JP3777975B2 - ハイブリッド車の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン及びモータから構成されるパワーユニットを有するハイブリッド車の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境の問題から排気ガスの発生を抑制するような、エンジンとモータとを駆動源とするハイブリッド車が実用化されている。このようなハイブリッド車では、運転状態に応じてモータあるいはエンジンの駆動のみにより駆動輪を駆動したり、モータとエンジンの両者の駆動により駆動輪を駆動したりできるようになっている。
【0003】
このようなハイブリッド車の出力制御装置では、ドライバが操作するアクセル開度と車両の速度(車速)とに基づいて車両が必要とする要求トルクが設定される。そして、モータ側では、この要求トルクからバッテリ充電量に応じた目標モータトルクが設定される。一方、エンジン側では、要求トルクから目標モータトルクを減算して目標エンジントルクが設定される。そして、コントローラがこの目標モータトルク、目標エンジントルクに基づいてエンジン及びモータを制御すると、ハイブリッド車はドライバの要求通りに走行することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようにハイブリッド車は、モータトルクとエンジントルクの出力を制御することにより走行することができるものであるが、モータは電流を制御することでその安定した出力特性を得られる一方、エンジンはその運転状態によって出力特性が変化するものである。そのため、ハイブリッド車の出力制御装置において、要求出力から配分されたモータトルクとエンジントルクの高精度な駆動制御は困難なものとなっている。
【0005】
このような問題を解決するものとして、例えば、特開2000−130203号公報に記載されたものがある。この公報に記載された「エンジントルク検出装置」は、エンジン、モータ、無段変速機を有するハイブリッド車両において、エンジンはモータに比較して出力特性が不安定であることに着目し、エンジン出力を補正する前提としてエンジン実トルクを検出する必要から、エンジントルク指令値を変化させた前後で動力装置の回転数が維持されるように補正したモータ指令値をエンジンのトルクとして検出するようにしている。
【0006】
ところが、この従来の「エンジントルク検出装置」にあっては、トルク検出のためにわざわざエンジントルクを変更し、更にこのエンジントルクを相殺する方向にモータトルクを制御しているため、トルク検出専用の制御が必要となり、また、エネルギ的にも無駄が多いものとなっている。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するものであって、出力制御精度を向上することで広範囲な運転状況下での安定した制御性能を確保することができるハイブリッド車の制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明のハイブリッド車の制御装置は、エンジン及びモータを有するパワーユニットと、車両の運転状態に基づいて目標モータトルク及び目標エンジントルクを設定して前記エンジン及び前記モータの作動を制御するパワーユニット制御手段と、前記パワーユニットの目標出力軸回転数と実出力軸回転数との偏差が減少するように前記目標モータトルクを補正する目標モータトルク補正手段と、該目標モータトルク補正手段によるモータトルク補正量に応じて前記目標エンジントルクの補正量を学習して該学習値に応じて該目標エンジントルクを補正する目標エンジントルク補正手段とを具えたものである。
【0009】
従って、パワーユニットの目標出力軸回転数と実出力軸回転数との偏差が減少するように目標モータトルクを補正し、この補正された目標モータトルクに応じてモータの作動を制御するので、応答性の優れたモータ特性を利用して迅速に制御誤差を解消できる。また、この制御誤差が発生する主因はエンジンのトルク制御精度がモータに比べて劣ることにあるが、モータトルク補正量に応じて目標エンジントルクの補正量を学習した学習値に応じて目標エンジントルクを補正するので、制御誤差が生じる主要因を減少させることができ、エンジン制御精度を向上して広範囲な運転状況下で安定した制御性能を発揮させることができ、更に、車両の運転状態に応じたエンジン及びモータの制御中に学習補正を行うことで、効率の良い学習補正を実現できる。
【0010】
なお、この学習制御がパワーユニットの出力軸回転数をフィードバック制御しているときに実行された場合には、出力軸回転数が比較的安定しているので、この学習制御を効率よく行うことができる。また、学習制御がパワーユニットと駆動輪との間に設けられたクラッチをスリップ制御しているときに実行された場合には、車両の走行状態に拘らず出力軸回転数フィードバック制御が可能な領域を広げることができ、学習制御の機会を増やすことができる。
