JP3478498B2 - オブジェクト画素判断装置、オブジェクト画素判断方法、オブジェクト画素判断プログラムを記録した媒体およびオブジェクト画素判断プログラム - Google Patents

オブジェクト画素判断装置、オブジェクト画素判断方法、オブジェクト画素判断プログラムを記録した媒体およびオブジェクト画素判断プログラム

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JP3478498B2
JP3478498B2 JP2001013560A JP2001013560A JP3478498B2 JP 3478498 B2 JP3478498 B2 JP 3478498B2 JP 2001013560 A JP2001013560 A JP 2001013560A JP 2001013560 A JP2001013560 A JP 2001013560A JP 3478498 B2 JP3478498 B2 JP 3478498B2
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドットマトリクス
状の画素からなる画像データに基づいてオブジェクトの
画素を判断するオブジェクト画素判断装置、オブジェク
ト画素判断方法、オブジェクト画素判断プログラムを記
録した媒体およびオブジェクト画素判断プログラムに関
する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータなどで画像を扱う際には、
画像をドットマトリクス状の画素で表現し、各画素を階
調値で表している。例えば、コンピュータの画面で水平
方向に640ドット、垂直方向に480ドットの画素で
写真やコンピュータグラフィックスを表示することが多
い。
【0003】一方、カラープリンタの性能向上がめざま
しく、そのドット密度は720dot/inch(dp
i)というように極めて高精度となっている。すると、
640×480ドットの画像をドット単位で対応させて
印刷させようとすると極めて小さくなってしまう。この
場合、階調値も異なる上、解像度の意味合い自体が異な
るのであるから、ドット間を補間して印刷用のデータに
変換しなければならない。
【0004】従来、このような場合にドットを補間する
手法として、最近隣内挿法(ニアリストネイバ補間:以
下、ニアリスト法と呼ぶ)や、3次たたみ込み内挿法
(キュービックコンボリューション補間:以下、キュー
ビック法と呼ぶ)などの手法が知られている。また、特
開平6−225140号公報にはドットを補間したとき
の縁部のスムージングを行うにあたり、予め縁部がスム
ーズとなるような拡大形態となるようにドットパターン
を用意しておく技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の補間技
術においては、次のような課題があった。ニアリスト法
やキュービック法などの各種の手法にはそれぞれに得失
があるが、利用者がそれを選択するのは難しく、また、
どちらか一方に固定したとすれば、不得手な画像に対し
て補間結果の品質が低下する。特開平6−225140
号公報に開示された発明においては、予めパターンを用
意しておくことから補間倍率が固定的にならざるを得な
いし、カラーの画像を前提とするとパターンの数が膨大
となって予め用意しておくこと自体が困難である。
【0006】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、カラー画像を含めて効率よく補間するに際して
オブジェクトの画素を判断することが可能なオブジェク
ト画素判断装置、オブジェクト画素判断方法、オブジェ
クト画素判断プログラムを記録した媒体およびオブジェ
クト画素判断プログラムの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明で提供されるオブ
ジェクト画素判断装置は、ドットマトリクス状の画素で
表現した画像の画像データを取得する画像データ取得手
段と、上記画像データについて、周辺画素との差が所定
のしきい値よりも大きい画素をオブジェクトの画素と判
断する手段とを備え、上記しきい値は画像の中の部分毎
に異ならせて設定してあるとともに、同しきい値は、画
像の中央に近い部分ほど低く設定した構成としてある。
【0008】このように構成した本発明においては、画
像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データに
基づいてオブジェクトの画素か否かを判断するにあた
り、周辺画素との差が所定のしきい値よりも大きい画素
をオブジェクトの画素と判断するが、このとき上記しき
い値は画像の中の部分毎に異ならせて設定してあるとと
もに、画像の中央に近い部分ほど低く設定してある。す
なわち、基本的には周辺画素との差が所定のしきい値よ
りも大きい画素をオブジェクトの画素と判断するのだ
が、経験的事実から考察すると、構図上、オブジェクト
が位置しやすい部位があるので、しきい値を部分ごとに
異ならせている。経験的事実から考察すると、オブジェ
クトは構図の中央部分に位置することが多い。しきい値
が小さいと周辺画素との差がそれほど大きくなくてもオ
ブジェクトの画素と判断され、結果的に中央に近いほど
オブジェクトの画素と判断されやすくなる。一方、オブ
ジェクトが画像の中央部分に位置する経験的事実から考
察し、構成の一例として、ドットマトリクス状の画素で
表現した画像の画像データを取得する画像データ取得手
段と、上記画像データについて、画像の中の中央部分か
ら多くの画素が抽出されるように画素を抽出する手段と
を具備する構成としてもよい。すなわち、画像の中の中
央部分から多くの画素が抽出されるという構成とするだ
けにおいても、結果的にはオブジェクトの画素が抽出さ
れやすくなっている。
【0009】このように、オブジェクトの画素と判断す
る手法は必ずしも実体のある装置に限られる必要はな
く、その方法としても適用し得るし、また、コンピュー
タプログラムとしても適用し得、さらには同プログラム
を所定の記録媒体上に記録可能であることは言うまでも
ない。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜請求項
4にかかる発明によれば、周辺画素との差が所定のしき
い値よりも大きい画素をオブジェクトの画素と判断する
に際し、しきい値を部分ごとに異ならせるとともに、画
像の中央に近い部分ほど低く設定することにより、構図
上、オブジェクトが位置しやすい部位があり、特に、構
図の中央部分に位置することが多いという経験的事実に
対応することが可能なオブジェクト画素判断装置、オブ
ジェクト画素判断方法、オブジェクト画素判断プログラ
ムを記録した媒体、オブジェクト画素判断プログラムを
提供することができる。
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の画像データ補間
装置の主要構成を示すブロック図である。ディジタル処
理を前提とすると、画像はドットマトリクス状の画素で
表現することになり、各画素を表すデータの集まりで画
像データが構成される。そして、画素単位で処理する系
においては、画像の拡大縮小は画素単位で実施すること
になる。本画像データ補間装置はこのような画素単位で
の拡大処理を実施するものであり、画像データ取得手段
C1は、このような画像データを取得し、画素補間手段
C2はこの画像データにおける構成画素数を増やす補間
処理を行う。ここで、画素補間手段C2は補間処理とし
て複数の補間処理を実行可能となっており、特徴量取得
手段C3が上記画像データについての上記補間処理に関
連する特徴量を取得すると、補間処理選択手段C4はそ
の特徴量に対応して最適な補間結果を得ることが可能な
補間処理を選択し、上記画素補間手段C2に実行させ
る。
【0038】本実施形態においてはこのような画像デー
タ補間装置を実現するハードウェアの一例としてコンピ
ュータシステム10を採用している。図2は、同コンピ
ュータシステム10をブロック図により示している。本
コンピュータシステム10は、画像入力デバイスとし
て、スキャナ11aとデジタルスチルカメラ11bとビ
デオカメラ11cとを備えており、コンピュータ本体1
2に接続されている。それぞれの入力デバイスは画像を
ドットマトリクス状の画素で表現した画像データを生成
してコンピュータ本体12に出力可能となっており、こ
こで同画像データはRGBの三原色においてそれぞれ2
56階調表示することにより、約1670万色を表現可
能となっている。
【0039】コンピュータ本体12には、外部補助記憶
装置としてのフロッピー(登録商標)ディスクドライブ
13aとハードディスク13bとCD−ROMドライブ
13cとが接続されており、ハードディスク13bには
システム関連の主要プログラムが記録されており、フロ
ッピーディスクやCD−ROMなどから適宜必要なプロ
グラムなどを読み込み可能となっている。また、コンピ
ュータ本体12を外部のネットワークなどに接続するた
めの通信デバイスとしてモデム14aが接続されてお
り、外部のネットワークに同公衆通信回線を介して接続
し、ソフトウェアやデータをダウンロードして導入可能
となっている。この例ではモデム14aにて電話回線を
介して外部にアクセスするようにしているが、LANア
ダプタを介してネットワークに対してアクセスする構成
とすることも可能である。この他、コンピュータ本体1
2の操作用にキーボード15aやマウス15bも接続さ
れている。
【0040】さらに、画像出力デバイスとして、ディス
プレイ17aとカラープリンタ17bとを備えている。
ディスプレイ17aについては水平方向に800画素と
垂直方向に600画素の表示エリアを備えており、各画
素毎に上述した1670万色の表示が可能となってい
る。むろん、この解像度は一例に過ぎず、640×48
0画素であったり、1024×768画素であるなど、
適宜、変更可能である。
【0041】また、カラープリンタ17bはインクジェ
ットプリンタであり、CMYKの四色の色インクを用い
て記録媒体たる印刷用紙上にドットを付して画像を印刷
可能となっている。画像密度は360×360DPIや
720×720DPIといった高密度印刷が可能となっ
ているが、階調表限については色インクを付すか否かと
いった2階調表現となっている。一方、このような画像
入力デバイスを使用して画像を入力しつつ、画像出力デ
バイスに表示あるいは出力するため、コンピュータ本体
12内では所定のプログラムが実行されることになる。
そのうち、基本プログラムとして稼働しているのはオペ
レーティングシステム(OS)12aであり、このオペ
レーティングシステム12aにはディスプレイ17aで
の表示を行わせるディスプレイドライバ(DSP DR
V)12bとカラープリンタ17bに印刷出力を行わせ
るプリンタドライバ(PRT DRV)12cが組み込
まれている。これらのドライバ12b,12cの類はデ
ィスプレイ17aやカラープリンタ17bの機種に依存
しており、それぞれの機種に応じてオペレーティングシ
ステム12aに対して追加変更可能である。また、機種
に依存して標準処理以上の付加機能を実現することもで
きるようになっている。すなわち、オペレーティングシ
ステム12aという標準システム上で共通化した処理体
系を維持しつつ、許容される範囲内での各種の追加的処
理を実現できる。
【0042】むろん、このようなプログラムを実行する
前提として、コンピュータ本体12内にはCPU12e
とRAM12fとROM12gとI/O12hなどが備
えられており、演算処理を実行するCPU12eがRA
M12fを一時的なワークエリアや設定記憶領域として
使用したりプログラム領域として使用しながら、ROM
12gに書き込まれた基本プログラムを適宜実行し、I
/O12hを介して接続されている外部機器及び内部機
器などを制御している。
【0043】ここで、基本プログラムとしてのオペレー
ティングシステム12a上でアプリケーション12dが
実行される。アプリケーション12dの処理内容は様々
であり、操作デバイスとしてのキーボード15aやマウ
ス15bの操作を監視し、操作された場合には各種の外
部機器を適切に制御して対応する演算処理などを実行
し、さらには、処理結果をディスプレイ17aに表示し
たり、カラープリンタ17bに出力したりすることにな
る。
【0044】かかるコンピュータシステム10では、画
像入力デバイスであるスキャナ11aなどで画像データ
を取得し、アプリケーション12dによる所定の画像処
理を実行した後、画像出力デバイスとしてのディスプレ
イ17aやカラープリンタ17bに表示出力することが
可能である。この場合、単に画素同士の対応に着目する
と、カラープリンタ17bにおける画素密度とスキャナ
11aの画素密度が一致する場合にはスキャンした元画
像の大きさと印刷される画像の大きさとが一致するが、
両者にずれがあれば画像の大きさが異なることになる。
スキャナ11aの場合はカラープリンタ17bの画素密
度と近似するものも多いが、高画質化のために画素密度
の向上が図られているカラープリンタ17bの画素密度
の方が一般的な画像入力デバイスにおける画素密度より
も高密度であることが多い。特に、ディスプレイ17a
の表示密度と比較すると各段に高密度であり、ディスプ
レイ17a上での表示を画素単位で一致させて印刷させ
るとなると極めて小さな画像になりかねない。
【0045】このため、オペレーティングシステム12
aで基準となる画素密度を決定しつつ実際のデバイスご
との画素密度の相違を解消するために解像度変換が実施
される。例えば、ディスプレイ17aの解像度が72D
PIであるとするときに、オペレーティングシステム1
2aで360DPIを基準とするならば、ディスプレイ
ドライバ12bが両者の間の解像度変換を実施する。ま
た、同様の状況でカラープリンタ17bの解像度が72
0DPIであればプリンタドライバ12cが解像度変換
を実施する。
【0046】解像度変換は画像データにおける構成画素
数を増やす処理にあたるので補間処理に該当し、これら
のディスプレイドライバ12bやプリンタドライバ12
cがその機能の一つとして補間処理を実施する。ここに
おいて、ディスプレイドライバ12bやプリンタドライ
バ12cは上述した画素補間手段C2はもとより、以下
に述べるように特徴量取得手段C3や補間処理選択手段
