JP3777247B2 - 開閉式膜屋根における雨仕舞構造 - Google Patents

開閉式膜屋根における雨仕舞構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開閉屋根等を構成する屋根ユニットの頂部、妻部、および底部における雨仕舞構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、室内の運動競技施設用等として、大規模な固定ドーム式屋根が採用されてきている。この固定ドーム式屋根の構造形式としては、単層トラスや複層トラスによる鉄骨トラス構造、ケーブル構造、これら鉄骨トラス構造およびケーブル構造を組み合わせた構造のものが知られている。
このような固定ドーム式屋根において、その鉄骨トラスに金属板などによる屋根仕上材を取付けたり、空気の充填により膨らんだ膜をケーブル構造により押さえる方式による膜構造の屋根としたものがある。
【0003】
ところで、前記固定式ドーム屋根は、たとえ膜構造の屋根であっても、閉鎖的な雰囲気になることは否めない。
このため、近年、開閉式の膜屋根構造としたものが開発されつつある。この開閉式の膜屋根構造のフレームとして、例えば、上端部を回動自在に連結した一対の開閉屋根フレームで構成された屋根ユニットどうしを、それぞれの開閉屋根フレームの下端部を回動自在に連結することによってジャバラ状に形成しておき、該複数の屋根ユニットを走行路に沿って移動させつつ該屋根ユニットの開閉屋根フレームをその上端部を支点として開閉することによって、屋根を開閉することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記屋根ユニットを複数連結して開閉式の膜屋根を構成する場合、各屋根ユニットの開閉屋根フレームに膜材を張設して屋根を形成するが、各屋根ユニットの頂部は、一対の開閉屋根フレームの上端部どうしを連結した構造となっており可動する部分であるので、この頂部に膜材等の頂部覆い材を設ける場合、該頂部覆い材を張った状態で取付けることが困難であり、頂部の可動量を見込んである程度緩い状態で取付けることになる。
したがって、前記頂部覆い材は、風等によって、屋根ユニットの頂部で、ばたついた状態になり易く、このように頂部覆い材がばたつくと、屋根ユニットの頂部に接触して、該頂部覆い材が傷付き易くなる。
また、前記頂部覆い材は、上述したようにある程度緩い状態で取付けられるので、屋根ユニットの開閉の際に、該頂部覆い材が屋根ユニットの頂部に接触して、該頂部覆い材が傷付き易くなる。
【0005】
一方、前記開閉式の膜屋根は、屋根ユニットを複数連結することで構成され、各屋根ユニットには上述したように膜材が張設されるが、各屋根ユニットの妻部部は、開口した状態となっているので、この開口部からの風雨の侵入を防止する必要がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、各屋根ユニットの頂部を覆う頂部覆い材がばたつくことなく、常に安定した状態を維持することができ、また、各屋根ユニットの妻部の開口部からの風雨の侵入を防止することができる開閉式膜屋根における雨仕舞構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の開閉式膜屋根における雨仕舞構造は、上端部どうしが回動自在に連結された一対の開閉屋根フレームを有するとともに、該一対の開閉屋根フレームの上面側にそれぞれ膜材が設けられてなる複数の屋根ユニットが、互いに隣接するそれぞれの開閉屋根フレームの下端部どうしを回動自在に連結することによって接続され、
前記各屋根ユニットの頂部には、柔軟性を有する頂部覆い材が前記屋根ユニットの頂部を覆うようにして設けられ、
この頂部覆い材の内側には、弾性部材が上方に湾曲するように、その両端部をそれぞれ前記一対の開閉屋根フレームの上端部に固定して設けられ、
前記弾性部材は、前記頂部覆い材の内面に弾性的に当接することで、該頂部覆い材を常に張った状態にしているものである。
【0008】
前記屋根ユニットはその長さ方向両端部が、平行離間して設けられた走行レールに支持されて該走行レール上を走行するが、屋根ユニットどうしは、互いに隣接するそれぞれの開閉屋根フレームの下端部どうしを、前記走行レール上を走行する走行体に回動自在に連結することによって接続される。
また、前記頂部覆い材としては、例えばクロロプレンゴム、高伸度膜材、A種膜材(四フッ化エチレン樹脂コーティングガラス繊維布)等が使用されるがこれに限るものではなく、より透光性の高い膜材を使用することもできる。
前記頂部覆い材を設ける場合、例えば、前記屋根ユニットを構成する一対の開閉屋根フレームのそれぞれの上端部に、屋根ユニットの棟方向に延在する帯状の板材を固定し、これら板材に前記頂部覆い材の縁部を固定すればよい。
【0009】
前記弾性部材は、前記一対の開閉屋根フレームの開閉によって、弾性的に上方に湾曲するようなものであればどのようなものでもよく、例えば、板ばねや、弾性的に湾曲可能な棒状のばねでもよい。
