JP3776257B2 - 金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法及び評価装置 - Google Patents

金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法及び評価装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSI配線で使用される金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法及び評価装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エレクトロマイグレーションの試験装置は、半導体装置における導体の信頼性を評価するために用いられている。半導体装置において、薄い導体およびサブミクロン幅の金属配線を流れる電流は、導体材料のマイグレーションを引き起こし、動作を乱し半導体装置を不良にする原因となる。
【0003】
このようなエレクトロマイグレーション現象を調べるために用いられる試験装置としては、定電流源、電圧計及びタイマーの機能を有する自動測定器が使用される。この自動測定器により、試験配線(=エレクトロマイグレーション評価配線)に定電流を印加し、試験配線の抵抗値をモニターして、抵抗値が急増する故障時間を測定する。
【0004】
上記のエレクトロマイグレーション試験で得られた実験データから試験配線の実回路使用に対し許容できる電流密度を計算で求めている。
【0005】
エレクトロマイグレーション評価で重要なのは、試験配線の寿命推定であるが、この寿命推定には、精度の高い定数A、電流密度係数n、活性化エネルギーEaが必要となる。
【0006】
通常、『半導体デバイスの信頼性技術』:日科技連によれば、この定数A、電流密度係数n、活性化エネルギーEaを得るには、まず、活性化エネルギーEaを求め、次に、電流密度係数nと定数Aを求めていた。
【0007】
以下、従来のエレクトロマイグレーション評価方法について、図面を参照しながら説明する。図3は、従来の金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法の工程図を示す。
【0008】
従来の金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法は、活性化エネルギーEa値抽出工程31と、電流密度係数n値抽出工程32と、定数A値抽出工程33とからなる。
【0009】
活性化エネルギーEa値抽出工程31では、印加電流密度一定下で、ホットチャックや恒温槽など温度制御装置を利用して配線温度を変化させ、定電流密度印加エレクトロマイグレーション試験を行い、故障時間と配線温度のデータを収集する。印加電流密度一定下でのエレクトロマイグレーション試験であり、未知数は活性化エネルギーEaのみのエレクトロマイグレーション評価式となる。このエレクトロマイグレーション評価式に、故障時間と配線温度のデータを代入して求める。計算式を数1に示す。
【0010】
【数1】
Figure 0003776257
【0011】
数1において、kはボルツマン定数、τ1はエレクトロマイグレーション試験1の故障時間、τ2はエレクトロマイグレーション試験2の故障時間、T1はエレクトロマイグレーション試験1の配線温度、T2はエレクトロマイグレーション試験2の配線温度である。
【0012】
電流密度係数n値抽出工程32では、温度一定下で、試験配線に対する印加電流密度を変化させるが、ジュール発熱する試験配線の温度制御が難しい。通常、印加電流密度を小さくしジュール発熱を抑える。各試験配線は、印加電流密度の違いから、配線温度が違う。この配線温度の違いは、ホットチャックや恒温槽などの温度制御装置を利用して配線温度を上昇させ、高温状態で、配線温度一定条件を満たす様にする。
【0013】
上記のような配線温度一定下でのエレクトロマイグレーション試験であるため、エレクトロマイグレーション評価式の未知数は電流密度係数nのみである。このエレクトロマイグレーション評価式に、故障時間と印加電流密度の測定データを、代入し電流密度係数n値を求める。計算式を数2に示す。
【0014】
【数2】
Figure 0003776257
【0015】