C4を実行し、解像度変換にて画質が劣化しないように
している。
【0047】なお、かかるディスプレイドライバ12b
やプリンタドライバ12cは、ハードディスク13bに
記憶されており、起動時にコンピュータ本体12にて読
み込まれて稼働する。また、導入時にはCD−ROMで
あるとかフロッピーディスクなどの媒体に記録されてイ
ンストールされる。従って、これらの媒体は画像データ
補間プログラムを記録した媒体を構成する。本実施形態
においては、画像データ補間装置をコンピュータシステ
ム10として実現しているが、必ずしもかかるコンピュ
ータシステムを必要とするわけではなく、同様の画像デ
ータに対して補間処理が必要なシステムであればよい。
例えば、図3に示すようにデジタルスチルカメラ11b
1内に補間処理する画像データ補間装置を組み込み、補
間処理した画像データを用いてディスプレイ17a1に
表示させたりカラープリンタ17b1に印字させるよう
なシステムであっても良い。また、図4に示すように、
コンピュータシステムを介することなく画像データを入
力して印刷するカラープリンタ17b2においては、ス
キャナ11a2やデジタルスチルカメラ11b2あるい
はモデム14a2等を介して入力される画像データにつ
いて自動的に解像度変換を行って印刷処理するように構
成することも可能である。
【0048】この他、図5に示すようなカラーファクシ
ミリ装置18aや図6に示すようなカラーコピー装置1
8bといった画像データを扱う各種の装置においても当
然に適用可能である。図7および図8は、上述したプリ
ンタドライバ12cが実行する解像度変換に関連するソ
フトウェアフローを示している。ここで、前者は汎用的
なフローを示しており、後者は本実施形態の具体的なフ
ローを示している。
【0049】ステップST102は元画像データを取得
する。アプリケーション12dにてスキャナ11aから
画像を読み込み、所定の画像処理を行った後で印刷処理
すると、所定の解像度の印刷データはオペレーティング
システム12aを介してプリンタドライバ12cが取得
するので、この段階が該当する。むろん、スキャナ11
aにて画像を読み込むものであってもよい。この処理は
ソフトウェアとしてみるときに画像データ取得ステップ
ということになるが、当該画像データ取得ステップを含
めてコンピュータに実行させる各種のステップは、オペ
レーティングシステム12a自体やハードウェアを直接
に含まないものとして理解することができる。これに対
して、CPUなどのハードウェアと有機一体的に結合し
たものと考えると画像データ取得手段C1に該当する。
【0050】ステップST104は、読み込んだ画像デ
ータにおける特徴量を抽出する処理である。特徴量の抽
出処理の詳細は後述する。ステップST106では得ら
れた特徴量に基づいて当該画像データに最適な補間処理
を選択し、同補間処理を表すフラグをセットする。そし
て、ステップST108にて同フラグを参照してステッ
プST110,ST112,ST114の各補間処理1
〜Nを実行させることになる。従って、ステップST1
10,ST112,ST114に示す各補間処理1〜N
が具体的に画像補間ステップに相当するし、ステップS
T106,ST108が特徴量に基づいて補間処理を選
択するので補間処理選択ステップに相当する。むろん、
これらがCPUなどのハードウェアと有機一体的に結合
したものと考えると画像補間手段C2や補間処理選択手
段C4を構成することになる。
【0051】ステップST116,ST118は補間処
理が全てのブロックについて終了するまでブロック移動
させる処理を示している。補間処理は必ずしも画像全体
にわたって一律の処理である必要はなく、ブロック単位
の領域毎に補間処理を変更することも可能である。従っ
て、ブロック毎に最適な補間処理を実施しようとする場
合には、各ブロックでの補間処理を終了したらステップ
ST104にて次のブロックの特徴量を抽出する処理か
ら実行し直す。一方、画像データ全体にわたって一律に
処理する場合にはステップST108以下の処理を繰り
返す。
【0052】そして、全てのブロックが終了すればステ
ップST120にて補間された画像データを出力する。
プリンタドライバ12cの場合、解像度変換だけで印刷
データが得られるわけではなく、色変換であるとか、ハ
ーフトーン処理が必要になる。従って、ここで画像デー
タを出力するとは、次の段階へのデータの受け渡しを意
味する。次に、以上のような汎用的なフローに対してよ
り具体的な処理について説明する。本実施形態において
は、元画像がコンピュータグラフィックス(非自然画)
であるか写真(自然画)であるかを判定し、判定結果に
基づいて補間処理を選択することにする。ステップST
202ではステップST102と同様にして元画像デー
タを入力する。
【0053】元画像の種類がどのようなものであるかを
判定する手法としてはいくつか採用可能であるが、本実
施形態においては画像データを用いて集計処理を行う。
具体的には画像データで利用されている色数を求め、多
ければ自然画と判定し、少なければ非自然画と判定す
る。写真の場合、一色の物体が映っているとしても光線
の加減や陰影によって明るいところから暗いところまで
幅ができてしまい、色数は多くなる。このような特性が
あるので色数を見れば自然画か非自然画かを判断でき
る。ただし、1670万色の中で実際にどれだけの色を
利用しているかを集計するのはプログラムでの処理にお
いて効率的でない。また、自然画でさえそのうちの一部
しか利用していないことが多く、非自然画との見極めが
つきにくい。
【0054】このため、本実施形態においては、各画素
の輝度を求め、輝度が取りうる範囲において画素数のヒ
ストグラムを集計して利用色数の傾向を判定する。16
70万色のうちで同じ輝度となる色が複数存在するのは
当然であるが、非自然画との比較だけに着目すれば、色
であっても輝度であっても多いか少ないかの比較は可能
である。さらに、非自然画がせいぜい64色程度ぐらい
しか利用していないと考えれば輝度の取りうる範囲が2
56階調であったとしても十分に判定可能であると考え
られる。
【0055】一方、輝度の集計は以上のように画像デー
タの概略の傾向を判定するのみであるから、必ずしも全
画素について集計する必要はない。すなわち、集計対象
となる画素を選択すべく間引き処理を実行する。図9に
示すように、ビットマップの画像であれば、縦方向に所
定ドットと横方向に所定ドットからなる二次元のドット
マトリクスとして成り立っており、正確な輝度の分布を
求めるのであれば全画素について輝度を調べる必要があ
る。しかしながら、ここでは必ずしも正確である必要は
ない。従って、ある誤差の範囲内となる程度に間引きを
行うことが可能である。統計的誤差によれば、サンプル
数Nに対する誤差は概ね1/(2**(1/2))と表せ
る。ただし、**は累乗を表している。従って、1%程度
の誤差で処理を行うためにはN=10000となる。
【0056】ここにおいて、図9に示すビットマップ画
面は(width)×(height)の画素数とな
り、サンプリング周期ratioは、 ratio=min(width,height)/A
+1 とする。ここにおいて、min(width,heig
ht)はwidthとheightのいずれか小さい方
であり、Aは定数とする。また、ここでいうサンプリン
グ周期ratioは何画素ごとにサンプリングするかを
表しており、図10の○印の画素はサンプリング周期r
atio=2の場合を示している。すなわち、縦方向及
び横方向に二画素ごとに一画素のサンプリングであり、
一画素おきにサンプリングしている。A=200とした
ときの1ライン中のサンプリング画素数は図11に示す
ようになる。
【0057】同図から明らかなように、サンプリングし
ない場合のサンプリング周期ratio=1の場合を除
いて、200画素以上の幅があるときには最低でもサン
プル数は100画素以上となることが分かる。従って、
縦方向と横方向について200画素以上の場合には(1
00画素)×(100画素)=(10000画素)が確
保され、誤差を1%以下にできる。ここにおいてmin
(width,height)を基準としているのは次
のような理由による。例えば、図12(a)に示すビッ
トマップ画像のように、width>>heightで
あるとすると、長い方のwidthでサンプリング周期
ratioを決めてしまった場合には、同図(b)に示
すように、縦方向には上端と下端の2ラインしか画素を
抽出されないといったことが起こりかねない。しかしな
がら、min(width,height)として、小
さい方に基づいてサンプリング周期ratioを決める
ようにすれば同図(c)に示すように少ない方の縦方向
においても中間部を含むような間引きを行うことができ
るようになる。
【0058】なお、この例では、縦方向と横方向の画素
について正確なサンプリング周期で間引きを行うように
している。これは、逐次入力される画素について間引き
しながら処理する場合に好適である。しかし、全画素が
入力されている場合には縦方向や横方向についてランダ
ムに座標を指定して画素を選択するようにしても良い。
このようにすれば、10000画素というような必要最
低限の画素数が決まっている場合に10000画素とな
るまでランダムに抽出する処理を繰り返し、10000
画素となった時点で抽出を止めればよくなる。
【0059】このように選択した画素についての画素デ
ータがその成分要素として輝度を持っていればその輝度
値を用いて分布を求めることが可能である。しかしなが
ら、輝度値が直接の成分値となっていない画像データの
場合でも、間接的には輝度を表す成分値を備えている。
従って、輝度値が直接の成分値となっていない表色空間
から輝度値が直接の成分値となっている表色空間への変
換を行えば輝度値を得ることができる。
【0060】異なる表色空間の間での色変換は変換式に
よって一義的に定まるものではなく、それぞれの成分値
を座標とする色空間について相互に対応関係を求めてお
き、この対応関係を記憶した色変換テーブルを参照して
逐次変換する必要がある。すると、厳密には1670万
個の要素の色変換テーブルを持たなければならない。効
率的な記憶資源の利用を考えた結果、すべての座標値に
ついての対応関係を用意しておくのではなく、通常は適
当なとびとびの格子点について対応関係を用意してお
き、補間演算を併用するようにしている。しかし、かか
る補間演算はいくつかの乗算や加算を経て可能となるも
のであるため、演算処理量は膨大となってくる。
【0061】すなわち、フルサイズの色変換テーブルを
使用するのであれば処理量としては少なくなるもののテ
ーブルサイズが非現実的な問題となり、テーブルサイズ
を現実的なサイズにすれば演算処理量が非現実的となる
ことが多い。このような状況に鑑み、本実施形態におい
ては、テレビジョンなどの場合に利用されているよう
に、RGBの三原色から輝度を求める次式の変換式を採
用している。すなわち、P点での輝度yp についてはR
GBの成分値(Rp,Gp,Bp )から、 yp=0.30Rp+0.59Gp+0.11Bp とする。このようにすれば、三回の乗算と二回の加算だ
けで輝度値を求めることができるようになる。
【0062】本実施形態においては、RGBの表色空間
を対象としている結果、このような変換式を採用してい
るが、その背景には各成分値が色の明るさを示している
ので、それぞれの成分値を単独で見た場合に輝度に線形
に対応しているという性質がある。従って、よりおおざ
っぱに言えばそれぞれの加算割合を考慮することなく単
に yp=(Rp+Gp+Bp)/3 というように簡略化することも不可能ではない。
【0063】ステップST204では、以上のようにし
た間引き処理した画素についての輝度をヒストグラム化
する。集計後、ステップST206では色数を計数す
る。色数が少なければ輝度の分布もまばらであり、ビジ
ネスグラフのような非自然画では図13に示すように線
スペクトル状に表れるし、写真のような自然画であれば
図14に示すようになだらかな曲線状になることが予想
される。このようなことから、ステップST206では
256階調の輝度のうち分布数が「0」でない輝度値が
いくつ表れているかカウントし、ステップST208で
は「64」色未満であるときに自然画でないと判断し、
「64」色以上であるときに自然画であると判断する。
一方、分布が線スペクトル状か否かは分布数が「0」で
ない輝度値の隣接割合で判断することも可能である。す
なわち、分布数が「0」でない輝度値であって隣接する
輝度値に分布数があるか否かを判断する。隣接する二つ
の輝度値のうち少なくとも一方で隣接していれば何もせ
ず、両方で隣接していない場合にカウントを行い、その
結果、「0」でない輝度値の数とカウント値との割合で
判断すればよい。例えば、「0」でない輝度値の数が
「80」であって、隣接しないものの数が「80」であ
れば線スペクトル状に分布していることが分かる。むろ
ん、この利用色数が特徴量に該当する。
【0064】なお、特徴量の取得手法はこれらに限るも
のではなく他の手法も実現可能である。まず、集計対象
となる画素を間引きするにあたっては、上述したような
均等間隔の間引きに限られるものではない。例えば、画
像の中での本来のオブジェクト部分を見つけ、その画素
についての特徴量を集計するといったことも可能であ
る。このようなオブジェクトは他の部分と比較して画像
がシャープであるという経験的事実に基づいて、シャー
プな部分がオブジェクトの画素であると判断する。画像
データがドットマトリクス状の画素から構成されている
場合には、画像のエッジ部分では隣接する画素間での同
データの差分は大きくなる。この差分は輝度勾配であ
り、これをエッジ度と呼ぶことにして各画素でのエッジ
度を判定する。図15に示すようなXY直交座標を考察
する場合、画像の変化度合いのベクトルはX軸方向成分
とY軸方向成分とをそれぞれ求めれば演算可能となる。
ドットマトリクス状の画素からなるディジタル画像にお
いては、図16に示すように縦軸方向と横軸方向に画素
が隣接しており、X方向の差分値fxとY方向の差分値
fyは、 fx=f(x+1,y)−f(x,y) fy=f(x,y+1)−f(x,y) のように表される。従って、これらを成分とするベクト
ルの大きさ|g(x,y)|は、 |g(x,y)|=(fx**2+fy**2)**(1/
2) のように表される。むろん、エッジ度はこの|g(x,
