JP3779635B2 - マイナスイオン発生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、マイナスイオン発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マイナスイオンは、人体内に取り込まれることにより、精神安定効果、体質改善効果、新陳代謝効果、さらにその他健康促進において多様な効果が認められるとされているとともに、シックハウス症候群の原因とされる壁材などから発生するプラスイオンを中和する作用もあるといわれている。
【0003】
近年、かかるマイナスイオンが注目されており、このマイナスイオンを発生させる装置を組込んだ家電製品が増加している。
【0004】
例えば、比較的大型のものではエアコンディショナーがあり、小型のものではヘアケアを目的としたヘアブラシなどがあるが、通常、これらにはいずれも放電式のマイナスイオン発生装置が組込まれている。
【0005】
これは、放電によって空気中の酸素にマイナスの電気を帯びさせ、これに微小な水分を結合させマイナスイオンとし、風に乗せてマイナスイオンを放出するようにしている。
【0006】
他方、マイナスイオンは自然の中にも存在しており、特に、滝周辺などにはマイナスイオンが多く存在していることがレナード現象として一般によく知られている。これは、空気中で水滴が分裂するときに水滴はプラスに帯電し、その周囲の空気はマイナスに帯電して空気のイオン化現象が起こりマイナスイオンが生成されるとされている。
【0007】
この自然界のマイナスイオンは、前述した放電により生成されたマイナスイオンよりも長寿命で、しかも人間にやさしいとされている。
【0008】
かかる自然のマイナスイオンを発生させるようにしたマイナスイオン発生装置として、例えば特公平5−58755号公報などに記載されているものがあり、前記放電式の装置に対してレナード式と呼ばれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来のマイナスイン発生装置において、放電式の装置で生成されたマイナスイオンは、所謂小イオンと呼ばれる分子集団であり、分子数としては数十個程度であって、空間における拡散力は大きいものの、マイナスイオンとしての寿命は短いものであった。
【0010】
一方、レナード式の装置で生成されたマイナスイオンは大イオンと呼ばれ、前記小イオンや電子が微細な水分粒子に付着したものであり、質量的には小イオンの数千倍に達するものもあり、寿命が長いものの小イオンに比べて拡散力が弱いために、居住空間全体にマイナスイオンを満たすことは難しいものであった。また、水滴を円板の遠心力などを用いて機械的に分裂させるようにしているために、円板による水切り音などが騒音となりやすい。
【0011】
このように、放電式、レナード式にはそれぞれ一長一短があり、これらを単独で使用する以上、室内などのような人間の生活空間そのものの環境を人体に有益な空間としながら、なおかつ十分量のマイナスイオンを人体に取り込ませるようにすることは難しいものであった。
【0012】
本発明は、上記課題を解決することのできるマイナスイオン発生装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1記載の発明では、水滴を分裂させてマイナスイオンを発生させる第1のマイナスイオン発生源と、放電によりマイナスイオンを発生させる第2のマイナスイオン発生源とを、同一の筐体内に組込んでおり、第1のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出する第1のマイナスイオン放出口と、第2のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出する第2のマイナスイオン放出口とを個別に設け、第1のマイナスイオン放出口を略水平方向に開口する一方、第2のマイナスイオン放出口を略垂直方向に開口し、第1のマイナスイオン放出口から第1のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出させ、第2のマイナスイオン放出口から第2のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出させるためのファン部と、前記ファン部によって発生した風を第1のマイナスイオン放出口に流すダクトと、前記ダクトに連通連結され前記ファン部によって発生した風を第2のマイナスイオン放出口に流す筒部と、前記ダクトと前記筒部との連結部近傍に設けられ、前記ファン部からの送風量を第1のマイナスイオン発生源と第2のマイナスイオン発生源とに必要に応じて適宜の割合で分配する流路幅調整弁とを有する