数2において、τ1はエレクトロマイグレーション試験1の故障時間、τ2はエレクトロマイグレーション試験2の故障時間、J1はエレクトロマイグレーション試験1の印加電流密度、J2はエレクトロマイグレーション試験2の印加電流密度である。
【0016】
定数A値抽出工程33では、活性化エネルギーEa値抽出工程31で求めた活性化エネルギーEaと、電流密度係数n値抽出工程32で求めた電流密度係数nを、エレクトロマイグレーション評価式に代入する。さらに、通常のエレクトロマイグレーション試験を行い、印加電流密度、配線温度及び故障時間データをエレクトロマイグレーション評価式に代入して定数Aを求める。計算式を数3に示す。
【0017】
【数3】
Figure 0003776257
【0018】
数3において、τはエレクトロマイグレーション試験の故障時間、Jはエレクトロマイグレーション試験の印加電流密度、Tはエレクトロマイグレーション試験の配線温度である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、金属配線のエレクトロマイグレーション評価で、特に重要な試験配線評価の寿命推定に必要な、エレクトロマイグレーション評価式における定数A、電流密度係数n及び活性化エネルギーEaを求めるために、ホットチャック、恒温槽などの温度制御装置を使用しているため、時間、コストが大きくなる。さらに、試験配線の温度一定下で印加電流密度を変化させる場合、試験配線自身がジュール発熱するために、温度一定条件が非常に近似的になる。
【0020】
また、電流密度係数nや、活性化エネルギーEaを求めるためのエレクトロマイグレーション試験を別途に行う必要があり、使用される試験配線、試験環境が違っている。このため、エレクトロマイグレーション試験に、多大の時間を要し、また、得られた定数A、電流密度係数nや、活性化エネルギーEaの値は、必ずしも高精度なものと言い難い。
【0021】
本発明の目的は、エレクトロマイグレーション評価で行う試験配線の寿命推定で、試験配線、試験環境及び試験時間を同一条件下で行うことを可能にし、高精度な定数A、電流密度係数n及び活性化エネルギーEaを、低コスト、短時間で求めることが可能な金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法および評価装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法は、エレクトロマイグレーション評価配線への印加電流密度として3種類の印加電流密度(J1、J2、J3)を、J1>J2>J3でかつ、J1/J2=J2/J3となる関係に設定する印加電流密度設定工程と、3種類の印加電流密度でのエレクトロマイグレーション試験を行い、各印加電流密度における配線抵抗と故障時間を求めるエレクトロマイグレーション試験工程と、各印加電流密度における配線抵抗から各配線温度を算出する配線温度算出工程と、各配線温度,各印加電流密度における故障時間及び印加電流密度を用いて、金属配線の寿命推定に必要な定数,電流密度係数及び活性化エネルギーの値を算出する主要値算出工程とを含むことを特徴とする。
【0023】
これにより、エレクトロマイグレーション評価の寿命推定に必要な定数A、電流密度係数n、及び活性化エネルギーEaを、高精度かつ短時間かつ低コストに求めることが可能になる。これについて、以下詳しく説明する。
【0024】
エレクトロマイグレーション試験により、設定した3種類の印加電流密度(J1、J2、J3)のそれぞれにおける配線抵抗R(R1、R2、R3)と故障時間(τ1、τ2、τ3)を求める。
【0025】
まず、エレクトロマイグレーション試験で求めた3種類の印加電流密度(J1、J2、J3)における配線抵抗R(R1、R2、R3)から、エレクトロマイグレーション評価配線の配線温度T(T1、T2、T3)を、次の数4で算出する。
【0026】
【数4】
Figure 0003776257
【0027】
数4において、T0 は室温、R0 は温度T0 時の配線抵抗、TCRは温度係数であり、Rに、各R1、R2、R3を代入すると、それぞれに対応してT1、T2、T3がTとして算出される。数4により算出したエレクトロマイグレーション評価配線の配線温度(T1、T2、T3)と、エレクトロマイグレーション試験で求めた故障時間(τ1、τ2、τ3)とから、活性化エネルギーEaは、次の数5で求めることができる。
【0028】
【数5】
