JP3777994B2 - 鍵盤楽器の譜面台装置及び譜面受け構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術の分野】
本発明は、譜面を押さえるための機構を有する鍵盤楽器の譜面台装置及び譜面受け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ピアノ等の鍵盤楽器には、譜面を立て掛けるための譜面台装置が設けられる。譜面台装置は一般に、譜面の背面を支持する譜面板と譜面の下縁を受ける譜面受けとから構成され、天板の上面等に設けられる。また、譜面が製本されたものである場合は、開いたページが勝手に戻ったり、閉じてしまったりすることがないように、譜面を押さえることが通常行われる。
【0003】
譜面を押さえるには、例えば、天板上に棒状部材を垂設し、この棒状部材で譜面を表面から押しつけることが考えられる。また、より簡単な態様では、クリップや挟み具で譜面の左右両端部を譜面板ごと挟むことで、所望のページが開いた状態を維持するやり方も考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の、天板上に棒状部材を垂設する態様では、上方から手を付いたり外力を加えたりした場合でも、棒状部材が依然として真っ直ぐ起立した状態のままであるときは、危険であり、一方、譜面を載置しない非使用時には棒状部材が邪魔でもある。
【0005】
また、譜面押さえのための機構を設ける上で、個々の部品を天板上等に組み付けなければならないので、組み付け作業が煩雑である。
【0006】
さらに、上記従来の、クリップや挟み具で譜面を挟む態様では、ページをめくる度毎の操作が面倒である。
【0008】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その第1の目的は、譜面押さえ用機構のユニット化により組み付けを容易にすることができる鍵盤楽器の譜面台装置を提供することにある。
【0009】
本発明の第2の目的は、譜面を押さえる際の譜面押さえ用部材の起立操作を容易にすることができる譜面受け構造を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために本発明の請求項1の鍵盤楽器の譜面台装置は、譜面の下縁を受ける鍵盤楽器の譜面受け部(5)に対して取り付けられるための取付部を有するケース体に対して、組み付け部を有するカバーが前記組み付け部で組み付けられて成る筐体部と、前記筐体部に対して回動自在にされ、譜面を押さえるための譜面押さえ用部材(61)とを有してユニット化された、鍵盤楽器の譜面台装置であって、前記譜面押さえ用部材は、回動操作により、前記筐体部に収納され得ると共に該筐体部に対して立設状態となり得るように構成され、譜面の下縁を受ける鍵盤楽器の譜面受け部に、前記ユニット化された譜面台装置を取り付け、前記譜面押さえ用部材を前記筐体部に対して立設状態としたとき、前記譜面押さえ用部材が前記譜面受け部に対して起立して前記譜面を該譜面の表面から押さえ得るように構成され、前記筐体部の前記カバーに設けられ、前記譜面押さえ用部材の回動による前記譜面受け部に対する起立角度を所定角度に規制するストッパ部(45a)を有し、前記譜面押さえ用部材は、回動操作により横倒したとき前記筐体部に収納される一方、回動操作により前記所定角度に起立したとき前記譜面を該譜面の表面から押さえ得るように構成されたことを特徴とする。
上記第1の目的を達成するために本発明の請求項2の鍵盤楽器の譜面台装置は、譜面の下縁を受ける鍵盤楽器の譜面受け部(5)に対して取り付けられるための取付部を有するケース体に対して、組み付け部を有するカバーが前記組み付け部で組み付けられて成る筐体部と、前記筐体部に対して回動自在にされ、譜面を押さえるための譜面押さえ用部材(61)とを有してユニット化された、鍵盤楽器の譜面台装置であって、前記譜面押さえ用部材は、回動操作により、前記筐体部に収納され得ると共に該筐体部に対して立設状態となり得るように構成され、譜面の下縁を受ける鍵盤楽器の譜面受け部に、前記ユニット化された譜面台装置を取り付け、前記譜面押さえ用部材を前記筐体部に対