JP2000032256A - 画像デ―タ補間装置、画像デ―タ補間方法、画像デ―タ補間プログラムを記録した媒体 - Google Patents

画像デ―タ補間装置、画像デ―タ補間方法、画像デ―タ補間プログラムを記録した媒体

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JP2000032256A
JP2000032256A JP11087303A JP8730399A JP2000032256A JP 2000032256 A JP2000032256 A JP 2000032256A JP 11087303 A JP11087303 A JP 11087303A JP 8730399 A JP8730399 A JP 8730399A JP 2000032256 A JP2000032256 A JP 2000032256A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者が補間倍率との関係を考慮して補間手
法を選択するのは困難であった。 【解決手段】 画像入力デバイスとしてスキャナ11a
などを有するとともに画像出力デバイスとしてカラープ
リンタ17bなどを有するコンピュータシステム10に
おいて、プリンタドライバ12cはステップST202
にて元画像データを入力し、ステップST204にて補
間画像データのサイズを入力することにより、ステップ
ST206にて補間倍率を求めつつ、当該補間倍率に応
じてステップST208のニアリスト法だけによる補間
処理を実行するか、ST210のハイブリッドバイキュ
ービック法の補間処理とニアリスト法の補間処理とを重
ねて実行するようにしたため、補間倍率に応じた最適な
補間結果を極めて容易に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドットマトリクス
状の画素からなる画像データを所定倍率で補間する画像
データ補間装置、画像データ補間方法、画像データ補間
プログラムを記録した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータなどで画像を扱う際には、
画像をドットマトリクス状の画素で表現し、各画素を階
調値で表している。例えば、コンピュータの画面で水平
方向に640ドット、垂直方向に480ドットの画素で
写真やコンピュータグラフィックスを表示することが多
い。
【0003】一方、カラープリンタの性能向上がめざま
しく、そのドット密度は720dpiというように極め
て高精度となっている。すると、640×480ドット
の画像をドット単位で対応させて印刷させようとすると
極めて小さくなってしまう。この場合、階調値も異なる
上、解像度の意味合い自体が異なるのであるから、ドッ
ト間を補間して印刷用のデータに変換しなければならな
い。従来、このような場合にドットを補間する手法とし
て、最近隣内挿法(ニアリストネイバ補間:以下、ニア
リスト法と呼ぶ)や、3次たたみ込み内挿法(キュービ
ックコンボリューション補間:以下、キュービック法と
呼ぶ)などの手法が知られている。また、特開平6−2
25140号公報にはドットを補間したときの縁部のス
ムージングを行うにあたり、予め縁部がスムーズとなる
ような拡大形態となるようにドットパターンを用意して
おく技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の補間技
術においては、次のような課題があった。ニアリスト法
やキュービック法などの各種の手法にはそれぞれに得失
があるが、利用者が補間倍率との関係を考慮してまでそ
れを選択するのは難しく、また、どちらか一方に固定し
たとすれば、不得手な画像に対して補間結果の品質が低
下するおそれがある。特開平6−225140号公報に
開示された発明においては、予めパターンを用意してお
くことから補間倍率が固定的にならざるを得ず、任意の
補間倍率に対応することができない。また、カラーの画
像を前提とするとパターンの数が膨大となって予め用意
しておくことも困難である。
【0005】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、任意の補間倍率に対して最適な補間結果を得る
ことが可能な画像データ補間装置、画像データ補間方
法、画像データ補間プログラムを記録した媒体の提供を
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明で提供される画像
データ補間装置は、画像をドットマトリクス状の画素で
表現した画像データを取得する画像データ取得手段と、
上記画像データにおける構成画素数を増やす補間処理を
行うにあたり複数の補間処理の中から選択して実行可能
な画素補間手段と、上記画像データについての上記補間
倍率を取得する補間倍率取得手段と、この補間倍率取得
手段によって取得された補間倍率に対応して最適な補間
結果を得ることが可能な補間処理を選択して上記画素補
間手段に実行させる補間処理選択手段とを具備する構成
としてある。
【0007】このように構成した本発明においては、画
像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データの
構成画素数を所定倍率で増やす補間処理を行うにあた
り、画素補間手段は複数の補間処理の中からいずれかを
選択して実行可能となっており、画像データ取得手段が
対象となる画像データを取得すると、補間倍率取得手段
は同画像データについての上記補間倍率を取得し、補間
処理選択手段はこの補間倍率取得手段によって取得され
た補間倍率に対応して最適な補間結果を得ることが可能
な補間処理を選択して上記画素補間手段に実行させる。
すなわち、自ら補間倍率を取得して最適な補間処理を選
択する。
【0008】従って、本発明によれば、補間倍率に応じ
て補間処理を切り替えることになるので、最適な補間結
果を極めて容易に得ることが可能な画像データ補間装置
を提供することができる。このように、補間倍率に応じ
て補間処理を選択する手法は必ずしも実体のある装置に
限られる必要はなく、その方法としても機能することは
容易に理解できる。このため、本発明で提供される画像
データ補間方法は、画像をドットマトリクス状の画素で
表現した画像データについて所定の補間倍率で構成画素
数を増やすにあたり、上記画像データを取得する工程
と、この取得された画像データについての上記補間倍率
を取得する工程と、取得された補間倍率に対応して最適
な補間結果を得ることが可能な補間処理を選択する工程
と、選択された補間処理で上記画像データにおける構成
画素数を増やす工程とを実行する構成としている。
【0009】すなわち、必ずしも実体のある装置に限ら
ず、その方法としても有効であることに相違はない。と
ころで、このような画像データ補間装置は単独で存在す
る場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用さ
れることもあるなど、発明の思想としてはこれに限ら
ず、各種の態様を含むものである。従って、ソフトウェ
アであったりハードウェアであったりするなど、適宜、
変更可能である。発明の思想の具現化例として画像デー
タ補間装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフ
トウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在
し、利用されるといわざるをえない。
【0010】その一例として、本発明で提供されるコン
ピュータにて補間処理を実行させる補間処理プログラム
を記録した媒体は、画像をドットマトリクス状の画素で
表現した画像データについて所定の補間倍率で構成画素
数を増やすにあたり、上記画像データを取得するステッ
プと、この取得された画像データについての上記補間倍
率を取得するステップと、取得された補間倍率に対応し
て最適な補間結果を得ることが可能な補間処理を選択す
るステップと、選択された補間処理で上記画像データに
おける構成画素数を増やすステップとをコンピュータに
実行させる構成としている。
【0011】むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体で
あってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後
開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考え
ることができる。また、一次複製品、二次複製品などの
複製段階については全く問う余地無く同等である。その
他、供給方法として通信回線を利用して行なう場合でも
本発明が利用されていることにはかわりない。さらに、
一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実
現されている場合においても発明の思想において全く異
なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて
必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとして
あってもよい。
【0012】また、請求項2にかかる発明では、請求項
1に記載の画像データ補間装置において、複数の補間処
理のうちの選択肢の一つとして、上記画素補間手段が上
記補間処理の選択肢として複数の補間処理を重ねて実行
する。さらに、請求項3にかかる発明では、請求項2に
記載の画像データ補間装置において、上記画素補間手段
は、先の補間処理では既存の構成画素の画像データに相
対的に高度な演算処理を施して補間画素の画像データを
生成するとともに、後の補間処理では既存の構成画素の
画像データに相対的に簡易な演算処理を施して補間画素
の画像データを生成する。
【0013】さらに、請求項4にかかる発明では、請求
項2に記載の画像データ補間装置において、上記補間処
理選択手段が補間倍率に応じて第一の補間処理の負担割
合と第二の補間処理の負担割合とを決定し、決定した負
担割合の倍率となるようにそれぞれの補間処理を実行さ
せる。さらに、請求項5にかかる発明では、請求項4に
記載の画像データ補間装置において、上記補間処理選択
手段が、上記補間倍率が所定倍率を超えるときにはある
倍率までは同画素補間手段にて第一の補間処理を実行さ
せ、不足分の倍率を第二の補間処理で実行させる。
【0014】さらに、請求項6にかかる発明では、請求
項4に記載の画像データ補間装置において、上記補間処
理選択手段が、補間倍率を整数倍率の第一の倍率と残り
の第二の倍率とに分離し、第一の補間処理では第一の倍
率で補間処理を実行させるとともに、第二の補間処理で
は第二の倍率で補間処理を実行させる。さらに、請求項
7にかかる発明では、請求項4に記載の画像データ補間
装置において、画素補間手段で上記画像データを基準と
して補間処理するにあたり、上記補間処理選択手段が、
印刷する際の解像度を検出し、検出した解像度に基づく
補間倍率に応じて第一の補間処理の負担割合と第二の補
間処理の負担割合とを決定する。
【0015】そして、請求項8にかかる発明では、請求
項7に記載の画像データ補間装置において、上記補間処
理選択手段が、上記第一の補間倍率として、検出した解
像度を基準とした所定の整数分の一の解像度よりも低く
なる整数倍を設定するとともに、続いて上記第二の補間
倍率として不足分を設定する。むろん、これらの発明
は、必ずしも実体のある装置に限られる必要はなく、そ
の方法としても有効であることに相違はない。また、ソ
フトウェアとなることも可能であり、その場合には、か
かるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然
に存在し、利用されるといわざるをえない。
【0016】本発明において、画像データは画像をドッ
トマトリクス状の画素で表現したものであり、各画素に
ついてデータで表したものであればよく、カラー画像で
あっても良いし、モノクロ画像であってもよい。また、
階調値は二階調のものであってもよいし、多階調のもの
であっても良い。画像データ取得手段は、かかる画像デ
ータを取得するものであり、上記画素補間手段が構成画
素を増やすための補間処理を行うにあたり、対象となる
画像データを保持するようなものであればよい。従っ
て、その取得手法は特に限定されるものではなく、各種
のものを採用可能である。例えば、インターフェイスを