Figure 0003776257
【0029】
kはボルツマン定数であり、数5では、電流密度の変数がなく、3種類の電流密度(J1、J2、J3)をJ1>J2>J3でかつ、J1/J2=J2/J3とすることにより、エレクトロマイグレーション試験で求めた配線抵抗から算出した配線温度と、エレクトロマイグレーション試験で求めた故障時間との値のみにより、活性化エネルギーEaを求めることができる。つまり、ホットチャックや恒温槽などの温度制御装置を必要とせず、また、エレクトロマイグレーション評価配線へ印加された電流密度値に全く依存しない。このため、非常に簡便に、かつ高精度な活性化エネルギーEa値を得ることができる。
【0030】
次に、電流密度係数nは、次の数6により求める。
【0031】
【数6】
Figure 0003776257
【0032】
数6では、ln(J2/J3) 、ln(J1/J2) の値は定数であり、エレクトロマイグレーション試験前に決められた値である。この電流密度係数nについても、活性化エネルギーEaと同様、3種類の電流密度(J1、J2、J3)をJ1>J2>J3で、J1/J2=J2/J3とすることにより、配線温度と故障時間の値のみにより、電流密度係数nを求めることができる。つまり、ホットチャックや恒温槽などの温度制御装置を必要とせず、また、エレクトロマイグレーション評価配線へ印加された電流密度値に全く依存しない。このため、非常に簡便に、かつ高精度な電流密度係数n値を得ることができる。
【0033】
最後に定数Aは、次の数7により求める。
【0034】
【数7】
Figure 0003776257
【0035】
この定数Aは、上記で求めた活性化エネルギーEaと、電流密度係数nと、印加電流密度(J1、J2、J3)でのエレクトロマイグレーション試験時の配線抵抗から算出した配線温度(T1、T2、T3)と、故障時間(τ1、τ2、τ3)とを、数7に代入して、定数A値を求める。高精度な活性化エネルギーEa値と電流密度係数n値があれば、非常に簡単で、瞬時に高精度な定数A値を求めることができる。
【0036】
本発明の金属配線のエレクトロマイグレーション評価装置は、D1<D2<D3でかつ、D1/D2=D2/D3となる関係の3種類の断面積(D1、D2、D3)のエレクトロマイグレーション評価配線に対し単一の印加電流値を設定する印加電流設定部と、印加電流設定部で設定された印加電流値によりエレクトロマイグレーション試験を行い、各断面積に対する配線抵抗と故障時間を求めるエレクトロマイグレーション試験部と、各断面積に対する配線抵抗から各配線温度を算出する配線温度算出部と、各配線温度,各断面積に対する故障時間,断面積及び印加電流を用いて、金属配線の寿命推定に必要な定数,電流密度係数及び活性化エネルギーの値を算出する主要値算出部とを設けたことを特徴とする。
【0037】
この本発明の金属配線のエレクトロマイグレーション評価装置は、本発明の金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法をより実用的に実施するためのものであり、エレクトロマイグレーション評価配線の3種類の断面積(D1、D2、D3)を、D1<D2<D3で、D1/D2=D2/D3なる関係になるよう形成した構造を有する。したがって、本発明の金属配線のエレクトロマイグレーション評価装置を使用すれば、エレクトロマイグレーション試験での印加電流値を一つ決めれば、おのずと、3種類の電流密度(J1、J2、J3)がJ1>J2>J3で、J1/J2=J2/J3なる印加をすることができる。このため、エレクトロマイグレーション試験の作業内容が簡単化され、オンラインでの高精度なエレクトロマイグレーション試験をより効率的に実施することができる。
【0038】
しかも、本発明の金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法及び評価装置によれば、エレクトロマイグレーション評価の寿命推定で必要な、定数A、電流密度係数n及び活性化エネルギーEaを求めるエレクトロマイグレーション試験を、定数A、電流密度係数n及び活性化エネルギーEaの3つ共、同一の試験環境下で、かつ、同一の金属配線により行うため、より高精度な定数A、電流密度係数n及び活性化エネルギーEaを求めることが可能である。
【0039】
