JP3780013B2 - 光路遮断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学顕微鏡において光路の一部を遮断する光路遮断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
顕微鏡の検鏡法として種々の方式があるが、落射暗視野法は被検体の表面に存在する微小な凹凸等を観察するのに適した検鏡法の一つとして知られている。
【0003】
図24には落射暗視野法を設定できるように構成された光学顕微鏡が示されている。落射暗視野法では、光学顕微鏡の光源1より出射した照明光を集光レンズ2で平行光束に変換してから開口レンズ3、視野絞りレンズ群4を通して、光学顕微鏡の観察光路上に配置されている暗視野キューブ5に入射する。
【0004】
図25に示すように、暗視野キューブ5内に配設したリングミラー6で照明光をリング状光束に変換すると共に進行方向を対物レンズ7側へ偏向させる。対物レンズ7は中心部に観察光路8が形成されていて、その外側に観察光路8を囲むようにして照明光路9が形成されている。観察光路8と照明光路9とを遮光筒10にて分離している。リングミラー6で偏向させたリング状光束を対物レンズ7の照明光路9を通して対物レンズ先端まで導き、対物レンズ先端に設けたプリズム11にて標本を斜照明する。
【0005】
照明角は、標本面よりの反射光が対物レンズ中央の観察光路8に直接入射しない角度に設定する。そのため、標本表面の凹凸のない部分に入射した照明光の反射光は観察光路8には入射しないことになる。一方、照明光が標本表面の凹凸や傷の部分に入射すると散乱が生じる。この散乱光が観察光路8に入射し、遮光筒10の内側を通って暗視野キューブ5に入射し、暗視野キューブ5を透過して接眼レンズ等へ導かれる。
【0006】
ここで、対物レンズ7を保持している暗視野用レボルバー12を切換えて対物レンズ7の倍率を変えるときの対物レンズ7に対する入射光の状態を説明する。図26に示すように、対物レンズ7の光軸が鏡体光軸から外れる際に、暗視野キューブ5からのリング状照明光の一部が対物レンズ7の遮光筒10の内側である観察光路8に入射する状態が一時的に生じる。
【0007】
また、暗視野検鏡から他の検鏡法に切換えるために暗視野キューブ5を観察光路外へ出す際にも、図27に示すように照明光が照明光路9に入らずに観察光路8に直接入射する状態が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、暗視野キューブ5から対物レンズ7の観察光路8に直接入射した照明光は標本面に対して角度を持たないため反射光が直接対物レンズ7の観察光路8に入射して接眼レンズ等の観察系へ導かれることになる。
【0009】
暗視野検鏡時の散乱光は光量が非常に少ないため暗視野検鏡時には照明光量が上げられており、また標本は反射率の高いものが対象となる場合が多いので、このような状態で照明光が観察光路8へ入射すると強い光が対物レンズ7を通って観察系へ入っていくことになる。
【0010】
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、レボルバー等の切換え時に強い光が観察系へ入射することのないように光路を遮断することのできる光路遮断装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下のような手段を講じた。
【0012】
本発明の光路遮断装置は、光学素子を光路に対して挿脱する切換機構と、前記光学素子に対して入射し又は出射する光の光路を遮断及び開放する光路遮断部材と、前記光路遮断部材と一体的に形成された操作部と、前記操作部に形成された長溝と、前記切換機構に設けられ前記長溝内を摺動するストッパーと、前記長溝の略中央部に前記ストッパーを付勢するバネとを有する伝達手段とを備え、前記伝達手段は、前記バネの弾性力に抗して前記操作部を移動することにより前記光路遮断部材が前記光路を遮断した後に、前記ストッパーが前記長溝の端に当たり前記切換機構への前記操作部の操作の伝達を開始し、前記切換機構の前記光学素子が前記光路に挿入した後に、前記バネの弾性力により前記光路遮断部材が前記光路を開放する。
【0013】
本発明は、また、観察光路と照明光路とを分離する遮光筒を有するレボルバー本体と、このレボルバー本体に対して回転自在に取り付けられ対物レンズを取り付ける複数の対物レンズ取付穴が形成された回転体とからなるレボルバー装置に備えられる光路遮断装置であり、前記レボルバー本体に設けられ前記遮光筒の外周に形成される照明光路を開閉する絞り部材と、前記回転体に前記対物レンズ取付穴と同じピッチで設けられた突片と、前記レボルバー本体に設けられ前記対物レンズ取付穴が観察光路に挿入されるとき前記突片から力を受けて前記絞り部材を開き前記対物レンズ取付穴が観察光路から外れるとき前記絞り部材を閉じるように前記回転体の回転動作と連動するリンク部材とを備えている。
【0015】
本発明は、また、光学素子を光路に対して挿脱する切換機構を有する光学顕微鏡に備えられる光路遮断装置であり、前記切換機構の切換駆動時に、前記光学顕微鏡の観察系に照明光が入射しないよう光路を遮断する挿脱可能に設けられた遮光部材と、前記遮光部材を開閉駆動させる開閉駆動信号を発する開閉駆動回路と、前記切換機構を切換駆動させる切換駆動信号を発する切換駆動回路と、前記開閉駆動回路に対して前記遮光部材の開閉指令信号を、前記切換駆動回路に対して前記切換機構の切換信号を出力するコントローラと、を備え、前記コントローラによって前記切換機構を駆動して前記光学素子を切換える場合、前記コントローラから前記開閉駆動回路に対して閉駆動信号が出力され、前記開閉駆動回路が前記遮光部材を閉駆動することにより光路を遮断し、前記遮光部材による閉駆動が完了した後、前記切換駆動回路に対して前記切換指令信号を出力するとともに、前記切換機構により切り換えられる前の光学素子による検鏡と、前記切換機構により切り換えられた後の光学素子による検鏡とで、前記切換機構により切り換えられる照明光を遮断する必要が無いケースを予め前記コントローラに登録しておき、該ケースに該当する時は前記遮光部材による遮光は行わないようにする。
