JP3778957B2 - ビデオシステム用文字色コード化方法および文字発生器装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ビデオイメージに包まれたテキスト文字の色、または正常なビデオイメージに置換えるテキストの色をコーディングする方法に関する。また、本発明は、この方法を使用する文字発生装置を含む。
【0002】
【従来の技術】
市場には、ビデオテープレコーダ、レーザディスクリーダ及びエンクリプトテレビジョンのようなビデオ処理装置において使用される多数の文字発生集積回路が存在する。多くの場合、これらの回路は、表示されたテキストに対応するRGB信号を発生し、その信号はプログラムに対応するRGB信号に包まれる。他の装置は入力信号に置換わる完全なビデオ信号を発生する。発生回路がテレビ受信機に含まれる場合、結果として生じる信号はCRTまたは他のディスプレイ装置を制御する回路に直接伝達される。発生回路が、受信機に取り付けられた周辺装置に含まれるときは、テキストまたは完全なイメージに対応するRGB信号が、具備されたコネクタ、例えばSCARTプラグを介して受信機に送られる。
【0003】
特に、ヨーロッパ以外のテレビ受信機は、SCARTまたは同様なプラグを具備していない。したがって、信号を受信機に送るために、例えばアンテナプラグを利用することが必要になる。この場合、PAL,SECAMまたはNTSCのような特別の複合ビデオ基準を使用してRGB信号をコード化して主なもののみを呼ぶ必要がある。
【0004】
大部分のテレビジョンのイメージと異なり、テキストは非常に速い色の遷移を含む。もしイメージエレメントの最小の幅を考慮するならば、色パスバンドは約4MHzである。この値は、RGB信号に関する問題を提起しないが、これは特別の標準のコーディングを使用しない場合である。PAL及びSECAMにおいては、色パスバンドは1MHzに制限される。同じことがY/C信号の形態におけるコーディングにおいても言える。
【0005】
ディスプレイの欠陥は、色の遷移の迅速さそれ自身によってスクリーンに現れ、テレビジョンは、色及び輝度を別に処理するから、発生する遅延は同じではなく、この差を補償するために遅延ラインが含まれる。この遅延ラインの正確さは正常なイメージにおいては十分であるが、テキストにおいては十分ではなく、色及び輝度はスクリーン上で位相がずれて見える。
【0006】
色が不鮮明な状態及び誤った色の状態の他の2つの欠陥は、信号のコーディング中の輝度のパスバンドの制限によるものである。
【0007】
一般的に、文字発生回路は、利用可能な文字のモデルを記憶するROMタイプメモリを具備している。各文字は画素のマトリックスによって表される。もし、文字の前景から文字の背景を識別する必要があるならば、2次元マトリックスで十分である。しかしながら、それは、さらに、境界の色のような文字の他の特徴をコード化する必要がある。識別すべき文字によって、各画素をコード化するのに必要なビット数が増大し、マトリックスは3次元になる。
【0008】
文字の2つの例が図1に示されている。各文字は、12画素(横座標)と18ライン(座標Y)のマトリックスによって表される。3つの明瞭な領域、背景1、前景2及び境界3が示されている。したがって、各画素をコード化するために2ビットが必要になる。
【0009】
公知の実施例において、境界の領域は、公知のタイプの検出アルゴリズムを使用する輪郭検出によって決定される。次に、ROMは、2つの領域のモデルを含み、第3の領域は、他の領域から計算され、それによってROMの記憶領域を節約する。そうでなければ、輪郭検出回路の出力において画素毎に2ビットが必要になる。
【0010】
スクリーン上の文字の表現は、一般に属性と称されるパラメータによって決定される。例えば、属性は、先に規定した文字のモデルの領域の1つの色を規定することができる。本例において、ページ属性、列属性及び文字属性の間の区別を行う。ページ属性は、「列水準」のものである。なぜならばこのパラメータの変化は、テキストのページ(スクリーン)全ての表現を変化させる。他方、文字属性は、「高水準」である。なぜならば、それは、各文字において独立して規定されるからである。高水準の属性は、低い水準のものよりさらにメモリ(RAM)を要求することは明瞭である。
【0011】
一般的に、コスト上の理由によって文字の背景及び境界の背景は、ページ属性であり、表示された全ての文字の背景の色、すなわち、全体のページは同じであり、各文字の色は異なる。
【0012】
CVBSまたはY/Cの信号を発生しなければならないとき、色の遷移は、先に述べた色の欠陥が現れることを制限するために制限される。
【0013】
使用される1つの解決法は、全ての文字の領域に同じ色を与えることを含み、全体のテキストは、モノクロである。文字領域は、それらの異なる輝度によって識別され、輝度は、文字モデルの色とは独立して規定される。
【0014】
例えば、テキストの1ページは、ダークグリーンの背景を有するが、全ての文字の前景及び境界は明るいグリーンである。
