JP3773623B2 - 焦電素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線検知器等に使用される焦電素子に関し、特に、感度バランスのよい受光部を量産的に製造するために好適に実施される導電パターン形状に特徴を有したものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に人体を赤外線の変化量で検出する素子には、焦電素子(焦電形赤外線センサ)と呼ばれるものが多くを占めている。このような焦電素子を用いた赤外線検知器は、防犯用侵入検知器や、照明等の負荷の自動制御用として急速に普及しつつある。
【0003】
ここに、焦電効果とは、分極している焦電素子に赤外線が入射すると熱に変換され、その温度変化により今まで空気中のイオンと平衡状態にあった状態がバランスを崩し、これにより電荷を発生する特性をいうが、焦電素子では、通常このときに発生する電荷を、FETと高抵抗によりインピーダンス変換し、電圧信号として取り出すものである。
【0004】
図例の赤外線検知器Sは、4つの受光部100aを有した焦電素子100が使用されており、このタイプは一般的にはクワッドタイプあるいは4エレメントタイプと呼ばれている。
【0005】
ところで、このような焦電素子100は、1つの焦電素子100の大きさは約2.2mm×4.6mmと小さい。そのため所定の電極、導電パターンを複数個メタルマスクに形成し、例えば2.5インチサイズの焦電効果を有する材料のウエハの表面及び裏面に、厚さ約200〜500ÅのNiCr等の材料を蒸着することにより図21に示したように電極、導電パターンを形成し、ダイシング等の方法により切断して、1枚のウエハWから数百個が製造されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような焦電素子では、焦電素子の表面の導電ランドを含む電極、導電パターンと裏面の導電ランドを含む電極、導電パターンが、材料基板の縦方向の中心線Lbに対して、正当な位置(ずれのない位置)に形成された場合には、図23(a)に示したように、4つの受光部Kの大きさ(面積)は等しく、感度のバランスも保持されている。
【0007】
ところで、焦電素子において、このようにして各受光部の有効面積が異なる場合には、感度のアンバランス状態が発生し、定常ノイズの増大、外来ノイズ(電気的軸射ノイズ、外乱光等)に弱くなる等の現象が確認されており、結果的に信頼性が低くなるといった問題が生じる。しかしながら、本発明者らの知る限りにおいては、以上のような従来の焦電素子においては、焦電素子の表、裏面に形成された導電ランドに付属して設けられた枝先部は、導電すべき枝パターンとの距離が短くなるように直線状に走って形成されており、これらの位置関係や形状は、他の導電ランドに付属して設けられた枝先部とは調整はされておらず、材料基板の表、裏面にズレないようにパターニングを形成すれば、受光部のバンランスは保たれるという考え方が支配的であり、そのために、焦電素子を製造段階において、電極、導電パターンをいかに精度良く形成するかが歩留まりを向上させるための最良の方策であるとの認識に支配されていた。
【0008】
本発明は、上記従来の問題を解消し、表面の導電ランドを含む電極、導電パターンと、裏面の導電ランドを含む電極、導電パターンとが、材料基板の縦方向の中心線に対して所定の位置よりもずれて形成された場合でも、全ての受光部の有効面積を同じ割合で増減させることができ、そのため各受光部の有効面積にアンバランスを生じることなく、信頼性を高くすることができる焦電素子を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、以下に延べる種々の態様の電極、導電パターンを備えた焦電素子を提案している。
【0010】
