JP3779391B2 - 表面塗装剤、及び、同塗装剤を用いたコンクリート構造体の表面補強工法 - Google Patents
表面塗装剤、及び、同塗装剤を用いたコンクリート構造体の表面補強工法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、表面塗装剤、及び、同塗装剤を用いたコンクリート構造体の表面補強工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、表面塗装剤として、本出願人が特願昭57−186460号などにおいて開示したものが知られており、これは、カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体、メタクリル酸シクロヘキシル−スチレン共重合体、脂肪酸石鹸を主成分とする複合ポリマーエマルジョンに、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化鉄、亜鉛華、グリシンを主成分とする主剤を混合したものである。
【0003】
上記表面塗装剤は、鉄、コンクリート、木材、プラスチック、その他の多種材料に対し、強靱な保護被膜を形成して防錆効果を発揮するとともに、強力な接着力を有することから補強剤としても好適に用いられ、汎用性、長期耐久性に富む表面塗装剤として評価を受けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記表面塗装剤には下記のような課題が残されていた。
【0005】
すなわち、夏場などのように気温が高い場合に用いると、例えば、混練後20分程度で急激に硬化が進行してしまい、作業性を低下させてしまうという問題があった。
【0006】
例えば、同表面塗装剤を用いてコンクリート構造体の表面を補強しようとした場合に、補強する表面に表面塗装剤を塗り込む過程で硬化が進行すると塗装工程を円滑に行えないことがあった。
【0007】
そこで、上記した優れた効能を維持しつつ、かつ、気温に左右されず、作業の行いやすい適当な粘度を長く保持できるような表面塗装剤が望まれていた。
【0008】
本発明は、上記課題を解決することのできる表面塗装剤、及び、同塗装剤を用いたコンクリート構造体の表面補強工法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明では、カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体、メタクリル酸シクロヘキシル−スチレン共重合体、脂肪酸石鹸を主成分とする複合ポリマーエマルジョンに、高縮合トリアジン系化合物を含有する添加剤を加え、さらに、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化鉄、亜鉛華、グリシンを主成分とする主剤を混合している。
【0010】
したがって、上記高縮合トリアジン系化合物を含有する添加剤の分散性能が主剤に対して作用し、流動性が増大し、気温に左右されることなく硬化速度を抑制することができる作業性の良好な適当な粘度を長期に保持する表面塗装剤を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る表面塗装剤は、カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体、メタクリル酸シクロヘキシル−スチレン共重合体、脂肪酸石鹸を主成分とする複合ポリマーエマルジョンに、高縮合トリアジン系化合物を含有する添加剤を加え、さらに、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化鉄、亜鉛華、グリシンを主成分とする主剤を混合したものである。
【0012】
かかる構成により、表面塗装剤としての十分な機能を維持しつつ、硬化速度を抑制し、作業性の良好な適当な粘度を長期に保持することができる。
【0013】
すなわち、本発明に係る表面塗装剤は、従来の表面塗装剤と同様に、例えば、鉄、亜鉛、コンクリート、木材、アスファルト、プラスチック、ガラス、FRP、ゴム、セラミック材などからなる基材上に、本表面塗装材を刷毛、リシンガンなどを用いて塗布すればよく、また、所要の厚さに積層させることにより必要な強度を得ることができるものである。
