JP3778242B2 - 印刷データ生成プログラムを記録した媒体、印刷データ生成装置および印刷データ生成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを加工してドットマトリクスプリンタに印刷させる印刷データを出力する印刷データ生成プログラムを記録した媒体、印刷データ生成装置および印刷データ生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータなどで画像を扱う際には、画像をドットマトリクス状の画素で表現し、各画素を階調値で表している。例えば、コンピュータの画面で水平方向に640ドット、垂直方向に480ドットの画素で写真を表示することが多い。
【0003】
一方、カラープリンタの性能向上がめざましく、そのドット密度は720dpi(dots/inch)というように極めて高精度となっており、写真画質とまで呼ばれるほどに至っている。このような場合、640×480ドットの画像をドット単位で対応させて印刷させるのであれば、その大きさは限られてしまうことになるので、画像データの画素と印刷時の画素との対応は適宜変化させている。すなわち、1体1の対応では画像が小さく印刷されてしまうなら画像データの画素を増やす処理(これを高解像度化と呼ぶ)を行うし、逆の場合には画像データの画素を減らす処理(これを低解像度化と呼ぶ)を行う。
【0004】
従来、アプリケーションで画像データについて画像処理を行ってカラープリンタに印刷しようとする場合、入力したときの解像度のままで出力するか、カラープリンタの解像度に合わせて出力している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のものにおいては、次のような課題があった。
カラープリンタが高解像度化してはいるものの、人間の視認可能なドット径には限界があり、それを越えた高解像度化をアプリケーションで行ったとしても、画質の向上は比例せず緩やかであり、むしろ高解像度化したことによってデータ量が増え、転送時間が増大するなどのデメリットの方が大きい。
【0006】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、アプリケーションなどで最適なパフォーマンスを得られるようにすることが可能な印刷データ生成プログラムを記録した媒体、印刷データ生成装置および印刷データ生成方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、画像を印刷させる際に印刷データを入力することによりプリンタの解像度に合致させた印刷制御データを生成して出力する手段に対して入力させるための上記印刷データを上記画像を表す元画像データから生成するステップをコンピュータに実行させるための印刷データ生成プログラムを記録した媒体であって、印刷対象となる元画像データを取得する元画像データ取得ステップと、この元画像データの解像度である画像解像度を取得する画像解像度取得ステップと、視認可能限度の解像度である視認解像度を設定する視認解像度設定ステップと、上記元画像データから上記印刷データを生成する際に、上記画像解像度と上記視認解像度とで大小の関係を判断し、上記画像解像度が上記視認解像度よりも小さいと判断したときには同視認解像度まで高解像度化する解像度変換を行う一方、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときには同視認解像度への解像度変換を行わずに、上記印刷データを生成する解像度変換ステップとを具備する構成としてある。
【0008】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、画像を印刷させる際に印刷データを入力することによりプリンタの解像度に合致させた印刷制御データを生成して出力する手段に対して入力させるための上記印刷データを上記画像を表す元画像データから生成するステップを実行するコンピュータにて印刷データ生成プログラムを実行することにより、上記画像を表す元画像データから上記印刷データを生成する。この際、その手順は、元画像データ取得ステップにて印刷対象となる元画像データを取得するとともに、画像解像度取得ステップではこの元画像データの解像度である画像解像度を取得し、視認解像度設定ステップでは視認可能限度の解像度である視認解像度を設定する。この後、解像度変換ステップでは上記画像解像度と上記視認解像度とで大小の関係を判断し、上記画像解像度が上記視認解像度よりも小さいと判断したときには同視認解像度まで高解像度化する解像度変換を行う一方、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときには同視認解像度への解像度変換を行わずに、上記印刷データを生成する。
【0009】
元画像データの解像度は様々であり、高解像度のものもあれば低解像度のものもある。この場合、画質の品質とデータ量との均衡から、本印刷データ生成プログラムでは視認解像度を基準として、どの段階で出力解像度の調整を行なうかを決定するようにしている。
一般的なコンピュータであれば、基本プログラムとしてのオペレーティングシステムが稼働しており、その起動時にプリンタドライバが組み込まれて稼働している。アプリケーションは同オペレーティングシステム上で操作者の指示に基づいて実行され、印刷時に印刷データを生成する。プリンタドライバはこの印刷データに基づいてプリンタを駆動するための印刷制御データを生成するものであり、オペレーティングシステム上における汎用的な印刷データに基づいて個々のプリンタの個別性に対応した印刷制御データを生成することになる。この際、個々のプリンタにおける解像度もその要素の一つであり、オペレーティングシステムから解像度を伴う印刷データを取得するとプリンタ固有の解像度に合わせて解像度変換を行う。このようにして、コンピュータ自体で印刷データを印刷制御データに変換することが通常である。
【0010】
むろん、このような汎用的なオペレーティングシステムでなければならないわけではなく、要は印刷データの生成が二段構えになっているようなシステムで有ればよい。
画像解像度取得ステップでは元画像データの解像度である画像解像度を取得するし、視認解像度設定ステップでは視認可能限度の解像度である視認解像度を設定する。ここでいう視認可能限度とは、人の目で見たときに視認不能となる前後の一画素の大きさを意味している。すなわち、画素を形成するドットを視認できるか否かぎりぎりのあたりの解像度である。