すなわち、請求項1において提案された焦電素子は、a)枝パターンは、材料基板の表、裏面のそれぞれにおいて、一方の極性の電極部から縦中心線に合致して導出された線を有した第1の枝パターンと、他方の極性の電極部から直接分枝し、縦中心線と平行して、その両側に導出された線を有した第2の枝パターンとを組み合わせて構成され、b)導電ランドは、それぞれに該導電ランドよりも小さい面積の枝先部を付設して、枝パターンに接続され、c)上記導電ランドと枝先部とは、横中心線で区分された上、下それぞれの領域において、材料基板の縦中心線から等しい位置に同じ形状のものが対設されるようにして、第1枝パターンに形成された枝先部と第2の枝パターンに形成された枝先部の対応するもの同士が、横中心線に関して直角方向に走る同一線上に対設されるようにパターン形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項2において提案された焦電素子は、a)枝パターンは、材料基板の表、裏面のそれぞれにおいて、一方の極性の電極部から縦中心線に合致して導出された線を有した第1の枝パターンと、他方の極性の電極部から直接分枝し、縦中心線と平行して、その両側に導出された線を有した第2の枝パターンとを組み合わせて構成され、b)導電ランドは、それぞれに該導電ランドよりも小さい面積の枝先部を付設して、枝パターンに接続されており、かつc)導電ランドと枝先部とは、横中心線で区分された上、下それぞれの領域において、材料基板の縦中心線から等しい位置に同じ形状のものが対設されるようにして、対設された枝先部を横中心線に対して直角に走るパターンと、横中心線に対して斜めに走るパターンとを組み合わせ、そのうち、斜めに走る枝先部は、材料基板の表、裏面に形成されたもの同士が交差するようにパターン形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3において提案された焦電素子は、a)枝パターンは、材料基板の表、裏面のそれぞれにおいて、一方の極性の電極部から縦中心線に合致して導出された線を有した第1の枝パターンと、他方の極性の電極部から直接分枝し、縦中心線と平行して、その両側に導出された線を有した第2の枝パターンとを組み合わせて構成され、b)導電ランドは、それぞれに導電ランドよりも小さい面積の枝先部を付設して、枝パターンに接続されており、かつc)導電ランドと枝先部は、横中心線で区分された上、下領域のそれぞれにおいて、横中心線に対して直角に走るパターンと、横中心線に対して斜めに走るパターンとを組み合わせ、かつ、これらは材料基板の中心点に関して上下が反転したパターン形状に形成されており、更に、斜め方向に走るパターンの枝先部は、材料基板の表、裏面に形成されたもの同士が交差するようにパターン形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4において提案された焦電素子は、導電ランドを重合させて形成される複数の受光部は、エレメントクロスタイプの配置となっている。
請求項5において提案された焦電素子は、導電ランドを重合させて形成される複数の受光部は、エレメントクロスタイプの配置となっている。
請求項6において提案された焦電素子は、導電ランドを重合させて形成される複数の受光部は、エレメントデュアルタイプの配置となっている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る焦電素子の実施の形態について、図とともに説明する。
[第一の実施例]図1、図2は、第一の実施例を示している。ここに、図1の(a),(b)は材料基板の表面、裏面に形成される電極、導電パターンを示している。
【0015】
材料基板1の表面は、図1(a)に見るように、材料基板1の両端に形成された電極部(インピーダス変換回路などを実装した回路基板に設けられた支持台となっている)1a(+),(−)から枝パターン2を延ばし、その先に枝先部3aを付属させて複数の導電ランド3が形成されている。
【0016】
また、後者のものは、紙面の下方に形成された(−)電極部1aの両側部から分岐して上方向に延び、それぞれの先には内方に向けて延び、その先に枝先部3aを付属させた導電ランド3を形成している。なお、4は材料基板1の表、裏面を識別するマーカとなる導電部である。
【0017】
ついで、図2(a)〜(c)を参照して、本発明の利点を説明するが、これらの図では、必要な部分のみに参照符号を付しており、参照符号のない部分は図1(a),(b)の対応部分と同一の符号が付される。また、それぞれの受光部の極性は図に示したものとして説明する。