【0015】
他の解決法は、色の選択を黒、白及びグレイの水準に制限することである。双方の場合、回路の適用可能性は、特にRGBの色の可能性と比較して開発中である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、色の欠陥を低減し、または無くしながら、無視できる程のコストによって文字のカラーリングの可能性を改良することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るビデオシステム用文字色コード化方法は、少なくとも2つの領域を有する文字のモデルを利用する文字発生器を含み、ページの水準より高い水準を有する単一の色属性が、前記色属性の水準に対応する全ての文字の全ての領域の色属性の置き換えとして構成され、文字領域の各々において選択された輝度値は、与えられた文字のために、それらが同じ色であるとき、前記文字領域が視覚的に識別可能であることを特徴とする。
【0018】
好ましい実施例において、色属性は、最も高い水準の属性である。これは最小限のメモリの要求において色の最大の選択可能性を与えるものである。
【0019】
この方法において、低い水準または同じ水準の属性の水準を人工的に増加する。
与えられた文字において、背景、境界及び前景の色は、同一である。他方、最も高い水準の属性は、文字属性であるならば、文字の色つきのモザイクを得ることができる各文字において異なる色を選択することが可能になる。与えられた文字の異なる領域間の目による識別は文字モデルの領域に対する少なくとも2つの異なる輝度水準を振分けることによって補償される。
【0020】
制限を考慮すると、色の選択に関しては、従来の技術によって使用される方法におけるものよりも制限を受けない。与えられた文字の全ての領域において1つの色の負荷の制限は、文字の色の欠陥を自動的に消去する。それらが同じ色でない限り、文字間の境界の欠陥が残る(図1の参照符号4参照)。しかしながら、これらの欠陥は、それらが完全に垂直方向に整合する場合ほど深刻なものではない。
【0021】
本発明の望ましい実施例において、その値が他方に付与される色属性は、列属性である。この場合、文字間の境界に色の欠陥が現れ、色は、文字の各完全な列において同じである。
【0022】
その値が他方に付与される色属性が文字属性であるとき、勿論、全体の列において同じ値を選択することができ、その場合(列属性の場合)、色は文字全体の列と同じである。
【0023】
本発明を実行し、従来技術と比較して色の選択を改良するために、文字の前景の色属性は列属性または文字属性のいずれかであれば十分である。実際には、これは、文字の各列または各文字毎に、この属性のための値を記憶する十分なメモリを適当なRAMに確保しなければならないことを示す。次に、本発明による文字を表示するために、色のコーディングの回路は、この前景属性を考慮に入れず、他の色属性(背景、境界または他のもの)に同じ値を与える。
【0024】
RGB信号を発生する装置において本発明による装置を実行することが特に有利で簡単である。もし、このような装置が既に文字または列の水準で前景の色属性を使用するならば、特別のRAMが必要になるからである。
【0025】
文字のモデルが前景及び背景を有するが境界領域を有さない場合にも適用することができることは明らかである。
【0026】
特定の実施例において、本発明は、色パスバンドが、見ることができる色の欠陥を生じる基準によってビデオ信号をコード化しなければならないとき、本発明を使用することができる。
【0027】
特別な実施例において、本発明は、PAL,SECAM,NTSC,またはSVHSによってビデオ信号をコード化しなければならないときに、使用することができる。
【0028】
また、本発明に係る文字発生器装置は、少なくとも2つの領域を有する文字のモデルを利用する文字発生器を含み、ページの水準より高い水準を有する単一の色属性が前記色属性の水準に対応する全ての文字の全ての領域の色属性の置き換えとして構成され、文字領域の各々において選択された輝度値は、与えられた文字のために、それらが同じ色であるとき前記文字領域が視覚的に識別可能である文字発生器装置において、少なくともページ水準よりも高い水準の前記単一の色属性の値と共に表示されるべきテキストを記憶するRAMと、前記RAMの出力を受け入れるように接続され、前記文字のモデルを記憶するROMと、前記ROMからの出力を受け入れるように接続され、挿入信号を生成する色回路手段と、前記ROMの出力を受け入れるように接続され、前記テキストの輝度に対応させた輝度信号を生成する輝度信号生成用発生器と、前記色回路手段に接続され、前記テキストの色に対応させた色信号を発生させるコーダ手段と、前記輝度信号および前記色信号を受信して、前記輝度信号、前記色信号およびこれらの合成信号のうちの1つを入力ビデオ信号の中に挿入する挿入回路と、前記RAMに接続され、それぞれの領域に対応する他の色属性の代わりに、前記単一の色属性に従った前記複数の領域を着色するためにページの水準よりも高い水準の前記単一の色属性を提供するマルチプレックス手段と、を備えることを特徴とする。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。