また解像度は実質的な意味であり、例えば400dpiといった印刷密度そのものである必要はなく、実際の印字範囲が固定されている場合にその印字ドット数で表しても良い。より具体的には、5cmの画像を印刷する際に1000ドットを印刷するか、500ドットを印刷するかという指定であっても解像度といえる。また、視認解像度については実質的な印刷密度という意味での解像度が必要であるが、元画像データについていえばこれを印刷するために解像度変換を行うことになるのであるから必ずしも印刷密度を表すものでなく、構成ドット数だけでもかまわない。この場合は標準サイズの画像を構成するドット数という意味で解像度の範疇といえる。
【0011】
視認解像度を必要とするのはどの段階で解像度変換を行なうにしても、視認解像度以上の高解像度化と画質効果の向上とが期待ほどでもないことがあり、その意味で比較の基準を視認解像度としつつ他の要素を含めて調整段階を決定している。視認解像度よりも低い解像度であれば肉眼において低品質を感じうるが、これを越える高解像度化は高画質化を否定はしないものの肉眼では視認できない範囲である。従って、かかる段階で一応の区切りをつけるという意味であり、その意味からすれば視認解像度は各人の設定に依存するようにしてもかまわないものである。
【0012】
ところで、上記解像度変換ステップでは、上記元画像データから上記印刷データを生成する際に、上記画像解像度と上記視認解像度とで大小の関係を判断し、上記画像解像度が上記視認解像度よりも小さいと判断したときには同視認解像度まで高解像度化する解像度変換を行う一方、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときには同視認解像度への解像度変換を行わずに、上記印刷データを生成する構成としてある。
上記のように構成した発明においては、視認解像度よりも低い解像度のまま外部に高解像度化を委ねるとすれば思わぬ画像の劣化などを招かないともいえないから、上記画像解像度が上記視認解像度よりも小さいときに同視認解像度まで高解像度化する解像度変換を行う一方、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいときには同視認解像度への解像度変換を行わずに、印刷データを出力するようにしている。
【0013】
また、必ずしも内部的に高解像度化することがベストであるとも限らないため、請求項1に記載の印刷データ生成プログラムを記録した媒体において、上記解像度変換ステップでは、上記高解像度化する必要がある場合でも高解像度化を行わないことを選択可能とした構成としてもよい。
上記のように構成した発明においては、高解像度化する必要がある場合でも選択によって内部的に高解像度化するか外部に高解像度化を委ねるかが任意であり、状況に応じた処理が行われることになる。むろん、この選択は操作者の指示によるものであっても良いし、解像度変換ステップの一処理として解像度変換の実現手段などを取得して自動的に選択するようにするものであっても良い。
上記発明によれば、高解像度化を外部に委ねうることとして状況に応じた最適なパフォーマンスを実現できるようになる。
【0014】
近年においては元画像データ自体がかなり高解像度となっているものがあり、印刷時のサイズによってはプリンタの解像度を超えることもある。この場合、いかに高解像度の印刷データを出力したとしてもプリンタにおいて間引かれてしまうため、データの出力処理そのものに無駄が生じる。このため、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の印刷データ生成プログラムを記録した媒体において、上記解像度変換ステップでは、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときのみ、上記プリンタの印刷解像度と上記画像解像度とを比較して当該画像解像度が大きい場合に同印刷解像度まで低解像度化する解像度変換を行う構成としてある。
【0015】
上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、解像度変換ステップで上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときのみプリンタの印刷解像度と上記画像解像度と比較する。そして、当該画像解像度が大きい場合には最終的に間引かれるだけであるので、印刷データを出力する時点で同印刷解像度まで低解像度化する解像度変換を行い、必要以上の大容量の印刷データを処理するのに生じる無駄を省くことになる。
元画像データ取得ステップで元画像データを取得したり、印刷データ出力ステップで印刷データを出力する処理は、外部機器との間でデータの入出力を伴う必要はなく、内部的な留保エリアに対する読み書きであっても良い。また、これに準ずるものとしていくつかの画像処理過程の一過程としてかかる処理が実現され、データを前後の工程とで受け渡すようなものでもよいし、あるいは並行して処理が実現されるような場合でも良い。
【0016】
コンピュータにおいてかかる処理を実行させる印刷データ生成プログラムは所定の記録媒体に記録されるが、むろん、このような記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。
【0017】
さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
このように、画像解像度と視認解像度とを比較して上記印刷データの出力解像度の調整段階の決定する手法は実体のあるコンピュータにおいて実現され、その意味で本発明をそのようなコンピュータを含んだ実体のある装置としても適用可能であることは容易に理解できる。このため、請求項3にかかる発明は、画像を印刷させる際に印刷データを入力することによりプリンタの解像度に合致させた印刷制御データを生成して出力する手段に対して入力させるための上記印刷データを上記画像を表す元画像データから生成する印刷データ生成装置であって、印刷対象となる元画像データを取得する元画像データ取得手段と、この元画像データの解像度である画像解像度を取得する画像解像度取得手段と、視認可能限度の解像度である視認解像度を設定する視認解像度設定手段と、上記元画像データから上記印刷データを生成する際に、上記画像解像度と上記視認解像度とで大小の関係を判断し、上記画像解像度が上記視認解像度よりも小さいと判断したときには同視認解像度まで高解像度化する解像度変換を行う一方、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときには同視認解像度への解像度変換を行わずに、上記印刷データを生成する解像度変換手段とを具備する構成としてある。
【0018】
すなわち、コンピュータで制御される実体のある装置としても有効であることに相違はない。むろん、このような印刷データ生成装置は単独で実施される場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で他の方法とともに実施されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものであって、適宜、変更可能である。
