JP3780597B2 - 受信装置及び受信待ち時間利用方法 - Google Patents

受信装置及び受信待ち時間利用方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送信されてくる情報を受信する受信装置及び受信待ち時間利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、送信されてくる情報を受信する受信装置として例えば多重情報受信装置が知られている。この多重情報受信装置は、FM放送局から送信される文字や数字等からなる番組情報が多重化されたFM放送電波を受信して、FM放送電波と文字や数字等の番組情報とを分離し、この分離した番組情報を、液晶ディスプレイに表示し利用者の視認に供するようにしたものであり、これにより、利用者は例えば天気予報、交通情報等を文字により視認することが可能となる。各番組情報は、1ページと観念される情報を単位として構成され、FM放送局からは各番組情報毎に所定ページからなる情報が送信される。そして、ユーザーが視認したい番組を選択すると、選択した番組の各ページが受信されて、各ページの情報からなる番組情報が液晶ディスプレイに表示される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、FM放送電波に多重化されて送信されてくる番組情報には、逐次番組と記録番組とがあり、記録番組としては非一括受信番組と称されるものと一括受信番組と称されるものとがある。非一括受信番組は、比較的情報量が少なく当該番組を構成する各ページの受信蓄積を終了した時点で逐次、情報の表示が行われる。一括受信番組は、比較的情報量の多い番組であって、複数ページでその内容全体が構成され、全ページの受信蓄積を完了した時点で当該番組情報の表示が開始される。このため、一括受信番組を選択したユーザーは、この全ページの受信蓄積を完了するまでの時間を待ち時間として強いられることとなり、この待ち時間により退屈感が生ずるのみならず製品への印象も悪いものとなってしまう。
【0004】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、受信に際して不可避的に生ずる待ち時間を有効に利用することのできる受信装置及び受信待ち時間利用方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、情報を受信して記憶する受信手段と、利用者による選択が可能な複数の選択情報の中から、受信すべき選択情報を利用者に選択させる選択手段と、前記選択手段により選択された前記選択情報を、前記受信手段により受信して記憶させる第1の受信制御手段と、前記第1の受信制御手段の制御による受信および記憶が完了した前記選択情報を表示させる第1の表示制御手段と、前記利用者による選択が可能な複数の選択情報とは別の、広告に関する広告情報を、前記受信手段により逐次受信して記憶させる第2の受信制御手段と、前記第2の受信制御手段の制御による受信および記憶を完了している新たな前記広告情報を、前記第1の受信制御手段の制御による前記選択情報の受信および記憶が完了するまでの待ち時間中に表示させる第2の表示制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0006】
請求項4記載の発明は、情報を受信する受信手段と、利用者による選択が可能な複数の選択情報の中から利用者が選択した第1の情報を、利用者の指示に応じたタイミングで、前記受信手段により受信させる第1の受信制御手段と、前記第1の受信制御手段の制御による前記第1の情報の受信が完了するのを待ち、受信が完了した後に該第1の情報を表示させる第1の表示制御手段と、利用者による選択が可能な複数の選択情報とは異なる第2の情報を、利用者が受信を指示したタイミングとは異なるタイミングで、前記受信手段により逐次受信させる第2の受信制御手段と、前記第2の受信制御手段の制御により逐次受信した前記第2の情報を逐次記憶する記憶手段と、前記第1の受信制御手段の制御による前記第1の情報の受信が開始されてから、前記第1の表示制御手段による前記第1の情報の表示が行われるまでの待ち時間に、前記記憶手段に記憶されている新たな前記第2の情報を表示させる第2の表示制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかる多重放送受信装置の構成を示すブロック図である。