JP3774297B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜磁気ヘッドに関し、特に基板上に下部磁極層,磁気ギャップ層および上部磁極層を形成してなる薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
薄膜磁気ヘッドは、基板上に形成した下部磁極層上に磁気ギャップ層とコイル層を形成し、さらに上部磁極層を形成し、保護層で覆うことにより形成される。磁気媒体に対する記録および再生は、薄膜磁気ヘッドのギャップ部先端面を磁気媒体に対向させ、下部磁極層と磁気媒体と上部磁極層とによって磁気回路を形成し、この磁気回路に生じる磁気変化を利用することによって行っている。そのため、薄膜磁気ヘッドの記録再生特性は、ギャップ部の下部磁極と上部磁極の形状および寸法に依存する部分が大きい。
【0003】
従来より、薄膜磁気ヘッドの磁極の形成には、下部磁極と上部磁極をマスクを利用してスパッタで形成する方法、下部磁極と上部磁極を成膜した後、イオンミリングで所定寸法に加工する方法、下部磁極と上部磁極をメッキで成膜した後、ケミカルエッチングで所定寸法にエッチングする方法等の種々の方法が用いられている。これらの従来の形成方法は、加工精度や不純物の付着やサイドエッチング等の点で問題がある。
【0004】
また、薄膜磁気ヘッドのギャップ部のトラック幅(磁気媒体の磁気記録ラインの幅に相当する)は、記録密度を上げるために例えば2〜4μmと非常に狭い幅が求められているため、成膜による磁極の形成では、下部磁極と上部磁極の幅を等しく作製することが難しく、また、下部磁極と上部磁極の両磁極間の位置合わせも困難であるため、下部磁極と上部磁極を等しい幅に形成し、所定のトラック幅を形成することは困難である。そのため、従来の薄膜磁気ヘッドでは、下部磁極の幅を上部磁極の幅よりも大きく形成して、位置ずれ等によるトラック幅の変動を抑えている。しかしながら、この上部磁極と下部磁極の幅が異なる構成は、上部磁極と下部磁極の両側縁部の間にもれ磁界が発生し、磁気記録および再生にとって好ましくないサイドフリンジングが発生することになる。
【0005】
上部磁極と下部磁極の幅をそろえることによって、薄膜磁気ヘッドのサイドフリンジングを防止する構成として、下部磁極に不純物を添加することによって下部磁極と上部磁極の幅を実質的に等しくしたもの(特開平5―189720号公報)や、ギャップ部の上部磁極層と下部磁極層をミリングやエッチングでトラック幅に切断するもの(特開昭57―44217号公報,特開平5―303719号公報)が知られている。
【0006】
図13(a)はミリングを用いた加工例であり、下部磁極層103,磁気ギャップ層104,および上部磁極層105をマスク106を用いてミリングし、図13(b)に示すように同時に加工する。このミリングによるギャップ部の加工は、図13(c)に示すように加工時に生じるテーパーによって上部磁極層と下部磁極層のトラック幅Tw1,Tw2が異なるという問題や、図13(d)に示すようにミリングで削られた金属加工くず110が再付着し、場合によっては上下の磁極間が磁気的に短絡するという問題がある。
【0007】
さらに、小型化,高密度化にともなって要求される上部磁極と下部磁極の加工精度に応じるために、トラック幅を規制する部材を設け、これによって、上部磁極と下部磁極の幅を等しく形成するものが提案されている。図14,15はトラック幅規制部材を備えた従来の薄膜磁気ヘッドの概略図である。
【0008】
図14に示す薄膜磁気ヘッド(特願平9−99603号)は、下部ヨーク102の上に一対のトラック幅規制部材108をトラック幅分(Tw)だけ開けて設け、このトラック幅規制部材108の間に下部磁極層103と磁気ギャップ層104と上部磁極層105を形成する構成である。
【0009】