また、このような印刷データ生成プログラムを記録した媒体はかかる制御に従って処理を進めていく上で、その根底にはその手順に発明が存在するということは当然であり、方法としても適用可能であることは容易に理解できる。このため、請求項5にかかる発明は、画像を印刷させる際に印刷データを入力することによりプリンタの解像度に合致させた印刷制御データを生成して出力する手段に対して入力させるための上記印刷データを上記画像を表す元画像データから生成する印刷データ生成方法であって、印刷対象となる元画像データを取得する元画像データ取得工程と、この元画像データの解像度である画像解像度を取得する画像解像度取得工程と、視認可能限度の解像度である視認解像度を設定する視認解像度設定工程と、上記元画像データから上記印刷データを生成する際に、上記画像解像度と上記視認解像度とで大小の関係を判断し、上記画像解像度が上記視認解像度よりも小さいと判断したときには同視認解像度まで高解像度化する解像度変換を行う一方、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときには同視認解像度への解像度変換を行わずに、上記印刷データを生成する解像度変換工程とを具備する構成としてあり、さらに、請求項6にかかる発明は、画像を印刷させる際に印刷データを入力することによりプリンタの解像度に合致させた印刷制御データを生成して出力する手段に対して入力させるための上記印刷データを上記画像を表す元画像データから生成する印刷データ生成方法であって、上記元画像データの解像度である画像解像度と視認可能限度の解像度である視認解像度とで大小の関係を判断し、上記画像解像度が上記視認解像度よりも小さいと判断したときには同視認解像度まで高解像度化する解像度変換を行う一方、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときには同視認解像度への解像度変換を行わずに、上記印刷データを生成する構成としてある。
【0019】
すなわち、必ずしも実体のある媒体などに限らず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、視認解像度を基準として解像度の調整段階を決定するようにしたため、状況に応じて最適なパフォーマンスを提供し、必要以上の高解像度データを処理するような無駄を省くことが可能な印刷データ生成プログラムを記録した媒体を提供することができる。また、画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときには同視認解像度への解像度変換を行わない一方、視認解像度の方が大きい場合には同視認解像度まで高解像度化するようにしたので、画像解像度が視認解像度に満たない場合に高解像度化を内部的に実行することにより画像解像度が視認解像度に満たない場合における画像品質の予期できない劣化を防止することができる。
【0021】
また、請求項2、請求項4、請求項7にかかる発明によれば、印刷時以上の高解像度印刷データは各段階の処理過程において無駄であるだけであり、かかる事態を未然に防いで効率化を図ることができる。
【0022】
さらに、請求項3にかかる発明によれば、同様の効果を奏する印刷データ生成装置を提供でき、請求項5や請求項6にかかる発明によれば、印刷データ生成方法を提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の印刷データ生成プログラムを含むプログラムをフローチャートにより示しており、図2はこのプログラムを実行するコンピュータシステム10をブロック図により示している。
【0024】
本コンピュータシステム10は、画像入力デバイスとして、スキャナ11aとデジタルスチルカメラ11bとビデオカメラ11cとを備えており、コンピュータ本体12に接続されている。それぞれの入力デバイスは画像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データを生成してコンピュータ本体12に出力可能となっており、ここで同画像データはRGBの三原色においてそれぞれ256階調表示することにより、約1670万色を表現可能となっている。
【0025】
コンピュータ本体12には、外部補助記憶装置としてのフロッピー(R)ディスクドライブ13aとハードディスク13bとCD−ROMドライブ13cとが接続されており、ハードディスク13bにはシステム関連の主要プログラムが記録されており、フロッピー(R)ディスクやCD−ROMなどから適宜必要なプログラムなどを読み込み可能となっている。
また、コンピュータ本体12を外部のネットワークなどに接続するための通信デバイスとしてモデム14aが接続されており、外部のネットワークに同公衆通信回線を介して接続し、ソフトウェアやデータをダウンロードして導入可能となっている。この例ではモデム14aにて電話回線を介して外部にアクセスするようにしているが、LANアダプタを介してネットワークに対してアクセスする構成とすることも可能である。この他、コンピュータ本体12の操作用にキーボード15aやマウス15bも接続されている。
【0026】
さらに、画像出力デバイスとして、ディスプレイ17aとカラープリンタ17bとを備えている。ディスプレイ17aについては水平方向に800画素と垂直方向に600画素の表示エリアを備えており、各画素毎に上述した1670万色の表示が可能となっている。むろん、この解像度は一例に過ぎず、640×480画素であったり、1024×768画素であるなど、適宜、変更可能である。
【0027】
また、カラープリンタ17bはインクジェットプリンタであり、CMYKの四色の色インクを用いて記録媒体たる印刷用紙上にドットを付して画像を印刷可能となっている。画像密度は360×360DPIや720×720DPIといった高密度印刷が可能となっているが、階調表現については色インクを付すか否かといった2階調表現となっている。
一方、このような画像入力デバイスを使用して画像を入力しつつ、画像出力デバイスに表示あるいは出力するため、コンピュータ本体12内では所定のプログラムが実行されることになる。そのうち、基本プログラムとして稼働しているのはオペレーティングシステム(OS)12aであり、このオペレーティングシステム12aにはディスプレイ17aでの表示を行わせるディスプレイドライバ(DSP DRV)12bとカラープリンタ17bに印刷出力を行わせるプリンタドライバ(PRT DRV)12cが組み込まれている。これらのドライバ12b,12cの類はディスプレイ17aやカラープリンタ17bの機種に依存しており、それぞれの機種に応じてオペレーティングシステム12aに対して追加変更可能である。また、機種に依存して標準処理以上の付加機能を実現することもできるようになっている。すなわち、オペレーティングシステム12aという標準システム上で共通化した処理体系を維持しつつ、許容される範囲内での各種の追加的処理を実現できる。
