JP3779485B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法に係り、特にテープ封止型の半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造に際して、一般に、半導体ウェハ上の複数のチップ領域にそれぞれチップパターンを形成した後、ウェハ状態で各チップ領域の電気的特性の良否判定テストを行う。そして、この半導体ウェハを個々のチップ領域に切断(ダイシング)して個々のチップに分割し、前記ウェハテストで良品と判定されたチップを外囲器(パッケージ)にマウトする。そして、チップに電気的接続を行うためのボンディングを行い、封止(シール)を行い、製品の形状にする。さらに、この製品の電気的特性の良否判定テストを行い、最終的に良品を選別する。
【0003】
しかし、上記したような従来の半導体装置の製造方法は、次のような問題がある。
【0004】
(1)パッケージにチップをマウトし、ボンディング、シールを行う一連の工程(組立工程)を必要とする。
(2)電気的特性の良否判定テストとして、ウェハ状態と製品形状とでそれぞれ行うので、計2回の良否判定テストを必要とする。
(3)パッケージは、チップとの間の電気的接続(ボンディング)を行うためのスペースを必要とし、チップサイズよりも大きくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように従来の半導体装置の製造方法は、パッケージにチップをマウトし、ボンディング、シールを行う一連の組立工程を必要とし、電気的特性の良否判定テストを2回必要とし、パッケージがチップサイズよりも大きくなるという問題があった。
【0006】
本発明は上記の問題点を解決すべくなされたもので、組立工程を簡略化でき、パッケージをチップサイズと同一程度に小型化することができ、電気的特性の良否判定テストを1回行うだけで済む半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体ウェハ上の複数のチップ領域にそれぞれチップパターンおよび配線取り出し部を形成する工程と、予め絶縁テープ上に印刷配線が形成され、前記配線取り出し部に対応する部分に導電部が形成された配線パターン形成済みテープを、前記導電部と前記半導体ウェハ上の配線取り出し部とが金属バンプを介して電気的に接続する状態で前記半導体ウェハ上に接着する工程と、前記半導体ウェハ上に配線パターン形成済みテープが接着した状態で各チップ領域の電気的特性の良否判定テストを行う工程と、前記配線パターン形成済みテープが接着した状態の半導体ウェハを個々のチップ領域に分割して個々の半導体装置を得る工程とを具備することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
図1(a)乃至(c)および図2(a)乃至(c)は、本発明の途中の過程で考えられた半導体装置の製造方法の工程を示している。
【0010】
まず、図1(a)に示すように、半導体ウェハ(半導体結晶基板)10の主表面上に、複数のチップ領域1に対応してそれぞれチップパターン3および配線取り出し部(例えば配線パッド2)を形成する。
【0011】
次に、図1(b)、(c)および図2(a)、(b)の工程により、配線テープ(配線パターン形成済みテープ)11の導電部8とウェハ10上の配線パッド2とが金属ボール4を介して電気的に接続される状態で、配線テープ11をウェハ10上に接着する。
【0012】
即ち、まず、図1(b)に示すように、ウェハ10上の配線パッド2上に金属バンプ(例えば半田ボールなどの金属ボール4)を形成する。
【0013】
次に、図1(c)に示すように、各チップ領域1上の少なくとも一部に接着剤5を塗布する。この際、接着剤5の塗布は、チップ領域1上の全面あるいはウェハ10上の全面に塗布してもよいが、本例では、ウェハ10上の各チップ領域1の金属ボール4同士を直線状に連ねる複数本のストライプ状に塗布している。この場合、金属ボール4と配線パッド2とが向き合う方向(図中の上下方向)には導通し、ウェハ10上の金属ボール4同士が向き合う方向(図中の水平方向)には導通しないように、異方性の導電性ペースト5を用いている。
【0014】
次に、図2(a)および(b)に示すように、予め例えば透明状の絶縁テープ6上に印刷配線(図示せず)が形成され、ウェハ10上の配線パッド4に対応する部分に導電部(例えばテープの両面の配線パッド間をスルーホール7により導通させた導電部)8が形成された配線テープ11をウェハ10上に対向させ、上記導電部8をウェハ10上の金属ボール4に密着させた状態で配線テープ11をウェハ10上に接着する。
【0015】
次に、上記したようにウェハ10上に配線テープが接着した状態で各チップ領域1の電気的特性の良否判定テストを行う。この後、配線テープ11が接着した状態のウェハ10を各チップ領域1間のダイシングラインで切断することにより、図2(c)に示すように、個々の半導体装置12に分割する。なお、前記良否判定テストで良品と判定された半導体装置を選別して製品とする。
【0016】