以下に説明する特定の実施例は、複合ビデオベースバンド信号(CVBS)に関係するが、本発明は、このような信号に制限されない。
【0030】
テキスト発生器は、通常、テレビジョンで使用される装置であり、例えば、次の回路、日立 HD49470、NEC PD6450、三菱 M50557かそのような装置に相当するものである。次の説明において、本発明に対して特定の部品のみを詳細に説明する。例えば、テキスト挿入回路それ自身は、公知のタイプである。
【0031】
図2に示すような、本発明による方法を利用する装置は入力コンタクト5を含む。コンタクト5はクランプ回路6に接続され、その機能は黒の基準テンションでCVBS信号をクランプすることである。このクランプ回路はクランピングキャパシティ(図示せず)を含む。クランプされた信号は挿入回路7に送られるようになっており、この挿入回路7が、クランプされたビデオ信号の表示すべきテキストに対応する信号を挿入するか、この信号を全体がテキスト発生器によって発生された信号によって置き換えるかのいずれかの役割を果たすようになっている。このクランプ信号は複合同期エクストラクション回路8に送られ、その回路8はライン及びフレームの同期信号を引出す。この情報を使用することによって、位相固定ループ9及び垂直同期分離器10がフレーム、ライン及び画素のクロックパルスを形成することとなる。これらのクロック信号は装置の付属部分によって使用される。特に、それらはアドレス発生回路11によって使用され、その回路11はイメージ領域を文字の場所に対応する矩形に分割する。アドレス発生器11はクロック信号を使用し、処理される画素の位置を決定するカウンタを含む。処理される画素の位置の関数として文字の位置を与える対応テーブルにアクセスすることによって、回路11は、この位置に対応するRAM12内のアドレスを定める。このRAM12は、例えばASCIIコードの形態の表示すべきテキストを記憶する。RAM12内のアドレス記憶場所は、この場所にテキストが無いことを指示する文字またはコードを提供する。
【0032】
また、RAM12は文字水準の属性を含む。本例において前景の色属性がそれに相当する。
【0033】
もし、利用可能な文字の組が128文字を含み、テキストの完全なページの最大の大きさが28×11文字であるならば、RAM12の大きさは28×11=308個の7ビットの記憶場所がなければならない。「テキストが無い」コードは、この文字の組に含まれる。各文字において8つの代わりの色の選択を行うために、色属性コードを記憶するために記憶場所毎に特別な3ビットが必要になる。
【0034】
アドレス発生器11によってアドレスが付与されたRAM12内の記憶場所に収容された文字コードはROM13に送られ、前景の色属性は色の論理回路14に供給される(図2のライン21)。ROM13は前述した文字モデルを含む。モデルが12画素の18ラインであるならば、3つの領域(前景、境界及び背景)の最大値において、このROMは128×18×12の2ビットの場所を必要とする。
【0035】
表示すべき文字に対応するこのROM13からの画素コードを使用して、輝度及び同期回路15は挿入または表示すべきテキストに対応する輝度信号Yを発生する。この信号は装置のクロック信号に基礎を置いたライン及びフレーム同期を含む。このライン16及び17は文字の種々の領域の輝度のスレッショルドに対応するテンションを回路15に適用する。実施例の変形例において、これらのテンションは一定であり、回路15に内蔵されている信号源によって提供される。
【0036】
輝度スレッショルドに対応するテンションは、モノクロで表示される文字を容易に読取ることができるように選択される。例えば2つの領域、前景及び背景を有する文字のモデルにおいて、ダークグレイに対応する背景のテンションと、白に対応する前景のテンションとを選択する。
【0037】
また、装置は色の論理回路14を含む。これはROM13から情報を受取る。マルチプレクス回路23は、RAM12からの文字属性か、またはページ属性を記憶するために使用されるレジスタ22内に含まれる値のいずれかを回路14に送る。この例において、後者の属性は境界及び背景の色である。実施例の変形例において、これらの2つの属性は各々3ビットを使用してコード化される。
【0038】
これらのレジスタの内容及びRAM12の内容は制御回路18によって公知の方法で制御される。1つの特定の実施例において、マイクロプロセッサがその制御回路に相当するものである。
【0039】
色の論理回路14は、表示すべきテキストの完全なRGB信号及び「ファーストブランキング」(FB)信号を発生する。挿入信号のこの発生は他の回路によって行われてもよいが、ダイヤグラムを明瞭にする目的で回路14がこの課題を実行する。コーダ19はRGB信号を検出し、必要な基準により色をコード化する(例えば、PAL及びNTSCにおいて振幅変調された色、SECAMにおいて周波数変調された色)。この色信号は図2においてCとして示されている。この回路19は色副搬送波FP の周波数を提供する入力を含む。