また、前記弾性部材を、一対の開閉屋根フレームのそれぞれの上端部に固定するには、例えば、弾性部材の両端部をそれぞれ開閉屋根フレームの上端部に溶接やボルト止め等によって固定すればよい。
【0010】
請求項1の開閉式膜屋根における雨仕舞構造にあっては、各屋根ユニットの頂部に、柔軟性を有する頂部覆い材が前記屋根ユニットの頂部を覆うようにして設けられ、この頂部覆い材の内側において、上方に湾曲するようにして設けられた弾性部材が、前記頂部覆い材の内面に弾性的に当接することで、該頂部覆い材を常に張った状態にしているので、前記頂部覆い材は屋根ユニットの頂部において、ばたつくことなく安定した状態に維持されるとともに、屋根ユニットの開閉の際にも、常に安定した状態(張った状態)に維持され、屋根ユニットの頂部に接触することがない。
また、前記弾性部材は上方に湾曲しており、頂部覆い材には内接した状態で滑らかに当接するので、弾性部材によって頂部覆い材に傷等が付くことがない。
【0011】
請求項2の開閉式膜屋根における雨仕舞構造は、請求項1において、前記弾性部材が板ばねで構成され、該板ばねが前記屋根ユニットの棟方向に所定間隔で複数配設されているものである。
前記板ばねは、例えばステンレス等の金属で形成されるが、これに限るものではなく、合成樹脂等によって形成してもよい。
【0012】
請求項2の開閉式膜屋根における雨仕舞構造にあっては、請求項1と同様の作用効果を得ることができるのは勿論のこと、弾性部材を板ばねで構成したので、前記頂部覆い材の内面には、板ばねの上面が面接触した状態で当接するとともに前記板ばねを屋根ユニットの棟方向に所定間隔で複数配設したので、より安定的に頂部覆い材を張った状態に維持することができる。
【0013】
請求項3の開閉式膜屋根における雨仕舞構造は、上端部どうしが回動自在に連結された一対の開閉屋根フレームを有するとともに、該一対の開閉屋根フレームの上面側にそれぞれ膜材が設けられてなる複数の屋根ユニットが、互いに隣接するそれぞれの開閉屋根フレームの下端部どうしを回動自在に連結することによって接続され、
前記屋根ユニットの妻側には、壁体が全ての屋根ユニットの妻側開口を塞ぐようにして立設され、
前記互いに隣接する屋根ユニットの妻部間には、該妻部間を覆う妻部間覆い材が設けられ、
この妻部間覆い材は、屋根ユニットの開閉に伴って、展開・折畳み可能に構成されているものである。
【0014】
前記屋根ユニットは、請求項1の場合と同様に、その長さ方向両端部が、平行離間して設けられた走行レールに支持されて該走行レール上を走行するが、屋根ユニットどうしは、互いに隣接するそれぞれの開閉屋根フレームの下端部どうしを、前記走行レール上を走行する走行体に回動自在に連結することによって接続される。
【0015】
また、前記壁体は、例えば、前記走行レールを設けるキールトラスから立ち上がるようにかつ該キールトラスに沿って形成し、この壁体の上端部には、前記屋根ユニットの妻部上まで跳ね出す跳出し部を形成する。そして、この壁体によって、全ての屋根ユニットの妻側開口を塞ぐようにする。
また、前記互いに隣接する屋根ユニットの妻部間を覆う妻部間覆い材は、屋根ユニットの開閉に伴って、展開・折畳み可能であればどのような構成をとってもよいが、例えば柔軟性を有する膜材を互いに隣接する屋根ユニットの、互い隣接する開閉屋根フレームに取付けたり、あるいは後述する請求項4の場合のように、互いに回動自在に連結されたパネルを、前記一対の開閉屋根フレームに回動自在に連結することで構成してもよい。
【0016】
そして、前記妻部間覆い材の上部には、上方に突出する突出プレートを、前記屋根ユニットが開いた際に、互いに隣接する屋根ユニットの妻部間に延在するように設け、一方、前記跳出し部にスカート部を前記突出プレートの前方において垂下して、該スカート部と前記突出プレートとを上下方向において重ねることで、前記跳出し部と妻部間覆い材との間の隙間から風雨が侵入するのを防止する。
【0017】
請求項3の開閉式膜屋根における雨仕舞構造にあっては、前記屋根ユニットの妻側には、壁体が全ての屋根ユニットの妻側開口を塞ぐようにして立設されているので、壁体の外側から屋根ユニットの妻側開口に向かう風雨は、前記壁体によって遮断されて、該風雨の前記屋根ユニットの妻側開口への侵入が防止される。一方、前記互いに隣接する屋根ユニットの妻部間には、該妻部間を覆う妻部間覆い材が設けられているので、該屋根ユニットの上方から前記壁体に向かう風雨は、前記妻部間覆い材によって遮断されて、該風雨の前記屋根ユニットの妻側開口への侵入が防止される。
また、前記妻部間覆い材は、屋根ユニットの開閉に伴って、展開・折畳み可能に構成されているので、屋根ユニットの開閉動作に支障を来たすことがない。
【0018】
請求項4の開閉式膜屋根における雨仕舞構造は、請求項3において、前記妻部間覆い材は、前記互いに隣接する屋根ユニットの妻部間に配設された一対のパネルで構成され、
一方のパネルは互いに隣接する屋根ユニットのうちの一方の屋根ユニットの開閉屋根フレームに回動自在に連結され、他方のパネルは他方の屋根ユニットの開閉屋根フレームに回動自在に連結され、
前記一対のパネルどうしは回動自在に連結されているものである。
【0019】