【0014】
しかも、本表面塗装剤は、硬化開始までの時間が夏場であっても40〜60分程度確保できるので、作業性がきわめて良好となる。
【0015】
なお、上記主剤には、モルタルや白色セメントを好適に用いることができ、さらに、酸化珪素の一部または全部をセラミックス粉により置換してもよい。
【0016】
また、メタクリル酸シクロヘキシル−スチレン共重合体を、メタクリル酸シクロヘキシル重合体とスチレン共重合体に代えてもよい。
【0017】
さらに、上記添加剤はメラミン樹脂を主成分とするものを用いることが好ましく、主剤として用いたモルタルや白色セメントに対して、流動性、及び、減水性をより向上させることができる。
【0018】
ところで、上記添加剤は、複合ポリマーエマルジョンに対して1〜5%の重量比とすることが好ましく、また、複合ポリマーエマルジョンと主剤との混合比は1:1〜1:6.5 とするのが好ましい。
【0019】
かかる表面塗装剤は、床版や橋脚などのコンクリート構造体の表面補強に好適に用いることができ、その場合、コンクリート構造体の表面に対して、ケレン等を用いて粗面となし、次いで、上記表面塗装剤を用いて下塗りし、その後、同表面塗装剤により補強基材を塗り込み、さらに、同表面塗装剤を用いて仕上げ塗りする一連の工程からなる補強工法を採用することができる。
【0020】
さらに、上記補強基材を、鉄製あるいはステンレス製の縦筋及び横筋からなるメッシュ体とし、しかも、縦筋及び横筋の交差部が面状をなすようにフラットに形成されたものを用いれば、全体の厚みを薄くすることができるとともに、より強度を増すことができる。
【0021】
ところで、表面塗装剤に加える添加剤は塩化物を含まない構成とすることが好ましく、例えば、本表面塗装剤を、上記したコンクリート構造体の補強材として使用した場合、補強基材が上記した鉄製のメッシュや通常の鉄筋などを用いてもこれに錆を発生させたりするおそれがない。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0023】
本発明は、表面塗装剤を、カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体、メタクリル酸シクロヘキシル−スチレン共重合体、脂肪酸石鹸を主成分とする複合ポリマーエマルジョンに、高縮合トリアジン系化合物を含有する添加剤を加え、さらに、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化鉄、亜鉛華、グリシンを主成分とする主剤を混合して生成したことに特徴がある。
【0024】
本発明に係る表面塗装剤の成分構成について、先ず、複合ポリマーエマルジョンの配合例及び配合順序を二例説明する。
【0025】
この配合順序は、先ず水に脂肪酸ソーダ石鹸を入れて溶解し、次に、カルボキシ変性スチレンブタジエンラテックスを徐々に加えて混合攪拌し、次に、メタクリル酸シクロヘキシル−スチレン共重合体ラテックスを徐々に加えて混合攪拌し各ポリマーの水中分散液とする。
【0026】
そして、上記の複合ポリマーエマルジョンに、高縮合トリアジン系化合物を含有する添加剤、ここでは、メラミンとホルムアルデヒドを反応させて得たメラミン樹脂を主成分とする液状の添加剤を、前記複合ポリマーエマルジョンに対して3%の重量比となるように加えて攪拌する。
【0027】
なお、上記添加剤としては、商品名レオビルドNL−4000(株式会社エヌエムビー製)を用いることができる。
【0028】
この配合順序は、先ず水に脂肪酸ソーダ石鹸を入れて溶解し、次に、カルボキシ変性スチレンブタジエンラテックスを徐々に加えて混合攪拌し、次に、スチレンラテックスを徐々に加えて攪拌し、次に、メタクリル酸シクロヘキシルを徐々に加えて混合攪拌し各ポリマーの水中分散液とする。
【0029】
そして、かかる複合ポリマーエマルジョンに、例1と同様の高縮合トリアジン系化合物を含有する添加剤を例1と同様な重量比で加えて攪拌する。
【0030】