また、図15に示す薄膜磁気ヘッド(特開平6−28626号公報)は、下部ヨーク112の上に一対のレジスト部118をトラック幅分(Tw)だけ開けて設け、このレジスト部118の間に下部磁極層113と磁気ギャップ層114と上部磁極層115を、金属材料によるめっきで形成する構成である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の薄膜磁気ヘッドは、下部磁極層と上部磁極層のトラック幅の一致が困難であったり、加工くずの再付着の問題があり、また、トラック幅を規制する部材を用いる場合においても、下部磁極層と上部磁極層のトラック幅の不一致や磁気ギャップ層に生じる渦電流損による発熱の問題がある。
【0011】
前記図14に示す薄膜磁気ヘッドでは、磁気ギャップ層104をスパッタで形成する際に、トラック幅規制部材108の内側に磁気ギャップ材が回り込んで付着し、下部磁極層のトラック幅Tw1と上部磁極層のトラック幅Tw2が相違するという問題が発生する。
【0012】
前記図15に示す金属材のめっきによる薄膜磁気ヘッドでは、下部磁極層と上部磁極層のトラック幅の一致が可能であるが、電気めっきを可能とするために、磁気ギャップ材として銅やクロム等の導電性の非磁性の金属材を用いている。そのため、形成された磁気ギャップ層に渦電流が誘導され、これによって、渦電流損によって発熱するという問題がある。また、この薄膜磁気ヘッドは、レジスト部118を除去する構成であるため、アルミ等のオーバーコート処理において上部ヨーク117の下部の凹部120に巣が形成されるおそれがある。
【0013】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決して、薄膜磁気ヘッドにおいて、下部磁極と上部磁極のギャップ部の幅を一致させるとともに渦電流損を低減させることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トラック幅規制部材によって上部磁極と下部磁極の幅をそろえることにより薄膜磁気ヘッドのサイドフリンジングを防止し、形成される磁気ギャップ層の抵抗値を高めることによって渦電流損を低減させる。
【0015】
本発明の薄膜磁気ヘッドは、膜状の下部磁極と上部磁極の間に磁気ギャップ層を備え、下部磁極の下部に磁気的に接続する下部ヨークを備え、上部磁極の上部に磁気的に接続する上部ヨークを備え、上部ヨークと下部ヨークの接続部周囲にコイル層を備えた薄膜磁気ヘッドにおいて、上部磁極と下部磁極の幅をそろえる構成として、下部ヨーク上の先端側にトラック幅間隔で一対の非磁性のトラック幅規制部材を備え、磁気ギャップ層の抵抗値を高める構成として、磁気ギャップ層を酸化物非磁性材で形成し、下部磁極,上部磁極とともにトラック幅規制部材間において酸化物電気めっきで非磁性の酸化物めっき層を連続形成する。
【0016】
上記構成において、トラック幅規制部材は、ギャップ部における上部磁極の幅と下部磁極の幅を定め、かつその幅をそろえる部材であり、これによって、サイドフリンジングの発生を防止する。
【0017】
また、磁気ギャップ層を酸化物非磁性材とすることによって磁気ギャップ層の抵抗値を高め、渦電流値を低下させることによって渦電流損を低減する。この磁気ギャップ層はトラック幅規制部材間において下部磁極,上部磁極とともに酸化物電気めっきを含むめっき処理によって一工程で連続形成する。これによって、薄膜磁気ヘッドのギャップ部を形成する工程数を低減することができる。
【0018】
酸化物非磁性材による磁気ギャップ層を酸化物電気めっきで形成するために、磁気ギャップ層を亜鉛イオンおよび硝酸イオンを含む水溶液中で陰極析出される金属酸化物とする。この陰極析出によって、酸化物非磁性材の酸化物電気めっきを行うことができ、非磁性材を酸化物で形成することによって磁気ギャップ層の抵抗値を渦電流損による影響を無視できる程度まで高めることができる。この酸化物電気めっきについては、例えば特開平8−217443号公報に示されている。
【0019】
この陰極析出による酸化物電気めっきが可能な酸化物非磁性材として、亜鉛の酸化物を用いることができる。
【0020】