前記一対のパネルは、それぞれの斜辺を屋根ユニットの開閉屋根フレームの傾斜に合わせた直角三角形状に形成するのが望ましい。
また、前記一対のパネルはそれぞれ、例えば、フレームを直角三角形状に組み立てることで、三角形フレームを形成し、この三角形フレームに膜材を張設することで形成される。
そして、前記一対のパネルどうしの連結は、蝶番等によってフレームどうしを回動自在に連結することで行われ、また、パネルと前記開閉屋根フレームとの連結は、パネルのフレームと、開閉屋根フレームとを蝶番等によって回動自在に連結することで行われる。
【0020】
請求項4の開閉式膜屋根における雨仕舞構造にあっては、請求項3と同様の作用効果を得ることができるのは勿論のこと、前記妻部間覆い材は一対のパネルで構成され、一方のパネルは一方の屋根ユニットの開閉屋根フレームに回動自在に連結され、他方のパネルは他方の屋根ユニットの開閉屋根フレームに回動自在に連結され、前記一対のパネルどうしは回動自在に連結されているので、屋根ユニットを閉じていくと、一対のパネルはそれらの連結部が内側に移動するようにして屋根ユニット間に折り畳まれていき、一方、屋根ユニットを開いていくと、一対のパネルはそれらの連結部が外側に移動するようにして展開していき、隣接する屋根ユニットの妻部間を覆うようになる。
したがって、妻部間覆い材が、屋根ユニットの開閉に伴って、確実かつ円滑に展開・折畳まれることになる。
【0021】
請求項5の開閉式膜屋根における雨仕舞構造は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記下端部どうしが連結された開閉屋根フレームの下端部間には、柔軟性を有する底部覆い材が前記開閉屋根フレームの下端部間を覆うようにして設けられているものである。
【0022】
前記底部覆い材としては、例えばクロロプレンゴム、高伸度膜材、A種膜材(四フッ化エチレン樹脂コーティングガラス繊維布)等が使用されるがこれに限るものではなく、また、透光性を有する膜材を使用することもできる。
前記底部覆い材を設ける場合、例えば、前記屋根ユニットを構成する一対の開閉屋根フレームのそれぞれの下端部に、屋根ユニットの棟方向に延在する帯状の板材を固定し、これら板材に前記底部覆い材の縁部を固定すればよい。
【0023】
また、前記底部覆い材の一部には、貫通孔を形成し、この貫通孔の下方に樋を前記屋根ユニットの接続方向に延在するようにして設けるのが望ましい。
このようにすれば、前記屋根ユニット上に降った雨水は、底部覆い材上を流れ、前記貫通孔を通って樋に流入するので、この樋から雨水を外部に排出することができる。
【0024】
請求項5の開閉式膜屋根における雨仕舞構造にあっては、請求項1〜4のいずれかと同様の作用効果を得ることができるのは勿論こと、互いに隣接する屋根ユニットの、互いに隣接する開閉屋根フレームの下端部間に、柔軟性を有する底部覆い材を前記開閉屋根フレームの下端部間を覆うようにして設けたので、この底部覆い材によって屋根ユニットどうしの接続部が覆われて該接続部における雨仕舞が良好なものとなる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の開閉式膜屋根における雨仕舞構造の実施の形態例について説明するが、その前に、複数の屋根ユニットを接続することによって構成される開閉式膜屋根の構造について説明する。
開閉式膜屋根は、図1および図2に示すように、互いに平行に配設されたアーチ状をなす2本の走行レール10,10と、該走行レール10,10に走行自在にかつ順続して設けられた複数の屋根ユニット11…からなる開閉屋根12,12とを備えて構成されている。
【0026】
前記走行レール10,10は、互いに平行に配設されたアーチ状をなす2本のキールトラス13上に設けられている。したがって、開閉屋根12,12の下方には柱のない大きな空間を形成でき、各種、イベント、運動競技を行なう施設の膜屋根構造として最適なものとなる。
前記複数の屋根ユニット11…からなる開閉屋根12,12は、前記走行レール10,10の長手方向中央部の両側に配設されている。したがって、開閉屋根12,12は、走行レール10の中央部を起点して開閉するようになっている。
【0027】
なお、上記では、走行レール10,10の長手方向中央部を境として、2つの開閉屋根12,12を配設し、これら開閉屋根12,12によって、中央部から両側に開閉可能に構成したが、走行レール10に開閉屋根を一つだけ配設し、一方の側から他方の側に向けて、開閉するように構成してもよい。
【0028】
前記屋根ユニット11は、図3および図4に示すように、横断面視略三角形状をなすもので、前記走行レール10の長さ方向において前後に配置された一対の開閉屋根フレーム11a,11aを備えて構成されている。
前記一対の開閉屋根フレーム11a,11aは、その左右両側に配置された一対の開閉ユニット14,14と、これら開閉ユニット14,14間に所定間隔をもって配置された複数の開閉体21…と、前記開閉ユニット14,14間に、前記開閉体21を貫通固定して架設された4本の鉄骨材18…とを備えて構成されている。
【0029】