介して外部機器から取得するものであってもよいし、撮
像手段を備えて画像を撮像するものであっても良い。ま
た、コンピュータグラフィックアプリケーションを実行
してマウスやキーボードから入力するものであってもよ
い。
【0017】画素補間手段は、各種の手法により複数の
補間処理を選択可能なものであればよく、これは実質的
に補間処理結果が異なる選択肢を備えるものであればよ
い。従って、全ての選択肢が独立した補間手法である必
要はなく、最初にある補間処理で画素を補間した後、重
ねて別の補間処理で画素を補間するものでもよい。これ
により独立した補間処理としては二種類であっても、そ
れを重ねて行う処理も含めて三種類の選択肢といえる。
【0018】一方、補間倍率に応じて結果としての補間
処理が異なればよく、その一例として、上記補間倍率が
一定倍率までのときには、上記画素補間手段にて一の補
間処理を実行せしめるとともに、上記補間倍率が同一定
倍率を超えるときには同一定倍率までは同画素補間手段
にて同一定倍率まで同一の補間処理を実行させつつ不足
分の倍率を他の補間処理で実行する構成とすることがで
きる。この場合、一定倍率以下では一の補間処理を実行
し、それを越える場合には重ねて他の補間処理を実行す
る。従って、補間結果は良好であるが補間倍率が大きい
ときには演算量が多くなるような補間処理を先に実行
し、演算量に伴う許容限度を超えるようなときには補間
結果は良好でないものの演算量が少ないような補間処理
を適用する場合に好都合である。
【0019】このようにすれば、補間倍率が大きくなっ
た場合に不足分を異なる補間処理で補うようにしたの
で、補う補間処理を演算量が少ないものとしておけば補
間倍率が大きくなっても演算処理量の急激な増加を免れ
ることができる。さらに、他の一例として、上記補間倍
率が一定倍率までのときには、上記画素補間手段にて一
の補間処理を実行せしめるとともに、上記補間倍率が同
一定倍率を超えるときには同画素補間手段にて所定倍率
まで他の補間処理を実行させ、不足分の倍率を上記一の
補間処理で実行することもできる。
【0020】この場合、基本的に一の補間処理を実行す
るものの、一定倍率を超えるときには予め他の補間処理
で補って補間処理しておく。従って、演算量が少ないも
のの補間倍率を大きくする場合には補間結果が良好でな
いような補間処理を一般には使用することとし、補間倍
率が大きくなる場合に限り、良好な補間結果が得られる
ものの演算量が多いのでできる限り実行したくないよう
な補間処理を先に実行しておく。これにより、妥当な補
間結果を得る場合に好都合である。
【0021】このようにすれば、常に行う補間処理では
高倍率の場合に補間結果が良好でないような場合に予め
高精度の補間処理を行っておくことにより、補間倍率が
大きくなった場合の補間結果の急激な低下を免れること
ができる。補間倍率の取得方法についても一律のもので
はなく、さまざまな手法を採用可能である。その一例と
して、上記画像データ取得手段が上記画像データを取得
する際に指定される倍率を取得したり、上記画像データ
取得手段が取得する上記画像データと補間する画像デー
タの大きさとの比に基づいて倍率を取得したりすること
ができる。
【0022】前者のものでは、画像データ取得手段が上
記画像データを取得するのにともなって補間倍率が指定
される状況において、当該補間倍率取得手段は指定され
る同倍率を取得する。すなわち、補間倍率そのものが指
定される場合にその倍率を使用する。これに対して、必
ずしも補間倍率として指定されないこともあり、後者の
ものでは、補間倍率が指定されるのではなく、補間する
画像データの大きさが取得される場合には補間元となる
画像データの大きさと補間後の画像データの大きさとの
比を算出して倍率を取得する。補間に必要な情報として
補間後の画像サイズなどが通知されるような場合には、
補間元の画像サイズとの比が分かれば補間倍率は算出可
能だからである。
【0023】このようにすれば、前者のものでは指定さ
れる補間倍率を取得するので処理が容易となり、後者の
ものでは、補間倍率が指定されなくても補間前後の画像
データの大きさに基づいて容易に補間倍率を得ることが
できる。以上のように、補間処理は任意の倍率で補間す
る必要が生じてくるが、補間処理で画素を増やす際に整
数倍の補間処理は既存の画素をそのまま活用しつつ間に
画素を増やすことになるので、処理量が低下する。従っ
て、複数の補間処理を行うにあたっては整数倍の補間処
理と残りの補間処理とに分けることによる意義が生じ
る。一方、整数倍の補間処理と残りの補間処理とに分け
るだけの補間倍率であれば、補間処理に見合うだけの画
質の向上が伴うとも言い切れない。これは、記録インク
などの記録剤のドットを付して印刷を行う場合に、ドッ
トを付すか否かの低階調表現で印刷を行う印刷装置の特
性によるものである。このため、特性向上に見合う補間
処理に加えて別の視点からの補間処理とを重ねて実行す
る意義が生じる。
【0024】このようにすれば、印刷装置の特性に対応
して補間結果の向上に見合う補間処理とそうでない補間
処理を区別して実行することにより最適な補間結果を印
刷させることが可能な画像データ補間装置を提供するこ
とができる。画素補間手段において、補間倍率を分離す
る具体的態様については補間処理の実行順序などとの対
応で各種の変更が可能となる。その一例として、上記印
刷装置の記録解像度における所定の整数分の一を基準と
する第一のしきい値の解像度よりも低くなるように上記
第一の倍率で補間処理し、続いて上記第二の倍率で補間
処理して上記印刷装置の記録解像度に一致させている。
【0025】ここでも、先に整数倍となる第一の倍率で
補間処理し、それに重ねて第二の倍率で補間処理する。
この際、第一の倍率で補間処理した解像度は印刷装置の
記録解像度における整数分の一の解像度よりも低く、第
二の倍率は残余の倍率ではあるもののこの整数分の一の
逆数以上の倍率となる。すると、最初の整数倍の処理で
既存の画素の間に画素を補間した上で、さらにその画素
間に一つ以上の画素を補間する。これは4倍以上の補間
処理となるが、この倍率であれば印刷装置の特性上、補
間処理による画質の向上は限度に近くなり、複数の補間
処理を実行してスループットのバランスを図ることがで
きるようになる。
【0026】スループットのバランスを図るにあたり、
上記第一の倍率で解像度を180dpi〜480dpi
の範囲に補間処理し、上記第二の倍率で解像度を上記印
刷装置の記録解像度に一致させることが可能である。経
験的には印刷装置の解像度が720dpiである場合
に、元画像データの解像度が240dpiであれば、最
小倍数の二倍で補間処理すると480dpiになるが、
これ以上の解像度を得るように高精度な補間処理を実行
してもさして画質の向上は図れない。一方、以降に演算
処理を要しない複写だけを実行することになる以上、最
初の高精度な補間処理である程度の解像度を得ておく必
要がある。この場合、許容範囲は180dpi程度が必
要である。となると、240dpi程度までは整数倍の
補間処理を実現可能としておきつつ、最低でも180d
pi程度の解像度を得ておこうとすれば、一段階目の解
像度は180dpi〜480dpiの範囲に補間処理し
ておくことが必要となる。
【0027】ところで、印刷する際の精度が高くなると
精度の高い演算手法で行われる補間倍率の負担倍率は増
加していき、精度の高い演算手法で補間される負担倍率
が上がることによって画質が向上する分、残りの負担倍
率を精度の低い演算手法で補間しても画質の逆転が起こ
りにくくなる。すなわち、印刷する際の精細度が高くな
ると、精度の高い演算手法から精度の低い演算手法へと
画像データを受け渡す際の精細度が画質に影響を与える
ことになるため、印刷する際の精細度が高まれば精度の
高い演算手法の負担割合を増加させることにしている。
【0028】このようにすれば、印刷する際の精度が高
くなると精度の高い演算手法で行われる補間倍率の負担
倍率が増加していくようにしたため、精度の高い演算手
法で補間される負担倍率が上がることによって画質が向
上する分、残りの負担倍率を精度の低い演算手法で補間
しても画質の逆転がしにくくなるようにすることができ
る。ここでいう画素補間手段は、精度の高い演算手法と
精度の低い演算手法とで補間処理を行うことができるも
のであればよいが、これは二つの演算手法に限られるも
のではない。また、精度の高い演算手法か精度の低い演
算手法は相対的なものであり、基準値がある必要もな
い。
【0029】ここでいう負担倍率とは、精度の高い演算
手法が行うことになる補間倍率と精度の低い演算手法が
行うことになる補間倍率との比であるとは限らない。従
って、精度の高い演算手法が行うことになる補間倍率自
体は徐々に減っていくこととなっても構わない。補間倍
率が徐々に減っていきながら負担倍率が増加するという
のは、このように負担倍率を変えるということをしなか
った場合の補間倍率とする場合の補間倍率の比が上がる
ようなものであっても良いことを意味する。
【0030】その一例として、精度の高い演算手法で一
定の解像度である切替解像度を超えるまで補間し、精度
の低い演算手法で残りの解像度となるまで補間するが、
印刷する際の精細度が高ければこの切替解像度を高くす
る。いま、印刷する際の精細度が低いとすると、この場
合に設定される切替解像度は低くなり、精度の高い演算
手法ではこの切替解像度を超えるところまでの補間倍率
の補間を行うことになる。しかしながら、印刷する際の
精細度が高くなれば切替解像度も高くなり、その場合に
は精度の高い演算手法で同切替解像度を超えるところま
で補間するのであるから補間倍率は増加することにな
る。この意味で負担倍率が増加すると言える。
【0031】このようにすれば、切替解像度を変化させ
るだけで負担倍率が実質的に変化し、調整が容易とな
る。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、補間倍率
に応じて補間処理を切り替えることになるので、最適な
補間結果を極めて容易に得ることが可能な画像データ補
間装置、画像データ補間方法、画像データ補間プログラ
ムを記録した媒体を提供することができる。また、請求
項2,10,18にかかる発明では、複数の補間処理を
重ねて実行することによって実質的に補間処理の選択肢
を増やして選択できるようになる。
【0033】さらに、請求項3,11,19にかかる発
明では、先に高度な演算処理を施すとともに後で演算処
理を施して補間画素の画像データを生成し、全体的に演
算処理量を低下させることができる。さらに、請求項
4,12,20にかかる発明では、補間倍率に応じて第
一の補間処理の負担割合と第二の補間処理の負担割合と
を決定することにより、最適な負担割合で補間処理を実
行できる。さらに、請求項5,13,21にかかる発明
では、補間倍率が所定倍率を超えるときにはある倍率ま
では第一の補間処理を実行させ、不足分の倍率を第二の
補間処理で実行することにより、効率的な補間処理を実
現できる。
【0034】さらに、請求項6,14,22にかかる発
明では、補間倍率を整数倍率の第一の倍率と残りの第二
の倍率とに分離し、演算処理量が多い補間処理について
は整数倍での補間処理を実行することにしたため、全体
の演算処理量を低減させることができる。さらに、請求
項7,15,23にかかる発明では、印刷する際の解像
度に基づく補間倍率から第一の補間処理の負担割合と第
二の補間処理の負担割合とを決定するため、処理が簡易
で効率の良い補間処理を実行できる。
【0035】そして、請求項8,16,24にかかる発
明では、第一の補間倍率として、検出した解像度を基準
とした所定の整数分の一の解像度よりも低くなる整数倍
を設定するとともに、続いて上記第二の補間倍率として
不足分を設定するようにしたため、いわゆる逆転現象を
起きにくくすることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の画像データ補間
装置の主要構成を示すブロック図である。ディジタル処
理を前提とすると、画像はドットマトリクス状の画素で
表現することになり、各画素を表すデータの集まりで画
像データが構成される。そして、画素単位で処理する系
においては、画像の拡大縮小は画素単位で実施すること
になる。本画像データ補間装置はこのような画素単位で
の拡大処理を実施するものであり、画像データ取得手段
C1は、このような画像データを取得し、画素補間手段
C2はこの画像データにおける構成画素数を増やす補間