【0028】
この基本プログラムとしてのオペレーティングシステム12a上でアプリケーション12dが実行される。アプリケーション12dの処理内容は様々であり、操作デバイスとしてのキーボード15aやマウス15bの操作を監視し、操作された場合には各種の外部機器を適切に制御して対応する演算処理などを実行し、さらには、処理結果をディスプレイ17aに表示したり、カラープリンタ17bに出力したりすることになる。
【0029】
ここで上述したカラープリンタ17bには、プリンタドライバ12cを介してアプリケーション12dの処理結果が印刷データとして出力され、同カラープリンタ17bは色インクを用いて印刷用紙上にドットを付すことにより、対応する画像を印刷する。
図3〜図5にはこのようなカラープリンタ17bの一例としてカラーインクジェットプリンタ21の概略構成を示している。本カラーインクジェットプリンタ21は、三つの印字ヘッドユニットからなる印字ヘッド21aと、この印字ヘッド21aを制御する印字ヘッドコントローラ21bと、当該印字ヘッド21aを桁方向に移動させる印字ヘッド桁移動モータ21cと、印字用紙を行方向に送る紙送りモータ21dと、これらの印字ヘッドコントローラ21bと印字ヘッド桁移動モータ21cと紙送りモータ21dにおける外部機器とのインターフェイスにあたるプリンタコントローラ21eとからなるドット印刷機構を備え、印刷データに応じて印刷用紙である記録媒体上で印字ヘッド21aを走査しながら画像印刷可能となっている。
【0030】
また、図4は印字ヘッド21aのより具体的な構成を示しており、図5はインク吐出時の動作を示している。印字ヘッド21aには色インクタンク21a1からノズル21a2へと至る微細な管路21a3が形成されており、同管路21a3の終端部分にはインク室21a4が形成されている。このインク室21a4の壁面は可撓性を有する素材で形成され、この壁面に電歪素子であるピエゾ素子21a5が備えられている。このピエゾ素子21a5は電圧を印加することによって結晶構造が歪み、高速な電気−機械エネルギー変換を行うものであるが、かかる結晶構造の歪み動作によって上記インク室21a4の壁面を押し、当該インク室21a4の容積を減少させる。すると、このインク室21a4に連通するノズル21a2からは所定量の色インク粒が勢いよく吐出することになる。このポンプ構造をマイクロポンプ機構と呼ぶことにする。
【0031】
なお、一つの印字ヘッドユニットには独立した二列のノズル21a2が形成されており、各列のノズル21a2には独立して色インクが供給されるようになっている。従って、三つの印字ヘッドユニットでそれぞれ二列のノズルを備えることになり、最大限に利用して六色の色インクを使用することも可能である。図3に示す例では、左列の印字ヘッドユニットにおける二列を黒インクに利用し、中程の印字ヘッドユニットにおける一列だけを使用してシアン色インクに利用し、右列の印字ヘッドユニットにおける左右の二列をそれぞれマゼンタ色インクとイエロー色インクに利用している。
【0032】
かかるコンピュータシステム10では、画像入力デバイスであるスキャナ11aなどで画像データを取得し、アプリケーション12dによる所定の画像処理を実行した後、画像出力デバイスとしてのディスプレイ17aに表示しつつ、最終的にはカラープリンタ17bに印字出力することが可能である。この場合、画像データとカラープリンタ17bの印字解像度に相違があるのが通常であり、任意の大きさに印字させようとすれば解像度の調整が必要となる。
【0033】
印字の際にカラープリンタ17b固有の制御を伴うこともあり、プリンタドライバ12cがその機能の一つとして解像度の変換は行うことが多いが、どの段階で解像度変換を行うべきかは画像品質や印字時間との関係から問題となり、本発明では図1に示すようなフローチャートに対応するプログラムを実行して最適なパフォーマンスを得ている。
図1に示すフローチャートは大概念で示されており、印刷対象となる元画像データを取得する元画像データ取得ステップA1と、同元画像データの解像度を取得する画像解像度取得ステップA2と、操作者が視認解像度を設定する視認解像度設定ステップA3と、画像解像度と視認解像度などから最適なパフォーマンスを得られる解像度変換を実行できるようにする解像度調整ステップA4と、所定の解像度の状態とした印字データをカラープリンタ17bへ受け渡す印字データ出力ステップA5とが順次実行されていく。
【0034】
むろん、かかる印刷処理を実行する印刷データ生成プログラムおよびプリンタドライバ12cは、ハードディスク13bに記憶されており、起動時にコンピュータ本体12にて読み込まれて稼働する。また、導入時にはCD−ROMであるとかフロッピー(R)ディスクなどの媒体に記録されてインストールされる。従って、これらの媒体は印刷データ生成プログラムおよびプリンタドライバを記録した媒体を構成する。
本実施形態においては、印刷データ生成プログラムおよびプリンタドライバをコンピュータシステム10で稼働してカラープリンタ17bに印刷データを出力する過程で実現しているが、対象となる印刷装置は上述したインクジェット方式のカラープリンタ21に限定されるものではない。同カラープリンタ21はマイクロポンプ機構を採用するインクジェット方式のものであるがマイクロポンプ機構以外のものを採用することも可能である。例えば、図6に示すようにノズル21a6近傍の管路21a7の壁面にヒータ21a8を設けておき、このヒータ21a8に加熱して気泡を発生させ、その圧力で色インクを吐出するようなバブルジェット(R)方式のポンプ機構も実用化されており、このような方式の場合でも当然に適用可能である。また、他の機構として図示しない電子写真方式のカラープリンタにおいても適用可能である。
【0035】
さらに、システムとしても画像入力デバイスや画像出力デバイスなどを含むコンピュータシステムを必要とするわけではない。例えば、コンピュータシステムを介することなく画像データを入力して印刷するカラープリンタの場合、スキャナ11a1やデジタルスチルカメラ11b1あるいはモデム14a1等を介して画像データを直に入力するが、その際にどの段階で解像度変換を実行すべきかを判断するようにしても良い。
【0036】