前記開閉ユニット14は、図4に示すように、上端部が回動自在に連結された一対の開閉フレーム16,16と、該開閉フレーム16,16間に伸折可能に架設され、伸折することによって前記開閉フレーム16,16をその上端部を支点として開閉可能とする繋ぎ材17とを備えている。
また、前記開閉ユニット14…は、互いに隣接する開閉ユニット14,14の、互いに隣接する開閉フレーム16,16の下端部を走行車輪22に回動自在に連結することによって接続されている。
【0030】
前記走行車輪22は、前記キールトラス13上に設けられた走行レール10上を転動しながら走行するもので、先頭の走行車輪22が駆動車輪とされている。先頭の走行車輪22を駆動させるには、該走行車輪22にモータ等を搭載して該モータによって直接駆動するようにしてもよいし、該走行車輪にワイヤ等を連結してこのワイヤ等をモータに連結して、間接的に駆動するようにしてもよい。
【0031】
また、前記繋ぎ材17は、一対のアーム17a,17aで構成され、該アーム17a,17aの一端部は前記開閉ユニット14の開閉フレーム16,16の下端部にそれぞれ第1ヒンジ部23,23によって回動自在に連結され、該アーム17a,17aの他端部どうしは第2ヒンジ部24によって回動自在に連結されている。
前記第2ヒンジ部24は、前記繋ぎ材17のアーム17a,17aを一直線上に伸ばした際における前記第1ヒンジ部23,23どうしを結ぶ直線から下方に離間した位置に偏心するように配置されており、また、該アーム17a,17aのそれぞれの他端部には、繋ぎ材17を一直線上に伸ばした際に互いに当接して該繋ぎ材17をほぼ一直線状に保持する当接板25,25が設けられている。
【0032】
そして、上記開閉ユニット14は、図4および図6に示すように、前記各アーム17a,17aが第1ヒンジ部23,23を支点として上下方向に回動しつつ第1ヒンジ部23,23どうしが接離するとともに、第2ヒンジ部24が上下方向に移動することによって、繋ぎ材17を第2ヒンジ部24から伸折することで開閉するようになっている。
また、開閉ユニット14の開閉フレーム16,16が開いている状態では、繋ぎ材17に開閉フレーム16,16から圧縮力が作用した場合、第2ヒンジ部24が若干下方に移動して繋ぎ材17が第2ヒンジ部24から下方に若干折れ曲がって前記当接板25,25が互いに当接して突っ張った状態に保持され、これによって、開閉フレーム16,16を開いた状態に保持することができる。
【0033】
前記開閉体21は、図7に示すように、上端部が回動自在に連結された一対の開閉フレーム21a,21aによって構成されている。また、開閉体21…は、互いに隣接する開閉体21,21の互いに隣接するそれぞれの開閉フレーム21a,21aの下端部どうしを回動自在に連結することによって、接続されている。
【0034】
前記4本の鉄骨材18…は、図3および図4に示すように、前記一対の開閉ユニット14,14間において、上下に2本ずつ架設されており、上側の2本の鉄骨材18,18の端部は開閉ユニット14の開閉フレーム16,16の上端部に固定され、また、下側の2本の鉄骨材18,18の端部は開閉ユニット14の開閉フレーム16,16の下端部に固定されている。
また、前記上側の2本の鉄骨材18,18の中途部には、図7に示すように、前記開閉体21の開閉フレーム21a,21aの上端部が固定され、前記下側の2本の鉄骨材18,18の中途部には、前記開閉体21の開閉フレーム21a,21aの下端部が固定されている。
なお、前記上下に離間する鉄骨材18,18間には、図3に示すように、複数のラチス材20が該鉄骨材18,18に対して斜めに架設されている。
【0035】
そして、上記のように構成された屋根ユニット11では、走行車輪22を走行レール上を走行させることによって、開閉ユニット14,14が開閉体21…とともに開閉し、これによって、一対の開閉屋根フレーム11a,11aがその上縁部を軸として開閉するようになっている。
【0036】
また、前記屋根ユニット11は、前記開閉ユニット14の繋ぎ材17が伸びることによって、開閉ユニット14を開いた状態に保持しているが、該開閉ユニット14を閉じ始める際には、前記繋ぎ材17を若干上方に折曲する必要がある。このため、前記開閉ユニット11には、前記繋ぎ材17を折曲する機構が設けられている。
この機構としては、図示は省略するが、例えば、開閉ユニット14の一方の開閉フレーム16の下端部にカムを設け、一方前記開閉ユニット14に隣接する開閉ユニット14の繋ぎ材17に前記カムまで延出する被押圧部を設け、前記カムによって前記被押圧部を下方から押圧することで、前記繋ぎ材17をその前の開閉ユニット14が折り畳まれる直前に、若干折曲するように構成すればよい。
【0037】