【0018】
すなわち、表面の(+)電極部あるいは(−)電極部に、枝パターン2を通じ、その先に枝先部3aを付属させて形成されたそれぞれの導電ランド3は、裏面に形成された極性の異なる導電ランド3’とすべての部分が重合され、その部分に受光部A(図では黒塗部分で示す)が形成される。
【0019】
そして、このとき基板1の表、裏面の極性の異なる枝先部3a,3a’と枝パターン3,3’とは小さい四角の重合した部分5が1組形成され、この部分も受光部として機能することになる。
【0020】
しかしながら、この重合した部分5は、基板1の表、裏の極性の異なる導電ランド3,3を重合した部分に形成される受光部Aに比べて十分に小さく、センサの受光部として見た場合にも極性が相反しており、受光部Aとは孤立して形成され、その面積も等しい。そのため、各極性の感度バランスが悪化したり、感度が低下するといった問題もなく、受光部Aのバランスは保持されることになる。
【0021】
すなわち、表面、裏面の(+)電極部あるいは(−)電極部の各々に、枝パターン2,2’を通じて接続された導電ランド3,3’は、その内の面積の小さい表面の導電ランド3は面積の大きい裏面の導電ランド3’から一部が左方向にはみ出し、そのため4つの受光部A’の有効面積はいずれもが減少する。
【0022】
また、このとき表、裏面の極性の異なる枝先部3a,3a’の一部も重合するので、その重合部5’は導電ランド3,3’に導通して受光部A’に付加されるため、減少した受光部A’の面積は補充されることになる。したがって、この状態では、4つの受光部A’は、いずれも面積の増減度合が等しくなり、その結果としてバランスは保持されることになる。
【0023】
すなわち、表面の(+)電極部あるいは(−)電極部に、枝パターン2,2’を通じて接続された導電ランド3,3’は、その内の面積の小さい表面の導電ランド3は面積の大きい裏面の導電ランド3’から図2(b)の場合とは逆方向にはみ出し、そのため4つの受光部A”の有効面積はいずれもが減少する。
【0024】
また、このとき表、裏の極性の異なる枝先部と枝パターンの一部も重合して導電ランドとは孤立した四角い重合部5”が形成され、受光部として機能することになるが、この重合部5”も、それぞれの極性が異なり、その面積も等しいため、結果として図2(a)の場合と同様に相殺され、全体の受光部A”のバランスは保持される。
【0025】
この例の場合、材料基板の表、裏面に形成される電極、導電パターンが縦方向の中心線に対してズレることなく正しく整合している図4(a)に示した状態や、裏面の電極、導電パターンが縦方向の中心線に対して右方向にズレた図4(b)の場合では、受光部に対して孤立した重合部5、5’はいずれも対角方向に1組が形成されるが、裏面の電極、導電パターンが縦方向の中心線に対して左方向にズレた状態では、図4(c)に示したように、重合部5”は、受光部Aに接続付加されるように形成される。
【0026】
ところが、図4(a)〜(c)を見れば分かるように、1つの受光部の有効面積(極性の異なる表、裏面の導電ランドが重合した部分)は異なっても、それぞれの場合における4つの受光部における増減度合はいずれも等しいため、結果として、4つの受光部A,A’,A”としては、いずれの場合もバランスが保持されることになる。
【0027】
[第二の実施例]図5、図6は、第二の実施例を示している。
【0028】
そして、このとき表、裏の極性の異なる枝先部3a,3a’は、それぞれが材料基板1の表、裏面を斜め方向に走っているため、小さいひし形の重合した部分6が受光部Aから孤立して1組形成され、この部分も受光部として機能することになる。
【0029】
しかしながら、この重合した部分6は導電ランド3,3’を重合させて形成される本来の受光部Aに比べて十分に小さく、それぞれの極性が相反しており、その面積も等しいため、各極性の感度バランスが悪化したり、感度が低下するといった問題もなく、1つの焦電素子として見た場合には、全体の受光部Aのバランスは保持されることになる。
【0030】