次に、上記した二例の複合ポリマーエマルジョンと混合すべき主剤の配合例及び配合手順を説明すると以下の通りである。
【0031】
なお、上記白色セメントの成分重量比は以下の通りとしている。
【0032】
なお、この白色セメントに代えて、ポルトランドセメントを用いることもできる。
【0033】
上記主剤の配合順序は、先ず、粗珪砂を焼いて有機物を取り除き、粒度を50〜150 μm に整え、この珪砂をミキサーに投入し、白色セメントを徐々に加えて混合し、さらに、鉄粉(Fe3 O4 )、亜鉛華(ZnO)、チタン白(TiO2 )、グリシンの順に加えながら、均一になるように混合する。
【0034】
ところで、上記主剤において、珪砂(SiO2 )の半分をセラミック粉に置換してもよい。この場合の主剤に配合は以下の通りである。
【0035】
(重量)
白色セメント 28.0 %
珪砂(SiO2) 35.5 %
セラミック粉(SiO2) 35.5 %
鉄粉(Fe3 O4) 0.2 %
亜鉛華 (ZnO) 0.1 %
チタン白(TiO2) 0.1 %
グリシン他 0.6 %
なお、上記セラミック粉としては、以下の組成のものを用いることとした。このセラミック粉は、廃材としての使用済碍子を磨砕して得たものであり、粒径は74μm 〜149μm であった。
【0036】
かかる主剤を、前記した添加剤を含有する複合ポリマーエマルジョンと混合して本発明に係る表面塗装剤を得るのであるが、そのためには、先ず、添加剤を含有させた複合ポリマーエマルジョンを容器に入れ、そして主剤を徐々に加えながら3〜5分攪拌し、さらに、必要に応じて水を適宜加えて攪拌して表面塗装材を得る。
【0037】
本実施例では、塗膜厚さ0.6 〜1.0mm で塗布面積1m2 とした場合、複合ポリマーエマルジョンを190g、メラミン樹脂を主成分とする液状の添加剤を6g 、主材を1Kg、水を6g とした。
【0038】
表1に、本発明に係る表面塗装剤の性状及び物性を示す。
【0039】
【表1】
【0040】
このように、本発明に係る表面塗装剤は、水溶性であるため、有機溶剤の発散がなく、作業環境も良好にできる。
【0041】
さらに、耐熱・耐寒温度の許容幅が大きく、また、耐食性、耐水性、耐候性、耐アルカリ性、耐油性にも優れており、各種環境において使用が可能であり、付着力も強力で各種材料に密着させることができるとともに、十分な撓み性を有し、かつ、圧縮強度、曲げ強度も良好なので、特に金属などのように温度変化による熱膨張の大きなものに有効に対応することができる。
【0042】
また、鉄のように空気中の酸素によって酸化され腐食される場合は、本表面塗装剤の金属イオンとの結合力を利用して酸化鉄のもつ酸化機能を逆用し、錆自身を浸透造成させてより強度の有る酸化膜を形成させ、防蝕することができる。
【0043】
しかも、本表面塗装剤は、硬化開始までの時間が夏場であっても40〜60分程度確保できるので、作業性がきわめて良好となり、かつ、表面塗装剤として十分な機能を発揮することができる。
【0044】
なお、主剤中の亜鉛華は各種ポリマーに対して架橋反応を起こし、被膜の強度を増加させることができる。グリシンは各主ポリマーに硬化性を与えるために配合しており、また、複合ポリマーエマルジョン中の脂肪酸石鹸はエマルジョンの安定化及び被塗装面の脱脂、塗布時のレベリング性の向上をもたらすために配合している。
【0045】
上記してきた本発明に係る表面塗装剤は、従来の表面塗装剤と同様、鉄、コンクリート、木材などからなる基材上に、本表面塗装材を刷毛、スプレーガンなどを用いて塗布すればよく、所要の厚さに積層させることにより必要な強度を得ることができる。
【0046】
図1〜7に、本発明に係る表面塗装剤を用いた例を示す。
【0047】
図1は、木造家屋に本発明を適用した例である。
【0048】
図示するように、柱10の表面に野地板(ベニア板などを含む)11を貼り、同野地板11の上に防水フェルト12を張設し、さらに、同防水フェルト12の表面に、ラス13を張設し、最後に、本発明に係る表面塗装剤1を刷毛やスプレーガン、コテなどを用いて塗布している。
【0049】
図2はRC造による構造物に本発明を適用した例である。
【0050】
図示するように、RC壁20の表面に本発明に係る表面塗装剤1を塗布している。