【0016】
本発明の光路遮断装置は、また、光学素子を光路に対して挿脱する操作部を有する切換機構と、前記光学素子に対して入射し又は出射する光の光路を遮断及び開放する光路遮断部材と、前記切換機構が前記光学素子を光路から移動する動作に前記光路遮断部材を連動させて前記光路を遮断するリンク手段と、前記光路遮断部材を開放する方向に付勢する付勢手段とを備え、前記付勢手段は、前記切換機構の回転軸の上端部に上下方向へ摺動自在に支持されると共に回転方向の移動が規制された中座と、前記中座を下方に付勢する第1のコイルバネと、回動自在に支持されている一対の開閉板と、前記一対の開閉板の双方の基端部間を連結している第2のコイルバネとを有し、前記光路遮断部材は前記一対の開閉板の先端部に取付けられており、前記一対の開閉板は、第2のコイルバネにより前記光路遮断部材を開放するように付勢されていて、前記中座の上昇動作に連動して前記光路遮断部材を閉じ、前記中座はクリックを有し、前記クリックは前記長座が第1のコイルバネにより下方に付勢されて前記切換機構の溝に落とし込まれることにより前記光学素子を位置決めし、前記リンク手段は、前記操作部に対して摺動するとともに前記切換機構に形成された光路窓ごとに設けられたリンク部材を含み、前記リンク部材は前記操作部の操作の際に押し込まれるように設けられており、前記中座を外部から上昇操作するための力を伝達し、前記光路遮断部材は、前記リンク部材が前記付勢手段の付勢力に抗して押し込まれる摺動に応じて前記光路を遮断するとともに、前記付勢手段の付勢力により前記光路を開放し、押し込まれた前記リンク部材が元に戻る。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、本発明に係る光路遮断装置をキューブの切換えを行うターレット装置に適用した例である。図24に示す光学顕微鏡において暗視野キューブ5及び他のキューブを保持するターレット装置を例に説明する。
【0020】
図1〜図3は本実施形態に係るターレット装置の構成を示している。
【0021】
このターレット装置は、暗視野キューブ5及び明視野キューブ20aを含む4個のキューブをセットできる内ターレット21、内ターレット21に上面側より被せて内ターレット21の上面及び外周面を囲む如く配置された外ターレット22、ターレット内に外乱光が入射するのを防止すると共に光の漏れ出しを防止するハウジング23、内ターレット21及び外ターレット22を同心状に回転自在に支持する回転軸24等から構成されている。
【0022】
内ターレット21は、ホルダー支柱31の中心に回転軸24が回転自在に挿入され、ベアリングを介してホルダー支柱31が回転軸24に回転自在に支持されている。キューブを取り付けるためのアリ溝がホルダー支柱31の外周面の長手方向に形成されている。ホルダー支柱31の上端部に円盤状をなす内ターレット天板32が同心的に一体固定されている。内ターレット天板32は、キューブ取付位置に対応した4か所に光路窓33が形成され、回転軸24を中心とする円周上に凸状部34が形成されている。凸状部34にはキューブ取付位置に対応した4か所にキューブの位置決めをするためのV溝35が所定の間隔で設けられている。内ターレット天板32の上面側に出た回転軸24に固定板36が固定されており、その先端に板バネ37を介して剛球38が固定されている。剛球38を板バネ37により凸状部34の上面に押付けている。
【0023】
また、内ターレット天板32の上面には、凸状部34よりも外周の所定位置に上側に突出したストッパー39の基端部が固定されている。さらに、内ターレット天板32の上面にはピン41が固定されていて、このピン41にコイルバネ42の一端が接続されている。コイルバネ42の他端は外ターレット側に固定されたピン43に接続されている。
【0024】
図4はコイルバネ42を間に挟んだ内ターレット21と外ターレット22との関係を示している。コイルバネ42は、図示の中立位置を中心として伸縮どちらにも変形可能なものを使用している。外ターレットにつけた溝の中にばね42が配置され、外ターレットのA方向回転時(ばね42の縮み方向)のばね42の座屈を防止する。
【0025】
外ターレット22は、回転軸24の固定板36を貫通した部分にベアリングを介して回転自在に支持されている。外ターレット22の側壁44には、観察光路上に配置したキューブへ照明光を入射するために4つの光路窓45a〜45dが等間隔に形成されている。ここで、外ターレット22の光路窓45aは、通常は内ターレット21と外ターレット22とにピン41,43によって連結されたコイルバネ42の中立位置によって観察光路上に配置されたキューブの光路窓と一致するように設定する。また、外ターレット22の上面に、内ターレット21に設けたストッパー39が挿入される長溝46が形成されている。キューブの光路窓と外ターレット22の光路窓45とが一致し、かつコイルバネ42が中立位置にあるときストッパー39が長溝46の中間位置となるように設定する。外ターレット22の外周にローレット47が形成されており、ハウジング23の一部から外部へ露出し,外部から回転操作可能になっている。
【0026】
次に、以上のように構成された本実施形態の動作について説明する。
【0027】
図1及び図2に示すように、内ターレット21に暗視野キューブ5と明視野キューブ20aとが装着されていて、暗視野キューブ5が観察光路に配置されているものとする。かかる状態から暗視野キューブ5を観察光路から外し、明視野キューブ20a又はその他のキューブを観察光路上へ配置する動作は次のようになる。すなわち、ローレット47を所定方向へコイルバネ42の弾性力に抗して回転操作すると、ローレット47と一定化されている外ターレット22が回転軸24を中心にして回転するが、内ターレット21は外ターレット22の長溝46に挿入されているストッパー39が長溝46内を摺動して長溝46の端に当たるまで回転しない。