磁気ギャップ層の抵抗値は半導体領域の大きさの抵抗値により、渦電流損の低減効果を奏することができる。この導体領域の抵抗値は、陰極析出による酸化物電気めっきによって形成される金属酸化物が備える抵抗値である。従って、陰極析出による酸化物電気めっきによる酸化物非磁性材の磁気ギャップ層を形成することによって抵抗値を高め、渦電流損を低減させることができる。
【0021】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドは、上部磁極の上面がトラック幅規制部材の上端面と等レベルあるいは上端面を覆う構成とし、また、保護層の上面がトラック幅規制部材の上端面を覆う構成とする。これによって、上部磁極およびトラック幅規制部材の上端面の上に保護層を形成した際に、巣の発生を防止することができる。
【0022】
本発明の薄膜磁気ヘッドによれば、ギャップ部に設けた一対のトラック幅規制部材によって、該トラック幅規制部材間に形成する下部磁極および上部磁極のギャップ部の幅を所定寸法に精度良くそろえて形成することができ、両磁極部の幅を等しくすることができ、サイドフリンジを防止し、記録再生特性を向上させることができる。
【0023】
薄膜磁気ヘッドを作製する場合、非磁性基板あるいは該基板上に形成した下部磁極上のギャップ相当位置に、一対のトラック幅規制部材を形成する。このトラック幅規制部材間の幅寸法は、ギャップ部のトラック幅に対応して定められる。トラック幅規制部材の形成後の下部磁極,磁気ギャップ層および上部磁極の成膜の際に、それらの各薄膜で形成されるギャップ部は一対のトラック幅規制部材の間に形成されるので、両磁極のギャップ部の幅はこのトラック幅規制部材間の幅寸法によって正確に等しく形成される。
【0024】
また、トラック幅規制部材は非磁性材で形成されるため、下部磁極および上部磁極を形成した後にトラック幅規制部材を取り除く必要はなく、工程を簡略化することができる。
【0025】
本発明の薄膜磁気ヘッドによれば、トラック幅規制部材間におけるギャップ部の形成において、ギャップ部を構成する下部磁極,磁気ギャップ層、および上部磁極を、酸化物電気めっきを含むめっき処理による一工程で行うことができるため、工程数を低減することができる。また、本発明の薄膜磁気ヘッドの磁気ギャップ層は、酸化物電気めっきにより形成する酸化物非磁性体であるため、形成された磁気ギャップ層は半導体領域の抵抗値を備え、渦電流損による発熱を抑えることができる。
【0026】
また、本発明は、再生部と記録部が別個に構成された薄膜磁気ヘッドにも適用することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を参照しながら詳細に説明する。
本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施形態について、図1,2の薄膜磁気ヘッドの概略断面図、図3の薄膜磁気ヘッドの斜視図、図4のギャップ部の正面図、および図5,6のギャップ部の断面図を用いて説明する。
【0028】
図1において、本発明の薄膜磁気ヘッドは、非磁性の基板1上に下部ヨーク2を有し、下部ヨーク2の先端部分の上方に下部磁極3,磁気ギャップ層4,および上部磁極5を備え、上部磁極5の上方に上部ヨーク7を備える。各ヨーク2,7と磁極3,5は磁気的に接続され、両ヨーク2,7は後方において磁気的に接続され、その周囲にはコイル層6が配置される。
【0029】
磁気ギャップ層4は下部磁極3と上部磁極5の間にあり、各部の幅はトラック幅規制部材8によって同一の幅に形成されてギャップ部10を構成する。ギャップ部10の各部分は、トラック幅規制部材8間に電気めっきで連続形成される薄膜層であり、磁気ギャップ層4は酸化物電気めっきによる酸化物非磁性材のめっき層である。
【0030】
図2の概略断面図は、薄膜磁気ヘッドの各構成部分の形成順を説明するための図である。図2において、非磁性の基板1上に形成された下部ヨーク2上に、下部磁極3,磁気ギャップ層4,および上部磁極5の三層からなるギャップ部10を、磁気ギャップ層4については酸化物電気めっきを行う電気めっきによって一工程で連続的に形成する(図中の▲1▼)。また、下部ヨーク2上には渦巻き状の膜状コイル層6が絶縁層を挟んで形成する。なお、この薄膜磁気ヘッドの説明では、基板1側を下方としている。