したがって従来のように、ホットチャックや恒温槽などの温度制御機器や、印加電流密度を変化させた場合の配線温度一定化のための試験条件の過酷な設定の必要がなく、低コストかつ短時間で定数A、電流密度係数n及び活性化エネルギーEaを求めることが可能なエレクトロマイグレーション評価方法及び評価装置を実現することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態における金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法を示す工程図である。
【0041】
本発明の金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法は、印加電流密度設定工程11と、エレクトロマイグレーション試験工程12と、試験配線の温度算出工程13(配線温度算出工程)と、定数A値・電流密度係数n値・活性化エネルギーEa値求解工程14(主要値算出工程)とからなる。
【0042】
印加電流密度設定工程11は、エレクトロマイグレーション試験で用いる印加電流密度値を設定する工程である。3種類の印加電流密度(J1、J2、J3)を、J1>J2>J3で、J1/J2=J2/J3なる関係に設定する。
【0043】
エレクトロマイグレーション試験工程12は、印加電流密度設定工程11で設定した印加電流密度(J1、J2、J3)によりエレクトロマイグレーション試験を行う工程である。このエレクトロマイグレーション試験工程12では、印加電流密度(J1、J2、J3)時のエレクトロマイグレーション試験を行い、試験結果として、故障時間(τ1、τ2、τ3)及びエレクトロマイグレーション試験中のエレクトロマイグレーション評価配線の配線抵抗(R1、R2、R3)を得る。
【0044】
試験配線の温度算出工程13は、エレクトロマイグレーション試験工程12で得られたエレクトロマイグレーション評価配線の配線抵抗(R1、R2、R3)から、配線温度(T1、T2、T3)を求める工程である。すなわち、各配線温度T(T1、T2、T3)は、各配線抵抗R(R1、R2、R3)を数8に代入して求める。
【0045】
【数8】
Figure 0003776257
【0046】
数8において、T0 は室温、R0 は温度T0 時の配線抵抗、TCRは温度係数である。
【0047】
定数A値・電流密度係数n値・活性化エネルギーEa値求解工程14は、印加電流密度設定工程11で設定した印加電流密度(J1、J2、J3)と、エレクトロマイグレーション試験工程12で得られた故障時間(τ1、τ2、τ3)と、試験配線の温度算出工程13で求めた配線温度(T1、T2、T3)とを用いて、定数A、電流密度係数n及び活性化エネルギーEaの値を求める工程である。課題を解決するための手段のところでも述べたように、活性化エネルギーEa値を下記の数9により、電流密度係数n値を下記の数10により、定数A値を下記の数11により求める。
【0048】
【数9】
Figure 0003776257
【0049】
【数10】
Figure 0003776257
【0050】
【数11】
Figure 0003776257
【0051】
以上のように本実施の形態の金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法によれば、3種類の印加電流密度(J1、J2、J3)を、J1>J2>J3でかつ、J1/J2=J2/J3となる関係に設定し、その3種類の印加電流密度でのエレクトロマイグレーション試験を行い、各印加電流密度における配線抵抗と故障時間を求め、上記の数8〜数11により、定数A、電流密度係数n及び活性化エネルギーEaの値を算出する。したがって従来のように、ホットチャックや恒温槽などの温度制御機器や、印加電流密度を変化させた場合の配線温度一定化のための試験条件の過酷な設定の必要がなく、従来では達成できなかった低コスト、短時間で、高精度なエレクトロマイグレーション評価式の未知数である金属配線の定数A、電流密度係数n、活性化エネルギーEaを求めることができ、金属配線のエレクトロマイグレーション故障による寿命推定がより高信頼になった。
【0052】
図2は、本発明の実施の形態における金属配線のエレクトロマイグレーション評価装置の構成図を示す。
【0053】