次に、上述したようなコンピュータシステム10において画像データを印刷する場合の具体的な処理について説明する。図7は、アプリケーション12dが印刷処理を実行するときのデータの流れを示しており、アプリケーション12dには元画像データが入力され、印字データを出力する。この印字データはオペレーティングシステム12aをほぼスルーしてプリンタドライバ12cに入力され、印字制御データとして出力される。従って、解像度変換を実行可能なのはアプリケーション12dまたはプリンタドライバ12cのいずれかであり、また、プリンタドライバ12cからすれば解像度変換が必要な印字データが入力されれば解像度変換を実行せざるを得ないし、解像度変換が不要な印字データが入力されれば解像度変換を実行することはない。すなわち、アプリケーション12dにおいて解像度変換を実行するか否かによって、また、どの段階まで解像度変換を実行しておくかによって間接的にプリンタドライバ12cにおける解像度変換を制御することになる。
【0037】
図8は同アプリケーション12dおよびプリンタドライバ12cが実行する処理手順をより詳細なフローチャートで示している。
ステップ100は写真などの元画像データを入力する。例えば、スキャナ11aから直接に画像を読み込んだり、予めハードディスク13bに保存されている画像を読み込んだりすることにより行われる。また、別の画像処理工程を経て画像データが引き渡されるような場合でもよく、いずれにしても当該処理が元画像データ取得ステップA1に該当する。そして、ステップ100ではこのようにして読み込んだ元画像データについて必要な画像処理を実行する。典型的な例では画像の色修正であるとか必要サイズへのトリミングといったものがあるが、これ以外にも画像の複合や編集といった作業も含まれる。
【0038】
次のステップ110以降は印刷処理を示しており、ステップ110では印刷したい写真の大きさを操作者が指定し、この大きさと元画像データの構成画素数を所定の変数にセットする。本来、画像データには固有の解像度が示されていることがある。例えば、画像ファイル自体に300dpiというような情報が示されていることもあり、この場合は300dpiで画素を再現すれば実寸になるということであるが、写真などのように実画像を撮像している場合においては、画像データ自体に示される解像度は実質的な意味を持たない。従って、本ステップ110のように画像データの縦横の構成画素数とともに、これを印刷しようとするときの実寸寸法が設定されるときにこそ、現実の解像度となる。
【0039】
このステップ110では、元画像データに基づいて元画像の横画素数Xp1と縦画素数Yp1とをセットするとともに、印刷画像の実寸横Xと実寸縦Yとをセットする。従って、この場合の解像度はXp1/XあるいはYp1/Yということになり、本ステップ110は画像解像度取得ステップA2に相当する。ただし、後述するように解像度を求めるために必ずしもかかる除算が必要なわけではない。
【0040】
次に、ステップ115では元画像一画素あたりの印刷実寸の希望値Kをセットする。この印刷実寸には人が視認できなくなる一画素の大きさを与える。印刷される一画素が1mmであるとすると、一つ一つの画素を十分に視認できてしまい、極めて低品質の画像になってしまう。しかしながら、1μmというように小さな画素とした場合、確かに画像自体は滑らかになるものの画像データの容量は莫大なものとなり、データ転送に多大な時間を要することになって現実的でない。従って、視認不能となる前後の一画素の大きさでデータを受け渡すことが一つの基準となり得る。本出願においては、このような限度の解像度を視認解像度と呼ぶ。なお、この視認解像度は「0.1mm」程度が一般的である。ただ、この視認解像度はデジタルスチルカメラ11bが高画質化して元画像データの解像度が高くなったり、カラープリンタ17bの解像度も高く、コンピュータ本体12の処理能力が高くなるなどすれば、より小さな値でもよく、銀塩写真の画質を得られることにもなる。
【0041】
次に、ステップ120とステップ125では上記希望値Kを基準としたときにおける印刷画像の構成画素数を求めている。すなわち、ステップ120では横画素数Xp2としてX/Kをセットしているし、ステップ125では横画素数Yp2としてY/Kをセットしている。解像度というときに厳密な意味では所定単位あたりの画素数を示すことになるが、上述したように比較の対象とするだけであるときにはその定義にはこだわる必要はなく、印刷画像の大きさが決まっている場合にその構成画素数を比較することとしても解像度を比較するのと全く相違ないといえる。従って、ステップ115〜ステップ125のいずれの処理についても視認解像度を設定する処理にあたり、視認解像度設定ステップA3に相当する。
【0042】
ステップ130では元画像データの解像度に相当するXp1と上記視認解像度に相当するXp2とを比較し、比較結果に基づいて処理を分岐する。比較の結果、実行される処理は大別すると三つであり、アプリケーション12d自体で高解像度化したり低解像度化したりするか、あるいは内部的には解像度変換を行わないという放置である。図9は高解像度化の概念を示しており、印刷時により解像度の高いデータが必要であるというときには既存の画素のデータを使用してより密度の高い画像を生成する。同図においては上段に元の画像の構成画素を示しており、下段に高解像度化された画像の構成画素を示している。下段においては、括弧内に元の画像の構成画素との対応関係を示しており、括弧書きのない画素は新たに生成された画素である。
【0043】
図10は、逆に低解像度化の概念を示しており、印刷時により解像度の低いデータが必要であるというときには既存の画素のデータを使用してより密度の低い画像を生成する。同図においては上段に元の画像の構成画素を示しており、下段に低解像度化された画像の構成画素を示している。下段においては、括弧内に元の画像の構成画素との対応関係を示しており、この例ではほぼ1/2に間引かれた状態を示している。
【0044】
なお、具体的な解像度変換手法は公知の各手法を採用可能であり、いわゆる補間手法で解像度変換を実現している。例えば、最近隣内挿法(ニアリストネイバ法、ニアリスト法)によれば最近接画素をそのまま使用するので、演算処理が高速である反面ジャギーの目立つ低品質な画像となりやすい。バイリニア法によれば近隣の画素との遠近に基づいて一次関数で平滑化した画素を生成する手法であり、ジャギーを生じさせにくくする反面滑らかにすることによって画像がぼけてしまう。また、3次たたみ込み内挿法(キュービックコンボリューション補間:キュービック法)では3次関数を利用して画像をシャープにしつつジャギーを生じさせないので高画質とできる反面、演算量が多くなる。
【0045】