【0011】
請求項2の発明のハイブリッド車の制御装置では、前記目標エンジントルク補正手段は、前記エンジンの複数の運転領域ごとに個別に補正量を学習するようにしている。従って、各運転領域に応じて適正な補正量を学習しておくことができ、運転領域に応じた目標エンジントルクを適切に補正できる。
【0012】
なお、複数の運転領域をエンジン負荷、例えば、エアコンプレッサの作動状況に応じて設定することで、エンジンの負荷状態に関連する因子に応じて領域ごとに適切な補正を行うことができる。また、複数の運転領域をエンジン温度に関連するパラメータ、例えば、冷却水温に応じて設定することで、エンジンの温度環境に関連する因子に応じて領域ごとに適切な補正を行うことができる。
【0013】
請求項3の発明のハイブリッド車の制御装置では、前記目標エンジントルク補正手段は、学習補正後の目標エンジントルクと学習補正前の目標エンジントルクからモータトルク補正量を減算した値との差、あるいは学習補正後の目標エンジントルク及びモータトルク補正量の和と学習補正前の目標エンジントルクとの差に応じて学習値を更新するようにしている。従って、学習補正前の目標エンジントルクからモータトルク補正量を減算した値は実エンジントルクに相当し、学習補正後、つまり、現在の目標エンジントルクとこの実エンジントルクの差に応じて学習値を更新、あるいは学習補正後の目標エンジントルクとモータトルク補正量の和は、本来エンジンが出力すべきトルクに相関し、これと学習補正前の目標エンジントルクとの差に応じて学習値を更新するので、エンジンの出力トルクを適切に学習制御できる。
【0014】
なお、上記の差に比例した補正値と、この差に比例した補正値の積算値との和に基づいて学習値を演算することで、学習値の急変が防止され、安定した学習制御を実現できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0016】
図1に本発明の一実施形態に係るハイブリッド車の制御装置の概略構成、図2にハイブリッド車の制御装置による制御ブロック、図3にハイブリッド車の制御装置による学習制御のフローチャート、図4にエンジントルクの学習制御におけるエンジン運転領域を表す概略、図5にエンジントルクの学習制御における補間方法を説明するためのグラフを示す。
【0017】
本実施形態のハイブリッド車の制御装置において、図1に示すように、エンジン11のクランク軸12は伝達クラッチ13を介して電気モータ(モータジェネレータ)14の出力軸15と断接可能となっており、この伝達クラッチ13は図示しない油圧駆動装置で作動するアクチュエータ16により駆動可能となっている。そして、この電気モータ14はバッテリ17から電力の供給を受けて駆動可能であると共に、車輪31またはエンジン11からの駆動力を受けて発電して電力をこのバッテリ17に充電可能となっている。即ち、このエンジン11と電気モータ14とでパワーユニットが構成されている。
【0018】
この電気モータ14の出力軸15はベルト式無段変速機としてのCVT18の入力軸(プライマリシャフト)19に接続されている。このCVT18はエンジン11側に連結されたプライマリプーリ20と車両の駆動軸側に連結されたセカンダリプーリ21と両プーリ20,21間に掛け渡されたベルト22等とから構成され、プライマリシャフト19に入力された回転が、同軸一体のプライマリプーリ20からベルト22を介してセカンダリプーリ21へ入力され、セカンダリシャフト23に出力されるようになっている。
【0019】
即ち、プライマリプーリ20は固定シーブ20aと可動シーブ20bとを有し、可動シーブ20bの背面側にプライマリシリンダ20cが形成されている。従って、このプライマリシリンダ20cに油圧を給排することで固定シーブ20aに対して可動シーブ20bを移動し、プーリの溝幅を可変とすることができる。一方、同様に、セカンダリプーリ21は固定シーブ21aと可動シーブ21bとを有し、可動シーブ21bの背面側にセカンダリシリンダ21cが形成されている。従って、このセカンダリシリンダ21cに油圧を給排することで固定シーブ21aに対して可動シーブ21bを移動し、プーリの溝幅を可変とすることができる。
【0020】
また、このCVT18は油圧回路により制御されるようになっている。即ち、セカンダリシリンダ21cにはレギュレータバルブ24により調圧されたセカンダリ油圧(ライン圧)が加えられ、プライマリシリンダ20cには、ライン圧が変速比制御バルブ25により調圧されたプライマリ油圧が加えられる。なお、26はオイルパン、27はオイルパン26内の油をレギュレータバルブ24側へ供給するオイルポンプである。
【0021】