【0040】
色信号、輝度信号Y及び挿入信号FBは挿入回路7によって処理される。テキストを表す情報の挿入は共通のコンタクトが回路7のビデオ出力20に永久的に接続されている2方向のスイッチによって実行される。挿入信号FBによって制御されるスイッチは2つのコンタクトの間を切替えることができ、その一方は、クランプビデオ信号を搬送し、他方は、信号Yまたは信号Y及び信号Cの合成信号を搬送する。挿入回路7は2つの操作モードを有し、一方の動作モードは「ミクスモード」として、他方の動作モードは「フルページ」として知られる。ミクスモードは、マルチプレクシングの際、テキストに対応する信号を有する入力信号からなる。この場合の挿入信号は常に作動状態である。このモードは制御回路18のMODE制御ラインを介して選択される。
【0041】
本発明による装置は2つの動作モードを有する。一つの動作モードにおいて、この技術分野の専門家において知られるように、この例において、前景の色属性(文字水準属性)は各文字の前景の色を独立して決定することができるようにし、境界及び背景の色属性(ページ水準属性)はスクリーン上の文字の全てについて境界及び背景の色を決定する。このモードにおいて、マルチプレクス23は、レジスタ22に含まれる値を色回路に送る。
【0042】
他方の動作モードにおいては、レジスタ22に記憶された属性は使用されない。RAM12から得られ、マルチプレクス23を介してカラー回路14に送られた前景の色属性の値は、それがあたかもレジスタ22から来たように正確に処理される。
【0043】
特に実施例において、回路18のレジスタにおける1ビットが、必要な動作モードを指示する。もし、このビットならば、その値はいくつかの方法で設定される。1つの解決法は、遠隔制御を介して値を設定するものへの選択の余地を残すことである。他の解決法は公知の手段を使用してユニットがRGBの出力以外に使用されていることを検出したとき、他方の動作モードに対応する値にそのビットを自動的に設定することである。
【0044】
出力信号が直接RGB信号であり、特定の基準によりコード化された信号ではないとき、回路の色のキャパシティを減少しないように一つの動作モードが保存される。勿論、与えられた基準にコード化された信号の発生においてのみ使用される特別の回路を設計することも可能である。
【0045】
上述した例において、与えられた文字の全ての領域の色を決定するように使用される色属性は文字水準の属性である。実施例の変形例において、色属性は列の水準の属性に制限される。これは2つの利点を有し、列属性に必要なメモリの量を列毎の多数の文字によって分割し、文字の境界での色の欠陥が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】12画素の18ラインのマトリックスの形態の文字モデルの2つの例を示す説明図。
【図2】本発明による方法を利用する文字発生装置の機能的なブロック図。
【符号の説明】
6 クランプ回路
7 挿入部
8 複合エクストラクション回路
9 位相固定ループ
10 垂直同期分離器
11 アドレス発生器
12 テキストRAM
13 ROM
14 色
15 輝度同期発生器
18 制御回路
19 コーダ
【産業上の利用分野】
本発明は、ビデオイメージに包まれたテキスト文字の色、または正常なビデオイメージに置換えるテキストの色をコーディングする方法に関する。また、本発明は、この方法を使用する文字発生装置を含む。
【0002】
【従来の技術】
市場には、ビデオテープレコーダ、レーザディスクリーダ及びエンクリプトテレビジョンのようなビデオ処理装置において使用される多数の文字発生集積回路が存在する。多くの場合、これらの回路は、表示されたテキストに対応するRGB信号を発生し、その信号はプログラムに対応するRGB信号に包まれる。他の装置は入力信号に置換わる完全なビデオ信号を発生する。発生回路がテレビ受信機に含まれる場合、結果として生じる信号はCRTまたは他のディスプレイ装置を制御する回路に直接伝達される。発生回路が、受信機に取り付けられた周辺装置に含まれるときは、テキストまたは完全なイメージに対応するRGB信号が、具備されたコネクタ、例えばSCARTプラグを介して受信機に送られる。
【0003】
特に、ヨーロッパ以外のテレビ受信機は、SCARTまたは同様なプラグを具備していない。したがって、信号を受信機に送るために、例えばアンテナプラグを利用することが必要になる。この場合、PAL,SECAMまたはNTSCのような特別の複合ビデオ基準を使用してRGB信号をコード化して主なもののみを呼ぶ必要がある。
【0004】