処理を行う。ここで、画素補間手段C2は補間処理とし
て複数の補間処理を実行可能となっており、補間倍率取
得手段C3が上記画像データについての補間倍率を取得
すると、補間処理選択手段C4はその補間倍率に対応し
て最適な補間結果を得ることが可能な補間処理を選択
し、上記画素補間手段C2に実行させる。
【0037】次に、これらを実現する具体的構成を示
す。本実施形態においてはこのような画像データ補間装
置を実現するハードウェアの一例としてコンピュータシ
ステム10を採用している。図2は、同コンピュータシ
ステム10をブロック図により示している。本コンピュ
ータシステム10は、画像入力デバイスとして、スキャ
ナ11aとデジタルスチルカメラ11bとビデオカメラ
11cとを備えており、コンピュータ本体12に接続さ
れている。それぞれの入力デバイスは画像をドットマト
リクス状の画素で表現した画像データを生成してコンピ
ュータ本体12に出力可能となっており、ここで同画像
データはRGBの三原色においてそれぞれ256階調表
示することにより、約1670万色を表現可能となって
いる。
【0038】コンピュータ本体12には、外部補助記憶
装置としてのフロッピーディスクドライブ13aとハー
ドディスク13bとCD−ROMドライブ13cとが接
続されており、ハードディスク13bにはシステム関連
の主要プログラムが記録されており、フロッピーディス
クやCD−ROMなどから適宜必要なプログラムなどを
読み込み可能となっている。また、コンピュータ本体1
2を外部のネットワークなどに接続するための通信デバ
イスとしてモデム14aが接続されており、外部のネッ
トワークに同公衆通信回線を介して接続し、ソフトウェ
アやデータをダウンロードして導入可能となっている。
この例ではモデム14aにて電話回線を介して外部にア
クセスするようにしているが、LANアダプタを介して
ネットワークに対してアクセスする構成とすることも可
能である。この他、コンピュータ本体12の操作用にキ
ーボード15aやマウス15bも接続されている。
【0039】さらに、画像出力デバイスとして、ディス
プレイ17aとカラープリンタ17bとを備えている。
ディスプレイ17aについては水平方向に800画素と
垂直方向に600画素の表示エリアを備えており、各画
素毎に上述した1670万色の表示が可能となってい
る。むろん、この解像度は一例に過ぎず、640×48
0画素であったり、1024×768画素であるなど、
適宜、変更可能である。
【0040】また、カラープリンタ17bはインクジェ
ットプリンタであり、CMYKの四色の色インクを用い
て記録媒体たる印刷用紙上にドットを付して画像を印刷
可能となっている。画像密度は360×360DPIや
720×720DPIといった高密度印刷が可能となっ
ているが、階調表限については色インクを付すか否かと
いった2階調表現となっている。一方、このような画像
入力デバイスを使用して画像を入力しつつ、画像出力デ
バイスに表示あるいは出力するため、コンピュータ本体
12内では所定のプログラムが実行されることになる。
そのうち、基本プログラムとして稼働しているのはオペ
レーティングシステム(OS)12aであり、このオペ
レーティングシステム12aにはディスプレイ17aで
の表示を行わせるディスプレイドライバ(DSP DR
V)12bとカラープリンタ17bに印刷出力を行わせ
るプリンタドライバ(PRT DRV)12cが組み込
まれている。これらのドライバ12b,12cの類はデ
ィスプレイ17aやカラープリンタ17bの機種に依存
しており、それぞれの機種に応じてオペレーティングシ
ステム12aに対して追加変更可能である。また、機種
に依存して標準処理以上の付加機能を実現することもで
きるようになっている。すなわち、オペレーティングシ
ステム12aという標準システム上で共通化した処理体
系を維持しつつ、許容される範囲内での各種の追加的処
理を実現できる。
【0041】むろん、このようなプログラムを実行する
前提として、コンピュータ本体12内にはCPU12e
とRAM12fとROM12gとI/O12hなどが備
えられており、演算処理を実行するCPU12eがRA
M12fを一時的なワークエリアや設定記憶領域として
使用したりプログラム領域として使用しながら、ROM
12gに書き込まれた基本プログラムを適宜実行し、I
/O12hを介して接続されている外部機器及び内部機
器などを制御している。
【0042】ここで、基本プログラムとしてのオペレー
ティングシステム12a上でアプリケーション12dが
実行される。アプリケーション12dの処理内容は様々
であり、操作デバイスとしてのキーボード15aやマウ
ス15bの操作を監視し、操作された場合には各種の外
部機器を適切に制御して対応する演算処理などを実行
し、さらには、処理結果をディスプレイ17aに表示し
たり、カラープリンタ17bに出力したりすることにな
る。
【0043】かかるコンピュータシステム10では、画
像入力デバイスであるスキャナ11aなどで画像データ
を取得し、アプリケーション12dによる所定の画像処
理を実行した後、画像出力デバイスとしてのディスプレ
イ17aやカラープリンタ17bに表示出力することが
可能である。この場合、単に画素同士の対応に着目する
と、カラープリンタ17bにおける画素密度とスキャナ
11aの画素密度が一致する場合にはスキャンした元画
像の大きさと印刷される画像の大きさとが一致するが、
両者にずれがあれば画像の大きさが異なることになる。
スキャナ11aの場合はカラープリンタ17bの画素密
度と近似するものも多いが、高画質化のために画素密度
の向上が図られているカラープリンタ17bの画素密度
の方が一般的な画像入力デバイスにおける画素密度より
も高密度であることが多い。特に、ディスプレイ17a
の表示密度と比較すると各段に高密度であり、ディスプ
レイ17a上での表示を画素単位で一致させて印刷させ
るとなると極めて小さな画像になりかねない。
【0044】このため、オペレーティングシステム12
aで基準となる画素密度を決定しつつ実際のデバイスご
との画素密度の相違を解消するために解像度変換が実施
される。例えば、ディスプレイ17aの解像度が72D
PIであるとするときに、オペレーティングシステム1
2aで360DPIを基準とするならば、ディスプレイ
ドライバ12bが両者の間の解像度変換を実施する。ま
た、同様の状況でカラープリンタ17bの解像度が72
0DPIであればプリンタドライバ12cが解像度変換
を実施する。
【0045】解像度変換は画像データにおける構成画素
数を増やす処理にあたるので補間処理に該当し、これら
のディスプレイドライバ12bやプリンタドライバ12
cがその機能の一つとして補間処理を実施する。ここに
おいて、ディスプレイドライバ12bやプリンタドライ
バ12cは上述した画素補間手段C2はもとより、以下
に述べるように補間倍率取得手段C3や補間処理選択手
段C4を実行し、解像度変換にて画質が劣化しないよう
にしている。なお、かかるディスプレイドライバ12b
やプリンタドライバ12cは、ハードディスク13bに
記憶されており、起動時にコンピュータ本体12にて読
み込まれて稼働する。また、導入時にはCD−ROMで
あるとかフロッピーディスクなどの媒体に記録されてイ
ンストールされる。従って、これらの媒体は画像データ
補間プログラムを記録した媒体を構成する。
【0046】本実施形態においては、画像データ補間装
置をコンピュータシステム10として実現しているが、
必ずしもかかるコンピュータシステムを必要とするわけ
ではなく、同様の画像データに対して補間処理が必要な
システムであればよい。例えば、図3に示すようにデジ
タルスチルカメラ11b1内に補間処理する画像データ
補間装置を組み込み、補間処理した画像データを用いて
ディスプレイ17a1に表示させたりカラープリンタ1
7b1に印字させるようなシステムであっても良い。ま
た、図4に示すように、コンピュータシステムを介する
ことなく画像データを入力して印刷するカラープリンタ
17b2においては、スキャナ11a2やデジタルスチ
ルカメラ11b2あるいはモデム14a2等を介して入
力される画像データについて自動的に解像度変換を行っ
て印刷処理するように構成することも可能である。
【0047】この他、図5に示すようなカラーファクシ
ミリ装置18aや図6に示すようなカラーコピー装置1
8bといった画像データを扱う各種の装置においても当
然に適用可能である。図7および図8は、上述したプリ
ンタドライバ12cが実行する解像度変換に関連するソ
フトウェアフローを示している。ここで、前者は汎用的
なフローを示しており、後者は本実施形態の具体的なフ
ローを示している。
【0048】ステップST102は元画像データを入力
する。アプリケーション12dにてスキャナ11aから
画像を読み込み、所定の画像処理を行った後で印刷処理
すると、所定の解像度の印刷データがオペレーティング
システム12aを介してプリンタドライバ12cに引き
渡されるため、この引渡の段階が該当する。むろん、ス
キャナ11aにて画像を読み込むものであってもよい。
この処理はソフトウェアとしてみるときに画像データ取
得ステップということになるが、当該画像データ取得ス
テップを含めてコンピュータに実行させる各種のステッ
プは、オペレーティングシステム12a自体やハードウ
ェアを直接に含まないものとして理解することができ
る。これに対して、CPUなどのハードウェアと有機一
体的に結合したものと考えると画像データ取得手段C1
に該当する。
【0049】ステップST104は、読み込んだ画像デ
ータについての補間倍率を取得する処理である。この補
間倍率の取得処理の詳細は後述する。ステップST10
8では得られた補間倍率に対応して当該画像データに最
適な補間処理を選択し、ステップST110,ST11
2,ST114におけるいずれかの補間処理1〜Nを実
行させることになる。従って、ステップST104は補
間倍率取得ステップに相当するし、ステップST11
0,ST112,ST114に示す各補間処理1〜Nが
具体的に画像補間ステップに相当する。また、ステップ
ST108は補間倍率に基づいて補間処理を選択するの
で補間処理選択ステップに相当する。
【0050】むろん、これらがCPUなどのハードウェ
アと有機一体的に結合したものと考えると画像補間手段
C2や補間倍率取得手段C3や補間処理選択手段C4を
構成することになる。そして、補間処理が終了すればス
テップST120にて補間された画像データを出力す
る。プリンタドライバ12cの場合、解像度変換だけで
印刷データが得られるわけではなく、色変換であると
か、ハーフトーン処理が必要になる。従って、ここで画
像データを出力するというのは、次の段階へのデータの
受け渡しを意味することになる。
【0051】次に、以上のような汎用的なフローに対し
てより具体的な処理について説明する。ステップST2
02ではステップST102と同様にして元画像データ
を入力し、ステップST204では補間倍率を取得する
ために補間画像データサイズを入力する。この補間画像
データサイズを入力するのは、上述したステップST1
04に対応して補間倍率を取得するためであり、ここで
補間倍率取得手段について説明する。図9はプリンタド
ライバ12cがオペレーティングシステム12aから得
られる情報に基づいて補間倍率を取得する例を示してい
る。第一の例として、オペレーティングシステム12a
が直にプリンタドライバ12cに対して補間倍率を指定
する場合がある。この場合には、その補間倍率を使用す
る。第二の例として、オペレーティングシステム12a
が印刷される画像の大きさをピクセル単位などによって
指定する場合がある。この場合には、この大きさに基づ
いて補間倍率を演算で求める。例えば、元画像データの
縦横がWs×Hsピクセルであり、補間画像データの縦
横がWd×Hdピクセルだとすると、縦横比を変更しな
いことを前提として補間倍率はWd/Ws(あるいはH
d/Hs)となる。
【0052】第三の例として、オペレーティングシステ
ム12aが管理する解像度を指定する場合がある。この
場合には、プリンタドライバ12cはカラープリンタの
解像度を基準としてその比を算出し、補間倍率を求め
る。例えば、オペレーティングシステム12aが管理す
る解像度が360DPIであり、カラープリンタの解像
度が720DPIであれば補間倍率は2倍となる。本実
施形態においては、このうちの第二の例に基づいて補間