そして、CVT18のセカンダリシャフト23は発進クラッチ28を介してデファレンシャルギヤ29に接続されており、この発進クラッチ28は図示しない油圧駆動装置で作動するアクチュエータ30により駆動可能となっており、セカンダリシャフト23から左右の駆動輪31へのトルク伝達量を調整することができる。
【0022】
また、車両にはエンジン11、電気モータ14、CVT18などを制御する電子制御ユニット(ECU)32が設けられ、このECU32には、入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶を行う記憶装置、中央処理装置及びタイマやカウンタ類が具備されており、このECU32によりエンジン11の総合的な制御が実施される。即ち、エンジン回転数センサ(クランク角センサ)33、車速センサ34、アクセルペダルのポジションセンサ35、プライマリ回転数センサ36、セカンダリ回転数センサ37などの各種センサ類の検出情報がECU32に入力される。そして、ECU32は各種センサ類の検出情報に基づいて、燃料噴射モードや燃料噴射量、点火時期等を決定し、図示しない点火プラグ、インジェクタ、スロットル弁を制御する。
【0023】
また、バッテリ17には充電量を検出するバッテリセンサ38が装着されており、ECU32にバッテリ17の充電量が入力され、このバッテリ充電量に応じて電気モータ14を制御している。更に、ECU32は、CVT18のレギュレータバルブ24及び変速比制御バルブ25の油圧を制御することでプーリ比を変え、変速比を設定変更することができる。なお、ECU32は伝達クラッチ13及び発進クラッチ28の各アクチュエータ16,30の制御も行う。
【0024】
ところで、本実施形態のハイブリッド車の出力制御装置にあって、ECU32は、ハイブリッド車の運転状態に基づいてエンジン11における目標エンジントルクと電気モータ14における目標モータトルクとを設定(パワーユニット制御手段)し、プライマリシャフト19の目標プライマリ回転数(目標出力軸回転数)と実プライマリ回転数(実出力軸回転数)との偏差が減少するように目標モータトルクを補正(目標モータトルク補正手段)すると共に、このモータトルク補正量に応じて目標エンジントルクの補正量を学習し、この学習値に応じて目標エンジントルクを補正(目標エンジントルク補正手段)するようにしている。
【0025】
ここで、上述した本実施形態のハイブリッド車の出力制御装置におけるECU32の制御を図2の制御ブロック及び図3の学習制御のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0026】
図2に示すように、アクセルポジションセンサ35が検出したアクセル開度APSとエンジン回転数センサ33が検出した車速Vとに基づいてAPS−Vの3次元マップからハイブリッド車が必要とする要求トルクTBAを設定する。そして、電気モータ14側にて、この要求トルクTBAとバッテリセンサ38が検出した充電量SOCとに基づいてTBA−SOCの3次元マップから目標モータトルクTMBAを設定する。
【0027】
一方、エンジン11側にて、要求トルクTBAから目標モータトルクTMBAを減算することで目標エンジントルクTEBAを設定し、この目標エンジントルクTEBAを後述する学習制御により補正して最終目標エンジントルクTEOBJを設定して出力する。また、要求トルクTBAが設定されると、この要求トルクTBAに基づいてTBA−Npt の2次元マップから目標プライマリ回転数Npt が設定される。
【0028】
また、ECU32には、プライマリ回転数センサ36が検出したプライマリシャフト19の実プライマリ回転数Npr が入力しており、ECU32はこの目標プライマリ回転数Npt と実プライマリ回転数Npr との偏差を演算し、電気モータ14のトルクをフィードバック制御している。即ち、電気モータ14側では、この目標プライマリ回転数Npt と実プライマリ回転数Npr との偏差ΔNpに応じたフィードバックトルクTMNPGBを目標モータトルクTMBAに加算することで、両者の差が減少するように目標モータトルクTMBAを補正して最終目標モータトルクTMOBJを算出して出力する。
【0029】
一方、エンジン11側では、フィードバックトルクTMNPGBに応じて目標エンジントルクTEBAの補正量を学習し、この学習値に応じてこの目標エンジントルクTEBAを補正して最終目標エンジントルクTEOBJを求めている。ここで、この学習補正制御について説明する。
【0030】
図3に示すように、ステップS1にて、学習成立条件が成立しているかどうかを判定するが、この学習成立条件は以下に示す3つの条件である。
1.発進クラッチ28がスリップ制御中である。
2.目標プライマリ回転数Npt と実プライマリ回転数Npr との偏差ΔNpに基づくフィードバック制御中である。
3.フェールモードではない。
【0031】