して立設状態としたとき、前記譜面押さえ用部材が前記譜面受け部に対して起立して前記譜面を該譜面の表面から押さえ得るように構成され、前記譜面押さえ用部材には、軸部(63)が固定され、前記カバー及び前記ケース体にはそれぞれ、前記軸部に対応する軸受け用凹面(29、47)が形成され、前記譜面押さえ用部材は、その前記軸部が、前記カバーの軸受け用凹面と前記ケース体の軸受け用凹面とに挟着されて両軸受け用凹面に対して回動自在とされることで、前記筐体部に対して回動可能となっていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、譜面台装置をユニットとして事前に製造し、これを鍵盤楽器の譜面受け部に取り付けるようにしたことで、譜面押さえ用機構のための部品を個々に譜面受け部に取り付ける場合に比し、製造工程が簡略化される。よって、譜面押さえ用機構のユニット化により組み付けを容易にすることができる。
【0016】
なお、譜面台装置は、譜面受け部に2個設ける場合、同一に構成し、これらを左右対称の向きに配設するようにしてもよい。これにより、譜面台装置自体は1種類のみ用意すればよいので、製造コストが削減される。
【0017】
上記第2の目的を達成するために本発明の請求項3の譜面受け構造は、譜面の下縁を受ける譜面受け部(5)と、前記譜面受け部に回動自在に支持された譜面押さえ用部材(61)とを備え、前記譜面押さえ用部材は、回動操作により横倒したとき前記譜面受け部に収納状態となる一方、回動操作により起立したとき前記譜面を該譜面の表面から押さえ得るように構成され、前記譜面押さえ用部材の収納状態では、前記譜面受け部に設けた指入れ用凹部(25)に前記譜面押さえ用部材の自由端部(61a)が延出し、前記指入れ用凹部側から前記譜面押さえ用部材の自由端部を起こすことで該譜面押さえ用部材の起立方向への回動操作が可能なように構成されたことを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、譜面を載置すると、譜面受け部が譜面の下縁を受ける。譜面押さえ用部材が、回動操作により横倒したときは、前記譜面受け部に収納状態となる一方、回動操作により起立したときは、譜面が表面から押さえられる。前記譜面押さえ用部材の収納状態では、前記譜面受け部に設けた指入れ用凹部に前記譜面押さえ用部材の自由端部が延出しているので、前記指入れ用凹部側に指等を入れて、前記譜面押さえ用部材の自由端部を上方に起こすことで、譜面押さえ用部材が起立方向へ回動する。よって、譜面を押さえる際の譜面押さえ用部材の起立操作を容易にすることができる。
【0019】
なお、上記各請求項において、「譜面を該譜面の表面から押さえ得る」とは、常に押さえることを指すものではなく、譜面押さえ用部材が譜面の表面側に位置して、譜面が広がろうとするのを抑制し得るように保持することを含む概念である。例えば、譜面のページ数がある程度ある場合にそれらを押さえることができるばよく、ページ数が少ない場合には譜面の表面に常に当接している必要はない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施の形態に係る譜面受け構造を備えた鍵盤楽器の外観斜視図である。
【0022】
鍵盤楽器本体1は、白鍵及び黒鍵から成る鍵盤部2、音量、音色の調整や特殊効果用等の各種操作子が設けられたパネル部3、及び天板4等を有する。本譜面受け構造は、天板4に設けた譜面受け部5、譜面板6及び譜面押さえユニット10から構成される。なお、本実施の形態において、楽器本体1の演奏者側を前方と称する。
【0023】
譜面板6は、天板2の上面に設けられ、斜め後方に傾斜して起立できるようになっている。譜面受け部5は、天板2の上面における譜面板6のやや前方に設けられている。譜面受け部5は、譜面板6の横幅とほぼ同じ長さ、すなわち譜面受け部5の鍵並び方向における略全長に亘る長さに形成される。図示は省略するが、譜面受け部5は、天板2をえぐった逆三角の溝状に形成され、その前側の斜面である底面5aは、起立した譜面板6と略直角を成している。不図示の譜面が演奏等で使用される際は、譜面の背面を譜面板6で受けると共に、譜面の下縁を譜面受け部5の底面5aで受ける。