y)|で表される。なお、本来、画素は図17に示すよ
うに縦横に升目状に配置されており、中央の画素に注目
すると八つの隣接画素がある。従って、同様にそれぞれ
の隣接する画素との画像データの差分をベクトルで表
し、このベクトルの和を画像の変化度合いと判断しても
良い。
【0065】以上のようにして各画素についてエッジ度
が求められるので、基本的にはあるしきい値と比較して
エッジ度の方が大きい画素をオブジェクトの画素と判断
すればよい。しかしながら、経験的事実から考察する
と、オブジェクトは構図の中央部分に位置することが多
い。この事実は、中央部分から多くの画素が抽出される
ような仕組みとすることによってオブジェクトの画素が
より抽出されやすくなるということを裏付けるものであ
る。
【0066】このため、図18に示すように、画像の中
の部分毎に比較するしきい値Th1,Th2,Th3を
異ならせておくことも可能である。むろん、この例で
は、 Th1<Th2<Th3 なる関係があり、中央に近い部分ほどしきい値は低く、
エッジ度が比較的低くてもオブジェクトと判断されるよ
うになっている。むろん、このようにしてオブジェクト
と判断された画素についての画像データを集計し、補間
処理に対応した特徴量を得ることになる。
【0067】一方、特徴量は必ずしも画像データを集計
して得る必要もない。補間処理に依存して補間結果が良
好となるか否かを関連づけるものであればよい。画像デ
ータの画像が自然画か否かは印刷元となる画像ファイル
の形式からも判断できる。図19はプリンタドライバ1
2cがオペレーティングシステム12aに用意されたシ
ステム関数を利用する状況を示しており、プリンタドラ
イバ12cがファイル名を問合せる関数を利用すると、
オペレーティングシステム12aは対応するファイル名
を返答する。この場合、”XXXX.XLS”であれば
その拡張子からビジネスグラフであると分かり、非自然
画であるとの判定を可能とする。また、”XXXX.J
PG”であればその拡張子から写真画像の圧縮ファイル
であると分かり、自然画であるとの判定を可能とする。
むろん、拡張子からではなく、データファイルの先頭部
分に含まれる情報からドロー系のファイル構造であるか
ビットマップ系のファイル構造であるかも判断できるか
ら、自ずから自然画であるか非自然画であるかといった
目安を取得できることになる。すなわち、このような画
像の内容を推理可能となる目安であれば、特徴量を構成
することになる。
【0068】以上のようにして、ステップST202に
て入力された元画像データが自然画であるか非自然画で
あるかを判断したら、それぞれに応じた適切な補間処理
を実行する。ここで、本実施形態において実行する補間
処理の各手法について説明する。コンピュータグラフィ
ックスのような非自然画に適した補間処理として、ステ
ップST210ではニアリスト法の補間処理を実行可能
となっている。ニアリスト法は図20に示すように、周
囲の四つの格子点Pij,Pi+1j,Pij+1,P
i+1j+1と内挿したい点Puvとの距離を求め、も
っとも近い格子点のデータをそのまま移行させる。これ
を一般式で表すと、 Puv=Pij ここで、i=[u+0.5]、j=[v+0.5]であ
る。なお、[]はガウス記号で整数部分を取ることを示
している。
【0069】図21は、ニアリスト法で画素数を縦横3
倍ずつに補間する状況を示している。補間する前には四
隅の画素(□△○●)があるとして、補間して生成する
画素にはこれらの画素のうちもっとも近い画素のデータ
をそのまま移行させている。すなわち、この例で言えば
四隅の画素に隣接する画素についてそれぞれ複写するこ
とになる。また、かかる処理を行うと、図22に示すよ
うに白い画素を背景として黒い画素が斜めに配置される
元画像は、図23に示すように黒の画素が縦横に3倍に
拡大されつつ斜め方向に配置されることになる。
【0070】ニアリスト法においては、画像のエッジが
そのまま保持される特徴を有する。それ故に拡大すれば
ジャギーが目立つもののエッジはエッジとして保持され
る。これに対して他の補間処理では補間される画素を周
りの画素のデータを利用してなだらかに変化するように
する。従って、ジャギーが目立たなくなる反面、本来の
元画像の情報は削られていってしまい、エッジがなくな
ることになってコンピュータグラフィックスなどの非自
然画には適さなくなる。
【0071】一方、写真のような自然画に適した補間処
理として、ステップST212ではキュービック法の補
間処理を実行する。キュービック法は図24に示すよう
に、内挿したい点Puvを取り囲む四つの格子点のみな
らず、その一周り外周の格子点を含む計16の格子点の
データを利用する。内挿点Puvを取り囲む計16の格
子点がそれぞれに値を備えている場合に、内挿点Puv
はそれらの影響を受けて決定される。例えば、一次式で
補間しようとすれば、内挿点を挟む二つの格子点からの
距離に反比例させて重みづけ加算すればよい。X軸方向
に注目すると、内挿点Puvから上記16の格子点との
距離は、図面上、左外側の格子点までの距離をx1、左
内側の格子点までの距離をx2、右内側の格子点までの
距離x3、右外側の格子点までの距離x4と表しつつ、
このような距離に対応した影響度合いを関数f(x)で
表すことにする。また、Y軸方向に注目すると、内挿点
Puvから上記16の格子点との距離は、上方外側の格
子点までの距離をy1、上方内側の格子点までの距離を
y2、下方内側の格子点までの距離y3、下方外側の格
子点までの距離y4と表しつつ、同様に影響度合いは関
数f(y)で表せる。
【0072】16の格子点は以上のような距離に応じた
影響度合いで内挿点Puvに寄与するので、全ての格子
点にデータに対してX軸方向とY軸方向のそれぞれの影
響度合いを累積させる一般式は次式のようになる。
【0073】
【数1】 また、ここで距離に応じた影響度合いを3次たたみ込み
関数で表すとすると、 f(t) = {sin(πt)}/πt となる。なお、上述した各距離x1〜x4,y1〜y4
は格子点Puvの座標値(u,v)について絶対値を利
用して次のように算出することになる。 x1 = 1+(u-|u|) y1 = 1+(v-|v|) x2 = (u-|u|) y2 = (v-|v|) x3 = 1-(u-|u|) y3 = 1-(v-|v|) x4 = 2-(u-|u|) y4 = 2-(v-|v|) 以上の前提のもとでPについて展開すると、
【0074】
【数2】 となる。なお、3次たたみ込み関数と呼ばれるように距
離に応じた影響度合いf(t)は次のような三次式で近
似される。
【数3】 このキュービック法では一方の格子点から他方の格子点
へと近づくにつれて徐々に変化していき、その変化具合
がいわゆる3次関数的になるという特徴を有している。
【0075】図25と図26はキュービック法にて補間
される際の具体例を示している。理解を容易にするた
め、垂直方向についてのデータの変化はなく、水平方向
についてエッジが生じているモデルについて説明する。
また、補間する画素を3点とする。まず、図26の具体
的数値について説明する。補間前の画素の階調値を左列
に「Original」として示しており、階調値「6
4」の画素(P0、P1、P2、P3)が4点並び、階
調値「128」の画素(P4)を1点挟み、階調値「1
92」の画素(P5、P6、P7、P8、P9)が5点
並んでいる。この場合、エッジは階調値「128」の画
素の部分である。
【0076】ここで各画素間に3点の画素(Pn1、P
n2、Pn3)を内挿することになると、内挿される画
素間の距離は「0.25」となり、上述したx1〜x4
は内挿点毎に表の中程の列の数値となる。x1〜x4に
対応してf(x1)〜f(x4)も一義的に計算される
ことになり、例えば、x1,x2,x3,x4が、それ
ぞれ「1.25」、「0.25」、「0.75」、
「1.75」となる場合、それに対するf(t)につい
ては、概略「−0.14」、「0.89」、「0.3
0」、「−0.05」となる。また、x1,x2,x
3,x4が、それぞれ「1.50」、「0.50」、
「0.50」、「1.50」となる場合、それに対する
f(t)については、「−0.125」、「0.62
5」、「0.625」、「−0.125」となる。ま
た、x1,x2,x3,x4が、それぞれ「1.7
5」、「0.75」、「0.25」、「1.25」とな
る場合、それに対するf(t)については、概略「−
0.05」、「0.30」、「0.89」、「−0.1
4」となる。以上の結果を用いて内挿点の階調値を演算
した結果を表の右列に示しているとともに、図25にお
いてグラフで示している。なお、このグラフの意味する
ところについて後に詳述する。
【0077】垂直方向についてのデータの変化がないも
のとみなすと、演算は簡略化され、水平方向に並ぶ四つ
の格子点のデータ(P1,P2,P3,P4 )だけを参照しつつ、
内挿点から各格子点までの距離に応じた影響度合いf
(t)を利用して次のように算出できる。 P=P1・f(x1)+P21f(x2)+P3・f(x3)+P4・f(x4) 従って、内挿点P21について算出する場合には、 P21=64*f(1.25)+64*f(0.25)+64*f(0.75)+128*f(1.75) =64*(-0.14063)+64*(0.890625)+64*(0.296875)+128*(-0.04688) =61 となる。
【0078】キュービック法によれば3次関数的に表せ
る以上、そのカーブの形状を調整することによって補間
結果の品質を左右することができる。その調整の一例と
して、 0<t<0.5 f(t) = -(8/7)t**3-(4/7)t**2+1 0.5<t<1 f(t) = (1-t)(10/7) 1<t<1.5 f(t) = (8/7)(t-1)**3+(4/7)(t-1)**2-(t-1) 1.5<t<2 f(t) = (3/7)(t-2) としたものをハイブリッドバイキュービック法と呼ぶこ
とにする。
【0079】図27はハイブリッドバイキュービック法
にて補間される際の具体例を示しており、キュービック
法の場合と同じ仮定のモデルについて補間した結果を示
している。また、図25にもハイブリッドバイキュービ
ック法による補間処理結果を示しており、この例では3
次関数的なカーブがわずかに急峻となり、画像全体のイ
メージがシャープとなる。上述したニアリスト法やキュ
ービック法やハイブリッドバイキュービック法の特性の
理解のために他の補間手法である共1次内挿法(バイリ
ニア補間:以下、バイリニア法と呼ぶ)について説明す
る。
【0080】バイリニア法は、図28に示すように、一
方の格子点から他方の格子点へと近づくにつれて徐々に
変化していく点でキュービック法に近いが、その変化が
両側の格子点のデータだけに依存する一次関数的である
点で異なる。すなわち、内挿したい点Puvを取り囲む
四つの格子点Pij,Pi+1j,Pij+1,Pi+
1j+1で区画される領域を当該内挿点Puvで四つの
区画に分割し、その面積比で対角位置のデータに重み付
けする。これを式で表すと、 P={(i+1)−u}{(j+1)−v}Pij+
{(i+1)−u}{v−j}Pij+1+{u−i
}{(j+1)−v}Pi+1j+{u−i
}{v−j}Pi+1j+1 となる。なお、i=[u]、j=[v]である。
【0081】二つのキュービック法とバイリニア法は一
方の格子点から他方の格子点へと近づくにつれて徐々に
変化していく点で共通するが、その変化状況が3次関数
的であるか1次関数的であるかが異なり、画像としてみ
たときの差異は大きい。図29はニアリスト法とキュー
ビック法とハイブリッドバイキュービック法とバイリニ
ア法における補間結果の相違を理解しやすくするために
二次元的に表した図である。同図において、横軸に位置
を示し、縦軸に補間関数を示している。むろん、この補
間関数は上述した距離に応じた影響度合いに該当する。
t=0、t=1、t=2の位置に格子点が存在し、内挿
点はt=0〜1の位置となる。
【0082】バイリニア法の場合、隣接する二点間(t
=0〜1)で直線的に変化するだけであるので境界をス
ムージングすることになり、画面の印象はぼやけてしま
う。すなわち、角部のスムージングと異なり、境界がス
ムージングされると、コンピュータグラフィックスで
は、本来あるべき輪郭がなくなってしまうし、写真にお
いてはピントが甘くなってしまう。一方、キュービック
においては、隣接する二点間(t=0〜1)においては
山形の凸を描いて徐々に近接するのみならず、さらに同
二点間の外側(t=1〜2)において下方に押し下げる
効果をもつ。すなわち、あるエッジ部分は段差が生じな
い程度に大きな高低差を有するように変化され、写真に
おいてはシャープさを増しつつ段差が生じないという好
適な影響を及ぼす。また、ハイブリッドバイキュービッ
クではよりシャープさを増す影響を及ぼす。なお、キュ
ービック法は演算処理量が大きく、補間倍率が大きくな
って補間すべき画素数が大きくなれば多大な演算処理量
を要することになる。
【0083】画質の面を重視すれば、キュービック法の
ような三次関数を選びそうであるが、コンピュータの処
理では速度と画質のバランスも大きい。すなわち、画質
の向上程度に応じて処理速度の低下具合の許容度が大き
くなるが、画質の向上が微量あるいは多少画質が向上落
ちるとしても処理速度が高速である方を好むという場合
もある。一方、以上のような補間関数の比較とともに具
体的な数値を示す図25、図26、図27を参照すると
より理解しやすい。図15の例を参照し、もともとのエ
ッジ部分である階調値「64」の画素(P3)と、階調
値「128」の画素(P4)と、階調値「192」の画
素(P5)という三点に注目してみると、単純に直線的
に連結する手法はバイリニア法に相当し、これに対して
キュービック法では具体的なS字カーブが形成されてい
るし、ハイブリッドバイキュービック法ではそのS字カ
ーブがより急峻となっている。むろん、S字カーブの方
向は画素の階調値変化を急峻とする方向であり、だから
こそエッジが強調されている。また、このエッジ画素に
隣接する領域(P2〜P3、P5〜P6)ではいわゆる
アンダーシュートとオーバーシュートが生じており、低
い側に生じるアンダーシュートと高い側に生じるオーバ
ーシュートにより、エッジ画素を挟む両側の高低差が大
きくなる。従って、これらの二つの要因によってエッジ
が強調されることが理解できる。