すなわち、表面、裏面の(+)電極部あるいは(−)電極部の各々に、枝パターン2,2’を通じて接続された導電ランド3,3’は、その内の面積の小さい表面の導電ランド3は面積の大きい裏面の導電ランド3’から一部が右方向にはみ出し、そのため4つの受光部A’の面積はいずれもが減少する。
【0031】
また、このとき表、裏面において極性が異なり、斜め方向に延びた枝先部3b,3b’の一部も重合する。そして、このとき表、裏の極性の異なる枝先部3b,3b’は、それぞれが材料基板1の表、裏面を斜め方向に走っているため小さいひし形の重合した部分6’が本来の受光部A’から孤立した位置に1組形成され、この部分も受光部として機能することになる。
【0032】
しかしながら、この重合した部分6は導電ランドを重合させて形成される受光部A’に比べて十分に小さく、それぞれの極性が相反しており、その面積も等しいため、各極性の感度バランスが悪化したり、感度が低下するといった問題もなく、1つの焦電素子として見た場合には、受光部A’のバランスは保持されることになる。
【0033】
すなわち、表面の(+)電極部あるいは(−)電極部に、枝パターン2,2’を通じて接続された導電ランド3,3’は、その内の面積の小さい表面の導電ランド3は面積の大きい裏面の導電ランド3’から図6(b)の場合とは逆方向にはみ出し、そのため4つの受光部A”の有効面積はいずれもが減少する。
【0034】
そして、このとき表、裏の極性の異なる枝先部3b,3b’は、それぞれが材料基板1の表、裏面を斜め方向に走っているため小さいひし形の重合した部分6”が本来の受光部A”とは孤立して1組形成され、この部分も受光部として機能することになる。
【0035】
しかしながら、この重合した部分6”は導電ランドを重合させて形成される受光部A”に比べて十分に小さく、それぞれの極性が相反しており、その面積も等しいため、各極性の感度バランスが悪化したり、感度が低下するといった問題もなく、1つの焦電素子として見た場合には、全体の受光部A”のバランスは保持されることになる。
【0036】
[第三の実施例]図7、図8は、第三の実施例を示している。
【0037】
図例では、材料基板1の表、裏面に形成される導電ランド3,3’に付設される枝先部3a,3a’は、材料基板1の中心点Oに対して、材料基板1の縦方向に直線状に走るパターンの対3a,3a’と、材料基板1の斜め方向に直線状に走るパターンの対3b,3b’を組合せているが、このような組合せに限定されるものではない。
【0038】
以上のような本発明の焦電素子において、電極、導電パターンが、材料基板の表、裏面において、それぞれの縦方向中心線Lbに対してズレることなく正しい位置に形成された場合には、表、裏面の電極、導電パターンの透視図は図8(a)に示したようになる。
【0039】
そして、このとき材料基板1の表、裏面に形成された枝先部3b,3b’は、いずれも材料基板1の表、裏面を斜め方向に走っているため小さいひし形の重合した部分6が1組形成され、この部分も受光部として機能することになる。
【0040】
しかしながら、この重合した部分6は導電ランド3,3’を重合させて形成される受光部Aに比べて十分に小さく、それぞれの極性が相反しており、その面積も等しいため、各極性の感度バランスが悪化したり、感度が低下するといった問題もなく、1つの焦電素子として見た場合には、全体の受光部Aのバランスは保持されることになる。
【0041】
すなわち、表面、裏面の(+)電極部あるいは(−)電極部の各々に、枝パターン2,2’を通じて接続された導電ランド3,3’は、その内の面積の小さい表面の導電ランド3は面積の大きい裏面の導電ランド3’から一部がはみ出し、そのため4つの受光部A’の面積はいずれもが減少する。
【0042】
また、このとき表、裏面において極性が異なり、斜め方向に延びた枝先部3b,3b’の一部も重合する。そして、このとき表、裏の極性の異なる枝先部3b,3b’は、それぞれが材料基板1の表、裏面を斜め方向に走っているため小さいひし形の重合した部分6’が1組形成され、この部分も受光部として機能する。
【0043】
しかし、この重合した部分6’は導電ランドを重合させて形成される受光部A’に比べて十分に小さく、それぞれの極性が相反しており、その面積も等しいため、各極性の感度バランスが悪化したり、感度が低下するといった問題もなく、1つの焦電素子として見た場合には、全体の受光部A’のバランスは保持されることになる。
