うな効果がある。 1)チャネルに即した記録状態を高精度に検出できる。
この理由は、再生信号の検出が高精度に可能なビタビ検
出器出力とデジタル化した再生信号との差を用いて記録
された状態の検出を行っているので、ビタビ検出器での
各基準レベルとの差から誤差検出が可能となるからであ
る。さらには、前記誤差の組み合わせにより、等化的に
振幅とアシンメトリの検出が可能となるからである。 2)どのような再生チャネルにも適用可能である。この
理由は、ビタビ検出器出力と基準レベル判定回路を用い
てデータの記録状態を検出するという構成を用いている
ため、ビタビ検出が可能であるチャネルでは、本発明の
記録状態の検出が可能となるからである。 3)記録状態を検出するために特定のパタンを用いる必
要がない。この理由は、基準レベル判定回路が設けられ
ているので、データを限定する必要がなくなるからであ
る。 4)記録パワー安定のためのキャリブレーションを過剰
に行う必要がなく、キャリブレーション動作回数の低
減、キャリブレーション領域への移動回数の低減が可能
で、装置の高速化、安定性の向上が実現できる。この理
由は、状態を判定するデータに制約を設ける必要がな
く、ユーザデータを常時直接監視することが可能となる
からである。
タビ検出器出力と基準レベル判定回路を用いてデータの
記録状態を検出するという基本構成に基づき、チャネル
に即した記録状態が高精度に検出が可能な情報記録再生
装置の提供が可能となる。また、ユーザデータを常時直
接監視できるので、好適時にパワーキャリブレーション
動作が可能で、データ記録処理時間を増大させることな
く最適書き込みレーザパワーを維持できる効果が得られ
る。
図である。
る。
図である。
ング図である。
成図である。
ンメトリ量SYMとエラー率の関係例を示す図である。
リック計算回路の構成図である。
の頻度分布を示す図である。
る。
時のトレリス線図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 デジタル化されたサンプル値を入力し、
データの識別動作を行うパルス化回路であるデータ判定
器と、 前記データ判定器の出力を入力し、そのサンプル値の基
準レベルを判定する基準レベル判定器と、 前記サンプル値と前記データ判定器の出力の誤差を算出
する誤差算出回路と、 前記誤差算出回路の出力から前記基準レベル判定器の出
力を用いて振幅とアシンメトリを検出する記録状態検出
回路を有する記録状態検出装置。 - 【請求項2】 前記誤差算出回路は、前記サンプル値を
遅延するタイミング調整回路と、前記データ判定器の出
力を入力とするフィルタ回路と、前記タイミング調整回
路と前記フィルタ回路の出力の差分をとる減算器を含
む、請求項1記載の装置。 - 【請求項3】 前記記録状態検出回路は、 前記誤差算出回路の出力を前記基準レベル判定器の出力
により選択し、出力する複数の弁別器と、前記各弁別器
の出力をそれぞれ積算する複数の積分器と、前記複数の
積分器の出力から最大基準レベルと最小基準レベルの差
を算出する減算器を含む振幅検出回路と、 前記最大基準レベルの積算値と前記最小基準レベルの積
算値の平均を算出する平均値計算回路と、複数の基準レ
ベル積分値の中央基準レベル積算値と前記平均値の差を
計算する減算器を含むアシンメトリ検出回路を含む、請
求項1または2記載の装置。 - 【請求項4】 前記記録状態検出回路は、前記誤差算出
回路の出力を前記基準レベル判定器の出力により選択
し、出力する複数の弁別器と、前記各弁別器の出力を積
算する複数の積分器と、前記積分器の出力の平均を算出
する平均レベル算出回路を含み、該平均レベル算出回路
の出力から平均的な振幅レベルを逐次検出する、請求項
1または2記載の装置。 - 【請求項5】 前記誤差算出回路の出力を前記基準レベ
ル判定回路出力により選択し、出力する複数の弁別器
と、前記各弁別器の出力をそれぞれ積算する複数の積分
回路と、前記積分回路の出力から記録された状態を検出
する、請求項1から4のいずれか1項記載の記録状態検
出装置。 - 【請求項6】 前記データ判定器がビタビ検出器であ
る、請求項1から5のいずれか1項記載の記録状態検出
装置。 - 【請求項7】 請求項1から6のいずれか1項記載の記
録状態検出装置を有し、検出した記録状態から記録パワ
ーを修正することを特徴とする情報記録再生装置。
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