【0084】画像がシャープに見えるか否かはこのS字
カーブにおける中央部分の傾斜角度が影響を与えること
も容易に理解できる。また、エッジの両側のアンダーシ
ュートとオーバーシュートによって生じる高低差も同様
に影響を与えるものといえる。各補間処理には以上のよ
うな特性の違いがあり、ステップST208ではステッ
プST206にて求めた色数に基づいて非自然画である
と判断する場合にはステップST210におけるニアリ
スト法による補間処理を実行するし、自然画であればキ
ュービック法による補間処理を実行することになる。
【0085】補間処理自体は任意の倍率で実行可能であ
るが、プリンタドライバ12cにおける処理の高速化を
図るため、整数倍の補間処理を受け付けるようにする。
図29は水平方向と垂直方向に2倍に補間する処理例を
示している。予め、補間後の画像データについての変数
領域を確保すると、整数倍の補間処理であれば元画像の
画像データは整数倍した座標値に対応する画素の画像デ
ータとなる。図に示す例で言えば、旧座標値(0,0)
は新座標値(0,0)に対応し、旧座標値(1,0)は
新座標値(2,0)に対応し、旧座標値(0,1)は新
座標値(0,2)に対応し、旧座標値(1,1)は新座
標値(2,2)に対応するということである。従って、
残りの座標値についてのみ上述した補間処理に対応して
画像データを生成していく。この場合、画像データの幅
方向を主走査方向とし、長さ方向を副走査方向として順
に走査していくことも可能であるし、画像データがある
四つの格子点に囲まれた各ブロック毎に内部の座標値の
補間処理をしていって埋めていくことも可能である。
【0086】そして、新たな座標値について全て補間処
理したときにステップST214にて補間画像データを
次段の処理へ引き渡す。ただし、補間倍率によっては補
間画像データのデータ量が極めて多大になることもある
し、そもそもプリンタドライバ12cが利用可能なメモ
リ領域がさほど多くない場合もある。このような場合に
は一定のデータ量ごとに分けて出力するようにしても構
わない。上述したようにステップST116,ST11
8は補間処理がブロック単位の領域毎に補間処理を変更
する手法に対応している。これを上述したプリンタドラ
イバ12cの具体的なソフトウェア処理に対応して説明
すると、図29に示すように整数倍して格子点の画像デ
ータを新たな座標値に移行せしめておき、四つの格子点
に囲まれた各ブロック毎に特徴量を取得して補間処理を
選択することになる。上述した例では利用色数を集計す
るものであるのでかかる特徴量を利用することはできな
いが、他の特徴量を取得して補間処理を変更していくこ
とが可能である。
【0087】例えば、四つの格子点の差を求めると、自
然画であれば当然にこの差が生じていることが多い。し
かし、自然画に重ねて文字が組み込まれているような場
合、文字が単一色であれば四つの格子点は一致し、差が
生じない。むろん、差が生じない領域に内挿する画素は
四つの格子点と同じデータとすればよいのであり、最も
演算量の少ないニアリスト法で補間すればよい。また、
差が生じない場合に限る必要はない。空のように余り変
化のない領域ではニアリストを使用しても画質の劣化は
判断できないことが多いため、四つの格子点の差が小さ
いときにはニアリスト法で補間するようにしても良い。
なお、以上の例では領域として最小の単位でブロックを
形成しているが、より大きなブロックで補間処理を変更
するようにしても構わない。
【0088】選択可能な補間処理はニアリスト法かキュ
ービック法かのいずれか一方だけに限る必要もない。例
えば、4倍に補間するような場合に、最初にキュービッ
ク法にて2倍に補間処理し、続いてニアリスト法にて2
倍に補間処理することも有意義である。補間処理によっ
て画素数が増加する前に演算量の多い補間処理を実行し
ておき、その後で演算量の少ない補間処理を実行するこ
とになるからである。
【0089】すなわち、補間結果に関連するものとし
て、このような場合には補間倍率が影響しているといえ
る。従って、プリンタドライバ12cはオペレーティン
グシステム12aにおける基準解像度とカラープリンタ
17bの解像度との比較において倍率が判定できたとき
に補間処理を選択することも可能である。このように、
画像入力デバイスとしてスキャナ11aなどを有すると
ともに画像出力デバイスとしてカラープリンタ17bな
どを有するコンピュータシステム10において、プリン
タドライバ12cはステップST202にて元画像デー
タを取得し、ステップST204,ST206にて画像
の利用色数を計数することにより、当該画像データの画
像が自然画であるのか非自然画であるのかを判定するた
めの特徴量を抽出し、ステップST208にて同特徴量
に基づいて自然画か非自然画かを決定することによって
非自然画であればステップST210のニアリスト法の
補間処理を実行するし、自然画であればステップST2
12のキュービック法の補間処理を実行するようにした
ため、画像の特徴に応じた補間処理が実施され、最適な
補間結果を極めて容易に得ることができる。
【0090】そして、このようなプログラムを実行する
前提として、コンピュータ12には、CPU12eとR
AM12fとROM12gとI/O12hなどが備えら
れている。同RAM12fは、画像をドットマトリクス
状の画素で表現した画像データを記憶する画像メモリと
して作用する。また、同RAM12fは、この画像メモ
リに記憶された画像データを対象として補間処理に関連
する特徴量を取得するとともに、同特徴量に対応して複
数の補間処理の中から最適な補間結果を得ることが可能
な補間処理を選択し、同補間処理を上記CPU12aに
実行させて上記画像メモリに書き込ませる処理プログラ
ムを記憶する。さらに、I/O12hは上記画像データ
を入力および出力するインターフェイスとして作用す
る。
【0091】むろん、CPU12eはRAM12fを一
時的なワークエリアや設定記憶領域やプログラム領域と
して使用しながら、ROM12gに書き込まれた基本プ
ログラムを適宜実行し、I/O12hを介して未処理の
画像データを入力し、処理後の画像データを出力する。
次に、上述した画像データの変化度合いを特徴量とした
実施形態について説明する。図31は、本画像データ補
間装置を表すブロック図である。本画像データ補間装置
はこのような画素単位での拡大処理を実施するものであ
り、画像データ取得手段D1は、このような画像データ
を取得し、画素補間手段D2はこの画像データにおける
構成画素数を増やす補間処理を行う。ここで、画素補間
手段D2は補間処理として画素の変化度合いに応じた複
数の補間処理を実行可能となっており、画素変化度合評
価手段D3が上記画像データに基づいて画素ごとの変化
度合いを評価する。すると、補間処理選択手段D4はそ
のようにして評価された画素の変化度合いに対応して最
適な補間結果を得ることが可能な補間処理を選択し、上
記画素補間手段D2に実行させる。
【0092】なお、本実施形態においては、ディスプレ
イドライバ12bやプリンタドライバ12cは上述した
画素補間手段D2はもとより、以下に述べるように画素
変化度合評価手段D3や補間処理選択手段D4を実行
し、解像度変換において最もバランスの良い補間結果を
得ることができるようにしている。図32は、上述した
プリンタドライバ12cが実行する解像度変換に関連す
るソフトウェアフローを示している。
【0093】ステップST302は元画像データを取得
する。ステップST304〜ST308は、読み込んだ
画像データにおける画素の変化度合いを評価する処理で
ある。上述したような簡略化した演算で輝度を求めるこ
ととした上で、図33と図34は、輝度勾配を算出する
ためのエッジ検出フィルタを示している。画像データは
ドットマトリクス状の画素から構成されているので、注
目画素を中心とする近隣の八画素との間で画像の変化度
合いを評価すべきである。そういった意味では図34
(a)に示すように、注目画素に8倍の重み付けを与え
つつ周囲の画素を均等に評価してそれを合算することで
フィルタを掛けることが好ましい。しかしながら、経験
的には必ずしも周囲の八画素を評価しなくても図33
(a)に示すように注目画素と周囲の四画素だけから評
価可能である。むろん、四画素を利用するか八画素を利
用するかでは演算量の差が大きく、このようにして評価
対象を少なくすると処理時間を減らすことができる。
【0094】また、図33(b)と図34(b)には実
際の画像データ(輝度)の例を示しており図33(c)
と図34(c)には(a)に示すフィルタを(b)に示
す画像データの配置に適用した場合の演算例を示してい
る。画像データは概ね左斜め上方側に画像データ「10
0」のエリアがあり、右斜め下方側に画像データ「7
0」と「60」の領域があるような場合を示している。
図33の例では、中心画素の上下左右の四画素(画像デ
ータ「100」、「100」、「70」、「70」)に
ついてそれぞれ「−1」の重みが付加され、中心画素
(画像データ「100」)には「4」の重みが付加され
ている。そして、この五画素について重み付加算を行な
う。この重み付加算結果は「60」であり、しきい値
(th)の「32」を越えている。
【0095】一方、図34の例では、中心画素を取り囲
む八画素についてそれぞれ「−1」の重みが付加され、
中心画素には「8」の重みが付加されている。この重み
付加算結果は「100」であり、しきい値(th)の
「64」を越えている。図33や図34に示すエッジ検
出フィルタを利用した結果を各画素のエッジ量Eと呼ぶ
と、その分布は図35に示すように正規分布的となるこ
とが予想され、画像の変化度合いが大きいエッジ部分で
あるか否かはしきい値thと比較することによって判定
できる。図33と図34に示すエッジ検出フィルタはそ
れぞれしきい値としてth=32およびth=64とい
うエッジ量のしきい値が妥当する。従って、エッジの画
素か否かは次式から評価する。 (E<−th) or (th>E) この評価をドットマトリクス状の画素の全てに実施する
のがステップST306の処理であり、各画素単位でエ
ッジの画素のように画像の変化度合いが大きい画素であ
るか否かを評価する。
【0096】ところで、各画素単位で画像の変化度合い
が大きいか否かを判定するとしても、補間処理は一定の
領域毎に画素を生成する処理であるから、その領域単位
で画像の変化度合いが大きいか否かを判定する必要があ
る。各領域ごとにこの変化度合いを判定するのは煩雑で
あるから、ステップST308であらかじめエッジ画素
であるか否かを判定してフラグを設定する。この場合、
図36に示すように、エッジ画素を取り囲む全ての画素
において画像の変化度合いが大きいものと判断する。よ
り具体的には、各画素の変化度合いが図37(a)に示
すようになっているとするときに、しきい値が「32」
であれば、しきい値を越える画素はxy座標で示すとこ
ろの(0,0)(3,0)(4,0)(1,1)(2,
1)であるとしても、エッジ画素の隣接画素にはフラグ
を設定することになる。すると、同図(b)に示すよう
にy=0,1の全画素と、(4,2)を除くy=2の画
素についてはフラグが設定されることになる。この結
果、後の工程で各画素単位で注目ブロックを移動させて
いくときにフラグだけを参照して補間処理を適宜選択で
きるようになる。
【0097】むろん、本実施形態においては、これらの
ステップST304〜ST308の処理が画素変化度合
評価ステップに相当する。むろん、これらがCPUなど
のハードウェアと有機一体的に結合したものと考えると
画素変化度合評価手段D3を構成することになる。以上
のように設定したフラグに基づき、ステップST310
以下ではループ処理で補間画素を生成していく。図38
は既存の画素に対して補間して生成される画素の配置を
概略的に示している。既存の画素について仮に座標を
(X,Y)として表示し、補間で生成される画素の座標
を<X,Y>として表示している。同図の例では、約
2.5×2.5倍の補間処理を行っている。
【0098】既存の四つの画素で囲まれる一つの領域を
ブロックと呼び、各ブロックごとに補間する画素の補間
処理を選択する。ステップST308では各画素ごとに
周囲の画素の変化度合も考慮してフラグを設定している
ので、各ブロックでは四つの画素(0,0)(1,0)
(0,1)(1,1)についていずれについてもフラグ
が設定されていれば変化度合の大きい場合の補間処理を
選択することになり、どれか一つでもフラグが設定され
ていなければ変化度合の小さい場合の補間処理を選択す
ることになる。ステップST310では、この条件に基
づいて当該ブロック内部に適用する補間処理を判断し、
変化度合いが小さい場合にはステップST312にてニ
アリスト法による補間処理で補間を実行するし、変化度
合いが大きい場合にはステップST314にてキュービ
ック法による補間処理で補間を実行する。また、一つの
ブロックを補間処理した後、ステップST316とステ
ップST318にて処理対象となるブロックを移動さ
せ、全てのブロックが終了すればステップST320に
て補間された画像データを出力する。
【0099】なお、図中にはステップST318の終了
後にステップST310に戻るような流れを実線で示し
ているが、破線で示すようにブロック毎にエッジ画素を
集計する処理を繰り返すようにしても良い。むろん、こ
のような意味でステップST310の処理を中心として
ステップST316,ST318の処理を含めて補間処
理選択ステップに相当する。むろん、これらがCPUな
どのハードウェアと有機一体的に結合したものと考える
と補間処理選択手段D4を構成することになる。なお、
プリンタドライバ12cの場合、解像度変換だけで印刷
データが得られるわけではなく、色変換であるとか、ハ
ーフトーン処理が必要になる。従って、ここで画像デー
タを出力するというのは、次の段階へのデータの受け渡
しを意味することになる。
【0100】本実施形態の場合は、四つの画素に囲まれ
る領域をブロックと呼んで補間処理を選択しているが、
補間処理を変更する基準は演算能力や補間処理などに応
じて適宜変更可能である。例えば、図39に示すよう
に、注目画素を中心とする領域を基準として補間処理す
る場合もある。このような場合は、かかる注目画素を矢
印のように走査させて移動させながら補間処理を適宜実
施していけばよい。ここで、注目画素を移動させていき
ながら補間処理を選択する手法について説明する。上述