【0014】
(2)請求項2記載の本発明では、前記流路幅調整弁を操作する操作部を有し、前記操作部により前記流路幅調整弁を操作することで、前記ファン部からの送風量を第1のマイナスイオン発生源と第2のマイナスイオン発生源とに必要に応じて適宜の割合で分配する
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は、水滴を分裂させてマイナスイオンを発生させる第1のマイナスイオン発生源と、放電によりマイナスイオンを発生させる第2のマイナスイオン発生源とを、同一の筐体内に組込んだものである。
【0019】
すなわち、第1のマイナスイオン発生源は所謂レナード式のものであり、同発生源から発生する所謂大イオンと呼ばれるマイナスイオンは、小イオンや電子が微細な水分粒子に付着したものであり、質量的には極めて大きく、寿命が長いものであり、かつ自然界、特に滝周辺に存在するマイナスイオンと同質のもので人間にやさしい。これを十分に摂取することで、疲労回復、精神安定、体質改善、血液浄化、新陳代謝、抵抗力増進、自律神経調整、胃腸消化促進などの各種効果を奏することができると言われている。
【0020】
さらに、第2のマイナスイオン発生源は所謂放電式のものであり、同発生源から発生する所謂小イオンと呼ばれる分子集団からなるマイナスイオンは拡散力が極めて大きい。これを人間の生活空間に広く拡散して充満させることにより、室内に存在するプラスイオンを中和して、環境を良好に保つことができる。
【0021】
このように、性状の異なる二種類のマイナスイオンを同時に発生させることにより、人間の生活空間内に健康に良いとされるマイナスイオンの効果を最大限に引き出すことが可能となる。
【0022】
そして、これら性状の異なるマイナスイオンを用途に応じて使い分けができるように、前記第1のマイナスイオン発生源と、第2のマイナスイオン発生源とを個別に制御可能とすることができる。
【0023】
したがって、第1のマイナスイオンを生成してこれを吸い込むことでリラクセーション効果や前記した身体に関する各種効果を積極的に享受したり、あるいは夜間などは水切り音などによる騒音のおそれのない第2のマイナスイオン発生源のみを駆動して安眠しながらマイナスイオンによる効果を生起させるなどの使い分けが可能となる。
【0024】
また、小イオンと大イオンとが衝突しあい、お互いの長所を消しあったりすることのないように、前記第1のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出する第1のマイナスイオン放出口と、第2のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出する第2のマイナスイオン放出口とを個別に設けることが好ましい。
【0025】
さらに、かかる第1のマイナスイオン放出口と第2のマイナスイオン放出口との開口向きを異ならせることがなお好ましい。
【0026】
すなわち、小イオンと大イオンとでは、拡散力、寿命などの点でそれぞれ異なる特徴を有するもので、これらを異なる方向に放出することで、特徴を十分に活かした利用が可能となる。
【0027】
例えば、前記第1のマイナスイオン放出口を略水平方向に開口する一方、第2のマイナスイオン放出口を略垂直方向に開口することができる。
【0028】
かかる構成とすると、拡散力が大きな小イオンからなるマイナスイオンをプラスイオンが発生しやすい壁材に沿って広く部屋中に拡散させてマイナスイオンによるドーム状のバリヤを形成して室内環境を改善し、シックハウス症候群などの発生防止に寄与させるとともに、寿命が長く、人間にやさしく、かつ人体に取り込みやすい大イオンを人体に向けて直接集中的に放出することで、マイナスイオンによる身体への健康促進効果を向上させることができる。
【0029】
【実施例】
(第1実施例)
以下、この発明の第1実施例を図面に基づき具体的に説明する。
【0030】
図1は第1実施例に係るマイナスイオン発生装置Aの説明図、図2は同マイナスイオン発生装置Aの分解斜視図、図3は放電式マイナスイオン発生部2の拡大説明図、図4は同マイナスイオン発生装置Aの使用例を示す説明図である。
【0031】