【0044】
すなわち、表面の(+)電極部あるいは(−)電極部に、枝パターン2,2’を通じて接続された導電ランド3,3’は、その内の面積の小さい表面の導電ランド3は面積の大きい裏面の導電ランド3’から図8(b)の場合とは逆方向にはみ出し、そのため4つの受光部A”の有効面積はいずれもが減少する。
【0045】
そして、このとき表、裏の極性の異なる枝先部3b,3b’は、それぞれが材料基板1の表、裏面を斜め方向に走っているため小さいひし形の重合した部分6”が1組孤立して形成され、この部分も受光部として機能する。
【0046】
しかし、この重合した部分6”は導電ランドを重合させて形成される受光部A”に比べて十分に小さく、それぞれの極性が相反しており、その面積も等しいため、各極性の感度バランスが悪化したり、感度が低下するといった問題もなく、1つの焦電素子として見た場合には、全体の受光部A”のバランスは保持されることになる。
【0047】
以上のような本発明の焦電素子は、材料基板の表、裏面に形成する電極、導電パターンの形状を種々変更することによって実施できる。図9(a),(b),図11(a),(b),図13(a),(b),図15(a),(b)は、前述した第一、第一の変形例、第二、第三の実施例を更に変更した態様をそれぞれ示している。
【0048】
図10(a)は材料基板の表、裏面に形成される電極、導電パターンが縦方向の中心線に対してズレることなく正しく整合している状態、図10(b)は裏面の電極、導電パターンが縦方向の中心線に対して右方向にズレた状態、図10(c)は裏面の電極、導電パターンが縦方向の中心線に対して左方向にズレた状態を、それぞれ示している。
【0049】
また、A,A’,A”は受光部、5,5’、5”は、材料基板1の表、裏面において極性を異ならせた枝先部と枝パターン、枝先部どうしが重合して形成される余分な受光部を示している。
【0050】
図12(a)は材料基板の表、裏面に形成される電極、導電パターンが縦方向の中心線に対してズレることなく正しく整合している状態、図12(b)は裏面の電極、導電パターンが縦方向の中心線に対して右方向にズレた状態、図12(c)は裏面の電極、導電パターンが縦方向の中心線に対して左方向にズレた状態を、それぞれ示している。
【0051】
A,A’,A”は受光部、5,5’、5”は、材料基板1の表、裏面において極性を異ならせた枝先部と枝パターン、枝先部どうしが重合されて形成される四角形の余分な受光部を示している。
【0052】
図14(a)は材料基板の表、裏面に形成される電極、導電パターンが縦方向の中心線に対してズレることなく正しく整合している状態、図14(b)は裏面の電極、導電パターンが縦方向の中心線に対して右方向にズレた状態、図14(c)は裏面の電極、導電パターンが縦方向の中心線に対して左方向にズレた状態を、それぞれ示している。
【0053】
A,A’,A”は受光部、6、6’、6”は、材料基板1の表、裏面において極性を異ならせた枝先部どうしが重合されて形成されるひし形の余分な受光部を示している。
【0054】
図16(a)は材料基板の表、裏面に形成される電極、導電パターンが縦方向の中心線に対してズレることなく正しく整合している状態、図16(b)は裏面の電極、導電パターンが縦方向の中心線に対して右方向にズレた状態、図16(c)は裏面の電極、導電パターンが縦方向の中心線に対して左方向にズレた状態を、それぞれ示している。
【0055】
A,A’,A”は受光部、6、6’、6”は、材料基板1の表、裏面において極性を異ならせた枝先部どうしが重合して形成される余分な受光部を示している。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、いずれの請求項において提案した実施形態の焦電素子であっても、材料基板の表、裏面の各々に形成される電極、導電パターンが、材料基板の縦中心線から多少の程度、ズレて形成された場合であっても、すべての受光部において、その有効面積が同じ程度で増減する。そのため、従来の製造プロセスにおいて要求されていた厳しい精度で、材料基板の表、裏面に電極、導電パターンを形成しなくても、商品の歩留まりを低下させることがないので、製造効率を上げ、製造コストも低減できるなどの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は本発明の焦電素子の第一の実施例における表、裏面に形成された電極、導体パターンを示す図。