大部分のテレビジョンのイメージと異なり、テキストは非常に速い色の遷移を含む。もしイメージエレメントの最小の幅を考慮するならば、色パスバンドは約4MHzである。この値は、RGB信号に関する問題を提起しないが、これは特別の標準のコーディングを使用しない場合である。PAL及びSECAMにおいては、色パスバンドは1MHzに制限される。同じことがY/C信号の形態におけるコーディングにおいても言える。
【0005】
ディスプレイの欠陥は、色の遷移の迅速さそれ自身によってスクリーンに現れ、テレビジョンは、色及び輝度を別に処理するから、発生する遅延は同じではなく、この差を補償するために遅延ラインが含まれる。この遅延ラインの正確さは正常なイメージにおいては十分であるが、テキストにおいては十分ではなく、色及び輝度はスクリーン上で位相がずれて見える。
【0006】
色が不鮮明な状態及び誤った色の状態の他の2つの欠陥は、信号のコーディング中の輝度のパスバンドの制限によるものである。
【0007】
一般的に、文字発生回路は、利用可能な文字のモデルを記憶するROMタイプメモリを具備している。各文字は画素のマトリックスによって表される。もし、文字の前景から文字の背景を識別する必要があるならば、2次元マトリックスで十分である。しかしながら、それは、さらに、境界の色のような文字の他の特徴をコード化する必要がある。識別すべき文字によって、各画素をコード化するのに必要なビット数が増大し、マトリックスは3次元になる。
【0008】
文字の2つの例が図1に示されている。各文字は、12画素(横座標)と18ライン(座標Y)のマトリックスによって表される。3つの明瞭な領域、背景1、前景2及び境界3が示されている。したがって、各画素をコード化するために2ビットが必要になる。
【0009】
公知の実施例において、境界の領域は、公知のタイプの検出アルゴリズムを使用する輪郭検出によって決定される。次に、ROMは、2つの領域のモデルを含み、第3の領域は、他の領域から計算され、それによってROMの記憶領域を節約する。そうでなければ、輪郭検出回路の出力において画素毎に2ビットが必要になる。
【0010】
スクリーン上の文字の表現は、一般に属性と称されるパラメータによって決定される。例えば、属性は、先に規定した文字のモデルの領域の1つの色を規定することができる。本例において、ページ属性、列属性及び文字属性の間の区別を行う。ページ属性は、「列水準」のものである。なぜならばこのパラメータの変化は、テキストのページ(スクリーン)全ての表現を変化させる。他方、文字属性は、「高水準」である。なぜならば、それは、各文字において独立して規定されるからである。高水準の属性は、低い水準のものよりさらにメモリ(RAM)を要求することは明瞭である。
【0011】
一般的に、コスト上の理由によって文字の背景及び境界の背景は、ページ属性であり、表示された全ての文字の背景の色、すなわち、全体のページは同じであり、各文字の色は異なる。
【0012】
CVBSまたはY/Cの信号を発生しなければならないとき、色の遷移は、先に述べた色の欠陥が現れることを制限するために制限される。
【0013】
使用される1つの解決法は、全ての文字の領域に同じ色を与えることを含み、全体のテキストは、モノクロである。文字領域は、それらの異なる輝度によって識別され、輝度は、文字モデルの色とは独立して規定される。
【0014】
例えば、テキストの1ページは、ダークグリーンの背景を有するが、全ての文字の前景及び境界は明るいグリーンである。
【0015】
他の解決法は、色の選択を黒、白及びグレイの水準に制限することである。双方の場合、回路の適用可能性は、特にRGBの色の可能性と比較して開発中である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、色の欠陥を低減し、または無くしながら、無視できる程のコストによって文字のカラーリングの可能性を改良することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るビデオシステム用文字色コード化方法は、少なくとも2つの領域を有する文字のモデルを利用する文字発生器を含み、ページの水準より高い水準を有する単一の色属性が、前記色属性の水準に対応する全ての文字の全ての領域の色属性の置き換えとして構成され、文字領域の各々において選択された輝度値は、与えられた文字のために、それらが同じ色であるとき、前記文字領域が視覚的に識別可能であることを特徴とする。
【0018】
好ましい実施例において、色属性は、最も高い水準の属性である。これは最小限のメモリの要求において色の最大の選択可能性を与えるものである。
【0019】
この方法において、低い水準または同じ水準の属性の水準を人工的に増加する。
与えられた文字において、背景、境界及び前景の色は、同一である。他方、最も高い水準の属性は、文字属性であるならば、文字の色つきのモザイクを得ることができる各文字において異なる色を選択することが可能になる。与えられた文字の異なる領域間の目による識別は文字モデルの領域に対する少なくとも2つの異なる輝度水準を振分けることによって補償される。
【0020】