これを単純に分類するとすれば、補間後の画像が高画質になるほど演算量も多くなるということが分かる。従って、演算量の多少や求められる画質に応じて、適宜、補間手法を変更することになる。なお、図11には各補間手法で利用する補間関数f(t)の変化を示している。ここで、tは補間して生成される画素と既存の画素との距離を表しており、格子状に画素が配置される場合における各格子間の距離を「1」として示している。なお、3次関数を用いることによって画質を調整することができるといえ、キュービック法の変化カーブを調整したハイブリッドバイキュービック法の補間関数の例も示している。
【0046】
では、実際にどの場合にどの解像度変換を実行することになるかを説明する。ステップ130で元画像データの解像度に相当するXp1よりも視認解像度に相当するXp2の方が大きいと判断されると、ステップ135の判断を経てステップ140にて視認解像度まで高画質化させる処理を行う。ステップ135の処理は例外処理であるので今は無視すると、この状況は図12に示す場合に相当する。同図において、瞳の絵で示される左側の視認画素の方が、カメラの絵で示される右側の画像の構成画素よりも細かいことが分かる。この場合、そのままの解像度の印刷データを出力してプリンタドライバ12cに高解像度化を委ねることも選択肢の一つであるが、プリンタドライバ12cにおける補間手法が貧弱であると最終的な印刷画像の品質が低下することを免れない。従って、プリンタドライバ12cにおける補間手法が貧弱であるときにはアプリケーション12dの側において高解像度化することが有効となるのだが、高解像度化のための演算量やデータ量が画像の品質に比例するわけではない。このため、人が見たときに一つ一つの画素を認識できない程度のぎりぎりの解像度とすることがデータ量を低減させるための最低限度といえる。従って、図12の右側に示すように、元画像の構成画素から視認解像度までは高解像度化して出力している。むろん、カラープリンタ17bの解像度の方が大きければ高解像度化は不足するものの、視認解像度まで高解像度化した以上は補間手法によっても大きな差は生じないため、プリンタドライバ12cに委ねても支障はない。
【0047】
ただ、プリンタドライバ12cによる高解像度化の技術が高い場合もあり、そのような場合でも内部的に高解像度化しなければならない必然性はない。このため、ステップ135にてプリンタドライバ12cに高解像度化させる選択の余地を残している。例えば、アプリケーション12dでキュービック法の補間手法を採用しているとすると、通常であればプリンタドライバ12cに高解像度化させる必要もない。しかしながら、プリンタドライバ12cがハイブリッドバイキュービック法を採用しており、画像によってはシャープな感じを引き出す上でハイブリッドバイキュービック法の補間手法の方が好ましい場合もある。
また、ページプリンタのようにハードディスクはCPUを備えている機種もあり、このような場合にはプリンタ側で高解像度化するのが最もデータ転送量を節減できることになる。従って、このようなプリンタを使用しているときであってデータ転送量の低減を優先させたい場合もアプリケーション12dの内部で高解像度化する必要はない。
このような場合にはステップ135にてプリンタドライバ12cに高解像度化させることとして補間処理を施すことなく印字データとして出力する。すると、この印字データを入力したプリンタドライバ12cにおいてカラープリンタ17bの解像度に合わせる高解像度化を実施する。なお、ステップ135では、アプリケーション12dの内部での高解像度化を欲しないという意味であり、必ずしも高解像度化をプリンタドライバ12cに委ねる必要はない。
【0048】
次に、ステップ130で元画像データの解像度に相当するXp1の方が視認解像度に相当するXp2よりも大きいと判断されると、ステップ145では印字解像度と元画像データの解像度とを比較し、印字解像度の方が小さければステップ150にて元画像の解像度を低解像度化する。また、印字解像度の方が大きい場合にはそのままとする。
一方、元画像の解像度の方が印字解像度よりも小さく、最終的には印字解像度まで上げることになる。しかしながら、視認解像度よりも十分に解像度が大きいのであり、アプリケーション12dにおいて高解像度化する必然性はとりあえずない。また、プリンタドライバ12cに印字データを引き渡すことを考慮しても視認解像度を越えているので同プリンタドライバ12cによって画質の劣化が生じるとも考えにくい。さらに、プリンタドライバ12cは本質的にカラープリンタ17bと対応しているので補間手法もチューニングされていることもありえる。このため、アプリケーション12dでは最終の印字解像度までは高解像度化せず、その解像度のまま印字データとする。従って、図13の下段にも示すように、この場合にはプリンタドライバ12cが残りの印字解像度までの高解像度化を実行する。
【0049】
これに対し、印字解像度の方が元画像データの解像度よりも小さい場合を図14に示している。このような場合、カラープリンタ17bにおけるハードウェアの限界を超えているので、どうしても印字解像度まで解像度を減らさざるを得ない。低解像度化するのはアプリケーション12dでもプリンタドライバ12cでも可能ではあるものの、アプリケーション12dから出力される印字データの容量が大きいとそれだけ転送時間が要することになる。従って、このアプリケーション12dの段階で低解像度化しておくことにより、少なくとも転送時間を低減化させるというメリットが生じる。
【0050】
次に、上記構成からなる本実施形態の動作を具体的な解像度を印字画像の大きさを参照しながら説明する。なお、いずれの場合も希望値Kについては「0.1mm」を指定したものと仮定する。
元画像データの横画像数が640ドットであるとしたとき、印字画像の実寸横を「100mm」としたとすると、
Xp1=640
Xp2=100/0.1=1000
となるから、元画像データの解像度の方が視認解像度よりも小さく、図12に示す例に該当し、ステップ135を経てステップ140を実行する。すなわち、アプリケーション12dが視認解像度まで高解像度化して印字データを出力する。
【0051】
次に、印字画像の実寸横を「50mm」としたとすると、
Xp2=50/0.1=500
となるから、元画像データの解像度の方が視認解像度よりも大きいので、図13または図14に示す例に該当する。ここで印字解像度が720dpiであるとすると、その比較対象は、
Xp1/(50/25.4)=325.12
となるから、印字解像度の方が大きい。従って、アプリケーション12dは解像度変換を実行することなく印字データを出力する。
【0052】
この例では印字解像度の方が大きかったが、近年のメガピクセルと呼ばれるデジタルスチルカメラでは横画素数が1000ドットを越えるようになっており、カラープリンタが360dpiであるとすると、
Xp1=1000
Xp1/(50/25.4)=508
となるから、印字解像度の方が小さいことになる。従って、この場合はアプリケーション12dがステップ150にて低解像度化を実行することになる。
【0053】