【図2】(a)〜(c)は、図1に示した実施例において、材料基板の表、裏面を重合させて受光部を形成した場合の説明図。
【図3】(a),(b)は本発明の焦電素子の第一の実施例の変形態様における表、裏面に形成された電極、導体パターンを示す図。
【図4】(a)〜(c)は、図3に示した第一の実施例の変形態様において、材料基板の表、裏面を重合させて受光部を形成した場合の説明図。
【図5】(a),(b)は本発明の焦電素子の第二の実施例における表、裏面に形成された電極、導体パターンを示す図。
【図6】(a)〜(c)は、図5に示した第二の実施例において、材料基板の表、裏面を重合させて受光部を形成した場合の説明図。
【図7】(a),(b)は本発明の焦電素子の第三の実施例における表、裏面に形成された電極、導体パターンを示す図。
【図8】(a)〜(c)は、本発明の焦電素子の第三の実施例において、材料基板の表、裏面を重合させて受光部を形成した場合の説明図。
【図9】(a),(b)は本発明の焦電素子の第一の実施例における別の変形例の表、裏面に形成された電極、導体パターンを示す図。
【図10】(a)〜(c)は、図9に示した実施例において、材料基板の表、裏面を重合させて受光部を形成した場合の説明図。
【図11】(a),(b)は本発明の焦電素子の第一の実施例における更に別の変形例の表、裏面に形成された電極、導体パターンを示す図。
【図12】(a)〜(c)は、図11に示した実施例において、材料基板の表、裏面を重合させて受光部を形成した場合の説明図。
【図13】(a),(b)は本発明の焦電素子の第二の実施例の変形態様における表、裏面に形成された電極、導体パターンを示す図。
【図14】(a)〜(c)は、図13に示した実施例の変形態様において、材料基板の表、裏面を重合させて受光部を形成した場合の説明図。
【図15】(a),(b)は本発明の焦電素子の第三の実施形態の別の変形態様における表、裏面に形成された電極、導体パターンを示す図。
【図16】(a)〜(c)は、図15に示した実施例において、材料基板の表、裏面を重合させて受光部を形成した場合の説明図。
【図17】焦電素子(4レメントタイプ)を用いた赤外線検出器の分解斜視図。
【図18】(a),(b)は、4エレメントタイプの焦電素子とインピーダンス変換回路の例図。
【図19】焦電素子(デュアルタイプ)を用いた赤外線検出器の分解斜視図。
【図20】(a),(b)は、デュアルタイプの焦電素子とインピーダンス変換回路の例図。
【図21】複数の焦電素子を取り出すウエハの平面図。
【図22】(a),(b)は従来の焦電素子(4エレメントクロスタイプ)の表、裏面に形成した電極、導電パターンを示す図。
【図23】(a),(b)は、図22に示した従来の焦電素子の問題を説明する図で、焦電素子の表、裏面の電極、導電パターンによって形成される受光部の説明図。
【図24】(a),(b)は従来の焦電素子(4エレメントデュアルタイプ)の表、裏面に形成した電極、導電パターンを示す図。
【図25】(a),(b)は、図24に示した従来の焦電素子の問題を説明する図で、焦電素子の表、裏面の電極、導電パターンによって形成される受光部の説明図。
【符号の説明】
1・・・焦電効果を有した材料基板
2,2’・・・枝パターン
3,3’・・・導電ランド
3a,3b,3a’,3b’・・・枝先部
A,A’,A”・・・受光部
5,5’、5”・・・受光部とは孤立して形成される重合部分
6、6’、6”・・・受光部と孤立して形成される重合部分
La・・・材料基板の横方向に走る中心線(横中心線)
Lb・・・材料基板の縦方向に走る中心線(縦中心線)
O ・・・材料基板の中心点

Claims (6)