【0028】
従って、外ターレット22だけが内ターレット21に先行して所定角度まで回転するので、この段階で内ターレット21に保持されて観察光路上に停止している暗視野キューブ5の光路窓が外ターレット22の外壁44で覆われ照明光の入射が遮られる。
【0029】
ローレット47を同一方向へ回転操作し続けると、ローレット47と一体化されている外ターレット22が回転するので長溝46に係合しているストッパー39を介して内ターレット21に同一方向への回転力が加わり、剛球38がV溝35から外れて内ターレット21が回転を開始する。
【0030】
ここで、板バネ37にて付勢された剛球38の内ターレット21への摺動力量よりもコイルバネ42の弾性力のほうが弱くなるように設定する。これにより、内ターレット21が次のクリック位置、すなわち暗視野キューブ5に隣接する次のキューブが観察光路上に配置されるまで、外ターレット22の長溝46にストッパー39が当たったままとなり内ターレット21が回転する。
【0031】
固定板36は回転軸24に固定されているので内ターレット21が回転軸24を中心にして回転すると、固定板36に板バネ37を介して保持された剛球38が相対的に凸状部34上を摺動する。次のキューブが観察光路上に配置されたところで剛球38がV溝35に嵌まり込み当該キューブが観察光路上に位置決めされる。
【0032】
次のキューブが観察光路上に位置決めされた後に、ローレット47から手を離すとコイルバネ42の弾性力によって外ターレット22が戻り、外ターレット22の光路窓45dとキューブ窓とが一致したところでコイルバネ42が中立状態となる。この結果、外ターレット22の光路窓45dからキューブ内へ照明光が入射可能な状態となる。
【0033】
このように本実施の形態によれば、複数のキューブを回転式で切換えるターレット装置を内ターレット21と外ターレット22とを組み合わせて構成し、外ターレット22が内ターレット21に先行して回転し、観察光路上に配置されているキューブへの照明光の入射を完全に遮光してから内ターレット21が回転を開始するようにしたので、図27に示すように対物レンズ7の観察光路にキューブからの照明光が入射する状態を生じること無くキューブ交換を行うことができ、キューブ切換え時に強い光が観察系へ入射するのを確実に防止できる。
【0034】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、本発明に係る光路遮断装置をキューブの切換えを行うターレット装置に適用した例である。図24に示す光学顕微鏡において暗視野キューブ5及び他のキューブを保持するターレット装置を例に説明する。
【0035】
図5及び図6は本実施形態に係るターレット装置の構成を示している。なお、上記した第1の実施形態と同一部分には同一符号を付している。
【0036】
このターレット装置は、4個のキューブを一度に保持可能なターレット本体51、このターレット本体51の回転軸52、この回転軸52の上端部に上下方向へ摺動自在に支持されると共に回転方向の移動が規制された中座53、中座53を外部から上昇操作するための力を伝達するリンク54、中座53の上昇動作に連動してシャッター55を閉じる一対の開閉板56a、56b、ハウジング57等から構成されている。
【0037】
ターレット本体51は、上記した内ターレットと同様に、中心を貫通している回転軸52にベアリングを介して支持されているホルダー支柱と、このホルダー支柱の上端部に一体形成されているターレット天板とから構成されている。ホルダー支柱の4面にキューブを取付けるための機構が設けられている。ターレット天板にはキューブの取付け位置に対応して4つの光路窓が形成されている。ターレット天板の上面の同一円周上に各キューブに対応してキューブを位置決めするために複数の溝61が形成されている。ターレット天板の内部を加工してリンク54を天板の径方向へ摺動させるためのスペースが形成されている。
【0038】
リンク54は、ターレット天板の外周面から光路窓の中心を通って中座53の下側に挿入端部62が差し込まれるように配設されている。図5に示すように、リンク54は光路窓との干渉を避けるための環状部63を有している。リンク54の挿入端部62は回転軸52とターレット天板との間に形成されたスペースに突出すると共に、ターレット中心部から周辺部へむけて徐々に高くなる押し当て面を有している。リンク54の操作端部はターレット天板の外周面から外部へ出ており押しボタン64が取り付けられている。
【0039】
なお、図5ではリンク54のみ図示しているが、リンク54はターレット本体51に形成された各光路窓ごとに設けられている。
【0040】
中座53は、回転軸52のターレット本体51より突出している部分に回動しないように取り付けられている。中座53の下面側には、リンク54の押し当て面に対応する傾斜を持った下側傾斜面65が形成されており、下側傾斜面65にリンク54の押し当て面が押し当てられている。中座53の上面側には、中座中心から外側にむけて徐々に下方へ傾斜する上側傾斜面66が形成されている。中座53には、下側傾斜面65と上側傾斜面66とが交差する中間部外周に外側へ水平に突出するフランジが一体形成されている。中座53のフランジ下面にクリック67が形成されている。中座53の上面とハウジング57との間に中座53を下方に付勢するコイルバネ68が設けられている。コイルバネ68にて下方に付勢した中座53のクリック67がターレット天板の溝61に落とし込まれることによりキューブが位置決めされる。
【0041】
一対の開閉板56a、56bは、中座53の上面側に上側傾斜面66にて形成された円すい台部の傾斜面に、その基端部側が掛かるようにして配置されている。開閉板56a、56bの双方の基端部間をコイルバネ69で連結している。開閉板56a、56bは支点71a,71bにて回動自在に支持されている。コイルバネ69は2枚の開閉板56a、56bを支点71a,71bを中心に広げる方向に弾性力が働いている。開閉板56a、56bの先端部にはシャッター55a,55bが取付けられている。