【0031】
次に、ギャップ部10およびコイル層6の上方に上部ヨーク7を形成し(図中の▲2▼)、上部ヨーク7の先方部は上部磁極5に磁気的に接続し、後方部は下部ヨーク2上に磁気的に接続する。
【0032】
これによって、ギャップ部10は上部ヨーク7および下部ヨーク2によって磁気回路を形成し、コイル層6で電磁誘導した磁場によって磁気記録を行う。
【0033】
図3〜図6を用いて、本発明の薄膜磁気ヘッドのギャップ部を説明する。
【0034】
磁気ディスク等の磁気媒体と対向する先端側のギャップ相当位置には、トラック幅に相当する間隔を挟んで一対のトラック幅規制部材8を形成し、このトラック幅規制部材8間に下部磁極3,磁気ギャップ層4,および上部磁極5のギャップ部10を電気めっきによって形成する。
【0035】
上部磁極5は、その上面をトラック幅規制部材8の上端面と同レベルあるいは上端面を覆うように形成する。上部磁極5の上面をトラック幅規制部材8の上端面より上方に形成する場合には、ギャップ部10の中心線付近が高く、トラック幅規制部材側の上面外側に向かって徐々に低くなる形状とし、緩やかに高さが変化するよう形成する。
【0036】
下部磁極3および上部磁極5は、例えばパーマロイのめっき層で形成することができる。上部ヨーク7の後部側は、コイル層6の中心部を通って下部ヨーク2と磁気的に接続し、磁気ギャップ層3を挟んで磁気回路を形成する。さらに、上部ヨーク7やコイル層6の上側に非磁性の保護層9(図3には示していない)を形成する。
【0037】
図4の正面図はギャップ部を磁気媒体側から見た図であり、図5,6の断面図は図4中のA−A’およびB−B’の位置の断面形状を表している。
【0038】
下部磁極3,磁気ギャップ層4,および上部磁極5で構成されるギャップ部は、一対のトラック幅規制部材8によって同一幅に規定され、その先端面は磁気媒体に対向して配置される。上部磁極5の上面はトラック幅規制部材8の上端面8Aと同レベルあるいは上方位置とし、上端面8A上の場合には上部磁極5を膨出させて形成する。また、ギャップ部10と上下のヨーク部2,7はそれぞれ個別に形成する。したがって、ギャップ部10の形成位置は、上下のヨーク部2,7に依存することなく独立して設定することができ、トラック幅規制部材8によって所望の位置および幅に規定することができる。これによって、ギャップ部10の後端部の位置を明確に設定し、スロートハイト(Gd値)の0設定を容易に行うことができる。
【0039】
トラック幅規制部材8は、ギャップ部の位置に設けられる堰形状の一対の非磁性材であり、このトラック幅規制部材8間の間隙によってギャップ部の幅はトラック幅Twに規制され、その端面が磁気ギャップ部7の磁気媒体に対向する面に露出するよう形成される。このトラック幅規制部材8は、酸化シリコン、酸化アルミニウム、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物などの一種または2種以上の材料で作製される。磁気ヘッドが磁気媒体と対向する面は、パーマロイからなる上、下磁極部3,5と、酸化物非磁性材の磁気ギャップ層4と、ギャップ部の周囲はアルミナの保護層9で覆われる。
【0040】
磁気ギャップ層4は、亜鉛の酸化物で形成される非磁性材であり、下部磁極3と上部磁極5の間に磁気的なギャップを形成する。この酸化物は半導体領域の抵抗率を有しているため、誘導される渦電流値は渦電流損が問題とならない程度に小さい大きさである。また、電気めっきが可能な程度に電流を流すことができるため、該磁気ギャップ層を電極として上部磁極の電気めっきを行うことができる。
【0041】
なお、各部の寸法例として、ギャップ部の磁気媒体対向面からの深さは、0.01〜5μm程度で、トラック幅規制部材8の幅は2〜30μm程度とすることができる。ギャップ部の磁気媒体対向面からの深さは、機械加工前の深さ寸法を5〜50μm程度とし、機械加工によって0.01〜5μmとする。