図1及び図2に示すように、マイナスイオン発生装置Aは、水滴を分裂させてマイナスイオンを発生させる第1のマイナスイオン発生源としてのレナード式マイナスイオン発生部1と、放電によりマイナスイオンを発生させる第2のマイナスイオン発生源としての放電式マイナスイオン発生部2とを、同一の筐体3内に組込んで構成している。
【0032】
なお、筐体3は、底壁部32と周壁部33と上部壁部34とからなる箱型の機能部収納ケース30と、同機能部収納ケース30の上部を覆う上部カバーケース31とから構成しているが、理解を容易にするために、図1においては上部カバーケース31を、図2においては機能部収納ケース30の周壁部33を省略して表している。
【0033】
(レナード式マイナスイオン発生部1)
レナード式マイナスイオン発生部1は、微細水滴を発生させる微細水滴生成部11と、筐体3の外から空気を吸入して前記微細水滴生成部11に送り、同微細水滴生成部11で生成された微細水滴を空気に拡散させて混合空気となすファン部12と、微細水滴を含む前記混合空気を遠心分離して、マイナスイオン化された極微小の微細水滴のみを含む混合空気生成する遠心分離部13とを備えている。
【0034】
微細水滴生成部11と遠心分離部13とは、筐体3の上部壁部34の下部に形成した上側開口の水タンク10内に並設している。なお、図中、35は前記上部壁部34の下端に連設した中間壁であり、水タンク10を形成するとともに、同水タンク10内には微細水滴生成部11を収納する円筒部35aと、遠心分離部13を形成する螺旋条付円筒部35bとを設けている。
【0035】
微細水滴生成部11は、微細水滴生成用モータ14から上方へ突設した回転軸15に、小間隙16をあけて重合配設した二重回転筒部17を連設しており、同二重回転筒部17の各上端には、前記小間隙16と連通した微小間隙をあけて上下平行に円板部18,18を連設するとともに、同円板部18,18を円筒状メッシュ体19により囲繞している。
【0036】
ファン部12は、筐体3の下部一側に設けられており、ファンケース12a内にシロッコファン12bを配設するとともに、ULPAフィルタ12c、プレフィルタ12d、フィルタ押さえ12eを配設している。12fはファンモータである。
【0037】
そして、前記ファンケース12aにダクト36の基端を連通連結するとともに、同ダクト36の先端開口部36aを前記微細水滴生成部11の上部に臨ませている。
【0038】
したがって、ファン部12により発生した風は、図1の矢印fで示すダクト内流路を通って、微細水滴生成部11に導入されることになる。36bは上部壁部34に形成した送風ガイド部である。
【0039】
また、遠心分離部13は、前記微細水滴生成部11からファン部12からの送風により送られる分裂した多数の微小水滴を含む混合空気から粒径の大きな微細水滴を分離して、極微小水滴のみを含む混合空気を発生させるもので、微細水滴生成部11を収納した円筒部35aと連通し、内部に図示しない螺旋条を形成して、微細水滴生成部11から送られた混合空気を旋回させながら粒径の大きな微細水滴を分離可能としている。
【0040】
上記構成により、微細水滴生成用モータ14を駆動させると二重回転筒部17が高速回転し、前記小間隙16を水タンク10内の水が毛細管現象により上昇するとともに、円板部18,18間の微小間隙から遠心力により吐き出され、前記円筒状メッシュ体19に衝突して微小水滴が分裂し、このときに後述するファン部12より送られた空気内に微小水滴が拡散し、レナード効果によってプラスイオン化した水滴と、その周りの空気がマイナスイオン化して、両イオンが混在した混合空気が発生する。
【0041】
かかる混合空気は、遠心分離部13に送られて粒径の大きな微細水滴が分離されて前記水タンク10へ還流し、大量のマイナスイオンを含んだ混合空気となって矢印f’に示されるように螺旋条付円筒部35bの上部から放出される。
【0042】
なお、図2中、34aは上部壁部34に突設した給水口を兼ねるガイド筒であり、遠心分離部13を介して水タンク10に給水することができ、また、マイナスイオン発生時には、前記螺旋条付円筒部35bから放出されるマイナスイオンを含んだ混合空気を後述する第1の放出口41に案内可能としている。
【0043】
すなわち、上部カバーケース31に、前記ガイド筒34aの直上方に位置するように矩形形状とした第1の放出口41を設けるとともに、同第1の放出口41には、混合空気の放出向きを略水平方向に屈曲案内する案内板41aを設けている。
【0044】
したがって、本実施例によれば、レナード式マイナスイオン発生部1からのマイナスイオンは、筐体3から略水平方向からやや斜め方向に向かって放出されることになる。