このステップS1で上記3つの学習成立条件が1つでも成立していなければ何もしないでこのルーチンを抜ける。一方、全ての学習成立条件が成立していれば、ステップS2に移行し、ここで、図4の表に基づいてエンジン11の運転領域を判定する。このエンジン11の運転領域は、図4に示すように、水温WTSに応じて、また、エアコン(コンプレッサ)の作動に応じてA〜Fまで6種類設定されており、各運転領域A〜Fごとに個別の補正量を学習するようにしている。この場合、水温WTSに応じた領域設定は、エンジン始動直後、暖機前、暖機後に分けたエンジン11の温度環境に関連する因子に応じたものであり、エアコンの作動に応じた領域設定は、エンジン11の負荷状態に関連する因子に応じたものである。従って、ステップS2で学習運転領域が設定されると、ステップS3以降のステップで学習値が算出される。
【0032】
まず、ステップS3にて、リアルタイム学習値TCRNTを下記数式1により設定する。なお、TEBAは学習前の目標エンジントルク、TMNPFBは回転数偏差ΔNpに応じた電気モータ14へのフィードバックトルク、TEOBJは学習後(現在)の最終目標エンジントルクである。
TCRNT=TEOBJ−(TEBA−TMNPFB)−TLRNL ・・・(1)
【0033】
次に、ステップS4にて、ロングタイム学習値TLRNLを下記数式2により設定する。なお、TLRNL(t)は今回のロングタイム学習値、TLRNL(t−1)は1秒前のロングタイム学習値、TCRNT×(3/256)はリアルタイム学習値の約1%に相当するものであって学習値の急変を防止している。
TLRNL(t)=TLRNL(t-1)+TCRNT×(3/256) ・・・(2)
【0034】
なお、このステップS4でのロングタイム学習値TLRNTの設定時には、エンジン11の運転領域が変更したときにロングタイム学習値TLRNTを補間することで、学習値が大幅に変動しないようにしている。例えば、図5(a)に示すように、水温がWTS(n-1)からWTS(n)に変更すると、運転領域はBからCに変更するため、ロングタイム学習値はTLRNT(n-1) からTLRNT(n)となってこの学習値が大幅に変更されてしまう。そのため、このような場合、図5(b)に示すように、遷移後のモードにおける基準水温WTS(B)と基準ロングタイム学習値TLRNT(B)をバッテリバックアップで保持しておき、下記数式3により学習値を補間する。
【0035】
また、ステップS4でのロングタイム学習値TLRNLの設定時には、ロングタイム学習上限値と下限値を設定しておき、演算して求めたロングタイム学習値TLRNTがこれを越えないようにしている。また、この場合、この上限値及び下限値は各運転領域A〜Fで同一とする。
【0036】
そして、ステップS5にて、リアルタイム学習値TCRNTとロングタイム学習値TLRNTに基づいて下記数式4によりエンジントルク学習値TLRNを算出する。
TCRL=TCRNT+TLRNL ・・・(4)
【0037】
このようにモータトルク補正量(TMNPFG)に応じて目標エンジントルクの補正量を学習してエンジントルク学習値TLRNが求められると、ステップS6にて、この学習値TLRNに応じて目標エンジントルクTEBAを補正する。即ち、学習前の目標エンジントルクTEBAにエンジントルク学習値TLRNを加算した値が学習後(現在)の最終目標エンジントルクTEOBJとなる。そして、このようにして最終目標モータトルクTMOBJ、最終目標エンジントルクTEOBJが設定されると、ECU32は各設定値に基づいて、エンジン11と電気モータ14を制御する。
【0038】
なお、このエンジントルク学習値TLRNはバッテリバックアップによりイグニッションスイッチがOFFされた後も保持されており、この場合、水温WTSも保持される。また、バッテリバックアップ電源のOFF時には初期値にリセットされる。
【0039】
このように本実施形態では、ハイブリッド車の運転状態に基づいてエンジン11における目標エンジントルクTEBAと電気モータ14における目標モータトルクTMBAとCVT18における目標プライマリ回転数Npt を設定し、この目標プライマリ回転数Npt と実プライマリ回転数Npr との偏差ΔNpが減少するように目標モータトルクを補正すると共に、このモータトルク補正量に応じて目標エンジントルクTEBAの補正量を学習し、この学習値TLRNに応じて目標エンジントルクを補正するようにしている。従って、応答性の優れたモータ特性を利用して迅速に制御誤差を解消でき、また、制御誤差が生じる主要因を減少させることができ、エンジン制御精度を向上して広範囲な運転状況下で安定した制御性能を発揮させることができ、更に、車両の運転状態に応じたエンジン及びモータの制御中に学習補正を行うことで、効率の良い学習補正を実現できる。
【0040】
なお、上述の実施形態では、ECU32がアクセル開度APSと車速Vとに基づいて要求トルクTBAを設定し、この要求トルクTBAから目標モータトルクTMBA及び目標エンジントルクTEBAを求めたが、アクセル開度APSと車速Vとに基づいて要求出力を設定し、この要求出力から目標モータ出力及び目標エンジン出力を求め、目標モータトルク及び目標エンジントルクに変換するようにしてもよい。