【0042】
したがって、トラック幅規制部材の寸法を規定することによって、下部磁極2と上部磁極5の磁気ギャップ部のトラック幅にかかわる外表面全体を所定寸法に規制することができる。なお、上記寸法例は一例であり、本発明の薄膜磁気ヘッドがこの寸法に限定されるものではない。
【0043】
また、前記構成例では、下部磁極3をトラック幅規制部材8の間にのみ形成し、トラック幅規制部材8の外側についてはフィールドエッチングで除去する構成としている。
【0044】
次に、本発明の薄膜磁気ヘッドの作製過程について、図7のフローチャートおよび図8,9の工程説明図を用いて説明する。なお、図8,9の工程説明図において、英大文字を付した左欄はギャップ部を横方向から見た断面を示し、英小文字を付した右欄はギャップ部を正面方向から見た断面を示している。また、図8,9は連続した工程を分割して示している。
【0045】
薄膜磁気ヘッドの作製では、非磁性の基板1上に下部ヨーク2を成膜し、下部ヨーク2の先端部上にギャップ部10を形成すると共に、後部に絶縁層、膜状のコイル層、絶縁層の順で成膜したコイル層6を形成し、ギャップ部10およびコイル層6の上方に上部ヨーク7を成膜する。
【0046】
以下、ギャップ部において、下部磁極,磁気ギャップ層,上部磁極を形成する手順について説明する。
【0047】
本発明のギャップ部の形成では、トラック幅規制部材を形成した後、下部磁極形成工程と磁気ギャップ層形成工程と上部磁極形成工程を電気めっきによる一工程で行う。
【0048】
非磁性の基板1上に下部ヨーク2を形成する。下部ヨーク2の形成は、基板1上に直接に行うことも、基板1上に形成したアルミナ等の絶縁層上に行うこともできる。なお、この下部ヨーク2の磁性材は、ギャップ部に形成する下部磁極3と同じ磁性材とすることも、別の磁性材とすることもできる(図8(A),(a))(ステップS1)。
【0049】
基板1上に下部ヨークを成膜した後、ギャップ部を形成する前に、ギャップ部相当位置の両側に非磁性のトラック幅規制部材8を形成する。トラック幅規制部材8の形成は、以下の手順で行われる。下部ヨーク2の上面に、SiO2 をスパッタで成膜してトラック幅規制部材を形成する(図8(B), (b))。次に、このSiO2 膜11上にレジストを塗布し、露光,現像してレジスト12を形成する(図8(C),(c))。次に、RIE(リアクティブイオンエッチング)でレジスト12で覆われていないSiO2 の膜をエッチングし(図8(D),(d))、その後レジスト12を除去してトラック幅規制部材8を形成する(図8(E),(e))。
【0050】
なお、このトラック幅規制部材8の高さは、前記した薄膜磁気ヘッドのギャップ部(下部磁極,磁気ギャップ層,および上部磁極)の各設定高さに応じて定め、トラック幅規制部材8の上端が上部磁極5の上面と同レベルあるいは下側となるよう設定する。また、トラック幅規制部材8間の幅は、トラック幅に応じて設定する(ステップS2)。
【0051】
さらに、基板1上に絶縁膜を下部ヨーク2と同レベルに形成し、これによってコイル層6の形成のための平坦化を行う。この絶縁膜の形成は、レジストを270〜280℃で焼き固めることによって形成することができる(図8(F),(f))。
【0052】
さらに、形成された一対のトラック幅規制部材8を用いて、ギャップ部を形成する。トラック幅規制部材8を含む全体にパーマロイをスパッタしてめっき用のシード膜14を形成し(ステップS3)、レジスト材を塗布して露光,現像を行い、少なくともギャップ部形成部分のシード膜14が露出するようレジスト15を形成する(図9(G),(g))(ステップS4)。
【0053】
シード膜を電極としてパーマロイを電気めっきし、下部磁極3を形成する(ステップS5)。さらに、上記パーマロイの膜上に、酸化物非磁性材を電気めっきで形成し、磁気ギャップ層4の形成を行う。この酸化物非磁性材の電気めっきは、亜鉛イオンおよび硝酸イオンを含む溶液中において、下部磁極3を陰極として電気めっきすることによって、下部磁極3上に亜鉛の酸化物を陰極析出させて行う。