【0042】
次に、以上のように構成された本実施形態の動作について説明する。
【0043】
図6に示すように、ターレット本体51に暗視野キューブ5と明視野キューブ20aとが装着されていて、暗視野キューブ5が観察光路に配置されているものとする。図5に示すように、開閉板56a,56bはコイルバネ69にて広げられていてシャッター55a,55bは照明光が入射可能に光路を開放しているものとする。かかる状態から暗視野キューブ5を観察光路から外し、明視野キューブ20a又はその他のキューブを観察光路上へ配置する動作は次のようになる。すなわち、ハウジング57の外に露出している押しボタン64をターレット中心部の方向へ押し込むと、その押しボタン64と連結されたリンク54が中座53の中心へむけて摺動する。その結果、リンク54の挿入端部62の押し当て面が中座53の下側傾斜面65をコイルバネ68(及びコイルバネ69)の弾性力に抗して押し上げる。中座53が回転軸52に沿って上昇すると、支点71a,71bよりも基端部よりの箇所が中座53の斜面にて互いに反対の水平方向へ押されて開閉板56a、56bが閉じる方向に回動する。開閉板56a、56bが図5に二点鎖線で示す状態まで閉じることによりシャッター55a,55bが閉じる。この結果、照明光はシャッター55a,55bにて完全に遮光されて暗視野キューブ5には入射しなくなる。
【0044】
一方、上記したようにリンク54で押された中座53が回転軸52に沿って上昇すると、ターレット天板の溝61に落とし込まれていたクリック67が外れてターレット本体51が自由に回転するようになる。ターレット本体51が回転して次のキューブに対応した溝61がクリック位置に来ると、コイルバネ68で下方に付勢されている中座53が下に落ちてクリック67が当該溝61に落ち込む。このとき、押しボタン64及びリンク54が元の位置に戻されると共に、開閉板56a,56bの間にせり上がっていた中座53の上側斜面66が下がるので開閉板56a,56bもコイルバネ69の弾性力によって開かれる。その結果、照明光の入射を防止していたシャッター55a,55bが開放状態に変化する。このように本実施形態によれば、押しボタン64及びリンク54によって昇降動作する中座53を設け、中座53の昇降動作に連動して開閉板56a,56b及びシャッター55a,55bを開閉させるようにしたので、キューブを切換える際に照明光を完全に遮光してからターレット本体51を回転させることができ、対物レンズ7の観察光路にキューブからの照明光が入射する状態を生じること無くキューブ交換を行うことができ、キューブ切換え時に強い光が観察系へ入射するのを確実に防止できる。
【0045】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、本発明に係る光路遮断装置を対物レンズの切換えを行うレボルバー装置に適用した例である。図24に示す光学顕微鏡において対物レンズ7を保持するレボルバー装置を例に説明する。
【0046】
図7〜図10は本実施形態に係るレボルバー装置の構成を示している。
【0047】
このレボルバー装置は、顕微鏡本体に固定された取付け座80、この取付け座80に捩子等の締結部材81にて取付け固定されたレボルバー本体82、このレボルバー本体82にボールベアリング83を介して回転自在に取り付けられた回転体84などから構成されている。
【0048】
取付け座80は、顕微鏡本体の観察光軸を中心として中心部に観察光路86a、その周辺部に照明光路86bを形成する如く遮光筒85が配置されている。遮光筒85の先端部はレボルバー本体82の光路穴に挿入されている。
【0049】
レボルバー本体82は、その光路穴から中心部よりに所定距離離れた場所に円柱状の支持片87が形成されている。一対の遮蔽板88,89の基端部を支持片87の上端面に対し捩子90で回転自在に支持している。遮蔽板88,89は、図7に示すように捩子90を支点として開閉し、同図中に点線で示すように閉じた状態では照明光路86bを塞ぐことができるような形状に加工されている。そのため、遮蔽板88,89は、基端部から先端部にむけて所定位置までは直線状になっているが、その先から先端部に掛けては遮光筒85の外径に合わせて曲げられた形状となっている。
【0050】
遮蔽板88,89は、捩子90による支点から基端部の先端に掛けて互いに交差しており、その間に円柱状の中間部材91が上下動可能に配置されている。また、遮蔽板88,89の支点に位置する支持片87にはバネ93が巻回されている。バネ93の両端94a,94bを遮蔽板88,89に設けられたストッパ95a,95bに係合させて遮蔽板88,89を閉じる方向に付勢している。
【0051】
中間部材91は、レボルバー本体82に上下方向に摺動自在に保持されており、中間部材91の外周に巻回したバネからなる弾性部材96にて下方に付勢されている。中間部材91の上端部及び下端部に、各端面から中間部に掛けて連続的に直径が太くなるようなテーパ面91a,91bを形成している。
【0052】
回転体84は、対物レンズ7を取り付けるための対物レンズ穴97を有している。回転体84には、対物レンズ穴97が観察光路に配置されたとき中間部材91の下端と対向する位置にピン98が立設されている。ピン98は、先端部の外周にテーパ面98aが形成されている。中間部材91の下限位置を中間部材91の下端部のテーパ面91bとピン98の先端部のテーパ面98aとが重なる程度にしておき、中間部材91のテーパ面91bがピン98のテーパ面98a上を摺動して中間部材91が上昇するようにしている。
【0053】
次に、以上のように構成された本実施例の動作について説明する。
【0054】