【0024】
譜面受け部5には、譜面押さえユニット10が設けられている。譜面押さえユニット10(10L、10R)は、左右対称の構成で左右対称の位置に一対設けられている。各譜面押さえユニット10は押さえ棒61(譜面押さえ用部材)を有し、同図では各押さえ棒61が斜めに起立した状態となっている。押さえ棒61は、この状態で、譜面を押さえる役割を果たす。譜面押さえユニット10の詳細は後述する。
【0025】
図2は、譜面押さえユニット10の構成を示す図である。後述するように、譜面押さえユニット10は譜面受け部5に対して取り付けられるものであり、取り外した状態における譜面押さえユニット10について、同図(a)は平面図、同図(b)は側面図、同図(c)は底面図をそれぞれ示す。
【0026】
図3は、譜面押さえユニット10の分解斜視図である。譜面押さえユニット10は、ケース体20(本体)(同図(a))、回動体60(同図(b))及び下カバー40(同図(c))とから構成される。
【0027】
図4は、下カバー40の構成を示す図である。同図(a)は側面図、同図(b)は底面図をそれぞれ示す。図5は、ケース体20の底面図である。
【0028】
まず、下カバー40は、図4(a)に示すように、ベース部40Aと突出部40Bとから成り、合成樹脂等で一体に形成される。ベース部40Aの鍔部41、42にはそれぞれ、取り付け用のネジ穴43、44が設けられている。突出部40Bの鍔部41側には、突出部40Bとベース部40Aとを繋ぐ補強部48が設けられている。
【0029】
突出部40Bには、溝状の凹部45が形成されている(図3(c)、図4(b))。凹部45を画設している壁49、50にはそれぞれ、半円状の軸受け用凹面47が形成され、下カバー40の長手方向における軸受け用凹面47の両側にはそれぞれ、水平な当接面46が形成される。凹部45の底部の一部は、後述するように、押さえ棒61の起立角度を規制するためのストッパ面45a(ストッパ部)となっている。
【0030】
ケース体20は、図2(b)に示すように、ベース部20Aと突出部20Bとから成り、合成樹脂等で一体に形成される。ベース部20Aの鍔部21、22にはそれぞれ、取り付け用のネジ穴23、24が設けられている。ケース体20の長手方向略中央部にはさらに、ネジ穴30が形成される(図5)。ネジ穴24は、下カバー40のネジ穴44に対応し、ネジ穴30は、下カバー40のネジ穴43に対応する。
【0031】
ベース部20Aには、図2(a)、図3(a)に示すように、指入れ用凹部25及び収容溝26が形成されている。指入れ用凹部25は、指が入るのに十分な大きさに形成され、収容溝26は、ケース体20の長手方向に沿って指入れ用凹部25に連設されている。収容溝26は、後述する回動体60の押さえ棒61が円滑に回動するのに必要十分な幅及び長さを有する。後述するように、ケース体20、回動体60及び下カバー40の組み付け後は、回動体60の押さえ棒61の先端部61aが指入れ用凹部25内に延出する。
【0032】
ベース部20Aの下部には、図5に示すように、収容溝26を挟んで半円状の軸受け用凹面29が形成され、ケース体20の長手方向における軸受け用凹面29の両側にはそれぞれ、水平な当接面28が形成される。ケース体20と下カバー40の組み付け後は、軸受け用凹面29は、下カバー40の軸受け用凹面47と対向し、当接面28は下カバー40の当接面46と対向当接する。
【0033】
回動体60は、図3(b)に示すように、押さえ棒61、軸62及びブシュ63で構成される。押さえ棒61は例えば、金属で構成され、金属製の軸62が貫通している。軸62の両端部には、ブシュ63が嵌合される。ブシュ63はゴム等で形成され、弾力を有し、その外径は、ケース体20の軸受け用凹面29と下カバー40の軸受け用凹面47とが対向して形成される円筒の内径よりやや大きい。
【0034】
譜面押さえユニット10は次のようにして組み立てられる。図6は、図2(a)のA−A線に沿う断面図である。
【0035】
図3に示すように、まず押さえ棒61に軸62及びブシュ63を組み付けて回動体60を構成した上で、回動体60の両ブシュ63が下カバー40の両軸受け用凹面47に載るように上方から下降させる。その際、押さえ棒61の先端部61aが突出部40Bに対してネジ穴43側の方向を向くようにする。