また、前記屋根ユニット11の開閉屋根フレーム11a,11aの上面側には、膜材30,30が以下のようにして張設されている。すなわち、図4および図5に示すように、前記開閉屋根フレーム11aの上面には、該開閉屋根フレーム11aの傾斜方向に沿って延在するアルミファスナ31a…が、開閉屋根フレーム11aの長さ方向(図4において紙面と直交する方向)に所定間隔で固定されるとともに、開閉屋根フレーム11aの上下方向中央部において、開閉フレームの11aの長さ方向に延在するアルミファスナ31bが固定されており(図5参照)、これらアルミファスナ31a…,31bには、膜材30が開閉屋根フレーム11aの上面を覆うようにして敷設されている。なお、この膜材30は、四フッ化エチレン樹脂コーティングガラス繊維布等で形成された透光性を有するものである。
【0038】
一方、前記開閉屋根フレーム11aの上端部には、図8に示すように、帯状の板材32が前記屋根ユニット11の棟方向に延在するようにして固定されており、この板材32には、その長手方向に所定間隔でボルト33…が立設されている。なお、前記ボルト33には図示しない樹脂キャップが被されている。
前記板材32には、膜材30の上端部が当接されており、前記ボルト33には、スプリングワッシャ(図示略)がはめ込まれるとともにナット34が螺合され、このナット34を締め付けることで、前記スプリングワッシャと板材32とで前記膜材30の上端部が挟み付けられ、これによって前記膜材30の上端部が開閉屋根フレーム11aの上端部に固定されている。
【0039】
また、前記開閉屋根フレーム11aの下端部には、図10に示すように、帯状の板体35が前記屋根ユニット11の棟方向に延在するようにして固定されており、この板材35には、その長手方向に所定間隔でボルト33…が立設されている。
前記板材35には、膜材30の下端部が当接されており、前記ボルト33には、スプリングワッシャ(図示略)がはめ込まれるとともにナット34が螺合され、このナット34を締め付けることで、前記スプリングワッシャと板材35とで前記膜材30の下端部が挟み付けられ、これによって前記膜材30の下端部が開閉屋根フレーム11aの下端部に固定されている。
【0040】
また、前記屋根ユニット11の頂部には、図8に示すように、頂部覆い材36が該屋根ユニット11の頂部を覆うようにして設けられている。前記頂部覆い材36はクロロプレンゴム等で形成された柔軟性を有するものであり、その一方の縁部は、前記屋根ユニット11の一方の開閉屋根フレーム11aの上端部に固定された前記板材32に当接されたうえで、前記ナット34を締め付けることで、前記スプリングワッシャと板材32とで挟み付けられ、これによって開閉屋根フレーム11aの上端部に固定されている。
また、前記頂部覆い材36の他方の縁部は、前記屋根ユニット11の他方の開閉フレーム11aの上端部に上記と同様にして固定されている。
【0041】
前記頂部覆い材36の内側には、板ばね(弾性部材)37…が前記屋根ユニット11の棟方向に所定間隔で複数配設されている。各板ばね37は、それぞれステンレスで形成されたもので、上方に湾曲するように、その両端部をそれぞれ前記一対の開閉屋根フレーム11a,11aの上端部にある鉄骨材18,18に、溶接またはボルト止め等によって固定して設けられている。
また、前記板ばね37は、前記頂部覆い材36の内面に弾性的に当接されており、これによって、頂部覆い材36は、屋根ユニット11を開いた状態において、断面略半円状に維持されている。
【0042】
一方、前記屋根ユニット11が閉じていくと、図9に示すように、前記開閉屋根フレーム11a,11aの鉄骨材18,18が開閉屋根フレーム11a,11aの連結部より下方に移動していくことで、前記頂部覆い材36が開閉屋根フレーム11a,11aの連結部に近づくとともに、前記板ばね37が変形し前記頂部覆い材36に弾性的に当接することで、前記頂部覆い材36の形状が断面略半円状に維持される。
【0043】
したがって、前記頂部覆い材36は屋根ユニット11の頂部において、ばたつくことなく安定した状態に維持されるとともに、屋根ユニット11の開閉の際にも、常に安定した状態(皺のできない状態)に維持され、屋根ユニット11の頂部に接触することがない。
また、前記板ばね37…は上方に湾曲しており、頂部覆い材36に内接した状態で滑らかに当接するので、板ばね37…によって頂部覆い材に傷等が付くことがない。さらに、前記板ばね37…は、屋根ユニット11の棟方向に所定間隔で複数配設されているので、より安定的に頂部覆い材36を張った状態に維持することができる。
【0044】
前記互いに隣接する屋根ユニット11,11の互いに隣接する開閉屋根フレーム11a,11aの下端部間には、図10に示すように、底部覆い材38が開閉屋根フレーム11a,11aの下端部間を覆うようにして設けられている。この底部覆い材38は、前記頂部覆い材36と同様に、クロロプレンゴム等で形成された柔軟性を有するものであり、その一方の縁部は、前記一方の屋根ユニット11の開閉屋根フレーム11aの下端部に固定された前記板材35に当接されたうえで、前記ナット34を締め付けることで、前記スプリングワッシャと板材35とで挟み付けられ、これによって開閉屋根フレーム11aの下端部に固定されている。
また、前記底部覆い材38の他方の縁部は、前記他方の屋根ユニット11の開閉フレーム11aの下端部に上記と同様にして固定されている。