回転体84の対物レンズ穴97に対物レンズ7が取り付けられていて、且つ対物レンズ7が観察光路上に配置され暗視野観察を行っているものとする。かかる動作状態では、図7,図9に示すように中間部材91がピン98の上に押し上げられ、中間部材91の上端部のテーパ面91aが遮蔽板88,89の交差点を支点側へ最大位置まで押付けて遮蔽板88,89を開いている。従って、暗視野キューブ5にて生成されたリング状の照明光が、遮蔽板88,89に遮られること無く遮光筒85の両側を通過して対物レンズ7の照明光路9に入射する。
【0055】
一方、対物レンズ7を交換する場合は、レボルバー装置にて所望の対物レンズが光路に入るまで回転体84を回転させる。回転体84が回転して対物レンズ7が観察光路から脱するときには、回転体84に固定されているピン98が中間部材91に対して相対的に水平方向へ移動するため、弾性部材96にて下方に付勢されている中間部材91がピン98のテーパ面98a上を滑り落ちるようにして下方に移動する。中間部材91が下方へ移動すると、中間部材91のテーパ面91aの大径部にて支点側へ押されていた遮蔽板88,89の交差部が、中間部材91のテーパ面91aの先端面近傍の小径部に当接するようになるため、交差部が支点から遠ざかるほうへ移動する。その結果、遮蔽板88,89を閉じる方向に付勢しているバネ93により遮蔽板88,89が閉じられて遮光筒85の外周を覆い照明光が対物レンズ7へ入射するのを防止する。
【0056】
このように本実施形態によれば、レボルバー内部において照明光が通過する遮光筒85の外周を遮蔽可能な開閉板88,89を設け、開閉板88,89を対物レンズ7の交換動作に連動して閉じ照明光をカットするようにしたので、対物レンズを切換える際に照明光を完全に遮光してから対物レンズを交換することができ、対物レンズ7の観察光路にキューブからの照明光がそのまま入射する状態を生じること無く対物レンズを行うことができ、強い光が観察系へ入射するのを確実に防止できる。
【0057】
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、本発明に係る光路遮断装置を対物レンズの切換えを行うレボルバー装置に適用した例である。図24に示す光学顕微鏡において対物レンズ7を保持するレボルバー装置を例に説明する。
【0058】
図11〜図15は本実施形態に係るレボルバー装置の構成を示している。
【0059】
このレボルバー装置は、上記した第3の実施形態において開閉板88,89を開閉動作させるための機構を変更した例である。なお、第3の実施形態と同一部分には同一符号を付している。
【0060】
このレボルバー装置は、転動部材101を倒すことにより開閉板88,89の交差部を支点側へ押圧して交差角度を大きくして開閉板88,89を開かせると共に、転動部材101を正立状態に復帰させることにより交差角度を小さくして開閉板88,89を閉じるように構成している。
【0061】
図13(a)に転動部材101の支持機構を示している。
【0062】
同図に示すように、転動部材101の基端部を構成する部材102を、転動部材101の転動方向と直交する回転軸103にて軸支している。回転軸103の両端部はレボルバー本体82に固定されている。転動部材101は、レボルバー本体82に一端が接続したバネ106により開閉板88,89の支点とは逆方向に引っ張られている。そして、レボルバー本体82に捩子104にて固定したストッパー105を取り付け、ストッパー105を転動部材101に当接することにより転動部材101を光軸と平行な状態に維持している。
【0063】
回転体84には、対物レンズ7が観察光路に配置されたとき部材102が対面する位置から光軸側に僅かにずれた位置にピン107が立設されている。図13(b)に示すように、ピン107の側面は中央部にて最も突出する山形のテーパ面が形成されており、そのテーパ面の先端は部材102の中心部近傍まで突出している。部材102の側面もピン107側にむけて突出する山形のテーパ面となっている。対物レンズ7が光軸と一致したとき部材102とピン107の先端が当接するように設定する。
【0064】
次に、以上のように構成された本実施例の動作について説明する。
【0065】
回転体84の対物レンズ穴97に対物レンズ7が取り付けられていて、且つ対物レンズ7が観察光路上に配置され暗視野観察を行っているものとする。かかる動作状態では、図15に拡大して示すように部材102とピン107の互いの先端が当接することにより転動部材101が回転軸103を中心にして図中左回転で転動する。その結果、転動部材101の先端部が開閉板88,89の基端部の交差部を支点方向に押圧して図14に実線で示すような状態になる。従って、図11に示すように開閉板88,89が大きく開いて遮光筒85の外周部に照明光が通過する光路が確保される。
【0066】
一方、対物レンズ7を交換する場合は、レボルバー装置にて所望の対物レンズ7が光路に入るまで回転体84を回転させる。回転体84が回転して対物レンズ7が観察光路から脱するときには、部材102とピン107との係合が外れるので、バネ106により支点と逆方向に引っ張られた転動部材101が回転軸103を中心に図12中右回りに回動して光軸と平行な角度になったところでストッパー105に当接する。このとき、転動部材101の上端部において開閉板88,89の交差部に接していた部分が支点から遠ざかる位置に移動するので、開閉板88,89の交差角度が小さくなり図14に点線で示すように開閉板88,89が閉じて遮光筒85の外周部に形成された照明光路を塞ぐような状態となる。
【0067】
このように本実施形態によれば、上記した第3の実施形態と同様に対物レンズを切換える際に照明光を遮光してから対物レンズを交換することができ、対物レンズ7の観察光路にキューブからの照明光がそのまま入射する状態を生じること無く対物レンズを行うことができ、強い光が観察系へ入射するのを確実に防止できる。
【0068】