倍率を求めるものとし、上述したようにステップST2
04では補間画像データサイズを入力する。
【0053】以上のようにして、ステップST204に
て補間画像データサイズを入力したらステップST20
2にて入力された元画像データのサイズとの比に基づい
てステップST206では補間倍率が4倍を越えている
か否かを判断し、ステップST208かステップST2
10のいずれかにて適切な補間処理を実行する。ここ
で、本実施形態において実行する補間処理の各手法につ
いて説明する。コンピュータグラフィックスのような非
自然画に適するとともに演算処理量が極めて少ない補間
処理として、ニアリスト法の補間処理がある。ニアリス
ト法は図10に示すように、周囲の四つの格子点Pi
j,Pi+1j,Pij+1,Pi+1j+1と内挿し
たい点Puvとの距離を求め、もっとも近い格子点のデ
ータをそのまま移行させる。これを一般式で表すと、P
uv=Pijここで、i=[u+0.5]、j=[v+
0.5]である。なお、[]はガウス記号で整数部分を
取ることを示している。
【0054】図11は、ニアリスト法で画素数を縦横3
倍ずつに補間する状況を示している。補間される画素は
最初の四隅の画素のうちもっとも近い画素のデータをそ
のまま移行させることになる。従って、図12に示すよ
うに白い画素を背景として黒い画素が斜めに配置される
元画像は、図13に示すように黒の画素が縦横に3倍に
拡大されつつ斜め方向に配置される関係が保持される。
ニアリスト法においては、画像のエッジがそのまま保持
される特徴を有する。それ故に拡大すればジャギーが目
立つもののエッジはエッジとして保持される。ただし、
補間されるデータは格子点のデータそのものであるの
で、演算処理の面では負担が少ない。これに対して他の
補間処理では補間される画素を周りの画素のデータを利
用してなだらかに変化するようにする。従って、ジャギ
ーが目立たなくなる反面、本来の元画像の情報は削られ
ていってしまい、エッジがなくなることになってコンピ
ュータグラフィックスなどの非自然画には適さなくな
る。
【0055】一方、写真のような自然画に適する一方で
演算処理量が大きい補間処理として、キュービック法の
補間処理がある。キュービック法は図14に示すよう
に、内挿したい点Puvを取り囲む四つの格子点のみな
らず、その一周り外周の格子点を含む計16の格子点の
データを利用する。内挿点Puvを取り囲む計16の格
子点がそれぞれに値を備えている場合に、内挿点Puv
はそれらの影響を受けて決定される。例えば、一次式で
補間しようとすれば、内挿点を挟む二つの格子点からの
距離に反比例させて重みづけ加算すればよい。X軸方向
に注目すると、内挿点Puvから上記16の格子点との
距離は、図面上、左外側の格子点までの距離をx1、左
内側の格子点までの距離をx2、右内側の格子点までの
距離x3、右外側の格子点までの距離x4と表しつつ、
このような距離に対応した影響度合いを関数f(x)で
表すことにする。また、Y軸方向に注目すると、内挿点
Puvから上記16の格子点との距離は、上方外側の格
子点までの距離をy1、上方内側の格子点までの距離を
y2、下方内側の格子点までの距離y3、下方外側の格
子点までの距離y4と表しつつ、同様に影響度合いは関
数f(y)で表せる。
【0056】16の格子点は以上のような距離に応じた
影響度合いで内挿点Puvに寄与するので、全ての格子
点にデータに対してX軸方向とY軸方向のそれぞれの影
響度合いを累積させる一般式は次式のようになる。
【0057】
【数1】 また、ここで距離に応じた影響度合いを3次たたみ込み
関数で表すとすると、 f(t) = {sin(πt)}/πt となる。なお、上述した各距離x1〜x4,y1〜y4
は格子点Puvの座標値(u,v)について絶対値を利
用して次のように算出することになる。 x1 = 1+(u-|u|) y1 = 1+(v-|v|) x2 = (u-|u|) y2 = (v-|v|) x3 = 1-(u-|u|) y3 = 1-(v-|v|) x4 = 2-(u-|u|) y4 = 2-(v-|v|) 以上の前提のもとでPについて展開すると、
【0058】
【数2】 となる。なお、3次たたみ込み関数と呼ばれるように距
離に応じた影響度合いf(t)は次のような三次式で近
似される。
【0059】
【数3】 このキュービック法では一方の格子点から他方の格子点
へと近づくにつれて徐々に変化していき、その変化具合
がいわゆる3次関数的になるという特徴を有している。
【0060】図15と図16はキュービック法にて補間
される際の具体例を示している。理解を容易にするた
め、垂直方向についてのデータの変化はなく、水平方向
についてエッジが生じているモデルについて説明する。
また、補間する画素を3点とする。まず、図16の具体
的数値について説明する。補間前の画素の階調値を左列
に「Original」として示しており、階調値「6
4」の画素(P0、P1、P2、P3)が4点並び、階
調値「128」の画素(P4)を1点挟み、階調値「1
92」の画素(P5、P6、P7、P8、P9)が5点
並んでいる。この場合、エッジは階調値「128」の画
素の部分である。
【0061】ここで各画素間に3点の画素(Pn1、P
n2、Pn3)を内挿することになると、内挿される画
素間の距離は「0.25」となり、上述したx1〜x4
は内挿点毎に表の中程の列の数値となる。x1〜x4に
対応してf(x1)〜f(x4)も一義的に計算される
ことになり、例えば、x1,x2,x3,x4が、それ
ぞれ「1.25」、「0.25」、「0.75」、
「1.75」となる場合、それに対するf(t)につい
ては、概略「−0.14」、「0.89」、「0.3
0」、「−0.05」となる。また、x1,x2,x
3,x4が、それぞれ「1.50」、「0.50」、
「0.50」、「1.50」となる場合、それに対する
f(t)については、「−0.125」、「0.62
5」、「0.625」、「−0.125」となる。ま
た、x1,x2,x3,x4が、それぞれ「1.7
5」、「0.75」、「0.25」、「1.25」とな
る場合、それに対するf(t)については、概略「−
0.05」、「0.30」、「0.89」、「−0.1
4」となる。以上の結果を用いて内挿点の階調値を演算
した結果を表の右列に示しているとともに、図15にお
いてグラフで示している。なお、このグラフの意味する
ところについて後に詳述する。
【0062】垂直方向についてのデータの変化がないも
のとみなすと、演算は簡略化され、水平方向に並ぶ四つ
の格子点のデータ(P1,P2,P3,P4 )だけを参照しつつ、
内挿点から各格子点までの距離に応じた影響度合いf
(t)を利用して次のように算出できる。 P=P1・f(x1)+P21f(x2)+P3・f(x3)+P4・f(x4) 従って、内挿点P21について算出する場合には、 P21=64*f(1.25)+64*f(0.25)+64*f(0.75)+128*f(1.75) =64*(-0.14063)+64*(0.890625)+64*(0.296875)+128*(-0.04688) =61 となる。
【0063】キュービック法によれば3次関数的に表せ
る以上、そのカーブの形状を調整することによって補間
結果の品質を左右することができる。その調整の一例と
して、 0<t<0.5 f(t) = -(8/7)t**3-(4/7)t**2+1 0.5<t<1 f(t) = (1-t)(10/7) 1<t<1.5 f(t) = (8/7)(t-1)**3+(4/7)(t-1)**2-(t-1) 1.5<t<2 f(t) = (3/7)(t-2) としたものをハイブリッドバイキュービック法と呼ぶこ
とにする。
【0064】図17はハイブリッドバイキュービック法
にて補間される際の具体例を示しており、キュービック
法の場合と同じ仮定のモデルについて補間した結果を示
している。また、図15にもハイブリッドバイキュービ
ック法による補間処理結果を示しており、この例では3
次関数的なカーブがわずかに急峻となり、画像全体のイ
メージがシャープとなる。上述したニアリスト法やキュ
ービック法やハイブリッドバイキュービック法の特性の
理解のために他の補間手法である共1次内挿法(バイリ
ニア補間:以下、バイリニア法と呼ぶ)について説明す
る。
【0065】バイリニア法は、図18に示すように、一
方の格子点から他方の格子点へと近づくにつれて徐々に
変化していく点でキュービック法に近いが、その変化が
両側の格子点のデータだけに依存する一次関数的である
点で異なる。すなわち、内挿したい点Puvを取り囲む
四つの格子点Pij,Pi+1j,Pij+1,Pi+
1j+1で区画される領域を当該内挿点Puvで四つの
区画に分割し、その面積比で対角位置のデータに重み付
けする。これを式で表すと、 P={(i+1)−u}{(j+1)−v}Pij+
{(i+1)−u}{v−j}Pij+1+{u−i
}{(j+1)−v}Pi+1j+{u−i
}{v−j}Pi+1j+1 となる。なお、i=[u]、j=[v]である。
【0066】二つのキュービック法とバイリニア法は一
方の格子点から他方の格子点へと近づくにつれて徐々に
変化していく点で共通するが、その変化状況が3次関数
的であるか1次関数的であるかが異なり、画像としてみ
たときの差異は大きい。図19はニアリスト法とキュー
ビック法とハイブリッドバイキュービック法とバイリニ
ア法における補間結果の相違を理解しやすくするために
二次元的に表した図である。同図において、横軸に位置
を示し、縦軸に補間関数を示している。むろん、この補
間関数は上述した距離に応じた影響度合いに該当する。
t=0、t=1、t=2の位置に格子点が存在し、内挿
点はt=0〜1の位置となる。
【0067】バイリニア法の場合、隣接する二点間(t
=0〜1)で直線的に変化するだけであるので境界をス
ムージングすることになり、画面の印象はぼやけてしま
う。すなわち、角部のスムージングと異なり、境界がス
ムージングされると、コンピュータグラフィックスで
は、本来あるべき輪郭がなくなってしまうし、写真にお
いてはピントが甘くなってしまう。一方、キュービック
においては、隣接する二点間(t=0〜1)においては
山形の凸を描いて徐々に近接するのみならず、さらに同
二点間の外側(t=1〜2)において下方に押し下げる
効果をもつ。すなわち、あるエッジ部分は段差が生じな
い程度に大きな高低差を有するように変化され、写真に
おいてはシャープさを増しつつ段差が生じないという好
適な影響を及ぼす。また、ハイブリッドバイキュービッ
クではよりシャープさを増す影響を及ぼす。なお、キュ
ービック法は演算処理量が大きく、補間倍率が大きくな
って補間すべき画素数が大きくなれば多大な演算処理量
を要することになる。
【0068】画質の面を重視すれば、キュービック法の
ような三次関数を選びそうであるが、コンピュータの処
理では速度と画質のバランスも大きい。すなわち、画質
の向上程度に応じて処理速度の低下具合の許容度が大き
くなるが、画質の向上が微量あるいは多少画質が向上落
ちるとしても処理速度が高速である方を好むという場合
もある。一方、以上のような補間関数の比較とともに具
体的な数値を示す図15、図16、図17を参照すると
より理解しやすい。図15の例を参照し、もともとのエ
ッジ部分である階調値「64」の画素(P3)と、階調
値「128」の画素(P4)と、階調値「192」の画
素(P5)という三点に注目してみると、単純に直線的
に連結する手法はバイリニア法に相当し、これに対して
キュービック法では具体的なS字カーブが形成されてい
るし、ハイブリッドバイキュービック法ではそのS字カ
ーブがより急峻となっている。むろん、S字カーブの方
向は画素の階調値変化を急峻とする方向であり、だから
こそエッジが強調されている。また、このエッジ画素に
隣接する領域(P2〜P3、P5〜P6)ではいわゆる
アンダーシュートとオーバーシュートが生じており、低
い側に生じるアンダーシュートと高い側に生じるオーバ
ーシュートにより、エッジ画素を挟む両側の高低差が大
きくなる。従って、これらの二つの要因によってエッジ
が強調されることが理解できる。
【0069】画像がシャープに見えるか否かはこのS字
カーブにおける中央部分の傾斜角度が影響を与えること
も容易に理解できる。また、エッジの両側のアンダーシ
ュートとオーバーシュートによって生じる高低差も同様
に影響を与えるものといえる。図8に示す本実施形態の
フローは、速度面を重視したものである。すなわち、基