制限を考慮すると、色の選択に関しては、従来の技術によって使用される方法におけるものよりも制限を受けない。与えられた文字の全ての領域において1つの色の負荷の制限は、文字の色の欠陥を自動的に消去する。それらが同じ色でない限り、文字間の境界の欠陥が残る(図1の参照符号4参照)。しかしながら、これらの欠陥は、それらが完全に垂直方向に整合する場合ほど深刻なものではない。
【0021】
本発明の望ましい実施例において、その値が他方に付与される色属性は、列属性である。この場合、文字間の境界に色の欠陥が現れ、色は、文字の各完全な列において同じである。
【0022】
その値が他方に付与される色属性が文字属性であるとき、勿論、全体の列において同じ値を選択することができ、その場合(列属性の場合)、色は文字全体の列と同じである。
【0023】
本発明を実行し、従来技術と比較して色の選択を改良するために、文字の前景の色属性は列属性または文字属性のいずれかであれば十分である。実際には、これは、文字の各列または各文字毎に、この属性のための値を記憶する十分なメモリを適当なRAMに確保しなければならないことを示す。次に、本発明による文字を表示するために、色のコーディングの回路は、この前景属性を考慮に入れず、他の色属性(背景、境界または他のもの)に同じ値を与える。
【0024】
RGB信号を発生する装置において本発明による装置を実行することが特に有利で簡単である。もし、このような装置が既に文字または列の水準で前景の色属性を使用するならば、特別のRAMが必要になるからである。
【0025】
文字のモデルが前景及び背景を有するが境界領域を有さない場合にも適用することができることは明らかである。
【0026】
特定の実施例において、本発明は、色パスバンドが、見ることができる色の欠陥を生じる基準によってビデオ信号をコード化しなければならないとき、本発明を使用することができる。
【0027】
特別な実施例において、本発明は、PAL,SECAM,NTSC,またはSVHSによってビデオ信号をコード化しなければならないときに、使用することができる。
【0028】
また、本発明に係る文字発生器装置は、少なくとも2つの領域を有する文字のモデルを利用する文字発生器を含み、ページの水準より高い水準を有する単一の色属性が前記色属性の水準に対応する全ての文字の全ての領域の色属性の置き換えとして構成され、文字領域の各々において選択された輝度値は、与えられた文字のために、それらが同じ色であるとき前記文字領域が視覚的に識別可能である文字発生器装置において、少なくともページ水準よりも高い水準の前記単一の色属性の値と共に表示されるべきテキストを記憶するRAMと、前記RAMの出力を受け入れるように接続され、前記文字のモデルを記憶するROMと、前記ROMからの出力を受け入れるように接続され、挿入信号を生成する色回路手段と、前記ROMの出力を受け入れるように接続され、前記テキストの輝度に対応させた輝度信号を生成する輝度信号生成用発生器と、前記色回路手段に接続され、前記テキストの色に対応させた色信号を発生させるコーダ手段と、前記輝度信号および前記色信号を受信して、前記輝度信号、前記色信号およびこれらの合成信号のうちの1つを入力ビデオ信号の中に挿入する挿入回路と、前記RAMに接続され、それぞれの領域に対応する他の色属性の代わりに、前記単一の色属性に従った前記複数の領域を着色するためにページの水準よりも高い水準の前記単一の色属性を提供するマルチプレックス手段と、を備えることを特徴とする。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。
以下に説明する特定の実施例は、複合ビデオベースバンド信号(CVBS)に関係するが、本発明は、このような信号に制限されない。
【0030】
テキスト発生器は、通常、テレビジョンで使用される装置であり、例えば、次の回路、日立 HD49470、NEC PD6450、三菱 M50557かそのような装置に相当するものである。次の説明において、本発明に対して特定の部品のみを詳細に説明する。例えば、テキスト挿入回路それ自身は、公知のタイプである。
【0031】
図2に示すような、本発明による方法を利用する装置は入力コンタクト5を含む。コンタクト5はクランプ回路6に接続され、その機能は黒の基準テンションでCVBS信号をクランプすることである。このクランプ回路はクランピングキャパシティ(図示せず)を含む。クランプされた信号は挿入回路7に送られるようになっており、この挿入回路7が、クランプされたビデオ信号の表示すべきテキストに対応する信号を挿入するか、この信号を全体がテキスト発生器によって発生された信号によって置き換えるかのいずれかの役割を果たすようになっている。このクランプ信号は複合同期エクストラクション回路8に送られ、その回路8はライン及びフレームの同期信号を引出す。この情報を使用することによって、位相固定ループ9及び垂直同期分離器10がフレーム、ライン及び画素のクロックパルスを形成することとなる。これらのクロック信号は装置の付属部分によって使用される。特に、それらはアドレス発生回路11によって使用され、その回路11はイメージ領域を文字の場所に対応する矩形に分割する。アドレス発生器11はクロック信号を使用し、処理される画素の位置を決定するカウンタを含む。処理される画素の位置の関数として文字の位置を与える対応テーブルにアクセスすることによって、回路11は、この位置に対応するRAM12内のアドレスを定める。このRAM12は、例えばASCIIコードの形態の表示すべきテキストを記憶する。RAM12内のアドレス記憶場所は、この場所にテキストが無いことを指示する文字またはコードを提供する。