そして、前記底部覆い材38は、記屋根ユニット11,11が閉じていくと、図11に示すように、互いに隣接する開閉屋根フレーム11a,11aが立ち上がることで、下方に湾曲した状態で畳まれるようになっている。
このように、前記屋根ユニット11,11どうしの接続部においては、前記底部覆い材38によって該接続部が覆われているので、その雨仕舞が良好なものとなる。
【0045】
また、前記底部覆い材38は、図12に示すように、前記屋根ユニット11の長さ方向中央部から両端部側に向けて下方に傾斜するように設けられている。なお、前記底部覆い材38の雨勾配は、1/50程度に設定されている。
前記底部覆い材38のそれぞの端部には、それぞれ貫通穴38aが形成されており、この貫通穴38aの下方には樋40が設けられている。この樋40は、前記屋根ユニット11…の接続方向に延在する横断面略コ字状の長尺なもので、前記走行レール10の側部に固定されている。
また、前記樋40には雨勾配が付けられており、その下流側の端部の側壁には横抜きドレイン(図示略)が接続され、該横抜きドレインは、キールトラス13の側面を貫通して外部に延出されている。
【0046】
そして、前記屋根ユニット11に降って底部覆い材38上に集中する雨水は、底部覆い材38の勾配に沿って該底部覆い材38上を流れ、さらに、貫通穴38aを通って前記樋40に流入し、この樋40から横抜きドレインに流出するので、該雨水を外部に確実に排出することができる。
また、前記底部覆い材38は、その長さ方向中央部から両端部側に向けて下方に傾斜するように雨勾配が付けれているので、底部覆い材38に集中した雨水は、その中央部から2分されて両端部側に流れ、該両端部に形成された貫通穴38a,38aを通って前記樋40に流入し、この樋40から横抜きドレインを介して外部に確実に排出されるので、雨水を効率的に排出することができる。
【0047】
次に、前記屋根ユニット11…の妻側における雨仕舞構造について説明する。すなわち、前記屋根ユニット11…の妻側には、図13に示すように、壁体41が立設されている。この壁体41は、前記キールトラス13から立ち上がるようにかつ該キールトラス13に沿って形成されたもので、前記屋根ユニット11…の妻側開口を塞ぐようにして設けられている。
また、前記壁体41の上端部には、前記屋根ユニット11の妻部上まで跳ね出す跳出し部42が形成されており、この跳出し部42の下面には、図14に示すように、スカート部43が垂下されている。
【0048】
また、前記互いに隣接する屋根ユニット11,11の妻部間には、図15および図16に示すように、該妻部間を覆う妻部間覆い材45が設けられており、この妻部間覆い材45は、屋根ユニット11の開閉に伴って、展開・折畳み可能に構成されている。
以下に前記妻部間覆い材45について詳しく説明する。すなわち、まず前記妻部間覆い材45は、図17に示すように、互いに隣接する屋根ユニット11,11の妻部間に配設された一対のパネル46,46で構成されている。
【0049】
前記パネル46は、斜辺を前記屋根ユニット11の開閉屋根フレーム11aの傾斜に合わせた直角三角形状に形成されており、フレーム46aを直角三角形状に組み立てることで、三角形フレームを形成し、この三角形フレームに膜材47を張設することで形成されている。
前記パネル46,46の互いに対向する部分には、図18に示すように、断面L字状をなすアングル材48,48と板材49,49とが固定されており、これら板材49,49に蝶番50のそれぞれの片側が取付けられることで、前記パネル46,46が回動自在に連結されている。
【0050】
また、前記アングル材48には、前記膜材47の縁部が当接されており、該アングル材48と板材51とをボルト52で締め付けることにより、これらアングル材48と板材51とで膜材47の縁部が挾持されている。また、前記パネル46,46の互いに対向する側端面にある前記板材51,51の表面には、それぞれクロロプレンゴム等で形成されたシール材53,53が取付けられており、前記パネル46,46が開いた状態において、シール材53,53どうしが密着することで、パネル46,46どうしの接合部のシールを行うようになっている。
【0051】
さらに、前記パネル46の、前記開閉屋根フレーム11a側に沿う縁部には、アングル材48が固定されており、このアングル材48と板材51とをボルト52で締め付けることにより、これらアングル材48と板材51とで膜材47の縁部が挾持されている。
一方、前記開閉屋根フレーム11aには、板材55が固定されており、この板材55と板材56とをボルト52で締め付けることにより、これら板材55,56とで前記膜材30の妻側の縁部が挾持されている。
また、前記板材55,56とには蝶番57の一方の片が挾持されており、該蝶番57の他方の片は、前記アングル材48に固定され、これによって、前記パネル46は前記開閉屋根フレーム11aに回動自在に連結されている。
【0052】