本的にはニアリスト法での補間処理を実行し、必要に応
じてハイブリッドバイキュービック法の補間処理を実行
する。より具体的には、ステップST206にて補間倍
率が4倍を越えているか否かを判断し、4倍を越えてい
ないならばステップST208にて補間倍率βがWd/
Wsであるとしてニアリスト法による補間処理を実行す
る。
【0070】しかしながら、補間倍率が4倍を越えてい
るような場合にニアリスト法だけで補間処理するとジャ
ギーが目立ってしまい、画質の低下を免れない。このた
め、ステップST206にて補間倍率が4倍を越えてい
ると判断された場合には、先ず、ハイブリッドバイキュ
ービック法にて、所定の整数倍に拡大し、重ねて不足分
の補間をニアリスト法で行う。ここでハイブリッドバイ
キュービック法で拡大を行なうものとしているが、整数
倍の補間処理となるので演算処理量を比較的少なくする
ことができる。
【0071】本来、ハイブリッドバイキュービック法に
してもキュービック法にしてもかかる補間処理自体は任
意の倍率で実行可能である。しかしながら、整数倍の補
間処理を受け付けるようにすると、補間すべき画素が減
り、処理の高速化を図ることができる。図20は水平方
向と垂直方向に2倍に補間する処理例を示している。予
め、補間後の画像データについての変数領域を確保する
と、整数倍の補間処理であれば元画像の画像データは整
数倍した座標値に対応する画素の画像データとなる。図
に示す例で言えば、旧座標値(0,0)は新座標値
(0,0)に対応し、旧座標値(1,0)は新座標値
(2,0)に対応し、旧座標値(0,1)は新座標値
(0,2)に対応し、旧座標値(1,1)は新座標値
(2,2)に対応するということである。従って、残り
の座標値についてのみ上述した補間処理に対応して画像
データを生成していく。この場合、画像データの幅方向
を主走査方向とし、長さ方向を副走査方向として順に走
査していくことも可能であるし、画像データがある四つ
の格子点に囲まれた各ブロック毎に内部の座標値の補間
処理をしていって埋めていくことも可能である。
【0072】このようにして演算処理量をさほど大きく
することなく、ハイブリッドバイキュービック法で整数
倍の補間処理してから、残りの補間倍率β=Wd/(α
・Ws)をニアリスト法で補間する。いま、VGAサイ
ズ(640×480)の画像を2Lプリントサイズに印
刷する例について各補間処理の負担を説明する。元画像
データのサイズについては、 Ws=640,Hs=480(ピクセル) となり、補間画像データのサイズである2Lプリントサ
イズは、16cm×12cmであるから6.299in
ch×4.724inchである。最終解像度が720
DPIとすると、ピクセル単位で示す補間画像データの
サイズは、Ws=4535,Hs=3401(ピクセ
ル)となる。すると、全体倍率Wd/Wsは4536/
640=7.0875である。
【0073】ステップST206で分岐判断するのは、
ジャギーが生じないようにニアリスト法による補間倍率
を4倍以下にさせようとする意図がある。そして、全体
倍率が4倍を越える場合にニアリスト法ハイブリッドバ
イキュービック法による補間処理を実行する。整数倍の
ハイブリッドバイキュービック法を実行するために、最
低でも2倍の補間を行わせる必要がある。全体倍率Wd
/Wsが「4倍」を越え、前段階での補間で不足する倍
率が4倍を越えないようにするためには、少なくとも全
体倍率(Wd/Ws)の1/4の倍率以上を前段階での
補間で実行しておかなければならない。従って、 α=(Wd/Ws)×1/4 =Wd/4Ws ということになる。ニアリスト法による補間に若干の余
裕を加えるとすれば、 α=Wd/5Ws とすることができる。ただ、これではハイブリッドバイ
キュービック法を整数倍で実行したときに1倍にしかな
らない場合があるため、最低でも2倍となるようにする
必要がある。このため、 α=Wd/5Ws+1 として求めることにする。むろん、端数は後でカットす
る。すると、ハイブリッドバイキュービック法による補
間倍率αは、Wd/5Ws+1=4536/(5*64
0)+1=2.4175となるので、その整数分として
α=2となる。すると、ニアリスト法の補間倍率βは、 β=Wd/αWs=4536/(2*640)=3.5
4375 となる。
【0074】そして、いずれかの補間処理により新たな
座標値について全て補間処理したときにステップST2
14にて補間画像データを次段の処理へ引き渡す。ただ
し、補間倍率によっては補間画像データのデータ量が極
めて多大になることもあるし、そもそもプリンタドライ
バ12cが利用可能なメモリ領域がさほど多くない場合
もある。このような場合には一定のデータ量ごとに分け
て出力するようにしても構わない。
【0075】このように図8に示すフローは速度面を重
視したものであるが、画質面を重視する処理も可能であ
り、その一例を図21に示している。図21に示すフロ
ーと図20に示すフローとの違いはステップST308
で実行する補間処理がニアリスト法であるかハイブリッ
ドバイキュービック法であるかという点である。このよ
うに常にハイブリッドバイキュービック法を実行するの
は上述したような自然画における補間結果を向上させる
という意味で画質重視の処理と言える。ただし、演算処
理の負担量が大きいので、補間倍率が大きくなったとき
でも全てまかなおうとすれば大変な処理量となってしま
う。このため、4倍まではハイブリッドバイキュービッ
ク法で補間処理を実行するが、それを越える補間処理は
ニアリスト法によって処理量の急増を防止している。
【0076】また、以上の例では、補間倍率が一定以上
となったときに複数の補間処理を実行するようにしてい
るが、必ずしも補間処理を重ねて実行する必要はなく、
特定の補間倍率毎に異なる補間処理を用意しておいても
よい。上述したようにキュービック法においてはカーブ
の調整が可能であるから、補間倍率に応じてかかる調整
パラメータを複数用意しておき、補間処理としてはキュ
ービック法であるもののパラメータが異なることによっ
て補間結果が変化するようにしておくことも可能であ
る。
【0077】このように、画像入力デバイスとしてスキ
ャナ11aなどを有するとともに画像出力デバイスとし
てカラープリンタ17bなどを有するコンピュータシス
テム10において、プリンタドライバ12cはステップ
ST202にて元画像データを入力し、ステップST2
04にて補間画像データのサイズを入力することによ
り、ステップST206にて補間倍率を求めつつ、当該
補間倍率に応じてステップST208のニアリスト法だ
けによる補間処理を実行するか、ST210のハイブリ
ッドバイキュービック法の補間処理とニアリスト法の補
間処理とを重ねて実行するようにしたため、補間倍率に
応じた最適な補間結果を極めて容易に得ることができ
る。
【0078】次に、複数の補間処理を重ねて実行する場
合にそれぞれ最適な補間倍率で補間処理を実行する実施
形態について説明する。図22は、このような画像デー
タ補間装置を表すブロック図である。本画像データ補間
装置では、画像データ取得手段D1が画像データを取得
し、補間倍率取得手段D2が上記解像度の差異に基づく
補間倍率を取得する。画素補間手段D3は取得された画
像データの構成画素数を取得された補間倍率に応じて増
やす補間処理を行うが、この際に同補間倍率を整数倍率
の第一の倍率と残りの第二の倍率とに分離し、相互に異
なる補間処理で第一の倍率の補間と第二の倍率の補間と
を重ねて実行する。ここでは、特にカラー画像の印刷結
果を改善させることにする。
【0079】上述したカラープリンタ17bには、プリ
ンタドライバ12cを介してアプリケーション12dの
処理結果が印刷データとして出力され、同カラープリン
タ17bは色インクを用いて印刷用紙上にドットを付す
ことにより、対応する画像を印刷する。図23〜図25
にはこのようなカラープリンタの一例としてカラーイン
クジェットプリンタ21の概略構成を示している。本カ
ラーインクジェットプリンタ21は、三つの印字ヘッド
ユニットからなる印字ヘッド21aと、この印字ヘッド
21aを制御する印字ヘッドコントローラ21bと、当
該印字ヘッド21aを桁方向に移動させる印字ヘッド桁
移動モータ21cと、印字用紙を行方向に送る紙送りモ
ータ21dと、これらの印字ヘッドコントローラ21b
と印字ヘッド桁移動モータ21cと紙送りモータ21d
における外部機器とのインターフェイスにあたるプリン
タコントローラ21eとからなるドット印刷機構を備
え、印刷データに応じて印刷用紙である記録媒体上で印
字ヘッド21aを走査しながら画像印刷可能となってい
る。
【0080】また、図24は印字ヘッド21aのより具
体的な構成を示しており、図25はインク吐出時の動作
を示している。印字ヘッド21aには色インクタンク2
1a1からノズル21a2へと至る微細な管路21a3
が形成されており、同管路21a3の終端部分にはイン
ク室21a4が形成されている。このインク室21a4
の壁面は可撓性を有する素材で形成され、この壁面に電
歪素子であるピエゾ素子21a5が備えられている。こ
のピエゾ素子21a5は電圧を印加することによって結
晶構造が歪み、高速な電気−機械エネルギー変換を行う
ものであるが、かかる結晶構造の歪み動作によって上記
インク室21a4の壁面を押し、当該インク室21a4
の容積を減少させる。すると、このインク室21a4に
連通するノズル21a2からは所定量の色インク粒が勢
いよく吐出することになる。このポンプ構造をマイクロ
ポンプ機構と呼ぶことにする。
【0081】なお、一つの印字ヘッドユニットには独立
した二列のノズル21a2が形成されており、各列のノ
ズル21a2には独立して色インクが供給されるように
なっている。従って、三つの印字ヘッドユニットでそれ
ぞれ二列のノズルを備えることになり、最大限に利用し
て六色の色インクを使用することも可能である。図23
に示す例では、左列の印字ヘッドユニットにおける二列
を黒インクに利用し、中程の印字ヘッドユニットにおけ
る一列だけを使用してシアン色インクに利用し、右列の
印字ヘッドユニットにおける左右の二列をそれぞれマゼ
ンタ色インクとイエロー色インクに利用している。
【0082】本実施形態においては、上述したようなハ
ードウェアシステムを前提とし、コンピュータシステム
10の画像入力デバイスで取得した画像データに基づい
て印刷を実行する。その際、元の画像データの解像度と
カラープリンタ17bの解像度とに差がある場合には補
間処理を実行することになる。ここで、アプリケーショ
ン12dが印刷処理を実行した際にカラープリンタ17
bに対して印刷データが出力される際の解像度と階調度
の変化について説明する。図28は画像データの流れを
示している。
【0083】ドットマトリクス状の画素として表した元
画像データの解像度は180dpi以下であって256
階調であるとすると、最初にステップST402の画素
補間処理を実行してカラープリンタ17aの解像度であ
る720dpiに解像度を一致させる。すると、補間さ
れた画像データは720dpiで256階調となり、こ
の後、カラープリンタ17bの色インクに合わせてステ
ップST404の色変換処理が行なうと256階調のC
MYK画像データとなり、最後にステップST406の
ハーフトーン処理を行なってカラープリンタ17bにお
ける表現階調度である2階調とする。
【0084】この例で言えばステップST402におけ
る画素補間処理が本発明の画像データ補間装置を構成す
ることになるが、当該ステップを含めた一連の画像デー
タ処理はプリンタドライバ12cが実施している。従っ
て、プリンタドライバ12cが上述した画像データ取得
手段D1や補間倍率取得手段D2や画素補間手段D3を
構成していると言える。このプリンタドライバ12c
も、ハードディスク13bに記憶されており、起動時に
コンピュータ本体12にて読み込まれて稼働する。そし
て、導入時にはCD−ROMであるとかフロッピーディ
スクなどの媒体に記録されてインストールされている。
従って、これらの媒体は画像データ補間プログラムを記
録した媒体を構成する。
【0085】このように、本実施形態においては、画像
データ補間装置をコンピュータシステム10として実現
してカラープリンタ17bに印刷データを出力する過程
で実現しているが、対象となる印刷装置は上述したイン
クジェット方式のカラープリンタ21に限定されるもの
ではない。同カラープリンタ21はマイクロポンプ機構
を採用するインクジェット方式のものであるがマイクロ