【0036】
次に、ケース体20のネジ穴24、30と下カバー40のネジ穴44、43との位置が合致するように、ケース体20を上方から組み付ける。すると、ケース体20の軸受け用凹面29と下カバー40の軸受け用凹面47とが回動体60の両ブシュ63を挟んで対向する。この状態から、ケース体20のネジ穴30及び下カバー40のネジ穴43にネジ11を螺合すると(図2(b)、(c)、図6)、ケース体20の当接面28が下カバー40の当接面46に当接する(図6)。これによって、組立が完了する。このように、譜面押さえユニット10は、ケース体20、下カバー40及び回動体60を組み付けることで、1つのユニットとして構成される。
【0037】
譜面押さえユニット10の組立後は、図6に示すように、ケース体20の軸受け用凹面29と下カバー40の軸受け用凹面47とで、回動体60の両ブシュ63が挟着される。これにより、押さえ棒61は、軸62を回動中心として、ケース体20及び下カバー40に対して回動自在となる。また、上述したように、組立前のブシュ63の外径は、両軸受け用凹面29、47が対向して形成される円筒の内径よりやや大きいので、両軸受け用凹面29、47によって、軸62がブシュ63を介して適当に締め付けられる。これにより、ブシュ63は、押さえ棒61の回動に対して適当な摩擦抵抗を発生させることができる。この摩擦抵抗により、後述する押さえ棒61の回動範囲において、押さえ棒61を任意の回動位置に保持させることができ、使用勝手がよい。
【0038】
図7は、譜面押さえユニット10を楽器本体1に取り付けた状態を示す部分断面図である。同図は、図2(a)のA−A線に沿う断面(図6)に対応するが、押さえ棒61の横倒状態及び起立状態を併せて示している。
【0039】
上記のように、譜面押さえユニット10は、ユニットとして構成される。本実施の形態では、同一構成の譜面押さえユニット10を2つ製造し、これらを楽器本体1に取り付ける。譜面押さえユニット10のうち、左側のもの(10L)は押さえ棒61の先端部61aが左方を向き、右側のもの(10R)は右方を向くように取り付けられる。図7では、左側の譜面押さえユニット10Lが示されている。
【0040】
同図に示すように、譜面受け部5の底面5aには、ユニット嵌合穴5bが設けられている。このユニット嵌合穴5bは、長円状で、ケース体20の突出部20Bと嵌合的な大きさ及び形状を有している。左側の譜面押さえユニット10Lを取り付けるには、譜面押さえユニット10を、譜面受け部5の下方から上昇させ、突出部20Bをユニット嵌合穴5bに挿通嵌合させて、次いでネジ穴23とネジ穴44、24とにそれぞれネジ7を螺合する。ユニット嵌合穴5bの深さは、譜面押さえユニット10を譜面受け部5に取り付けたとき、ケース体20の上端が譜面受け部5から上方に突出しないように設定されている。なお右側の譜面押さえユニット10Rについては、向きが左右逆となる点以外は同様に取り付けられる。
【0041】
上述したように、押さえ棒61は、軸62を回動中心として回動自在である。譜面押さえユニット10は、譜面受け部5に取り付けらた状態では、譜面受け部5の底面5aと略平行であるので、押さえ棒61の軸線は、回動行程において譜面板6に対して常に略平行である。しかし、押さえ棒61の回動範囲は、図7に示す回動角度α(所定角度)の範囲に限定される。すなわち、ケース体20の指入れ用凹部25のややネジ穴24寄りの板状部は、押さえ棒61の横倒位置を規制するストッパ部27として機能する(図6)。押さえ棒61は、横倒したときストッパ部27に当接し、そのとき、回動体60はケース体20に収容される。さらに押さえ棒61の上面61cは、譜面受け部5の底面5aと平行になると共に、上面61cの上下方向の位置が譜面受け部5の底面5aより下方となる。従って、押さえ棒61が横倒したときは、押さえ棒61が譜面受け部5内に埋没する。従って、押さえ棒61が横倒した状態では、譜面押さえユニット10の構成部分のいずれも、譜面受け部5から上方に突出することがなく、邪魔にならないだけでなく、デザイン的にもすっきりする。