この多重放送受信装置は、FM放送電波を受信し対応する音声を発音するFMラジオ部1Aと、このFMラジオ部1Aにより受信したFM放送電波に多重化されている有料、無料の番組情報の受信に対する各種の処理を行う多重情報受信部1Bとを有している。FMラジオ部1Aは、FM放送電波を受信するアンテナ2と、FM放送電波のチューニングを行うFMチューナ3と、FM信号の復調を行うFM復調器4と、復調されたFM信号をステレオ信号に復調するステレオ復調器5と、このステレオ復調器5の出力信号を増幅する一対のアンプ6a,6bと、アンプ6a,6bで増幅された信号を音声として出力する一対のスピーカ7a,7bとを具備している。なお、図示しないステレオヘッドホン用ジャックにステレオヘッドホンを装着して、FMステレオ放送を聴取することも勿論可能である。
【0016】
多重情報受信部1Bは、前記FM復調器4に接続され、前記FMステレオ放送のL、R信号の変調度に対して多重信号の大きさ(レベル)を4〜10%まで変化させるデジタル変調を行いFM放送電波に多重化されている多重情報を分離して復調するL−MSK(Level Controlled Minimum Shift Keying)復調器8と、誤り訂正復号器9と、この多重情報受信装置において必要となる全ての処理及び制御を実行する制御部10とを有している。
【0017】
この制御部10は、CPUからなり後述するフローに従って動作することにより、本実施の形態において制御手段を構成するものである。この制御部10に対して、該制御部10が読み取り可能なプログラムコードの形態でプログラムを格納したROM11と、ワーク用のRAM12、キー入力部13及び表示部14と、カード処理部15とが接続されており、キー入力部13には電源を投入するためのキーや一括受信番組を選択するためのキー等の各種キーが設けられている。カード処理部15には、ICカード16を着脱自在であって、該ICカード16と接続されるコネクターとI/Oポートとが設けられている。さらに制御部10に対して、受信データ(受信情報)を記憶する受信データメモリ17、制御部10の処理結果に応じてアラーム音を発する報音部18と、キー入力部13におけるチューニングキーの操作に応じてFMチューナ3の受信チューニングを行う受信制御部19とが接続されている。
【0018】
図2は、前記受信データメモリ17の構成図である。この受信データメモリ17には、番組連動情報蓄積用バッファ17aと情報番組蓄積用バッファ17b、及び広告宣伝番組情報蓄積用バッファ17cとが設けられている。番組連動情報蓄積用バッファ17aには、受信された連動番組の番組情報が記憶され、情報番組蓄積用バッファ17bには、受信した一括受信番組の番組情報が記憶され、広告宣伝番組情報蓄積用バッファ17cには、受信した広告宣伝専用番組の番組情報が記憶される。なお、これら受信された連動番組、一括受信番組、広告宣伝専用番組は、各々異なる番組番号を付加して送信され、制御部10はこの付加して送信されてくる番組番号に基づき番組の種別を識別して、対応するバッファ17a,17b,17cに受信データを格納する。また、連動番組は非一括受信番組の非記録番組であって、FM放送電波の音声と連動する文字情報等、例えばリクエストを募集するFM音声に対するその電話番号の文字情報等であり、当該番組を構成する各ページの受信蓄積を終了した時点で情報の表示が可能である。
【0019】
図3は、前記ICカード16に設けられているメモリの構成図である。このICカード16のメモリには、有効期限情報エリア16aとメッセージ情報エリア16b、及び広告宣伝専用番組番号エリア16cとが設けられている。有効期限情報エリア16aには、このICカード16の有効期限情報が書き込まれており、この有効期限情報が示す有効期限内において、前記有料の番組情報を受信して表示部14に表示させることが可能である。つまり、制御部10はカード処理部15を介してこの有効期限情報を読み取り、装着されているICカード16が有効期限内のものであれば、番組選択操作により選択された有料番組を受信して、表示部14に表示させる。しかし、ICカード16が装着されていない場合、あるいは装着されているICカード16が有効期限を過ぎているものである場合には、有料番組が選択されてもこれを表示せず、無料番組のみを表示する。