  1. 焦電効果を有する材料基板の表、裏面に、プラス、マイナスの一対の電極部と、枝パターンを通じてそれぞれの電極部に接続された複数の導電ランドを対応して形成して、該材料基板の表、裏面をプラスとマイナスとなる導電ランドで挟み込んだ部分を受光部とした構成の焦電素子において、
    a)上記枝パターンは、上記材料基板の表、裏面のそれぞれにおいて、上記一方の極性の電極部から縦中心線に合致して導出された線を有した第 1 の枝パターンと、上記他方の極性の電極部から直接分枝し、縦中心線と平行して、その両側に導出された線を有した第2の枝パターンとを組み合わせて構成され
    b)上記導電ランドは、それぞれに該導電ランドよりも小さい面積の枝先部を付設して、上記枝パターンに接続され
    c)上記導電ランドと枝先部とは、横中心線で区分された上、下それぞれの領域において、材料基板の縦中心線から等しい位置に同じ形状のものが対設されるようにして、上記第 1 枝パターンに形成された枝先部と上記第2の枝パターンに形成された枝先部の対応するもの同士が、上記横中心線に関して直角方向に走る同一線上に対設されるようにパターン形成されていることを特徴とする焦電素子。
  2. 焦電効果を有する材料基板の表、裏面に、プラス、マイナスの一対の電極部と、枝パターンを通じてそれぞれの電極部に接続された複数の導電ランドを対応して形成して、該材料基板の表、裏面をプラスとマイナスとなる導電ランドで挟み込んだ部分を受光部とした構成の焦電素子において、
    a)上記枝パターンは、上記材料基板の表、裏面のそれぞれにおいて、上記一方の極性の電極部から縦中心線に合致して導出された線を有した第 1 の枝パターンと、上記他方の極性の電極部から直接分枝し、縦中心線と平行して、その両側に導出された線を有した第2の枝パターンとを組み合わせて構成され
    b)上記導電ランドは、それぞれに該導電ランドよりも小さい面積の枝先部を付設して、上記枝パターンに接続されており、かつ
    c)上記導電ランドと枝先部とは、横中心線で区分された上、下それぞれの領域において、材料基板の縦中心線から等しい位置に同じ形状のものが対設されるようにして、上記対設された枝先部を上記横中心線に対して直角に走るパターンと、上記横中心線に対して斜めに走るパターンとを組み合わせ、そのうち、上記斜めに走る枝先部は、上記材料基板の表、裏面に形成されたもの同士が交差するようにパターン形成されていることを特徴とする焦電素子。
  3. 焦電効果を有する材料基板の表、裏面に、プラス、マイナスの一対の電極部と、枝パターンを通じてそれぞれの電極部に接続された複数の導電ランドを対応して形成して、該材料基板の表、裏面をプラスとマイナスとなる導電ランドで挟み込んだ部分を受光部とした構成の焦電素子において、
    a)上記枝パターンは、上記材料基板の表、裏面のそれぞれにおいて、上記一方の極性の電極部から縦中心線に合致して導出された線を有した第 1 の枝パターンと、上記他方の極性の電極部から直接分枝し、縦中心線と平行して、その両側に導出された線を有した第2の枝パターンとを組み合わせて構成され
    b)上記導電ランドは、それぞれに導電ランドよりも小さい面積の枝先部を付設して、上記枝パターンに接続されており、かつ
    c)上記導電ランドと上記枝先部は、横中心線で区分された上、下領域のそれぞれにおいて、上記横中心線に対して直角に走るパターンと、上記横中心線に対して斜めに走るパターンとを組み合わせ、かつ、これらは上記材料基板の中心点に関して上下が反転したパターン形状に形成されており、更に、上記斜め方向に走るパターンの枝先部は、上記材料基板の表、裏面に形成されたもの同士が交差するようにパターン形成されていることを特徴とする焦電素子。
  4. 請求項1において、
    上記導電ランドを重合させて形成される複数の受光部は、エレメントクロスタイプの配置となっている焦電素子。
  5. 請求項2において、
    上記導電ランドを重合させて形成される複数の受光部は、エレメントクロスタイプの配置となっている焦電素子。
  6. 請求項3において、
    上記導電ランドを重合させて形成される複数の受光部は、エレメントデュアルタイプの配置となっている焦電素子。
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