【0042】
一方、上述したように、下カバー40のストッパ面45aは、押さえ棒61の起立角度を規制する(図6等)。押さえ棒61を起立方向に回動させていくと、そのストッパ当接面61bがストッパ面45aに当接することで、回動が止まる。押さえ棒61は斜めに起立するが、この状態で、譜面を押さえることができる。すなわち、譜面受け部5に載置された譜面を表面から譜面板6側に押さえつけることができる。
【0043】
回動角度αは、略35度に設定されている。これにより、押さえ棒61は、起立したとき譜面を押さえる機能を果たすと共に、上方から手を付く等によって外力が加わった場合には容易に横倒し、譜面押さえユニット10内に自動的に収容されるので、危険が少ない。なお、回動角度αの設定は35度に限定されるものではないが、安全確保の観点からは60度以下に設定するのが好ましい。
【0044】
演奏時等で譜面を押さえる必要があるときは、押さえ棒61を横倒状態から起立させる。すなわち、指入れ用凹部25に指等を入れて、押さえ棒61の先端部61aを下方から持ち上げる。左側の押さえ棒61は左方を向き、右側の押さえ棒61は右方を向いているので、実際の起立操作は、各押さえ棒61の外側から各指入れ用凹部25に両手の各指を入れて、それぞれ押さえ棒61を起こすことで行うことができ、起立操作が容易である。一方、押さえ棒61の使用を終了するときは、起立している押さえ棒61の先端部61aを上方から押さえれば、押さえ棒61がケース体20の収容溝26内に簡単に収まる。
【0045】
本実施の形態によれば、押さえ棒61は、使用時には斜めに起立するようにしたので、上方からの外力が押さえ棒61の先端部61aに加わっても、押さえ棒61は横倒方向に自動的に回動するため、真っ直ぐに垂設した場合に比し、危険性が少なくなる。また、非使用時には、横倒して譜面押さえユニット10内に収納されるようにしたので、邪魔になることがない。よって、非使用時に邪魔にならずに、使用時には安全に譜面を押さえることができる。
【0046】
さらに、譜面押さえユニット10を独立したユニットとして事前に製造し、これを譜面受け部5に取り付けるようにしたことで、譜面押さえ用機構のための部品を個々に譜面受け部5に取り付ける場合に比し、製造工程が簡略化される。よって、譜面押さえ用機構のユニット化により組み付けを容易にすることができる。
【0047】
また、押さえ棒61の譜面押さえユニット10への収納状態では、指入れ用凹部25に押さえ棒61の先端部61aが延出するようにしたので、指入れ用凹部25に指を入れて先端部61aを上方に起こすことで、押さえ棒61が起立方向へ回動する。よって、譜面を押さえる際の押さえ棒61の起立操作を容易にすることができる。
【0048】
さらに、押さえ棒61の回動範囲を規定する機能を、ストッパ部27、ストッパ面45aに果たさせるようにしたが、これらはケース体20、下カバー40のと一体に形成された一部分であるので、構成が簡単であり、組み付け容易化に寄与している。
【0049】
また、譜面押さえユニット10は、譜面受け部5に左右対称に配設されるが、構成は同一であるので、1種類のみ用意すればよく、製造コストが削減される。
【0050】
なお、本実施の形態では、譜面押さえユニットを天板上に設けた場合を例示したが、譜面の下縁を受けるように構成された部分であれば、譜面押さえユニットを設ける場所は、天板上に限ることなく屋根板上や専用の譜面台上でもよく、卓上鍵盤楽器においてはパネル面上でもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1の鍵盤楽器の譜面台装置によれば、譜面押さえ用機構のユニット化により組み付けを容易にすることができる。
【0053】
請求項4に係る譜面受け構造によれば、譜面を押さえる際の譜面押さえ用部材の起立操作を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る譜面受け構造を備えた鍵盤楽器の外観斜視図である。
【図2】 譜面押さえユニットの構成を示す平面図(同図(a))、側面図(同図(b))、及び底面図(同図(c))である。