【0051】
図3は、ALC造による構造物に本発明を適用した例である。
【0052】
図示するように、ALC壁30の表面に本発明に係る表面塗装剤1を塗布している。
【0053】
図4は、コンクリートブロック40に本発明を適用した例である。
【0054】
図示するように、コンクリートブロック40の表面に本発明に係る表面塗装剤1を塗布している。
【0055】
図5は、PC板50に本発明を適用した例である。
【0056】
図示するように、PC板50の表面に本発明に係る表面塗装剤1を塗布している。
【0057】
図6は、鉄骨造による構造物に本発明を適用した例である。
【0058】
図示するように、鉄骨60の表面にチャンネル61を貼設し、同チャンネル61の上にラスシート62を張設し、最後に、本発明に係る表面塗装剤1を塗布している。
【0059】
図7は、床版70に本発明を適用した例であり、ここで、同例を参照しながら、本表面塗装剤1を用いたコンクリート構造体の補強工法について説明する。
【0060】
コンクリート構造体である床版70の補強に際し、先ず、サンドブラスタなどのケレン工具により床版70の表面を粗面となし、その後、表面塗装剤1を吹付け、0.5mm 程度の厚みとなるように下塗りする。71は下塗り層である。
【0061】
次いで、補強基材である鉄筋72を配設するとともに、アンカー(図示せず)を設置して、表面塗装剤1を複数の層状に塗り込み増厚層を形成する。
【0062】
すなわち、塗り込みに際しては、先ず、0.5mm の厚みとなるように表面塗装剤1を吹付け、その上から5.5mm の厚みでコテ塗りをして第一層73a を形成し、その後、同様な手順で、順次第二層73b 、第三層73c からなる増厚層を形成するものである。
【0063】
そして、最後に、表面塗装剤1を0.5mm の厚みで吹付けて仕上げ塗りを行う。
【0064】
74は仕上げ層である。
【0065】
このようにして、本発明に係る表面塗装剤1により複数の層状に補強された床版70は、各層を形成する表面塗装剤1が十分な引張強度を有するために、前記床版70に亀裂などがあってもその成長を効果的に防止することができ、さらに、鉄筋72との協働によってさらに前記効果を高めることができる。
【0066】
なお、本実施例に係る表面塗装剤1に添加されている添加剤は、塩化物を含有しないものとしており、上記鉄筋72の腐食を確実に防止している。
【0067】
また、他の形態として、鉄筋72に代えて、図8に示すような鉄製あるいはステンレス製の縦筋81及び横筋82からなり、かつ、縦筋81及び横筋82の交差部83が面状をなすようにフラットに形成されたメッシュ体80を用いることもできる。
【0068】
かかるメッシュ体80を用いれば、図9に示すように、厚みの点で有利となるばかりでなく、上記鉄筋72や、単に縦筋と横筋とを交差させて溶接した立体的な交差部を有する従来のメッシュ体に比べて強度、耐久性において優り、補強効果をより高めることができる。なお、図9においては、表面塗装剤1の第三層73c を省略し、増厚層を二層構造としている。
【0069】
なお、本表面塗装剤1は、図示したものの他、例えば、亜鉛、アスファルト、プラスチック、ガラス、FRP、ゴム、セラミック材などからなる基材にも好適に用いることができる。
【0070】
そして、本表面塗装剤1の用途はきわめて広く、例えば、上下水道管のライニング用、原油輸送管や海水導入管用、二段防水用、電力プラントメンテナンス剤、炭鉱ガス突出防止剤、スラリー輸送保護剤、鉄道枕木、船舶防錆用、自動車底板防錆用、電柱、電話線・ケーブル保護剤、原油タンク防錆剤、小型船舶塗装剤、ガス管、ガスタンク防蝕剤、液化ガスタンク保温剤の接着用、原子力発電所封印剤、工業用煙突や鉄塔防錆用、コンクリート二次製品、ビル高架水槽のメンテナンス、陸橋や鉄橋の防錆用、トンネル防水用、プレハブ住宅用防蝕剤、防水剤、シーバース工事、鋼板製プール防蝕剤、法面保護用、コンクリートダム風化止用、水門防錆剤などの広い分野にわたって接着、防錆、防水、弾力性を付与させることができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明は、上記した形態で実施されるもので以下の効果を奏する。