【0041】
また、上述した実施形態で用いた数式1に代えて、下記数式4を使用してもよい。
TCRNT=TEOBJ+TMNPFB−TEBA−TLRNL ・・・(4)
【0042】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように請求項1の発明のハイブリッド車の制御装置によれば、車両の運転状態に基づいて目標モータトルク及び目標エンジントルクを設定し、このパワーユニットの目標出力軸回転数と実出力軸回転数との偏差が減少するように目標モータトルクを補正し、このモータトルク補正量に応じて目標エンジントルクの補正量を学習し、この学習値に応じて目標エンジントルクを補正するので、応答性の優れたモータ特性を利用して迅速に制御誤差を解消することができ、また、この制御誤差が生じる主要因を減少させることができ、エンジン制御精度を向上して広範囲な運転状況下で安定した制御性能を発揮させることができ、更に、車両の運転状態に応じたエンジン及びモータの制御中に学習補正を行うことで、効率の良い学習補正を実現することができる。
【0043】
請求項2の発明のハイブリッド車の制御装置によれば、目標エンジントルク補正手段がエンジンの複数の運転領域ごとに個別に補正量を学習するので、各運転領域に応じて適正な補正量を学習しておくことができ、運転領域に応じた目標エンジントルクを適切に補正することができる。
【0044】
請求項3の発明のハイブリッド車の制御装置によれば、目標エンジントルク補正手段が、学習補正後の目標エンジントルクと学習補正前の目標エンジントルクからモータトルク補正量を減算した値との差、あるいは学習補正後の目標エンジントルク及びモータトルク補正量の和と学習補正前の目標エンジントルクとの差に応じて学習値を更新するので、学習補正前の目標エンジントルクからモータトルク補正量を減算した値は実エンジントルクに相当し、学習補正後、つまり、現在の目標エンジントルクとこの実エンジントルクの差に応じて学習値を更新、あるいは学習補正後の目標エンジントルクとモータトルク補正量の和は、本来エンジンが出力すべきトルクに相関し、これと学習補正前の目標エンジントルクとの差に応じて学習値を更新することとなり、エンジンの出力トルクを適切に学習制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るハイブリッド車の制御装置の概略構成図である。
【図2】ハイブリッド車の制御装置による制御ブロック図である。
【図3】ハイブリッド車の制御装置による学習制御のフローチャートである。
【図4】エンジントルクの学習制御におけるエンジン運転領域を表す概略図である。
【図5】エンジントルクの学習制御における補間方法を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
11 エンジン(パワーユニット)
13 伝達クラッチ
14 電気モータ(パワーユニット)
18 CVT(無段変速機)
19 プライマリシャフト(出力軸)
28 発進クラッチ
32 電子制御ユニット、ECU(パワーユニット制御手段、目標モータトルク補正手段、目標エンジントルク補正手段)
34 車速センサ
35 アクセルポジションセンサ
36 プライマリ回転数センサ
38 バッテリセンサ
Claims (3)
- エンジン及びモータを有するパワーユニットと、車両の運転状態に基づいて目標モータトルク及び目標エンジントルクを設定して前記エンジン及び前記モータの作動を制御するパワーユニット制御手段と、前記パワーユニットの目標出力軸回転数と実出力軸回転数との偏差が減少するように前記目標モータトルクを補正する目標モータトルク補正手段と、該目標モータトルク補正手段によるモータトルク補正量に応じて前記目標エンジントルクの補正量を学習して該学習値に応じて該目標エンジントルクを補正する目標エンジントルク補正手段とを具えたことを特徴とするハイブリッド車の制御装置。
- 請求項1のハイブリッド車の制御装置において、前記目標エンジントルク補正手段は、前記エンジンの複数の運転領域ごとに個別に補正量を学習することを特徴とするハイブリッド車の制御装置。
- 請求項1のハイブリッド車の制御装置において、前記目標エンジントルク補正手段は、学習補正後の前記目標エンジントルクと学習補正前の該目標エンジントルクから前記モータトルク補正量を減算した値との差、あるいは学習補正後の前記目標エンジントルク及び前記モータトルク補正量の和と学習補正前の前記目標エンジントルクとの差に応じて学習値を更新することを特徴とするハイブリッド車の制御装置。
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