むろん以上のような各判断を経て印字データを出力するのはステップ155であるが、上述したように残りの解像度変換をプリンタドライバ12cが実行することを合わせて考えるとステップ130〜ステップ150の処理はどの段階で解像度変換を実行するかを実質的に判断し、必要に応じて内部的にも解像度変換を行っているのであるから、解像度調整ステップA4に相当し、さらに、ステップ155の処理は印刷データ出力処理A5に相当する。
【0054】
印字データはアプリケーション12dからオペレーティングシステム12aを経てプリンタドライバ12cに入力され、同プリンタドライバ12cはカラープリンタ17bに対応した制御データを付加したり色変換したりハーフトーン化するなどした印字制御データを生成し、カラープリンタ17bに出力する。
ところで、画像処理を行うアプリケーション12dなどにおいて明度を修整する処理が選択できるため、入力した元画像データを好みの明度に補正する処理を行うことが多い。特に明度は最も簡単に判断できる写真の品質といえる。従って、熟練していないユーザでも明度を修整することは多い。
【0055】
しかしながら、カラープリンタ17bごとによっても明度の差がある。すなわち、同じ印字データを出力したとしてもカラープリンタ17bによっては明度がずれて表現されることが多い。もちろん、各社ごとに標準値に近くなるように目指してはいるもののずれが生じるのは致し方ない。
このため、画像処理で修整できる明度と別に、プリンタに依存する明度のずれを修整すべく印刷用γを設定して印刷に対処することが有効である。図15はこのような画像印刷の処理の概略の流れを示しているが、ステップ200にて画像データを入力し、ステップ210にて明度補正を含む画像修整処理を実行し、ステップ220の印刷処理で印刷データを生成し、ステップ230にて印刷データを出力する。この過程において、印刷処理の中でもプリンタに依存する明度補正を別個に行うようにしておくと、画像修整処理において補正したとおりの明度で印刷できるようになる。
【0056】
このような印刷用γは、正しくは測色器で印字結果を測定して、これにプリンタを合わせるという作業が必要になる。ただし、一般ユーザが測色器を所持していることはないので、この作業は非現実的である。これに対して、印字サンプルをカラーチャートに突き合わせてずれを検出する手法もあり、カラーチャートを配布することは容易であるので実現性は高い。しかしながら、現実にユーザがカラーチャートと見比べて作業をすることは期待できず、ずれの大きいプリンタあるいは画像処理プログラムであるという評価が下されてしまいかねない。
【0057】
このような背景に鑑み、より簡易に印字結果を得る手法を説明する。図16はこの簡易キャリブレーションの手法をフローチャートにより示している。ステップ300でサンプル画像を入力し、ステップ310ではこのサンプル画像に対して印刷用γを微妙に変化させた複数の比較用画像を印刷する。
より具体的には、図17に示すように、なるべく色ずれなどの分かりやすいサンプル画像を一枚用意したとして、印刷用γを「1.0」から「0.1」刻みで変化させていった画像を印刷していく。実際には「γ=1.5〜2.4」の範囲内となることが多いので、「1.3」から「2.7」の範囲程度で当面は十分である。むろん、プリンタの側でこの範囲に含まれないものが出てくるようであれば範囲を変えればよい。
【0058】
この後、ステップ320ではユーザに対してどの印刷用γに相当する画像について好印象を抱いたか入力させる。このとき、γ=1.4というものを選ぶ場合もあるだろうし、γ=1.3であるとかγ=1.5といったものを選ぶ場合もあると考えられる。そして、ステップ330では選択された好印象の画像を印刷したときの印刷用γを当該カラープリンタ17bに対するデフォルト値として設定する。
【0059】
具体的な基準のものと比較するわけではないので、真偽が分かりかねないように思えるが、実際の実験結果によれば印刷用γの刻み幅を「0.1」程度としておけば殆どのユーザが正しいものを選択できている。これはユーザの記憶がかなり正確であることを反映しているし、たとえそれが不正確であるとしても、真に正確なものを提示したときにユーザが好印象を受けるとは限らず、逆に自分の記憶と異なるものとして好印象を受けないという事態が生じる。
【0060】
従って、このような比較対象のないキャリブレーションは、処理的にも簡易でありながら実際の効果が極めて高いといえる。
図15に示す例では、アプリケーション12dの段階でプリンタ依存の明度補正を行うことにしているが、このように内部的に二段階の明度補正を行うことが必須なわけではない。すなわち、アプリケーション12dが後段の処理過程に対してγ補正を指示することも可能である。図18はこの二つのパターンを示しており、左のデータの流れではアプリケーション12dが印刷用γを修整したデータを出力しているが、右のデータの流れではアプリケーション12dがプリンタドライバ12cに対して印刷用γを設定しつつ、印刷データとしては未修整のものを出力している。このようにした場合でも印刷物は明度を修整されたものとなり、さらにアプリケーション12dで二段階の明度補正をしなければならない煩わしさも解消している。
【0061】
このように、元画像データの解像度に対応する横画素数Xp1と、視認解像度に相当する横画素数Xp2とをステップ130にて比較し、視認解像度の方が大きい場合にはアプリケーション12dの段階で同視認解像度まで高解像度化するようにしたので、元画像データの解像度よりも視認解像度の方が大きい場合に画質が低下しない限度で最もデータ量を少なくして転送することができるし、視認解像度よりも元画像データの解像度の方が大きい場合にはさらに元画像データの解像度を印字解像度と比較し、印字解像度よりも大きい場合には低解像度化して無駄なデータ転送を行わないようにするし、印字解像度よりも小さい場合にはあえて高解像度化することなくそのまま印字データを出力するようにしてデータ転送量を少なくするようにしたため、最適なパフォーマンスで印刷を行えるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる印刷データ生成プログラムを含むプログラムのフローチャートである。
【図2】 同プログラムを実行するコンピュータシステムのブロック図である。
【図3】 インクジェット方式のカラープリンタの概略ブロック図である。
【図4】 同カラープリンタにおける印字ヘッドユニットの概略説明図である。
【図5】 同印字ヘッドユニットで色インクを吐出させる状況を示す概略説明図である。
【図6】 バブルジェット(R)方式の印字ヘッドで色インクを吐出させる状況を示す概略説明図である。
【図7】 アプリケーションからオペレーティングシステムを介してプリンタドライバにデータが送られる状況を示す図である。