本実施の形態の金属配線のエレクトロマイグレーション評価装置は、印加電流設定部21と、エレクトロマイグレーション試験部22と、試験配線の温度算出部23(配線温度算出部)と、定数A値・電流密度係数n値・活性化エネルギーEa値求解部24(主要値算出部)とからなる。また、エレクトロマイグレーション評価配線として、予め、3種類の断面積(D1、D2、D3)が、D1<D2<D3で、D1/D2=D2/D3なる関係になる配線を形成している。
【0054】
印加電流設定部21は、エレクトロマイグレーション試験で用いる印加電流値を設定する部分である。エレクトロマイグレーション評価配線として3種類の断面積(D1、D2、D3)が、D1<D2<D3で、D1/D2=D2/D3なる関係になるような配線を有するため、単一の印加電流値I0 を設定すれば、3種類の印加電流密度(J1、J2、J3)は、J1=I0 /D1、J2=I0 /D2、J3=I0 /D3となり、おのずと、J1>J2>J3で、J1/J2=J2/J3なる関係に設定される。
【0055】
エレクトロマイグレーション試験部22では、印加電流設定部21で設定した印加電流値I0 により、エレクトロマイグレーション試験を行う。このエレクトロマイグレーション試験での印加電流密度は、上記の(J1、J2、J3)である。このエレクトロマイグレーション試験の試験結果として、故障時間(τ1、τ2、τ3)及びエレクトロマイグレーション試験中のエレクトロマイグレーション評価配線の配線抵抗(R1、R2、R3)を得る。
【0056】
試験配線の温度算出部23では、エレクトロマイグレーション試験部22で得られたエレクトロマイグレーション評価配線の配線抵抗(R1、R2、R3)から、配線温度(T1、T2、T3)を、前述の数8の演算により求める。
【0057】
定数A値・電流密度係数n値・活性化エネルギーEa値求解部24では、印加電流設定部21で設定された印加電流値I0 に対応して得られる印加電流密度(J1、J2、J3)と、エレクトロマイグレーション試験部22で得られた故障時間(τ1、τ2、τ3)と、試験配線の温度算出部23で求めた配線温度(T1、T2、T3)とを用いて、活性化エネルギーEa値を前述の数9の演算により、電流密度係数n値を前述の数10の演算により、定数A値を前述の数11の演算により求める。
【0058】
以上のように本実施の形態の金属配線のエレクトロマイグレーション評価装置によれば、エレクトロマイグレーション評価配線として3種類の断面積(D1、D2、D3)が、D1<D2<D3で、D1/D2=D2/D3なる関係になる配線を有するため、エレクトロマイグレーション試験での印加電流値を一つ決めれば、おのずと、3種類の電流密度(J1、J2、J3)がJ1>J2>J3で、J1/J2=J2/J3なる印加をすることができる。このため、エレクトロマイグレーション試験の作業内容が簡単化され、評価装置の条件設定を簡略化でき、条件変更が少ないことにより試験精度も高くなり、図1に示したエレクトロマイグレーション評価方法をより効率的に実施することができる。
【0059】
また、本実施の形態の金属配線のエレクトロマイグレーション評価装置によって、金属配線のエレクトロマイグレーション評価で特に重要な寿命推定がオンラインで安定的でかつ高信頼に行うことが可能になる。
【0060】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、エレクトロマイグレーション評価式の未知数である金属配線の定数A、電流密度係数n、活性化エネルギーEaを求めるためのエレクトロマイグレーション試験を、従来では達成できなかった低コスト、短時間で実施でき、高精度な定数A、電流密度係数n、活性化エネルギーEaを求めることができ、金属配線のエレクトロマイグレーション故障による寿命推定がより高信頼になる。
【0061】
さらに、従来になかったオンラインでの金属配線のエレクトロマイグレーション寿命推定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法を示す工程図。
【図2】本発明の実施の形態における金属配線のエレクトロマイグレーション評価装置を示す構成図。
【図3】従来の金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法を示す工程図。
【符号の説明】
11 印加電流密度設定工程
12 エレクトロマイグレーション試験工程
13 試験配線の温度算出工程
14 定数A値・電流密度係数n値・活性化エネルギーEa値求解工程