した例ではブロック毎に変化度合いが大きいか否かを判
定するにあたり、当該領域に含まれる全てのフラグが
「1」となっている場合にだけ画像の変化度合いが大き
い領域と判断している。しかしながら、必ずしもこのよ
うに全てのフラグが「1」になっている必要もないとも
いえる。例えば、図40(a)に示すように4画素で囲
まれる領域に補間処理で画素を生成するものとする。こ
の場合、図36でエッジ画素の隣接画素にフラグを立て
る関係上、本来であれば上述したように4画素全てにフ
ラグが立っている場合だけが変化度合いの大きい領域と
判定することになりえる。しかしながら、このように判
断するとブロックを1画素分だ横に移動させた場合には
縦の辺が共通する関係で縦の二画素について毎回判断が
重複するし、縦方向に移動させれば横の辺が共通する関
係で横の二画素について毎回判断が重複する。このよう
な重複状況は演算処理において無駄である。一方、同図
(b)に示すように領域の隣接状況を考慮すれば、1領
域ごとに左上の1画素を代表させて関連づけることが可
能であるし、少なくともエッジ画素に同視しうる画素の
近辺で変化度合いが大きいと判断しても対して支障はな
いといえる。また、隣接画素同士に囲まれる領域という
のは実際には極めて微少な領域であることを鑑みても十
分であるといえる。そして、このようにして1画素に1
領域を対応させれば、ブロックを移動させる際に注目画
素を移動させていき、その注目画素のエッジ量だけで領
域の変化度合いを判定することが可能となるし、判定に
要する演算処理量も低減する。
【0101】また、補間する画素の側でブロックを形成
するようにすることも可能である。図41はこの例を示
しており、図中、□の格子点が補間する画素を示し、○
の格子点が既存の画素を示している。いま、補間する画
素について5×5のブロックを一つとし、その中に含ま
れる既存の画素のエッジ量に基づいて当該領域が画像の
変化度合いの大きいものであるか否かを判断する。この
場合、一つのブロックを決めて当該ブロックに含まれる
既存の画素を抽出し、そのエッジ量の積算値を求め、当
該ブロック内では同一の補間処理で画素を生成すればよ
い。
【0102】むろん、以上の場合においてより大きな領
域毎にブロックを設定して補間処理を選択しても良く、
例えば、10×10画素毎をブロックとすることも可能
である。また、ブロックを設定せずに補間する画素毎に
それを取り囲む既存の画素についてのエッジ量を判断し
て補間処理を選択することも可能である。図41の例で
言えば内側に配列される3×3の□の格子点は、いずれ
も○で示す四つの既存の格子点の中に含まれ、それぞれ
の□の格子点を生成する際にこれを取り囲む○で示す四
つの既存の格子点についてのエッジ量に基づいて補間処
理を選択するということである。むろん、演算処理上、
このような処理の方が都合よい場合に実現すればよい。
すなわち、先に補間処理するブロックを特定して補間処
理を決めてからその内部に画素を補間するという手法で
あっても良いし、補間する画素毎にブロックの状況を判
定して補間処理を選択しても良い。
【0103】さらに、上述したフローではステップST
308にて予めエッジ画素に隣接する画素にフラグを設
定しておき、ブロック毎に同フラグを参照するようにし
ている。しかしながら、図32にて破線で示すようにブ
ロックを移動させるフローとすることも可能であり、こ
の場合には敢えてフラグを設定する必要もなく、当該ブ
ロックの周囲の画素のエッジ量を判断して補間処理を選
択するようにすれば良い。
【0104】上述したように別々の補間処理を備えてい
るステップST312,ST314の処理は画素補間ス
テップに相当する。むろん、これらがCPUなどのハー
ドウェアと有機一体的に結合したものと考えると画素補
間手段D2を構成することになる。ここで、それぞれの
補間処理について詳述する。一方、このような関係は図
29に示す補間関数においてt=0〜1の区間において
傾斜が急となりつつ、t=1〜2の区間において増加し
た重み分を打ち消すように負の側へ引き寄せるカーブと
なっている場合に生じる。
【0105】従って、シャープさを調整しようとする場
合には、補間関数においてシャープさの基準となる理
想的な傾斜を決定し、t=0〜1の区間において上記
傾斜を発生させるカーブを決定し、t=1〜2の区間
においてこのカーブによって増える重み付けを相殺する
ように負の側に引き寄せつつ、オーバーシュートとアン
ダーシュートが生じやすいカーブを決定することによっ
て実現できる。むろん、この後の作業では特定されるカ
ーブとなるように多次演算関数のパラメータを決定する
が、かかるパラメータの決定方法は極めて多様であるか
ら、実質的な意味でS字カーブにおける中央部分の傾斜
角度とアンダーシュート及びオーバーシュートを調整す
ることに他ならない。
【0106】各補間処理には以上のような特性の違いが
あり、ステップST310にて画像の変化度合いが小さ
いと判断されたブロックでは、ステップST312にて
ニアリスト法の補間処理を実行するし、逆に変化度合い
が大きいと判断されたブロックでは、キュービック法や
ハイブリッドバイキュービック法の補間処理を実行す
る。キュービック法で補間処理をする場合には演算時間
が多大となってしまうものの、画像の変化度合いが小さ
いような部分ではニアリスト法に切り替えるため、全体
としての処理時間は極めて低減する。特に、コンピュー
タグラフィックスのように同色で一定領域を塗りつぶし
てあるような場合には一律にニアリスト法を実行しても
全く問題ないので、処理時間は低減する。また、自然画
であっても拡大したときにジャギーが目立ちやすい部分
というのは面積比でいってもそれほど大きくないのが普
通であるから、このように画像の変化度合いを逐次切り
替えることによって画質を劣化させることなく処理量を
低減させることができる。
【0107】本実施形態においては、フラグによって二
種類ある補間処理のいずれかを実行するようにしている
が、画素の変化度合いに対して段階的に対応する複数の
補間処理を実行するようにしても良い。また、図42に
示すように、二つの補間処理を重ねて実行することとし
てその拡大倍率を画像の変化度合いに対応させるように
しても良い。例えば、補間倍率が5倍であるとして画像
の変化度合いが小さめであればニアリスト法で5倍に補
間処理するし、画像の変化度合いが大きめであればキュ
ービック法で5倍の補間処理する。これらの場合は上述
した実施形態と同様であるが、画像の変化度合いが中間
的な値である場合にはキュービック法で2倍に補間処理
し、残りの2.5倍をニアリスト法で補間処理する。こ
のようにして二つの補間処理でありながら実質的には画
像の変化度合いに応じた複数の補間処理を選択できるこ
とになる。
【0108】なお、前述のように、キュービック法のよ
うな補間処理の演算量が大きいものについては、補間倍
率を整数倍とする。このように、画像入力デバイスを有
するとともに画像出力デバイスを有するコンピュータシ
ステム10において、プリンタドライバ12cはステッ
プST302にて元画像データを入力した後、ステップ
ST304〜108にて画像の変化度合いを検出してフ
ラグを設定しておき、ステップST310にて同フラグ
を参照することにより、画像の変化度合いの小さいブロ
ックではステップST312にてニアリスト法による補
間処理を実行するし、画像の変化度合いの大きいブロッ
クではステップST314にてキュービック法による補
間処理を実行するようにしたため、画質を劣化させない
範囲でできる限りニアリスト法を実行するように制御さ
れ、自動的に最適な補間処理を選択しつつ演算処理量を
低減させる。
【0109】以上説明したように、発明においては、画
像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データを
取得する画像データ取得手段と、上記画像データに基づ
いて画素の変化度合いを評価する画素変化度合評価手段
と、上記画像データにおける構成画素数を増やす補間処
理を行うに複数の補間処理の中から選択して実行可能な
画素補間手段と、上記画素変化度合評価手段によって評
価された画素の変化度合に基づいてその変化度合いに対
応して最適な補間結果を得ることが可能な補間処理を選
択して上記画素補間手段に実行させる補間処理選択手段
とを具備する構成としてある。
【0110】このように構成した本発明においては、画
像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データの
構成画素数を増やす補間処理を行うにあたり、画素補間
手段は複数の補間処理の中からいずれかを選択して実行
可能となっており、画像データ取得手段が対象となる画
像データを取得すると、上記画素変化度合評価手段は同
画像データに基づいて画素の変化度合いを評価する。そ
して、上記補間処理選択手段はこの画素変化度合評価手
段によって評価された画素の変化度合に基づき、その変
化度合いに対応して最適な補間結果を得ることが可能な
補間処理を選択して上記画素補間手段に実行させる。
【0111】すなわち、画素の変化度合は補間処理の具
体的手法に密接に関連するので、同画素の変化度合を評
価して積極的に補間処理を変更することにより、無駄の
ない補間処理を実現する。以上説明したように本発明
は、画像の変化度合いに応じて補間処理を変更すること
により極めて簡易に最適な補間結果を得ることが可能な
画像データ補間装置を提供することができる。画素変化
度合評価手段は、画素の変化度合を評価するものであ
り、評価の手法や結果は特に限定されるものではない。
また、補間処理選択手段での同評価結果の利用態様に応
じて相対的に変更可能なものである。例えば、具体的な
変化度合いを数値として要するのであれば数値を出力す
ればよいし、単に変化度合いが大きいか否かといったも
のでよければ、それに合わせて出力すればよい。
【0112】また、画素の変化自体をどのようにして把
握するかも適宜変更可能である。その一例として、上記
画素変化度合評価手段は、各画素の明るさのパラメータ
を求めるとともに周囲の画素のパラメータとの比較で上
記変化度合いを算出する構成とすることもできる。この
ように構成した場合には、画素の評価の基準として当該
画素の明るさを利用するものとし、上記画素変化度合評
価手段は各画素の明るさのパラメータを求め、当該画素
とその周囲の画素とで同パラメータを比較し、比較結果
を上記変化度合いとして算出する。
【0113】むろん、これ以外にも画素の変化度合いを
把握することは可能であるが、多要素のパラメータで表
される画素を一律に把握するにあたって明るさのパラメ
ータは比較的容易である。このようにすれば、画像の変
化度合いを明るさのパラメータに基づいて判断するた
め、比較的容易に同変化度合いを求めることができる。
一方、補間処理の処理内容にも画素の変化度合いが影響
を及ぼす範囲が異なってくると言える。例えば、補間処
理を実行するにあたって必要とする画素の数が一つであ
るものもあれば、複数の画素に基づいて補間処理するも
のもある。特に、後者の例であれば、一つでも変化度合
いが大きい画素があると補間処理を変えるのか、あるい
は一つでも変化度合が小さい画素があると補間処理を変
えるのかといったことが問題となる。
【0114】このような状況に対する一例として、上記
画素変化度合評価手段は、各画素ごとに求めた上記変化
度合いを周囲の画素の変化度合の評価についても利用す
る構成とすることもできる。補間処理で要する画素が複
数であり、そのうちの一つでも変化度合いが大きいとき
には、二つの態様が考えられる。すなわち、補間処理で
対象とする範囲の残り画素については評価する必要が無
くなるし、逆に既に評価した画素について変化度合いが
小さかったとしても当該評価は不要となる。
【0115】このような二方向の意味で、各画素ごとに
求めた上記変化度合いを周囲の画素の変化度合の評価に
ついても利用することになる。このようにすれば、一の
画素の変化度合いを周囲の画素においても利用すること
により、演算量を低減できるし、補間処理の影響を受け
る適当な範囲で共有することにより、最適な補間結果を
得ることができる。画素補間手段では、画素の変化度合
いに関連する複数の補間処理を実行可能であればよく、
補間処理自体としては各種の処理が可能である。その一
例として、上記画素補間手段は、変化度合の小さい領域
で適用して好適な補間処理として、補間処理前の最近隣
画素の画像データを新たな構成画素の画像データに利用
する補間処理を実行可能な構成とすることもできる。
【0116】このように構成した場合には、一つの補間
処理として補間処理前の最近隣画素の画像データを新た
な構成画素の画像データに利用するが、同じ画素のデー
タが増えるとしても変化度合の小さい領域であれば何ら
問題なく、処理量が少ない点で好適である。このように
すれば、変化度合の小さい領域では画質に影響すること
なく処理量を減らすことができる。また、他の一例とし
て、上記画素補間手段は、変化度合の大きい領域で適用
して好適な補間処理として補間する画素の画像データが
なだらかに変化するように周囲の画素の画像データから
演算処理で補間画素の画像データを算出する補間処理を
実行可能な構成とすることもできる。
【0117】このように構成した場合には、周囲の画素
の画像データを利用して演算処理することにより、補間
する画素の画像データはなだらかに変化する。このよう
に、なだらかに変化させると、変化度合いの大きい画素
の並びがあったとして、この間を補間したとしても段差
が目立たない。従って、変化度合いの大きい画素の並び
についてこの間を補間したとしても段差が目立たたず画
質の劣化を防止することができる。
【0118】補間する画素の画像データがなだらかに変
化する演算手法は各種のものを採用可能であるが、その
変化態様は画質に影響を与える。このため、ある意味で
は演算手法を変えることによって画質を調整可能となる
ともいえる。画質を調整可能な一例として、上記画素補
間手段は、変化度合いの大きい画素間で補間画素の画像
データを算出するにあたり、画像データの変化態様を略
S字型としつつその傾斜を調整するとともに、両端部位
では低い側にアンダーシュートを発生させつつ高い側に
オーバーシュートを発生させて高低差を形成してその高
低差を調整することにより、画像の変化度合いを最適な
ものとするように調整する構成とすることもできる。
【0119】このように構成した場合には、補間する画