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、本発明に係る光路遮断装置を落射照明装置に適用した例である。図24に示す光学顕微鏡において落射照明を行うための落射照明装置を例に説明する。
【0069】
図16は、本実施形態に係る光学顕微鏡の全体構成を示している。
【0070】
この光学顕微鏡は、レボルバー12の内部に設けたセンサ110で対物レンズ7の光路への挿脱を検出する。図17に示すように、センサ110はレボルバー12の固定部となるレボルバー本体12aの光路近傍に設けられたセンサ素子110aと、回転体12bが有する複数の対物レンズ取付穴の各々の近傍であって対物レンズが光路に入ったときセンサ素子110aに対面する位置に設けられた複数のセンサ素子110bとからなる。センサ110は、接触式、非接触式、又は電気的、磁気的、又は光電式のいずれかの方式により回転体12bの対物レンズ取付穴と光軸とが一致したか否かを検出する。
【0071】
図18は、上記光学顕微鏡に備えられた電気回路の構成を示している。
【0072】
センサ110の出力を判定回路111に入力している。判定回路111が対物レンズの光路に対するIN/OUTを判断し、シャッター112を駆動回路113を介して開閉制御する。シャッター112は、光源1からの照明光を観察光路上に配置したキューブに導くための投光管内の光路上に配置している。従って、シャッター112を閉じると観察光路上にあるキューブに照明光が入射しなくなる。駆動回路113は、モータ又はソレノイドのいずれかで構成されている。
【0073】
以上のように構成された本実施形態の動作を図19を参照して説明する。
【0074】
回転体12bの対物レンズ穴に対物レンズ7が取り付けられていて、対物レンズ7及び暗視野キューブ5が観察光路上に配置されて暗視野観察を行っているものとする。かかる状態では対物レンズ7の対物レンズ取付穴に対応するセンサ素子110bとレボルバー本体12aのセンサ素子110aとが一致しているのでセンサ110から一致検出信号が判定回路111に入力している。判定回路111は、一致検出信号が入力している間はシャッター112を開放するように駆動回路113を介して制御して光路を確保する。従って、対物レンズ7が観察光路上に挿入されていて暗視野観察が行われている間は光源1からの照明光はシャッター112を通過して暗視野キューブ5に入射し、そこからリング状の照明光となって対物レンズ7の照明光路に入射する。
【0075】
一方、対物レンズ7を交換する場合は、回転体12bを回転させて対物レンズ7を観察光路から脱すると共に、次の対物レンズ取付穴又はその他の対物レンズ取付穴に取り付けられている対物レンズを観察光路上に挿入する。回転体12bを回転させると、固定部となるセンサ素子110aから回転体12bに固定されているセンサ素子110bが離れていくので、センサ110から出力されていた一致検出信号が判定回路111に入力しなくなる。判定回路111は、一致検出信号が入力しなくなると、駆動回路113を介してシャッター112を閉じることにより光路を遮断する。従って、光源1からの照明光はシャッター112で遮光されて暗視野キューブ5に入射しなくなる。そして、次の対物レンズ取付穴に設けられたセンサ素子がセンサ素子110aと一致したときに一致検出信号が判定回路111に入力して光路が確保される。
【0076】
このように本実施形態によれば、レボルバー12の回転体12bに設けた対物レンズ取付穴と光軸との一致をセンサ110で検出し、投光管内の光路上に配置したシャッター112を対物レンズが光路に挿入されたことを示す一致信号が出力されているとき開放し、一致信号の出力停止となったところで閉じるようにしたので、対物レンズ7の観察光路に照明光が直接入射する可能性のあるときには照明光の光路を遮断することができ、強い光が観察系へ入射するのを確実に防止できる。
【0077】
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、本発明に係る光路遮断装置を落射照明装置に適用した例である。図24に示す光学顕微鏡において落射照明を行うための落射照明装置を例に説明する。
【0078】
図20は、本実施形態に係る光学顕微鏡の部分的な構成を示している。なお、前述した第5の実施形態と同一部分には同一符号を付している。
【0079】
電動レボルバー12′の回転体12bに形成したギヤにギヤ131を噛合させてギヤ131をモータ132で回転することにより回転体12bを回転して対物レンズを切換えるように構成されている。モータ132はコントローラ133から切換指令信号を受けた駆動回路134からのレボルバ駆動信号によって回転駆動される。また、投光管内の光路上に配置したシャッター112もコントローラ133から開閉指令信号を受けた駆動回路134からのシャッター駆動信号によって開閉駆動される。
【0080】
図21は、本実施形態における電気回路の構成を示している。
【0081】
同図に示すように、駆動回路134はシャッター112を開閉駆動するシャッター駆動回路134aと、モータ132を駆動するレボルバ駆動回路134bとから構成されている。コントローラ133は各種指令を発するCPU141、観察者からの対物レンズ切換え等の指示を受付ける操作入力部142、表示部143等から構成されている。
【0082】
以上のように構成された本実施形態の動作を図22を参照して説明する。
【0083】
コントローラ133の操作入力部142から対物レンズの切換指示がCPU141に入力されると、CPU141からシャッター駆動回路134aに対してシャッター閉指令信号が送出される。シャッター駆動回路134aがシャッター閉指令信号に応動してシャッター112を閉じることにより光路を遮断する。従って、光源1からの照明光はシャッター112で遮光されてキューブ5に入射しなくなる。
【0084】