【0054】
この酸化物非磁性材の酸化物電気めっきのめっき条件は、例えば、亜鉛イオンおよび硝酸イオンのイオン濃度を、0.1mol/Lを最適イオン濃度とする0.001〜0.5mol/Lの範囲とし、陰極電位を−0.7〜−1.6Vとし、pHを1〜7(最適には5.2近傍)とすることができる。
【0055】
この酸化物非磁性材の電気めっきによれば、形成される酸化物非磁性材の電気抵抗はめっき膜生成速度に応じてシート抵抗値で10Ω/□〜120Ω/□となり、酸化物非磁性材の厚みを1μmとすると0.01Ω−cm程度の導電率を得ることができる。この酸化物電気めっきで形成される磁気ギャップ層4の導電率は半導体領域の導電率であり、0.01〜300Ω−cm程度とすることができき、渦電流値を低下させることによって渦電流損を低減することができる。
【0056】
一般に、電気抵抗や光透過率等の成膜特性は、電位差,電流密度,成膜速度,等のめっき条件に対して増加関数の関係にあり、めっき条件によって膜厚や電気抵抗値を制御することができる。また、酸化物非磁性材として酸化亜鉛を用いる場合には高い光透過率を得ることができるため、生成した磁気ギャップ層4を通して磁極の生成状況を確認することができる(ステップS6)。
【0057】
さらに、磁気ギャップ層4の上に磁気ギャップ層4を電極としてパーマロイを電気めっきし、ギャップ部の上部磁極5を形成する。磁気ギャップ層4は半導体領域の導電率を有しているため、この磁気ギャップ層4を電極として上部磁極5を電気めっきすることができる(ステップS7)。
【0058】
ギャップ部に下部磁極3,磁気ギャップ層4,および上部磁極5を形成した後に、レジスト15を除去する。図9(H),(h)はレジスト15を除去した後の状態を示している。図9(H),(h)において、ギャップ部10はトラック幅規制部材8間にはさまれた部分に形成される。なお、符号20で示された部分にもギャップ部10と同様に2つの磁極とギャップ層が形成される。ギャップ部10中の上部磁極5は、図9(h−1)に示すようにトラック幅規制部材8の上端と同レベルの高さに形成することも、あるいは図9(h−2)に示すようにトラック幅規制部材8の上端より高く形成しオーバーフローさせることもできる。この上端面より上方への形成において、めっきによる等方性によって、磁気ギャップ層の中心線上が高く、トラック幅規制部材側に向かうほど徐々に低くなる形状に膨出して形成される。図9(h−1)あるいは図9(h−2)のいずれの高さに形成する構成であっても、アルミナ等の保護膜を上方に形成した場合の巣の形成を防止することができる(ステップS8)。
【0059】
前記ステップS8で形成した2つの磁極とギャップ層の部分の内で、符号20のフィールド部分は不要であるため、シード膜をミリングした後(ステップS9)、フォトリソグラフィーによってギャップ部10にレジストを形成し(ステップS10)、周囲の符号20のフィールド部分を除去するフィールドエッチングを行い(ステップS11)、フィールドエッチングの後レジストを除去する。図9((I),(i))(ステップS12)。なお、図9(i−1),(i−2)は図9(h−1)および(h−2)に対応している。
【0060】
上記ステップS1〜ステップS12の工程によって、上下磁極および磁気ギャップ層からなるギャップ部の形成が完了する。
【0061】
ギャップ部が形成された後、図10((J),(j))に示すように絶縁層16を形成した上にコイル層17を形成し、さらに該コイル層17を絶縁層18で覆う。なお、膜状のコイル層は、所定形状のレジストを形成し、スパッタやめっきによって、渦巻き状に形成することができる。
【0062】
次に、めっき用のシード膜を形成した後に図10((K),(k))に示すように上部ヨーク7をめっきする。なお、図10((K),(k))は、上部磁極5をトラック幅規制材8の上端からあふれさせた場合の構成を示している。