【図8】 本発明の画像データ印刷制御プログラムにおけるより具体的なフローチャートである。
【図9】 高解像度化で画素が生成される状況を示す図である。
【図10】 低解像度化で画素が間引かれる状況を示す図である。
【図11】 各種補間手法にかかわる補間関数の変化を示す図である。
【図12】 視認解像度よりも画像解像度の方が小さい場合の模式図である。
【図13】 視認解像度<画像解像度<印字解像度という場合の模式図である。
【図14】 視認解像度<印字解像度<画像解像度という場合の模式図である。
【図15】 プリンタ依存の明度補正を印刷処理で実行する場合のフローチャートである。
【図16】 簡易キャリブレーションの手法を示すフローチャートである。
【図17】 簡易キャリブレーションで印刷するサンプルを示す図である。
【図18】 印刷用γの修整を行う段階を説明する図である。
【符号の説明】
10…コンピュータシステム
11a…スキャナ
11a2…スキャナ
11b…デジタルスチルカメラ
11b1…デジタルスチルカメラ
11b2…デジタルスチルカメラ
11c…ビデオカメラ
12…コンピュータ本体
12a…オペレーティングシステム
12b…ディスプレイドライバ
12b…ドライバ
12c…プリンタドライバ
12d…アプリケーション
13a…フロッピー(R)ディスクドライブ
13b…ハードディスク
13c…CD−ROMドライブ
14a…モデム
14a2…モデム
15a…キーボード
15b…マウス
17a…ディスプレイ
17b…カラープリンタ
Claims (7)
- 画像を印刷させる際に印刷データを入力することによりプリンタの解像度に合致させた印刷制御データを生成して出力する手段に対して入力させるための上記印刷データを上記画像を表す元画像データから生成するステップをコンピュータに実行させるための印刷データ生成プログラムを記録した媒体であって、
印刷対象となる元画像データを取得する元画像データ取得ステップと、
この元画像データの解像度である画像解像度を取得する画像解像度取得ステップと、
視認可能限度の解像度である視認解像度を設定する視認解像度設定ステップと、
上記元画像データから上記印刷データを生成する際に、上記画像解像度と上記視認解像度とで大小の関係を判断し、上記画像解像度が上記視認解像度よりも小さいと判断したときには同視認解像度まで高解像度化する解像度変換を行う一方、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときには同視認解像度への解像度変換を行わずに、上記印刷データを生成する解像度変換ステップとを具備することを特徴とする印刷データ生成プログラムを記録した媒体。 - 上記請求項1に記載の印刷データ生成プログラムを記録した媒体において、上記解像度変換ステップでは、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときのみ、上記プリンタの印刷解像度と上記画像解像度とを比較して当該画像解像度が大きい場合に同印刷解像度まで低解像度化する解像度変換を行うことを特徴とする印刷データ生成プログラムを記録した媒体。
- 画像を印刷させる際に印刷データを入力することによりプリンタの解像度に合致させた印刷制御データを生成して出力する手段に対して入力させるための上記印刷データを上記画像を表す元画像データから生成する印刷データ生成装置であって、
印刷対象となる元画像データを取得する元画像データ取得手段と、
この元画像データの解像度である画像解像度を取得する画像解像度取得手段と、
視認可能限度の解像度である視認解像度を設定する視認解像度設定手段と、
上記元画像データから上記印刷データを生成する際に、上記画像解像度と上記視認解像度とで大小の関係を判断し、上記画像解像度が上記視認解像度よりも小さいと判断したときには同視認解像度まで高解像度化する解像度変換を行う一方、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときには同視認解像度への解像度変換を行わずに、上記印刷データを生成する解像度変換手段とを具備することを特徴とする印刷データ生成装置。 - 上記請求項3に記載の印刷データ生成装置において、上記解像度変換手段は、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときのみ、上記プリンタの印刷解像度と上記画像解像度とを比較して当該画像解像度が大きい場合に同印刷解像度まで低解像度化する解像度変換を行うことを特徴とする印刷データ生成装置。
- 画像を印刷させる際に印刷データを入力することによりプリンタの解像度に合致させた印刷制御データを生成して出力する手段に対して入力させるための上記印刷データを上記画像を表す元画像データから生成する印刷データ生成方法であって、
印刷対象となる元画像データを取得する元画像データ取得工程と、
この元画像データの解像度である画像解像度を取得する画像解像度取得工程と、
視認可能限度の解像度である視認解像度を設定する視認解像度設定工程と、
上記元画像データから上記印刷データを生成する際に、上記画像解像度と上記視認解像度とで大小の関係を判断し、上記画像解像度が上記視認解像度よりも小さいと判断したときには同視認解像度まで高解像度化する解像度変換を行う一方、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときには同視認解像度への解像度変換を行わずに、上記印刷データを生成する解像度変換工程とを具備することを特徴とする印刷データ生成方法。 - 画像を印刷させる際に印刷データを入力することによりプリンタの解像度に合致させた印刷制御データを生成して出力する手段に対して入力させるための上記印刷データを上記画像を表す元画像データから生成する印刷データ生成方法であって、
上記元画像データの解像度である画像解像度と視認可能限度の解像度である視認解像度とで大小の関係を判断し、上記画像解像度が上記視認解像度よりも小さいと判断したときには同視認解像度まで高解像度化する解像度変換を行う一方、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときには同視認解像度への解像度変換を行わずに、上記印刷データを生成することを特徴とする印刷データ生成方法。 - 上記請求項5または請求項6に記載の印刷データ生成方法において、上記画像解像度が上記視認解像度よりも大きいと判断したときのみ、上記プリンタの印刷解像度と上記画像解像度とを比較して当該画像解像度が大きい場合に同印刷解像度まで低解像度化する解像度変換を行うことを特徴とする印刷データ生成方法。
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