CPU141は、シャッター閉制御が完了した後、レボルバ駆動回路134bに対してレボルバ回転指令信号を送出する。レボルバ回転指令信号を送出したCPU141はセンサ120から一致検出信号が入力されるまでレボルバ回転指令信号を維持する。レボルバ回転指令信号を受けたレボルバ駆動回路134bにより回転駆動された電動レボルバ12′において次の対物レンズが観察光軸上に配置されるとセンサ120からCPU141に対して一致検出信号が送出される。CPU141は、センサ120から一致検出信号を受信するとレボルバ回転指令信号の出力を停止する。この結果、レボルバーの回転が停止して次の対物レンズが観察光路上に配置される。例えば、操作入力部142から指示された対物レンズが次の対物レンズであれば、CPU141からシャッター駆動回路134aに対してシャッター開指令信号が送出してシャッター112を開放する。これにより投光管内の光路が開放される。コントローラ133に入力された対物レンズ切換指示に対して以上の操作が完了したならば、表示部143に完了表示を出力して処理を終了する。
【0085】
尚、対物レンズ切換え前が明視野検鏡で、対物レンズ切替え後が明視野検鏡の場合などのように照明光が対物レンズの観察光路に直接入射しても構わないケースがある。このようなケースを予めコントローラ133に登録しておき、該ケースに該当するときは上記したような光路遮断制御は行わないようにする。
【0086】
このように本実施形態によれば、コントローラ133において対物レンズ切換え時の光路遮断制御を実行するようにしたので、光路遮断制御をコントローラ133の制御内容に組み込んだ形で実現することができる。
【0087】
(第7の実施形態)
図23は、本実施形態に係る光学顕微鏡の部分的な構成を示している。なお、図24に示した光学顕微鏡と同一部分には同一符号を付している。
【0088】
この光学顕微鏡は、複数のキューブが取り付けられたターレット装置151により観察光路上に配置するキューブを切換えて検鏡法の変更に対応すると共に、ターレット装置151によるキューブの切換えをセンサ152で検出する。センサ152は、各キューブに対応してターレット装置151側に設けたセンサ素子152bと、各キューブが観察光路上に配置された状態のときセンサ素子152bと対面するセンサ素子152aとからなる。
【0089】
観察光路上に配置したキューブを通過した光が接眼レンズ等の観察系に向かう光路上にシャッター153が配置されている。センサ152から出力される検出信号を駆動回路154に入力している。駆動回路154は、センサ152から出力される検出信号に基づいてシャッター153を開閉させる指令信号をモータ155に送出する。
【0090】
以上のように構成された本実施形態によれば、観察光路上のキューブ5を交換するためにターレット装置151を回転させると、センサ素子152a,152bとが一致しなくなりセンサ152から駆動回路154に対してターレットが回転したことを示す信号が入力する。駆動回路154ではセンサ152から回転検出信号を受信するとモータ155に指令を与えてシャッター153を閉じるように制御する。この結果、キューブ5が観察光路上から脱する際に、図27に示すような状態が生じ、標本で反射した強い光が対物レンズ7の観察光路を通って交換と中のキューブに入射する。しかし、キューブを通過した強い光は閉じているシャッター153により遮光されるため観察系に入射することはなくなる。
【0091】
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく以下の発明を含む。
【0092】
複数の光学素子を保持し光路上に配置する光学素子を回転して切換える回転装置に備えられる光路遮断装置において、前記光学素子に入射する照明光の光路に対して挿脱される光路遮断部材と、前記回転機構を回転させる回転操作に連動させて前記回転機構の回転前に前記光路遮断部材を前記光路に挿入するリンク部材と、前記回転機構による光学素子切換え後に前記リンク部材を光路開放状態が維持されるように付勢する弾性部材とを備える。
【0093】
本発明によれば、複数の光学素子を保持した回転装置が光路上に配置する光学素子を回転して切換える。このとき、回転機構を回転させる回転操作にリンク部材が連動して回転機構の回転前に光路遮断部材が光路に挿入される。また、回転機構による光学素子切換え後にリンク部材が弾性部材から弾性力を受けて光路開放状態を維持する状態に保持される。
【0094】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、レボルバー、キューブ等の切換え時に強い光が観察系へ入射することのないように光路を遮断することのできる光路遮断装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るターレット装置の平面図である。
【図2】図1に示すターレット装置のA−A線矢示断面図である。
【図3】図1に示すターレット装置の外ターレット及び内ターレットの外観図である。
【図4】図1に示すターレット装置における外ターレット、内ターレット及びコイルバネの関係を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るターレット装置の平面図である。
【図6】図5に示すターレット装置のB−B線矢示断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係るレボルバー装置の平面図である。
【図8】図7に示すレボルバー装置のC−C線矢示断面図である。
【図9】図7に示すレボルバー装置における一対の開閉板と中間部材との関係を示す図である。
【図10】図7に示すレボルバー装置の一部を拡大して示す図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係るレボルバー装置の平面図である。
【図12】図11に示すレボルバー装置のD−D線矢示断面図である。
【図13】図11に示すレボルバー装置における転動部材の保持機構及び転動原理を示す図である。
