JP3774067B2 - ミシンの潤滑油回収装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、ミシンの運動機構に給油された潤滑油の回収装置に関し、ことに針棒に供給された潤滑油の回収装置に関する。
【0002】
【従来技術】
工業用ミシンでは一般に、ベッド下方に油溜めと給油ポンプを設けて運動機構の回転及び摺動部分に強制給油し、各部の発熱や摩耗を防ぐようにしており、また給油後は各部から自然に流れ落ち、或いは強制的に回収して油溜めに戻すようにしている。
【0003】
実公平6−10955号には、針棒への給油として針棒が貫通する軸受に油浸フェルトを設け、また軸受より突出する針棒に給油ポンプに接続される排油管を臨ませて、排油管に通した油芯の先端を接触させ、軸受より流出する潤滑油を給油ポンプで強制的に回収するようにしたものが開示されている。
また特公昭38−25489号には、給油装置のジェットポンプのポンプ作用と、該ポンプに接続される排油管のサイホン作用によって針棒を支承する中空頭部内の排油を行うミシンが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
軸受より突出する針棒に付着する潤滑油は、針棒が上下動するのに伴い、軸受端で扱かれて周囲に飛散し、縫製中の布地を汚すことになる。この点、実公平6−10955号に示されるものでは、軸受より突出する針棒に流出する潤滑油を強制回収するため上記の問題は生じないが、給油ポンプでは潤滑油と共にエアーを吸い込むおそれがある。
【0005】
本発明の第1の目的は、軸受より突出する針棒に流出する潤滑油をエアーと共に吸い込んでも問題を生ずることがないミシンの油回収装置を提供するものであり、第2の目的は油回収を効率よく行うことができるミシンの油回収装置を提供するものである。
【0006】
【課題の解決手段】
請求項1記載の発明は、第1の目的を達成するための発明で、給油ポンプと、該給油ポンプの吐出口に接続された給油管と、該給油管に連結される噴流ポンプと、一端を噴流ポンプに連結すると共に、他端を軸受より突出する針棒に臨ませた排油管よりなり、噴流ポンプは上流側のノズル部と、該ノズル部とのど部で連結する下流側のディフューザ部からなる流路を有し、かつ排油管の接続部をディフューザ部ののど部側に連通させたことを特徴とする。
【0007】
本発明によると、のど部で負圧になることにより針棒に流出する排油が吸引され、排油管を通して回収される。
請求項2記載の発明は、第2の目的を達成するための発明で、請求項1記載の発明において、噴油ポンプの流路はノズル部とディフューザ部とが鈍角をなして屈折し、ディフューザ部の延長とノズル部とのなす角及びディフューザ部の延長と排油管接続部とがなす角をそれぞれ鋭角にしたことを特徴とする。
【0008】
本発明者らの実験によると、ディフューザ部の延長上とノズル部及び排油管がなす角をそれぞれ鋭角にした場合、ディフューザ部とノズル部が一直線をなす場合に比べ、排油管が鋭角をなして接続され、回転数が同じであっても、潤滑油の吸込量が多くなり、油回収を効率よく行えることが確認された。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1ないし図3において、オーバーロックミシン1には下部の油溜め2に給油ポンプとしてのトロコイドポンプ3が設置され、主軸4よりウォームギヤ5を介して駆動されて油溜め2より吸い上げた潤滑油を給油管6に通し、継手6Aに供給する。この継手6Aに供給された潤滑油は3つに分配される。分配された潤滑油のうちの1つがミシンベッドの諸機構部に供給され、残りの2つが配分器6Bを介して噴油管6c及び噴流ポンプ7に供給される。
【0010】
噴油管6Cより放出された潤滑油は針棒駆動機構を含むミシンの諸機構部に供給される。針棒駆動機構は図3に示すヘッド8内に配置され、主軸4に連動して揺動するクランク軸9に固着の針振りクランク11と、軸受12を貫通し、かつ中央部に取着の針棒抱き11aを針振りクランク11に連結して、針振りクランク11の揺動により昇降する針棒15とよりなる。針棒15が貫通する軸受12の上部には針棒15の周りに開口部が形成されており、針棒への給油は噴油管6Cより噴出された潤滑油を軸受12上部の開口部に取着した給油紐6aに染み込ませることにより行われる。
針棒駆動機構に給油された後の排油は、排油孔16を通して油溜め2に戻される。
【0011】
軸受12にはまた、下部の布送り送り出し側に開口部が形成され、この開口部の付近には噴流ポンプ7に接続され、ミシンの機枠を貫通する排油管18が開口している。
噴流ポンプ7は図4に示すように、上流側のノズル部22aと下流側のディフューザ部22b等を備え、ノズル部22aはディフューザ部22bののど部22cで連通してディフューザ部と鈍角に屈折する流路22を構成し、ディフューザ部22b端はウォームギヤ5に向かって開口している。そして、ノズル部22aには配分器6Bを介して給油管6が接続されると共に、ディフューザ部22bののど部22c側には排油管接続部18aが連通し、上記排油管18が接続されている。この排油管接続部18aは図4に示すようにのど部22cよりも下流側のディフューザ部22bの延長となす角αは、ディフューザ部22bの延長とノズル部22aがなす角βと共に鋭角をなしている。