【0032】
また、RAM12は文字水準の属性を含む。本例において前景の色属性がそれに相当する。
【0033】
もし、利用可能な文字の組が128文字を含み、テキストの完全なページの最大の大きさが28×11文字であるならば、RAM12の大きさは28×11=308個の7ビットの記憶場所がなければならない。「テキストが無い」コードは、この文字の組に含まれる。各文字において8つの代わりの色の選択を行うために、色属性コードを記憶するために記憶場所毎に特別な3ビットが必要になる。
【0034】
アドレス発生器11によってアドレスが付与されたRAM12内の記憶場所に収容された文字コードはROM13に送られ、前景の色属性は色の論理回路14に供給される(図2のライン21)。ROM13は前述した文字モデルを含む。モデルが12画素の18ラインであるならば、3つの領域(前景、境界及び背景)の最大値において、このROMは128×18×12の2ビットの場所を必要とする。
【0035】
表示すべき文字に対応するこのROM13からの画素コードを使用して、輝度及び同期回路15は挿入または表示すべきテキストに対応する輝度信号Yを発生する。この信号は装置のクロック信号に基礎を置いたライン及びフレーム同期を含む。このライン16及び17は文字の種々の領域の輝度のスレッショルドに対応するテンションを回路15に適用する。実施例の変形例において、これらのテンションは一定であり、回路15に内蔵されている信号源によって提供される。
【0036】
輝度スレッショルドに対応するテンションは、モノクロで表示される文字を容易に読取ることができるように選択される。例えば2つの領域、前景及び背景を有する文字のモデルにおいて、ダークグレイに対応する背景のテンションと、白に対応する前景のテンションとを選択する。
【0037】
また、装置は色の論理回路14を含む。これはROM13から情報を受取る。マルチプレクス回路23は、RAM12からの文字属性か、またはページ属性を記憶するために使用されるレジスタ22内に含まれる値のいずれかを回路14に送る。この例において、後者の属性は境界及び背景の色である。実施例の変形例において、これらの2つの属性は各々3ビットを使用してコード化される。
【0038】
これらのレジスタの内容及びRAM12の内容は制御回路18によって公知の方法で制御される。1つの特定の実施例において、マイクロプロセッサがその制御回路に相当するものである。
【0039】
色の論理回路14は、表示すべきテキストの完全なRGB信号及び「ファーストブランキング」(FB)信号を発生する。挿入信号のこの発生は他の回路によって行われてもよいが、ダイヤグラムを明瞭にする目的で回路14がこの課題を実行する。コーダ19はRGB信号を検出し、必要な基準により色をコード化する(例えば、PAL及びNTSCにおいて振幅変調された色、SECAMにおいて周波数変調された色)。この色信号は図2においてCとして示されている。この回路19は色副搬送波FP の周波数を提供する入力を含む。
【0040】
色信号、輝度信号Y及び挿入信号FBは挿入回路7によって処理される。テキストを表す情報の挿入は共通のコンタクトが回路7のビデオ出力20に永久的に接続されている2方向のスイッチによって実行される。挿入信号FBによって制御されるスイッチは2つのコンタクトの間を切替えることができ、その一方は、クランプビデオ信号を搬送し、他方は、信号Yまたは信号Y及び信号Cの合成信号を搬送する。挿入回路7は2つの操作モードを有し、一方の動作モードは「ミクスモード」として、他方の動作モードは「フルページ」として知られる。ミクスモードは、マルチプレクシングの際、テキストに対応する信号を有する入力信号からなる。この場合の挿入信号は常に作動状態である。このモードは制御回路18のMODE制御ラインを介して選択される。
【0041】
本発明による装置は2つの動作モードを有する。一つの動作モードにおいて、この技術分野の専門家において知られるように、この例において、前景の色属性(文字水準属性)は各文字の前景の色を独立して決定することができるようにし、境界及び背景の色属性(ページ水準属性)はスクリーン上の文字の全てについて境界及び背景の色を決定する。このモードにおいて、マルチプレクス23は、レジスタ22に含まれる値を色回路に送る。
【0042】
他方の動作モードにおいては、レジスタ22に記憶された属性は使用されない。RAM12から得られ、マルチプレクス23を介してカラー回路14に送られた前景の色属性の値は、それがあたかもレジスタ22から来たように正確に処理される。