【0020】
また、メッセージ情報エリア16bには、例えばこのICカード16の発行者と広告宣伝契約をしたスポンサーの社名あるいは商品やサービスに関するコマーシャルメッセージ等が記憶されている。広告宣伝専用番組番号エリア16cには、前記スポンサーの広告宣伝専用番組の番組番号が書き込まれている。したがって、このICカード16はスポンサーからの資金提供により無料配布される場合もあろうし、資金提供を受けつつ発行者が、スポンサー無しのICカードよりも低廉な価格で販売する場合もある。
【0021】
なお、メッセージ情報エリア16bに記憶されるメッセージ情報は、ICカード16の発行者自信の連絡メッセージ、例えば当該ICカード16の有効期限を知らせるメッセージ等であってもよい。また、広告宣伝専用番組番号エリア16cに記憶される番組番号も、ICカード16の発行者自信の広告宣伝専用番組の番組番号、例えば「サッカーに関する有料サービスを〇月〇日から開始します」なる広告宣伝専用番組の番組番号であってもよい。
【0022】
次に、以上の構成にかかる本実施の形態の動作を図4及び図5に示すフローチャートに従って説明する。各フローチャートで示す各機能を実現するプログラムは、前述のように制御部10が読み取り可能なプログラムコードの形態でROM11に記憶されている。そして、電源がオンの状態にあると、制御部10は図4に示すフローチャートに従った処理を繰り返し実行する。すなわち、連動番組情報を受信したならば(ステップA1がYES)、該連動番組情報を番組連動情報蓄積用バッファ17aに記憶させ(ステップA2)、広告宣伝専用番組を受信したならば(ステップA3がYES)、該広告宣伝専用番組を広告宣伝番組情報蓄積用バッファ17cに記憶させる(ステップA4)。したがって、ユーザーが視認を希望する一括受信番組の選択を行う以前においても、電源がオンとなった時点から、連動番組情報の情報番組蓄積用バッファ17bへの蓄積と、広告宣伝専用番組情報の広告宣伝番組情報蓄積用バッファ17cへの蓄積とが開始されている。
【0023】
そして、この電源オン中にユーザーがキー入力部13にて、視認したい一括受信番組の番組番号を設定する番組選択操作を行うと、制御部10は図5に示すフローチャートに従った動作を開始し、選択番組受信処理を実行する(ステップB1)。この選択番組受信処理では、設定された番組番号の一括受信番組を受信して、この受信した一括受信番組の番組情報の各ページを情報番組蓄積用バッファ17bに蓄積して行く。
【0024】
次に、受信完了か否か、つまり選択された一括受信番組の全てのページが情報番組蓄積用バッファ17bに受信蓄積されたか否かを判別し(ステップB2)、受信完了となっていなければ、ICカード16が装着されているか否かを判別する(ステップB3)。そして、ICカード16が装着されているならば、当該ICカード16の広告宣伝専用番組番号エリア16cに記憶されている番組番号が示す広告宣伝専用番組情報を、表示可能であるか否かを判別する(ステップB4)。すなわち、前述のように電源のオンに伴って、広告宣伝専用番組の広告宣伝番組情報蓄積用バッファ17cへの蓄積が開始されており、一方広告宣伝専用番組番号エリア16cには、前記スポンサーの広告宣伝専用番組の番組番号が書き込まれている。したがって、ステップB4では、この番組番号の広告宣伝専用番組が、広告宣伝番組情報蓄積用バッファ17cに既に受信蓄積されているか、あるいは受信蓄積されたかを判別する。
【0025】
そして、この判別の結果スポンサーの広告宣伝専用番組が未だ受信蓄積されておらず、該スポンサーの広告宣伝専用番組情報の表示が不可能である場合には、ステップB4からステップB6に進み、ICカード16のメッセージ情報エリア16bからメッセージ情報を読み出して、表示部14に表示させ、しかる後ステップB1に戻る。したがって、選択した一括受信番組の表示も不可能であり、且つ広告宣伝専用番組の表示も不可能である場合であっても、ICカード16のメッセージ情報エリア16bに記憶されているメッセージ情報は表示させることができる。