【0045】
図1及び図2において、5は水タンク10と連通した排水タンクであり、前記水タンク10の遠心分離部13の下方に形成した排水口13aと排水ホース51により連通連結している。
【0046】
かかる排水タンクは、筐体3から取出自在に設けられており、所定時間を経過した古い貯留水は、雑菌などが生じる前に適宜廃棄するようにしている。
【0047】
(放電式マイナスイオン発生部2)
次に放電式マイナスイオン発生部2について説明すると、同放電式マイナスイオン発生部2は、図3に示すようにマイナス極である針状電極21の周りにプラス極である周囲電極22を配設し、両電極21,22を昇圧回路23と接続したマイナスイオン発生器2aからなる周知の構成のものを採用している。
【0048】
針状電極21と周囲電極22との間に高電圧を引加するとプラズマ放電が起こり、マイナスイオンが発生するが、この場合のマイナスイオンは小イオンと呼ばれるもので、電子に引き寄せられ結合した気体分子の数としては数個〜数十個程度であり、空気中での拡散力が極めて大きく、しかも、100万個/ccの規模で大量に生成される。
【0049】
かかるマイナスイオン発生器2aは、前記レナード式マイナスイオン発生部1で説明したダクト36の中途に基端を連通連結した筒部28の先端側に収納されており、前記筒部28の先端に第2の放出口42を上向きに開口している。
【0050】
すなわち、ファン部12からダクト36を介して流れる風が筒部28に流れ込み、その風に乗って、マイナスイオン発生器2aにより発生したマイナスイオンが第2の放出口42から上方へ放出されることになる。
【0051】
この第2の放出口42と前記したレナード式マイナスイオン発生部1の第1の放出口41とは、図2で示すように隣接してはいるが、全く別個に設けられていることから両放出口41,42から放出されるマイナスイオン同士が干渉し合うことがなく、円滑に放出される。図2中、34bは筒部28を挿通する円孔である。
【0052】
なお、図3中、24は漏斗状に形成した電極カバー、25はイオンガイド筒、26は送風路、27は防護メッシュである。
【0053】
上記構成により、本マイナスイオン発生装置Aを使用した場合、図4に示すように、前記レナード式マイナスイオン発生部1により生成されて第1の放出口41から略水平に近い斜め上方方向に放出される大イオンであるマイナスイオンは、居住空間Qの人間に直接向かって人体に容易に摂取される。
【0054】
一方、放電式マイナスイオン発生部2により生成されて第2の放出口42から垂直上方へ大量放出される小イオンであるマイナスイオンは、高速で居住空間Q内に拡散し、しかも、このときに壁際に沿って拡散するために、壁面のプラスイオンを迅速に中和するとともに、図4に一点鎖線Lで示すように壁面と居住空間Qの中央部との間にマイナスイオンバリヤを形成し、居住空間Q内の環境を良好に保ち、壁材などからの環境ホルモンによるシックハウス症候群などの発症を防止することができる。
【0055】
このように、本マイナスイオン発生装置Aでは、レナード効果に基づいた大イオンのマイナスイオンを効率的に人体内に取り込み、疲労回復効果、精神安定効果、体質改善効果、血液浄化効果、新陳代謝効果、抵抗力増進効果、自律神経調整効果、胃腸消化促進効果などの各種効果を生起するともに、放電式により大量に生成され高速で拡散する小イオンのマイナスイオンで壁材などから発生するプラスイオンを中和して室内環境を良好に整えることができることから、人間が生活する居住空間Qに好適となる。
【0056】
また、本実施例に係るマイナスイオン発生装置Aでは、レナード式マイナスイオン発生部1からのマイナスイオン放出力と、放電式マイナスイオン発生部2からのマイナスイオン放出力とを調整可能にしている。
【0057】
すなわち、図2及び図5に示すように、放電式マイナスイオン発生部2の筒部28とダクト36との連通部近傍に流路幅調整弁6を設けており、図示しない操作部により、ファン部12からの送風量をレナード式マイナスイオン発生部1側と放電式マイナスイオン発生部2側とに適宜の割合で配分可能としている。
【0058】
したがって、使用者が必要に応じて大イオンを中心に放出させたり、あるいは小イオンを中心に放出させたりすることが可能である。図5中、61は流路幅調整弁6の基端に設けた回動軸、62は同流路幅調整弁6の回動量を規制するストッパピンである。
【0059】
また、レナード式マイナスイオン発生部1と放電式マイナスイオン発生部2とを個別制御することもできる。