そして、上記のように構成された妻部間覆い材45は、屋根ユニット11…を閉じていくと、図16および図19に示すように、一対のパネル46,46の連結部(蝶番50)が内側に移動するようにして折り曲げられていくとともに、一対のパネル46,46が前記蝶番57によって内側に回動することで、隣接する屋根ユニット11,11間に折り畳まれていき、一方、屋根ユニット11を開いていくと、図15、図17および図18に示すように、一対のパネルは46,46それらの連結部(蝶番50)が外側に移動するようにして展開していくとともに、一対のパネル46,46が前記蝶番57によって外側に回動することで、隣接する屋根ユニット11,11の妻部間を覆う。したがって、妻部間覆い材45を、屋根ユニット11…の開閉に伴って、確実かつ円滑に展開・折畳むことができるとともに、妻部間覆い材45が展開すると、図13に示すように、前記屋根ユニット11…の上方から前記壁体41に向かう、矢印Aで示す風雨は、前記妻部間覆い材45によって遮断されて、屋根ユニット11…の妻側開口に回り込むことがない。
【0053】
一方、前記屋根ユニット11…の妻側には、壁体41が全ての屋根ユニット11…の妻側開口を塞ぐようにして立設されているので、図13に示すように、壁体41の外側から屋根ユニット11…の妻側開口に向かう、矢印Bで示す風雨は、前記壁体41によって遮断される。
このように、屋根ユニット11…の妻側開口に直接吹き付ける風雨Bは、壁体41によって遮断され、屋根ユニット11…の妻側開口に回り込もうとする風雨Aは前記妻部間覆い材45によって遮断されるので、前記風雨A,Bが前記屋根ユニット11…の妻側開口へ侵入するのを防止することができる。
【0054】
また、前記妻部間覆い材45の上部には、図14に示すように、上方に突出する突出プレート50が、前記屋根ユニット11…が開いた際に、互いに隣接する屋根ユニット11…の妻部間に延在するようにして設けられている。
また、前記突出プレート50は、前記跳出し部42に垂下されたスカート部43より手前側に配置されるとともに、該スカート部43と上下方向において重ねられている。
したがって、これら突出プレート50とスカート部43とによって、前記跳出し部42と妻部間覆い材45との間の隙間から風雨が侵入するのを防止することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1の開閉式膜屋根における雨仕舞構造によれば、上端部どうしが回動自在に連結された一対の開閉屋根フレームを有する屋根ユニットの頂部に、柔軟性を有する頂部覆い材を前記屋根ユニットの頂部を覆うようにして設け、この頂部覆い材の内側において、弾性部材を上方に湾曲するように、その両端部をそれぞれ前記一対の開閉屋根フレームの上端部に固定し、前記弾性部材が、前記頂部覆い材の内面に弾性的に当接するようにしたので、該頂部覆い材は、前記弾性部材によって常に張った状態に維持されることになる。したがって、前記頂部覆い材を屋根ユニットの頂部において、ばたつくことなく安定した状態に維持することができるともに、屋根ユニットの開閉の際にも、常に安定した状態(張った状態)に維持することができる。
【0056】
また、前記頂部覆い材は、常に張った状態に維持されているので、屋根ユニットの頂部に接触することがなく、しかも、前記弾性部材が上方に湾曲しており、頂部覆い材に内接した状態で滑らかに当接しているので、頂部覆い材に傷等が付くのを防止することができる。
【0057】
請求項2の開閉式膜屋根における雨仕舞構造によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記弾性部材を板ばねで構成し、該板ばねを前記屋根ユニットの棟方向に所定間隔で複数配設したので、頂部覆い材の内面の複数箇所に、板ばねの上面が面接触した状態で当接するので、より安定的に頂部覆い材を張った状態に維持することができる。
【0058】
請求項3の開閉式膜屋根における雨仕舞構造によれば、複数の屋根ユニットの妻側に、壁体を全ての屋根ユニットの妻側開口を塞ぐようにして立設し、互いに隣接する屋根ユニットの妻部間に、該妻部間を覆う妻部間覆い材を設けたので、壁体の外側から屋根ユニットの妻側開口に向かう風雨は、前記壁体によって遮断され、一方、前記屋根ユニットの上方から前記壁体に向かう風雨は、前記妻部間覆い材によって遮断されるので、風雨の前記屋根ユニットの妻側開口への侵入を防止することができる。
また、前記妻部間覆い材は、屋根ユニットの開閉に伴って、展開・折畳み可能に構成されているので、屋根ユニットの開閉動作に支障を来たすことがない。
【0059】
請求項4の開閉式膜屋根における雨仕舞構造によれば、請求項3と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記妻部間覆い材を一対のパネルで構成し、一方のパネルを一方の屋根ユニットの開閉屋根フレームに回動自在に連結し、他方のパネルを他方の屋根ユニットの開閉屋根フレームに回動自在に連結し、前記一対のパネルどうしを回動自在に連結したので、屋根ユニットを閉じていくと、一対のパネルはそれらの連結部が内側に移動するようにして屋根ユニット間に折り畳まれていき、一方、屋根ユニットを開いていくと、一対のパネルはそれらの連結部が外側に移動するようにして展開していくので、妻部間覆い材を屋根ユニットの開閉に伴って、確実かつ円滑に展開・折畳むことができる。
【0060】