【0026】
また、前述のように、広告宣伝専用番組情報の蓄積は電源のオンに伴って開始されることから、また、電源オンの直後に番組選択操作を行った場合であっても一括受信番組と比較して情報量がすくないことから、選択された番組よりも早期に蓄積が完了する。したがって、番組選択操作時に蓄積が完了していなくてもステップB1からの処理が繰り返し実行されると、選択番組の受信を完了する前に、広告宣伝番組情報蓄積用バッファ17cに広告宣伝専用番組情報が蓄積される。これにより広告宣伝専用番組の表示が可能となり、ICカード16から読み出したメッセージ情報に代えて該広告宣伝専用番組を表示部14に表示させる(ステップB5)。無論、一括受信番組を選択してこのフローチャートに従った処理が開始された時点で、既に広告宣伝番組情報蓄積用バッファ17cに広告宣伝専用番組情報が蓄積されていた場合には、B1〜B5と進んで、ICカード16のメッセージ情報エリア16bに記憶されているメッセージ情報を表示させることなく、広告宣伝専用番組を表示部14に表示させることとなる。
【0027】
また、一括受信番組を選択してこのフローチャートに従った処理が開始された際、ICカード16が装着されてない場合には、ステップB1→B2→B3→B7と進んで、連動番組を表示可能であるか否かを判別する。すなわち、制御部10は電源が投入されると、一括受信番組が選択されると否とに拘わらず、連動番組(番組番号#245)を受信し、番組連動情報蓄積用バッファ17aへの情報の蓄積を行っている。そして、このステップB7では、番組連動情報蓄積用バッファ17aに、表示を行うことが可能な情報量が蓄積されているか否かに基づき、連動番組の表示可能かを判別する。この判別の結果、連動番組の表示が不可能である場合には、ステップB1に戻り、表示可能となった時点で、番組連動情報蓄積用バッファ17aに蓄積されている情報を読み出して連動番組(番組番号#245)の表示を行う。このとき、連動番組にあっては、当該番組を構成する各ページの受信蓄積を終了した時点で情報の表示が可能であり、しかも、電源が投入された時点から蓄積を開始していることから、待ち時間を生じさせることなく、表示が可能である。なお、ステップB7でNOと判別された場合には、従来と同様に「しばらくお待ち下さい。」の表示を行うようにしてもよい。
【0028】
したがって、一括受信番組の受信が完了するまでの待ち時間中に、以上のステップB3〜B8の処理がなされることにより、(1)ICカード16のメッセージ情報エリア16bに記憶されているメッセージ情報、(2)ICカード16のメッセージ情報エリア16bに記憶されているメッセージ情報と広告宣伝専用番組、(3)広告宣伝専用番組、(4)連動番組のいずれかが表示部14に表示がなされることとなる。よって、情報番組蓄積用バッファ17bに選択された一括受信番組の情報が蓄積されるまでの待ち時間内において、ユーザーは表示部14に表示される(1)〜(4)のいずれかの情報により視覚を刺激され、退屈感を発生させずに済む。
【0029】
このとき、表示されるメッセージ情報にあっては、このICカード16の発行者と広告宣伝契約をしたスポンサーの商品やサービスに関するコマーシャルメッセージであることから、一括受信番組の受信が完了するまでの待ち時間を広告宣伝に有効利用することができる。また、表示される広告宣伝専用番組にあっては、ICカード16の広告宣伝専用番組番号エリア16cに予め記憶されている特定の者(スポンサー)の広告宣伝専用番組であって、他の者の広告宣伝専用番組は表示されないことから、この特定の者の商品等に関する広告宣伝を効果的に行うことができる。なお、一括受信番組の受信が完了するまでの待ち時間中に、これらの表示を行う際には、予めROM11等に記憶させておいた表示情報に基づき、「しばらくお待ち下さい」等の待ち時間中であることを表示すれば、ユーザーがこれら待ち時間中の表示と、選択した番組の表示とを誤認することが未然に防止される。
【0030】