21 印加電流設定部
22 エレクトロマイグレーション試験部
23 試験配線の温度算出部
24 定数A値・電流密度係数n値・活性化エネルギーEa値求解部

Claims (2)

  1. 金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法であって、
    エレクトロマイグレーション評価配線への印加電流密度として3種類の印加電流密度(J1、J2、J3)を、J1>J2>J3でかつ、J1/J2=J2/J3となる関係に設定する印加電流密度設定工程と、
    前記3種類の印加電流密度でのエレクトロマイグレーション試験を行い、各印加電流密度における配線抵抗 ( R1、R2、R3 )と故障時間τ ( τ1、τ2、τ3 )を求めるエレクトロマイグレーション試験工程と、
    式(1)により、前記各印加電流密度における配線抵抗から各配線温度 ( T1、T2、T3 )を算出する配線温度算出工程と、
    前記各印加電流密度における前記各故障時間τ及び前記各配線温度Tを用いて、式(2)、式(3)および式(4)により、活性化エネルギーEa、電流密度係数n、及び定数Aを算出する主要値算出工程とを含み、
    前記式(1)は、
    T=T0+(R−R0)/(R0・TCR)
    (但し、T0は室温、R0は室温での配線抵抗、TCRは温度係数)
    前記式(2)は、
    Ea=k・ ln( τ 1 ・τ 3/( τ 2) 2 )/(1/ 1 2/ 2 1/ 3)
    (但し、kはボルツマン係数)
    前記式(3)は、
    n= [(1/ 2 1/ 3) ln( τ 1/ τ 2) (1/ 1 1/ 2) ln( τ 2/ τ 3)]
    /[(1/ 1 1/ 2) ln( 2/ 3) (1/ 2 1/ 3) ln( 1/ 2)]
    前記式(4)は、
    A=τ 1 ・J 1 /exp( Ea /( k・T 1)) =τ 2 ・J 2 /exp( Ea /( k・T 2))
    =τ 3 ・J 3 /exp( Ea /( k・T 3))
    であることを特徴とする金属配線のエレクトロマイグレーション評価方法。
  2. 金属配線のエレクトロマイグレーション評価装置であって、
    D1<D2<D3でかつ、D1/D2=D2/D3となる関係の3種類の断面積(D1、D2、D3)のエレクトロマイグレーション評価配線に対し単一の印加電流値 0 を設定する印加電流設定部と、
    前記印加電流設定部で設定された印加電流値 0 によりエレクトロマイグレーション試験を行い、前記各断面積に対する配線抵抗 ( R1、R2、R3 )と故障時間τ ( τ1、τ2、τ3 )を求めるエレクトロマイグレーション試験部と、
    式(5)により、前記各断面積に対する配線抵抗から各配線温度 ( T1、T2、T3 )を算出する配線温度算出部と、
    前記各断面積における前記各故障時間τ及び前記各配線温度Tを用いて、式(6)、式(7)および式(8)により、活性化エネルギーEa、電流密度係数n、及び前記金属配線の寿命推定に必要な定数Aを算出する主要値算出部とを設け
    前記式(5)は、
    T=T0+(R−R0)/(R0・TCR)
    (但し、T0は室温、R0は室温での配線抵抗、TCRは温度係数)
    前記式(6)は、
    Ea=k・ ln( τ 1 ・τ 3/( τ 2) 2 )/(1/ 1 2/ 2 1/ 3)
    (但し、kはボルツマン係数)
    前記式(7)は、
    n= [(1/ 2 1/ 3) ln( τ 1/ τ 2) (1/ 1 1/ 2) ln( τ 2/ τ 3)]
    /[(1/ 1 1/ 2) ln( 2/ 3) (1/ 2 1/ 3) ln( 1/ 2)]
    (但し、J 1 =I 0 / D1、J 2 =I 0 / 2 、J 3 =I 0 / 3
    前記式(8)は、
    A=τ 1 ・J 1 /exp( Ea /( k・T 1)) =τ 2 ・J 2 /exp( Ea /( k・T 2))
    =τ 3 ・J 3 /exp( Ea /( k・T 3))
    であることを特徴とする金属配線のエレクトロマイグレーション評価装置。
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