【0060】
これも図示しない操作部により、使用者が適宜操作できるようにするもので、例えばレナード式マイナスイオン発生部1をオンにして放電式マイナスイオン発生部2をオフにしたり、あるいはその逆にしたりすることが可能である。すなわち、就寝時などには、放電式マイナスイオン発生部2のみを作動させてレナード式マイナスイオン発生部1をオフにすれば、微小水滴生成部11による水切り音などから発生する騒音がないので、安眠しながらマイナスイオンによる効果を生起させることができる。
【0061】
もちろん、レナード式マイナスイオン発生部1の微細水滴生成用モータ14や放電式マイナスイオン発生部2の能力を自在に調整可能とすれば、流路幅調整弁6の制御と合わせ、更にきめ細やかな制御が可能となる。
【0062】
(第2実施例)
図6に第2実施例に係るマイナスイオン発生装置Bの分解斜視図を示す。なお、第1実施例と同一の構成要素については同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0063】
本実施例が第1実施例と異なるのは、レナード式マイナスイオン発生部1と放電式マイナスイオン発生部2とに、それぞれ個別のファンF1,F2を設けた点にある。
【0064】
本実施例おいては、図示するように、筐体3の略中央に排水タンク5を配設するとともに、同排水タンク5を挟んで対峙する位置にファンF1,F2を配設している。そして、ファンF1とレナード式マイナスイオン発生部1の遠心分離部13とを屈曲状ダクト36’を介して連通連結する一方、ファンF2と放電式マイナスイオン発生部2の筒部28とを直立状ダクト36’’を介して連通連結し、しかも、各ファンF1,F2を個別に制御可能としている。
【0065】
かかる構成とすることにより、前述したレナード式マイナスイオン発生部1と放電式マイナスイオン発生部2との個別制御をより効果的に行うことができる。
【0066】
すなわち、それぞれ独立して配設したファンF1,F2及びダクト36a,36bを設けるとともに、かつ各ファンF1,F2の回転数についても個別制御することで、レナード式マイナスイオン発生部1及び放電式マイナスイオン発生部2からの各マイナスイオンの放出量を、独立してきめ細かく調整することができるのである。
【0067】
つまり、前述したように一定の風量を、第1の放出口41と第2の放出口42とに流路幅調整弁6の回動量で配分するのではなく、各ファンF1,F2の回転数を個別制御することで、いずれの放出口41,42からも最大風量あるいは最小風量を得ることができるし、あるいは一方を完全にオフすることも可能となるのである。
【0068】
したがって、使用者は必要に応じてレナード式マイナスイオン発生部1及び放電式マイナスイオン発生部2とを最大限に利用できることになり、使い勝手が著しく向上する。
【0069】
また、図示するように、本実施例では、第1の放出口41と第2の放出口42とが略対角線上に設けられることになり、両放出口41,42から放出されるマイナスイオン同士は全く干渉し合うことなく円滑に放出されるので、レナード式マイナスイオン発生部1及び放電式マイナスイオン発生部2の各利点を互いに打ち消してしまうおそれもない。
【0070】
【発明の効果】
(1)請求項1記載の本発明では、水滴を分裂させてマイナスイオンを発生させる第1のマイナスイオン発生源と、放電によりマイナスイオンを発生させる第2のマイナスイオン発生源とを、同一の筐体内に組込んだことにより、第1のマイナスイオン発生源からの大イオンであるマイナスイオンと、第2のマイナスイオン発生源からの小イオンであるマイナスイオンという性状の異なる二種類のマイナスイオンを同時に発生させることができ、人間の生活空間内に健康に良いとされるマイナスイオンの効果を最大限に引き出すことが可能となる。また、前記第1のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出する第1のマイナスイオン放出口と、第2のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出する第2のマイナスイオン放出口とを個別に設けたことにより、性状の異なるマイナスイオン同士が互いに干渉することなく円滑に放出される。