このように待ち時間中にいずれかの表示を行っている状態において、選択された一括受信番組情報の情報番組蓄積用バッファ17bへの情報蓄積が完了すると、ステップB2からステップB9に進んで、放音部18からアラーム音を発生させる。これにより、ユーザーが待ち時間中に表示部14を見ていない場合であっても、選択した番組を視認可能となったことを知ることができる。そして、ステップB9に続くステップB10で、情報番組蓄積用バッファ17bに蓄積された情報を読み出して表示部14に表示させる番組表示処理を実行し、これによりユーザーは選択した一括受信番組を視認することが可能となる。
【0031】
なお、この実施の形態においては、図4に示したフローチャートに従った処理を電源のオンに伴って開始するようにしたが、電源オフ中におけるタイマー処理により所定時間毎に、このフローチャートに従った処理を行えば、確実に連動番組情報や広告宣伝番組を予め受信蓄積しておくことができる。また、これら番組の放送時間が決まっている場合には、この時間のタイマー受信により、一層確実に連動番組情報や広告宣伝番組を予め受信蓄積しておくことができる。
【0032】
また、この実施の形態においては、ICカード16に広告宣伝専用番組番号エリア16cに、待ち時間中に表示する広告宣伝専用番組の番組番号を記憶させておくようにしたが、ROM11等の装置本体側にこの番組番号を記憶させておくようにしてもよい。これにより、ICカード16が装着されていない場合であっても、予め記憶されている番組番号に基づいて受信記憶された特定の者の広告宣伝専用番組が待ち時間中に表示されることとなり、この特定の者の商品等に関する広告宣伝を一層効果的に行うことができる。またこの場合、広告宣伝専用番組と連動番組のいずれか先に表示可能となった番組を表示させてから、次に表示可能となった番組を表示させてもよいし、両番組が共に表示可能である場合には、両番組を所定の優先順位に基づいて順次表示させてもよく、これにより待ち時間においてユーザーの視覚を一層刺激することができる。
【0033】
また、ICカード16が装着されている場合であって広告宣伝番組情報を表示不可能な場合に、ステップB6でICカード16からの情報を表示させるようにしたが、さらに有料番組を選択したか否かを判別して、選択した場合にのみステップB6の処理を行って、ICカード16からの情報を表示させるようにしてもよい。このようにすれば、ICカード16の情報を有料番組の連絡メッセージとすることができる。また、ステップB7で連動番組が表示可能であるか否かを判別して、表示可能である場合にはこれを表示するようにしたが、連動番組以外の他の逐次表示可能な番組や、非一括受信番組の表示可能性を判別して、表示可能であればこれを表示するようにしてもよい。
【0034】
図6は、本発明の他の実施の形態における一括受信番組の選択操作が行われた場合の処理フローである。このフローチャートにおいて、各ステップの処理内容は前述した図5の各ステップBの処理内容と同じであるが、図5のフローチャートにおけるステップB3とB7とを入れ替え、これに伴って対応するステップの位置を変更したものである。すなわち、選択された一括受信番組が受信完了となっていない場合には、ステップC2からステップC3に進み、先ず連動番組が表示可能であるか否かを判別し、表示可能である場合には連動番組を表示する(ステップC4)。しかし、連動番組を表示不可能であれば、ICカード16が装着されているか否かを判別し(ステップC5)、装着されていればさらに広告宣伝番組情報が表示可能であるか否かを判別して、表示可能であれば広告宣伝番組を表示し(ステップC7)、不可能であればICカード16からの情報を表示する。したがって、この実施の形態の場合待ち時間中に、変化に富む可能性のある受信された情報(連動番組、広告宣伝番組情報)が優先して表示されることとなり、これにより待ち時間中の視覚を効果的に刺激することができる。しかも、連動番組や広告宣伝番組情報が表示不可能であっても、ICカード16が装着されていれば、最低限ICカード16からの情報は表示されることから、退屈感の発生も防止することができる。
【0035】
図7は、本発明のさらに他の実施の形態における一括受信番組の選択操作が行われた場合の処理フローである。すなわち、電源オン中にユーザーがキー入力部13にて、視認したい一括受信番組の番組番号を設定する番組選択操作を行うと、制御部10はこのフローチャートに従った動作を開始し、選択番組受信処理を実行する(ステップD1)。この選択番組受信処理では、設定された番組番号の一括受信番組を受信して、この受信した一括受信番組の番組情報の各ページを情報番組蓄積用バッファ17bに蓄積して行く。