【0063】
上部ヨーク7の先端部は上部磁極5に磁気的に接続し、また、後端部は下部ヨーク2に磁気的に接続する。上部ヨーク7を形成した後、ギャップ部10および上部ヨーク7にレジスト材を塗布して露光,現像を行ってレジストを形成し、ギャップ部10の前方部のフィールド部分(符号13,20)を除去するフィールドエッチングを行い、フィールドエッチングの後レジストを除去する。
【0064】
これによって、図10(L)に示すように、形成された薄膜磁気ヘッドのギャップ部には、下部磁極と磁気ギャップ層と上部磁極が電気めっきで形成され、それらの幅はトラック幅規制部材で同一のトラック幅に規制される。なお、上記薄膜磁気ヘッドの作製において、SiO2 のトラック幅規制部材に代えて、酸化アルミニウム、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物などを用いることができる。
【0065】
本発明の薄膜磁気ヘッドによれば、ギャップ部を電気めっきによる一工程で形成することができるため、処理工程数を減少させることができる。図11は従来のスパッタによるギャップ部の工程のフローチャートである。図11のフローチャートによれば、スパッタによってギャップ部を形成する場合には、下部磁極形成工程20はシード膜のスパッタ,フォトリソグラフィー,下部磁極めっき,レジスト除去,シード膜ミリング,フォトリソグラフィー,フィールドエッチング,レジスト除去のステップS21〜ステップS28の工程を含み、磁気ギャップ層形成工程30はギャップスパッタ,フォトリソグラフィー,ギャップ膜エッチング,レジスト除去のステップS31〜ステップS34の工程を含み、上部磁極形成工程40はシード膜のスパッタ,フォトリソグラフィー,上部磁極めっき,レジスト除去,シード膜ミリング,フォトリソグラフィー,フィールドエッチング,レジスト除去のステップS41〜ステップS48の工程を含んでいる。
【0066】
したがって、本発明のギャップ部の構成によれば、少なくとも磁気ギャップ層の形成工程においてフォトリソグラフィーの処理を省くことができ、下部磁極,磁気ギャップ層,上部磁極の3層を電気めっき処理で行うことができ、工程数を減少させることができる。
【0067】
次に、本発明の薄膜磁気ヘッドの他の実施形態について、図12の斜視図を用いて説明する。
【0068】
前記図3で示した薄膜磁気ヘッドは、再生部と記録部が一体となった構成であるが、図12に示す薄膜MR磁気ヘッドのように再生部と記録部を別個とする構成に適用することもできる。
【0069】
この構成例では、再生部30は下部シールド32と磁性膜31と上部シールド33で構成され、記録部10は下部磁極3と磁気ギャップ層4と上部磁極5で構成される。なお、下部ヨークは再生部30の上部シールド33と兼用し、上部シールド33の先端部の上面の平面凸部分を用いる。トラック幅規制部材8は、下部ヨーク上に設けられ、ギャップ部の幅をトラック幅に規定している。
【0070】
したがって、記録部のギャップ部10の構成は、前記した実施の形態と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0071】
本発明の薄膜磁気ヘッドの実施形態によれば、トラック幅規制部材によって下部磁極と上部磁極のギャップ部の幅が等しく形成され、これによって、サイドフリンジングが生じにくくなり、記録再生特性を向上させることができる。
【0072】
また、本発明の薄膜磁気ヘッドによれば、トラック幅規制部材間におけるギャップ部の形成において、上部磁極,磁気ギャップ層、および下部磁極を、酸化物電気めっきを含むめっきの一工程で行うことができるため、工程数を低減することができる。また、本発明の薄膜磁気ヘッドの磁気ギャップ層は、酸化物電気めっきにより形成する酸化物非磁性体であるため、形成された磁気ギャップ層は半導体領域の抵抗値を備え、渦電流損による発熱を抑えることができる。
【0073】