【図3】 譜面押さえユニットの分解斜視図であり、ケース体(同図(a))、回動体(同図(b))及び下カバー(同図(c))を示す図である。
【図4】 下カバーの構成を示す側面図(同図(a))、底面図(同図(b))である。
【図5】 ケース体の底面図である。
【図6】 図2(a)のA−A線に沿う断面図である。
【図7】 譜面押さえユニットを楽器本体に取り付けた状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 鍵盤楽器本体、 4 天板、 5 譜面受け部、 6 譜面板、 10 譜面押さえユニット、 20 ケース体(本体)、 25 指入れ用凹部、 26 収容溝、 27 ストッパ部、 28 当接面、 29 軸受け用凹面、 40 下カバー、 45 凹部、 45a ストッパ面(ストッパ部)、 46当接面、 47 軸受け用凹面、 60 回動体、 61 押さえ棒(譜面押さえ用部材)、 61a 先端部(自由端部)、 62 軸、 63 ブシュ
Claims (3)
- 譜面の下縁を受ける鍵盤楽器の譜面受け部(5)に対して取り付けられるための取付部を有するケース体に対して、組み付け部を有するカバーが前記組み付け部で組み付けられて成る筐体部と、前記筐体部に対して回動自在にされ、譜面を押さえるための譜面押さえ用部材(61)とを有してユニット化された、鍵盤楽器の譜面台装置であって、
前記譜面押さえ用部材は、回動操作により、前記筐体部に収納され得ると共に該筐体部に対して立設状態となり得るように構成され、
譜面の下縁を受ける鍵盤楽器の譜面受け部に、前記ユニット化された譜面台装置を取り付け、前記譜面押さえ用部材を前記筐体部に対して立設状態としたとき、前記譜面押さえ用部材が前記譜面受け部に対して起立して前記譜面を該譜面の表面から押さえ得るように構成され、
前記筐体部の前記カバーに設けられ、前記譜面押さえ用部材の回動による前記譜面受け部に対する起立角度を所定角度に規制するストッパ部(45a)を有し、
前記譜面押さえ用部材は、回動操作により横倒したとき前記筐体部に収納される一方、回動操作により前記所定角度に起立したとき前記譜面を該譜面の表面から押さえ得るように構成されたことを特徴とする鍵盤楽器の譜面台装置。 - 譜面の下縁を受ける鍵盤楽器の譜面受け部(5)に対して取り付けられるための取付部を有するケース体に対して、組み付け部を有するカバーが前記組み付け部で組み付けられて成る筐体部と、前記筐体部に対して回動自在にされ、譜面を押さえるための譜面押さえ用部材(61)とを有してユニット化された、鍵盤楽器の譜面台装置であって、
前記譜面押さえ用部材は、回動操作により、前記筐体部に収納され得ると共に該筐体部に対して立設状態となり得るように構成され、
譜面の下縁を受ける鍵盤楽器の譜面受け部に、前記ユニット化された譜面台装置を取り付け、前記譜面押さえ用部材を前記筐体部に対して立設状態としたとき、前記譜面押さえ用部材が前記譜面受け部に対して起立して前記譜面を該譜面の表面から押さえ得るように構成され、
前記譜面押さえ用部材には、軸部(63)が固定され、前記カバー及び前記ケース体にはそれぞれ、前記軸部に対応する軸受け用凹面(29、47)が形成され、前記譜面押さえ用部材は、その前記軸部が、前記カバーの軸受け用凹面と前記ケース体の軸受け用凹面とに挟着されて両軸受け用凹面に対して回動自在とされることで、前記筐体部に対して回動可能となっていることを特徴とする鍵盤楽器の譜面台装置。 - 譜面の下縁を受ける譜面受け部(5)と、
前記譜面受け部に回動自在に支持された譜面押さえ用部材(61)とを備え、
前記譜面押さえ用部材は、回動操作により横倒したとき前記譜面受け部に収納状態となる一方、回動操作により起立したとき前記譜面を該譜面の表面から押さえ得るように構成され、
前記譜面押さえ用部材の収納状態では、前記譜面受け部に設けた指入れ用凹部(25)に前記譜面押さえ用部材の自由端部(61a)が延出し、前記指入れ用凹部側から前記譜面押さえ用部材の自由端部を起こすことで該譜面押さえ用部材の起立方向への回動操作が可能なように構成されたことを特徴とする譜面受け構造。
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