【0036】
次に、受信完了か否か、つまり選択された一括受信番組の全てのページが情報番組蓄積用バッファ17bに受信蓄積されたか否かを判別し(ステップD2)、受信完了となっていなければ、当該ICカード16の広告宣伝専用番組番号エリア16cに記憶されている番組番号が示す広告宣伝専用番組情報を、表示可能であるか否かを判別する(ステップD3)。すなわち、前述のように電源のオンに伴って、広告宣伝専用番組の広告宣伝番組情報蓄積用バッファ17cへの蓄積が開始されており、一方広告宣伝専用番組番号エリア16cには、前記スポンサーの広告宣伝専用番組の番組番号が書き込まれている。したがって、ステップD4では、この番組番号の広告宣伝専用番組が、広告宣伝番組情報蓄積用バッファ17cに既に受信蓄積されているか、あるいは受信蓄積されたかを判別する。この判別の結果、広告宣伝番組を表示可能であれば、この広告宣伝番組を表示する(ステップD4)。また、広告宣伝番組を表示不可能であれば、ICカード16が装着されているか否かを判別する(ステップD5)。
【0037】
すなわち、ICカード16はこのフローに従った処理が実行されているときに、必ず装置本体に装着されたままとなっているとは限らず、例えば電源投入時からしばらくの間は装着されていたが、このフローに従った処理を開始した時点では引き抜かれている場合も有り得る。したがって、このステップD5でICカード16が装着されているか否かを判別し、装着されているならば、ICカード16のメッセージ情報エリア16bからメッセージ情報を読み出して、表示部14に表示させる(ステップD6)。
【0038】
また、ICカード16が装着されていない場合には、番組連動情報蓄積用バッファ17aに、表示を行うことが可能な情報量が蓄積されているか否かに基づき、連動番組の表示可能かを判別する(ステップD7)。この判別の結果、連動番組の表示が不可能である場合には、ステップD1に戻り、表示可能となった時点で、番組連動情報蓄積用バッファ17aに蓄積されている情報を読み出して連動番組(番組番号#245)の表示を行う。したがって、一括受信番組の受信が完了するまでの待ち時間中に、以上のステップD3〜D8の処理がなされることにより、(1)広告宣伝専用番組、(2)ICカード16のメッセージ情報エリア16bに記憶されているメッセージ情報、(3)連動番組のいずれかが表示部14に表示がなされることとなる。よって、情報番組蓄積用バッファ17bに選択された一括受信番組の情報が蓄積されるまでの待ち時間内において、ユーザーは表示部14に表示される(1)〜(3)のいずれかの情報により視覚を刺激され、退屈感を発生させずに済む。
【0039】
このように待ち時間中にいずれかの表示を行っている状態において、選択された一括受信番組情報の情報番組蓄積用バッファ17bへの情報蓄積が完了すると、ステップD2からステップD9、D10と進んで、情報番組蓄積用バッファ17bに蓄積された情報を読み出して表示部14に表示させる番組表示処理を実行し、これによりユーザーは選択した一括受信番組を視認することが可能となる。
【0040】
なお、実施の形態においては、プログラムを装置本体のROM11に記憶されておくようにしたが、ICカード16に記憶しておくようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、利用者によって選択された選択情報の受信、記憶、表示を行う場合において、利用者による選択が可能な選択情報とは別の、広告に関する広告情報を逐次受信して記憶し、この受信した新たな広告情報を前記選択情報の受信および記憶が完了するまでの待ち時間中に表示させるようにしたことから、この待ち時間中においても、ユーザー広告情報を視認することを可能にして視覚を刺激し、しかも、ユーザーが毎回同じ広告情報を繰り返し見ることをなくし、これにより退屈感の発生を解消することができる。さらに、受信に際して不可避的に生ずる待ち時間を有効に利用して、ユーザーに広告情報を通知したり連絡を行うことができるとともに、広告宣伝を行うことが可能となる。
【0042】