【0043】
特に実施例において、回路18のレジスタにおける1ビットが、必要な動作モードを指示する。もし、このビットならば、その値はいくつかの方法で設定される。1つの解決法は、遠隔制御を介して値を設定するものへの選択の余地を残すことである。他の解決法は公知の手段を使用してユニットがRGBの出力以外に使用されていることを検出したとき、他方の動作モードに対応する値にそのビットを自動的に設定することである。
【0044】
出力信号が直接RGB信号であり、特定の基準によりコード化された信号ではないとき、回路の色のキャパシティを減少しないように一つの動作モードが保存される。勿論、与えられた基準にコード化された信号の発生においてのみ使用される特別の回路を設計することも可能である。
【0045】
上述した例において、与えられた文字の全ての領域の色を決定するように使用される色属性は文字水準の属性である。実施例の変形例において、色属性は列の水準の属性に制限される。これは2つの利点を有し、列属性に必要なメモリの量を列毎の多数の文字によって分割し、文字の境界での色の欠陥が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】12画素の18ラインのマトリックスの形態の文字モデルの2つの例を示す説明図。
【図2】本発明による方法を利用する文字発生装置の機能的なブロック図。
【符号の説明】
6 クランプ回路
7 挿入部
8 複合エクストラクション回路
9 位相固定ループ
10 垂直同期分離器
11 アドレス発生器
12 テキストRAM
13 ROM
14 色
15 輝度同期発生器
18 制御回路
19 コーダ
Claims (7)
- 少なくとも2つの文字領域を有する文字モデルを生成する文字発生器を含み、
ページの水準より高い属性水準を有する単一の色属性が、前記属性水準に対応する全ての文字の全ての領域の色属性の置き換えとして代用され、
所定の文字に対応する各文字領域を視覚的に識別できるように、各文字領域に対して異なる輝度値が選択されることを特徴とするビデオシステム用文字の色コード化方法。 - 前記色属性は、最も高い水準の属性である請求項1記載の方法。
- 前記色属性は、文字の前景の色を規定する属性である請求項1記載の方法。
- 視認可能な色欠陥が生じる色の通過帯域幅であるという基準によりビデオ信号がコード化されるビデオシステムに適用されることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記ビデオ信号は、SVHSビデオ信号か、PAL、NTSCまたはSECAMの複合ビデオベースバンド信号であることを特徴とする請求項4記載の方法。
- 少なくとも2つの領域を有する文字のモデルを含み、ページの水準より高い属性水準を有する単一の色属性が、前記属性水準に対応する全ての文字の全ての領域の色属性の置き換えとして代用され、
所定の文字に対応する各文字領域を視覚的に識別できるように、各文字領域に対して異なる輝度値が選択される文字発生器装置であって、
ページ水準より高い属性水準の前記単一の色属性の値と共に表示されるべきテキストを記憶するRAMと、
前記RAMの出力を受け入れるように接続され、前記文字のモデルを記憶するROMと、
前記ROMの出力を受け入れるように接続され、挿入信号を生成する色回路手段と、
前記ROMの出力を受け入れるように接続され、前記テキストの輝度に対応させた輝度信号を生成する輝度信号生成用発生器と、
前記色回路手段に接続され、前記テキストの色に対応させた色信号を発生されるコーダ手段と、
前記輝度信号および前記色信号を受信して、前記輝度信号、前記色信号およびこれらの合成信号のうちの1つを入力ビデオ信号の中に挿入する挿入回路と、
前記RAMに接続され、それぞれの領域に対応する他の色属性の代わりに、前記単一の色属性に従った前記複数の領域を着色するためにページの水準よりも高い属性水準の前記単一の色属性を提供するマルチプレックス手段と、
を備えることを特徴とする文字発生器装置。 - 少なくとも2つの領域を有する文字のモデルを生成でき、ページの水準より高い単一の色属性の水準が前記ページの水準に対応する全文字の全領域の色を決定するために用いられ、所定の文字に対応する各文字領域を視覚的に識別できるように、各文字領域に対して異なる輝度値が選択される文字発生器装置であって、
ページ水準より高い属性水準の前記単一の色属性の値と共に表示されるべきテキストに対応する文字を記憶するRAMと、
文字のモデルを記憶するROMと、
前記ROMに格納された文字のモデルと前記RAMに格納された色属性とに基づいて、表示されるべきテキストに対応するRGB信号と挿入信号とを生成する色回路手段と、
前記ROMに格納された文字モデルに基づいて前記テキストの輝度に対応する輝度信号を生成する輝度信号生成用発生器と、
を備えることを特徴とする文字発生器装置。
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