素の画像データをなだらかに変化させるにあたり、変化
度合いの大きい画素間で画像データの変化態様を略S字
型とする。従って、なだらかには変化するもののその変
化態様は単に直線的に結ぶ勾配よりは急峻とさせること
ができ、その傾斜を調整して画像の変化度合いを最適な
ものとすることが可能となる。また、両端部位で低い側
にアンダーシュートを発生させつつ高い側にオーバーシ
ュートを発生させると高低差は大きくなり、かつ、その
高低差を調整することによっても見かけ上の画像の変化
度合いを最適なものとすることが可能となる。このよう
な演算処理の一例としては、多次演算処理の3次たたみ
込み内挿法などを使用可能であるし、かかる調整を可能
とする演算処理はこれに限られず、他の演算手法を採用
することもできる。
【0120】このようにすれば、S字カーブの傾斜と、
アンダーシュートとオーバーシュートによる高低差とに
より、画質の調整を比較的容易に実現できる。画素の変
化度合いが画像全体にわたって一定であることはないた
め、補間処理選択手段は、適宜、補間処理を選択して切
り換えなければならない。そして、かかる切り換えの頻
度も特に限定されるものでなく、各種の手法を採用可能
である。その一例として、上記補間処理選択手段は、上
記画素変化度合評価手段によって評価された画素の変化
度合に基づいて画素単位で上記補間処理を選択して実行
させる構成とすることもできる。
【0121】このように構成した場合には、上記画素変
化度合評価手段によって評価された画素の変化度合に基
づき、上記補間処理選択手段が画素単位で上記補間処理
を選択して実行させる。すなわち、変化度合いが画素単
位で評価される以上、これに対応して補間処理も変更す
る。従って、画素単位で補間処理を選択するのできめ細
かに補間結果を向上させることができる。また、他の一
例として、上記補間処理選択手段は、上記画素変化度合
評価手段によって評価された画素の変化度合に基づいて
複数画素からなる所定の小領域毎に上記補間処理を選択
して実行させる構成とすることもできる。このようにす
れば、小領域毎に補間処理を選択するので処理を簡易化
することができる。
【0122】次に、補間処理を前提としつつシャープさ
を併せて修正する実施形態を説明する。図43は、この
ような画像データ補間装置を表すブロック図である。元
の画像が自然画であるとすると、画像によってはシャー
プさに欠けることがある。例えば、ピントの甘いような
写真などが該当する。また、装置間の解像度を一致させ
るための拡大にとどまらず、画像自体を拡大して出力し
たいような場合には、シャープさの欠ける画像はさらに
ピントが甘くなりかねない。本画像データ補間装置は画
像データについて画素単位での拡大処理を実施する際に
シャープさを調整するものであり、画像データ取得手段
E1は、同画像データを取得し、画素補間手段E2はこ
の画像データにおける構成画素数を増やす補間処理を行
う。ここで、画素補間手段E2は補間処理に付随して画
像のシャープさを変化させることが可能となっており、
シャープ度合評価手段E3が上記画像データに基づいて
画像のシャープさを評価する。すると、補間処理制御手
段E4はそのようにして評価されたシャープさが低けれ
ばこれを高めるような補間処理を実行するように上記画
素補間手段E2を制御する。
【0123】上述したように、オペレーティングシステ
ム12aで管理する解像度とカラープリンタ17bの解
像度とが一致しない場合にプリンタドライバ12cは解
像度を一致させる処理を実行する。通常、カラープリン
タ17bの解像度はオペレーティングシステム12aが
管理する解像度よりも細かいので、解像度を一致させる
ためには画素を増やすための補間処理が行われる。この
ようにアプリケーション12dによって拡大処理する場
合と、プリンタドライバ12cによって解像度を一致さ
せる場合に補間処理が行われるが、これらの補間処理で
画像のシャープさに影響を与えることができる。
【0124】画像のシャープさはそれぞれの隣接画素間
での変化度合いの総合評価と言える。シャープさに欠け
る画像というのは本来のエッジ部分でなだらかに画素が
変化していることを意味し、シャープな画像では本来の
エッジ部分で隣接画素間の変化度合いが急峻である。補
間処理は既存の画素と画素の間に新たな画素を生成する
ことになるので、新たな画素をどのような値とするかで
画像のシャープさが変化するからである。
【0125】この意味で、本発明の画像データ補間装置
では、アプリケーション12dやプリンタドライバ12
cが上述した画素補間手段E2はもとより、以下に述べ
るようにシャープ度合評価手段E3や補間処理制御手段
E4を構成する。図44は、補間処理を実行する一例と
してのプリンタドライバ12cが実行する解像度変換に
関連するソフトウェアフローを示している。ステップS
T402は元画像データを取得する。ステップST40
4〜ST408は、読み込んだ画像データにおける各画
素の変化度合いから画像のシャープさを評価する処理で
ある。
【0126】図33や図34に示すエッジ検出フィルタ
を利用した結果を各画素のエッジ量Eと呼ぶと、その分
布は図35に示すように正規分布的となることが予想さ
れる。このようにしてドットマトリクス状の画素の全て
において算出するのがステップST406の処理であ
り、エッジ量の絶対値をステップST408にて集計す
る。集計は単純な平均値であっても良いが、背景部分の
面積比の影響を受けやすいとも言える。例えば、図45
では被写体たる人物像が大きく映って背景部分が少ない
が、図46では被写体たる人物像が小さく映って背景部
分が多くなる。背景部分では画素の変化度合いが小さく
なりがちであるから、背景部分の面積割合が大きい図4
6に示すものでは図45に示すものと比較して平均値が
低くなりがちである。この意味で、或る一定のしきい値
を設けておき、そのしきい値以上のものだけの平均を算
出するようにしても良い。
【0127】一方、この集計の段階では画像のシャープ
さを求めるのが主目的であるが、そもそも自然画のよう
なシャープさを要求される画像であるのか否かをこの集
計結果から判断することも可能である。自然画の場合は
単なる背景のような部分であっても色の明暗であるとか
背景としての実物の形状に応じて同一の画素が並んでい
るわけではないことから、エッジ量の絶対値の集計結果
は図47に示すようになり、エッジ量は大きめになりが
ちである。これに対してビジネスグラフのような画像で
は同色で一定領域を塗りつぶすことが多いので、エッジ
量の絶対値の集計結果は図48に示すようになり、エッ
ジ量が低めになる。
【0128】従って、集計結果の平均値(av)がある
しきい値Thより低い場合にはシャープさを増すような
処理が必要でない画像と言え、シャープさに影響を与え
ない補間処理を実行させるようにすればよい。以上のよ
うにしてステップST404〜ST408において画像
を構成する各画素の変化度合いを集計し、当該画像がシ
ャープな画像と言えるか否かの評価を実施したことにな
るため、これらのステップST404〜ST408の処
理がシャープ度合評価手段E3を構成することになる。
【0129】この評価結果に基づき、ステップST41
0では画像のシャープさの高低に応じた補間処理を選択
する。本実施形態においては、シャープな画像に対して
キュービック法による補間処理を実行し、シャープさに
欠ける画像に対してハイブリッドバイキュービック法に
よる補間処理を実行する。従って、この意味で当該ステ
ップST410は補間処理制御手段E4を構成するし、
別々の補間処理を備えているステップST412,ST
414の処理は画素補間手段E2を構成することにな
る。ここで、それぞれの補間処理について詳述する。
【0130】各補間処理には以上のような特性の違いが
あり、ステップST410にて画像がシャープであると
判断されればステップST412にてキュービック法の
補間処理を実行するし、逆にシャープではないと判断さ
れるとハイブリッドバイキュービック法の補間処理を実
行する。ハイブリッドバイキュービック法で補間処理を
する場合には補間するカーブが急峻となってシャープさ
を増すことができ、かかる補間処理が選択されるのは対
象とする画像のシャープさを評価し、その評価結果に基
づくものである。このため、操作者は特段の判断をしな
くてもシャープでない画像をシャープにすることができ
る。
【0131】本実施形態においては、二種類ある補間処
理のいずれかを実行するようにしているが、画素の変化
度合いに対して段階的に対応する複数の補間処理を実行
するようにしても良い。図49はシャープさの評価を4
段階に分けて3次内挿法のパラメータを変化させた四つ
のキュービック法を実施する例を示している。図中
「0」は通常のシャープさの画像に適用されるキュービ
ック法のカーブを示しており、「+1」のカーブはわず
かにシャープさに欠ける画像に適用されるキュービック
法を示しており、「+2」のカーブはかなりシャープさ
が欠ける画像に適用されるキュービック法を示してい
る。また、シャープすぎる画像については「−1」のカ
ーブのキュービック法を適用する。むろん、これらはい
ずれもハイブリッドバイキュービック法の場合と同様に
S字カーブにおける中央部分の傾斜角度とアンダーシュ
ート及びオーバーシュートを調整して実現している。
【0132】次に、この場合の手続のフローを図50に
示す。画像のシャープさに基づいてステップST510
ではこれらのパラメータを設定し、かかるパラメータを
使用したキュービック法をステップST514にて実行
する。また、このフローでは、画像のシャープさが部分
的に異なることを考慮し、画像を小領域であるブロック
に分割して各ブロック毎に最適な補間処理を実行する。
すなわち、各ブロック毎にシャープさを評価して補間処
理を選択するため、ステップST508にてブロック毎
のエッジ量を集計し、ステップST516,ST518
にてブロックを順次移動させながら補間処理を実行する
ようにしている。
【0133】全ての画像データについて補間処理を終了
したら、ステップST420やステップST520にて
補間された画像データを出力する。なお、プリンタドラ
イバ12cの場合、解像度変換だけで印刷データが得ら
れるわけではなく、色変換であるとか、ハーフトーン処
理が必要になる。従って、ここで画像データを出力する
というのは、次の段階へのデータの受け渡しを意味する
ことになる。このように、画像入力デバイスを有すると
ともに画像出力デバイスを有するコンピュータシステム
10において、プリンタドライバ12cはステップST
402にて元画像データを入力した後、ステップST4
04〜108にて画像のシャープさを評価して集計する
とともに、ステップST410にて同集計結果に基づい
てシャープさに欠ける画像であればステップST414
にてシャープさを増す補間処理を実行するし、シャープ
な画像であればステップST412にて通常の補間処理
を実行するようにしたため、操作者が別段にシャープさ
を増す画像処理を選択しなくても補間処理を経るだけで
シャープな画像とすることができる。
【0134】以上説明したように、本実施形態において
は、画像をドットマトリクス状の画素で表現した画像デ
ータを取得する画像データ取得手段と、上記画像データ
に基づいて画像のシャープさを評価するシャープ度合評
価手段と、上記画像データにおける構成画素数を増やす
補間処理を行うにあたり画像のシャープさを変化させる
補間処理を実行可能な画素補間手段と、上記シャープ度
合評価手段によって評価された画像のシャープさが適当
でなければシャープさを変化させて適当となるように上
記画素補間手段に補間処理を実行させる補間処理制御手
段とを具備する構成としてある。
【0135】このように構成した場合には、画像をドッ
トマトリクス状の画素で表現した画像データの構成画素
数を増やす補間処理を行うにあたり、画素補間手段は画
像のシャープさを変化させる補間処理を実行可能となっ
ており、画像データ取得手段が対象となる画像データを
取得すると、上記シャープ度合評価手段は同画像データ
に基づいて画像のシャープさを評価する。そして、上記
補間処理制御手段はこのシャープ度合評価手段によって
評価されたシャープさに基づき、画像のシャープさが適
当でなければシャープさを変化させて適当となるように
上記画素補間手段に補間処理を実行させる。
【0136】すなわち、画像のシャープさが低い場合に
は補間処理によってシャープさを増し、また、シャープ
すぎる場合にはシャープさを低減させる。このようにす
れば、画像のシャープさに応じて補間処理でシャープさ
を調整するようにしているため、操作を煩雑にすること
なく簡易に画質を向上させることが可能な画像データ補
間装置を提供することができる。補間を実行しつつ画像
のシャープさを変化させる手法として画像データの変化
態様を略S字型としつつその傾斜を調整するとともに、
両端部位では低い側にアンダーシュートを発生させつつ
高い側にオーバーシュートを発生させて高低差を形成し
てその高低差を調整することにより、画像の変化度合い
を最適なものとするように調整して画像のシャープさを
変化させることを示した。
【0137】このようなS字カーブをとる一例として、
上記画素補間手段は、3次たたみ込み内挿法におけるパ
ラメータを調整して画像のシャープさを変化させる構成
とすることもできる。このように構成した場合には、補
間処理として利用される3次たたみ込み内挿法のパラメ
ータを調整することにより、元の画像での隣接する画素
の間に補間される画素が3次関数を採用することによっ
てS字を描き、なだらかでありながら急峻さも併せ持つ
ことになる。そして、このS字の曲がり具合をパラメー
タで調整することによって急峻さが変化し、画像のシャ
ープさが変化する。
【0138】このようにすれば、多次演算処理として3
次たたみ込み内挿法を利用することにより、S字カーブ
を調整して比較的容易にシャープさを調整することがで
きる。シャープさを変化させるにあたり、必ずしも一つ
の演算手法だけを採用する必要はなく、シャープさに影
響を与える複数の補間処理を実行することも可能であ
る。そのような一例として、上記画素補間手段は、画像
のシャープさの変化度合いの異なる複数の補間処理を実
行可能であるとともに、それぞれの補間倍率の割合を変
化させて画像のシャープさを調整する構成とすることも
できる。
【0139】このように構成した場合には、複数の補間