請求項4記載の発明は、利用者が選択した第1の情報を利用者の指示に応じたタイミングで受信し、受信が完了した後に該第1の情報を表示する場合において、利用者による選択が可能な複数の選択情報とは異なる第2の情報を、利用者が受信を指示したタイミングとは異なるタイミングで逐次受信して記憶し、前記第1の情報の受信が開始されてから表示が行われるまでの待ち時間に、前記記憶されている新たな第2の情報を表示させるようにしたことから、この待ち時間中においても、ユーザーが情報を視認することを可能にして視覚を刺激し、しかも、ユーザーが毎回同じ広告情報を繰り返し見ることをなくし、これにより退屈感の発生を解消することができる。さらに、受信に際して不可避的に生ずる待ち時間を有効に利用して、ユーザーに情報を通知したり連絡を行うことができる。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる多重情報受信装置の回路構成を示すブロック図である。
【図2】受信データメモリのメモリ構成図である。
【図3】ICカードのメモリ構成図である。
【図4】受信処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】一括受信番組が選択されたときの処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施の形態における一括受信番組が選択されたときの処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態における一括受信番組が選択されたときの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 制御部
11 ROM
14 表示部
16 ICカード
17 受信データメモリ

Claims (11)

  1. 情報を受信して記憶する受信手段と、
    利用者による選択が可能な複数の選択情報の中から、受信すべき選択情報を利用者に選択させる選択手段と、
    前記選択手段により選択された前記選択情報を、前記受信手段により受信して記憶させる第1の受信制御手段と、
    前記第1の受信制御手段の制御による受信および記憶が完了した前記選択情報を表示させる第1の表示制御手段と、
    前記利用者による選択が可能な複数の選択情報とは別の、広告に関する広告情報を、前記受信手段により逐次受信して記憶させる第2の受信制御手段と、
    前記第2の受信制御手段の制御による受信および記憶を完了している新たな前記広告情報を、前記第1の受信制御手段の制御による前記選択情報の受信および記憶が完了するまでの待ち時間中に表示させる第2の表示制御手段と、
    を具備することを特徴とする受信装置。
  2. 前記第2の表示制御手段は、前記第1の受信制御手段の制御による前記選択情報の受信を開始した時点で前記広告情報の受信および記憶が完了していない場合には、予め記憶されているメッセージ情報を、前記第1の受信制御手段の制御による前記選択情報の受信および記憶が完了するまでの待ち時間中に表示させることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記第2の表示制御手段は、前記メッセージ情報が予め記憶された着脱自在な記録媒体が本体に装着された状態で、該記録媒体より前記メッセージ情報を読み込んで表示させることを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
  4. 情報を受信する受信手段と、
    利用者による選択が可能な複数の選択情報の中から利用者が選択した第1の情報を、利用者の指示に応じたタイミングで、前記受信手段により受信させる第1の受信制御手段と、
    前記第1の受信制御手段の制御による前記第1の情報の受信が完了するのを待ち、受信が完了した後に該第1の情報を表示させる第1の表示制御手段と、
    利用者による選択が可能な複数の選択情報とは異なる第2の情報を、利用者が受信を指示したタイミングとは異なるタイミングで、前記受信手段により逐次受信させる第2の受信制御手段と、
    前記第2の受信制御手段の制御により逐次受信した前記第2の情報を逐次記憶する記憶手段と、