【0072】
▲1▼汎用性に富み、しかも、硬化開始までの時間が夏場であっても40〜60分程度確保できるので、作業性がきわめて良好となり、かつ、表面塗装剤として十分な機能を発揮することができる。
【0073】
▲2▼強力な付着力を有し、十分な撓み性を有するので、鋼板などの曲げねじれに追随できる。
【0074】
▲3▼強靱な塗膜を形成するので、重量物が当たってもその部分だけの傷みで済み、亀裂や剥離を生じることがない。
【0075】
▲4▼コンクリート面に対して、弾性、耐水性、耐候性を発揮する。
【0076】
▲5▼耐熱温度が+400 〜−197 ℃と大きな幅を有する。
【0077】
▲6▼引火性がなく安全である。
【0078】
▲7▼80℃以下の熱風で硬化促進ができるため、塗布後は塗膜の硬化を促進することができる。
【0079】
▲8▼本表面塗装剤を用いてコンクリート構造体の表面補強を行う場合、硬化開始までの時間を十分確保できるので作業能率がよい。
【0080】
▲9▼また、使用する補強基材として、縦筋及び横筋の交差部が面状をなすようにフラットに形成されたメッシュ体を用いることにより、補強効果をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表面塗装剤を塗布した木造家屋の要部断面図である。
【図2】同表面塗装剤を塗布したRC造の要部断面図である。
【図3】同表面塗装剤を塗布したALC造の要部断面図である。
【図4】同表面塗装剤を塗布したコンクリートブロックの要部断面図である。
【図5】同表面塗装剤を塗布したPC板の要部断面図である。
【図6】同表面塗装剤を塗布した鉄骨造の要部断面図である。
【図7】同表面塗装剤を用いたコンクリート構造体の補強工法を示す説明図である。
【図8】メッシュ体の説明図である。
【図9】本発明に係る表面塗装剤及び上記メッシュ体を用いたコンクリート構造体の補強工法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 表面塗装剤
70 床版
71 下塗り層
72 鉄筋
73a 第一層
73b 第二層
73c 第三層
74 仕上げ層
80 メッシュ体
Claims (5)
- カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体、メタクリル酸シクロヘキシル−スチレン共重合体、脂肪酸石鹸を主成分とする複合ポリマーエマルジョンに、高縮合トリアジン系化合物を含有する添加剤を加え、さらに、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化鉄、亜鉛華、グリシンを主成分とする主剤を混合したことを特徴とする表面塗装剤。
- カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体、メタクリル酸シクロヘキシル重合体、スチレン共重合体、脂肪酸石鹸を主成分とする複合ポリマーエマルジョンに、高縮合トリアジン系化合物を含有する添加剤を加え、さらに、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化鉄、亜鉛華、グリシンを主成分とする主剤を混合したことを特徴とする表面塗装剤。
- 上記添加剤は、メラミン樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項1または2に記載の表面塗装剤。
- コンクリート構造体の表面に対して、ケレン等を用いて粗面となし、次いで、請求項1〜3のいずれかに記載の表面塗装剤を用いて下塗りし、その後、同表面塗装剤により補強基材を塗り込み、さらに、同表面塗装剤を用いて仕上げ塗りすることを特徴とする表面塗装剤を用いたコンクリート構造体の補強工法。
- 上記補強基材を、鉄製あるいはステンレス製の縦筋及び横筋からなるメッシュ体とし、しかも、縦筋及び横筋の交差部が面状をなすようにフラットに形成されていることを特徴とする請求項4記載の表面塗装剤を用いたコンクリート構造体の補強工法。
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