【0012】
噴流ポンプ7の作用は、給油ポンプ3により送り込まれた圧油がノズル22aより噴出されると、排油管接続部18aに生じるポンプ作用により排油管18から空気及び軸受12から流れ出た潤滑油を吸い込み、のど部22cで混合される。ディフューザ部22bから噴出される潤滑油は、ウォームギヤ5に吹付けられて油溜め2に流れ落ちる。なお、排油管18を通じて潤滑油と共にエアを吸い取っても、圧油と共に流路22の出口から放出されるので、何等支障を生じない。
【0013】
【実施例】
実施例1
図4に示す角度αを20°、角度βを20°とした噴流ポンプ7を用い、ミシンの回転数を2000rpm、噴流ポンプ7からの圧油の吐出量を320ml/minとしたときの排油管18からの吸込量は2.9ml/min、回転数を4000rpm、圧油の吐出量を530ml/minとしたときの吸込量は5.8ml/minであった。
【0014】
実施例2
図4に示す角度αを30°、角度βを20°とした噴流ポンプ7を用い、ミシンの回転数を2000rpm、圧油の吐出量を350ml/minとしたときの排油管18からの吸込量は、3.1ml/min、回転数を4000rpm、圧油の吐出量を580ml/minとしたときの吸込量は5.9ml/minであった。
【0015】
比較例
図4に示す角度αを30°、角度βを0°とした噴流ポンプ7を用い、ミシンの回転数を2000rpm、圧油の吐出量を450ml/minとしたときの排油管18からの吸込口は1.7ml/min、回転数を4000rpm、吐出量を580ml/minとしたときの吸込量は2.5ml/minであった。
【0016】
【課題の解決手段】
請求項1記載の発明は、第1の目的を達成するための発明で、油溜めに設置され、主軸よりウォームギヤを介して駆動する給油ポンプと、該給油ポンプの吐出口に接続された給油管と、一端を軸受より突出する針棒に臨ませた排油管を具備し、軸受より突出する針棒に流出する潤滑油を排油管を通じて油溜めに回収するミシンの潤滑油回収装置において、給油管に接続される上流側のノズル部と、該ノズル部とのど部で連結する下流側のディフューザ部からなる流路を有する噴流ポンプを給油ポンプの上方に備え、かつ排油管を前記ディフューザ部ののど部側に連通する排油管接続部に接続し、ディフューザ部端の開口から噴出される潤滑油がウォームギヤに吹き付けられて油溜めに流れ落ちるようにしたことを特徴とする。
【0017】
【表1】
【0018】
以上の結果に見られるように、角度αを20°或いは30°と鋭角にし、角度βも20°と鋭角にした実施例1及び2の噴流ポンプ7では、角度αが30°と鋭角であっても角度βが0°と、流路22を真直ぐにした比較例の噴流ポンプ7に比べ、圧油の吐出量は少なくても吸込量を多くすることができた。
【0019】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、軸受より突出する針棒に流出する排油が回収されるため、針棒の上下動に伴い軸受で扱かれて針棒上の排油が飛散し、縫製中の生地を汚す、といった問題が解消されること、排油管を通じて排油と共に、エアが吸い込まれても機内の大気中に放出されるだけであるから、何等問題を生ずることがないこと等の効果を奏する。
【0020】
請求項2記載の発明によると、排油を効率よく吸い込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オーバーロックミシンの要部を断面で表した正面図。
【図2】オーバーロックミシンの要部を断面で表した右側面図。
【図3】同左側面図。
【図4】噴流ポンプの流路の拡大図。
【符号の説明】
1・・オーバーロックミシン 2・・油溜め
3・・トロコイドポンプ 4・・主軸
5・・ウォームギヤ 6、6a・・給油管
7・・噴流ポンプ 8・・ヘッド
9・・クランク軸 11・・クランク
12・・軸受 15・・針棒
16・・給油孔 18・・排油管
22・・流路 22a・・ノズル
22b・・ディフューザ部
22c・・のど部
Claims (2)
- 油溜めに設置され、主軸よりウォームギヤを介して駆動する給油ポンプと、該給油ポンプの吐出口に接続された給油管と、一端を軸受より突出する針棒に臨ませた排油管を具備し、軸受より突出する針棒に流出する潤滑油を排油管を通じて油溜めに回収するミシンの潤滑油回収装置において、給油管に接続される上流側のノズル部と、該ノズル部とのど部で連結する下流側のディフューザ部からなる流路を有する噴流ポンプを給油ポンプの上方に備え、かつ排油管を前記ディフューザ部ののど部側に連通する排油管接続部に接続し、ディフューザ部端の開口から噴出される潤滑油がウォームギヤに吹き付けられて油溜めに流れ落ちるようにしたことを特徴とするミシンの潤滑油回収装置。
- 前記噴流ポンプの流路は、前記ノズル部とディフューザ部とが鈍角をなして屈折し、ディフューザ部の延長と前記ノズル部とのなす角及びディフューザ部の延長と、前記排油管接続部とがなす角をそれぞれ鋭角にしたことを特徴とする請求項1記載のミシンの潤滑油回収装置。
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