    前記第1の受信制御手段の制御による前記第1の情報の受信が開始されてから、前記第1の表示制御手段による前記第1の情報の表示が行われるまでの待ち時間に、前記記憶手段に記憶されている新たな前記第2の情報を表示させる第2の表示制御手段と、
    を具備することを特徴とする受信装置。
  5. 第3の情報が予め記憶された記録媒体が本体に装着されている状態で、該記録媒体より前記第3の情報を読み込む読込手段と、
    前記第2の表示制御手段は、前記第1の受信制御手段の制御による前記第1の情報の受信を開始した時点で、前記記憶手段に前記第2の情報が記憶されていない場合は、前記第1の表示制御手段による前記第1の情報の表示が行われるまでの待ち時間に、前記読込手段により読み込まれた前記第3の情報を表示させることを特徴とする請求項4に記載の受信装置。
  6. 第3の情報が予め記憶された記録媒体が本体に装着されている状態で、該記録媒体より前記第3の情報を読み込む読込手段と、
    前記第2の表示制御手段は、前記第1の受信制御手段の制御による前記第1の情報の受信を開始した時点で、前記記録媒体が本体に装着されている場合には、前記第1の表示制御手段による前記第1の情報の表示が行われるまでの待ち時間に、前記読込手段により読み込まれた前記第3の情報を表示させ、前記第1の受信制御手段の制御による前記第1の情報の受信を開始した時点で、前記記録媒体が本体に装着されていない場合には、前記第1の表示制御手段による前記第1の情報の表示が行われるまでの待ち時間に、前記記憶手段に記憶されている前記第2の情報を表示させることを特徴とする請求項4に記載の受信装置。
  7. 前記第2の受信制御手段は、電源の投入により動作可能になったタイミングで前記第2の情報を前記受信手段により受信させることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の受信装置。
  8. 前記第2の情報は、着脱可能な記録媒体に記録されている情報に基づいて受信することが決定された情報であることを特徴とする請求項4から7のいずれかに記載の受信装置。
  9. 前記第2の表示制御手段は、前記第2の情報とともに待ち時間中であることを示す情報を表示させることを特徴とする請求項4から8のいずれかに記載の受信装置。
  10. 利用者による選択が可能な複数の選択情報の中から、受信すべき選択情報を利用者に選択させる選択処理と、
    前記選択処理により選択された前記選択情報を、受信手段により受信して記憶させる第1の受信制御処理と、
    前記第1の受信制御手段の制御による受信および記憶が完了した前記選択情報を表示させる第1の表示制御処理と、
    前記利用者による選択が可能な複数の選択情報とは別の、広告に関する広告情報を、前記受信手段により逐次受信して記憶させる第2の受信制御処理と、
    前記第2の受信制御手段の制御による受信および記憶を完了している新たな前記広告情報を、前記第1の受信制御手段の制御による前記選択情報の受信および記憶が完了するまでの待ち時間中に表示させる第2の表示制御処理と、
    を実行することを特徴とする受信待ち時間利用方法。
  11. 利用者による選択が可能な複数の選択情報の中から利用者が選択した第1の情報を、利用者の指示に応じたタイミングで、前記受信手段により受信させる第1の受信制御処理と、
    前記第1の受信制御手段の制御による前記第1の情報の受信が完了するのを待ち、受信が完了した後に該第1の情報を表示させる第1の表示制御処理と、
    利用者による選択が可能な複数の選択情報とは異なる第2の情報を、利用者が受信を指示したタイミングとは異なるタイミングで、前記受信手段により逐次受信させる第2の受信制御処理と、
    前記第2の受信制御手段の制御により逐次受信した前記第2の情報を逐次記憶する記憶処理と、
    前記第1の受信制御手段の制御による前記第1の情報の受信が開始されてから、前記第1の表示制御手段による前記第1の情報の表示が行われるまでの待ち時間に、前記記憶手段に記憶されている新たな前記第2の情報を表示させる第2の表示制御処理と、
    を実行することを特徴とする受信待ち時間利用方法。
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