ポンプ機構以外のものを採用することも可能である。
【0086】例えば、図26に示すようにノズル21a
6近傍の管路21a7の壁面にヒータ21a8を設けて
おき、このヒータ21a8に加熱して気泡を発生させ、
その圧力で色インクを吐出するようなバブルジェット方
式のポンプ機構も実用化されている。また、他の機構と
して図27にはいわゆる電子写真方式のカラープリンタ
22の主要部概略構成を示している。感光体としての回
転ドラム22aの周縁には回転方向に対応して帯電装置
22bと露光装置22cと現像装置22dと転写装置2
2eとが配置され、帯電装置22bにて回転ドラム22
aの周面を均一に帯電させた後、露光装置22cによっ
て画像部分の帯電を除去し、現像装置22dで帯電して
いない部分にトナーを付着させ、転写装置22eによっ
て同トナーを記録媒体としての紙上に転写させる。その
後、ヒータ22fとローラ22gとの間を通過させて同
トナーを溶融して紙に定着させている。そして、これら
が一組となって一色のトナーによる印刷を行わせること
になるので、合計四色分が個別に備えられている。
【0087】すなわち、その印刷手法の具体的な構成は
特に限定されるものではない。また、このような個別的
な印刷手法の適用範囲のみならずその適用態様について
も各種の変更が可能である。次に、本画像データ補間装
置を実現する場合の具体的な処理について説明する。図
29は、上記画素補間処理のより詳細な内容を示してい
る。ステップST502では元画像データを入力する。
例えば、アプリケーション12dにてスキャナ11aか
ら画像を読み込み、所定の画像処理を行った後で印刷処
理すると、所定の解像度の印刷データがオペレーティン
グシステム12aを介してプリンタドライバ12cに引
き渡されるため、この引渡の段階が該当する。むろん、
スキャナ11aにて画像を読み込むものであってもよ
く、いずれにしても当該処理がソフトウェアとしてみる
ときに画像データ取得ステップということになるし、C
PUなどのハードウェアと有機一体的に結合したものと
考えると画像データ取得手段D1に該当する。
【0088】ステップST504は、読み込んだ画像デ
ータについての補間倍率を取得する処理であり、この例
では補間倍率を取得するために補間画像データサイズを
入力する。補間倍率の具体的な取得手法については上述
したような種々の手法があるが、、図9に示す第二の例
に基づいて補間倍率を求めるものとし、ステップST5
04では補間画像データサイズを入力する。むろん、こ
のステップST504の処理が補間倍率取得ステップに
該当するし、ハードウェアと有機一体的に結合したもの
が補間倍率取得手段D2を構成する。
【0089】このステップST504にて補間画像デー
タサイズを入力したらステップST506では元画像デ
ータの解像度が180dpi未満であるか否かを判断
し、ステップST508かステップST510のいずれ
かにて適切な補間処理を実行する。180dpiをしき
い値の基準とするのは上述したカラープリンタ17bの
印刷特性に起因するものであり、次のような理由によ
る。上述したようにカラープリンタ17bの解像度は7
20dpiであり、極めて高解像度であるし、さらに1
440dpiといったものも開発されている。しかしな
がら、補間画像を高解像度のプリンタで出力する場合、
プリンタの解像度が高まればそれと比例して画質が向上
するとは必ずしも言い切れない。
【0090】元画像データの解像度がさほど高くない場
合、解像度を一致させることなくドット単位で対応させ
て印刷させると画像は小さくなってしまう。従って、通
常は解像度を一致させて印刷する。元の解像度が低けれ
ば本来の画像データには含まれていなかった画素を補間
して増やすことになるため、何らかの補間処理が必要に
なる。この補間処理は上述した各種のものを採用可能で
あるが、それぞれに特徴がある。これを端的に表現する
ならば、最も近い画素の画像データをそのまま複写する
ものと、何らかの演算処理を行なうことによって補間画
素を生成していくものとに分類できる。直感的にも後者
の方が処理量が増え、画質の向上が図れると言えるが、
限度がある。
【0091】経験的に言えば、720dpiの解像度の
カラープリンタ17bにおいては360dpiよりも低
い解像度の画像データを720dpiの解像度に一致さ
せる場合にはもはや補間処理の手法はさほど影響を与え
ない。これは人間の視認力とカラープリンタ17bにお
ける印刷手法との関係から導き出される限界といえる。
ただし、360dpi以下の解像度で言えば、画質の変
化は視認可能である。例えば、180dpiの解像度の
画像データを前者の手法で補間処理した結果と後者の手
法で補間処理した結果とでは後者のものの方が高画質で
あると判断できるのである。従って、360dpi以下
での補間処理と、これを超える解像度での補間処理につ
いてそれぞれ特徴を異にする補間処理を選択する意義は
大きい。
【0092】それでは、360dpi以下で実行する補
間処理について演算処理を要する補間処理を実行すると
して、360dpiまで補間処理することが最善である
かというとそうとは言えない。かかる補間処理は増加す
る画素ごとに多くの演算処理を要するため、任意の倍率
で補間処理しようとすると最悪の場合には補間後の画像
データの全ての画素を演算により算出しなければならな
くなり、演算時間が多大となる。
【0093】図20で示したように、補間処理自体は任
意の倍率で実行可能であるにしても、整数倍の補間処理
だけを受け付けるようにすると、演算すべき画素が減
り、処理の高速化を図ることができる。むろん、画像デ
ータの幅方向を主走査方向とし、長さ方向を副走査方向
として順に走査していくことも可能であるし、画像デー
タがある四つの格子点に囲まれた各ブロック毎に内部の
座標値の補間処理をしていって埋めていくことも可能で
ある。
【0094】従って、360dpi以下では演算処理を
実行する補間処理で整数倍の補間を実行し、残りの不足
分についてできる限り処理量が少ない補間処理で補間す
るのが最善と言えることになる。なお、かかるしきい値
については最終の印刷解像度であるとか表現可能な階調
度の影響を受け、一概には確定できない面もある。本実
施形態においては、ステップST506にて元画像デー
タの解像度が180dpi未満であると判断するとステ
ップST508の補間処理を実行するが、その補間処理
は、まず、180〜360dpiとするための整数倍の
補間倍率を第一の倍率として導出し、当該第一の倍率を
ハイブリッドバイキュービック法の補間処理で補間す
る。そして、整数倍した後の不足分を第二の倍率として
ニアリスト法の補間処理で補間する。
【0095】それぞれの補間処理の特徴を考慮しつつ図
29に示す本実施形態のフローにあてはめてみると、最
初に演算処理量は要するものの補間する画素数が比較的
少なく済むような整数倍の補間処理を実行し、次いで補
間する画素数が多くなるものの殆ど演算処理を要しない
補間処理を実行することになり、最善の手法と言える。
元画像データが150dpiであるとすれば、360d
pi以下で整数倍の補間倍率となるのは「2」倍であ
り、ハイブリッドバイキュービック法による補間処理で
解像度は300dpiとなる。従って、不足分の倍率は
(720/300=)「2.4」倍となり、これを第二
の倍率としてニアリスト法で補間処理する。むろん、こ
のようにして第一の倍率を決定して対応する補間処理を
実行するとともに、不足分の第二の倍率を決定して対応
する補間処理を実行することになるステップST508
の処理が画像補間ステップということになるし、CPU
などのハードウェアと有機一体的に結合したものと考え
ると画像補間手段D3を構成することになる。
【0096】図29に示す例では、印刷装置としてのカ
ラープリンタ17bが720dpiであることを前提と
して第一の倍率を決定している。すなわち、最初に18
0〜360dpiの範囲となるように整数倍の補間処理
を行っている。しかしながら、印刷装置の解像度が60
0dpiというように低くなった場合には、同範囲の上
限を解像度の整数分の一以下となるようにする。従っ
て、この例であれば上限を300dpiとする。
【0097】図30に示す例では、ステップST608
にて第一の倍率を決定する際に、この範囲が180dp
i〜300dpiとなる。例えば、元画像データが72
dpiで入力されたとすると、300dpi以下で整数
倍の補間倍率となるのは「4」倍であり、ハイブリッド
バイキュービック法による補間処理で288dpiまで
補間される。そして、残りの約(600/288=)
「2.1」倍を第二の倍率としてニアリスト法で補間処
理することになる。
【0098】なお、ステップST506やステップST
606にて元画像データの解像度が180dpiを越え
ていると判断されたときには、上述したように印刷装置
の解像度に一致させる補間処理の手法と画質の向上が必
ずしも比例しないため、ステップST510やステップ
ST610では処理の簡易なニアリスト法で補間処理す
るようにしている。そして、補間処理が終了すればステ
ップST514やステップST614にて補間された画
像データを出力する。ただし、この後、ステップST4
04の色変換処理と、ステップST406のハーフトー
ン処理を実行することになるので、ここで画像データを
出力するというのは、次の段階へのデータの受け渡しを
意味することになる。
【0099】このように、インクジェット方式のカラー
プリンタ17bなどを有するコンピュータシステム10
において、当該カラープリンタ17bの解像度と元画像
データの解像度とが一致しない場合に補間処理を実行す
ることになるが、その際に補間倍率を整数倍の補間倍率
となる第一の倍率と、不足分の第二の倍率とに分離して
それぞれにおいて異なる補間処理を実行するようにした
ため、ハイブリッドバイキュービック法で整数倍の補間
処理を実行しつつ、ニアリスト法で不足分の補間処理を
重ねて実行するといったことができ、補間処理量と画質
の向上との最適バランスを図ることが可能となる。
【0100】次に、複数の補間処理を実行する場合に補
間処理を切り換える倍率を変化させる実施形態について
説明する。これは、特に、人間の視認性能に起因してお
り、切換倍率を変えることによって演算の効率化を図る
ことができる。図31は、このような画像データ補間装
置を表すブロック図である。本画像データ補間装置は微
妙な相関関係を持っている人間の視認性能を考慮しつつ
構成画素の補間処理を実施するものであり、画像データ
取得手段E1が画像をドットマトリクス状の画素で多階
調表現した画像データを取得すると、画素補間手段E2
が精度の高い演算手法で補間してから精度の低い演算手
法で補間するが、同画素補間手段E2で上記画像データ
を基準として補間処理するにあたり、印刷する際の精細
度を精細度検出手段E3が検出する。そして、この精細
度検出手段E3で検出した精細度に基づいて補間倍率調
整手段E4は上記画素補間手段E2における負担割合を
算出するものとし、その際には高精細であるほど精度の
高い演算手法に割り当てられる負担倍率が増加するよう
に補間倍率を調整する。上記画素補間手段E2は、この
ようにして調整される補間倍率に従って精度の高い演算
手法で補間してから精度の低い演算手法で補間し、印刷
データ出力手段E5は補間処理された補間画像データに
基づいて所定の印刷データに変換して出力する。
【0101】ここで、アプリケーション12dが印刷処
理を実行した際にカラープリンタ17bに対して印刷デ
ータが出力される際の解像度と階調度の変化について説
明する。図32は画像データの流れを示している。アプ
リケーション12dはオペレーティングシステム12a
に対して印刷要求を発生し、その際に出力サイズとRG
B256階調の画像データを受け渡す。すると、オペレ
ーティングシステム12aはプリンタドライバ12cに
対してこの出力サイズと画像データを受け渡し、プリン
タドライバ12cは印刷オプションを入力するためにオ
ペレーティングシステム12aとデータの入出力を行な
う。ここで、オペレーティングシステム12aはディス
プレイドライバ12bを介してディスプレイ17aに表
示を行いつつ、キーボード15aやマウス15bの操作
結果をプリンタドライバ12cに出力し、プリンタドラ
イバ12cは操作結果を印刷オプションとして反映して
印刷データを生成する。通常、この印刷データはCMY
K2階調であり、オペレーティングシステム12aを介
してハードウェアポートよりカラープリンタ17bに出
力されることになる。