処理のそれぞれで画像のシャープさの変化度合いが異な
り、必要な補間倍率を得るために複数の補間処理を実行
する。従って、その補間倍率の分担割合を互いに変化さ
せることにより、シャープさを調整可能となる。例え
ば、シャープさの変化度合いの低い補間処理とシャープ
さの変化度合いの高い補間処理とがある場合に両者の分
担割合を変化させれば二つの変化度合の中間を選択可能
となる。
【0140】このようにすれば、複数の補間処理で分担
する補間倍率を変えるだけであるので、パラメータの設
定が簡易になる。画像のシャープさは、必ずしも高けれ
ばよいわけではない。従って、シャープさを増す必要が
ない場合もある。この場合、操作者が判断することも可
能であるが、かかる判断を同時に実現する構成とするこ
ともできる。その一例として、上記補間処理制御手段
は、上記画像のシャープさが所定のしきい値を越えてい
ると評価されたときに上記画素補間手段にて画像のシャ
ープさを変化させるように制御する構成とすることもで
きる。
【0141】このように構成した場合には、上記補間処
理制御手段が上記画像のシャープさと所定のしきい値と
を比較し、画像のシャープさがこれを越えていると評価
されたときに上記画素補間手段にて画像のシャープさを
変化させるように制御する。しかしながら、画像のシャ
ープさがしきい値を越えていないようであればあえて画
像のシャープさを変化させるようには制御しない。例え
ば、自然画であるときの画像のシャープさと非自然画で
あるときの画像のシャープさとを比較すれば、前者のも
のの方が一般的にはシャープさが高いと言えるからであ
る。むろん、画像のシャープさは自然画か非自然画かと
いった分類だけで決まるものでもないため、他の判断要
素を加えることも可能である。例えば、画像の分類を取
得し、その分類にたった上で上記しきい値を変化させれ
ばより柔軟な対応が可能となる。
【0142】このようにすれば、ある一定の範囲までは
シャープさを変化させないようにするため、シャープさ
を変化させることが不適当な画像まで自動的にシャープ
さを調整してしまうといった不便さがなくなる。画面の
シャープさは個々の画素を基準とすると、画像全体にわ
たって一定であるわけではないので、必ずしも一定の補
間処理に限られるものでもない。このため、画素単位で
画像のシャープさを評価するとともに、評価された画像
のシャープさに基づいて画素単位で画像のシャープさを
変化させるように制御する構成とすることもできる。ま
た、所定の小領域毎に画像のシャープさを評価するとと
もに、評価された画像のシャープさに基づいて所定の小
領域毎に画像のシャープさを変化させるように制御する
構成としてある。
【0143】次に、画像処理を選択できるようにした実
施形態を説明する。図51は、このような画像データ補
間装置を表すブロック図である。本画像データ補間装置
は画像データについて画素単位の画像処理を実施する際
に拡大処理とシャープさの変更処理を補間処理として同
時に行うものであり、画像データ取得手段F1にて同画
像データを取得するともに、画像処理選択手段F2で実
施する画像処理を選択する。同時処理判断手段F3は実
行すべき画像処理が拡大処理とシャープさの変更処理と
を同時に行うものであるか否かを判断するものであり、
同時に行う必要がある場合には画素補間手段F4が当該
画像データにおける構成画素数を増やす補間処理を行な
うのに付随して画像のシャープさを変化させる。そし
て、拡大処理後の画像データは画像データ出力手段F5
が出力する。
【0144】かかるコンピュータシステム10では、画
像入力デバイスであるスキャナ11aなどで画像データ
を取得し、アプリケーション12dで所定の画像処理を
実行する。この画像処理には各種のものがあり、拡大縮
小、シャープさの強弱、コントラストの強弱、色合いの
修正といったものがあげられる。なお、上述したよう
に、画像出力デバイスとしてのディスプレイ17aやカ
ラープリンタ17bに表示出力するためには解像度の一
致が必要であり、特にプリンタの解像度に合わせる際に
は拡大処理としても実行する補間処理が行われる。そし
て、この補間処理はプリンタドライバ12cで実行して
も良いし、アプリケーション12dで実行することもで
きる。
【0145】ここで、アプリケーション12dでは、画
像処理として拡大処理とシャープさの変更処理を選択す
ることが可能であり、また、プリンタの解像度に合わせ
る際に拡大処理するのに伴ってシャープさを変更するこ
とも可能である。従って、これらの場合に拡大処理とシ
ャープさの調整処理を実行することになる。この意味
で、本発明の画像データ補間装置は、上述したコンピュ
ータシステム10におけるアプリケーション12dとし
て実現されることになる。そして、アプリケーション1
2dは上述した画素補間手段F4はもとより、以下に述
べるように画像処理選択手段F2や同時処理判断手段F
3を構成する。また、データの入出力が伴うので、ファ
イル入力やファイル出力あるいは印刷データの出力とい
う意味で画像データ取得手段F1や画像データ出力手段
F5を構成する。
【0146】図52は、アプリケーション12dのソフ
トウェアフローの概略を示している。アプリケーション
12dは図53に示すようなメニュー選択によって各種
の画像処理を実行可能であり、必ずしも図52に示すよ
うなソフトウェアフローに限定されるものではないが、
理解の便宜のために簡略化して表示している。ステップ
ST602では元画像データを取得する。アプリケーシ
ョン12dにおけるファイルメニューなどでスキャナ1
1aから画像を読み込む処理などが該当する。本実施形
態においては後述する画像処理に使用する画像データを
生成すればよいので、新規ファイル作成などを選択して
画像ファイルを生成するような処理であっても同様に元
画像データの取得といえる。オペレーティングシステム
12aやハードウェアの構成を除いた元画像データの取
得処理が画像データ取得に相当する。むろん、これらが
CPUなどのハードウェアと有機一体的に結合したもの
と考えると画像データ取得手段F1に該当する。
【0147】ステップST604では、画像処理を選択
し、ステップST606,ST608では、選択された
画像処理を判断する。画像処理を選択するには、図53
に示すように画面上にてウィンドウ枠に表示されるメニ
ューバーの中から、マウス15bによって「画像」の文
字部分をクリックすると、図54に示すように実行可能
な各種の画像処理が表示される。同図に示す例では、
「拡大」処理と、「シャープネス」調整処理と、「コン
トラスト」調整処理と、「明るさ」調整処理とが実行可
能となっている。それぞれの画像処理には「ボタン」ス
イッチを用意してあり、複数の画像処理を同時に選択可
能となっている。また、「ボタン」スイッチで選択され
るまでは各処理はグレイ表示されており、非表示状態が
一別できるようになっている。
【0148】所望の画像処理のボタンスイッチで選択状
態とするとともに、それぞれのパラメータをセットして
「OK」ボタンをクリックすると、選択を入力した処理
として扱われ、ステップST606,ST608にて選
択された処理を判断する。この例では、ステップST6
06にて拡大処理が選択されたか否かが判断され、拡大
処理が選択されていなければステップST610にてそ
れぞれに対応する画像処理を実施する。一方、拡大処理
が選択されている場合には、ステップST608にてシ
ャープネス調整処理が選択されているか否かを判断す
る。この結果、拡大処理とシャープネス調整処理が共に
選択されているならば、ステップST612へと進み、
拡大処理は選択されているもののシャープネス調整処理
は選択されていないのであればステップST614へと
進む。なお、ステップ112,ST614の処理につい
ては後述する。
【0149】このソフトウェアフローでは、理解しやす
くステップST606,ST608の二つの分岐処理で
行っているが、実際にはケース処理で多数の分岐を選択
するようにしてもよい。本実施形態においては、ステッ
プST604にて画像処理を選択するので画像処理選択
ステップに相当するし、ステップST606,ST60
8にて拡大処理とシャープネス調整処理が共に選択され
ているか否かを判断することになるので同時処理判断ス
テップに相当する。むろん、これらがCPUなどのハー
ドウェアと有機一体的に結合したものと考えると画像処
理選択手段F2や同時処理判断手段F3に該当する。
【0150】ここで、画像処理選択手段F2や同時処理
判断手段F3の変形例について説明する。図55〜図5
7はその一例を示しており、アプリケーション12dが
図54に示すように明示的なシャープネス調整処理を備
えていないものとし、拡大処理は選択可能となっている
とする。この例では、ステップST704にて画像処理
の選択として図56に示すような拡大処理のパラメータ
入力ウィンドウを表示する。ここでは拡大率を%で選択
入力可能となっており、所望の倍率にセットして「O
K」ボタンをクリックすると、次の段階へと進行する。
通常であれば、拡大率を入力することによってその倍率
に応じた補間処理を実行すればよいが、この例ではステ
ップST706にて拡大処理が選択されていると判断す
ると、ステップST708にて図57に示すようなシャ
ープネス調整の問い合わせ用ウィンドウを表示する。こ
のウィンドウには「NO」、「Low」、「High」
の三つの選択肢が用意され、それぞれに択一的に選択可
能なボタンが割り当てられている。デフォルトは「N
O」であり、操作者は必要に応じて「Low」や「Hi
gh」を選択できるようになっている。これらはシャー
プネス強調についての問い合わせであり、「NO」は強
調せず、「Low」はやや強調し、「High」は強調
するという意味である。
【0151】そして、選択された結果に基づいて、補間
処理であるステップST712,ST714,ST71
6のいずれかを実行する。拡大処理の際には、後述する
ように補間処理を選択すればシャープネスを変化させる
ことが可能であるので、拡大処理を選択した場合に自動
的に問合せるようにしている。この例では、ステップS
T704,ST708が画像処理選択ステップに相当す
るし、ステップST710が同時処理判断ステップに相
当する。
【0152】また、図58〜図60には、直接には画像
処理を選択しているようには見えないが、実際には内部
的に拡大処理するような場合を示しており、より具体的
には印刷処理の場合である。図示しないファイルメニュ
ーの中から印刷を選択すると、ステップST804にて
図59に示すような印刷メニューを表示する。この印刷
メニューの中でも各種のパラメータを設定可能である
が、その一つとして「印刷解像度」の選択ボックスがあ
る。アプリケーション12dが内部的に扱っている解像
度とは関係なく、印刷時にどの解像度で印刷実行するか
によって解像度の一致作業が必要となる。カラープリン
タ17b2の解像度が720dpiであるとして、印刷
解像度を720dpiとして印刷する場合には画像デー
タの1ドットが印刷時の1ドットと対応するので解像度
変換は不要である。しかしながら、300dpiで印刷
する際には印刷データとの対応を一致させなければなら
ず、この意味での解像度変換が必要となってくる。
【0153】このため、ステップST808にて印刷解
像度ボックスのパラメータとオペレーティングシステム
12aが管理しているカラープリンタ17b2の解像度
とを比較して解像度変換を実施する必要があるか否かを
判断し、解像度変換が必要な場合にはステップST81
0にて図60に示すようなシャープネスの問い合わせ用
ウィンドウを表示する。この例では図54の場合と同様
にシャープネスの調整程度を%で選択して入力するよう
にしており、ステップST812では入力されたパラメ
ータに従って処理を選択する。すなわち、調整処理が要
求されない場合にはステップST814へと進み、調整
処理が要求される場合にはステップST816へ進むよ
うにしている。この後、解像度が一致した状態でステッ
プST818にて印刷処理を実行する。
【0154】この例では、ステップST804,ST8
10が画像処理選択ステップに相当するし、ステップS
T812が同時処理判断手段ステップに相当する。むろ
ん、これらの画像処理選択手段F2と同時処理判断手段
F3についてはこれら以外の手法で実現することが可能
であることはいうまでもない。以上のような判断を経て
補間処理が実行されることになる。具体的には、拡大処
理だけが選択されてシャープさの強調処理が選択されな
い場合にはニアリスト法による補間処理を実行するし
(ステップST614,ST712,ST814)、拡
大処理とシャープさの強調処理が選択されたときにはハ
イブリッドバイキュービック法による補間処理(ステッ
プST612,ST816)とキュービック法による補
間処理(ステップST714)を実行する。従って、後
者のステップST612,ST816,ST714が画
素補間手段F4を構成することになる。
【0155】本実施形態のように、拡大処理の中でシャ
ープさを調整できるようにすることは、単に拡大処理と
シャープさ調整処理とを別個に行うよりも優れている点
がある。例えば、シャープさを強調してから拡大する処
理を行うとするとしても、拡大処理がニアリスト法のよ
うなものであればジャギーが目立ってしまい、シャープ
な感じを維持できないことがある。また、ニアリスト法
で拡大してからシャープさを強調するとした場合は、ジ
ャギーが目立った状態でシャープにすることになるの
で、画質が向上するとも言えない。これに対して、一体
の拡大処理の中でシャープさをも合わせて行うようにす
れば、このような弊害は生じにくい。
【0156】画像データについて補間処理や他の画像処
理を終了したら、ステップST66にて画像データを出
力する。ここでいう画像データを出力するというのは広
義の意味を含んでおり、カラープリンタ17b2に出力
するとか、ハードディスク13bに書き込むといった処
理に限られず、データとしては保持しておきながらディ
スプレイ17b1に表示させ、次なる画像処理に備える
というものであっても構わない。むろん、本実施形態に
おいては、このステップST616が画像データ出力手
段F5を構成する。
【0157】このように、画像入力デバイスや画像出力
デバイスなどを有するコンピュータシステム10におい
て、アプリケーション12dは各種の画像処理を実行可
能となっており、ステップST604にて実行すべき画