【図14】図11に示すレボルバー装置における一対の開閉板と転動部材との関係を示す図である。
【図15】図11に示すレボルバー装置の一部を拡大して示す図である。
【図16】本発明の第5の実施形態に係る暗視野照明装置を備えた光学顕微鏡の全体図である。
【図17】図16に示す光学顕微鏡の一部を拡大して示す図である。
【図18】図16に示す光学顕微鏡の電気回路構成を示す図である。
【図19】図16に示す光学顕微鏡の動作を示す図である。
【図20】本発明の第6の実施形態に係る光学顕微鏡の一部の構成を示す図である。
【図21】図20に示す光学顕微鏡の電気回路構成を示す図である。
【図22】図20に示す光学顕微鏡の動作を示す図である。
【図23】本発明の第7の実施形態に係る光学顕微鏡の一部の構成を示す図である。
【図24】落射照明装置を備えた光学顕微鏡の全体図である。
【図25】図24に示す光学顕微鏡における落射暗視野照明を示す図である。
【図26】落射暗視野検鏡時の対物交換に伴う不具合を説明するための図である。
【図27】落射暗視野検鏡時のキューブ交換に伴う不具合を説明するための図である。
【符号の説明】
5…暗視野キューブ、20…キューブ、21…内ターレット、22…外ターレット、24…回転軸、32…内ターレット天板、39…ストッパー、41,43…ピン、42…コイルバネ、46…長溝、51…ターレット本体、53…中座、54…リンク、55…シャッター、56a、56b…開閉板。
Claims (4)
- 光学素子を光路に対して挿脱する切換機構と、
前記光学素子に対して入射し又は出射する光の光路を遮断及び開放する光路遮断部材と、
前記光路遮断部材と一体的に形成された操作部と、
前記操作部に形成された長溝と、前記切換機構に設けられ前記長溝内を摺動するストッパーと、前記長溝の略中央部に前記ストッパーを付勢するバネとを有する伝達手段とを備え、前記伝達手段は、前記バネの弾性力に抗して前記操作部を移動することにより前記光路遮断部材が前記光路を遮断した後に、前記ストッパーが前記長溝の端に当たり前記切換機構への前記操作部の操作の伝達を開始し、前記切換機構の前記光学素子が前記光路に挿入した後に、前記バネの弾性力により前記光路遮断部材が前記光路を開放することを特徴とする光路遮断装置。 - 観察光路と照明光路とを分離する遮光筒を有するレボルバー本体と、
このレボルバー本体に対して回転自在に取り付けられ対物レンズを取り付ける複数の対物レンズ取付穴が形成された回転体とからなるレボルバー装置に備えられる光路遮断装置において、
前記レボルバー本体に設けられ前記遮光筒の外周に形成される照明光路を開閉する絞り部材と、
前記回転体に前記対物レンズ取付穴と同じピッチで設けられた突片と、
前記レボルバー本体に設けられ前記対物レンズ取付穴が観察光路に挿入されるとき前記突片から力を受けて前記絞り部材を開き前記対物レンズ取付穴が観察光路から外れるとき前記絞り部材を閉じるように前記回転体の回転動作と連動するリンク部材とを具備したことを特徴とする光路遮断装置。 - 光学素子を光路に対して挿脱する切換機構を有する光学顕微鏡に備えられる光路遮断装置において、
前記切換機構の切換駆動時に、前記光学顕微鏡の観察系に照明光が入射しないよう光路を遮断する挿脱可能に設けられた遮光部材と、
前記遮光部材を開閉駆動させる開閉駆動信号を発する開閉駆動回路と、
前記切換機構を切換駆動させる切換駆動信号を発する切換駆動回路と、
前記開閉駆動回路に対して前記遮光部材の開閉指令信号を、前記切換駆動回路に対して前記切換機構の切換信号を出力するコントローラと、を備え、
前記コントローラによって前記切換機構を駆動して前記光学素子を切換える場合、前記コントローラから前記開閉駆動回路に対して閉駆動信号が出力され、前記開閉駆動回路が前記遮光部材を閉駆動することにより光路を遮断し、前記遮光部材による閉駆動が完了した後、前記切換駆動回路に対して前記切換指令信号を出力するとともに、
前記切換機構により切り換えられる前の光学素子による検鏡と、前記切換機構により切り換えられた後の光学素子による検鏡とで、前記切換機構により切り換えられる照明光を遮断する必要が無いケースを予め前記コントローラに登録しておき、該ケースに該当する時は前記遮光部材による遮光は行わないようにすることを特徴とする光路遮断装置。 - 光学素子を光路に対して挿脱する操作部を有する切換機構と、
前記光学素子に対して入射し又は出射する光の光路を遮断及び開放する光路遮断部材と、
前記切換機構が前記光学素子を光路から移動する動作に前記光路遮断部材を連動させて前記光路を遮断するリンク手段と、
前記光路遮断部材を開放する方向に付勢する付勢手段とを備え、
前記付勢手段は、前記切換機構の回転軸の上端部に上下方向へ摺動自在に支持されると 共に回転方向の移動が規制された中座と、前記中座を下方に付勢する第1のコイルバネと、回動自在に支持されている一対の開閉板と、前記一対の開閉板の双方の基端部間を連結している第2のコイルバネとを有し、前記光路遮断部材は前記一対の開閉板の先端部に取付けられており、前記一対の開閉板は、第2のコイルバネにより前記光路遮断部材を開放するように付勢されていて、前記中座の上昇動作に連動して前記光路遮断部材を閉じ、前記中座はクリックを有し、前記クリックは前記長座が第1のコイルバネにより下方に付勢されて前記切換機構の溝に落とし込まれることにより前記光学素子を位置決めし、
前記リンク手段は、前記操作部に対して摺動するとともに前記切換機構に形成された光路窓ごとに設けられたリンク部材を含み、前記リンク部材は前記操作部の操作の際に押し込まれるように設けられており、前記中座を外部から上昇操作するための力を伝達し、前記光路遮断部材は、前記リンク部材が前記付勢手段の付勢力に抗して押し込まれる摺動に応じて前記光路を遮断するとともに、前記付勢手段の付勢力により前記光路を開放し、押し込まれた前記リンク部材が元に戻ることを特徴とする光路遮断装置。
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