本発明の薄膜磁気ヘッドの実施形態によれば、上部磁極はトラック幅規制部材の上端面と同レベルあるいは上方に形成され、上部表面に形成する保護層を形成する際、空洞部分の形成を防止することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、薄膜磁気ヘッドにおいて、下部磁極と上部磁極のギャップ部の幅を一致させるとともに渦電流損を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施形態を説明するための概略断面図である。
【図2】本発明の薄膜磁気ヘッドの各構成部分の形成順を説明するための概略断面図である。
【図3】本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施形態を説明するための斜視図である。
【図4】本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施形態のギャップ部の正面図である。
【図5】本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施形態のギャップ部の断面図である。
【図6】本発明の薄膜磁気ヘッドの一実施形態のギャップ部の断面図である。
【図7】本発明の薄膜磁気ヘッドの作製過程を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の薄膜磁気ヘッドの作製過程を説明するための工程説明図である。
【図9】本発明の薄膜磁気ヘッドの作製過程を説明するための工程説明図である。
【図10】本発明の薄膜磁気ヘッドの作製過程を説明するための工程説明図である。
【図11】従来のスパッタによるギャップ部の工程のフローチャートである。
【図12】本発明の薄膜磁気ヘッドの他の実施形態を説明するための斜視図である。
【図13】従来のミリングによるギャップ部を説明するための概略図である。
【図14】トラック幅規制部材を備えた従来の薄膜磁気ヘッドの概略図である。
【図15】トラック幅規制部材を備えた従来の薄膜磁気ヘッドの概略図である。
【符号の説明】
1 基板
2 下部ヨーク
3 下部磁極
4 磁気ギャップ層
6 コイル層
5 上部磁極
7 上部ヨーク
8 トラック幅規制部材
9 保護層
10 ギャップ部
11 SiO2 膜
12,15 レジスト
13 フィールド部分
14 シード膜
16,18 絶縁層
17 コイル層
30 再生部
31 磁性膜
32 下部シールド
33 上部シールド
Claims (6)
- 膜状の下部磁極と上部磁極の間に磁気ギャップ層を設け、下部磁極の下部に磁気的に接続する下部ヨークを備え、上部磁極の上部に磁気的に接続する上部ヨークを備え、上部ヨークと下部ヨークの接続部周囲にコイル層を備えた薄膜磁気ヘッドにおいて、
下部ヨーク上の先端側にトラック幅間隔で一対の非磁性のトラック幅規制部材を備え、
下部磁極,上部磁極,および磁気ギャップ層は、前記トラック幅規制部材間に電気めっきで連続形成される薄膜層であり、磁気ギャップ層は酸化物非磁性材のめっき層であることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 酸化物非磁性材は、亜鉛イオンおよび硝酸イオンを含む水溶液中で陰極析出される金属酸化物により形成されることを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。
- 酸化物非磁性材は、亜鉛の酸化物であることを特徴とする請求項1,又は2記載の薄膜磁気ヘッド。
- 磁気ギャップ層の抵抗値は、半導体領域の抵抗値であることを特徴とする請求項1,2,又は3記載の薄膜磁気ヘッド。
- 上部磁極の上面は、トラック幅規制部材の上端面と等レベルあるいは上端面を覆うことを特徴とする請求項1,2,3,又は4記載の薄膜磁気ヘッド。
- 上部ヨークの上面は、トラック幅規制部材の上端面を覆うことを特徴とする請求項1,2,3,4,又は5記載の薄膜磁気ヘッド。
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