【0102】むろん、この例で言えばプリンタドライバ
12cが上述した画像データ取得手段E1や画素補間手
段E2や印刷データ出力手段E5とともに後述する処理
内容に対応して精細度検出手段E3や補間倍率調整手段
E4を構成することになる。次に、図33に示す印刷処
理の内容に基づいて説明する。ステップST702では
画像データを入力する。例えば、アプリケーション12
dにてスキャナ11aから画像を読み込み、所定の画像
処理を行った後で印刷処理すると、所定の解像度の画像
データがオペレーティングシステム12aを介してプリ
ンタドライバ12cに引き渡されるため、この引渡の段
階が該当する。むろん、スキャナ11aにて画像を読み
込むものであってもよく、いずれにしても当該処理が画
像データ取得ステップということになるし、CPUなど
のハードウェアと有機一体的に結合したものと考えると
画像データ取得手段E1に該当する。
【0103】ステップST702は、印刷する際の精細
度を取得するために出力解像度の選択をする処理であ
る。アプリケーション12dにて印刷処理を実行する際
には、オペレーティングシステム12aがGUI環境を
提供するものとすると図34に示すように印刷操作用の
ウィンドウ表示が行われる。ここで入力されるパラメー
タなどは各種のものを採用可能であるが、一例として、
「(印刷の)部数」、「開始ページ」、「終了ページ」
などがある。また、操作指示ボタンとしては「OK」ボ
タンと「キャンセル」ボタンとともに、「プリンタの設
定」ボタンも用意されている。
【0104】「プリンタの設定」を指示すると、図35
に示すようなウィンドウ表示が行われる。このウィンド
ウ表示ではプリンタ毎の機能に応じた各種の設定を行う
ために用意されており、この例では「(印刷)解像度」
として「360dpi」と「720dpi」の一方を選
択できる。また、「用紙」として「A4」か「B5」、
「印刷の向き」として「縦」か「横」を選択できる。本
実施形態においては、この「解像度」の選択が重要な意
味を持ち、ステップST704では解像度が既に選択さ
れているのであれば設定ファイルを参照して読み出す
し、操作者が印刷操作に伴って解像度を変更する場合に
は変更後の解像度を出力解像度として読み出す。いずれ
にしても当該選択処理が精細度検出ステップということ
になるし、CPUなどのハードウェアと有機一体的に結
合したものと考えると精細度検出手段E3を構成するこ
とになる。本実施形態においては、このようなウィンド
ウ表示に基づいてソフトウェア的に選択される解像度を
精細度をして検出しているが、解像度の選択操作はこれ
に限られるものではなく、ソフトウェア的にもハードウ
ェア的にも適宜変更可能である。ソフトウェアではウィ
ンドウ表示以外の表示を行っても良いし、解像度を直に
選択させるのではなく、印刷速度の速さ(精細であれば
遅くなるし粗くなれば早くなるので)のように間接的に
選択するようなものであっても構わない。
【0105】次のステップST706の処理では、選択
されている解像度に応じて処理を分岐し、ステップST
708,ST710にて切替解像度を設定する処理を行
う。この切替解像度について詳述する前に画素補間処理
の流れについて説明しておく。ステップST708では
切替解像度を180dpiに設定するし、ステップST
710では切替解像度を240dpiに設定する。そし
て、ステップST712では補間倍率を取得し、この補
間倍率と上記切替解像度との関係から第一段階の補間倍
率を求めてステップST714にてハイブリッドバイキ
ュービック倍率とするとともに、続いて残りの補間倍率
を求めてステップST716にてニアリスト倍率とした
後、それぞれの補間倍率を利用してステップST718
とステップST720にて補間処理を実行する。この二
段階の補間処理は異なる手法によるものであり、前者の
ものがいわゆる精度の高い演算手法による補間処理であ
り、後者のものがいわゆる精度の低い演算手法による補
間処理である。
【0106】このように性格を異にする二つの演算手法
を重ねて実行するのは次のような利点があるからであ
る。ハイブリッドバイキュービック法は一つの補間画素
に要する演算処理量が多いので、補間倍率が大きくなる
と実質的にかかる補間処理を採用することは不可能とな
る。一方、印刷用に補間処理を行うのは解像度の相違を
解消することが多いし、印刷装置の解像度が上げられて
いるのは低階調の印刷でありながらより画質を向上させ
るためであることが多い。すると、ある程度までドット
径が小さくなってくると精度の高い演算処理結果が必ず
しも良好な画質を得られるとは限らなくなるという現実
もある。すなわち、ある程度を越えると演算処理量の増
大の程度に比べて画質の向上がさほど得られないという
現象が生じる。このため、ある程度まではハイブリッド
バイキュービック法で補間処理するものの、それ以上に
ついてはニアリスト法で補間処理しても画質の程度に大
きな変化はない上、演算処理量は相対的に激減するとい
う効果がある。
【0107】従って、ステップST712にて補間倍率
を取得したら、この補間倍率を二段階で達成するように
ステップST714にてハイブリッドバイキュービック
キュービック倍率を設定するとともに、ステップST7
16にてニアリスト倍率を設定しなければならないが、
この割り振りを行うのに必要となるのが切替解像度であ
る。すなわち、上述したような演算処理量と画質の倍率
のバランスを維持するために、ハイブリッドバイキュー
ビック倍率とニアリスト倍率との比が一定となるように
決めるのではなく、ハイブリッドバイキュービック法で
切替解像度以上となるように補間処理を行い、残りの補
間倍率をニアリスト法で補間処理することとしている。
【0108】また、このような切替解像度も、ハイブリ
ッドバイキュービック法の補間処理で同切替解像度に一
致させるように解像度を変換した後、不足分をニアリス
ト法とするわけではなく、あくまでも同切替解像度を超
えるための最小整数倍率をハイブリッドバイキュービッ
ク倍率としている。これは、任意の倍率で補間処理しよ
うとすると補間後の画像データの全ての画素を演算によ
り算出しなければならず、演算時間が多大となるのに対
し、整数倍率であると一部の画素は既存の画素の格子点
と一致することになって実質的な演算処理量を減らすこ
とができるからである。
【0109】さて、切替解像度を用いてハイブリッドバ
イキュービック法の補間倍率やニアリスト法の補間倍率
を調整しているものの、同切替解像度自体を出力解像度
に応じてステップST708やステップST710にて
変化させているのは次のような理由からである。具体例
として、入力される画像データが170dpiのものと
185dpiのものであるとし、切替解像度が180d
piというように固定された状態で、出力解像度を36
0dpiに設定した場合と出力解像度を720dpiに
設定した場合とを比較してみる。この場合、前者の画像
データはいずれにしてもハイブリッドバイキュービック
法で2倍して340dpiに補間されるし、後者の画像
データはハイブリッドバイキュービック法で補間される
ことはない。ただ、出力解像度が360dpiであると
きには印刷の精細度があまり高いとはいえないので、ハ
イブリッドバイキュービック法を経た前者の画像データ
とハイブリッドバイキュービック法を経ない後者の画像
データが最終的に360dpiとなったときでも画質の
逆転は見られない。しかし、出力解像度が720dpi
であるときには精細になった分だけ、前者のものについ
ての画質の向上分を視認できてしまい、逆転現象が起き
てしまう。
【0110】このような微妙な感覚に基づく差であるか
ら、切替解像度を出力解像度に比例して上げていくのが
最適であるとも言えないし、さらには演算処理時間に対
する寛容度も一因となっているので結果的には実験など
によって定めていくほかはない。本実施形態の場合は、
かかるバランスを考慮して出力解像度が360dpiの
場合は切替解像度を180dpiに設定し、出力解像度
が720dpiの場合は切替解像度を240dpiに設
定している。すなわち、出力解像度が2倍になるのに対
して切替解像度は1.33…倍となっている。
【0111】このようにした場合、先程の例を当てはめ
ると、出力解像度が720dpiと設定したときのハイ
ブリッドバイキュービック倍率については、170dp
iのものと185dpiものとはともに切替解像度24
0dpiよりも小さいので、それぞれ整数倍で240d
piを越えるようにするために2倍を設定する。する
と、ハイブリッドバイキュービック法で340dpit
と370dpiまで補間処理され、残りの720/34
0倍と720/370倍をニアリスト法で補間処理す
る。ハイブリッドバイキュービック法で340dpit
と370dpiと補間処理されるので、画質が逆転する
ということはない。なお、ニアリスト倍率は整数倍とは
ならないが、元もとの演算量が少ないので大した問題と
はならない。
【0112】ステップST718やステップST720
にて補間処理を終了したら、続くステップST722に
て色変換処理を行うとともに、ステップST724にて
カラープリンタ17bの性能に応じた2階調へのハーフ
トーン処理を行う。ハーフトーン処理によれば低階調で
ありながらも多数のドットを利用してマクロ的に色のず
れの最小化を図ることができる。そして、このようにし
て最終的に得られたCMYK2階調の印刷データはステ
ップST726にてカラープリンタ17bに出力され
る。従って、このステップST722〜ST726の処
理が印刷データ出力ステップということになるし、CP
Uなどのハードウェアと有機一体的に結合したものと考
えると印刷データ出力手段E5を構成することになる。
むろん、印刷装置に応じて具体的な印刷データの形態は
変化してくることになるし、必ずしも直に印刷装置に出
力される必要はなく、ファイル形式で保存されるように
しても構わない。従って、印刷データを出力するという
のは、次の段階へのデータの受け渡しを意味すればよ
い。
【0113】このように、インクジェット方式のカラー
プリンタ17bなどを有するコンピュータシステム10
において、当該カラープリンタ17bの解像度と元の画
像データの解像度とが一致しない場合に補間処理を実行
するが、この補間処理は先に精度の高い演算処理で切替
解像度以上にした上で精度の低い演算処理で最終の解像
度に一致させるようにしており、かつ、カラープリンタ
17bにおける印刷時の精細度に応じて同切替解像度を
変えるようにしたため、最終的な精細度が高くなるにつ
れて精度の高い演算処理の負担倍率が高くなり、精細度
が高いにも関わらず画質的には劣化してしまうという逆
転現象がおきにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像データ補間装
置のクレーム対応図である。
【図2】同画像データ補間装置の具体的ハードウェアの
ブロック図である。
【図3】本発明の画像データ補間装置の他の適用例を示
す概略図である。
【図4】本発明の画像データ補間装置の他の適用例を示
す概略図である。
【図5】本発明の画像データ補間装置の他の適用例を示
す概略図である。
【図6】本発明の画像データ補間装置の他の適用例を示
す概略図である。
【図7】本発明の画像データ補間装置における汎用的な
フローチャートである。
【図8】本発明の画像データ補間装置におけるより具体
的なフローチャートである。
【図9】オペレーティングシステムからプリンタドライ
バに補間倍率を指定する状況を示す図である。
【図10】ニアリスト法の概念図である。
【図11】ニアリスト法で各格子点のデータが移行され
る状況を示す図である。
【図12】ニアリスト法の補間前の状況を示す概略図で
ある。
【図13】ニアリスト法の補間後の状況を示す概略図で
ある。
【図14】キュービック法の概念図である。
【図15】キュービック法の具体的適用時におけるデー
タの変化状況を示す図である。
【図16】キュービック法の具体的適用例を示す図であ
る。
【図17】ハイブリッドバイキュービック法の具体的適
用例を示す図である。
【図18】バイリニア法の概念図である。
【図19】補間関数の変化状況を示す図である。
【図20】整数倍の補間処理を示す概略図である。
【図21】他の補間処理のフローチャートである。
【図22】本発明の一実施形態にかかる画像データ補間
装置のクレーム対応図である。
【図23】インクジェット方式のカラープリンタの概略
ブロック図である。
【図24】同カラープリンタにおける印字ヘッドユニッ