請求項5の開閉式膜屋根における雨仕舞構造によれば、請求項1〜4のいずれかと同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、互いに隣接する屋根ユニットの、互いに隣接する開閉屋根フレームの下端部間に、柔軟性を有する底部覆い材を前記開閉屋根フレームの下端部間を覆うようにして設けたので、この底部覆い材によって屋根ユニットどうしの接続部が覆われて該接続部における雨仕舞を良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開閉式膜屋根における雨仕舞構造が適用される開閉式膜屋根の一例を示すもので、その全閉状態を示す概略斜視図である。
【図2】同、開閉式膜屋根の全開状態を示す概略斜視図である。
【図3】同、一つの屋根ユニットを示す斜視図である。
【図4】同、開閉式膜屋根の屋根ユニットが開いた状態を示す側面図である。
【図5】図3におけるX円部の拡大図である。
【図6】本発明の開閉式膜屋根における雨仕舞構造が適用される開閉式膜屋根の一例を示すもので、開閉式膜屋根の屋根ユニットが閉じた状態を示す側面図である。
【図7】同、開閉体を示す側面図である。
【図8】同、開いた状態の屋根ユニットの頂部を示す側面図である。
【図9】同、閉じた状態の屋根ユニットの頂部を示す側面図である。
【図10】同、開いた状態の屋根ユニットどうしの接続部を示す側面図である。
【図11】同、閉じた状態の屋根ユニットどうしの接続部を示す側面図である。
【図12】同、屋根ユニットの一部を示す正面図である。
【図13】同、屋根ユニットと壁体とを示す要部の正面図である。
【図14】同、屋根ユニットと壁体とに設けられたスカート部と突出プレートを示す正面図である。
【図15】同、妻部覆い材が展開している状態を示す屋根ユニットの概略斜視図である。
【図16】同、妻部覆い材が畳まれている状態を示す屋根ユニットの概略斜視図である。
【図17】同、妻部覆い材が展開している状態を示す屋根ユニットの側面図である。
【図18】図17におけるA−A矢視図である。
【図19】妻部覆い材が畳まれている状態を示す要部の平断面図である。
【符号の説明】
11 屋根ユニット
11a 開閉屋根フレーム
30 膜材
36 頂部覆い材
37 板ばね(弾性部材)
38 底部覆い材
41 壁体
45 妻部間覆い材
46 パネル

Claims (5)

  1. 上端部どうしが回動自在に連結された一対の開閉屋根フレームを有するとともに、該一対の開閉屋根フレームの上面側にそれぞれ膜材が設けられてなる複数の屋根ユニットが、互いに隣接するそれぞれの開閉屋根フレームの下端部どうしを回動自在に連結することによって接続され、
    前記各屋根ユニットの頂部には、柔軟性を有する頂部覆い材が前記屋根ユニットの頂部を覆うようにして設けられ、
    この頂部覆い材の内側には、弾性部材が上方に湾曲するように、その両端部をそれぞれ前記一対の開閉屋根フレームの上端部に固定して設けられ、
    前記弾性部材は、前記頂部覆い材の内面に弾性的に当接することで、該頂部覆い材を常に張った状態にしていることを特徴とする開閉式膜屋根における雨仕舞構造。
  2. 請求項1記載の開閉式膜屋根における雨仕舞構造において、前記弾性部材が板ばねで構成され、該板ばねが前記屋根ユニットの棟方向に所定間隔で複数配設されていることを特徴とする開閉式膜屋根における雨仕舞構造。
  3. 上端部どうしが回動自在に連結された一対の開閉屋根フレームを有するとともに、該一対の開閉屋根フレームの上面側にそれぞれ膜材が設けられてなる複数の屋根ユニットが、互いに隣接するそれぞれの開閉屋根フレームの下端部どうしを回動自在に連結することによって接続され、
    前記屋根ユニットの妻側には、壁体が全ての屋根ユニットの妻側開口を塞ぐようにして立設され、
    前記互いに隣接する屋根ユニットの妻部間には、該妻部間を覆う妻部間覆い材が設けられ、
    この妻部間覆い材は、屋根ユニットの開閉に伴って、展開・折畳み可能に構成されていることを特徴とする開閉式膜屋根における雨仕舞構造。
  4. 請求項3記載の開閉式膜屋根における雨仕舞構造において、前記妻部間覆い材は、前記互いに隣接する屋根ユニットの妻部間に配設された一対のパネルで構成され、
    一方のパネルは互いに隣接する屋根ユニットのうちの一方の屋根ユニットの開閉屋根フレームに回動自在に連結され、他方のパネルは他方の屋根ユニットの開閉屋根フレームに回動自在に連結され、
    前記一対のパネルどうしは回動自在に連結されていることを特徴とする開閉式膜屋根における雨仕舞構造。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の開閉式膜屋根における雨仕舞構造において、
    前記下端部どうしが連結された開閉屋根フレームの下端部間には、柔軟性を有する底部覆い材が前記開閉屋根フレームの下端部間を覆うようにして設けられていることを特徴とする開閉式膜屋根における雨仕舞構造。
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