上記の製造方法によれば、チップ領域形成済みのウェハ10と配線テープ11とを接着剤5により接着するとともに電気的に接続した状態で電気的特性の良否判定テストを行った後、個々の半導体装置に分割することを特徴とするものである。
【0017】
したがって、従来は組立工程と比べて、組立工程を著しく簡略化し、製造時間、コトトを低減することができる。また、ワイヤーボンディングを必要としないので、パッケージ(本例では配線テープ11が分割されたもの)サイズをチップサイズと同一程度に小型化することができる。
【0018】
また、半導体装置の電気的特性の良否判定テストを1回行うだけで済み、従来は組立工程の前後にそれぞれ良否判定テストを行っていたことに比べてテスト回数が半減する。
【0019】
第1の実施の形態>
図3(a)、(b)および図4(a)、(b)は、本発明の半導体装置の製造方法の第1の実施の形態に係る工程を示している。
【0020】
第1の実施の形態に係る工程は、前述した本発明の途中の過程で考えられた半導体装置の製造方法に係る工程と比べて、配線テープ11の導電部8とウェハ10上の配線パッド2とが金属ボール4を介して電気的に接続される状態で配線テープ11をウェハ10上に接着する工程が異なり、その他は同じである。
【0021】
まず、図3(a)に示すように、ウェハ10の主表面上に、複数のチップ領域1に対応してそれぞれチップパターン3および配線パッド2を形成する。
【0022】
次に、ウェハ10の各チップ領域1間の領域上に接着剤5を塗布する。
【0023】
一方、図3(b)に示すように、配線テープ11の片面上で導電部8上に金属ボール4を形成する。
【0024】
次に、図4(a)に示すように、金属ボール4をウェハ10の配線パッド2に密着させた状態で配線テープ11をウェハ10上に接着する。
【0025】
次に、上記したようにウェハ10上に配線テープ11が接着した状態で各チップ領域1の電気的特性の良否判定テストを行う。この後、配線テープ11が接着した状態のウェハ10を各チップ領域1間のダイシングラインで切断することにより、図4(b)に示すように、個々の半導体装置12に分割する。なお、前記良否判定テストで良品と判定された半導体装置を選別して製品とする。
【0026】
上記第1の実施の形態の製造方法によっても、前述した本発明の途中の過程で考えられた半導体装置の製造方法と同様の効果が得られる。
【0027】
なお、上記実施の形態において、配線テープ11として、透明状の絶縁テープ6の一部(導電部および配線以外)を切り欠いたテープを用いてもよい。
【0028】
【発明の効果】
上述したように本発明の半導体装置の製造方法によれば、組立工程を簡略化でき、パッケージをチップサイズと同一程度に小型化することができ、電気的特性の良否判定テストを1回行うだけで済ませることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の途中の過程で考えられた半導体装置の製造方法の工程を示す断面図。
【図2】 図1に続く工程を示す断面図。
【図3】 本発明の半導体装置の製造方法の第1の実施の形態に係る工程を示す断面図。
【図4】 図3に続く第1の実施の形態に係る工程を示す断面図。
【符号の説明】
1…チップ領域、
2…配線パッド、
3…チップパターン、
4…金属ボール、
5…接着剤(例えば異方性の導電性ペースト)、
6…絶縁テープ、
7…スルーホール、
8…導電部、
10…半導体ウェハ、
11…配線テープ、
12…半導体装置。

Claims (2)

  1. 半導体ウェハ上の複数のチップ領域にそれぞれチップパターンおよび配線取り出し部を形成する工程と、
    予め絶縁テープ上に印刷配線が形成され、前記配線取り出し部に対応する部分に導電部が形成された配線パターン形成済みテープを、前記導電部と前記半導体ウェハ上の配線取り出し部とが金属バンプを介して電気的に接続する状態で前記半導体ウェハ上に接着する工程と、
    前記半導体ウェハ上に配線パターン形成済みテープが接着した状態で各チップ領域の電気的特性の良否判定テストを行う工程と、
    前記配線パターン形成済みテープが接着した状態の半導体ウェハを個々のチップ領域に分割して個々の半導体装置を得る工程とを具備し、
    前記半導体ウェハ上に前記配線パターン形成済みテープを接着する工程は、
    前記半導体ウェハの各チップ領域間の領域上に接着剤を塗布する工程と、
    前記導電部上に金属バンプが形成された前記配線パターン形成済みテープを前記金属バンプを介して前記半導体ウェハの配線取り出し部に電気的に接続するように前記半導体ウェハ上に接着する工程とからなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記配線パターン形成済みテープの導電部は、テープの両面の配線パッド間を導通させたスルーホール導電部であり、
    前記半導体ウェハの各チップ領域の配線取り出し部は配線パッドであり、
    前記金属バンプは金属ボールであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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