像処理を選択させたとき、拡大処理とシャープさの変更
処理とが同時に指定された場合には、ステップST60
8の判断を経てステップST612にてシャープさを増
す補間処理を実行し、拡大処理だけが選択された場合に
はステップST614にてシャープさに影響を与えない
通常の補間処理を実行するようにしたため、拡大処理と
シャープさの変更処理とを個別に実行するための余分な
時間がかからないし、両者が一体的に実行されるので、
確実にシャープさを調整することができる。
【0158】以上説明したように、発明においては、画
像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データを
取得する画像データ取得手段と、上記画像データに対し
て個々の画素における画像データを変更することによっ
て各種の画像処理を実行するべく実行可能な画像処理を
表示して選択を入力する画像処理選択手段と、この画像
処理選択手段によって画像の拡大処理と画像のシャープ
さの変更処理とが共に選択されたか否かを判断する同時
処理判断手段と、この同時処理判断手段によって画像の
拡大処理と画像のシャープさの変更処理とが共に選択さ
れたと判断されたときに、上記画像データにおける構成
画素数を増やして画像を拡大するにあたり、この補間す
る画像データの変化度合いを調整することにより選択さ
れた画像のシャープさとなるように補間処理を実行可能
な画素補間手段と、生成された画像データを出力する画
像データ出力手段とを具備する構成としてある。
【0159】このような構成とした本発明においては、
画像データ取得手段にて画像をドットマトリクス状の画
素で表現した画像データを取得したら、この画像データ
に対して個々の画素における画像データを変更すること
によって各種の画像処理を実行するべく画像処理選択手
段にて実行可能な画像処理を表示して選択を入力させ
る。ここで、同時処理判断手段はこの画像処理選択手段
によって画像の拡大処理と画像のシャープさの変更処理
とが共に選択されたか否かを判断し、両処理が共に選択
されたと判断されれば、画素補間手段は上記画像データ
における構成画素数を増やして画像を拡大するに際し、
この補間する画像データの変化度合いを調整することに
より選択された画像のシャープさとなるように補間処理
を実行する。そして、画像データ出力手段は生成された
画像データを出力する。
【0160】すなわち、画像の拡大とシャープさを変更
する処理を同時に実行させる必要が生じれば、補間処理
で生成する画像データを調整することによって拡大しつ
つシャープさを変化させる。以上説明したように本発明
は、拡大処理で必要となる補間処理によって画像のシャ
ープさを変更するようにしたため、拡大処理とシャープ
さの変更処理とを個別に行う必要が無く、処理時間を短
くすることが可能な画像データ補間装置を提供すること
ができる。
【0161】また、同時に行われるので、拡大処理によ
ってはその後のシャープさを変更する際に良好な結果を
得られなくなったりすることもないし、むろん、シャー
プさを変更してから拡大処理することによってシャープ
さの変更処理が無駄になってしまうこともない。画像処
理選択手段は実行可能な画像処理を表示して選択を入力
するものであり、同時処理判断手段は画像の拡大処理と
画像のシャープさの変更処理とが共に選択されたか否か
を判断するものである。これらは、結果的に両処理を同
時に実行する必要があるか否かを判断するものであれば
よく、選択の態様などは適宜変更可能である。
【0162】その一例として、上記画像処理選択手段
は、拡大処理の選択とシャープさ変更の選択とを個別に
選択可能であり、上記同時処理判断手段は、この画像処
理選択手段にて拡大処理の選択とシャープさ変更の選択
とが同時に選択されたか否かを判断する構成とすること
もできる。このように構成した場合には、拡大処理の選
択とシャープさ変更の選択とを個別に選択可能であるの
で、拡大処理だけであるとか、シャープさ変更だけが選
択されることもある。そして、同時処理判断手段はその
ような状況を前提として拡大処理の選択とシャープさ変
更の選択とが同時に選択されたか否かを判断する。
【0163】このようにすれば、拡大処理とシャープさ
の変更処理が個別に選択できる場合に好適である。ま
た、他の一例として、上記画像処理選択手段は、拡大処
理を選択可能であるとともに、上記同時処理判断手段
は、上記画像処理選択手段にて拡大処理が選択されたと
きにシャープさの変更度合を選択させる構成とすること
もできる。このように構成した場合には、上記画像処理
選択手段で拡大処理だけが選択可能となっており、シャ
ープさを変更する選択までは入力しない。しかしなが
ら、この画像処理選択手段にて拡大処理が選択されたと
きには、上記同時処理判断手段が独自に判断してシャー
プさの変更度合を選択させる。むろん、シャープさを変
更しないことを選択することも可能であって、その場合
には拡大処理だけを実行することになるし、逆にシャー
プさを変化させることを選択した場合には拡大処理とシ
ャープさを変更する処理とを同時に選択されたものと判
断する。
【0164】従って、表面上は拡大処理しか選択できな
いような場合においても合わせてシャープさを変更する
ことが可能となる。さらに、上述した例では拡大処理を
明示的に選択するようになっているが、拡大処理自体は
明示的なものに限られる必要もない。その一例として、
上記同時処理判断手段は、上記画像処理選択手段が画像
処理に伴って解像度の変換処理を行うときに、シャープ
さの変更度合を選択させる構成とすることもできる。
【0165】このように構成した場合には、上記画像処
理選択手段において選択された画像処理に伴って付随的
に解像度の変換処理を行う必要性が生じることがあり、
この場合に上記同時処理判断手段は、シャープさの変更
度合を選択させる。そして、シャープさを変化させるこ
とを選択した場合には拡大処理とシャープさを変更する
処理とを同時に選択されたものと判断する。このように
すれば、付随的に拡大処理するような場合にもシャープ
さを合わせて変更することができる。
【0166】なお、これらの場合における表示と入力の
操作はGUIのもとでの画面表示やマウス操作などで実
現しても良いし、ハードウェア的なスイッチで実施する
ことも可能であるなど、適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像データ補間装
置のブロック図である。
【図2】同画像データ補間装置の具体的ハードウェアの
ブロック図である。
【図3】本発明の画像データ補間装置の他の適用例を示
す概略図である。
【図4】本発明の画像データ補間装置の他の適用例を示
す概略図である。
【図5】本発明の画像データ補間装置の他の適用例を示
す概略図である。
【図6】本発明の画像データ補間装置の他の適用例を示
す概略図である。
【図7】本発明の画像データ補間装置における汎用的な
フローチャートである。
【図8】本発明の画像データ補間装置におけるより具体
的なフローチャートである。
【図9】元画像の大きさを示す図である。
【図10】サンプリング周期を示す図である。
【図11】サンプリング画素数を示す図である。
【図12】元画像とサンプリングされる画素の関係を示
す図である。
【図13】非自然画についての輝度のヒストグラムを示
す図である。
【図14】自然画についての輝度のヒストグラムを示す
図である。
【図15】画像の変化度合いを直交座標の各成分値で表
す場合の説明図である。
【図16】画像の変化度合いを縦軸方向と横軸方向の隣
接画素における差分値で求める場合の説明図である。
【図17】隣接する全画素間で画像の変化度合いを求め
る場合の説明図である。
【図18】しきい値を変化させる領域を示す図である。
【図19】プリンタドライバからオペレーティングシス
テムに問い合わせを行う状況を示す図である。
【図20】ニアリスト法の概念図である。
【図21】ニアリスト法で各格子点のデータが移行され
る状況を示す図である。
【図22】ニアリスト法の補間前の状況を示す概略図で
ある。
【図23】ニアリスト法の補間後の状況を示す概略図で
ある。
【図24】キュービック法の概念図である。
【図25】キュービック法の具体的適用時におけるデー
タの変化状況を示す図である。
【図26】キュービック法の具体的適用例を示す図であ
る。
【図27】ハイブリッドバイキュービック法の具体的適
用例を示す図である。
【図28】バイリニア法の概念図である。
【図29】補間関数の変化状況を示す図である。
【図30】整数倍の補間処理を示す概略図である。
【図31】本発明の一実施形態にかかる画像データ補間
装置の概略ブロック図である。
【図32】本発明の画像データ補間装置におけるフロー
チャートである。
【図33】エッジ検出フィルタの一例を示す図である。
【図34】エッジ検出フィルタの他の一例を示す図であ
る。
【図35】エッジ量の分布としきい値との関係を示す図
である。
【図36】注目画素とフラグの設定判断で対象とする画
素の関係を示す図である。
【図37】エッジ量とフラグの設定状況を示す図であ
る。
【図38】既存の画素で形成されるブロックと補間する
画素との関係を示す図である。
【図39】注目画素を基準としてブロックを形成する場
合を示す図である。
【図40】フラグの状況と領域の対応を示す図である。
【図41】補間する画素でブロックを形成する場合を示
す図である。
【図42】画像の変化度合いに応じて複数の補間処理の
補間倍率を分配する関係を示す図である。
【図43】本発明の一実施形態にかかる画像データ補間
装置の概略ブロック図である。
【図44】本発明の画像データ補間装置におけるフロー
チャートである。
【図45】背景部分の小さい画像を示す図である。
【図46】背景部分の大きい画像を示す図である。
【図47】自然画のエッジ量の集計結果を示す図であ
る。
【図48】ビジネスグラフのエッジ量の集計結果を示す
図である。
【図49】補間関数の変化状況を示す図である。
【図50】補間関数を選択するフローを示す図である。
【図51】本発明の一実施形態にかかる画像データ補間
装置の概略ブロック図である。
【図52】本発明の画像データ補間装置におけるフロー
チャートである。
【図53】画像処理を実行するためのメニューを表示を
示す図である。
【図54】画像処理を選択する画面を示す図である。
【図55】画像データ補間装置の変形例を示すフローチ
ャートである。
【図56】拡大処理を指示する画面を示す図である。
【図57】シャープネスを指示する画面を示す図であ
る。
【図58】印刷処理のフローチャートである。
【図59】印刷時のパラメータを指示する画面を示す図
である。
【図60】シャープネスを指示する画面を示す図であ
る。
【符号の説明】
10…コンピュータシステム 11a…スキャナ 11a2…スキャナ 11b…デジタルスチルカメラ 11b1…デジタルスチルカメラ 11b2…デジタルスチルカメラ 11c…ビデオカメラ 12…コンピュータ本体 12a…オペレーティングシステム 12b…ディスプレイドライバ 12b…ドライバ 12c…プリンタドライバ 12d…アプリケーション 13a…フロッピーディスクドライブ 13b…ハードディスク 13c…CD−ROMドライブ 14a…モデム 14a2…モデム 15a…キーボード 15b…マウス 17a…ディスプレイ 17a1…ディスプレイ 17b…カラープリンタ 17b1…カラープリンタ 17b2…カラープリンタ 18a…カラーファクシミリ装置 18b…カラーコピー装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 5/76 H04N 5/76 E (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/38 - 1/409 G06T 7/60

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドットマトリクス状の画素で表現した画
    像の画像データを取得する画像データ取得手段と、 上記画像データについて、周辺画素との差が所定のしき
    い値よりも大きい画素をオブジェクトの画素と判断する
    手段とを備え、 上記しきい値は画像の中の部分毎に異ならせて設定して
    あるとともに、同しきい値は、画像の中央に近い部分ほ
    ど低く設定してあることを特徴とするオブジェクト画素
    判断装置。
  2. 【請求項2】ドットマトリクス状の画素で表現した画像
    の画像データを取得する工程と、 上記画像データについて、周辺画素との差が所定のしき
    い値よりも大きい画素をオブジェクトの画素と判断する
    工程とを実施するにあたり、 上記しきい値は画像の中の部分毎に異ならせて設定して
    あるとともに、同しきい値は、画像の中央に近い部分ほ
    ど低く設定してあることを特徴とするオブジェクト画素
    判断方法。
  3. 【請求項3】 ドットマトリクス状の画素で表現した画
    像の画像データに基づいてコンピュータにてオブジェク
    ト画素を判断させるオブジェクト画素判断プログラムを
    記録した媒体であって、 上記画像データを取得する機能と、 上記画像データについて、周辺画素との差が所定のしき
    い値よりも大きい画素をオブジェクトの画素と判断する
    機能とをコンピュータに実現させるとともに、 上記しきい値は画像の中の部分毎に異ならせて設定して
    あり、かつ、同しきい値は、画像の中央に近い部分ほど
    低く設定してあることを特徴とするオブジェクト画素判
    断プログラムを記録した媒体。
  4. 【請求項4】 ドットマトリクス状の画素で表現した画
    像の画像データに基づいてコンピュータにてオブジェク
    ト画素を判断させるオブジェクト画素判断プログラムで
    あって、 上記画像データを取得する機能と、 上記画像データについて、周辺画素との差が所定のしき
    い値よりも大きい画素をオブジェクトの画素と判断する
    機能とをコンピュータに実現させるとともに、 上記しきい値は画像の中の部分毎に異ならせて設定して
    あり、かつ、同しきい値は、画像の中央に近い部分ほど
    低く設定してあることを特徴とするオブジェクト画素判
    断プログラム。
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