また、前記第1のマイナスイオン放出口を略水平方向に開口する一方、第2のマイナスイオン放出口を略垂直方向に開口したことにより、性状の異なるマイナスイオンを目的に応じた方向に放出可能となって、拡散力が大きな小イオンからなるマイナスイオンをプラスイオンが発生しやすい壁材に沿って広く部屋中に拡散させてマイナスイオンによるドーム状のバリヤを形成して室内環境を改善し、シックハウス症候群などの発生防止に寄与させるとともに、寿命が長く、人間にやさしく、かつ人体に取り込みやすい大イオンを人体に向けて直接集中的に放出することで、マイナスイオンによる身体への健康促進効果を向上させることができ、またこれらお互いの長所を打ち消しあうこともない。さらに、第1のマイナスイオン放出口から第1のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出させ、第2のマイナスイオン放出口から第2のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出させるためのファン部と、前記ファン部によって発生した風を第1のマイナスイオン放出口に流すダクトと、前記ダクトに連通連結され前記ファン部によって発生した風を第2のマイナスイオン放出口に流す筒部と、前記ダクトと前記筒部との連結部近傍に設けられ、前記ファン部からの送風量を第1のマイナスイオン発生源と第2のマイナスイオン発生源とに必要に応じて適宜の割合で分配する流路幅調整弁とを有するので、使用者が必要に応じて大イオンを中心に放出させたり、あるいは小イオンを中心に放出させたりすることが可能である。
【0071】
(2)請求項2記載の本発明では、前記流路幅調整弁を操作する操作部を有し、前記操作部により前記流路幅調整弁を操作することで、前記ファン部からの送風量を第1のマイナスイオン発生源と第2のマイナスイオン発生源とに必要に応じて適宜の割合で分配するので、操作部により流路幅調整弁を操作することで、使用者が必要に応じて大イオンを中心に放出させたり、あるいは小イオンを中心に放出させたりすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るマイナスイオン発生装置の説明図である。
【図2】同マイナスイオン発生装置の分解斜視図である。
【図3】放電式マイナスイオン発生部の拡大説明図である。
【図4】同マイナスイオン発生装置の使用例を示す説明図である。
【図5】流路幅調整弁の説明図である。
【図6】第2実施例に係るマイナスイオン発生装置の分解斜視図である。
【符号の説明】
A マイナスイオン発生装置
1 レナード式マイナスイオン発生部
2 放電式マイナスイオン発生部
3 筐体
11 微細水滴生成部
12 ファン部
13 遠心分離部
41 第1の放出口
42 第2の放出口

Claims (2)

  1. 水滴を分裂させてマイナスイオンを発生させる第1のマイナスイオン発生源と、放電によりマイナスイオンを発生させる第2のマイナスイオン発生源とを、同一の筐体内に組込んでおり、
    第1のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出する第1のマイナスイオン放出口と、第2のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出する第2のマイナスイオン放出口とを個別に設け、
    第1のマイナスイオン放出口を略水平方向に開口する一方、第2のマイナスイオン放出口を略垂直方向に開口し、
    第1のマイナスイオン放出口から第1のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出させ、第2のマイナスイオン放出口から第2のマイナスイオン発生源からのマイナスイオンを放出させるためのファン部と、
    前記ファン部によって発生した風を第1のマイナスイオン放出口に流すダクトと、
    前記ダクトに連通連結され前記ファン部によって発生した風を第2のマイナスイオン放出口に流す筒部と、
    前記ダクトと前記筒部との連結部近傍に設けられ、前記ファン部からの送風量を第1のマイナスイオン発生源と第2のマイナスイオン発生源とに必要に応じて適宜の割合で分配する流路幅調整弁とを有することを特徴とするマイナスイオン発生装置。
  2. 前記流路幅調整弁を操作する操作部を有し、
    前記操作部により前記流路幅調整弁を操作することで、前記ファン部からの送風量を第1のマイナスイオン発生源と第2のマイナスイオン発生源とに必要に応じて適宜の割合で分配することを特徴とする請求項1記載のマイナスイオン発生装置。
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