トの概略説明図である。
【図25】同印字ヘッドユニットで色インクを吐出させ
る状況を示す概略説明図である。
【図26】バブルジェット方式の印字ヘッドで色インク
を吐出させる状況を示す概略説明図である。
【図27】電子写真方式のプリンタの概略説明図であ
る。
【図28】本画像データ補間装置における画像データの
流れを示すフロー図である。
【図29】本発明の画像データ補間装置におけるより具
体的なフローチャートである。
【図30】印刷装置の解像度が変化した場合における具
体的なフローチャートである。
【図31】本発明の一実施形態にかかる画像データ補間
装置のクレーム対応図である。
【図32】本画像データ補間装置における画像データの
流れを示すフロー図である。
【図33】本発明の画像データ補間装置における印刷処
理のフローチャートである。
【図34】印刷処理の操作ウィンドウを示す図である。
【図35】プリンタの設定の操作ウィンドウを示す図で
ある。
【符号の説明】
10…コンピュータシステム 11a…スキャナ 11a2…スキャナ 11b…デジタルスチルカメラ 11b1…デジタルスチルカメラ 11b2…デジタルスチルカメラ 11c…ビデオカメラ 12…コンピュータ本体 12a…オペレーティングシステム 12b…ディスプレイドライバ 12b…ドライバ 12c…プリンタドライバ 12d…アプリケーション 13a…フロッピーディスクドライブ 13b…ハードディスク 13c…CD−ROMドライブ 14a…モデム 14a2…モデム 15a…キーボード 15b…マウス 17a…ディスプレイ 17a1…ディスプレイ 17b…カラープリンタ 17b1…カラープリンタ 17b2…カラープリンタ 18a…カラーファクシミリ装置 18b…カラーコピー装置

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像をドットマトリクス状の画素で表現
    した画像データを取得する画像データ取得手段と、 上記画像データにおける構成画素数を増やす補間処理を
    行うにあたり複数の補間処理の中から選択して実行可能
    な画素補間手段と、 上記画像データについての上記補間倍率を取得する補間
    倍率取得手段と、 この補間倍率取得手段によって取得された補間倍率に対
    応して最適な補間結果を得ることが可能な補間処理を選
    択して上記画素補間手段に実行させる補間処理選択手段
    とを具備することを特徴とする画像データ補間装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の画像データ補間装
    置において、 上記画素補間手段は、上記補間処理の選択肢として複数
    の補間処理を重ねて実行する補間処理を有することを特
    徴とする画像データ補間装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項2に記載の画像データ補間装
    置において、上記画素補間手段は、先の補間処理では既
    存の構成画素の画像データに相対的に高度な演算処理を
    施して補間画素の画像データを生成するとともに、後の
    補間処理では既存の構成画素の画像データに相対的に簡
    易な演算処理を施して補間画素の画像データを生成する
    ことを特徴とする画像データ補間装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項2に記載の画像データ補間装
    置において、 上記補間処理選択手段は、補間倍率に応じて第一の補間
    処理の負担割合と第二の補間処理の負担割合とを決定
    し、決定した負担割合の倍率となるようにそれぞれの補
    間処理を実行させることを特徴とする画像データ補間装
    置。
  5. 【請求項5】 上記請求項4に記載の画像データ補間装
    置において、 上記補間処理選択手段は、上記補間倍率が所定倍率を超
    えるときにはある倍率までは同画素補間手段にて第一の
    補間処理を実行させつつ不足分の倍率を第二の補間処理
    で実行することを特徴とする画像データ補間装置。
  6. 【請求項6】 上記請求項4に記載の画像データ補間装
    置において、 上記補間処理選択手段は、補間倍率を整数倍率の第一の
    倍率と残りの第二の倍率とに分離し、第一の補間処理で
    は第一の倍率で補間処理を実行させるとともに、第二の
    補間処理では第二の倍率で補間処理を実行させることを
    特徴とする画像データ補間装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項4に記載の画像データ補間装
    置において、 上記補間処理選択手段は、画素補間手段で上記画像デー
    タを基準として補間処理するにあたり、印刷する際の解
    像度を検出し、検出した解像度に基づく補間倍率に応じ
    て第一の補間処理の負担割合と第二の補間処理の負担割
    合とを決定することを特徴とする画像データ補間装置。
  8. 【請求項8】 上記請求項7に記載の画像データ補間装
    置において、 上記補間処理選択手段は、上記第一の補間倍率として、
    検出した解像度を基準とした所定の整数分の一の解像度
    よりも低くなる整数倍を設定するとともに、続いて上記
    第二の補間倍率として不足分を設定することを特徴とす
    る画像データ補間装置。
  9. 【請求項9】 画像をドットマトリクス状の画素で表現
    した画像データを取得するとともに、 上記画像データについての上記補間倍率を取得し、 取得された補間倍率に対応して複数の補間処理の中から
    最適な補間結果を得ることが可能な補間処理を選択し、
    同補間処理を上記画像データに処理させることを特徴と
    する画像データ補間方法。
  10. 【請求項10】 上記請求項9に記載の画像データ補間
    方法において、補間処理は複数の補間処理を重ねて実行
    することを特徴とする画像データ補間方法。
  11. 【請求項11】 上記請求項10に記載の画像データ補
    間方法において、先の補間処理では既存の構成画素の画
    像データに相対的に高度な演算処理を施して補間画素の
    画像データを生成するとともに、後の補間処理では既存
    の構成画素の画像データに相対的に簡易な演算処理を施
    して補間画素の画像データを生成することを特徴とする
    画像データ補間方法。
  12. 【請求項12】 上記請求項10に記載の画像データ補
    間方法において、補間倍率に応じて第一の補間処理の負
    担割合と第二の補間処理の負担割合とを決定し、決定し
    た負担割合の倍率となるようにそれぞれの補間処理を実
    行させることを特徴とする画像データ補間方法。
  13. 【請求項13】 上記請求項12に記載の画像データ補
    間方法において、 上記補間倍率が所定倍率を超えるときにはある倍率まで
    は第一の補間処理を実行させつつ不足分の倍率を第二の
    補間処理で実行することを特徴とする画像データ補間方
    法。
  14. 【請求項14】 上記請求項12に記載の画像データ補
    間方法において、上記補間倍率を整数倍率の第一の倍率
    と残りの第二の倍率とに分離し、第一の補間処理では第
    一の倍率で補間処理を実行させるとともに、第二の補間
    処理では第二の倍率で補間処理を実行させることを特徴
    とする画像データ補間方法。
  15. 【請求項15】 上記請求項12に記載の画像データ補
    間方法において、印刷する際の解像度を検出し、検出し
    た解像度に基づく補間倍率に応じて第一の補間処理の負
    担割合と第二の補間処理の負担割合とを決定することを
    特徴とする画像データ補間方法。
  16. 【請求項16】 上記請求項15に記載の画像データ補
    間方法において、上記第一の補間倍率として、検出した
    解像度を基準とした所定の整数分の一の解像度よりも低
    くなる整数倍を設定するとともに、続いて上記第二の補
    間倍率として不足分を設定することを特徴とする画像デ
    ータ補間方法。
  17. 【請求項17】 コンピュータにて画像をドットマトリ
    クス状の画素で表現した画像データについて所定の補間
    倍率で構成画素数を増やすようにコンピュータに補間処
    理を実行させる画像データ補間プログラムを記録した媒
    体であって、 上記画像データを取得するステップと、 上記画像データについての上記補間倍率を取得するステ
    ップと、 この取得された補間倍率に対応して最適な補間結果を得
    ることが可能な補間処理を選択するステップと、 選択された補間処理で上記画像データに補間処理するス
    テップとをコンピュータに実行させる画像データ補間プ
    ログラムを記録した媒体。
  18. 【請求項18】 上記請求項1に記載の画像データ補間
    プログラムを記録した媒体において、 上記画像データに補間処理するステップでは、上記補間
    処理の選択肢の一つとして複数の補間処理を重ねて実行
    することを特徴とする画像データ補間プログラムを記録
    した媒体。
  19. 【請求項19】 上記請求項18に記載の画像データ補
    間プログラムを記録した媒体において、上記画像データ
    に補間処理する際に補間処理を重ねて実行するステップ
    では、先の補間処理では既存の構成画素の画像データに
    相対的に高度な演算処理を施して補間画素の画像データ
    を生成するとともに、後の補間処理では既存の構成画素
    の画像データに相対的に簡易な演算処理を施して補間画
    素の画像データを生成することを特徴とする画像データ
    補間プログラムを記録した媒体。
  20. 【請求項20】 上記請求項18に記載の画像データ補
    間プログラムを記録した媒体において、上記画像データ
    に補間処理する際に補間処理を重ねて実行するステップ
    では、補間倍率に応じて第一の補間処理の負担割合と第
    二の補間処理の負担割合とを決定し、決定した負担割合
    の倍率となるようにそれぞれの補間処理を実行すること
    を特徴とする画像データ補間プログラムを記録した媒
    体。
  21. 【請求項21】 上記請求項20に記載の画像データ補
    間プログラムを記録した媒体において、上記画像データ
    に補間処理する際に補間処理を重ねて実行するステップ
    では、上記補間倍率が所定倍率を超えるときにはある倍
    率までは第一の補間処理を実行させつつ不足分の倍率を
    第二の補間処理で実行することを特徴とする画像データ
    補間プログラムを記録した媒体。
  22. 【請求項22】 上記請求項20に記載の画像データ補
    間プログラムを記録した媒体において、上記画像データ
    に補間処理する際に補間処理を重ねて実行するステップ
    では、補間倍率を整数倍率の第一の倍率と残りの第二の
    倍率とに分離し、第一の補間処理では第一の倍率で補間
    処理を実行するとともに、第二の補間処理では第二の倍
    率で補間処理を実行することを特徴とする画像データ補
    間プログラムを記録した媒体。
  23. 【請求項23】 上記請求項20に記載の画像データ補
    間プログラムを記録した媒体において、上記画像データ
    に補間処理する際に補間処理を重ねて実行するステップ
    では、印刷する際の解像度を検出し、検出した解像度に
    基づく補間倍率に応じて第一の補間処理の負担割合と第
    二の補間処理の負担割合とを決定することを特徴とする
    画像データ補間プログラムを記録した媒体。
  24. 【請求項24】 上記請求項23に記載の画像データ補
    間プログラムを記録した媒体において、上記画像データ
    に補間処理する際に補間処理を重ねて実行するステップ
    では、上記第一の補間倍率として、検出した解像度を基
    準とした所定の整数分の一の解像度よりも低くなる整数
    倍を設定するとともに、続いて上記第二の補間倍率とし
    て不足分を設定することを特徴とする画像データ補間プ
    ログラムを記録した媒体。
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